JP4953953B2 - 撮像レンズ、およびカメラモジュールならびに携帯端末機器 - Google Patents

撮像レンズ、およびカメラモジュールならびに携帯端末機器 Download PDF

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Description

本発明は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子上に被写体の光学像を結像させる撮像レンズ、およびその撮像レンズにより形成された光学像を撮像信号に変換するカメラモジュール、ならびにその撮像レンズを搭載して撮影を行うカメラ付き携帯電話機や情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistance)等の携帯端末機器に関する。
CCDやCMOSなどの撮像素子は近年、非常に小型化および高画素化が進んでいる。そのため、撮像機器本体、ならびにそれに搭載されるレンズにも、小型で高性能なものが求められている。このような状況下、近年では、小型化を図るために2枚または3枚という非常に少ないレンズ枚数で構成された撮像レンズが開発されている。例えば特許文献1には、2枚構成で非球面を効果的に用いることで小型化と高性能化を図った撮像レンズが開示されている。
特許第3685486号公報
しかしながら、少ないレンズ枚数ではレンズ系の全長短縮化と色収差補正とを両立させることが難しいという問題がある。例えば2枚構成の撮像レンズの場合、物体側から順に、正レンズと負レンズとを配置し、負レンズに高分散材料を用いることで色収差を補正することが考えられるが、全長短縮化と共に色収差を十分に補正することは困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、全長短縮化と共に色収差の低減を図ることができるようにした撮像レンズ、およびその撮像レンズを搭載して高解像の撮像信号を得ることができるカメラモジュールならびに携帯端末機器を提供することにある。
本発明による撮像レンズは、物体から順に、絞りと、像側に凸面を向けた正レンズからなる第1レンズと、メニスカスレンズからなる第2レンズと、少なくとも1つの面が平面であると共に、少なくとも1つの平面上に回折構造を有する回折光学素子とで構成され、次の条件式を満たすものである。式中、flastは回折光学素子の焦点距離、fallはレンズ系全体の焦点距離を示す。
5.0<flast/fall<6.0 ……(1)
本発明による撮像レンズでは、最も像側に回折光学素子が設けられているので、その回折光学素子に、実質的なレンズ部分(第1レンズおよび第2レンズ)で生じた色収差を補正する機能を持たせることが可能となる。実質的なレンズ部分では色収差補正が十分できなかったとしても、その色収差の補正が可能となる。これにより、撮像レンズとして、実質的にレンズ枚数を増やすことなく、実質的なレンズ部分を全長短縮化に重点を置いた設計にすることができ、全体として全長短縮化と共に色収差の低減が図られる。
また、回折光学素子の回折構造が平面に設けられていることにより、製造誤差による性能劣化が小さく抑えられ、製造適性に優れている。
本発明による撮像レンズはさらに、以下の条件式を満足していることが好ましい。式中、νd1は第1レンズのd線に対するアッベ数、f1は第1レンズの焦点距離、Dlastは回折光学素子の像側の面と像面との距離を示す。これらを満足することで、全長短縮化と色収差の低減がより有利となる。
νd1>45 ……(2)
0.6<f1/fall<1.0 ……(3)
0.3mm<Dlast ……(4)
また、本発明による撮像レンズにおいて、回折光学素子は、像側の面が平面であり、その像側の平面に回折構造を有していることが好ましい。例えば平行平面板を基板とし、その像側の平面に回折構造を有していることが好ましい。像側の平面に回折構造を持ってくることで、回折構造を簡易なものにしつつ収差補正に有利となる。
回折光学素子を平行平面板とした場合、さらに、その物体側の平面に赤外線カットフィルタコートが形成されていても良い。これにより、1つの光学部材に複数の光学的な機能を持たせることができ、部品点数削減に有利である。
また、本発明による撮像レンズは、物体から順に、絞りと、正レンズからなる第1レンズと、メニスカスレンズからなる第2レンズと、像側の面が平面であると共に、その像側の平面上に回折構造を有する回折光学素子とで構成され、次の条件式を満たすものであっても良い。式中、f1は第1レンズの焦点距離、fallはレンズ系全体の焦点距離を示す。SYLは第1レンズの物体側の面から回折光学素子の回折面までの光軸上の距離(mm)を示す。
0.6<f1/fall<1.0 ……(3)
2.0<SYL<4.2 ……(5)
