JP5565210B2 - 繊維強化プラスチック成形加工用フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
具体的には、有機珪素化合物を蒸着原料とし、蒸着時に低い酸素濃度状態又は脱気減圧雰囲気下、炭素原子含有化合物を供給し、プラスチック基材フィルムを冷却保持した状態でプラズマ化学気相成長を行い、プラスチック基材フィルム上に成膜された有機成分含有有機珪素化合物の蒸着膜を有することを特徴とする繊維強化プラスチック成形加工用フィルム及びその製造方法に関する。
また、レジャー用途でも、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は立体成形が可能であり、他の材料との複合も容易なことから、軽量で高性能なテニスやバドミントンラケット、ゴルフシャフト、釣竿など多くの用途に使用されている。こうした設計自由度の高さにより、CFRPレジャー用具は、現代のライフスタイルの変化に対応し、様々な要求性能を満たすことが可能な材料として、無くてはならないものとなっている。
前者は、炭素繊維などの強化繊維シートにエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させ、半硬化状態のプリプレグシートを予め作成し、このプリプレグシートをシートのまま又は所定の寸法に切断しテープ状シートとし、マンドレル(芯棒)に巻いて成形する方法であり、後者は、炭素繊維などの強化繊維を複数本束ね、樹脂浴の中に通し、強化繊維束に熱硬化性樹脂を含浸させながら、マンドレルに張力を付与しながら巻き付けて成形する方法である。成形体の寸法や用途により、適宜な成形法が使用される。
通常、平行配列した強化繊維あるいは強化繊維の編織布に熱硬化性樹脂を含浸させ、半硬化させたプリプレグシートを所定幅のサイズのテープ状にカットし、プリプレグテープとした後、一端から他端に向って外径が略同じか又は単調に減少する単一テーパーの棒状のマンドレル上に離型剤を塗布した上で、マンドレルにプリプレグテープを巻き付ける。所望する厚みまで巻き付け積層し、プリプレグ中間成形体を形成した後、FRP成形加工用フィルムを所定幅のサイズにテープ状にカットしたラッピングテープを所定のピッチで所定の張力を付与しながらプリプレグ中間成形体表面に巻き付ける。
ラッピングテープを巻き付けた後、プリプレグの熱硬化性樹脂を硬化するため所定の硬化温度で所定時間、加熱硬化処理を行い、中空管状成形体を成形する。その後、冷却し、マンドレルを取り外し、成形加工用ラッピングテープを取り除き、表面研磨、塗装を行い、FRP中空管状成形体が得られる(特許文献1、2)。
このようなラッピングテープは、マンドレルにプリプレグを巻き付ける際に、わずかに形成される空隙をラッピングテープの巻き付け圧により埋めることと、加熱成形時にテープ自身が収縮することで、さらにプリプレグを締め付けることができ、巻きつけたプリプレグが締め込まれ、シート内のボイド(欠陥)を埋める働きもする。これにより、形状および強度の安定した製品が得られるという重要な役割を果たしている。
また、シリコーン塗布PETではリサイクル時に黄色を呈しやすく、リサイクル不可もしくは少量しか使用できないという問題がある。さらに、シリコーン塗布は非常に滑りやすく、ラッピング時に巻きズレが生じやすいといった問題がある。また、シリコーンは長時間経過すると、長期間の大気暴露により重剥離化(表面特性が劣化する)が促進され、表面特性が変化するといった問題があり、保存安定性にも問題がある。
このように、均質でかつ均一な、優れた撥水性及び離型性を有する離型層を安定的に、かつ低コストでFRP成形体を製造することを可能にするとともに、後処理加工を必要としない成形加工用フィルムを製造するには未だ至っていない。
また、そのために均質で均一な優れた撥水性と離型性及び耐ガス透過性を同時に発現でき、かつ離型層の剥がれ及び転移性がない成形加工用フィルムを得ることを目的とする。特に、加熱処理による成形加工後においても優れた離型性が発現でき、優れた成形加工性及び生産性の向上が実現できる、柔軟性、賦形追従性を有する繊維強化プラスチック成形加工用フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
