JP5566780B2 - 赤外線用結像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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本発明は、例えば3μm以上13μm以下の赤外波長域での使用に適した赤外線用結像レンズおよび撮像装置に関する。
従来から赤外線を使用した撮像装置があるが、近年、セキュリティや監視用途から広角なレンズが必要とされてきている。特に部屋のコーナーに配置することを考えると、水平画角として70度〜90度をカバーできれば撮像装置の数を減らすことが可能となるため有用である。このため対角の画角は85度以上で、F値の明るい広角なレンズが必要とされる。特許文献1および2には、非球面または回折光学面を用いた3枚構成の赤外線用レンズの発明が開示されている。
特開2009−63942号公報 特表2006−525555号公報
特許文献1に記載の赤外線用レンズは、非球面および回折光学面を用いて視野角50度〜70度程度を実現しているが、70度を超える広角化には対応していない。また、特許文献2では、約45度を超える視野角の赤外線用レンズを実現することが記載しているが、70度を超える広角性能を実現するための具体的な要件は示されていない。ところで、赤外用の撮像装置では、S/N比を良くするために光学系には小さいF値が必要とされる。従って、赤外線用レンズにおいて広角化を図る場合、小さいF値でも良好な結像性能を維持する必要がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、広角、かつ、良好な結像性能を得ることができるようにした赤外線用結像レンズおよび撮像装置を提供することにある。
本発明による赤外線用結像レンズは、物体側より順に、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2レンズと、第3レンズとで構成され、第2レンズまたは第3レンズが回折光学面を有しているものである。かつ、以下の条件式を満足するように構成されているものである。ただし、Fnoは全系のF値、fは全系の焦点距離、f1は第1レンズの焦点距離、f23は第2レンズと第3レンズとの合成焦点距離、d12は第1レンズと第2レンズとの間隔とする。*は乗算記号を示す。
1.2<Fno*|f1|*f23/(f*d12)≦2.6 ……(1)
本発明による赤外線用結像レンズでは、上記構成により、広角で良好な結像性能を得やすくなる。特に、回折光学面を用いつつ、Fnoを考慮した適切な条件を満足することで、広角化を図りつつ、小さいF値でも良好な結像性能を維持しやすくなる。
そして、さらに、次の好ましい構成を適宜採用して満足することで、より良好な結像性能を得やすくなる。
本発明による赤外線用結像レンズは、さらに以下の条件式を適宜、選択的に満足することが好ましい。
1.8<|f1|/f<3.5 ……(2)
1.0<d12/f<4.5 ……(3)
1.0<f23/f<2.4 ……(4)
本発明による赤外線用結像レンズは、例えば波長3μm以上13μm以下の範囲内で使用されるものである。この波長域において良好な光学性能を得るために、第1レンズ、第2レンズおよび第3レンズの材料は、カルコゲナイドガラスまたは硫化亜鉛であることが好ましい。
なお、ここでのカルコゲナイドガラスとは、3μm以上13μm以下の波長範囲において60%以上の透過率を有するものをいう。
本発明による撮像装置は、本発明による赤外線用結像レンズと、この赤外線用結像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを備えたものである。
本発明による撮像装置では、本発明の広角で良好な結像性能の赤外線用結像レンズを用いたことで、赤外波長域での高い撮像性能が得られる。
本発明の赤外線用結像レンズによれば、3枚のレンズ構成で、回折光学面を効果的に用いて構成の最適化を図るようにしたので、広角、かつ、良好な結像性能を得ることができる。
また、本発明の撮像装置によれば、上記本発明の広角で良好な結像性能の赤外線用結像レンズを用いるようにしたので、例えば監視用途に適した広角での赤外線撮影が可能となる。
本発明の一実施の形態に係る赤外線用結像レンズの第1の構成例を示すものであり、数値実施例1に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第2の構成例を示すものであり、数値実施例2に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第3の構成例を示すものであり、数値実施例3に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第4の構成例を示すものであり、数値実施例4に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第5の構成例を示すものであり、数値実施例5に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第6の構成例を示すものであり、数値実施例6に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第7の構成例を示すものであり、数値実施例7に対応するレンズ断面図である。 赤外線用結像レンズの第8の構成例を示すものであり、数値実施例8に対応するレンズ断面図である。 数値実施例1に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例2に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例3に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例4に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例5に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例6に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例7に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例8に係る赤外線用結像レンズの諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)はディストーションを示す。 