JP5570511B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有色トナーと透明トナーを用いて画像を形成する画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置において、有色トナーと透明トナーを用いて画像を出力する画像形成装置が実用化されている。透明トナーは色材(顔料)が含まれていないトナーであって、記録材に定着されると色味を変化させることなく光沢度を調整することができる。そこで、有色トナーが形成されていない部分に透明トナーを形成して、記録材上に定着された画像全体の光沢度をそろえる画像形成装置の構成が以下の文献に開示されている。
特許文献1には、中間転写ベルトに沿って配置されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部の下流側にクリア(透明)の画像形成部を配置した画像形成装置が示される。特許文献1に記載の画像形成装置において、有色トナーの現像剤を用いる4つの有色現像装置と、透明トナーの現像剤を用いる透明現像装置の構成は全く等しい。
特許文献2に示される画像形成装置もまた、中間転写ベルトに沿って配置された4つの有色現像装置と透明現像装置とは等しく構成されている。しかし、有色現像装置と透明現像装置とでは、固定マグネットの周囲で回転する現像剤担持体の回転方向が逆方向に設定されている。
特許文献3に示される画像形成装置においても、有色トナーの二成分現像剤を用いる4つの有色現像装置と、透明トナーの二成分現像剤を用いる透明現像装置が開示されている。そして、有色現像装置と透明現像装置の構成は等しい。
特開2008−65123号公報 特開2008−176316号公報 特開2007−199209号公報
ここで、透明トナーを用いて画像の光沢度を均一にしようとする場合、透明トナーの使用量は有色トナーの使用量よりも多くなる。現像器内のトナーが現像により消費されると、消費分を補うように未帯電(又は帯電量の小さい)トナーを現像器内に補給する。
つまり、有色トナーと比べて透明トナーを収容する現像器内に補給される透明トナーの量は多くなる。現像器内に補給されるトナーの量が多くなると、現像器内で十分に撹拌(帯電)されることなく単位重量当たりの帯電量が小さい(又は未帯電)トナーが現像剤担持体としての現像スリーブ近傍に搬送されるトナーの量が多くなる。
帯電量の小さいトナーが現像剤担持体としての現像スリーブに担持されて、感光体上に担持される静電像を現像する現像域に到達すると、帯電量の小さいトナーが非画像部に付着してしまうという問題が生じる。また、帯電量が小さいトナーは、静電像を現像することなく飛散してしまうという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、透明トナーの単位重量当たりの帯電量を有色トナーの単位重量当たりの帯電量に近づけることを目的とする。具体的には、有色トナーと比べて透明トナーの使用量が多くなり、所望の帯電量よりも小さな帯電量の透明トナーが現像スリーブ近傍に搬送されることによって生じる透明トナーの飛散を抑制することを目的とする。
発明の画像形成装置は、複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、有色トナーとキャリアから成る有色現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される有色現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を有色トナーで現像する有色現像装置と、複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、透明トナーとキャリアから成る透明現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される透明現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を透明トナーで現像する透明現像装置とを有するものである。そして、前記透明現像装置の固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から前記透明現像装置の層厚規制部材との対向位置までの距離は、前記有色現像装置の固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から前記有色現像装置の層厚規制部材との対向位置までの距離よりも長い。
また、前記透明現像装置の固定マグネットの磁極のうち現像剤担持体回転方向に沿って規制部材の直上流にある磁極の磁気拘束力が、前記有色現像装置の固定マグネットの磁極のうち現像剤担持体回転方向に沿って規制部材の直上流にある磁極の磁気拘束力よりも強いことを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、透明トナーの単位重量当たりの帯電量を有色トナーの単位重量当たりの帯電量に近づけることができる。
画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成の説明図である。 現像装置の平面構成と駆動トルク検出方法の説明図である。 有色現像装置の垂直断面構成の説明図である。 透明画像を用いた画像の平坦化処理の説明図である。 平坦化処理のフローチャートである。 有色トナーと透明トナーの帯電量の推移の説明図である。 実施例1の透明現像装置の垂直断面構成の説明図である。 圧縮度とトナー帯電量の関係の説明図である。 現像装置の違いで比較したトナーの帯電量の推移の説明図である。 実施例1の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。 実施例3の現像装置における層厚規制部材の構成の説明図である。 実施例3におけるトナーの帯電量Q/Mの推移の説明図である。 非磁性現像ブレードの長さと磁束量の関係の説明図である。 実施例3の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。 実施例4におけるトナーの帯電量Q/Mの推移の説明図である。 実施例4の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。 実施例5の画像形成装置の構成の説明図である。 実施例6の画像形成装置の構成の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、透明現像装置(無色現像装置)の現像剤担持体の駆動負荷が有色現像装置よりも高い限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/直接転写型の区別無く実施できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、上述の特許文献1、2、3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図2は画像形成部の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、記録材搬送ベルト7に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、クリアの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd、Peを配列したタンデム型直接転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Paでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて記録材搬送ベルト7に担持された記録材に転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて記録材P上のイエロートナー像に重ねて転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に記録材P上に順次重ねて転写される。透明トナーを用いる画像形成部Peは、記録材上の有色画像に重ねて透明画像を出力可能である。感光ドラム1eに形成した静電像を現像装置4eで現像して透明トナー像を出力可能である。
合計五色のトナー像が転写された記録材Pは、分離ローラ81による湾曲面で記録材搬送ベルト7から曲率分離し、定着装置9で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、機体外部の排出トレイ14へ排出される。
記録材搬送ベルト7は、分離ローラ81、張架ローラ82、及びテンションローラ83に掛け渡して支持され、駆動ローラを兼ねた分離ローラ81に駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。
記録材カセット10から引き出された記録材Pは、分離ローラ11で1枚ずつに分離して、レジストローラ12へ送り出される。レジストローラ12は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、画像形成部Paのトナー像形成にタイミングを合わせて記録材Pを記録材搬送ベルト7に担持させる。記録材搬送ベルト7は、感光ドラム1aと記録材搬送ベルト7との当接部へ記録材Pを送り込む。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd、Peは、現像装置4a、4b、4c、4dと現像装置4eとで現像剤担持体に現像剤を薄層担持させる構造が異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pd、Peについては、画像形成部Paの構成部材に付した符号末尾のaをb、c、d、eに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部Paは、感光ドラム1aの周囲に、コロナ帯電器2a、露光装置3a、現像装置4a、転写ブレード6a、クリーニング装置5aを配置している。