さらには、成形加工用フィルムのメンテナンスに費用が掛からない低コストで歩留まりに優れたシートワインディング成形加工用フィルムを提供することを目的とする。
そして、その蒸着膜中の低分子の有機成分が従来より多く含有する有機成分含有有機珪素化合物の蒸着膜を形成することで加熱処理時において離型性がより向上するようにできることを見出して本発明を完成したものである。
さらには、本発明は蒸着層に有機珪素化合物及び炭素原子含有化合物に起因する有機成分が含有され、そのことにより蒸着膜は有機成分の特性が強化され、撥水性及び離型性を強化されたものである。
からプラズマ化学気相成長中に低分子の各種有機成分が形成されることで、低分子の有機成分に起因する撥水性の成分が多く含有する蒸着膜が形成される。すなわち、疎水性の膜が形成され、水接触角の数値が大きい値を示し、離型性が向上した。特に、本発明の成形加工用フィルムは、上記した蒸着膜中の有機成分が加熱処理等の熱によりFRP成形体と成形加工用ラッピングテープとの界面域に転移し、界面域が撥水性の成分がリッチな状態となり、加熱処理後、確実に離型性が増し、ラッピングテープを剥がす際に優れた離型性を示した。
蒸着膜の厚み、適用幅等の制御も基材の搬送速度などを制御することで所望に応じて変化させることができるので、有機成分含有有機珪素化合物の蒸着膜の厚みがナノメートルレベルからマイクロメートルレベルまで正確に任意の膜厚レベルで制御して形成することが可能である。
また、本発明の成形加工用フィルムを用いることにより、FRP成形体製造用マンドレル装置の周囲にフィラメントワインディング、シートワインディングなどの通常の手段で形成された繊維強化樹脂層が難燃ヒートシール材料等により汚染されるという影響を受けることなく、連続的かつ安定的に 極めて良好にFRP成形体を製造することができる。
さらに、本発明の有機珪素化合物の蒸着膜自体の毒性もなく、有機珪素化合物の成膜に使用する量が極めて少なく、リサイクル可能であり、燃焼による廃棄を行っても有害ガスがほとんど発生しないというメリットがある。
FRP成形加工用ラッピングフィルムとして優れた離型性を有し、基材との密接着性により従来よりも繰り返し使用可能な頻度が向上し、歩留まりのよいものができる。
また、本発明のFRP成形加工用フィルムにおいては、マンドレル上に巻き付け、加熱成形するという成形加工環境下にあって、求められる柔軟性、耐クラック性、耐熱性、離型性及び撥水性に加えて、省資源、省エネあるいは廃棄処理をも考慮し、炭素含有有機珪素化合物の蒸着膜をCVD法により形成したものであり、ハロゲン系元素を含有せず、基材フィルムと離型層との間に化学結合が形成され、基材フィルムと離型層との間に優れた密接着性が発揮され、離型層が剥離しにくく、かつ離型層表面に疎水性基が存在し、FRP成形体と離型層との剥離力が小さく、離型層の離型性を長期に維持できるものである。
なお、本発明において、フィルムとは、シート、フィルム、フィルム状物又はシート状物のいずれの場合も意味するもので、特別な意味を与えるものではない。
当該蒸着膜2(2a)である撥水性及び離型性層を形成するプラズマ化学気相成長法は、例えば、図2に示すようなプラズマ化学気相成長蒸着装置を用い、真空チャンバ内で基材フィルムをプラズマ化学気相成長する雰囲気下に順次送り出し、巻き取り式のプラズマ化学気相成長方式を適用し、連続的に撥水性及び離型性蒸着膜を形成することができるものである。
本発明にかかるFRP成形加工用フィルムは、広範な用途に利用可能であるが、特に、FRP成形体製造に適したFRP成形加工用ラッピングフィルムである。
本発明にかかるFRP成形加工用フィルムにおいて、使用する材料、方法等について説明する。
本発明における一般的な添加剤としては、離型フィルムの基材として必要な機能を維持するため、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤等を使用することができる。
本発明にかかる蒸着膜の形成方法は、有機珪素化合物の蒸着原料モノマーガス及び炭素原子含有化合物を含有するガス組成物を使用し、所定の蒸着条件下、PE−CVD法により所定の搬送速度で送られるプラスチック基材の一方の面に化学気相成長させて有機珪素化合物の蒸着膜を形成するものである。