本発明によるカメラモジュールは、本発明による撮像レンズと、この撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子とを備えたものである。
本発明によるカメラモジュールでは、本発明の撮像レンズによって色収差の低減された高解像の光学像に基づいて高解像の撮像信号が得られる。また、撮像レンズ側の回折光学素子を撮像素子用の保護ガラスとして用いることも可能であり、部品点数削減に有利となる。また、本発明による撮像レンズは全長短縮化が図られているので、撮像レンズと組み合わせたカメラモジュール全体として小型化が図られる。
ここで、本発明によるカメラモジュールにおいて、回折光学素子の撮像側の面と撮像素子の撮像面との間を封止する封止部材をさらに備えていても良い。これにより、撮像面が保護され、ゴミ等が付着することを防止できる。また、回折光学素子の撮像側が回折面であれば、その回折面についても保護され、ゴミ等が付着することを防止できる。
本発明による携帯端末機器は、本発明によるカメラモジュールを備えたものである。
本発明による携帯端末機器では、本発明のカメラモジュールによって得られた高解像の光学像に基づいて高解像の撮像信号が得られ、その撮像信号に基づいて高解像の撮影画像が得られる。
本発明の撮像レンズによれば、実質的なレンズ部分を第1レンズおよび第2レンズの2枚構成にすると共に、最も像側に回折光学素子を設けるようにしたので、回折光学素子に、実質的なレンズ部分で生じた色収差を補正する機能を持たせることが可能となり、撮像レンズとして実質的にレンズ枚数を増やすことなく、実質的なレンズ部分を全長短縮化に重点を置いた設計にすることができる。これにより、全体として、全長短縮化と共に色収差の低減を図ることができる。
また、本発明のカメラモジュールによれば、上記本発明の全長短縮化され、かつ色収差の低減された高性能の撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力するようにしたので、モジュール全体としての小型化を図れると共に、特に色収差の低減された高解像の撮像信号を得ることができる。
また、本発明の携帯端末機器によれば、上記本発明のカメラモジュールを搭載するようにしたので、カメラ部分の小型化を図れると共に、特に色収差の低減された高解像の撮像信号を得て、その撮像信号に基づいて高解像の撮影画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第1の構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図7(A),(B),(C))のレンズ構成に対応している。同様にして、後述の第2ないし第3の数値実施例のレンズ構成に対応する第2ないし第3の構成例の断面構成を、図2〜図3に示す。図1〜図3において、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面の曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、各構成例共に基本的な構成は同じである。
この撮像レンズ20は、光軸Z1に沿って物体側から順に、開口絞りStと、実質的なレンズ部分(第1レンズG1および第2レンズG2からなる屈折レンズ系部分)と、回折光学素子GCとで構成されている。第1レンズG1は像側に凸面を向けた正レンズで構成されている。第2レンズG2は、例えばパワーの弱い正または負のメニスカスレンズからなる。第1レンズG1および第2レンズG2には適宜非球面を用いることが好ましい。
この撮像レンズ20の結像面には、後述する撮像デバイス10の撮像素子11(図5)が配置される。回折光学素子GCは、例えば、後述するように撮像デバイス10側に一体化されることにより、撮像面保護用のカバーガラスの機能を兼ねることができる。回折光学素子GCは、例えばガラスもしくはプラスチック基板の表面に同心円状に複数の鋸歯形状の段差を形成することで、通過光線に対して回折作用を持たせたものである。このような構造はキノフォームと呼ばれる。本実施の形態における回折光学素子GCは、実質的なレンズ部分である第1レンズG1および第2レンズG2で生じた色収差を補正する機能を有している。この回折光学素子GCは、少なくとも1つの面が平面で、その平面上に例えばキノフォーム型のような回折構造を有している。例えば、平行平面板を基板とし、その少なくとも1つの面が回折構造とされている。この場合、特に、その撮像側の平面に回折構造を有していることが好ましい。また、その場合、物体側の平面に赤外線カットフィルタコートが形成されていても良い。
なお、回折光学素子GCを、曲率を持った面とその曲面と向かい合う平面とからなる基板の、その平面に回折構造を有するような構成としても良い。なお、ここでいう「曲率を持った面」とは、曲率がゼロでない面という意味である。なお、曲率がゼロの面は平面となる。
