JP5564492B2 - オートマチックトランスミッションのシフト制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原動機付き車両(以下単に「車両」という。)のパワートレインにおける駆動源とファイナルドライブの間に配置されたオートマチックトランスミッションのシフト制御方法であって、前記オートマチックトランスミッションがギヤクラッチを備えているとともに、該オートマチックトランスミッションの入力軸が、自動制御されるクラッチを介して前記駆動源の駆動軸に連結可能あり、シフトアップ時に、目標ギヤ段のシンクロ動作が、前記クラッチが断絶された状態で一定のブレーキモーメントを前記入力軸に駆動連結されたトランスミッションブレーキにおいて調節することによりなされる上記シフト制御方法に関するものである。
トランスミッションにおいては、現在のギヤ段からギヤを外した後の現在のギヤ段と目標ギヤ段の間のシフトチェンジ時に、目標ギヤ段に対応しつつまだ係合していないギヤクラッチにおいて回転数差が生じる。そして、この回転数差を、目標ギヤ段へギヤを入れる前、すなわち該当するギヤクラッチの係合前に解消する必要がある。このような工程を一般に「シンクロ(同期)」といい、実際、このシンクロは、トランスミッションの入力軸に駆動連結されたギヤクラッチの入力側部の回転数を調整することでなされる。
シフトアップ時には、目標ギヤ段のギヤクラッチの入力側部が、現在のギヤ段が外された後、ギヤクラッチの出力側部よりも速く回転する。そのため、目標ギヤ段のシンクロのために入力軸を減速させる必要がある。一方、シフトダウン時には、目標ギヤ段のギヤクラッチの入力側部が、現在のギヤ段が外された後、ギヤクラッチの出力側部よりも遅く回転する。そのため、目標ギヤ段のシンクロのために入力軸を加速させる必要がある。
シンクロ機構を有するギヤクラッチを備えたトランスミッションにおいて、各目標ギヤ段あるいは目標ギヤ段に割り当てられたギヤクラッチのシンクロは、摩擦リング式シンクロ機構によってなされる。この摩擦リング式シンクロ機構は、互いに係合するクラッチ歯を有するギヤクラッチによってあらかじめ切り換えられるものとなっている。また、目標ギヤ段のシンクロ過程においては、ギヤクラッチがシフト力により入れられて目標ギヤ段が入れられる前に、ギヤクラッチにおいて発生する回転数差は受動的に(すなわちシフト力の作用によって)シンクロ機構の摩擦リング間で生じる摩擦モーメントにより調整される。
このような係止式のシンクロ機構を備えたギヤクラッチはその構造が複雑であり、製造に際して大きなコストがかかってしまう。また、シンクロ機構を備えたギヤクラッチはトランスミッション内部において比較的大きな空間を必要とし、トランスミッションのサイズ及び重量が大きくなってしまう。さらに、シンクロ機構における摩擦を伴う作用形態に起因して、シンクロ機構を有するギヤクラッチを備えたトランスミッションの寿命が短縮されてしまう。
このようなものに対して、一般に「つめ付きクラッチ」と呼ばれるシンクロ機構を有さないギヤクラッチは、その構造が簡易かつコンパクトである上、安価に製造可能である。また、このようなシンクロ機構を有さないギヤクラッチは、適切に行われるシフトチェンジにおいては摩擦が少なく、その寿命も長いものとなる。
しかしながら、シンクロ機構を有さないギヤクラッチを備えたトランスミッションには、各目標ギヤ段あるいは各目標ギヤ段に対応するギヤクラッチの外部シンクロ機構が必要となってしまう。このような目標ギヤ段の外部シンクロ機構について、例えば、トランスミッションの入力軸を、入力軸又は該入力軸に駆動連結されたカウンタシャフトに設けられたトランスミッションブレーキによってシフトアップ時に減速させるとともに、シフトダウン時には、クラッチを部分的に接続することで特に内燃ピストンエンジンとして形成された駆動源の回転を加速させることが知られている。
本発明は、制御されるものではなく、構造的に規制されるか又は一定の圧力による適当な操作によって一定のブレーキモーメントMBrに調整可能なトランスミッションブレーキが前提となっている。これにより、トランスミッションブレーキ及びこれに設けられた操作装置を簡易かつコンパクトな上安価に製造することができ、比較的簡単にトランスミッションに組み付けることが可能である。
しかしながら、トランスミッションブレーキによる一定のブレーキモーメントMBrは、例えば実際の外気温又は運転温度などの影響及び摩擦ライニングの摩耗状態により目標値と異なる場合がある。このため、シフトアップ時の目標ギヤ段のシンクロが遅れたり、又は早まってしまうことがある。なお、クラッチは、自動制御される摩擦クラッチであり、発進時及びシフトチェンジ時に接続又は断絶されるようになっている。