本発明の方法では、有機珪素化合物の蒸着ガスに、キャリアーガスとしてアルゴンガスまたはヘリウムガスからなる不活性ガスを用い又は用いず、また、従来用いられていた酸素供給ガスを低濃度の酸素ガスとするか、脱気減圧下で、炭素原子含有化合物を含有させた混合ガス組成物を調製し供給するか、又は炭素原子含有化合物を供給し、当該ガス組成物をプラスチックス基材フィルムの一方の面に、プラスチック基材を冷却保持した状態でPE−CVD法により化学気相成長させて成膜し、形成される有機珪素化合物の蒸着膜中に、有機珪素化合物及び炭素原子含有化合物に起因する有機成分を含有し、かつ、Si−C結合の含有量を高濃度に調整してなる均一で十分な撥水性を有する離型層を形成することができ、本発明にかかる加熱処理後でも優れた離型性を有するFRP成形加工用フィルムを確実に、簡単に製造することができる。
有機珪素化合物の蒸着膜層に含有する化合物としては、特に、CH3部位を持つハイドロカーボンを基本構造とするものを多く含有するものが撥水性及び離型性を有する層として好ましいものである。
そして、さらに、重要なことは、加熱処理時においても離型性を発現できるように有機珪素化合物の蒸着膜中に炭素原子含有化合物に起因する低分子の有機成分を増加させ、加熱処理時の熱で蒸着膜表面へ低分子の有機成分が転移することによりFRP成形体と成形加工用ラッピングテープとの界面での疎水性が増加し、離型性が発現されるようにしたことである。
具体例を挙げると、CH32部位を持つハイドロカーボンを挙げることができる。
本発明においては、有機珪素化合物として、特に、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、テトラエトキシシラン(TEOS)又はヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を原料として使用することが、その取り扱い性、形成された有機珪素化合物の蒸着膜の撥水性等の特性から、特に好ましい。
そこで、ガス組成物は、上記のモノマー材料のほかのガス成分として供給される酸素ガスを、通常の蒸着法において行っているような高濃度で酸素ガスを供給せず、低濃度の酸素ガスとするか、酸素ガスを含まないガス組成物でPE−CVD法により成膜することがより好ましい。
キャリアーガスとして、アルゴンガスまたはヘリウムガス等の希ガス、又は窒素ガス、あるいはそれらの混合ガスなどの不活性ガスを含有させる又は含有ざせずに蒸着膜を形成することができる。これにより、高価な希ガスを大量に使チャンバラズマCVD法により成膜することができる。
さらに、プラスチック基材にプラズマ化学気相成長法を適用する方法としては、一般的には、プラズマ発生装置内でロール状のプラスチック基材を巻き取りながら、あるいはプラズマ発生装置内をプラスチック基材が通過することにより、有機珪素化合物の撥水性離型蒸着膜をプラスチック基材上にプラズマ化学気相成長させ、成膜することができる。
一般的には、有機成分の含有量が20〜80%位、好ましくは、30〜60%位が望ましいものである。含有率が、20%未満であると、有機珪素化合物の蒸着膜層の離型性が低下し、あるいは、その耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十分となり、曲げ等により、擦り傷、クラック等が発生し易く、その安定性を維持することが困難になり、また、80%を越えると、離型性、蒸着膜の密着性も低下して好ましくない。
また、蒸着膜が撥水性及び離型性を発揮するためには、少なくとも10Å以上の撥水性蒸着膜の厚みが必要である。撥水性蒸着膜の厚みが10Å未満だと連続した蒸着膜として存在しなくなる。
一方、FRP成形加工用ラッピングテープにおいては、成形過程で加熱処理が施されることから、離型性を維持向上するためSi−O結合を主鎖とする有機珪素化合物の蒸着膜中に含有される有機成分の含有量を多くすることが好ましく、PE−CVD法において、蒸着モノマー材料の他に炭素原子含有化合物を添加し、共存下でPE−CVD法を実行することで、低分子のオリゴマー、有機成分等を従来より密度濃く含有した状態の蒸着膜を形成することができる。
