JP5568875B2 - 硬化型組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートを含む硬化型組成物に関し、特に活性エネルギー線硬化型組成物に関する。又、本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法にも関する。
アクリレート又はメタクリレート〔以下、本明細書では、「(メタ)アクリレート」と表す〕は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射や加熱により硬化するため、活性エネルギー線硬化型組成物や熱硬化型組成物の配合成分として用いられる。具体的には、コーティング剤、インキ、接着剤、レジスト及び成形材料等の各種工業用途に用いられている。
(メタ)アクリレートの中でもウレタン(メタ)アクリレートは、その硬化物が硬度、柔軟性、耐水性及び基材密着性に優れるため、活性エネルギー線硬化型組成物の成分として、前記した用途に加えて、より高い性能が要求されるレンズシート及び光学レンズ等の光学材料や光ファイバー被覆剤等といった種々の用途に使用されている(例えば、特許文献1及び同2等)。
ところで、ウレタン(メタ)アクリレートは、通常、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ化合物やアミン化合物等の触媒の存在下にウレタン化反応させて製造されている(例えば、特許文献3及び同4等)。
有機スズ化合物は、ウレタン化反応触媒として高活性であり、ウレタン(メタ)アクリレート製造用触媒として通常使用されている。又、有機スズ化合物は、ウレタン(メタ)アクリレート製造用触媒のみならず、種々のウレタン化合物の製造用触媒としても使用されている。
しかしながら、近年、有機スズ化合物の毒性の問題が指摘され、特にジブチルスズジラウレート中に含まれるトリブチルスズは、内分泌攪乱物質としても懸念されている。又、ウレタン(メタ)アクリレートの製造においては、得られるウレタン(メタ)アクリレートの粘度が高いため水洗が困難であったり、又水洗できたとしても、液・液分離が困難であるため、触媒は分離・除去されずそのまま製品中に存在している。そこで、有機スズ化合物を使用することなくウレタン化合物を製造する方法が求められている。又、原料化合物の種類によっては、有機スズ化合物でも触媒活性が不十分となる場合があり、有機スズ化合物の割合を増やさざるを得ず、この場合には、生成物中に残存する有機スズ化合物の割合が増加してしまうものであった。
アミン化合物は、有機スズ化合物に比べて安全性は高いものの、触媒活性が低く、このため生産性を上げるためには触媒量を増やさなければならない。その結果、得られるウレタン(メタ)アクリレートが着色したり、硬化物の物性が低下してしまうという問題を有するものであった。
本発明者らの検討によれば、硬化型組成物の成分としてウレタン(メタ)アクリレートを配合した場合、組成物の粘度が経時的に低下してしまう(以下、「減粘」という)という問題を有することがあった。組成物の減粘は、製品管理上問題がある上、最終的に得られる組成物の硬化物の物性が低下したり、ばらつくことがあった。
特開2002−129113号公報(特許請求の範囲) 特許第3116327号公報(特許請求の範囲) 特開昭63−220240号公報(5頁右下欄〜6頁左上欄) 特開平5−306323号公報(段落番号0045)
本発明は、有機スズ触媒を使用することなく、優れた反応活性を有する触媒を用いてウレタン(メタ)アクリレートを製造する方法を提供することを目的とする。また、該方法で製造されたウレタン(メタ)アクリレート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを含む硬化型組成物であって、該組成物の減粘を抑制することができる硬化型組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々の検討の結果、ウレタン(メタ)アクリレートを含む硬化型組成物の経時的な減粘が、以下の原因であること突き止めた。
硬化型組成物、特に活性エネルギー線硬化型組成物には、基材に対する密着性等を改善する目的等で、水酸基含有(メタ)アクリレートを配合されることが多いが、本発明者らは、ウレタン(メタ)アクリレートを含む組成物中に水酸基含有(メタ)アクリレートを含む場合において、減粘が特に顕著に発生することを見出した。ウレタン(メタ)アクリレートは、背景技術の項でも述べたように、通常、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ化合物を触媒に用いて製造されるため、微量の有機スズ化合物を含有する。
本発明者らは、上記の減粘現象が、ウレタン(メタ)アクリレート中のウレタン結合と、水酸基含有(メタ)アクリレートとが、ウレタン(メタ)アクリレートに含まれる微量の有機スズ触媒によりエステル交換反応を起こし、これにより粘度が経時的に低下してしまうのではないかと推察した。さらに、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートの場合においては、前記反応に加え、ポリエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート中のエステル基と、水酸基含有(メタ)アクリレートとが、ウレタン(メタ)アクリレートに含まれる微量の有機スズ触媒によりエステル交換反応を起こし、これにより粘度が経時的に低下してしまうのではないかと推察した。