感光ドラム1aは、アルミニウムシリンダの外周面に負極性の帯電極性を持たせた感光層が形成され、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。コロナ帯電器2aは、コロナ放電に伴って発生する荷電粒子を感光ドラム1aに照射して、感光ドラム1aの表面を一様な負極性の暗部電位VDに帯電させる。露光装置3aは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1aの表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置4aは、イエローの非磁性トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像剤が所定量充填されている。補給装置8aには、イエローの非磁性トナーが充填され、画像形成に使用されただけのトナーを現像装置4aに補給して、現像装置4a内のトナー濃度(T/D比)を所定範囲に維持させる。トナー濃度は、二成分現像剤に占めるトナーの重量比である。現像装置4aは、後述するように、二成分現像剤を帯電して現像スリーブ41に担持させ、感光ドラム1a(感光体上)の静電像にトナーを移転させてトナー像を現像する。
転写ブレード6aは、記録材搬送ベルト7の内側面を押圧して、感光ドラム1aと記録材搬送ベルト7との間に転写部T1を形成する。電源D1が転写ブレード6aに正極性の直流電圧を印加することにより、感光ドラム1aに担持された負極性のトナー像が、記録材搬送ベルト7に担持されて転写部T1を通過する記録材Pへ転写される。
クリーニング装置5aは、感光ドラム1aにクリーニングブレードを摺擦させて、記録材Pへの転写を逃れて感光ドラム1aに残った転写残トナーを回収する。
<二成分現像剤>
二成分現像剤は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有し、非磁性トナーは、外添剤としての無機微粒子を含有する。磁性キャリアの平均粒径は50μm、非磁性トナーの平均粒径は6μm、無機微粒子の平均粒径は4〜80nmである。非磁性トナーと二成分現像剤の重量比であるトナー濃度(T/D比)は、3.0〜12.0%、好ましくは4.0〜11.0%である。トナー濃度が3.0%未満では画像濃度が低くなる他、磁性キャリアの劣化を早め、二成分現像剤の寿命を縮めてしまう。逆に、トナー濃度が12.0%超でも二成分現像剤の寿命を縮める結果となり、さらにカブリ画像や機内飛散が増加する問題が発生する。
無機微粒子の添加量は、非磁性トナー粒子に対して重量比0.1〜3.0%であることが好ましい。添加量が0.1%未満ではその効果が十分ではなく、添加量が3.0%を超えると無機微粒子の遊離が大きくなって非磁性トナーの帯電量のばらつきが大きくなる。これにより、機体内へのトナー飛散が発生し易くなる。無機微粒子は、シリカ微粒子を使用した。シリカ微粒子としては、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカを使用した。乾式シリカは、表面及びシリカ微粒子の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3等の製造残滓の少ないため、水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカよりも利用できる。
高湿環境下でもトナー粒子の帯電量を高く維持し、トナー飛散を防止するために、無機微粒子は疎水化処理されている。無機微粒子の疎水化処理は、第一段反応として、シランカップリング剤等によりシリル化反応を行い、シラノール基を化学結合により消失させる方法とした。シリコンオイルにより表面に疎水性の薄膜を形成させてもよい。無機微粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡による拡大撮影した非磁性トナーの写真画像から非磁性トナー表面に存在している無機微粒子の粒子を100個以上抽出して粒子径を測定し、個数平均径として求めた。
<有色現像装置>
図3の(a)及び(b)は現像装置の平面構成の説明図である。図4は有色現像装置の垂直断面構成の説明図である。
図3の(a)及び(b)に示すように、現像装置4aの現像容器45内には、隔壁46を挟んで攪拌室に攪拌スクリュー44が配置され、現像室に供給スクリュー43が配置される。攪拌スクリュー44と供給スクリュー43とは、それぞれ現像室攪拌室とで、二成分現像剤を攪拌しつつ平行な逆方向に搬送して現像容器45内に循環させる。攪拌を受けて循環する過程で、二成分現像剤中の非磁性トナーと磁性キャリアとが摩擦して非磁性トナーが負極性、磁性キャリアが正極性に帯電する。
図4に示すように、有色現像装置4aは、有色トナーとキャリアから成る有色現像剤を用いる。供給スクリュー43は、帯電した二成分現像剤を現像剤担持体の一例である現像スリーブ40に供給する。帯電した二成分現像剤は、穂立ち状態で現像スリーブ40に担持されて感光ドラム1aを摺擦する。直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を電源D4が現像スリーブ40に印加することで、現像スリーブ40に対して相対的に正極性になった感光ドラム1aの露光部に負極性に帯電したトナーが移転して、静電像が反転現像される。
現像スリーブ40は、アルミニウム、ステンレス等の非磁性材料の薄肉管にて作製され、矢印R1方向に回転する感光ドラム1aに対向して回転自在に設けられる。現像スリーブ40は、感光ドラム1aとの対向部において表面が感光ドラム1aの表面と同方向に移動するように矢印R4方向に回転する。このため、現像スリーブ40と感光ドラム1aの対向部(現像部)GBは、現像スリーブ40の鉛直方向最下点から現像スリーブ40の回転方向で180°上流点までの間に位置する。
現像スリーブ40内には、5つの磁極を有する固定マグネットとしてマグネットローラ41が非回転に設けられている。5つの磁極は、感光ドラム1aに対向配置された現像主極S1から、現像スリーブ40の回転方向に見て、順に引き剥がし極N2、担持極N3、保持極S2、N1の各磁極である。
層厚規制部材42は、磁性材料のみから厚さ1.5mmの板状に成形されたブレード材である。層厚規制部材42は、現像スリーブ40の回転方向において、担持極N3から5°下流側で640μmの間隔を持たせて現像スリーブ40と対向するように配置されている。
現像スリーブ40と感光ドラム1aの対向間隔(S−Dgap)は、150〜800μmであることが、磁性キャリアのドラム付着防止及びドット再現性の向上に関して好都合である。対向間隔が狭過ぎると、静電像に対する二成分現像剤の供給が不十分になって画像濃度が低くなり易い。対向間隔が広過ぎると、現像主極S1の磁力線が広がって二成分現像剤の穂立ち密度が低くなって、ドット再現性が低下したり、磁性キャリアを拘束する力が不足して磁性キャリアのドラム付着が発生し易くなったりする。
振動電圧の交流電圧は、そのピーク間電圧が300〜2000Vppであることが好ましい。交流電圧のピーク間電圧が300Vより低いと、十分な画像濃度が得られにくい場合がある。ピーク間電圧が2000Vを超える場合、二成分現像剤の穂立ち(磁気ブラシ)を介して、静電像が乱れてしまい、画質低下を招くことがある。
交流電圧の周波数は500〜20000Hzが好ましい。周波数が500Hzより低いと、プロセススピードにも関係するが、感光ドラム1aに接触したトナーが現像スリーブ40に戻される際に、十分な振動が与えられずカブリが生じやすくなる。周波数が20000Hzを超えると、電界に対してトナーが追随できなくなって画質低下を招き易い。交流電圧の波形及びパターンとしては、ブランクパルス、三角波、矩形波、正弦波、或いは、Duty比を変えた波形が挙げられる。
反転現像を行う場合、感光ドラム1aの非露光部の暗部電位VDと現像スリーブ40に印加される直流電圧Vdcとの電位差がカブリ取り電圧Vbackとなる。感光ドラム1aの露光部の明部電位VLと現像スリーブ40に印加される直流電圧Vdcとの電位差が現像コントラストVcontとなる。カブリ取り電圧Vbackは、現像装置4aの構造、制御にもよるが200V以下、より好ましくは150V以下が好ましい。現像コントラストVcontとしては、十分な画像濃度を確保できるように100〜400Vが用いられる。画像のハーフトーンの階調性を安定させるために、現像コントラストVcontは高いほど好ましく、150V以上が好ましい。
良好に帯電したトナーを有する二成分現像剤を使用することで、カブリ取り電圧Vbackを低くすることができ、感光ドラム1aの帯電に用いる直流電圧を下げて暗部電位VDを低く済ませることができる。帯電に用いる直流電圧を下げることで感光ドラム1aの寿命が延びる。
現像室内の二成分現像剤は、供給スクリュー43によって撹拌されながら紙面と垂直方向に奥側から手前側に搬送される。このとき、搬送される二成分現像剤の一部がマグネットローラ41の担持極N3に磁気吸着して汲み上げられる。
有色現像装置である現像装置4aでは、担持極N3位置での現像スリーブ40の表面における最大磁束密度は620ガウス、磁束密度の半値幅は35°である。担持極N3に磁気吸着して汲み上げられた二成分現像剤は、層厚規制部材42と担持極N3との間の磁界によって、約35mg/cmの層厚に規制される。
