JP5593056B2 - 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏向手段としてMEMSミラーを用いた光走査装置とこれを備えた複写機やプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、帯電器によって表面が一様に帯電された像担持体が光走査装置によって露光走査され、その表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そして、静電潜像は現像装置によって現像剤であるトナーを用いて現像されてトナー像として顕像化され、このトナー像は、転写装置によって用紙上に転写された後に定着装置によって加熱及び加圧されて用紙上に定着され、トナー像が定着された用紙が装置外へ排出されることによって一連の画像形成動作が終了する。
ところで、従来、光走査装置には、光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが専ら用いられているが、より高解像度の画像や高速プリントを達成するためには、これらのポリゴンミラーやガルバノミラーを更に高速で回転させる必要がある。
しかしながら、ポリゴンミラーやガルバノミラーを高速で回転させると軸受の耐久性や風損による発熱や騒音の問題が発生し、高速走査には限界がある。
そこで、近年、シリコンマイクロマシニング(MEMS)技術を利用した偏向器の開発が進められており、例えばマイクロミラー(以下、「MEMSミラー」と称する)とこれを軸支する捩り梁をSi基板に一体に形成し、MEMSミラー側の可動電極と固定側の固定電極との間に交流電圧を印加し、両電極間に発生する静電引力によって捩り梁を捩りながらMEMSミラーを共振を利用して往復振動させる方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記方式によれば、MEMSミラーを共振を利用して往復振動(正弦振動)させるために高速動作が可能であり、騒音と消費電力を低く抑えることができるという利点が得られる反面、MEMSミラーはポリゴンミラーに比して偏向角(振れ角)が小さく、反射面の大きさにも限界がある。
ところが、Si基材の共振現象を利用したMEMSミラーは、固有の共振振動数にばらつきがあるために偏向角(振れ角)が個々に異なる上、温度や気圧の変動によって偏向角特性が変化するため、環境変動によってリニアリティ等の走査性能が変動する。このため、例えばMEMSミラーの最大偏向角が所定の値よりも小さい場合には、MEMSミラーの電極に供給する電流を増やして最大偏向角を所定の値に近づける等の偏向角を補償する技術が必要になる。そして同時に、この最大偏向角若しくは同等である走査速度をモニターする技術も必要となる。
MEMSミラーの最大偏向角や走査速度をモニターする技術に関して、例えば特許文献2には、被走査領域外に設置された1つの走査位置センサ上を往復する際に発する2信号の時間間隔を測定し、この時間間隔が予め定められた値となるように共振スキャナの駆動電流を制御する技術が提案されている。
又、特許文献5には、温度検出手段による検出結果に応じて反射ミラーの捩り角を制御する技術が提案され、特許文献4には、MEMSミラーの内部コイルに発生する誘導電流を測定し、その結果に基づいてMEMSミラーの偏向状態をモニターする技術が提案されている。そして、特許文献5には、光ビームの走査域の両端部付近に設けられた検出器の検知信号間隔か走査速度を算出する技術が提案されている。
特許第2924200号公報 特開平1−100509号公報 特開平3−134613号公報 特開2004−029064号公報 特開2006−047590号公報
ところが、特許文献2〜5において提案された技術では構成や制御が複雑化して高価になるという問題がある。具体的には、特許文献2において提案された技術では、両方向の走査において高精度で高価な走査位置センサが必要であり、特許文献において提案された技術では、温度によって反射ミラーの偏向状態を算出するには非常に精度の高い温度測定が必要である。