この撮像レンズ20は、以下の条件式を満足していることが好ましい。式中、flastは回折光学素子GCの焦点距離、fallはレンズ系全体の焦点距離を示す。また、νd1は第1レンズG1のd線に対するアッベ数、f1は第1レンズG1の焦点距離、Dlastは回折光学素子GCの像側の面と像面との距離を示す。SYLは第1レンズG1の物体側の面から回折光学素子GCの回折面までの光軸上の距離(mm)を示す(図1参照)。
5.0<flast/fall<6.0 ……(1)
νd1>45 ……(2)
0.6<f1/fall<1.0 ……(3)
0.3mm<Dlast ……(4)
2.0<SYL<4.2 ……(5)
図4は、本実施の形態に係る撮像レンズ20を組み込んだカメラモジュールの一構成例を示している。また、図5は、このカメラモジュールに組み込まれ、撮像レンズ20と共に用いられる撮像デバイス10の一構成例を示している。さらに図6(A),(B)は、図4のカメラモジュールを搭載した携帯端末機器の一例として、カメラ付き携帯電話機を示している。
撮像デバイス10は、図5に示したように、撮像レンズ20によって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子11を備えている。この撮像デバイス10は、回折光学素子GCの撮像側の面と撮像素子11の撮像面11Aとの間が、封止部材12によって封止されて一体化されている。撮像素子11は、例えばCCDやCMOS等の固体撮像素子である。
図6(A),(B)に示したカメラ付き携帯電話機は、上部筐体2Aと下部筐体2Bとを備え、両者が図6(A)の矢印方向に回動自在に構成されている。下部筐体2Bには、操作キー21などが設けられている。上部筐体2Aには、カメラ部1(図6(B))および表示部22(図6(A))などが設けられている。表示部22は、LCD(液晶パネル)やEL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルによって構成されている。表示部22は、折りたたみ時に内面となる側に配置されている。この表示部22には、電話機能に関する各種メニュー表示のほか、カメラ部1によって撮影された画像などを表示することが可能となっている。カメラ部1は、例えば上部筐体2Aの裏面側に配置されている。ただし、カメラ部1を設ける位置は、これに限定されない。
カメラ部1は、本実施の形態に係るカメラモジュールを有している。このカメラモジュールは、図4に示したように、本実施の形態に係る撮像レンズ20が収納される鏡筒3と、鏡筒3を支持する支持基板4と、支持基板4上において撮像レンズ20の結像面に対応する位置に設けられた撮像素子11(図5)とを備えている。このカメラモジュールはまた、支持基板4上の撮像素子11に電気的に接続されたフレキシブル基板5と、フレキシブル基板5に電気的に接続されると共に、カメラ付き携帯電話機等における端末機器本体側の信号処理回路に接続可能に構成された外部接続端子6とを備えている。これらの構成要素は、一体的に構成されている。
なお、本実施の形態に係る携帯端末機器は、カメラ付き携帯電話機に限らず、例えばデジタルスチルカメラやPDA等であっても良い。
次に、以上のように構成された撮像レンズ、およびカメラモジュールならびに携帯端末機器の作用および効果を説明する。
本実施の形態に係る撮像レンズ20では、最も像側に回折光学素子GCが設けられているので、その回折光学素子GCに、実質的なレンズ部分(第1レンズG1および第2レンズG2)で生じた色収差を補正する機能を持たせることが可能となる。実質的なレンズ部分では色収差補正が十分できなかったとしても、その色収差の補正が可能となる。これにより、撮像レンズ20として、実質的にレンズ枚数を増やすことなく、実質的なレンズ部分を全長短縮化に重点を置いた設計にすることができ、全体として全長短縮化と共に色収差の低減が図られる。すなわち、実質的なレンズ枚数が2枚という非常に少ないレンズ構成であっても、回折光学素子GCと組み合わせた全体として収差補正がなされることで、高解像の光学像が得られる。
本実施の形態に係る撮像レンズ20では、回折光学素子GCの回折構造を平面に設けていることにより、製造誤差による性能劣化が小さく抑えられ、製造適性に優れている。特に、回折光学素子GCにおける撮像側の平面を回折面13とした場合には、物体側の面を回折面13とした場合に比べて回折構造を簡易なものにしつつ収差補正に有利となる。撮像側の平面を回折面13とした方が、少ない輪帯数で収差補正効果を得やすくなり、回折面13の加工も容易となる。
また、図5に示したように撮像デバイス10と組み合わせる場合において、回折光学素子GCの撮像側の面と撮像素子11の撮像面11Aとの間を封止する封止部材12をさらに備えた場合には、撮像面11Aが保護され、ゴミ等が付着することを防止できる。撮像側の平面が回折面13とされている場合には、回折面13も保護され、ゴミ等が付着することを防止できる。
