JP5564405B2 - ボンディングシート - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板における層間接着材料として優れた保存安定性を有し、回路パターンへの埋め込み性とプリント配線板を構成する材料に対する接着性を有し、ならびに最終硬化における線膨張係数の低減を可能とした熱硬化性樹脂組成物であり、また、本発明における熱硬化性樹脂組成物を支持ベースフィルム上に積層したボンディングシートに関するものである。
電子部品の小型化、軽量化、多機能化に伴い、機器内部のプリント配線板は、より高集積化、多層化されている。これらのプリント配線板の多層化の手法として、回路板の導体層上に有機絶縁層を交互に積み上げていくビルドアップ方式の多層プリント配線板の製造技術が注目されている。回路板の導体層と有機絶縁層を交互に積み上げるには絶縁接着層(ボンディングシート)が必要となるが、絶縁接着層には回路パターンへの埋め込み性や回路を形成している導体(銅)ならびに有機絶縁層(ポリイミド)との強固な接着性が必要である。
近年、回路幅の微細化や高密度化に伴い、プリント配線板を構成する材料には高度な寸法安定性ならびに反りの低減が求められることから、絶縁接着層には有機絶縁層であるポリイミドおよび導体(銅)と線膨張係数が近い材料、言い換えれば、線膨張係数の小さい材料が求められている。
例えば、特許文献1にはニトリルゴムを含有するエポキシ系の接着剤からなるボンディングシート、特許文献2にはポリウレタンイミド樹脂を含有するダイボンディング用フィルム状接着剤が開示されているが、保存条件によっては硬化が進行して、使用する際に接着強度や回路パターンへの埋め込み性の低下を招いたり、接着層の線膨張係数が大きいといった問題があった。
特開平11―131042号公報 特開2006−241174号公報
本発明は上記の課題を解決するものであり、その目的はボンディングシートとして優れた保存安定性を有し、回路パターンへの埋め込み性とプリント配線板を構成する材料に対する接着性を有し、ならびに最終硬化における線膨張係数が低減された材料を提供することである。
上記事情に鑑み、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカとを含有する熱硬化性樹脂組成物により、優れた保存安定性を有し、回路パターンへの埋め込み性とプリント配線板を構成する材料に対する接着性を有し、ならびに最終硬化における線膨張係数が低減された材料を提供することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、すなわち、本発明は、以下の構成を有するものである。
1)(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカとを含有する熱硬化性樹脂組成物。
2)上記(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカの平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とする1)記載の熱硬化性樹脂組成物。
3)上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーはテトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマーであることを特徴とする1)または2)記載の熱硬化性樹脂組成物。
4)上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、(a)下記一般式(1)で示されるジオール化合物と、(b)下記一般式(2)で示されるジイソシアネート化合物とを反応させて末端イソシアネート化合物を合成し、次いで(c)下記一般式(3)で示されるテトラカルボン酸二無水物を反応させて末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーを合成し、更に(d)水及び/または1級アルコールを反応させて得られることを特徴とする1)〜3)のいずれか1つに記載の熱硬化性樹脂組成物。
Figure 0005564405
(式中、Rは2価の有機基を示し、lは1〜20の整数である。)
Figure 0005564405
(式中、Xは2価の有機基を示す。)
Figure 0005564405
(式中、Yは4価の有機基を示す。)
5)上記(a)ジオール化合物は、少なくとも下記一般式(4)で示されるポリカーボネートジオールを含むことを特徴とする4)に記載の熱硬化性樹脂組成物。
Figure 0005564405
(式中、複数個のRはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、mは1〜20の整数である。)
6)上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、更に側鎖にもカルボキシル基を含有することを特徴とする1)〜5)のいずれか1つに記載の熱硬化性樹脂組成物。
7)上記(B)エポキシ樹脂の配合割合が、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー100重量部に対して、1〜100重量部となるように配合されていることを特徴とする1)〜6)のいずれか1つに記載の熱硬化性樹脂組成物。
8)1)〜7)のいずれか1つに記載の樹脂組成物が支持ベースフィルム上に積層されていることを特徴とするプリント配線板用ボンディングシート。
本発明によれば、優れた保存安定性を有し、回路パターンへの埋め込み性とプリント配線板を構成する材料に対する接着性を有し、ならびに最終硬化における線膨張係数が低減された材料を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカとを含有する熱硬化性樹脂組成物であり、本発明の熱硬化性樹脂組成物が支持ベースフィルム上に積層されているボンディングシートであって、プリント配線板における層間接着材料として優れた保存安定性を有し、回路パターンへの埋め込み性とプリント配線板を構成する材料に対する接着性を有し、ならびに最終硬化における線膨張係数の低減を可能とした。
以下、本発明について詳細に説明する。
(I)熱硬化性樹脂組成物
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカを含有していればよい。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物における(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーについては、ポリカーボネートジオールを用いて得られる、末端テトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマーがより好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
ここで、本発明の(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーと(B)エポキシ樹脂、ならびに(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカを含む熱硬化性樹脂組成物が各種特性に優れる事を本発明者らは見出したが、これは以下の理由によるのではないかと推測している。
つまり、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、(B)エポキシ樹脂と混合してボンディングシートとした場合に、室温で保管している限りにおいては僅かにエポキシ樹脂と反応した場合であっても、依然としてオリゴマー領域の分子量を保持するため、溶融時の流動特性に大きな変化がなく、長期の保存安定性に優れたボンディングシートが得られる。