具体的には、その膜厚としては、5〜200nmが好ましく、膜厚が200nm、さらには、400nmより厚くなると、剛性を増すため膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、膜厚が5nm以下であると、蒸着膜の平面密度が低下して基材フィルムが表面に露出することとなり、離型性が低下し、離型層自体が被離型材へ付着し、離型層が剥離する可能性が増加する。さらに、2nm未満であると、離型層として離型性の効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
また、上記の有機珪素化合物の蒸着膜層の膜厚を変更するには、蒸着時の条件として蒸着膜の層の体積速度を大きくすること、すなわち、有機珪素化合物の蒸着モノマーガスを多くすること及び基材の搬送速度を遅くすることにより、膜厚を厚くすることができ、また、蒸着する速度を遅くすることにより膜厚を薄くすることができる。
本発明においては、有機珪素化合物の蒸着膜層としては、有機珪素化合物の蒸着膜層の1層だけではなく、その2層あるいはそれ以上を積層した多層膜の状態でもよく、また、使用する有機珪素化合物も1種または2種以上の混合物で使用し、また、異種の材質で混合した有機珪素化合物の蒸着膜層を構成することもできる。
本発明においては、プラズマ化学気相成長装置11の真空チャンバ12内に配置された巻き出しロール13からPETなどのプラスチック基材フィルム1を繰り出し、所定の速度で冷却・電極ドラム15周面上に搬送する。酸素ガス、不活性ガスなどを供給するガス供給装置及び有機珪素化合物を供給する原料揮発供給装置16等から、酸素ガス、不活性ガス等を混合し、かつ原料である有機珪素化合物の蒸着用モノマーガスを揮発させ、供給し、蒸着用混合ガス組成物を調製しながら原料供給ノズルを介して真空チャンバ内に該蒸着用混合ガス組成物を導入し、上記冷却・電極ドラムの周面上に搬送された前記基材フィルムの上に、グロー放電プラズマによって発生したプラズマを照射して、有機珪素化合物の蒸着膜層を成膜化する。
そして、有機珪素化合物の蒸着膜を形成した基材フィルム1は、所定の巻き取りスピードで巻き取りロール14に巻き取って、本発明にかかるプラズマ化学気相成長法により有機珪素化合物の蒸着膜を形成した成形加工用フィルムAとするものである。
上記の例示は、プラズマ化学気相成長法の一例を示すものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
次に、本発明のFRP成形加工用フィルムをラッピングテープに使用したFRP中空管状成形体の製造方法の一例を説明する。
図3は、FRP成形加工用フィルムから製造したラッピングテープをFRP中空成形体に巻き付ける工程の一例を示す部分斜視図であり、成形加工用ラッピンテープ5(A)を用いたシートラッピング法によるFRP中空管状成形体の製造装置は、長尺の一端から他端に向かって外径が略同じか又は減少するテーパーを有する棒状のマンドレル3を備える。このマンドレル3は、一方向に配向している炭素繊維などの強化繊維と未硬化のエポキシ樹脂などの熱硬化性マトリックス樹脂を含むプリプレグテープを巻き回し、所定の厚みに積層するためのものである。このマンドレルを囲んで所定の角度で所定の数のプリプレグテープを供給し、積層するためのプリプレグテープキャリアを有するローリングマシン(巻き回し機)を備えている。
また、プリプレグを構成する樹脂材料として、一般的に使用される熱硬化性マトリックス樹脂は、特に、限定されないが、一般に使用されているエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂を含浸樹脂として用いることができることもいうまでもないことである。
本発明における実施例は、下記測定又は評価方法を用いて各種測定又は観察を行い、評価した。以下に実施例の物性値の測定方法及び評価方法を説明する。
(1)水接触角の測定
製造したFRP成形加工用フィルムの撥水離型層表面の撥水性を評価するため、作成したFRP成形加工用フィルムの表面に対する水の接触角を、接触角試験機(協和界面科学株式会社製:DropMaster700)装置を用いて、異なる場所で5回測定を実施し、5回の平均値を以て接触角の測定値を求めた。