そこで、ウレタン(メタ)アクリレートの製造において、エステル交換反応を発生させないか又は当該エステル交換反応の発生が少ない触媒を使用して製造したウレタン(メタ)アクリレートを使用すれば、組成物の減粘を抑制できる上、前記した有機スズ触媒の問題をも回避できるのではないかとの着想のもと鋭意検討を行った。
その結果、有機スズ化合物を含まない特定の亜鉛化合物を触媒として使用して製造されたウレタン(メタ)アクリレートを配合した硬化型組成物が、組成物の経時的な減粘及び着色を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、(A)ウレタン(メタ)アクリレート及び(B)水酸基含有(メタ)アクリレートを含有し、下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を組成物中に0.01〜700wtppm含有する硬化型組成物に関する。。
Zn(X)2 ・・・(1)
〔式(1)において、Xはβ−ジケトン、ハロゲン原子、アシルオキシ基又はアルコキシ基を表す。〕
本発明の製造方法によれば、有機スズ触媒を使用することなく、優れた反応活性を有する亜鉛化合物を用いて高い反応率でウレタン(メタ)アクリレートを製造することができる。
また、該方法で製造されたウレタン(メタ)アクリレートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとを含む硬化型組成物は、経時的な減粘や着色等の問題を抑制できる。
本発明は、
(A)エステル骨格を有するポリオール及び/又はポリエーテル骨格を有するポリオールと、有機ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとを、必要に応じ反応溶媒の存在下、下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を用いて製造された、エステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート及び/又はポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、並びに
(B)水酸基含有(メタ)アクリレートを含有し、
下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を組成物中に0.01〜700wtppm含有し、
有機スズ化合物を含まない硬化型組成物に関する。
Zn(X)2 ・・・(1)
〔式(1)において、Xはβ−ジケトン、ハロゲン原子、アシルオキシ基又はアルコキシ基を表す。〕
本発明の硬化型組成物に含まれる亜鉛化合物は、(A)成分の製造で触媒として使用する亜鉛化合物を由来とするものである。
以下、それぞれの成分について説明する。
1.(A)ウレタン(メタ)アクリレート
本発明で使用する(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートは、エステル骨格を有するポリオール及び/又はポリエーテル骨格を有するポリオール、有機ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートを、必要に応じ反応溶媒の存在下、一般式(1)で表される亜鉛化合物の存在下に反応させて製造したものである。
以下、原料化合物、亜鉛化合物及びウレタン化反応に分けて説明する。
1−1.原料化合物
(A)成分は、原料化合物として、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを使用する。
ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリオール等が挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、分子量50〜300程度の水酸基を少なくとも2個有するポリオールが挙げられ、具体例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、オキシアルキレン単位を3個以上有するポリアルキレングリコールが挙げられ、具体例として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、カーボネートとジオールとの反応生成物が挙げられる。カーボネートとして具体的には、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、並びにジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート等が挙げられる。ジオールとしては、前記した低分子量ポリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、これら低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選ばれる少なくとも1種と、酸成分との反応物が挙げられる。酸成分としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等が挙げられる。又、ポリカーボネートジオールとカプロラクトンの開環反応物等も挙げられる。