又、特許文献4において提案された技術では、微弱な誘導電流を検知するには複雑な制御が必要であり、特許文献5において提案された技術では、2箇所で光検知を行うためには装置の大型化と複雑化が不可欠となる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、安価な構成でMEMSミラーの偏向状態を高精度にモニターすることができる光走査装置とこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光源から出射される光ビームを偏向するMEMSミラーと、該MEMSミラーを可動電極と固定電極との間の静電力によって一定の周期で駆動する駆動手段と、前記光源から出射される光ビームを検知する光検知素子を備えた光走査装置において、前記駆動手段に入力される駆動位相信号の出力と前記光検知素子の1点の検知信号の出力との時間間隔と、前記光検知素子の設置偏向角と、前記MEMSミラーの偏向周波数とを用いて前記MEMSミラーの最大偏向角を求めることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記駆動位相信号は矩形波電圧信号であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記駆動位相信号画出力されてから前記光検知素子の検知信号が出力されるまでの時間Tを検出し、この時間Tと前記光検知素子の設置偏向角θ及び前記MEMSミラーの偏向周波数にν用いて次式:
θ=θ/sin(2πνT−π/2)
にてMEMSミラーの最大偏向角θを求めることを特徴とする。
請求項記載の画像形成装置は、請求項1〜の何れかに記載の光走査装置を備えることを特徴とする。
駆動手段に入力される駆動位相信号の位相が一定であるのに対してMEMSミラーの偏向角特性が変化すると、該MEMSミラーによって偏向される光ビームを検出する光検知素子の検知信号の位相が変化し、この検知信号の位相の変化とMEMSミラーの偏向角特性の間には相関関係が成立する。
従って、本発明によれば、駆動手段に入力される駆動位相信号の出力と光検知素子の1点の検知信号の出力との時間間隔と、前記光検知素子の設置偏向角と、MEMSミラーの偏向周波数とを用いてMEMSミラーの最大偏向角を求めることによって、安価な構成でMEMSミラーの偏向状態をモニターすることができる。
例えば、駆動位相信が画出力されてから光検知素子の検知信号が出力されるまでの時間Tを検出し、この時間Tと光検知素子の設置偏向角θo及びMEMSミラーの偏向周波数にνを用いて次式:
θm=θo/sin(2πνT−π/2)
にてMEMSミラーの最大偏向角θmを求めることができ、例えば駆動制御、温度制御、LD点灯基準クロック変調制御等の手法によって最大偏向角θmを予め設定された基準値に近づけて環境変動等に伴うMEMSミラーの偏向角特性の変動を補償することができる。
本発明に係る画像形成装置(カラーレーザープリンタ)の側断面図である。 本発明に係る光走査装置要部の構成を示す平面図である。 本発明に係る光走査装置の偏向素子の正面図である。 図3のA−A線断面図である。 本発明に係る光走査装置におけるMEMSミラーの偏向状態をモニターする原理を説明するための電圧駆動信号とMEMSミラーの偏向角及びセンサ応答信号の時間変化を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成装置]
図1は本発明に係る画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図であり、図示のカラーレーザープリンタはタンデム型であって、その本体100内の中央部には、マゼンタ画像形成ユニット1M、シアン画像形成ユニット1C、イエロー画像形成ユニット1Y及びブラック画像形成ユニット1Kが一定の間隔でタンデムに配置されている。
上記各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kには、像担持体である感光ドラム2a,2b,2c,2dがそれぞれ配置されており、各感光ドラム2a〜2dの周囲には、帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d及びドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ配置されている。
ここで、前記感光ドラム2a〜2dは、ドラム状の感光体であって、不図示の駆動モータによって図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。又、前記帯電器3a〜3dは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって感光ドラム2a〜2dの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