層厚規制部材42で層厚が規制された二成分現像剤は、保持極S2、N1の位置を順送りされ、磁界の向きに応答して起立と平坦化を繰り返し、現像主極S1で起立して現像部GBに磁気穂を形成する。現像部GBを通過した二成分現像剤は剥ぎ取り極N2(磁束密度は400〜500ガウス)へ搬送される。剥ぎ取り極N2と担持極N3とが同一極性であるため、剥ぎ取り極N2と担持極N3との間に磁束の空白領域が形成されて、現像スリーブ40から二成分現像剤が脱落する。磁束の空白領域は、現像スリーブ40表面に対して垂直方向の磁束密度Brが10mT以下、且つ水平方向の磁束密度Bθが10mT以下の領域である。現像スリーブ40から落下した二成分現像剤は、供給スクリュー43によって紙面の奥側へ向かって搬送され、図3の(a)及び(b)に示す開口部46aを通じて攪拌室へ流れ込み、搬送スクリュー44に受け渡される。
有色現像装置である現像装置4aでは、現像スリーブ40の回転方向下流側に位置する担持極N3の対向位置で層厚規制部材が二成分現像剤を層厚規制する。このため、現像スリーブ40上に担持されずに余った二成分現像剤のうち、担持極N3の磁束で保持できない二成分現像剤は、速やかに供給スクリュー43上へ落下する。層厚規制部材42が現像スリーブ40の鉛直方向最下点から現像スリーブ40の回転方向における90°下流位置までの間に配置されるため、担持極N3で保持できない二成分現像剤は重力によって直ちに供給スクリュー43へ落下する。このため、現像スリーブ40の回転方向における層厚規制部材42の上流側に、二成分現像剤が磁気的な加圧状態で攪拌される大きな溜りが発生しない。なお、図4における重力方向下方は図面の下向きであるとする。
<透明画像>
図5の(a)及び(b)は透明画像を用いた画像の平坦化処理例を説明するための説明図である。図6は平坦化処理のフローチャートである。図7は有色トナーと透明トナーの帯電量の推移の説明図である。なお、平坦化処理は透明トナーを用いた画像形成の一例であり、部分的に光沢差を形成するために透明トナーを形成する場合においても、透明トナー使用量は有色トナーと比べて多くなる傾向がある。
図1を参照して図5の(a)に示すように、透明トナーは、記録画像の高さH、即ち、記録材P上に形成された各色画像Y、M、C、及び白地部の高さを揃えて凹凸を無くす透明画像Tを形成するために用いられる。このような平坦化処理の制御は特開平7−266614号公報に開示されている。なお、図5の(b)に示すように、最表層を透明トナーで覆うようにコーティングしつつ、有色トナーの高さのばらつきを平坦(高さH´)にしてもよい。
制御部200は、記録材P上での各色トナー像(Y、M、C)の高さ情報をもとに、記録画像の高さの最大値(H)に画像領域全体の高さを揃えるように、透明トナー像(T)での追加記録を行う。全体を揃える高さは、記録画像の高さ(h1、h2、h3、h4、・・・)の略最大値(H)である。これにより、定着画像の高さ方向のばらつきを3μm以内に抑制して定着画像の表面を略平滑にし、一様な光沢を持つ良好な画質の画像記録を実現する。
有色トナーの最大載り量は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを組み合わせて色再現範囲を決定することで規定され、単色最大濃度のトナー量の2倍程度が最大載り量となるように画像設計される。
従って、有色トナーの最大載り量に揃えるために、記録材上の白地部に対して透明トナーを有色トナーの最大濃度相当量の約2倍、画像形成する必要がある。透明トナーを載せる場所と量の計算は、以下のように行う。
図6に示すように、画像データ読込部101より入力された画像データ102には、画像の各画素に対応してRGB信号が、それぞれ256階調で記録されている。この画素毎のRGB信号は、RGB−CMYK変換部103により4色トナーの最小印字単位毎の印字量に変換される。RGB−CMYK変換部103は、3×3のマトリクスでまずRGBデータをCMYデータに変換した後、3×4のマトリクスによる所謂墨入れを行って、Kデータを生成する。
CMYKトナー印字部104では、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを制御して、C、M、Y、Kトナー印字量にあわせて、電子写真方式により4色それぞれのトナー像を形成する。トナー高さ計算部105では、指定画像領域全体に渡って、最小印字単位毎の有色トナー高さを計算して求める。最大トナー高さ計算部106は、指定画像領域のトナー像の最大高さを求める。
Tトナー印字量計算部107では、トナー最大高さと、各最小印字単位の有色トナー高さの差を求め、これを最小印字単位における透明トナー高さとする。次いで、この高さを得るための透明画像の露光画像データを最小印字単位毎に計算する。
Tトナー印字部108は、画像形成部Peを制御して、Tトナー印字量計算部107により計算された最小印字単位毎のトナー像形成を行う。このようにして画像形成された記録材Pは、図3に示した断面形状であり、良好な画質を持っている。
透明画像によって画像表面を平滑化する方法は、有色画像の最大トナー載り量と同じ載り量の透明トナー像を感光ドラム1eに形成しなければならない。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の重ね合わせで作られた最大トナー載り量のトナー像と同じだけの透明トナーを現像装置4eは現像する必要がある。有色トナーの単色の最大トナー載り量が0.5mg/cmとすると、現像装置4eは、1.0mg/cm以上の透明トナーを感光ドラム1eに付着させる必要がある。
このようなトナー載り量の多い透明トナーを、安定的に載せ続けてカブリ画像を防止するためには、トナーの帯電量Q/Mの低下を抑制することが重要となってくる。そこで、画像形成装置100において、透明画像による画像の平坦化処理を伴う30000枚の連続画像形成を行ったときのトナーの帯電量分布の推移を測定した。測定結果を図7に示す。横軸はトナーの帯電量Q/M、縦軸はトナーの個数である。トナーの帯電量分布は、トナー3000個の帯電量を、HOSOKAWA MICRON Corp.社製のE−Spart Analizerによって測定したものである。
図7の(a)、(b)に示すように、光沢性を出し表面の凹凸をなくして光沢画像を得るため、透明トナーは有色トナー以上現像させる必要があるため、透明トナーの初期の帯電量Q/Mは有色トナーより低くしている。透明トナーは有色トナーに比べて多くのトナーを感光ドラムに載せるため、透明トナーの帯電量Q/Mを有色トナーより下げてある。そのため、現像剤に対するトナー濃度(T/D比)を透明トナーでは有色トナーより高く設定してある。そして、画像形成を累積することにより、キャリアの帯電性能が劣化するために、画像形成の累積に伴ってトナー濃度(T/D比)を下げることにより、トナーの帯電量Q/Mを適正値に制御している。
図7の(a)、(b)に示すように、画像形成の累積に伴って有色トナーも透明トナーも平均トリボが低下する。つまり、画像形成を累積することにより、帯電量の不足した(0近傍)のトナーの割合が増えて、現像装置で十分に帯電できていないトナーが増える傾向がある。そして、透明トナーでは、帯電量の不足した(0近傍)のトナーの割合が有色トナーより多くなっている。つまり、透明トナーは、画像形成に伴って新たに補給されたトナーが帯電できていないまま、現像に関与していることがわかった。
画像形成に伴って消費したトナーを随時補給しているところ、透明トナーは、有色トナーよりも消費量が多いので、透明トナーの補給量は、有色トナーの補給量より多くなる。そのため、新たに帯電させなくてはならないトナー量は、透明トナーの方が有色トナーより多くなる。
また、トナーの補給に伴って現像装置に補給される外添剤の量も透明トナーの方が有色トナーより多くなるため、透明トナーの現像装置では、トナーから遊離した外添剤の量が大幅に増加してくる。このため、キャリアの帯電に寄与する表面を外添剤が覆ってトナーとの接触を阻害するため、トナーに十分な電荷を付与しにくくなっていた。
このように、画像形成を累積すると、透明トナーの帯電量Q/Mは有色トナーに比べて低下してしまう。透明トナーの帯電量Q/Mが低下すると、感光ドラムの非画像部にトナーが付着するカブリ画像の問題が発生する。
透明トナーであるから、記録材の非画像部に付着して定着されても問題が無いと考えがちだが、透明なカブリ画像により記録材の地合がくすんだ白になる問題がある。有色トナーが少量かぶっている所に透明トナーがかぶると有色トナーのかぶりが顕著に目立つといった現象が発生する問題もある。このため、透明トナーといえどもカブリ画像は抑制すべきである。
また、感光ドラムのかぶりトナーの増加によってクリーニングブレードへの負荷が増加し、クリーニング不良が生じることがある。光学センサを用いて感光ドラム表面からの反射光量を読み取る制御を行う場合、かぶりトナーによって反射光量が変動してしまうため、測定誤差が拡大して反射光量の誤検知を誘発する。かぶりトナーは飛散し易いため、トナー飛散が多くなる。帯電量Q/Mが低下すると記録材上のトナー載り量が過剰になって、定着不良が発生することもある。
そこで、以下の実施例では、透明トナー用と有色トナー用とで現像装置を異ならせて、透明トナーに対する帯電性能を高め、これにより、画像形成の累積後でも透明トナーのカブリ画像を防止している。
(実施例1)
図8は実施例1の透明現像装置の垂直断面構成の説明図である。
図8に示すように、透明現像装置4eは、透明トナーとキャリアから成る透明現像剤を用いる。透明現像装置4eの固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から透明現像装置4eの層厚規制部材との対向位置までの距離は、有色現像装置4aの固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から有色現像装置4aの層厚規制部材との対向位置までの距離よりも長い。
透明トナーの二成分現像剤を用いる現像装置4eは、図3に示す平面構成が有色現像装置4aと同一であるため、平面構成及び現像剤の循環に関して重複する説明を省略する。