製造したFRP成形加工用フィルムの加熱処理前後における離型層表面を構成する組成分析を行なうため、同フィルムを120℃、30分間、防爆オーブン内で加熱処理した後、X線光電子分光分析装置(島津製作所社製 ESCA−3400)を用いて離型層を構成する炭素/珪素比の測定を行った。組成比率は、異なる場所で5回測定を実施し、5回の平均値により求めた。
試料調製:FRP成形体を形成するためプリプレグシート原反(東レ製プリプレグ「P3052S−25])を複数枚積層して未硬化の中間成形体を形成した。前記未硬化のプリプレグ中間成形体を加熱処理する際に、実施例及び比較例に示した成形加工用離型フィルムを、前記未硬化プリプレグ中間成形体上に、ラッピングテープを巻き回す際に付与する張力を与えながら、離型層が当接するように重ね合わせて2枚のステンレス板で挟み、硬化温度120℃で、2時間加熱硬化させ、FRP成形体を成形した。
成形加工用離型フィルム付き硬化FRP成形体を冷却後、15mm巾に切り出し、試験片を調製した。
離型性の測定として、ORIENTIC TENSILON RTC−1310Aを用い、前記試験片から成形加工用離型フィルムをJIS K 6854−1 90度 剥離接着強さの測定法と同じように剥離して離型性を評価した。
なお、東レ製プリプレグシートP3052S−15は炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸させたもので、繊維目付が150g、樹脂含有量が33wt%、(繊維含有量67wt%)、炭素繊維容積含有率58%、厚さ0.15mm、繊維の引張り強度が490kgf/mm2、繊維の引張り弾性率が23.5×103kgf/mm2、伸度2.1%である。
離型層の転移性
FRP成形体から剥離させた後、成形加工用離型フィルムからFRP表面への離型層の転移を確認するため、前記離型性;剥離強度の測定における剥離強度試験で剥離した成形加工用離型フィルムを用いて、離型層の転移性を評価した。
離型層の転移性は、蛍光X線分析装置(リガク製RIX2000)を用いて剥離前後における前記実施例及び比較例の成形加工用離型フィルムの表面のSi強度を測定し、剥離前後のSi強度の変化を調べた。FRP成形前の前記成形加工用離型フィルムのSi強度と比較することにより、離型層の転移性(転移していれば、Si強度が低下するので、その転移の有無を評価)を評価する。
基材フィルムとして、厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製「PET G2 25」)の片面にコロナ処理を施したものを用い、該2軸延伸ポリエステルフィルムを巻取り式PE−CVD法蒸着装置の繰り出し側に、コロナ処理面が被蒸着面となるように設置し、その後、該基材フィルムを巻き出し、巻上げ張力を1.4N/mに設定し、巻取り式PE−CVD法蒸着装置の容器を密閉し、排気ポンプ用いて減圧するとともに、蒸着ドラムの冷却装置の出口側温度を0℃に冷却した。
装置内圧力をキャパシタンスマノメーターにより測定し、0.3Paに到達した段階で
、蒸着モノマーとしてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を採用し、液体状態で流量を計量し、その供給ラインの流量を1000sccm(スタンダードリッターパーミニッツ、1atm、0℃あるいは、25℃など一定温度で規格化されたslmを意味する。)に、また、装置内の雰囲気ガスとしてヘリウムを用い、その供給ラインの流量を100sccmに、二酸化炭素ガスを500sccmに、それぞれ設定し、PE−CVD法蒸着装置の真空チャンバ内へ供給し、PE−CVD法蒸着装置の容器内の真空圧力を4.0Paに調整した。
上記のとおりPE−CVD法蒸着装置を設定し、蒸着装置の動作が安定化した後、下記PE−CVD法の蒸着条件として、印加電圧:40KHzの交流電源8kW、フィルムの搬送速度:30m/min、成膜圧力:4.0Pa、基材保持温度:0℃で、ヘキサメチレンジシロキサンを蒸着原料としたプラズマ化学気相成長を二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ放電処理面に施し、厚さ8nmの有機珪素化合物の蒸着膜を成膜し、炭素含有有機珪素化合物の蒸着膜を有するFRP成形加工用フィルムを製造した後、基材フィルムの搬送を停止させ、捲き取り部のFRP成形加工用フィルムを回収し、所定の物性測定を実施した。