グループトランスミッションとして形成されつつメイントランスミッションとサブトランスミッションを含んで構成されたトランスミッションの入力軸におけるトランスミッションブレーキの配置が例えば特許文献1(図1参照)に開示されており、前記メイントランスミッションは多段式のレイシャフトトランスミッションであり、前記サブトランスミッションは二段式の遊星ギヤとなっている。一方、入力側歯車対(入力側定数)を介して入力軸に駆動連結されたカウンタシャフト式トランスミッションのカウンタシャフトにおけるトランスミッションブレーキの配置が特許文献2(図3参照)に記載されている。
シフトアップ時に迅速に目標ギヤ段のシンクロが達成されるとともに、シンクロされていない目標ギヤ段のギヤクラッチを問題なく入れるために、ブレーキ効果であるトランスミッションブレーキのブレーキモーメントMBrができる限り大きく、トランスミッションブレーキがギヤクラッチにおけるシンクロ回転数に到達するまで作用し、入力回転数nGKEが目標ギヤ段のギヤクラッチの出力回転数nGKAに漸近した後、ギヤクラッチが入れられるときにトランスミッションブレーキが解放され、さらに、クラッチの歯の係入を補助するためにギヤクラッチを入れる場合に、ギヤクラッチに最小の回転数差が生じるようにするのが好ましい。
しかしながら、このような要求は、ブレーキモーメントMBrが減少させるべきギヤクラッチにおける回転数差ΔnGK以上において一定のトランスミッションブレーキを有するトランスミッションブレーキのみでは満たすことができない。すなわち、比較的大きなブレーキモーメントMBrを有するトランスミッションブレーキは、所定の回転数差ΔnGKより小さな回転数差においては使用できないか、又はトランスミッションブレーキは、目標ギヤ段のシンクロ及びシフトアップ動作全体が時間的に非常に遅くなるほどわずかなブレーキモーメントMBrを有することとなる。
独国特許出願公開第102005002496号明細書 独国特許出願公開第10242823号明細書
本発明は上記問題にかんがみてなされたもので、その目的とするところは、冒頭に記載したようなパワートレインにおいて特別な構造的な手段を設けることなくシフトアップを迅速に実行可能なシフト制御方法を提供することにある。
上記目的は、請求項1記載の特徴によって達成される。すなわち、上記目的は、シンクロ動作を終了するために、入力回転数nGKEを目標ギヤ段のギヤクラッチの出力回転数nGKAに近づけるのに伴い(つまり、回転数差ΔnGK=nGKE−nGKAをゼロにするのに伴い)、前記クラッチを、部分的に接続状態とするとともに、これとほぼ同時に前記トランスミッションブレーキを解放して再び断絶状態とすることにより達成される。
これによりクラッチを介して駆動源からトランスミッションの入力軸に伝達されるクラッチモーメントMKは、トランスミッションブレーキから入力軸又は該入力軸に駆動連結されたカウンタシャフトに伝達されるブレーキモーメントMBrに抵抗するよう作用する。したがって、このクラッチモーメントMKは、トランスミッションブレーキを介してなされる目標ギヤ段あるいは目標ギヤ段のギヤクラッチのシンクロ動作の迅速な終了に寄与することになる。
また、クラッチのクラッチモーメントMKは、駆動源の駆動軸(クランク軸)に対して支持されているため、これにより生じる駆動軸の減速によって、シフトチェンジ規制された駆動源の回転数調整が補助され、かつ、加速される。クラッチの操作により可能となる目標ギヤ段のシンクロ動作の加速と、これに伴うシフトアップ過程全体の加速は、基本的に、ブレーキモーメントMBrが一定の場合には、前記トランスミッションブレーキを比較的長く操作すること、及び/又は高められたブレーキモーメントMBrを前記トランスミッションブレーキにおいて調整することにより達成される。
また、トランスミッションブレーキの高められたブレーキモーメントMBrは、強化されたトランスミッションブレーキを使用することで構造的に設定するか、又は前記トランスミッションブレーキを操作することで、高められた押圧力又は高められた圧力と共に発生させられる。
また、前記クラッチの接続は、前記目標ギヤ段の前記ギヤクラッチにおけるあらかじめ定めた比較的高い第1の回転数差閾値ΔnGK_Gr1に達するか、又はこれを下回ったときに開始される。そして、前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおけるあらかじめ定められた比較的低い第2の回転数差閾値ΔnGK_Gr2;(|ΔnGK_Gr2|<|ΔnGK_Gr1|)に達するか、これを下回った場合に、前記クラッチの断絶が開始される。