図8に示すように、現像装置4eは、層厚規制部材42を図4に示す有色現像装置とは異なる位置で現像スリーブ40に対向させている。これにより、現像スリーブ40の回転方向における層厚規制部材42の上流側に、二成分現像剤が磁気的な加圧状態で攪拌される大きな溜りが発生して、二成分現像剤の摩擦機会を増やして透明トナーの帯電量を高める。
透明現像装置4eは、現像剤担持体の駆動負荷が有色現像装置よりも大きくなるように、有色現像装置(4a)とは現像剤担持体(40)に現像剤を薄層担持させる構造を異ならせてある。具体的には、層厚規制部材42を、有色現像装置(4a)の層厚規制部材42よりも現像剤担持体としての現像スリーブ40の頂上(図8において紙面下方向が重力方向下向き)に近い位置に配置している。
また、層厚規制部材42は、磁性材料で形成されてマグネットローラ41の複数の磁極のうちの1つに対向配置される。透明現像装置(4e)は、マグネットローラ41の磁極によって層厚規制部材42の上流側で現像剤が担持される現像剤担持体の周長が、有色現像装置よりも長い。透明現像装置(4d)は、供給スクリュー43に対向する位置から層厚規制部材42に対向する位置までの現像剤担持体(40)の周長が、有色現像装置(4a)よりも長い。具体的には、透明現像装置の2成分現像剤を現像スリーブに汲み上げるための磁極(図8におけるN3)から層厚規制部材42と対向する位置までの現像スリーブ周長は、有色現像装置の周長よりも長い。ここで、現像スリーブに現像剤を汲み上げるための磁極とは周方向に同じ極性の磁極(図8ではN2とN3)が配置されている磁極のうち現像スリーブ回転方向下流側の磁極(N3)を指す。
また、透明現像装置(4e)は、層厚規制部材42に対向する位置から感光体1eに対向する現像位置(S−Dgap)までの現像剤担持体(40)の周長が、有色現像装置(4a)よりも短い。
現像スリーブ40は、アルミニウム、ステンレス等の非磁性材料の薄肉管にて作製され、感光ドラム1dとの対向部において表面が感光ドラム1aの表面と同方向に移動するように矢印R4方向に回転する。現像スリーブ40と感光ドラム1aの対向部(現像部)GBは、現像スリーブ40の鉛直方向最下点(紙面下方向を重力方向下方とする)から現像スリーブ40の回転方向で180°上流点までの間に位置する。
現像スリーブ40内には、5つの磁極を有するマグネットローラ41が非回転に設けられている。5つの磁極は、感光ドラム1aに対向配置された現像主極N1から、現像スリーブ40の回転方向に見て順に、保持極S1、引き剥がし極N2、担持極N3、保持極S2の各磁極である。
層厚規制部材42は、磁性材料のみから厚さ1.5mmの板状に成形されたブレード材である。層厚規制部材42は、現像スリーブ40の回転方向において、担持極N3の次の保持極S2に対向する位置で640μmの間隔を持たせて現像スリーブ40と対向するように配置されている。
現像室内の二成分現像剤は、供給スクリュー43によって紙面の奥側から手前側に搬送される。このとき、搬送される二成分現像剤の一部がマグネットローラ41の担持極N3に磁気吸着して現像スリーブ40に汲み上げられる。透明現像装置である現像装置4eでは、保持極S2位置での現像スリーブ40の表面における最大磁束密度は620ガウス、磁束密度の半値幅は35°である。担持極N3に磁気吸着して汲み上げられた二成分現像剤は、層厚規制部材42と担持極N3との間の磁界によって、約35mg/cmの層厚に規制される。
層厚規制部材42で層厚が規制された二成分現像剤は、保持極S2から現像主極N1へ順送りされ、現像主極S1で起立して現像部GBに磁気穂を形成する。現像部GBを通過した二成分現像剤は保持極S1から剥ぎ取り極N2(磁束密度は400〜500ガウス)へ搬送される。同一極性である剥ぎ取り極N2と担持極N3との間に磁束の空白領域が形成されて、現像スリーブ40から二成分現像剤が脱落する。現像スリーブ40から落下した二成分現像剤は、供給スクリュー43によって紙面の奥側へ向かって搬送され、図3に示す開口部46aを通じて攪拌室へ流れ込み、搬送スクリュー44に受け渡される。
実施例1では、現像スリーブ40としては、アルミコートスリーブを使用し、現像スリーブ40と感光ドラム1a、1dとの対向間隔を350μmに設定した。現像スリーブ40は、アルミ素管の表面にFGB#600の球径ガラス粒子を用いたブラスト処理を行った後、Ni−B及びCrメッキを表面に施した。現像スリーブ40の表面の10点平均粗さRzは0.6μmであった。
現像スリーブ40に印加して現像に使用する直流電圧Vdcは−500V、交流電圧は、振幅がピーク間電圧で測定して1.2kVpp、周波数は7kHzである。
実施例1では、画像設計を以下のように行った。有色トナー単色時におけるトナーの最大載り量は100%で0.5mg/cmとした。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を重ねてフルカラー画像を形成した時の最大載り量は、2色分200%で1.0mg/cmとした。これに対して、透明トナーの最大載り量は、1色分200%で1.0mg/cmとした。
ここで、現像装置の現像スリーブによるトナー帯電性能を比較する。まず、図3の(b)に示すような構成で現像スリーブのみを回転するのにようするトルクを検出する。具体的には、現像装置の現像スリーブのみを駆動するように駆動経路(ギア列)を変更する。これにより、現像容器内の搬送スクリューを回転するのに要するトルク変動の影響を除外することができる。また、現像スリーブ近傍の構成を変更することによる摩擦力帯電能力差を正確に把握するためには、同じトナーとキャリアの比率の現像剤を同一量用いてトルクを計測することとする。なお、透明現像装置の現像スリーブの駆動トルクと有色現像装置の駆動トルクを比較する際には、現像スリーブの回転速度を同一速度にして比較する。
これにより、現像スリーブ近傍の帯電能力の大小関係を駆動トルクで比較することができる。現像スリーブによる帯電能力を比較するための他の方法として、トナーを撹拌しつつ搬送する搬送スクリューを停止させた状態で、現像スリーブのみを回転駆動させ、所定時間回転させたときの現像容器内のトナーの帯電量を比較する方法を用いてもよい。以上が現像スリーブ周辺の構成を変えることによる帯電能力を比較するための方法である。
同様に、現像装置全体のトナー帯電能力の評価方法について述べる。現像装置全体のトナー帯電能を把握する際には、図3の(a)に示すような駆動経路において現像装置全体に入力する駆動トルクを基準に評価する。
具体的には、現像装置4eのトナーの帯電性能を比較するために、現像装置4eに収容されて循環する現像剤量をMとし、現像装置の駆動トルクをTとし、現像装置の駆動回転角速度をωとして現像装置の圧縮度Wというパラメータを次式のように定義した。
W=ωTM
このように圧縮度Wを定義した時、画像形成装置が備える透明トナー用の現像装置4eの圧縮度Wは、有色トナー用の現像装置4a〜dの圧縮度Wよりも大きい。
なお、現像装置全体の帯電性能は、循環させる現像剤量Mを大きくすればするほど大きくなるが、透明現像装置を有色現像装置と比べて現像剤の内容量が極端にことなるように大きくすると、画像形成装置全体の大型化につながるため過度な変更は難しい。また、駆動回転角速度ωを大きくすればするほど現像装置全体での帯電性能は向上する。しかしながら、現像装置に入力する角速度ωを大きくしすぎるとトナー飛散や現像性に影響をあたえるため、過度な変更は難しい。なお、本実施例の有色現像器と透明現像器の構成は略同一なっている。具体的には、透明現像装置の透明トナー補給口から現像スリーブまで透明トナーが撹拌搬送される距離は有色現像装置の有色トナー補給口から現像スリーブまで有色トナーが撹拌搬送される距離は略同一となるように構成してある。
そのため、本実施例においては透明現像装置の現像スリーブ回転に要するトルクをと有色現像装置の現像スリーブ回転に要するトルクを高めることで透明現像装置の帯電能力を向上させている。
透明トナーを用いる現像装置4eは、トナー消費量が多いため、補給されるトナー量も多い。そのため、現像装置4eは、単位時間当たりで帯電させなければならないトナー量が有色トナーを用いる現像装置4a、4b、4c、4dよりも多い。このため、現像装置4aと同じ現像装置で透明トナーを用いた場合、透明トナーは、帯電量が不十分な状態のまま現像位置(S−Dgap)に搬送される割合が高くなる。
また、現像装置4eは、単位時間当たり補給されるトナー量が多いので、トナーに混合して補給される外添剤の総量も多くなり、総量が多いので現像剤中に遊離する外添剤の量も多くなる。このため、磁性キャリアの帯電に寄与する面が外添剤に覆われてトナーに電荷を付与しにくくなり易い。
従って、透明トナーを用いる現像装置4eでは、有色トナーを用いる現像装置4aよりも圧縮度Wを上げる必要がある。圧縮度Wを上げると、帯電させるトナー量が多くても磁性キャリアと非磁性トナーとに十分な摩擦機会を提供できるので、画像形成を累積した後でも、トナーの帯電量Q/Mの低下を抑制できる。
すなわち、圧縮度Wを上げると、キャリアの帯電に寄与する面とトナーとの接触回数が増えて電荷の授受の回数が多くなり、トナーは電荷を持ち易くなる。また、圧縮度Wを上げることで、キャリアの帯電に寄与する面とトナーとの接触面積が広くなってキャリアの帯電に寄与する面からトナーがより多くの電荷を受け取り易くなる。
現像装置4eの圧縮度を上げることにより、層厚規制部材42の手前で現像スリーブ40が担持する現像剤量(剤溜まり量)が増える。層厚規制部材42の手前に形成される剤溜まり内では、現像剤が高い圧力を受けてキャリアの帯電に寄与する面とトナーの接触面積が広い状態で活発に流動するため、キャリアの帯電に寄与する面とトナーの接触回数が増える。これにより、トナーは、短時間で帯電量を高めて電荷量のばらつきを少なくし、帯電量Q/Mを安定的に維持できる。