更に、前記現像装置4a〜4dは、マゼンタ(M)トナー、シアン(C)トナー、イエロー(Y)トナー、ブラック(K)トナーをそれぞれ収容しており、各感光ドラム2a〜2d上に形成された各静電潜像に各色のトナーを付着させて各静電潜像を各色のトナー像として可視像化するものである。
又、前記転写ローラ5a〜5dは、各一次転写部にて中間転写ベルト7を介して各感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。ここで、中間転写ベルト7は、駆動ローラ8とテンションローラ9との間に張設されて各感光ドラム2a〜2dの上面側に走行可能に配置されており、前記駆動ローラ8は、二次転写部において中間転写ベルト7を介して二次転写ローラ10に当接可能に配置されている。又、テンションローラ9の近傍にはベルトクリーニング装置11が設けられている。
ところで、プリンタ本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの上方には、前記各現像装置4a〜4dにトナーを補給するためのトナーコンテナ12a,12b,12c,12dが一列に並設されている。
又、プリンタ本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの下方には、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kに対応して本発明に係る計4つの光走査装置13がそれぞれ配置され、これらの下方のプリンタ本体100の底部には給紙カセット14が着脱可能に設置されている。そして、給紙カセット14には複数枚の不図示の用紙が積層収容されており、この給紙カセット14の近傍には、該給紙カセット14から用紙を取り出すピックアップローラ15と、取り出された用紙を分離して搬送パスSへと1枚ずつ送り出すフィードローラ16とリタードローラ17が設けられている。
又、プリンタ本体100の側部を上下方向に延びる前記搬送パスSには、用紙を搬送する搬送ローラ対18と、用紙を一時待機させた後に所定のタイミングで前記二次転写対向ローラ8と二次転写ローラ10との当接部である二次転写部へと供給するレジストローラ対19が設けられている。尚、搬送パスSの横には、用紙の両面に画像を形成する場合に使用される別の搬送パスS’が形成されており、この搬送パスS’には複数の反転ローラ対20が適当な間隔で設けられている。
ところで、プリンタ本体100内の一側部に縦方向に配置された前記搬送パスSは、プリンタ本体100の上面に設けられた排紙トレイ21まで延びており、その途中には定着装置22と排紙ローラ対23,24が設けられている。
次に、以上の構成を有するカラーレーザープリンタによる画像形成動作について説明する。
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kにおいて各感光ドラム2a〜2dが図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動され、これらの感光ドラム2a〜2dは、帯電器3a〜3dによって一様に帯電される。又、各光走査装置13は、各色毎のカラー画像信号によって変調された光ビームを出射し、その光ビームを各感光ドラム2a〜2dの表面に照射し、各感光ドラム2a〜2d上に各色のカラー画像信号に対応した静電潜像をそれぞれ形成する。
そして、先ず、マゼンタ画像形成ユニット1Mの感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、該感光ドラム2aの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによってマゼンタトナーを付着させ、該静電潜像をマゼンタトナー像として可視像化する。このマゼンタトナー像は、感光ドラム2aと転写ローラ5aとの間の一次転写部(転写ニップ部)において、トナーと逆極性の一次転写バイアスが印加された転写ローラ5aの作用によって、図示矢印方向に回転駆動されている中間転写ベルト7上に一次転写される。
上述のようにしてマゼンタトナー像が一次転写された中間転写ベルト7は、次のシアン画像形成ユニット1Cへと移動する。そして、シアン画像形成ユニット1Cにおいても、前記と同様にして、感光ドラム2b上に形成されたシアントナー像が一次転写部において中間転写ベルト7上のマゼンタトナー像に重ねて転写される。