また、回折光学素子GCは、色収差補正の機能のほか、撮像デバイス10における撮像面保護用のカバーガラスや赤外線カットフィルタなどの他の機能を兼ねることができる。例えば回折光学素子GCの物体側の平面に赤外線カットフィルタコートを形成することができる。従来から、撮像デバイスの前側に赤外線カットフィルタや保護ガラスを配置することが行われているが、本実施の形態では、1つの光学部材(回折光学素子GC)に赤外線カットフィルタや保護ガラスという複数の光学的な機能を持たせることができ、部品点数削減に有利となる。すなわち、部品点数を増やすことなく、1つの光学部材に複数の機能を持たせることができ、構成上も簡易である。
図4に示したカメラモジュールでは、撮像レンズ20によって形成された光学像が撮像デバイス10の撮像素子11によって電気的な撮像信号に変換され、その撮像信号が、フレキシブル基板5および外部接続端子6を介して、端末機器本体側の信号処理回路に出力される。ここで、このカメラモジュールでは、本実施の形態に係る撮像レンズ20を用いていることで、色収差補正の十分なされた高解像の撮像信号が得られる。端末機器本体側では、その撮像信号に基づいて高解像の画像を生成することができる。
上述の条件式(1)は、回折光学素子GCの焦点距離flastとレンズ系全体の焦点距離fallとの比を表している。条件式(1)の上限を外れると、回折光学素子GCのパワーが小さくなり色収差のバランスが取れなくなってしまう。また、下限を外れると製造上の誤差に対する感度が高くなり、組立性が悪くなる。
条件式(2)は、第1レンズG1のd線に対するアッベ数νd1の適切な範囲を規定している。条件式(2)の数値範囲を外れると、回折光学素子GC以外での色収差が大きくなりすぎて回折光学素子GCで色収差を補正しきれなくなってしまう。
条件式(3)は、第1レンズG1の焦点距離f1とレンズ系全体の焦点距離fallとの比を表している。条件式(3)の上限を外れると全長が長くなってしまう。下限を外れると、第1レンズG1による収差発生量が多くなり、第2レンズG2や回折光学素子GCでは補正が難しくなってしまう。
条件式(4)は、回折光学素子GCの像側の面と像面(撮像面11A)との距離Dlastの適切な範囲を示している。距離Dlastが条件式(4)の範囲を外れると、回折光学素子GCと撮像面11Aとの距離が近くなりすぎ、回折による色収差低減の効果が十分に得られない。
条件式(5)は、光軸上における第1レンズG1の物体側の面から回折光学素子GCの回折面までの距離SYLの適切な範囲を規定している。条件式(5)の上限を外れると全長が長くなってしまい、実質的なレンズ枚数が2枚という効果が薄れてしまう。下限を外れると回折光学素子GCのパワーが大きくなりすぎ、色収差が補正過剰となってしまう。 全長の短縮化とより良好に色収差を補正するために好ましくは以下の式(5A)の範囲であると良い。
3.0<SYL<4.0 ……(5A)
より好ましくは以下の式(5B)の範囲であると良い。
3.2<SYL<3.8 ……(5B)
以上説明したように、本実施の形態に係る撮像レンズ20によれば、全長短縮化と共に色収差の低減を図ることができる。また、本実施の形態に係るカメラモジュールによれば、その全長短縮化され、かつ色収差の低減された高性能の撮像レンズ20によって形成された光学像に応じた撮像信号を出力するようにしたので、モジュール全体としての小型化を図れると共に、特に色収差の低減された高解像の撮像信号を得ることができる。また、本実施の形態に係る携帯端末機器によれば、その小型、かつ色収差の低減されたカメラモジュールを搭載するようにしたので、カメラ部分の小型化を図れると共に、特に色収差の低減された高解像の撮像信号を得て、その撮像信号に基づいて高解像の撮影画像を得ることができる。
次に、本実施の形態に係る撮像レンズ20の具体的な数値実施例について説明する。以下では、第1ないし第3の数値実施例をまとめて説明する。
図7(A),(B),(C)は、図1に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを示している。特に図7(A)にはその基本的なレンズデータを示し、図7(B)には非球面に関するデータを示し、図7(C)には回折面に関するデータを示す。図7(A)に示したレンズデータにおける面番号Siの欄には、実施例1に係る撮像レンズについて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、図1において付した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面の曲率半径の値(mm)を示す。面間隔Diの欄についても、同様に物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔(mm)を示す。Ndjの欄には、物体側からj番目の光学要素のd線(587.6nm)に対する屈折率の値を示す。νdjの欄には、物体側からj番目の光学要素のd線に対するアッベ数の値を示す。