画像形成を累積してキャリアがトナーの外添剤によって多少汚染されている状態でも、キャリアのまだ汚染されていない面とトナーの摩擦回数が増えるとともに摩擦面積が拡大する。このため、画像形成を累積した古いキャリアでも、新たに補給したトナーの帯電量Q/Mを適正に保つことができる。
なお、圧縮度Wの強い現像装置4eは、トナーに対する帯電量Q/Mの付与性が高く、キャリアの帯電サイトが汚れていない初期状態では、トナーの帯電量Q/Mが高くなり過ぎる可能性がある。トナーの帯電量Q/Mが高くなり過ぎると、所望のトナー載り量を感光ドラム1eへ載せることが難しくなって画像濃度が低下するため、トナー濃度(T/D比)を上げることにより所望の帯電量Q/Mにしている。
また、有色トナーを用いる現像装置4a、4b、4c、4dは、現像装置4eに比較して単位時間当たりのトナー補給量が少なく、帯電すべきトナー量も少ないため、現像装置4aと同じ現像装置を用いると、トナーの帯電量Q/Mが高くなり過ぎる。このため、図4に示すように、透明現像装置とで現像剤担持体に現像剤を薄層担持させる構造を異ならせて圧縮度Wを下げ、透明現像装置よりも現像剤担持体の駆動負荷が小さくなるようにしている。
図3に示すように、現像装置4aでは、供給スクリュー43及び搬送スクリュー44は、ギア49a、49bを介して現像スリーブ40の駆動ギア48に繋がり、駆動ギア48はモータ50と繋がっている。このため、モータ50が現像スリーブ40を回転させると、ギア48、49a、49bを介して、供給スクリュー43及び搬送スクリュー44が回転する。
現像装置4aの駆動トルクTを測定するために、駆動ギア48とモータ50の間にトルク計47が挿入されている。現像装置4aの場合、供給スクリュー43及び搬送スクリュー44の駆動が現像スリーブ40の駆動と一体化しているため、駆動トルクの測定個所は1個所だけで、現像装置4aにかかる全駆動トルクTを測定できる。
なお、供給スクリュー43及び搬送スクリュー44が現像スリーブ40と別駆動の場合、現像スリーブ40、供給スクリュー43、及び搬送スクリュー44にかかる駆動トルクを各々測定する。そして、その駆動トルクを足し合わせることにより現像装置4aにかかる全駆動トルクTを測定する。
はじめに現像装置4aに現像剤を入れない空の状態で、現像装置4aを所定の回転数で駆動させ、現像装置4aの駆動トルクTeを計測しておく。次に、現像装置4aに所定量の現像剤を入れた後に所定の回転数で駆動させた状態で現像装置4aの駆動トルクTxを測定する。このとき、現像装置4aにおける現像剤へ作用する駆動トルクTは、駆動トルクTxから駆動トルクTeを差し引いたものである。
T=Tx−Te
こうして求めた駆動トルクTと現像剤量Mと所定の回転数とから求まる回転角速度ωを用いて圧縮度Wを計算した。現像剤量mは、現像装置4aに投入した現像剤の重さから求めた。その結果、透明トナーを用いる現像装置4eにおいては、現像剤負荷Wtは、42(mW/g)であった。そして、有色トナーを用いる現像装置4aにおいては、現像剤負荷Wcは26(mW/g)であった。
よって、透明トナーを用いる現像装置4eの圧縮度Wは、有色トナーを用いる現像装置4aの圧縮度Wより高い。すなわち、実施例1では、トナー消費量の多い現像装置4eの圧縮度Wをトナー消費量が少ない他の現像装置4a、4b、4c、4dの圧縮度Wよりも高くしている。
なお、実施例1の実験では、駆動トルクTは、現像スリーブ40の表面粗さを変えることで変化させることも可能であることが確認された。
そこで、透明トナーの現像装置4eが備える現像剤担持体としても現像スリーブ40eの表面粗さを有色トナーの現像装置4a〜4dが備える現像剤担持体としての現像スリーブ40a〜40dの表面粗さよりも粗くした。これにより、透明現像装置4eの現像剤担持体としての現像スリーブを回転駆動するのに要するトルクを有色現像装置4a〜4dの現像スリーブを回転駆動するのに要するトルクを大きくすることができる。
具体的には、有色現像装置の現像スリーブ40aの表面の10点平均粗さRzは0.6μmとし、透明現像装置の現像スリーブ40eはNi−B及びCrメッキを表面に施した後、高摩擦化処理(具体的にはローレット加工)を加えた。これにより、表面の10点平均粗さRzを2.2μmとした。なお、駆動するのに要するトルクの測定方法は、図3の(b)に記載の構成により現像装置内の撹拌スクリューを駆動するのに要するトルク変動を無視できるような測定方法を用いた。
これにより、透明トナーの現像装置4eと有色現像装置4a〜dの断面構成を変えることなく、透明現像装置のトナー帯電能力を有色現像装置のトナー帯電能力よりも高くすることができる。このようなスリーブ表面粗さを変える構成は変更が容易である半面、現像性に影響を与えるため極端に表面粗さを変更することが困難であるという面もある。そのため、現像性の低下が画質に直結する有色画像形成装置にスリーブ表面粗さを適切な表面粗さにするとともに、透明現像装置のスリーブ表面粗さは有色現像装置のスリーブ粗さを基準として粗くなるように設定するのが好ましい。
また、実施例1の実験では、現像装置4eの圧縮度を上げても、遊離する外添剤の量は変わらず、遊離する外添剤の量は、専ら補給したトナー量に依存していることが確認された。
ところで、透明トナーの現像装置4eの圧縮度Wは有色トナーの現像装置4aの圧縮度Wより高いため、そのことも考慮して、初期のトナー濃度(T/D比)を有色トナーよりも高く設定してある。すなわち、現像装置に収容されて循環する現像剤に占めるトナーの重量比をT/Dとするとき、透明現像装置のT/Dは、有色現像装置のT/Dよりも大きい。すなわち、透明現像装置に収容されて循環する透明現像剤重量に占める透明トナー重量の割合は、有色現像装置に収容されて循環する有色現像剤重量に占める有色トナー重量の割合よりも大きい。
また、透明トナーは、記録材上の有色画像の段差を無くすために使用されるので、有色トナーよりも画像比率が高く単位時間当たりのトナー消費量が多くなる。このため、現像装置4e内のトナーが頻繁に入れ替わってトナーが現像装置4e中に長い間滞在することはほとんど無い。これに対して、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーは、透明トナーに比べてトナー消費量が少ないため、現像装置4a、4b、4c中に長い間滞在することになる。トナーは現像装置4a、4b、4c中に長く滞在することにより、トナー割れ及び外添剤の埋没等のトナー劣化が発生する。
このため、現像装置4eでは、外添剤によるキャリア劣化が進行する一方で、トナーはほとんど劣化しない。逆に現像装置4a、4b、4cでは、現像剤が長い間攪拌を受けつつ循環することによりトナー劣化が進行する一方で、外添剤の補給が少ないためキャリアはあまり劣化しない。
すなわち、現像装置4a、4b、4cは、キャリアが劣化しにくいため、現像装置の圧縮度Wが低くてもカブリ画像は発生しにくい。また、現像装置4a、4b、4cでは、上述したように現像装置4eに比較してトナーの帯電量Q/Mを高くしているため、現像装置の圧縮度Wが低くてもカブリ画像は発生しにくい。逆に、現像装置4a、4b、4cで圧縮度Wを高くすると、現像装置内のトナー滞在時間が長いためトナーの摩擦回数が著しく増してトナー劣化が深刻になる。このため、現像装置4a、4b、4cでは圧縮度Wを低くし、現像装置4eでは圧縮度Wを高くすることが望ましい。
<実験1>
図9は圧縮度とトナー帯電量の関係の説明図である。
現像装置4eで圧縮度Wを異ならせて、それぞれの圧縮度Wについて1000枚の画像形成を行い、トナーの帯電量Q/Mを測定して比較した。
圧縮度(W=ωTM)は、現像剤担持体の回転角速度ωを異ならせて、それぞれ設定した。トナーの帯電量Q/Mは、画像形成後、現像スリーブ40から現像剤を採取して、HOSOKAWA MICRON Corp.社製のE−Spart Analizerによって測定した。
キャリアおよびトナーは上記で示した新品状態の二成分現像剤を使用し、トナー濃度(T/D比)を8%にして実験した。
図9に示すように、現像装置4eの圧縮度Wを高めると、トナーの帯電量Q/Mを高くすることができ、これにより、現像装置としてのトナーに対する帯電性能が高まることが確認された。ここで、透明現像装置4eは圧縮度Wだけではなく、図3の(b)の構成のように変更して求められる現像スリーブのみを所定角速度で回転させるために要するトルクも有色現像装置の現像スリーブを所定角速度で回転させるために要するトルクよりも大きい。
<実験2>
図10は現像装置の違いで比較したトナーの帯電量の推移の説明図である。図11は実施例1の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。
キャリアが外添剤によって汚染されている状態で圧縮度Wが低い現像装置4eで連続画像形成を行うと、トナーの帯電量Q/Mを十分に高めることができないため、連続画像形成の途中から白地カブリの画像不良が発生する。
トナー段差を無くすために、透明トナーを使用して画像比率50%の画像形成を行うことを想定して、透明現像装置の現像装置4eと有色現像装置の現像装置4aの耐久実験を行った。図1に示す画像形成装置100において、画像形成部Paのみを用いて現像装置4aにマゼンタトナーを充填及び補給して画像比率50%の画像形成を連続して50000枚行う耐久実験を行った。また、画像形成部Pdのみを用いて現像装置4eに同じくマゼンタトナーを充填及び補給して画像比率50%の画像形成を連続して50000枚行う耐久実験を行った。そして、耐久実験中のカブリ画像の発生状態と、トナーの帯電量Q/Mの推移とを測定した。