以下同様にして、中間転写ベルト7上に重畳転写されたマゼンタ及びシアントナー像の上に、イエロー及びブラック画像形成ユニット1Y,1Kの各感光ドラム2c,2d上にそれぞれ形成されたイエロー及びブラックトナー像が各一次転写部において順次重ね合わせられ、中間転写ベルト7上にはフルカラーのトナー像が形成される。尚、中間転写ベルト7上に転写されないで各感光ドラム2a〜2d上に残留する転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置6a〜6dによって除去され、各感光ドラム2a〜2dは次の画像形成に備えられる。
そして、中間転写ベルト7上のフルカラートナー像の先端が駆動ローラ8と二次転写ローラ10間の二次転写部(転写ニップ部)に達するタイミングに合わせて、給紙カセット14からピックアップローラ15とフィードローラ16及びリタードローラ17によって搬送パスSへと送り出された用紙がレジストローラ対19によって二次転写部へと搬送される。そして、二次転写部に搬送された用紙に、トナーと逆極性の二次転写バイアスが印加された二次転写ローラ10によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト7から一括して二次転写される。
而して、フルカラーのトナー像が転写された用紙は、定着装置22へと搬送され、フルカラーのトナー像が加熱及び加圧されて用紙の表面に熱定着され、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ対23,24によって排紙トレイ21上に排出されて一連の画像形成動作が完了する。尚、用紙上に転写されないで中間転写ベルト7上に残留する転写残トナーは、前記ベルトクリーニング装置11によって除去され、中間転写ベルト7は次の画像形成に備えられる。
[光走査装置]
次に、本発明に係る前記光走査装置13を図2〜図4に基づいて説明する。尚、4つの光走査装置13の構成は全て同じであるため、以下、1つの光走査装置13についてのみ説明する。
図2は本発明に係る光走査装置要部の構成を示す平面図、図3は同光走査装置の偏向素子の正面図、図4は図3のA−A線断面図である。
図2に示すように、光走査装置13にはレーザー光源(レーザーダイオード)25が備えられており、このレーザー光源25からの光ビームLの出射方向に沿ってコリメータレンズ26とシリンドリカルレンズ27及び折り返しミラー28が一直線上に配置されている。又、走査中心CL上には偏向素子29が配設されており、この偏向素子29によって偏向される光ビームL1の進行方向に沿って走査レンズ30,31がそれぞれ配設されている。又、走査中心CLを境として前記レーザー光源25やコリメータレンズ26、シリンドリカルレンズ27等が配された側とは反対側(図2の右側)であって、且つ、光ビームL1の有効走査範囲(実際にプリント幅として使用する走査範囲)Rを外れた位置には光検知素子であるBDセンサ32と、偏向素子29によって偏向されて有効走査範囲Rを外れた光路を進む光ビームL2を折り返して前記BDセンサ32へと導くBDミラー33が配置されている。
ここで、前記偏向素子29の構成と作用を図3及び図4に基づいて説明する。
偏向素子29は、フレーム34上に接合されたSi基板35にエッチングや成膜等のマイクロマシニング技術(MEMS技術)を利用して長楕円状のMEMSミラー36とこれを支持する捩り梁37を一体に形成することによって構成されており、MEMSミラー36は捩り梁37を中心として往復振動(正弦振動)する。
図3に示すように、上記捩り梁37の長手方向(X軸方向)両端が絶縁部38によって電気的に絶縁されており、その幅方向両側には長手方向に直交する方向(Y軸方向)に延びる櫛歯状の複数の可動電極39が形成されており、Si基板35の本体35A側には可動電極39の間に位置する複数の固定電極40が形成されており、これらの可動電極39と固定電極40は捩り梁37の長手方向(X軸方向)に沿って交互に配置されている。そして、図4に示すように、可動電極39と固定電極40には不図示の交流電源から延びる電線41,42がそれぞれ接続されている。
以上のように構成された偏向素子29において、交流電源から電線41,42を経て可動電極39と固定電極40に交流電圧がそれぞれ印加されると、これらの可動電極39と固定電極40との間に静電引力が発生し、この静電引力によってMEMSミラー36が図4に鎖線にて示すように捩り梁37(X軸)を中心として所定角度(偏向角)だけ往復振動する。尚、MEMSミラー36の駆動周波数は共振周波数に設定されており、これによってMEMSミラー36の振幅(偏向角)が拡大される。又、MEMSミラー36の表面(反射面)にはアルミニウム膜等が成膜されてその反射率が高められている。