この実施例1に係る撮像レンズは、第1レンズG1および第2レンズG2の両面がすべて非球面形状となっている。図7(A)の基本レンズデータには、これらの非球面の曲率半径として、光軸近傍の曲率半径の数値を示している。
図7(B)には実施例1の撮像レンズにおける非球面データを示す。非球面データとして示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
実施例1の撮像レンズの非球面データとしては、以下の式(A)によって表される非球面形状の式における各係数Bn,KAの値を記す。Zは、より詳しくは、光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)を示す。
Z=CC・h2/{1+(1−KA・CC2・h21/2}+ΣBn・hn ……(A)
(n=3以上の整数)
ただし、
Z:非球面の深さ(mm)
h:光軸からレンズ面までの距離(高さ)(mm)
KA:離心率
CC:近軸曲率=1/R
(R:近軸曲率半径)
n:第n次の非球面係数
実施例1の撮像レンズは、非球面係数BnとしてB3〜B10までの次数を適宜有効に用いて表されている。
また、この実施例1の撮像レンズにおいて、回折光学素子GCは平行平面板(両面の曲率がゼロ)とされ、その撮像側の平面が回折面とされている。回折光学素子GCの回折構造は、光軸Z1からの任意の距離rにて与えられる波面の位相の変化量φが、下記位相差関数で計算され、これに相当する光路差を与える形状を有している。図7(C)には、この位相差関数における係数Ci(i=1〜10)の値を記す。数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
φ(r)=C1・r2+C2・r4+C3・r6+C4・r8+C5・r10+…
以上の実施例1の撮像レンズと同様にして、図2に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例2として、図8(A),(B),(C)に示す。また同様にして、図3に示した撮像レンズの構成に対応する具体的なレンズデータを実施例3として、図9(A),(B),(C)に示す。これらの実施例2,3では、実施例1の撮像レンズと同様、第1レンズG1および第2レンズG2の両面がすべて非球面形状となっている。また、回折光学素子GCは平行平面板(両面の曲率がゼロ)とされ、その撮像側の平面が回折面とされている。
また、図10には、上述の各条件式に関する値を、各実施例についてまとめたものを示す。なお、f1は第1レンズG1の焦点距離、f2は第2レンズG2の焦点距離、f3は回折光学素子GCの焦点距離を示す。図10から分かるように、各実施例の値が各条件式の数値範囲内となっている。
図11(A)〜図11(C)はそれぞれ、実施例1の撮像レンズにおける球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示している。各収差図には、d線(587.6nm)を基準波長とした収差を示す。球面収差図には、F線(波長486.1nm),C線(波長656.3nm)についての収差も示す。非点収差図において、Sはサジタル方向、破線Tはタンジェンシャル方向の収差を示す。
同様に、実施例2の撮像レンズについての諸収差を図12(A)〜図12(C)に示す。同様にして、実施例3の撮像レンズについての諸収差を図13(A)〜図13(C)に示す。
以上の各数値データおよび各収差図から分かるように、各実施例について、全長短縮化と共に色収差の低減の図られた撮像レンズが実現できている。
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第1の構成例を示すものであり、実施例1に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第2の構成例を示すものであり、実施例2に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係る撮像レンズの第3の構成例を示すものであり、実施例3に対応するレンズ断面図である。 本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールの一構成例を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るカメラモジュールにおける撮像デバイスの一構成例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る携帯端末機器の一構成例を示す斜視図である。 