冒頭で前提としたように、トランスミッションブレーキは制御可能ではなく、起動時のみ一定のブレーキモーメントMBrに調整されるとともに再びスイッチオフされる。その一方、自動制御されるクラッチは、発進時及びシフトチェンジ時並びにシフトダウン時の目標ギヤ段のシンクロ動作のために制御可能に形成されている。そのため、前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおける現在の回転数差ΔnGK=nGKE−nGKAに依存して前記クラッチの断絶及び接続を制御することで、シフトアップ時にもクラッチモーメントMKの制御性をシンクロ動作の終了のために使用することが可能である。
また、前記クラッチの接続時に、該クラッチの現在の伝達トルク上昇勾配dMK/dt>0及び調整されたクラッチトルクの大きさMKが前記回転数差ΔnGKに反比例するよう制御され(dMK/dt〜1/ΔnGK,MK〜1/ΔnGK)、さらに、前記クラッチの断絶時に、該クラッチの現在の伝達トルク減少勾配dMK/dt<0及び調整されたクラッチトルクの大きさMKが前記回転数差ΔnGKに比例するよう制御される(|dMK/dt|〜ΔnGK)。
すなわち、クラッチモーメントMKは、モーメント上昇段階において比較的大きな回転数差ΔnGKが存在する場合には、トランスミッションブレーキによるブレーキモーメントMBrによってシンクロ動作が早過ぎたり強過ぎたりしないようにするために、比較的小さな回転数差ΔnGKが存在する場合よりもより緩慢かつより弱く上昇される。一方、モーメント減少段階においては、クラッチモーメントMKは、比較的小さな回転数差ΔnGKが存在する場合には、目標ギヤ段のギヤクラッチを入れるのに適した回転数差ΔnGKを得るとともにクラッチモーメントMKによってトランスミッションの入力軸が不意に加速されることを防止するために、比較的大きな回転数差ΔnGKが存在する場合よりもより迅速に減少される。
上記と同じような理由から、前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおける現在の回転数差勾配ΔnGK/dt<0に依存して前記クラッチの接続及び断絶を制御し、前記クラッチの接続時に、該クラッチの現在の伝達トルク上昇勾配dMK/dt<0及び調整されたクラッチトルクの大きさMKを前記回転数差勾配ΔnGK/dt<0の絶対値に比例するよう制御する(dMK/dt〜|dΔnGK/dt|,MK〜|dΔnGK/dt|)とともに、前記クラッチの断絶時に、該クラッチの現在の伝達トルク減少勾配dMK/dt<0及び調整されたクラッチトルクの大きさMKを前記回転数差ΔnGKの絶対値に比例するよう制御する(|dMK/dt|〜|ΔnGK/dt|)のが好ましい。
これにより、クラッチモーメントMKは、モーメント上昇段階において比較的迅速な目標ギヤ段のシンクロ動作がなされる場合には、トランスミッションブレーキによるブレーキモーメントMBrが入力軸の減速に迅速かつ十分に抵抗するように、比較的緩慢なシンクロ動作がなされる場合よりも迅速かつ強く上昇される。一方、モーメント減少段階においては、クラッチモーメントMKは、比較的迅速なシンクロ動作がなされる場合には、目標ギヤ段のギヤクラッチを入れるのに適した回転数差ΔnGKを得るとともにクラッチモーメントMKによってトランスミッションの入力軸が不意に加速されることを防止するために、緩慢なシンクロ動作がなされる場合よりも迅速に減少される。
本発明の方法によれば、シフトアップ時における目標ギヤ段あるいは該目標ギヤ段のギヤクラッチのシンクロ動作の迅速化を図ることができ、特別な構造的な手段を必要とすることなくシフトアップ過程全体の迅速化を図ることが可能である。なお、本発明の方法は、既存のクラッチ制御装置又はトランスミッション制御装置に1つのプログラムという形で組み込むことが可能である。
シフトアップ時の本発明によるシンクロ機構における回転数変化及びトルク変化を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1には、シフトアップ時の本発明によるシンクロ機構における回転数変化及びトルク変化が示されている。この図1に示すグラフには本発明によるシフトアップ過程に対するパワートレインの複数の特性パラメータの時間変化が示されており、ここで、パワートレインは、シンクロ機構を有さないギヤクラッチを備えたオートマチックトランスミッションを含んで構成されている。また、このオートマチックトランスミッションの入力軸は自動制御されるクラッチを介して駆動源の駆動軸に連結されているとともに、このオートマチックトランスミッションは、その入力軸に連結されて駆動されるトランスミッションブレーキを備えている。