而して、図2に示す光走査装置13において、レーザー光源25が画像データに応じてON/OFF制御されると、該レーザー光源25から画像データに対応して変調された光ビームLが出射され、この光ビームLは、コリメータレンズ26によって適当な大きさのコリメート光に整形された後、副走査方向(Y軸方向)にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ27に入射される。そして、シリンドリカルレンズ27を通過した光ビームLは、折り返しミラー28によって折り返された後、偏向素子29のMEMSミラー36(図3参照)に入射されて結像される。
偏向素子29のMEMSミラー36に入射した各光ビームLは、前述のようにMEMSミラー36が往復振動することによって主走査方向(X軸方向)に偏向されて、この偏向された光ビームL1は、走査レンズ30,31を通過することによって図1に示す各画像形成ユニット1M(1C,1Y,1K)の感光ドラム2a(2b,2c,2d)上に結像され、感光ドラム2a(2b,2c,2d)上を主走査方向(図示矢印方向)に露光走査する。
ここで、有効走査範囲R外に配置されたBDセンサ32には光ビームL2がBDミラー33によって折り返されて入射し、この光ビームL2がBDセンサ32によって検知させることによって光ビームL1による感光ドラム2a(2b,2c,2d)上への露光走査(書き出し)開始タイミングが決定される。
次に、本発明に係る光走査装置13におけるMEMSミラー36の偏向状態をモニターする原理を図5に基づいて説明する。
図5は電圧駆動信号とMEMSミラー36の偏向角及びBDセンサ32から出力されるセンサ応答信号の時間変化を示す図であり、偏向素子29のMEMSミラー36を駆動する(交流電源から図3に示す可動電極39と固定電極40に印加される)駆動電圧(交流電圧)の波形(駆動電圧波形)は図示のように矩形波である。
又、MEMSミラー36は往復振動するため、その偏向角特性は図示のように正弦波を描き、駆動電圧の周波数はMEMSミラー36の偏向角特性の2倍となる。尚、図5には簡略化のためにMEMSミラー36の偏向角θの絶対値が最も大きいとき、即ちMEMSミラー36が最も捩れたときに駆動電圧がONされる状態としているが、駆動電圧のDuty比等によってはMEMSミラー36が最も捩れたときと駆動電圧がONされるタイミングに多少のズレが生じることがある。
図5において実線にて示すMEMSミラー36の偏向角特性は初期状態のものであって、環境の変動によって偏向角特性が破線にて示すように変化した場合、駆動電圧の周波数は変化しないためにMEMSミラー36の偏向角特性の周波数に変動はなく、振幅である最大偏向角θがθ’(>θ)に変化する。ここで、MEMSミラー36の偏向角特性が変動する前後において偏向角特性の位相に変化はないため、駆動電圧と偏向角特性の位相関係には変化はない。
他方、BDセンサ32が光ビームL2を検知するときのMEMSミラー36の偏向角(設置偏向角)をθoとすると、この偏向角θoは不変であるため、MEMSミラー36の偏向角特性が図に実線似て示す初期状態にあるときには、図示の時間t1においてBDセンサ32が光ビームL2を検知して図に実線にて示す応答信号(初期センサ応答信号)を出力する。
そして、MEMSミラー36の偏向角特性が破線にて示すように変化した場合には、図示の時間t2(>t1)においてBDセンサ32が光ビームL2を検知して図に破線にて示す応答信号(初期センサ応答信号)を出力する。
以上のように、環境が変動しても駆動電圧とMEMSミラー36の偏向角特性は変化しないで一定に保たれているのに対して、MEMSミラー36の偏向角特性(最大偏向角θ)とBDセンサ36の応答信号の位相が変化し、この応答信号の位相の変化とMEMSミラー36の偏向角特性の間には相関関係が成立する。
従って、駆動手段に入力される駆動位相信号の位相とBDセンサ32の応答信号の位相との関係からMEMSミラー36の偏向状態を求めることによって、安価な構成でMEMSミラー36の偏向状態を高精度にモニターすることができる。
具体的には、MEMSミラー36の偏向角特性が図に実線にて示す初期状態にあるときに駆動位相信号がONされてからBDセンサ32の応答信号が出力されるまでの時間Tと、BDセンサ32の設置偏向角θo(一定)及びMEMSミラー36の偏向周波数ν(一定)を用いれば、そのときのMEMSミラー36の最大偏向角θmは次式にて求められる。
θm=θo/sin(2πνT−π/2) … (1)