実施例1に係る撮像レンズのレンズデータを示す図であり、(A)は基本的なレンズデータを示し、(B)は非球面に関するデータを示し、(C)は回折面に関するデータを示す。 実施例2に係る撮像レンズのレンズデータを示す図であり、(A)は基本的なレンズデータを示し、(B)は非球面に関するデータを示し、(C)は回折面に関するデータを示す。 実施例3に係る撮像レンズのレンズデータを示す図であり、(A)は基本的なレンズデータを示し、(B)は非球面に関するデータを示し、(C)は回折面に関するデータを示す。 条件式に関する値を各実施例についてまとめて示した図である。 実施例1に係る撮像レンズにおける諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示す。 実施例2に係る撮像レンズにおける諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示す。 実施例3に係る撮像レンズにおける諸収差を示す収差図であり、(A)は球面収差、(B)は非点収差、(C)は歪曲収差を示す。
符号の説明
GC…回折光学素子、G1…第1レンズ、G2…第2レンズ、St…開口絞り、Ri…物体側から第i番目のレンズ面の曲率半径、Di…物体側から第i番目と第i+1番目のレンズ面との面間隔、Z1…光軸、11…撮像素子、12…封止部材、13…回折面。

Claims (10)

  1. 物体から順に、
    絞りと、
    像側に凸面を向けた正レンズからなる第1レンズと、
    メニスカスレンズからなる第2レンズと、
    少なくとも1つの面が平面であると共に、少なくとも1つの平面上に回折構造を有する回折光学素子と
    で構成され、次の条件式を満たす
    ことを特徴とする撮像レンズ。
    5.0<flast/fall<6.0 ……(1)
    ただし、
    flast:回折光学素子の焦点距離
    fall:レンズ系全体の焦点距離
    とする。
  2. さらに、次の条件式を満たす
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    νd1>45 ……(2)
    0.6<f1/fall<1.0 ……(3)
    0.3mm<Dlast ……(4)
    ただし、
    νd1:第1レンズのd線に対するアッベ数
    f1:第1レンズの焦点距離
    Dlast:回折光学素子の像側の面と像面との距離
    とする。
  3. 前記回折光学素子は、前記第1レンズおよび前記第2レンズで生じた色収差を補正する機能を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ。
  4. 前記回折光学素子は、像側の面が平面であり、その像側の平面に回折構造を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  5. 前記回折光学素子は、平行平面板を基板とし、その像側の平面に回折構造を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の撮像レンズ。
  6. 前記回折光学素子の物体側の平面に赤外線カットフィルタコートが形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像レンズ。
  7. 物体から順に、
    絞りと、
    正レンズからなる第1レンズと、
    メニスカスレンズからなる第2レンズと、
    像側の面が平面であると共に、その像側の平面上に回折構造を有する回折光学素子と
    で構成され、次の条件式を満たす
    ことを特徴とする撮像レンズ。
    0.6<f1/fall<1.0 ……(3)
    2.0<SYL<4.2 ……(5)
    ただし、
    f1:第1レンズの焦点距離
    fall:レンズ系全体の焦点距離
    SYL:第1レンズの物体側の面から回折光学素子の回折面までの光軸上の距離(mm)
    とする。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の撮像レンズと、
    前記撮像レンズによって形成された光学像に応じた撮像信号を出力する撮像素子と
    を備えたことを特徴とするカメラモジュール。
  9. 前記回折光学素子の撮像側の面と前記撮像素子の撮像面との間を封止する封止部材をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項8に記載のカメラモジュール。
  10. 請求項8または9に記載のカメラモジュールを備えたことを特徴とする携帯端末機器。
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