基材:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(帝人製「PET G2 25」)
蒸着面:コロナ放電処理
蒸着材料:ヘキサメチレンジシロキサン(HMDSO);東レダウコーニング製:SH200−0.65CS
雰囲気ガス:Heガス
導入ガス比:HMDSO:CO2:He=1.0:0.5:0.1[slm]
巻き取り型PE−CVD装置
印加電圧:40KHz交流電源、8kW
フィルムの搬送速度:L/S=50m/min
成膜圧力:4.0[Pa]
基材保持温度:0℃
厚さ40μmの東レ製プリプレグ「P3025S−25」の表面に実施例1で製造したFRP成形加工用フィルムの有機珪素化合物の蒸着膜層がプリプレグシート側に来るように供給し、ラッピングテープの使用時を想定し、張力を付与しつつ重ね合わせ、上下両面からステンレス板で挟持し、所定圧力をかけて加熱加圧し、プリプレグ板(FRP板)を製造した。
基材フィルムとして、実施例1と同様に、厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製「PET G2 25」)の片面にコロナ処理を施したものを用い、プラズマCVD法による蒸着条件を、二酸化炭素ガスの代わりにメタンガスを用いたこと以外は実施例1と同様にして、プラズマ化学気相成長により有機珪素化合物の蒸着膜を形成し、FRP成形加工用フィルムを得た。
該FRP成形加工用フィルムを用いて実施例1と同様にFRP成形体を製造した。
基材:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(帝人製「PET G2 25」)
蒸着面:コロナ放電処理
蒸着材料:ヘキサメチレンジシロキサン(HMDSO);東レダウコーニング製:SH200−0.65CS
雰囲気ガス:Heガス
導入ガス比:HMDSO:CH4:He=1.0:0.5:0.1[slm]
巻き取り型PE−CVD装置
印加電圧:40KHz交流電源、8kW
フィルムの搬送速度:L/S=50m/min
成膜圧力:4.0[Pa]
基材保持温度:0℃
成形加工用離型フィルムとして二軸延伸PETフィルム(帝人製「PET G2 25」使用、25μm)単体の基材フィルムを用いて、実施例1と同様にFRP成形体を製造した。
成形加工用離型フィルムとして、二軸延伸PETフィルム(帝人製「PET G2 25」使用、25μm)を基材フィルムに用い、その片面にコロナ処理を施し、プラズマCVD法による蒸着条件を、実施例1の二酸化炭素を酸素ガスに変更したこと以外は実施例1と同様にして、プラズマ化学気相成長により有機珪素化合物の蒸着膜を形成し、FRP成形加工用フィルムを得た。
該FRP成形加工用フィルムを用いて実施例1と同様にFRP成形体を製造した。
基材:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(帝人製「PET G2 25」)
蒸着面:コロナ放電処理
蒸着材料:ヘキサメチレンジシロキサン(HMDSO);東レダウコーニング製:SH200−0.65CS
雰囲気ガス:Heガス
導入ガス比:HMDSO:O2:He=1.0:0.5:0.1[slm]
巻き取り型PE−CVD装置
印加電圧:40KHz交流電源、8kW
フィルムの搬送速度: L/S=50m/min
成膜圧力:4.0[Pa]
基材保持温度:0℃
基材フィルムとして、実施例1と同様に、厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人製「PET G2 25」)の片面にコロナ処理を施したものを用い、プラズマCVD法による蒸着条件を、酸素ガスの量0.1(slm)を2.0(slm)と過剰にしたこと以外は実施例1と同様にして、プラズマ化学気相成長により有機珪素化合物の蒸着膜を形成し、FRP成形加工用フィルムを得た。
