JP5566600B2 - メタルoリング - Google Patents
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Description
図1は、本発明のメタルOリングの実施の一形態を示す全体図であり、図2は、図1のA−A拡大断面図である。
図1に示すように、メタルOリングは、全体の外径寸法Dが5〜500 mmの閉円環状に形成されている。メタルOリングの材質は、耐食性に優れたステンレス鋼(SUS316等、特に溶接安定性にも優れたオーステナイト系ステンレス鋼)や、耐熱性に優れたニッケル基合金等を使用する。
図2に示すように、メタルOリングの横断面は、円形であり、このメタルOリングの内面2は、(後述の)加工皺を極微小に抑えて、その表面粗さR max を5.0 μm以下として、平滑に形成されている。なお、本発明に於て、表面粗さRmax とは、断面曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から最も高い山頂までの高さと最も低い谷底までの深さとの和を表した最大高さである。
メタルOリングの外面3は、シール性能を向上させる為の金属めっき層4を表面被覆している。金属めっき層4は、軟質金属(例えば、銀等)をメッキ処理あるいは蒸着し、被接触部材とのなじみ性を向上させるものである。
図5は、メタルOリングの使用の一つの形態を示す拡大要部断面図である。図5に示すように、メタルOリングは、平行に対向する平坦面12,13に挟まれるように装着される。自由状態下では、図2のように横断面円形であったものが、相互に接近した組付けられる2部材の平坦面12,13によって、図5に示すように長円形に弾性的に変形し、平坦面12,13に密接(圧接)するが、このとき、矢印Pにて示す圧力分布をもって、密接する。車載用エンジン等の内燃機関に好適であって、図5中の矢印Pe は、圧力を示し、内燃機関である場合には、激しく変動する圧力として作用し、しかも、短い使用期間にあっても高サイクルの圧力変動を経ることとなる。
なお、メタルOリングの外面3は、金属めっき層4を被覆形成しているので、平坦面12,13に対して、なじみ性に優れ、密封性能を一層高めることができる。
なお、実施例1及び従来例1,2の外径寸法do は1.57mmであり、内径寸法di は1.07mmであり、肉厚寸法tは0.25mmである。
図10(A)は、上述した方法にて製造した実施例1のメタルOリングの内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。つまり、図4(C)に示すように、製造過程で引抜加工を全部で4回行い、最終と最終一歩手前の引抜加工にフローティングプラグ11を使用したものである。
図10(B)は、セミシームレスのチューブで製作したメタルOリング(従来例1)の内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。なお、製造過程で引抜加工を全部で4回行い、そのいずれにもフローティングプラグ11を使用していないものである。
図10(C)は、シームレスのチューブで製作したメタルOリング(従来例2)の内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。なお、製造過程で引抜加工を全部で7回行い、そのいずれにもフローティングプラグ11を使用していないものである。
図10に示すように、実施例1は、表面粗さRmax が1.59μmであり、従来例1の9.93μmと比べ約1/6 倍となっている。また、従来例2の13.16 μmと比べれば約1/8 倍となっている。このように、最終工程(iv)までフローティングプラグ11を使用して引抜加工を行った実施例1のメタルOリングの内面は、平滑に形成されていることが判る。
図11(A)は、上述した方法にて製造した実施例2のチューブ1の内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。なお、製造過程で引抜加工を全部で4回行い、図4(B)に示す如く、最終一歩手前工程(iii) でのみフローティングプラグ11を使用したものである。
図11(B)は、セミシームレスのチューブで製作したメタルOリング(従来例3)の内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。なお、製造過程で引抜加工を全部で4回行い、そのいずれにもフローティングプラグ11を使用していないものである。
図11(C)は、シームレスのチューブで製作したメタルOリング(従来例4)の内面の表面粗さRmax の測定結果を示す図である。なお、製造過程で引抜加工を全部で7回行い、そのいずれにもフローティングプラグ11を使用していないものである。
図11に示すように、実施例2は、表面粗さRmax が4.58μmであり、従来例3の11.45 μmと比べ約1/2 倍となっている。また、従来例4の15.72 μmと比べれば約1/3 倍となっている。このように、最終の一歩手前の段階までフローティングプラグ11を使用して引抜加工を行った実施例2のメタルOリングの内面は、平滑に形成されていることが判る。
図11(A)の実施例2では、内径di が0.87mmであって、図10(A)の実施例1の内径di =1.07mmよりも、かなり小さいため、フローティングプラグ11の最終引抜工程(iv)における内挿使用が困難であるので、図4(B)に示す如く最終一歩手前工程(iii) での内挿使用としたが、それでも、十分に平滑な内面粗さとすることができた(Rmax =4.58)。図13(B)はこの実施例2の内面の拡大写真であり、図13(A)は従来例3の内面の拡大写真であるが、実施例2では、十分に平滑状態であることが判る。(従来例3の内面には、加工皺が生じている。)
なお、実施例1及び実施例2をシームレスチューブで製作したメタルOリングとした場合にも、同様の結果が得られた。
図12の写真を観察したところ、割れWは、内面2側に生じた加工皺が起点W′となって発生している。圧力変動により、メタルOリングの内面2の加工皺の谷部の一部に応力集中が生じて、この応力集中部を起点W′として割れ(亀裂)Wが発生したものと考えられる。その後、割れWは、圧力や振動等による疲労により、外面3に向けて進展したものである。
また、外面3に金属めっき層4を有するので、確実に流体を密封し、高いシール性能を発揮することができる。
2 内面
3 外面
4 金属めっき層
10 ダイス
11 フローティングプラグ
di メタルOリングの内径寸法
do メタルOリングの外径寸法
t メタルOリングの肉厚寸法
Rmax 内面2の表面粗さ
W 割れ
Claims (1)
- 圧力変動が大きく高サイクル環境下の車載用エンジンの密封用部材として使用され、横断面が閉円環状であるとともに、横断面内径寸法(di)が 0.5mm〜 2.5mmのメタルOリングに於て、母材がステンレス鋼又はニッケル基合金から成り、内面(2)の表面粗さRmax を5.0 μm以下として平滑に形成され、かつ、外面(3)になじみ性を向上させるための軟質金属から成る金属めっき層(4)を有することを特徴とするメタルOリング。
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