本発明は、上記したポリオールの中でも、得られる組成物が減粘し易い、エステル骨格を有するポリオール及びポリエーテル骨格を有するポリオールを使る。さらには、得られる組成物の減粘がより大きいエステル骨格を有するポリオールを好ましく使用できる。
エステル骨格を有するポリオールとしては、ポリオール中にエステル骨格が少なくとも1個有するものであれば、好ましく使用できる。エステル骨格を有するポリオールの具体例としては、上記したポリエステルポリオールが好ましい。
有機ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネート及びトリイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート及びナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート及びトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート及び水添キシレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。
トリイソシアネートとしては、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート及びビシクロヘプタントリイソシアネート等が挙げられる
これらの中でも、得られる(A)成分が低粘度で取扱いが簡便となるため、ジイソシアネートが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
これら原料化合物は、2種以上を併用することもできる。
1−2.亜鉛化合物
(A)成分は、下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を触媒として使用して製造されたものである。
Zn(X)2 ・・・(1)
〔式(1)において、Xはβ−ジケトン、ハロゲン原子、アシルオキシ基又はアルコキシ基を表す。〕
Xで表されるβ−ジケトンとしては、例えば、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2−メチルヘキサン−3,5−ジオン、6−メチルヘプタン−2,4−ジオン、2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、4,6−ノナンジオン、2,8−ジメチルノナン−4,6−ジオン、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、トリデカン−6,8−ジオン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸tert−ブチル、プロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸イソプロピル、プロピオニルtert−ブチル及びヘキサフルオロアセチルアセトン等が挙げられ、これらの中でも、アセチルアセトンが、安価である上ウレタン化反応の活性に優れるため好ましい。
Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子及び臭素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
Xで表されるアシルオキシ基としては、例えば、炭素数3〜20のアシルオキシ基が好ましく、具体的には、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、2−エチルヘキサノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基及びオクタデカノイル基等が挙げられる。
Xで表されるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基及び2−エチルヘキシロキシ基等を挙げることができる。
Xは上記のいずれか1種でも良いし、2種以上の組み合わせでも良い。
これらの中でも、Xとしてアセチルアセトン及びヘキサフルオロアセチルアセトン、ハロゲン原子が好ましく、反応液や組成物への溶解性に優れる点で、より好ましくはアセチルアセトンである。
亜鉛化合物の具体例としては、Xがβ−ジケトンの場合には、例えば、ビス(アセチルアセトナート)亜鉛、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)亜鉛及びビス(テトラフルオロアセチルアセトナート)亜鉛等が挙げられる。Xがハロゲン原子の場合は、例えば、塩化亜鉛等が挙げられる。Xがアシルオキシ基の場合には、例えば、ビス(2−エチルヘキサン酸)亜鉛及びナフテン酸亜鉛等が挙げられる。Xがアルコキシ基の場合は、例えば、ジエトキシ亜鉛及びトリイソプロポキシ亜鉛等が挙げられる。
亜鉛化合物としては、これらの中でも、ウレタン化反応の触媒活性に優れるため、ビス(アセチルアセトナート)亜鉛や塩化亜鉛等を挙げることができ、ビス(アセチルアセトナート)亜鉛が触媒活性に優れるため特に好ましい。
1−3.ウレタン化反応
(A)成分は、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを、前記亜鉛化合物の存在下、必要に応じ反応溶媒の存在下に加熱・攪拌してウレタン化して製造することができる。