なお、グラフa)には駆動源nMの駆動軸とトランスミッションの入力軸nGEの回転数変化が示されており、グラフb)にはトランスミッションブレーキのトルク変化MBrが示されており、グラフc)にはクラッチが伝達可能なモーメント(以下「クラッチモーメント」という。)MKの変化が示されている。
シフトアップ開始時にはこれとほぼ同時に、時点t1から駆動源における負荷の解放及びクラッチの完全な断絶がなされる。これについて、グラフc)には、クラッチの完全な接続状態がMK=1で示され、クラッチの完全な切断状態がMK=0で示されている。そして、直前に入れられていたギヤ段からギヤが外された後、より高い目標ギヤ段にシンクロさせるために、時点t2からトランスミッションブレーキが操作される。すなわち、入力軸に駆動連結された目標ギヤ段のギヤクラッチの入力側部の入力回転数nGKEを減少させることで、該入力回転数nGKEを出力軸及びファイナルドライブを介して車両の駆動輪に駆動連結された目標ギヤ段のギヤクラッチの出力側部の出力回転数nGKAに調整するために、時点t2からトランスミッションブレーキが操作される。ここで、規制されないよう構成されたトランスミッションブレーキは、グラフb)において「MBr=0」で示される非操作状態から「MBr=1」で示される一定のブレーキモーメントMBrに調整される。
そして、目標ギヤ段のギヤクラッチにおける回転数差ΔnGK=nGKE−nGKAを減少させることで、あらかじめ定めた比較的高い第1の回転数差閾値ΔnGK_Gr1に到達した場合に、時点t3からクラッチが部分的に接続され、これにより、該クラッチが、比較的小さなクラッチモーメントMK<<1のトランスミッションブレーキによって入力軸の減速に対して抵抗されることとなる。
このとき、クラッチモーメントMKの上昇勾配dMK/dt>0及びクラッチモーメントMKの大きさは、目標ギヤ段のギヤクラッチにおける実際の回転数差ΔnGKに少なくとも依存して制御される。この回転数差ΔnGK及びギヤクラッチにおける回転数差閾値ΔnGK_Gr1は、グラフa)に示された入力軸の回転数変化において、それぞれ入力軸と目標ギヤ段のギヤクラッチとの間のギヤ比iGKとの積で示されている(ΔnGE=nGE−nGE_Ziel=iGK*ΔnGK、ΔnGE_Gr1=iGK*ΔnGK_Gr1)。
また、目標ギヤ段のギヤクラッチにおける回転数差ΔnGK=nGKE−nGKAを更に減少させることにより、あらかじめ定めた比較的低い第2の回転数差閾値ΔnGK_Gr2(ΔnGE_Gr2=iGK*ΔnGK_Gr2)に到達した場合に、時点t4からトランスミッションブレーキが解放され(MBr=0)、クラッチが完全に断絶状態(MK=0)となる。このとき、クラッチの断絶が、入力軸の不意の加速が防止されるとともに目標ギヤ段のギヤクラッチの歯の噛合に際してできる限り最小の回転数差ΔnGKが維持されるようになされるのが望ましい。なお、クラッチモーメントMKの減少勾配dMK/dt<0は、目標ギヤ段のギヤクラッチにおける実際の回転数差ΔnGKに少なくとも依存して制御される。
シンクロ状態となり目標ギヤ段のギヤクラッチが接続状態となると、時点t5からクラッチが完全に接続されるとともに、クラッチの部分的な接続により補助されつつ既になされていた駆動源の回転数調整が終了する(駆動源回転数nMの変化を参照。)。トランスミッションの入力軸は、トランスミッションブレーキによる減速時のクラッチ操作の終了により、実際には「とらえられる(eingefangen)」ため、トランスミッションブレーキを、高いブレーキモーメントMBrを維持したまま比較的長く、又は更に比較的大きなブレーキモーメントMBrで操作することが可能である。これにより、追加的な構造を設けることなく目標ギヤ段の同期における加速を行うことができるとともに、シフトアップ過程全体の短縮化を図ることが可能である。
GK 入力軸とギヤクラッチの間のギヤ比
Br ブレーキモーメント
K クラッチトルク
dMK/dt モーメント(トルク)上昇勾配又はモーメント(トルク)減少勾配
n 回転数
GE 入力軸の回転数
GE_Ziel 入力軸の目標回転数
GKA ギヤクラッチの出力回転数
GKE ギヤクラッチの入力回転数
M 駆動源の回転数
Δn 回転数差
ΔnGE 入力軸における回転数差
ΔnGE_Gr1 入力軸における第1の回転数差閾値
ΔnGE_Gr2 入力軸における第2の回転数差閾値
ΔnGK ギヤクラッチにおける回転数差
ΔnGK_Gr1 ギヤクラッチにおける第1の回転数差閾値
ΔnGK_Gr2 ギヤクラッチにおける第2の回転数差閾値
dΔnGK/dt ギヤクラッチにおける回転数差勾配
t 時間
t1〜t5 時点

Claims (13)