トナーの帯電量Q/Mは、耐久実験中の各段階で、現像スリーブ40から現像剤を採取して実験1と同様に測定した。カブリ画像の濃度は、東京電色社製の反射濃度計REFLECTOMETER MODEL TC−6DS(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD社製)を用いて次のように測定した。プリント後の白地部のマゼンタ反射濃度5点の平均値をDs、プリント前の白地部のマゼンタ反射濃度5点の平均値をDrとしたときの、Ds−Drを評価した。この数値が小さいほど画像の白地部におけるトナーの付着量が少ない。透明トナーは、反射濃度計に応答しないのでマゼンタトナーで代替した。そして、定着後画像の白地部におけるトナー画像濃度が最大濃度画像の2.5%以下を可とし、2.5%以上を否(カブリ画像が発生)と評価した。定着後の画像の白地かぶり量が記録材上濃度で2.5%以下であるときカブリ画像が発生していないと判断した。
図10に示すように、有色現像装置の現像装置4aでは、画像形成の累積とともにトナーの帯電量Q/Mが大きく下落した。画像比率50%の画像形成でトナーを出力させると、新たに補給したトナーの帯電量Q/Mを十分に高めることができないため、耐久実験の過程でトナーの帯電量Q/Mが低下した。そして、累積の画像形成枚数が30000枚でカブリ画像が発生することが確認された。これにより、現像装置4aでは、画像比率50%で透明画像を形成してトナー段差を無くす画像形成に対しては帯電性能が追い付かないことが確認された。
これに対して、透明現像装置の現像装置4eでは、同じ画像形成条件下でも、現像装置4aを用いた場合に比較して耐久実験中のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑制された。画像比率50%の画像形成でトナーを出力させても、新たに補給した透明トナーも十分に帯電量Q/Mを高めることができた。また、画像形成を50000枚累積した以降もカブリ画像が発生しなかった。これにより、現像装置4eでは、画像比率50%で透明画像を形成してトナー段差を無くす画像形成に対して十分な帯電性能を発揮することが確認された。
実施例1の現像装置4eを図1に示す画像形成装置100に搭載して、透明画像による画像の平坦化処理を伴う連続画像形成の耐久実験を行った。
図11に示すように、実施例1の現像装置4eを採用することで、トナー消費量の多い透明トナーの現像装置4eとトナー消費量の少ない有色トナーの現像装置4aとでトナーの帯電量Q/Mの低下をほぼ等しく揃えることができた。これにより、透明トナーの高い画像比率の画像形成が連続してもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制して、カブリ画像の発生を防止できた。
(実施例2)
実施例1では、現像装置にトナーのみを補給したが、実施例2では現像装置から劣化した現像剤を少しずつ排出して、キャリアを所定割合含んだトナーを現像装置へ補給している。
劣化した現像剤を現像装置から少量ずつ回収し、その分の補給現像剤を新たに補給することにより、現像剤の性能をある程度維持しながら、現像剤の交換の手間を省く方法が実用化されている。劣化した現像剤(キャリア)を新しいものと徐々に入れ替えていくことによって、見掛け上のキャリアの劣化進行が止まる。そして、現像剤全体としての特性を安定させ、更に自動的に現像剤を交換することで現像剤の長寿命化が図れ、現像剤交換という作業をある程度不要にできる。このような現像装置及び補給現像剤の補給制御は、例えば特公平2−21591号公報に開示されている。
透明トナー用の現像装置のように、画像比率の高い画像が連続で出力される場合、画像比率が低い画像に比べてトナー消費量が多く、現像装置に対するトナー補給回数が増加する。このため、現像装置内に補給されるキャリア量も増加することになる。
そこで、圧縮度Wが30[mW/g]の現像装置を用いて、トナー濃度(T/D比)85%の補給現像剤を用いて、上述した実験2と同様に、画像比率50%で連続画像形成を行う耐久実験を行った。その結果、キャリア補給が無い場合に比較して画像形成の累積に伴う現像装置内のトナーの帯電量Q/Mの低下は遅くなったが、累積枚数が150000枚を超えたあたりからカブリ画像が発生することが確認された。耐久実験開始直後のトナーの帯電量Q/Mが20μC/gであったのに対して、画像形成の累積枚数が150000枚に達した時点では、トナーの帯電量Q/Mが8μC/gと、半分以下に低下していた。
つまり、画像比率の高い画像形成が連続する場合、画像比率が低い画像に比べトナー消費量が多いため、トナー補給回数が増加して現像装置内に補給されるキャリア量も増加する。しかし、補給されるキャリアによってキャリアが若返っても、画像比率が高い場合には、トナーから遊離して現像装置内へ蓄積する外添剤の影響が上回ってキャリア劣化が問題となる。
すなわち、画像比率が低い場合は「キャリアの入れ替えによる若返り度>外添剤の蓄積による劣化度」の関係にあるが、画像比率が高い場合は「外添剤の蓄積による劣化度>キャリアの入れ替えによる若返り度」の関係にある。
そのため、画像比率が高い場合は、キャリアを少しずつ入れ替えているにもかかわらず現像剤が劣化する。補給されたトナーに十分な帯電量Q/Mを付与できず、トナー飛散やカブリ画像が発生したり、記録材上のトナー載り量が過剰になることによる定着不良が発生したりする。
そのため、劣化した現像剤を排出してキャリアを含む補給用現像剤を供給する現像装置であっても、補給したトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制するために、現像装置の圧縮度Wを高めることが望ましい。
そこで、図8に示すように圧縮度Wを38[mW/g]に高めた現像装置4eを用いて、圧縮度Wが30[mW/g]の現像装置の場合と同様に耐久実験を行った。その結果、画像形成の累積に伴うトナーの帯電量Q/Mの低下が抑制され、画像形成の累積枚数が200000枚を越えてもカブリ画像が発生しなかった。
ところで、補給現像剤のトナー濃度(T/D比)を85%よりもさらに低くしてキャリアの補給量を増やせば、圧縮度Wが30[mW/g]の現像装置でもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制可能である。しかし、補給現像剤を通じて補給されるキャリアが増えると、現像装置から排出される現像剤量も増えるため不経済である。ランニングコストが上昇し、補給用現像剤の減りが早くなって現像剤補給容器の交換頻度が増すためサービス性の観点からよろしくない。
よって実施例2のようなキャリア補給を行うシステムにおいても、透明トナーを用いる現像装置は、有色トナーを用いる現像装置よりも現像装置の圧縮度Wを高めることでカブリ画像の発生を防止できる。
(実施例3)
図12は実施例3の現像装置における層厚規制部材の構成の説明図である。図13は実施例3におけるトナーの帯電量Q/Mの推移の説明図である。図14は磁性現像ブレードの長さと磁束量の関係の説明図である。図15は実施例3の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。
図14に示すように、透明現像装置の層厚規制部材と、透明現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極との間の磁気拘束力は、有色現像装置の層厚規制部材と、有色現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極との間の磁気拘束力よりも大きい。
図12に示すように、層厚規制部材42は、鉄及びニッケル化合物で構成されている磁性現像ブレード42aを、アルミニウム板の非磁性現像ブレード42bの先端に接着して構成される。
実施例3では、図1に示す透明トナーの現像装置4eを図4に示す有色トナーの現像装置4aと同じものとした。なお、ここで有色現像装置の現像スリーブと層厚規制部材との距離と透明現像装置の現像スリーブと層厚規制部材との距離は同一であるとする。とただし、透明トナーの現像装置4eについては、磁性現像ブレード42aの長さLbを有色トナーの現像装置4a、4b、4c、4dよりも長くして、マグネットローラ41との間に強い磁界を形成するようにした。すなわち、層厚規制部材(42a)は、磁性材料で形成されてマグネットローラ41の複数の磁極のうちの1つに対向配置される。透明現像装置(4e)は、層厚規制部材(42a)と1つの磁極(S2)との間に形成される磁束量が有色現像装置よりも多い。層厚規制部材42の配置を等しくして長さのみを異ならせて、透明現像装置4eの現像スリーブを所定速度で回転させるのに要するトルクを有色現像装置4a〜dの現像スリーブを所定速度で回転させるのに要するトルクよりも大きくした。また同様に、現像装置4eの圧縮度Wを現像装置4a、4b、4c、4dの圧縮度Wよりも高くした。以下、圧縮度を議論する際には少なくとも現像スリーブのみを回転させるのに要するトルクは透明現像装置が備える現像スリーブを所定速度で回転させるのに要するトルクのほうが高いものとする。
具体的には、透明トナーの現像装置4eにおいては磁性現像ブレード42aの長さLbを6[mm]とし、有色トナーの現像装置4a、4b、4c、4dにおいては磁性現像ブレード42aの長さLbを3[mm]とした。
図3に示すように、現像装置4eの駆動ギア48とモータ50の間にトルク計47を挿入して、現像装置4a、4eの駆動トルクTを測定して比較した。その結果、層厚規制部材42の長さが異なるだけで、透明トナーの現像装置4eは、圧縮度Wが38[mW/g]となり、有色トナーの現像装置4aの28[mW/g]の圧縮度Wよりも高くなった。これにより、透明トナーの現像装置4eで有色トナーの現像装置4aよりも圧縮度Wを高めて、高い画像比率の連続画像形成でもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制した。
圧縮度Wが38[mW/g]の現像装置4eと圧縮度Wが28[mW/g]の現像装置4aとを用いて、実施例1の実験2と同様に、画像比率50%でマゼンタの連続画像形成を行う耐久実験を行った。