この場合、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させることもでき(以下、「1段反応」という)、ポリオール及び有機ポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有プレポリマーを製造した後、水酸基含有(メタ)アクリレートを添加することもできる(以下、「2段反応」という)。
ポリオールと有機ポリイソシアネートの割合は、最終的に得ようとする(A)成分の構造に応じて適宜設定すれば良く、具体的には、ポリオール中の水酸基合計量1モルに対して、有機ポリイソシアネート中のイソシアネート基合計量1.05〜2モルが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレートの割合としては、得られる(A)成分中にイソシアネート基が残存しない様な割合が好ましい。
前記した2段反応で製造する場合には、イソシアネート基含有プレポリマーのイソシアネート基合計量1モルに対して、水酸基含有(メタ)アクリレートが1.0〜1.5モルが好ましい。
前記した1段反応で製造する場合には、最終的に得ようとする(A)成分の構造に基づき計算されたイソシアネート基含有プレポリマー中に残存するイソシアネート基合計量1モルに対して、水酸基含有(メタ)アクリレートが1.0〜1.5モルの割合が好ましい。
又、この場合、有機ポリイソシアネートのイソシアネート基合計量1モルに対して、ポリオールと酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基合計量が1.0〜1.5モルの割合が好ましい。
なお、本反応により生成する(A)成分の分子量が高くなると反応混合物が高粘度となり、攪拌が困難となる場合があるため、反応成分中に反応溶媒を配合することもできる。
反応溶媒としては、ウレタン化反応に関与しないものが好ましく、例えば、トルエン及びキシレン等の芳香族化合物、並びにジメチルホルムアミド等の有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒を使用する場合の配合量は、(A)成分の粘度等に応じて適宜設定すれば良いが、反応溶液中に0〜70重量%となるように設定することが好ましい。
ここで、反応溶液とは、原料化合物のみを使用する場合には、原料化合物の合計量を意味し、原料化合物に加え反応溶媒等を使用する場合は、これらを含めた合計量を意味する。具体的には、ポリオール、有機ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレート及び必要に応じ用いる反応溶媒等を合わせた溶液の意味に用いられる。以下同じ。
反応溶媒として、上記有機溶媒とともに又は上記有機溶媒に代えて、組成物の成分として使用する(A)及び(B)成分以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「(C)成分」という)を配合することもできる。(C)成分としては、後述する硬化型組成物に含み得る成分として記載されたものを用いることができる。(C)成分を配合してウレタン化反応を行い、得られたウレタン(メタ)アクリレートを硬化型組成物に配合した場合、前記有機溶媒を配合する場合と異なり、該組成物を塗布した後、乾燥する必要がないため好ましい。
(C)成分を反応成分に配合する場合の配合量は、最終的に組成物に配合する(C)成分の割合に応じて適宜設定すれば良いが、例えば、反応溶液中に10〜70重量%、さらに10〜50重量%となるように設定することが好ましい。
亜鉛化合物の配合量は、触媒量でよく、例えば、反応溶液に対して、0.01〜1,000wtppmが好ましく、より好ましくは0.1〜1,000wtppmである。亜鉛化合物の配合量が、0.01wtppm以上とすることで、ウレタン化反応を好ましく進行させることができ、1,000wtppm以下とすることで、得られる(A)成分の着色を抑制することができる。
亜鉛化合物は、1段反応の場合は、ポリオール、有機ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートの仕込時に添加し、2段反応の場合は、ポリオール及び有機ポリイソシアネートの仕込時に添加することができる。
ウレタン化反応では、分子量調整の目的で、鎖延伸長剤を少量配合することもできる。鎖延長剤としては、ウレタン化反応で通常使用されるものを使用することができ、前記した低分子量ポリオールと同様のものを挙げることができる。
ウレタン化反応では、原料又は生成物の(メタ)アクリロイル基の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましく、さらには含酸素ガスを反応液に導入してもよい。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、ベンゾキノン、フェノチアジン等の有機系重合禁止剤、塩化銅及び硫酸銅等の無機系重合禁止剤、並びにジブチルジチオカルバミン酸銅等の有機塩系重合禁止剤等が挙げられる。重合禁止剤は、一種を単独で使用しても又は二種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。重合禁止剤の割合としては、反応液中に5〜20,000wtppmが好ましく、より好ましくは25〜3,000wtppmである。
含酸素ガスとしては、例えば空気、酸素と窒素の混合ガス、酸素とヘリウムの混合ガス等が挙げられる。