  1. 原動機付き車両のパワートレインにおける駆動源とファイナルドライブの間に配置されたオートマチックトランスミッションのシフト制御方法であって、前記オートマチックトランスミッションがシンクロ機構を有さないギヤクラッチを備えているとともに、該オートマチックトランスミッションの入力軸が、自動制御されるクラッチを介して前記駆動源の駆動軸に連結可能あり、シフトアップ時に、目標ギヤ段のシンクロ動作が、前記クラッチが断絶された状態で一定のブレーキモーメント(MBr)を前記入力軸に駆動連結されたトランスミッションブレーキにおいて調節することによりなされる上記シフト制御方法において、
    前記シンクロ動作を終了するために、入力回転数(nGKE)を前記目標ギヤ段の前記ギヤクラッチの出力回転数(nGKA)に近づけるのに伴い、前記クラッチ、部分的に接続状態にされるとともに、これとほぼ同時に前記トランスミッションブレーキを解放することで再び断絶状態とされることを特徴とするシフト制御方法。
  2. ブレーキモーメント(MBr)が一定の場合には、該ブレーキモーメント(M Br )が一定でない場合に比べて前記トランスミッションブレーキが長く操作されることを特徴とする請求項1記載のシフト制御方法。
  3. レーキモーメント(MBr前記トランスミッションブレーキにおいて調整されることを特徴とする請求項1又は2記載のシフト制御方法。
  4. 前記トランスミッションブレーキにおける前記ブレーキモーメント(MBr前記トランスミッションブレーキを使用することで構造的に設定されることを特徴とする請求項3記載のシフト制御方法。
  5. 前記トランスミッションブレーキにおける前記ブレーキモーメント(MBr、前記トランスミッションブレーキを押圧力又は圧力によって操作することで発生させられることを特徴とする請求項3記載のシフト制御方法。
  6. 前記クラッチの接続、前記目標ギヤ段の前記ギヤクラッチにおけるあらかじめ定めた第1の回転数差閾値(ΔnGK_Gr1)に達するか、又はこれを下回ったときに開始され(t3)ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシフト制御方法。
  7. 前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおけるあらかじめ定められた第2の回転数差閾値(ΔnGK_Gr2;|ΔnGK_Gr2|<|ΔnGK_Gr1|)に達するか、これを下回った場合に、前記クラッチの断絶開始され(t4)ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシフト制御方法。
  8. 前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおける現在の回転数差(ΔnGK=nGKE−nGKA)に依存して前記クラッチの断絶及び接続制御されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシフト制御方法。
  9. 前記クラッチの接続時に、該クラッチの現在の伝達トルク上昇勾配(dM/dt>0)及び調整されたクラッチトルクの大きさ(M前記回転数差(ΔnGK)に反比例するよう制御される(dM/dt〜1/ΔnGK,M〜1/ΔnGK)ことを特徴とする請求項8記載のシフト制御方法。
  10. 前記クラッチの断絶時に、該クラッチの現在の伝達トルク減少勾配(dM/dt<0)及び調整されたクラッチトルクの大きさ(M前記回転数差(ΔnGK)に比例するよう制御される(|dM/dt|〜ΔnGK)ことを特徴とする請求項8又は9記載のシフト制御方法。
  11. 前記目標ギヤ段のギヤクラッチにおける現在の回転数差勾配(ΔnGK/dt<0)に依存して前記クラッチの接続及び断絶制御されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のシフト制御方法。
  12. 前記クラッチの接続時に、該クラッチの現在の伝達トルク上昇勾配(dM/dt<0)及び調整されたクラッチトルクの大きさ(M前記回転数差勾配(ΔnGK/dt<0)の絶対値に比例するよう制御される(dM/dt〜|dΔnGK/dt|,M〜|dΔnGK/dt|)ことを特徴とする請求項11記載のシフト制御方法。
  13. 前記クラッチの断絶時に、該クラッチの現在の伝達トルク減少勾配(dM/dt<0)及び調整されたクラッチトルクの大きさ(M前記回転数差(ΔnGK)の絶対値に比例するよう制御される(|dM/dt|〜|ΔnGK/dt|)ことを特徴とする請求項11又は12記載のシフト制御方法。
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