数値実施例1に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例2に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例3に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例4に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例5に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例6に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例7に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 数値実施例8に係る赤外線用結像レンズの横収差図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像装置(撮像システム)の一構成例を示すブロック図である。
[レンズ構成]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る赤外線用結像レンズの第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例のレンズ構成に対応している。同様にして、後述の第2ないし第8の数値実施例のレンズ構成に対応する第2ないし第8の構成例の断面構成を、図2〜図8に示す。図1〜図8において、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面の曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。
この赤外線用結像レンズは、光軸Z1に沿って物体側から順に、第1レンズG1と、第2レンズG2と、第3レンズG3とを備えている。光学的な開口絞りStは、例えば第2レンズG2の物体側または像側の面の外周部分(端縁部分)に設けられている。
第1レンズG1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。第2レンズG2は、物体側に凸面を向けた正レンズとなっている。第3レンズG3は、例えば光軸近傍において像側に凸面を向けている。
第2レンズG2または第3レンズG3は回折光学面とされている。特に、第2レンズG2の像側の面または第3レンズG3の物体側の面が、回折光学面であることが好ましい。第1レンズG1、第2レンズG2および第3レンズG3において、回折光学面以外の1以上の面は非球面であることが好ましい。良好な結像性能を得るためには全ての面が非球面であることが好ましい。回折光学面は、例えば非球面を基本形状として、通過光線に対して光軸Z1からの距離に応じて適当な光路差(位相差)を生じさせるような段差状の加工が施されたものである。例えば光軸方向から見て輪帯状に段差加工を施す。この場合、凹面を回折光学面とすることで、加工性の点で有利となる。
この赤外線用結像レンズは、例えば波長3μm以上13μm以下の範囲内で使用されるものである。この波長域において良好な光学性能を得るために、第1レンズG1、第2レンズG2および第3レンズG3の材料は、カルコゲナイドガラスまたは硫化亜鉛であることが好ましい。カルコゲナイドガラスとは、O(酸素)にかわりS(硫黄)、Se(セレン)、Te(テルル)という、一般的にカルコゲン元素と呼ばれる互いに性質の似通った一連の元素の少なくとも1つを主成分として含むガラスであり、特にGe(ゲルマニウム),Sb(アンチモン),Se(セレン)などを含む3成分もしくは4成分を組み合わせて、3μm以上13μm以下の波長域で60%以上の透過率が得られる光学特性を有するものをいう。
この赤外線用結像レンズは、以下の条件式を満足するように構成されている。式中、fは全系の焦点距離、n1は第1レンズG1の設計基準波長に対する屈折率、Fnoは全系のF値、fは全系の焦点距離、f1は第1レンズG1の焦点距離、f23は第2レンズG2と第3レンズG3との合成焦点距離、d12は第1レンズG1と第2レンズG2との間隔とする。*は乗算記号を示す。
1.2<Fno*|f1|*f23/(f*d12)≦2.6 ……(1)
また、以下の条件式を適宜選択的に満足するように構成されていることが好ましい。
1.8<|f1|/f<3.5 ……(2)
1.0<d12/f<4.5 ……(3)
1.0<f23/f<2.4 ……(4)
この赤外線用結像レンズは、例えば監視用の赤外線用カメラに適したものである。この赤外線用結像レンズの像側には、搭載される赤外線用カメラの撮影部の構成に応じた部材が配置される。例えば、この赤外線用結像レンズの結像面(撮像面)には、赤外線用の撮像素子100が配置される。撮像素子100は、この赤外線用結像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力するものである。少なくとも、この赤外線用結像レンズと撮像素子100とで、本実施の形態における撮像装置が構成される。赤外線用の撮像素子100としては例えば、熱型の赤外線センサや量子型の赤外線センサを用いることができる。熱型の赤外線センサとしては例えば、ボロメータ、マイクロボロメータがある。量子型の赤外線センサとしては例えば、HgCdTeやInSbのような光導電セルを用いたものがある。
最終レンズ(第3レンズG3)と撮像素子100との間には、レンズを装着する撮影カメラ側の構成に応じて、種々の光学部材GCが配置されていても良い。例えば撮像面保護用のカバーガラスや各種フィルタなどの平板状の光学部材が配置されていても良い。また、被写体以外からの熱放射の影響を低減するためのコールドシールドが配置されていても良い。また、撮像用のシャッタ機構が設けられていても良い。
[撮像装置への適用例]
図25は、本発明の撮像装置を適用した撮像システムの構成例を示している。この撮像システムは、赤外線カメラ110と演算・表示装置120とを備えている。赤外線カメラ110と演算・表示装置120とは、コード115により電気的に接続されている。なお、赤外線カメラ110と演算・表示装置120とは、コード115により直接的に接続されていなくとも、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されていても良い。