又、環境変動によってMEMSミラー36の偏向角特性が図に破線にて示すように変化したときに駆動位相信号がONされてからBDセンサ32の応答信号が出力されるまでの時間T’を検出すれば、そのときのMEMSミラー36の最大偏向角θm’は次式にて求められる。
θm’=θo/sin(2πμT’−π/2) … (2)
而して、例えば駆動制御、温度制御、LE点灯基準クロック変調鮮魚等の手法によって(2)式にて求められる最大偏向角θm’を(1)式にて求められる最大偏向角θm(初期値)に近づければ、環境変動等に伴うMEMSミラー36の偏向角特性の変動を補償することができ、図に破線にて示すように変化したMEMSミラー36の偏向角特性を実線にて示す所期の偏向角特性に戻すことができる。
尚、以上の実施の形態では、駆動位相信号が出力されてからBDセンサ32の検知信号が出力されるまでの時間Tを検出してMEMSミラー36の偏向状態を求めたが、BDセンサ32の検知信号が出力されてから次の駆動位相信号が出力されるまでの時間T1(図5参照)を検出することによってMEMSミラー36の偏向状態を求めるようにしても良い。又、以上は本発明をカラーレーザープリンタとこれに備えられた光走査装置に対して適用した形態について説明したが、本発明は、モノクロプリンタや複写機等を含む他の任意の画像形成装置及びこれに備えられた光走査装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
1M マゼンタ画像形成ユニット
1C シアン画像形成ユニット
1Y イエロー画像形成ユニット
1K ブラック画像形成ユニット
2a〜2d 感光ドラム(像担持体)
3a〜3d 帯電器
4a〜4d 現像装置
5a〜5d 転写ローラ
6a〜6d ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
8 駆動ローラ
9 テンションローラ
10 二次転写ローラ
11 ベルトクリーニング装置
12a〜12d トナーコンテナ
13 光走査装置
14 給紙カセット
15 ピックアップローラ
16 フィードローラ
17 リタードローラ
18 搬送ローラ対
19 レジストローラ対
20 搬送ローラ対
21 排紙トレイ
22 定着装置
23,24 排紙ローラ対
25 レーザー光源(光源)
26 コリメータレンズ
27 シリンドリカルレンズ
28 折り返しミラー
29 偏向素子
30,31 走査レンズ
32 BDセンサ(光検知素子)
33 BDミラー
34 偏向素子のフレーム
35 Si基板
35A Si基板本体
36 偏向素子のMEMSミラー
37 偏向素子の捩り梁
38 偏向素子の絶縁部
39 偏向素子の可動電極
40 偏向素子の固定電極
41,42 偏向素子の電線
CL 走査中心線
L,L1,L2 光ビーム
R 有効走査範囲
S,S’ 搬送パス
θ MEMSミラーの偏向角
θ BDセンサの設置偏向角
θ,θ’ MEMSミラーの最大偏向角

Claims (4)

  1. 光源から出射される光ビームを偏向するMEMSミラーと、該MEMSミラーを可動電極と固定電極との間の静電力によって一定の周期で駆動する駆動手段と、前記光源から出射される光ビームを検知する光検知素子を備えた光走査装置において、
    前記駆動手段に入力される駆動位相信号の出力と前記光検知素子の1点の検知信号の出力との時間間隔と、前記光検知素子の設置偏向角と、前記MEMSミラーの偏向周波数とを用いて前記MEMSミラーの最大偏向角を求めることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記駆動位相信号は矩形波電圧信号であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記駆動位相信号が出力されてから前記光検知素子の検知信号が出力されるまでの時間Tを検出し、この時間Tと前記光検知素子の設置偏向角θ 及び前記MEMSミラーの偏向周波数にνを用いて次式:
    θ =θ /sin(2πνT−π/2)
    にてMEMSミラーの最大偏向角θ を求めることを特徴とする請求項1又は2記載の光走査装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の光走査装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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