図13に示すように、その結果、圧縮度Wが28[mW/g]の現像装置4aの場合は、画像形成の累積に伴って現像装置内のトナーの帯電量Q/Mが低下し、累積枚数が35000枚を超えたあたりからカブリ画像が発生することが確認された。耐久実験開始直後のトナーの帯電量Q/Mが20μC/gであったのに対して、画像形成の累積枚数が40000枚に達した時点では、トナーの帯電量Q/Mが8μC/gと、半分以下に低下していた。
これに対して、圧縮度Wが38[mW/g]の現像装置4eの場合、層厚規制部材42の長さがわずかに異なるだけで、画像形成の累積に伴う現像装置内のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑制された。そして、累積枚数が50000枚を超えてもトナーの帯電量Q/Mが12μC/gあり、カブリ画像が発生しなかった。
磁性現像ブレード42aの長さLbを変えたときに剤溜り量が変化する理由は以下のとおりである。
図14の(a)に示すように、磁性現像ブレード42aの長さLbが長いと、マグネットローラ41の担持極N3からの磁力線が隔壁46近傍まで伸び、磁性現像ブレード42a及び現像剤は磁性体であるため、剤溜りは隔壁46近傍までできる。
一方、図14の(b)に示すように、磁性現像ブレード42aの長さLbが短いと、担持極N3からの磁力線が隔壁46近傍まで伸びず、剤溜りは隔壁46近傍まで溜まらない。そのため、磁性現像ブレード42aの上流側における剤溜り量は磁性現像ブレード42aが長いときと比べて少なくなってしまう。
このため、磁性現像ブレード42aの長さLbによって圧縮度が変わることにより、剤溜り量が変わり、剤溜り内で攪拌される現像剤に作用する摩擦仕事量に差が生じて、トナーに対する帯電性能が違ってくる。前述のように、透明現像装置4eの現像スリーブを所定速度で回転させるのに要するトルクは有色現像装置の現像スリーブを回転させるのに要するトルクよりも大きくなるように構成されている。つまり、透明現像装置4eの剤溜り部においてなされる摩擦帯電量は、有色現像装置の剤溜り部においてなされる摩擦帯電量よりも大きい。
以上のように、実施例3では、磁性現像ブレード42aの長さLbを、透明トナーの現像装置4eでは有色トナーの現像装置4aより長くする。これにより、剤溜りが隔壁46近傍まで生成され、剤溜り内の現像剤の圧縮状態に差が生じている。
なお、実施例3においては、磁性現像ブレード42aの長さを変えたが、これに限るものではない。例えば、磁性現像ブレード42aを透明トナーの現像装置4eのみに配設して、有色トナーの現像装置4aには配設しないようにしてもよい。または、磁性現像ブレード42aの厚さを透明トナーの現像装置4eと有色トナーの現像装置4aとで異ならせてもよい。磁性現像ブレードの透磁率を透明トナーの現像装置4eと有色トナーの現像装置4aとで異ならせてもよい。これにより、現像スリーブと磁性ブレード間のキャリアの磁気的な拘束力を高めることができ、結果として現像スリーブ近傍におけるトナーの帯電能力を高めることができる。当然、スリーブ等の材質の透磁率を変更しても同様に磁気的な拘束力を高めることができる限りにおいて構成を変更してもよい。
実施例3の現像装置4eを図1に示す画像形成装置100に搭載して、透明画像による画像の平坦化処理を伴う連続画像形成の耐久実験を行った。
図15に示すように、実施例3の現像装置4eを採用することで、透明トナーの高い画像比率の画像形成が連続してもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制して、カブリ画像の発生を防止できた。
なお、実施例2と同様に、劣化した現像剤を現像装置から少量ずつ回収する一方でその分のキャリアを含む補給現像剤を新たに補給するシステムにおいても実施例3の現像装置を用いることができる。
(実施例4)
図16は実施例4におけるトナーの帯電量Q/Mの推移の説明図である。図17は実施例4の現像装置で画像の平坦化処理を行った耐久実験の説明図である。
実施例4では、磁性現像ブレード42aに対向するマグネットロール41の磁極の磁化の強さを高めることで、実施例3と同様に、剤溜まりを大きくして現像装置の圧縮度Wを高める。より具体的には透明現像装置4eの現像スリーブを所定速度で回転するために要するトルクを有色現像装置4a〜dの現像スリーブを所定速度で回転するために要するトルクよりも大きくする。
実施例4では、図1に示す透明トナーの現像装置4eを図4に示す有色トナーの現像装置4aと同じものとした。ただし、透明現像装置(4e)は、層厚規制部材(42a)と対向する磁極との間に形成される磁束密度が有色現像装置(4a)よりも高い。そのために、透明トナーの現像装置4eについては、マグネットロール41の磁極の磁化を強くして、磁性現像ブレード42aの上流側に大きな剤溜まりが形成されるようにした。
図4に示すように、現像スリーブ40内には所定の磁力分布を形成するためのマグネットローラ41が内包され、マグネットローラ41の磁界によって現像剤が現像スリーブ40に担持されている。現像剤は、汲み上げ極N3に吸着されて現像スリーブ40に汲み上げられ、磁性現像ブレード42aにより、一定の層厚に規制される。
実施例4では、マグネットローラ41の汲み上げ極N3のガウスを透明トナーの現像装置4eでは有色トナーの現像装置4aより強くする。具体的には、汲み上げ極N3のガウスを透明トナーの現像装置4eでは680[G]とし、有色トナーの現像装置4aでは550[G]にした。
マグネットローラ41の磁極のガウスを弱めると、現像スリーブ40の表面の磁力が弱まる。すると、現像スリーブ40に担持できる現像剤量が減り、磁性現像ブレード42aの上流側の剤溜り量が減る。このため、汲み上げ極N3のガウスを強くすることで、透明トナーの現像装置4eでは有色トナーの現像装置4aより大きな剤溜まりを形成して現像剤に対する攪拌仕事量を増やすことができる。
このように構成した透明トナーの現像装置4eと有色トナーの現像装置4aとについて、図3に示すように駆動トルクを測定して圧縮度Wを求めた。その結果、透明トナーの現像装置4eでは圧縮度Wは36[mW/g]となり、有色トナーの現像装置4aの28[mW/g]の圧縮度Wよりも高くなった。
圧縮度Wが36[mW/g]の現像装置4eと圧縮度Wが28[mW/g]の現像装置4aとを用いて、実施例1の実験2と同様に、画像比率50%でマゼンタの連続画像形成を行う耐久実験を行った。
図16に示すように、その結果、圧縮度Wが28[mW/g]の現像装置4aの場合は、画像形成の累積に伴って現像装置内のトナーの帯電量Q/Mが低下し、累積枚数が30000枚を超えたあたりからカブリ画像が発生することが確認された。耐久実験開始直後のトナーの帯電量Q/Mが20μC/gであったのに対して、画像形成の累積枚数が40000枚に達した時点では、トナーの帯電量Q/Mが8μC/gと、半分以下に低下していた。
これに対して、圧縮度Wが36[mW/g]の現像装置4eの場合、マグネットローラ41の磁化が異なるだけで、画像形成の累積に伴う現像装置内のトナーの帯電量Q/Mの低下が抑制された。そして、累積枚数が50000枚を超えてもトナーの帯電量Q/Mが12μC/gあり、カブリ画像が発生しなかった。
実施例3の現像装置4eを図1に示す画像形成装置100に搭載して、透明画像による画像の平坦化処理を伴う連続画像形成の耐久実験を行った。
図16に示すように、実施例3の現像装置4eを採用することで、透明トナーの高い画像比率の画像形成が連続してもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制して、カブリ画像の発生を防止できた。
なお、実施例2と同様に、劣化した現像剤を現像装置から少量ずつ回収する一方でその分のキャリアを含む補給現像剤を新たに補給するシステムにおいても実施例3の現像装置を用いることができる。
実施例4の現像装置4eを図1に示す画像形成装置100に搭載して、透明画像による画像の平坦化処理を伴う連続画像形成の耐久実験を行った。
図17に示すように、実施例4の現像装置4eを採用することで、透明トナーの高い画像比率の画像形成が連続してもトナーの帯電量Q/Mの低下を抑制して、カブリ画像の発生を防止できた。
なお、実施例2と同様に、劣化した現像剤を現像装置から少量ずつ回収する一方でその分のキャリアを含む補給現像剤を新たに補給するシステムにおいても実施例4の現像装置を用いることができる。
(実施例5)
図18は実施例5の画像形成装置の構成の説明図である。
実施例1〜実施例4では、図1に示す直接転写型の画像形成装置の実施形態について説明した。しかし、本発明は、実施例1〜4の現像装置は中間転写型の画像形成装置でも搭載できる。
図18に示すように、画像形成装置100Aは、中間転写ベルト7A(受像体、像担持体)に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、クリアの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd、Peを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Paでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト7Aに一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト7Aのイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト7A上に順次重ねて一次転写される。