赤外線カメラ110は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置である。赤外線カメラ110は、撮像素子100と、レンズ部101と、筐体103とを有している。レンズ部101として、本実施の形態における赤外線用結像レンズを適用可能である。なお、図では、レンズ部101のレンズ構成を概略的に示している。撮像素子100は、レンズ部101により形成された光学像を撮像して電気信号に変換する素子であり、例えば3μm〜12μmの波長帯に感度を有する赤外線用2次元センサからなる。レンズ部101により得られた像は撮像素子100により電気信号に変換され、赤外線カメラ110に接続された演算部121へ伝送される。
赤外線カメラ110は、レンズ部101として本実施の形態における赤外線用結像レンズを用いることで、小型で安価に構成可能であり、夜間の監視等にも適用可能な高解像の像を得ることができる。
演算・表示装置120は、演算部121と、表示部122とを有している。撮像素子100から伝送された画像信号は演算部121により演算処理された後、この演算処理で得られた画像が表示部122に表示される。例えば、赤外線カメラ110で撮像された被写体の像および被写体の温度分布が、演算部121での演算処理を経た後、表示部122でカラー表示される。
[作用・効果]
次に、以上のように構成された赤外線用結像レンズの作用および効果を説明する。
この赤外線用結像レンズによれば、3枚のレンズ構成で、回折光学面を効果的に用いて構成の最適化を図るようにしたので、広角であっても良好な結像性能を得ることができる。また、この赤外線用結像レンズを搭載した撮像装置によれば、良好な結像性能の赤外線用結像レンズを用いるようにしたので、赤外波長域での高い撮像性能を得ることができ、例えば監視用途に適した広角での赤外線撮影が可能となる。
赤外線用のセンサは、入射した赤外線の熱エネルギーを電子変換するため、可視光用のセンサとは異なり、センサ周辺の熱ノイズの影響を受けやすい。このため、S/N比を良くするには光学系は小さいF値が必要とされ、その小さいF値に対応した球面収差補正が必要となる。上記条件式(1)は、小さいF値でも良好な結像性能を維持するための条件であり、上記条件式(1)の下限より小さくなると、明るいFnoに対する、第1レンズG1のパワーと第2レンズG2および第3レンズG3の合成パワーと、第1レンズG1と第2レンズG2との間隔のバランスが悪くなり、第2レンズG2以降への負荷が大きくなり十分な球面収差補正ができない。上限を超えると適度に発散した光束が第2レンズG2に入射しないため、広画角に対する十分な像面湾曲補正が困難となる。
なお、条件式(1)を満足すると共に、赤外線用レンズに適した小さいFno、例えば
Fno<1.3
を満足することが望ましい。
上記条件式(2)は、第1レンズG1の焦点距離f1の適切な範囲を規定している。上記条件式(2)の下限より小さくなると、第1レンズG1の負のパワーが強くなり、第2レンズG2の径が大きくなると共に、第2レンズG2での収差補正が困難になる。条件式(2)の上限より大きくなると第1レンズG1での十分な発散作用がなくなり、像面湾曲が増大し、広角化が困難になる。
上記条件式(3)は、第1レンズG1と第2レンズG2との間隔の適切な範囲を規定している。上記条件式(3)の下限より小さくなると、第1レンズG1から射出した光束を第2レンズG2へ適切に入射させることができなくなり、像面湾曲が増大し、広角化が困難となる。上限を超えると、第1レンズG1のレンズ径が増大し、光学系が大きくなると共に、コストも増大してしまう。
上記条件式(4)は、第2レンズG2および第3レンズG3の合成焦点距離の適切な範囲を規定している。上記条件式(4)の下限より小さくなると、第2レンズG2および第3レンズG3の合成パワーが大きくなり、球面収差、コマ収差および像面湾曲の補正が困難となる。上限を超えると、第2レンズG2および第3レンズG3の合成焦点距離が長くなり、広角化が困難となる。
次に、本実施の形態に係る赤外線用結像レンズの具体的な数値実施例について説明する。以下では、複数の数値実施例を部分的にまとめて説明する。なお、各数値実施例においては、カルコゲナイドガラスとしてゲルマニウム,アンチモンおよびセレンを主成分とするものを用いた(株式会社オプトクリスタル製KG−1)。
[数値実施例1]
[表1]は、図1に示した赤外線用結像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを示している。[表1]に示したレンズデータにおける面番号Siの欄には、実施例1に係る赤外線用結像レンズについて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜10)の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、図1において付した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面の曲率半径の値(mm)を示す。面間隔Diの欄についても、同様に物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔(mm)を示す。niの欄には、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との間の設計基準波長(波長10μm)に対する屈折率の値を示す。なお、[表1]において、「image」は像面を、「Window」は、例えば赤外線に対して透明な窓部材に相当する。
[表1]のレンズデータにおいて、記号「AS」を付した面は、そのレンズ面が非球面形状であることを示す。また記号「DOE」を付した面は、そのレンズ面が回折光学面であることを示す。実施例1に係る赤外線用結像レンズは、第1レンズG1、第2レンズG2および第3レンズG3のすべてのレンズの両面が非球面形状となっている。また、第3レンズG3の物体側の面は、非球面形状を基本形状とした回折光学面となっている。[表1]の基本レンズデータに示した曲率半径の値は、光軸近傍の曲率半径の数値を示している。
[表2]には実施例1に係る赤外線用結像レンズにおける非球面データを示す。非球面データとして示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