該FRP成形加工用フィルムを用いて実施例1と同様にFRP成形体を製造した。
基材:二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(帝人製「PET G2 25」)
蒸着面:コロナ放電処理
蒸着材料:ヘキサメチレンジシロキサン(HMDSO);東レダウコーニング製:SH200−0.65CS
雰囲気ガス:Heガス
導入ガス比:HMDSO:O2:He=1.0:2.0:0.1[slm]
巻き取り型PE−CVD装置
印加電圧:40KHz交流電源、8kW
フィルムの搬送速度:L/S=50m/min
成膜圧力:4.0[Pa]
基材保持温度:0℃
成形加工用離型フィルムとして、二軸延伸PETフィルムを基材フィルムにシリコーンコートを施したもの(信越フィルム製PTテープ)を用いて実施例1と同様にFRP成形体を製造した。
その結果は、以下のとおりである。
本発明の真空条件下でHMDSO及び炭素原子含有化合物(CO2及びCH4)の混合ガス組成を蒸着材料とし、プラズマ化学気相蒸着により形成された撥水性及び離型性を示す有機成分を含有する有機珪素化合物の蒸着膜を離型層としたFRP成形加工用フィルムは、表1に示すとおり加熱処理前より加熱処理後の方が、蒸着膜表面の炭素/珪素比が大きくなっていて、加熱処理後の方が優れた撥水性を有し、撥水性に基づく離型性を加熱後も備えることができることが明らかになった。
このように本発明のFRP成形加工用フィルムは、表1及び表2に結果を合わせ見ると、優れた撥水性を示し、かつFRP成形体製造時の使用環境の厳しい条件下において、熱硬化性樹脂に対する優れた離型性かつ離型層の非転移性を示すものであることがわかる。
本発明のFRP成形加工用フィルムは、従来用いられているラッピングテープに比較して明らかに、優れた撥水性及び離型性を有するものであって、加熱処理後においてもその性能が維持され、FRP成形体製造においてラッピングテープに求められる性能を十分に満たすことがわかった。
1:基材フィルム
2(2a):離型層又は有機成分を含有する有機珪素化合物蒸着膜
3:マンドレル
4:中間成形体
5(A):ラッピングテープ
11:プラズマ化学気相成長装置
12:真空チャンバ
13:巻き出しロール
14:巻き取りロール
15:冷却・電極ドラム
16:原料揮発供給装置
Claims (4)
- 繊維強化プラスチック材料からなる成形体を形成し、繊維強化プラスチック成形体に巻き回し又は重ね合わせて成形・賦形し、その後、加熱処理することで繊維強化プラスチック成形体を製造する際に用いる有機成分含有有機珪素化合物の蒸着膜を形成した繊維強化プラスチック成形加工用フィルムの製造方法において、分子内にSi−O結合を有する有機珪素化合物を蒸着原料とし、さらに、炭素原子含有化合物を含む混合ガス組成物を低い酸素濃度雰囲気下又は脱気減圧下、チャンバ内にプラスチック基材を供給し、有機珪素化合物の蒸着膜を成膜しつつ、該蒸着膜中にSi−C又はC−H結合あるいはオリゴマーなどプラズマ化学気相成長により低分子の有機成分を形成し、かつ含有させ、成膜することを特徴とする繊維強化プラスチック成形加工用フィルムの製造方法。
- 炭素原子含有化合物として、二酸化炭素、一酸化炭素、又はメタン、エタンといった飽和炭化水素ガス(CnH2n+2)を用いることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化プラスチック成形加工用フィルムの製造方法。
- 分子内にSi−O結合を有する有機珪素化合物として、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)又はヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の繊維強化プラスチック成形加工用フィルムの製造方法。
- 低酸素ガス雰囲気が、希ガス又は希ガス以外の不活性ガスの存在下又は存在しない雰囲気下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形加工用フィルムの製造方法。
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