中間転写ベルト7Aに担持された四色のトナー像は、中間転写ベルト7Aの回転に伴って二次転写部T2へ搬送されて、記録材Pへ一括二次転写される。フルカラートナー像が転写された記録材Pは、中間転写ベルト7Aから曲率分離し、定着装置9で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、機体外部の排出トレイへ排出される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd、Peは、図1の画像形成装置100と等しく構成されている。また、透明現像装置としての透明トナーの現像装置4eの現像剤担持体としてのスリーブを回転させるに要する駆動トルクは有色現像装置としての有色トナーの現像装置4a〜4dの現像剤担持体としてのスリーブを回転させるに要する駆動トルクよりも高い。
これは、実施例1〜4に記載のように、現像装置の固定マグネットの磁極配置や磁極の強さ、層厚規制部材の透磁率及び形状、スリーブ表面の摩擦係数(表面粗さ)を変えることによって達成することができ、この何れを組み合わせてもよい。
さらに、透明トナーの現像装置4eの圧縮度Wは有色トナーの現像装置4a、4b、4c、4dよりも圧縮度Wを高めてある。圧縮度Wを高めるための具体的な手法は、実施例1〜4で説明したとおりである。前述の通り、圧縮度wを変更はスリーブの回転速度、現像容器内に収容できるトナー容量により変更できる。しかしながら、有色現像装置と透明現像装置のスリーブ回転速度を大きく変更すると、静電像の現像不良やスリーブに担持されたトナーの飛散等の問題が生じるため好ましくない。
同様に、現像容器内に収容する現像剤量を大きく変更すると、現像器内のトナーの帯電量が不安定になり画像不良を引き起こしたり、現像容器容量の大型化により装置の大型化を招いたりするため好ましくない。
そのため、少なくとも透明現像装置のスリーブ回転駆動に要するトルクを有色現像装置にスリーブ回転駆動に要するトルクよりも大きくしつつ、さらに透明現像装置の圧縮度Wが有色現像装置の圧縮度Wよりも下回らないよう各現像装置を構成するのが好ましい。
これにより実施例5の画像形成装置100Aにおいても、画像形成の累積に伴う透明トナーの帯電量Q/Mの低下が抑制される。その結果、カブリ画像の発生を招くことなく、高品質の画像を安定的に画像形成できる。
(実施例6)
実施例1から実施例5において、一つの画像形成装置の中に透明現像装置と、有色現像装置を含む構成について述べた。しかしながら、透明画像形成部を有する装置と有色画像形成部を有する装置が別の装置となっていてもよい。具体的には図19に示すような構成であってもよい。図19は本実施例における画像形成装置の概略構成を示す図である。有色画像形成装置100Bと透明画像形成装置100Cとを連結することによって本件の画像形成装置(システム)を構成する。
上流側の有色画像形成装置100Bには有色画像形成部を備え、有色トナーの現像装置4a〜4dを備える。そして、記録材上に各有色画像形成部において形成されたトナー像を重ね、定着装置9Bによってトナー像を記録材に定着する。定着装置9Bによって定着された記録材は有色画像形成装置100Bの下流に配置された透明画像形成装置100Cに搬送される。
透明画像形成装置100Cは有色トナーが定着されて記録材に透明画像形成部(1e〜6e)によって透明トナー像を記録材上に転写する。また、記録材上に形成された透明トナー像は定着装置9Cによって記録材上に定着される。
このような構成においても、実施例1に記載の平坦化処理のような透明トナーを大量に消費する画像形成を行う場合には、同様に透明トナー用の現像装置4e内部の透明トナーの帯電量を所望の分布に保つことが困難になる。そのため、本実施例の透明トナー用の現像器4eの現像剤担持体としてのスリーブを回転させるに要する駆動トルクは現像装置4a〜4dの現像剤担持体としてのスリーブを回転させるに要する駆動トルクよりも高くなるように構成している。
これにより実施例6に記載の画像形成装置100B、100Cからなる画像形成装置(画像形成システム)、画像形成の累積に伴う透明トナーの帯電量Q/Mの低下が抑制される。その結果、カブリ画像の発生を招くことなく、高品質の画像を安定的に画像形成できる。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために以下の請求項を添付する。
本願は、2009年9月10日提出の日本国特許出願特願2009−209343を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てをここに援用する。
有色トナーと比べて透明トナーの使用量が多い場合に、所望の帯電量よりも小さな帯電量の透明トナーが現像スリーブ近傍に搬送されることによって生じる透明トナーの飛散を抑制することができる。
1a、1b、1c、1d、1e 感光ドラム(像担持体)
2a、2b、2c、2d、2e コロナ帯電器
3a、3b、3c、3d、3e 露光装置
4a、4b、4c、4d、4e 現像装置
6a、6b、6c、6d、6e 転写ブレード
7 記録材搬送ベルト
9 定着装置
10 記録材カセット
40 現像スリーブ(現像剤担持体)
41 マグネットローラ(固定マグネット)
42 層厚規制部材
43 供給スクリュー
44 搬送スクリュー
100 画像形成装置
200 制御部(制御手段)
P 記録材
Pa、Pb、Pc、Pd、Pe 画像形成部

Claims (7)

  1. 複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、有色トナーとキャリアから成る有色現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される有色現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を有色トナーで現像する有色現像装置と、
    複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、透明トナーとキャリアから成る透明現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される透明現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を透明トナーで現像する透明現像装置と、を有する画像形成装置であって、
    前記透明現像装置の固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から前記透明現像装置の層厚規制部材との対向位置までの距離は、前記有色現像装置の固定マグネットの隣接する磁極が同一極性の磁極のうち現像剤担持体回転方向下流側に配置されている磁極から前記有色現像装置の層厚規制部材との対向位置までの距離よりも長いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、有色トナーとキャリアから成る有色現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される有色現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を有色トナーで現像する有色現像装置と、
    複数の磁極を備える固定マグネットと、固定マグネットの周囲で回転し、透明トナーとキャリアから成る透明現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に対向配置されて担持される透明現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、を有し、感光体上に形成された静電像を透明トナーで現像する透明現像装置と、を有する画像形成装置であって、
    前記透明現像装置の層厚規制部材と、前記透明現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極との間の磁気拘束力は、前記有色現像装置の層厚規制部材と、前記有色現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極との間の磁気拘束力よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記透明現像装置の層厚規制部材の透磁率は、前記有色現像装置の層厚規制部材の透磁率よりも高いことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記透明現像装置の層厚規制部材と、前記透明現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極とがキャリアを引き付ける力は、前記有色現像装置の層厚規制部材と、前記有色現像装置の固定マグネットにおける層厚規制部材の現像剤担持体回転方向上流側に配置された磁極とがキャリアを引き付ける力よりも強いことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記透明現像装置の現像剤担持体の表面粗さは、前記有色現像装置の現像剤担持体の表面粗さよりも粗いことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記透明現像装置に収容されて循環する透明現像剤の量と、前記透明現像装置を駆動する駆動トルクと、前記透明現像装置の駆動回転角速度との積は、前記有色現像装置に収容されて循環する有色現像剤の量と、前記有色現像装置を駆動する駆動トルクと、前記有色現像装置の駆動回転角速度との積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記透明現像装置に収容されて循環する透明現像剤重量に占める透明トナー重量の割合は、前記有色現像装置に収容されて循環する有色現像剤重量に占める有色トナー重量の割合よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。
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