実施例1に係る赤外線用結像レンズの非球面データとしては、以下の式(A)によって表される非球面形状の式における各係数An,kの値を記す。Zは、より詳しくは、光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)を示す。
Z=C・h2/[1+{1−(k+1)・C2・h21/2]+ΣAn・hn ……(A)
(n=3以上の整数)
ただし、
Z:非球面の深さ(mm)
h:光軸からレンズ面までの距離(高さ)(mm)
C:近軸曲率=1/R
(R:近軸曲率半径)
k,An:非球面係数
[表3]には回折光学面のデータを示す。回折光学面は、基本形状となる巨視的なレンズ形状と、回折光学面が持つべき光路長差の付加量を光軸からの高さhの関数で示した光路差関数φ(h)とにより表される。光路差関数φ(h)は以下の式で表される。
回折面によって付加される光路長の範囲は、0〜−λとする。
φ(h)=λ/(2π)×ΣPk・hk、 範囲は0〜−λ
(k=1以上の整数)
Pk:回折面係数
λ:波長
Figure 0005566780
Figure 0005566780
Figure 0005566780
[数値実施例2〜8]
以上の実施例1に係る赤外線用結像レンズと同様にして、図2〜図8に示した赤外線用結像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータをそれぞれ、実施例2〜8として、[表4]〜[表24]に示す。
なお、実施例3に係る赤外線用結像レンズは、第2レンズG2の像側の面が回折光学面となっている。その他の実施例に係る赤外線用結像レンズは、実施例1と同様の面が回折光学面となっている。
Figure 0005566780
Figure 0005566780
Figure 0005566780
Figure 0005566780
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Figure 0005566780
Figure 0005566780
Figure 0005566780
各実施例の赤外線用結像レンズは、例えば8μm〜12μmの波長域で使用されるものである。各実施例の赤外線用結像レンズで用いたレンズ材料の8μm、10μm、12μmでの屈折率のデータを以下に示す。
Figure 0005566780
[表26]には、上述の各条件式に関連する値を、各実施例についてまとめたものを示す。[表26]から分かるように、すべての実施例が各条件を満足している。
Figure 0005566780
[収差性能]
図9(A)〜(C)はそれぞれ、実施例1に係る赤外線用結像レンズの球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示している。また図17(A)〜(G)は実施例1に係る赤外線用結像レンズの横収差を示している。各収差図には、10μmを基準波長とした収差を示す。球面収差図には、8μm、12μmについての収差も示す。非点収差図において、実線はサジタル方向、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。FNO.はF値、ωは半画角を示す。hは像高を示す。
同様に、実施例2ないし8に係る赤外線用結像レンズについての球面収差、非点収差、およびディストーションを図10〜図16の(A)〜(C)に、横収差を図18〜図24の(A)〜(G)に示す。
以上の各数値データおよび各収差図から分かるように、各実施例について、画角90°前後と広角で、かつ、良好な結像性能を得ることができている。
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
GC…光学部材、G1…第1レンズ、G2…第2レンズ、G3…第3レンズ、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第i+1番目のレンズ面との面間隔、Z1…光軸、100…撮像素子。

Claims (6)

  1. 物体側より順に、
    物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1レンズと、
    物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2レンズと、
    第3レンズとで構成され、
    前記第2レンズまたは前記第3レンズが回折光学面を有し、
    かつ、以下の条件式を満足するように構成されている
    ことを特徴とする赤外線用結像レンズ。
    1.2<Fno*|f1|*f23/(f*d12)≦2.6 ……(1)
    ただし、
    Fno:全系のF値
    f:全系の焦点距離
    f1:第1レンズの焦点距離
    f23:第2レンズと第3レンズとの合成焦点距離
    d12:第1レンズと第2レンズとの間隔
    とする。
  2. さらに以下の条件式を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線用結像レンズ。
    1.8<|f1|/f<3.5 ……(2)
  3. さらに以下の条件式を満足する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線用結像レンズ。
    1.0<d12/f<4.5 ……(3)
  4. さらに以下の条件式を満足する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の赤外線用結像レンズ。
    1.0<f23/f<2.4 ……(4)
  5. 前記第1レンズ、前記第2レンズおよび前記第3レンズの材料は、カルコゲナイドガラスまたは硫化亜鉛であり、波長3μm以上13μm以下の範囲内で使用されるものである
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の赤外線用結像レンズ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の赤外線用結像レンズと、
    前記赤外線用結像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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