反応温度は、使用する原料及び目的とする(A)成分の構造や分子量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常10〜150℃が好ましく、より好ましくは、30〜120℃である。温度時間も、使用する原料及び目的とする(A)成分の構造や分子量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常1〜70時間が好ましく、より好ましくは、2〜30時間である。
上記の反応で得られる(A)成分の重量平均分子量は、通常3,000〜100,000程度であり、5,000〜50,000が好ましい。尚、本発明において、重量平均分子量とは、ゲル・パーミエーションクロマトグラフィーにより測定した分子量をポリスチレン換算した値である。
(A)成分として、原料ポリオールとしてポリエステルポリオールを用いたエステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、原料ポリオールとしてポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート等が好ましい。
2.(B)水酸基含有(メタ)アクリレート
(B)成分の水酸基含有(メタ)アクリレートは、組成物の硬化物の耐熱性や密着性を改善する等の目的で配合されるものである。
(B)成分としては、水酸基を含む(メタ)アクリレートであれば種々の化合物を使用することができ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
3.硬化型組成物
本発明の硬化型組成物は、前記(A)及び(B)成分を必須成分として含有する。(A)及び(B)成分の割合としては、(A)及び(B)合計量を100重量%とした場合、通常、(A)成分10〜90重量%及び(B)成分90〜10重量%であり、好ましくは(A)成分20〜80重量%及び(B)成分80〜20重量%であり、より好ましくは(A)成分30〜70重量%及び(B)成分70〜30重量%である。
(A)成分が10重量%以上であると硬化物の耐熱性や密着性に優れ、90重量%以下であると、組成物が低粘度となり、作業性に優れる。
又、本発明は、前記一般式(1)で表される亜鉛化合物を、硬化型組成物中に通常0.01〜700wtppm含有し、好ましくは0.01〜500wtppm、より好ましくは0.1〜500wtppm含有する。なお、亜鉛化合物は、(A)成分の製造過程で用いた触媒に由来するものである。
上記したように、亜鉛化合物の割合を0.01wtppm以上とすることで、(A)成分製造時のウレタン化反応を好ましく進行させることができ、700wtppm以下とすることで、(A)成分製造時の急激な反応を抑制して安定に製造できる上、組成物の減粘及び着色を抑制することができる。
本発明の組成物は、活性エネルギー線硬化型組成物及び熱硬化型組成物として使用することができ、活性エネルギー線硬化型組成物として好ましく使用できる。
本発明の組成物には、前記(A)及び(B)成分を必須とするものであるが、さらに必要に応じて後記する種々の成分を配合することができる。以下、それぞれの成分について説明する。
(C)成分
本発明の硬化型組成物には、目的に応じて、前記(A)及び(B)成分に加えて、(C)成分であるエチレン性不飽和基を有する化合物を配合することができる。
(C)成分としては、(メタ)アクリレート、ビニル系単量体及びビニルエーテル等が挙げられ、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「単官能(メタ)アクリレート)という)及び2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「多官能(メタ)アクリレート」という〕を挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸又は(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸のマイケル付加反応生成物である2量体以上のオリゴマー;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;アルコキシシリル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、モノマー及びオリゴマーのものが挙げられる。
モノマーとしては、例えば、エチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート等のグリコールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールの(メタ)アクリレート、並びにこれらポリオールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分とからの反応物等が挙げられる。
エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加反応させたもので、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート及びポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付物等が挙げられる。
ビニル系単量体の例としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム及び(メタ)アクリロイルモルホリン等のアミド化合物等が挙げられる。
ビニルエーテルとしては、例えば、ジビニルエーテルが挙げられ、具体例として、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル及びヒドロキシエチルビニルエーテル等が挙げられる。
(C)成分は、(A)成分の製造時に反応溶媒として用いたものを、分離することなくそのまま本発明の硬化型組成物に用いることができる。また、硬化型組成物を調製する際に、必要に応じて、(C)成分を追加することもできる。
硬化型組成物中の(C)成分の配合割合としては、(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対して、通常10〜70重量部、好ましくは10〜50重量部である。
光重合開始剤
本発明の組成物は、活性エネルギー線硬化型組成物として好ましく使用できる。この場合において、可視光や紫外線により硬化させる場合には、必要に応じて光重合開始剤を配合することもできる。尚、本発明の組成物を電子線で硬化させる場合には、光重合開始剤を配合する必要はない。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン;アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のモノアシルホスフィンオキシド及びビスアシルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン;並びにキサントン等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は単独で使用することも、安息香酸系及びアミン系等の増感剤と組み合わせて使用することもできる。
光重合開始剤の配合割合としては、(A)及び(B)成分の合計量100重量部に対して、(C)成分を配合する場合は、(A)〜(C)成分の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。
組成物を熱硬化型組成物として使用する場合には、熱重合開始剤を配合することができる。
組成物には、目的及び用途に応じて、前記以外の成分も配合することができる。例えば、硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー及び炭酸カルシウム等の充填剤;フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン及びカーボンブラック等の着色用顔料;密着性付与剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤及び前記した重合禁止剤等を挙げることができる。
本発明の組成物の使用方法としては、目的に応じて、公知の方法に従って実施することができる。例えば、硬化型組成物に、活性エネルギー線を照射するか又は加熱することにより硬化させて硬化物を得ることができる。具体的には、コーティング剤及び接着剤等の用途の場合には、適用される基材に対して、通常の塗装方法により塗布した後、活性エネルギー線硬化型組成物の場合には活性エネルギー線を照射して硬化させる方法、又熱硬化型組成物の場合は加熱して硬化させる方法等が挙げられる。成形材料等の用途の場合には、所定の型枠に組成物を注入した後、活性エネルギー線硬化型組成物の場合には活性エネルギー線を照射することにより硬化させる方法、又熱硬化型組成物の場合は加熱して硬化させる方法等が挙げられる。
活性エネルギー線の照射方法や加熱方法は、従来の硬化方法として知られている一般的な方法を採用すれば良い。
活性エネルギー線の具体例としては、電子線、紫外線及び可視光等が挙げられ、紫外線が好ましい。紫外線照射装置としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV無電極ランプ及びLED等が挙げられる。照射エネルギーは、活性エネルギー線の種類や配合組成に応じて適宜設定すれば良く、一例として高圧水銀ランプを使用する場合を挙げると、UV−A領域の照射エネルギーで100〜5,000mJ/cm2が好ましく、より好ましくは500〜3,000mJ/cm2である。
本発明の組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを含む硬化型組成物で使用される用途に使用することができる。例えば、コーティング剤、インキ、接着剤、レジスト及び成形材料等を挙げることができる。さらに、レンズシート及び光学レンズ等の光学部品や光ファイバー被覆等も挙げることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」とは「重量部」を、「ppm」とは「wtppm」を意味する。
製造例1
攪拌機を備えた500mL反応容器に、数平均分子量が2,000のポリエステルポリオール((株)クラレ製 P−2010、アジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールのエステル化物)を138g(0.07モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレートを16.2g(0.14モル)、希釈剤としてイソボルニルアクリレートを185g、触媒としてビス(アセチルアセトナート)亜鉛〔以下、Zn(acac)2という〕を37.1mg(反応溶液中に100ppm)、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、BHTという)を92.7mg仕込み、5容量%の酸素を含む窒素の雰囲気下、これらを攪拌しながら液温が70℃になるまで加温した。
反応溶液にイソホロンジイソシアネート31.1g(0.14モル)を徐々に添加し、9時間反応させた。赤外線吸収スペクトル装置(Perkin Elmer製FT-IR Spectrum100)によりスペクトルを測定し、イソシアネート基が完全に消費されたことを確認した。
得られたウレタンアクリレートを、ゲル浸透クロマトグラフィー(溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:Waters製HSPgel HR MB-L)により測定した結果、ポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、Mwという)は12,000であった。
製造例2
製造例1においてZn(acac)2量を148mg(反応溶液中に400ppm)とし、反応時間を7時間とした以外は同様の操作を行い、ウレタンアクリレート溶液を得た。
得られたウレタンアクリレートのMwは、12,000であった。
比較製造例1
製造例1において触媒をジブチルスズジラウレート(以下、DBTDLという)185mg(反応溶液中に500ppm)とし、反応時間を6時間とした以外は同様の操作を行い、ウレタンアクリレート溶液を得た。得られたウレタンアクリレートのMwは、14,000であった。
実施例1及び同2、比較例1及び同2(活性エネルギー線硬化型組成物の製造)
製造例1及び同2、並びに比較製造例1で得られたウレタンアクリレート溶液100部、2−ヒドロキシエチルアクリレート50部及び光重合開始剤のイルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)1.5部を、常法に従い攪拌・混合して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。
この組成物は、各成分を下記の割合で含む組成物である。組成物中に含まれる金属化合物の割合は、表1及び表2に示す。
・(A)成分(ウレタンアクリレート):50部
・(B)成分(2−ヒドロキシエチルアクリレート):50部
・(C)成分(イソボルニルアクリレート):50部
・光重合開始剤:1.5部
得られた組成物について、以下の方法に従い評価した。それらの結果を表1に示す。尚、表1には、使用するウレタンアクリレート(以下、UAという)について、製造例の番号、使用した原料アルコールの種類、使用した触媒の種類及びその量も合わせて記載した。
<熱安定性>
得られた組成物の粘度をE型粘度計〔東機産業(株)製 RE−85H〕で測定した後、ガラス製サンプル瓶に入れて蓋をし、熱安定性試験として85℃恒温槽で60時間静置後、再び粘度を測定した。尚、この評価は、長期間保管後の減粘の程度を評価するため、高温下で減粘を促進させ行った。
Figure 0005568875
本発明の実施例1及び同2の組成物は、組成物中に有機スズを含まないものであり、さらに減粘が殆どないかその割合が少ないものであった。
これに対して、有機スズ触媒を使用して製造されたウレタンアクリレートを使用した比較例1の組成物は、実施例と比較して減粘が発生してしまうものであった。
本発明の硬化型組成物は、活性エネルギー線硬化型組成物及び熱硬化型組成物として、好ましくは活性エネルギー線硬化型組成物として使用することができる。具体的には、コーティング剤、インキ、接着剤、レジスト及び成形材料等の種々の用途に使用することができる。

Claims (3)

  1. (A)エステル骨格を有するポリオール及び/又はポリエーテル骨格を有するポリオールと、有機ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとを、必要に応じ反応溶媒の存在下、下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を用いて製造された、エステル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート及び/又はポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、並びに
    (B)水酸基含有(メタ)アクリレートを含有し、
    下記一般式(1)で表される亜鉛化合物を組成物中に0.01〜700wtppm含有し、
    有機スズ化合物を含まない硬化型組成物。
    Zn(X)2 ・・・(1)
    〔式(1)において、Xはβ−ジケトン、ハロゲン原子、アシルオキシ基又はアルコキシ基を表す。〕
  2. 前記(A)成分が、(A)成分製造時における反応溶液の合計重量に対して、亜鉛化合物を0.01〜1,000wtppm使用して製造されたものである請求項記載の硬化型組成物。
  3. 請求項1又は請求項に記載の組成物を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
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