また、さらに(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカを含有することにより、硬化後の線膨張係数を下げることが可能となる。
また、本発明のボンディングシートを用いてプリント配線板の絶縁接着層として硬化した場合、イミド骨格由来の耐熱性、電気絶縁信頼性及び難燃性に優れ、ウレタン結合由来の耐薬品性や柔軟性に優れる。なかでも、ポリカーボネートジオールを用いて得られる末端テトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、驚くべきことに、ポリカーボネート骨格の優れた耐加水分解性のため、高温高湿下におけるウレタン結合の加水分解を抑制することが可能となり、優れた耐加水分解性を有する。
また、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーに含有されるカルボキシル基は、加熱されることにより(B)エポキシ樹脂と反応し三次元架橋を伴いながら高分子量化するが、特に末端カルボン酸がテトラカルボン酸である場合、室温ではテトラカルボン酸の活性が低く安定化されているため、カルボン酸とエポキシ樹脂との反応が進行しにくく、保存安定性に優れる。尚、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーと、(B)エポキシ樹脂の反応は130〜190℃程度の温度で進行するが、これは末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーに含まれるウレタン結合及び原料ジオール成分由来の柔軟性や、分子量が低いことに由来する分子骨格の運動性の高さにより、120〜190℃程度の硬化温度域においても、分子運動が活発に起こり、末端のカルボキシル基とエポキシ基との衝突が十分に起こった結果、三次元架橋を生成しながら高分子量化反応が進行する。
以下、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカ、その他の成分、(A)〜(C)の混合方法、ボンディングシートの作製方法について説明する。
<(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー>
本発明で用いられる末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーとは、末端に少なくとも1つのカルボン酸を有し、内部にはウレタン構造を有し、イミド環が閉環している、数平均分子量がポリエチレングリコール換算で3万以下、より好ましくは2万以下のオリゴマーである。
より具体的には、本発明において(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーとは、下記一般式(5)
Figure 0005564405
(式中、R及びXはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、nは1以上の整数を示す。)
で示される、ウレタン結合を有する繰り返し単位を少なくとも1つ有しており、且つ、下記一般式(6)
Figure 0005564405
(式中、複数個のRはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、Rはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を示し、Yはそれぞれ独立に4価の有機基を示し、pは0以上の整数を示す。)
で示される、少なくとも2つのイミド結合、及び末端に少なくとも1つのカルボキシル基を有する構造を有する化合物である。
また、本発明の末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの数平均分子量は、ポリエチレングリコール換算で、好ましくは30,000以下、より好ましくは20,000以下、特に好ましくは15,000以下である。上記範囲内に数平均分子量を制御して反応させることにより、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの有機溶媒への溶解性が向上するので好ましい。
また、本発明の末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、構造中の結合がアミド結合ではなく、イミド結合となっているので、(B)エポキシ樹脂との反応性がないため保存安定性に優れる。
本発明で用いられる(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、上記構造を有しているものであれば特に限定はされるものではないが、より好ましくは、少なくとも(a)下記一般式(1)
Figure 0005564405
(式中、Rは2価の有機基を示し、lは1〜20の整数である。)
で示されるジオール化合物と、(b)下記一般式(2)
Figure 0005564405
(式中、Xは2価の有機基を示す。)
で示されるジイソシアネート化合物とを反応させ末端イソシアネート化合物を合成し、次いで(c)下記一般式(3)
Figure 0005564405
(式中、Yは4価の有機基を示す。)
で示されるテトラカルボン酸二無水物を反応させて末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーを合成し、更に(d)水及び/または1級アルコールを反応させることにより得られる。
<(a)ジオール化合物>
本願発明で用いられる(a)ジオール化合物とは、一般式(1)で示される、分子内に2つの水酸基を有する分岐状又は直鎖状の化合物である。
Figure 0005564405
(式中、Rは2価の有機基を示し、lは1〜20の整数である。)
(a)ジオール化合物は、上記構造であれば特に限定はされないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルキレンジオール、ジメチロールプロピオン酸(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸)、ジメチロールブタン酸(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸)、2,3-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸等のカルボキシル基含有ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、テトラメチレングリコールとネオペンチルグリコールとのランダム共重合体等のポリオキシアルキレンジオール、多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られるポリエステルジオール、カーボネート骨格を有するポリカーボネートジオール、γ−ブチルラクトン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン類を開環付加反応させて得られるポリカプロラクトンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
(a)ジオール化合物としては、下記一般式(4)
Figure 0005564405
(式中、複数個のRはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、mは1〜20の整数である。)
で示されるポリカーボネートジオールを用いることが特に好ましい。これにより、得られるボンディングシートの柔軟性を付与し、打ち抜き加工性が向上するだけでなく、硬化後の導体金属および有機絶縁層との接着性が向上する点で好ましい。
上記ポリカーボネートジオールとしては、より具体的には、例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名PCDL T−4671、T−4672、T−4691、T−4692、T−5650J、T−5651、T−5652、T−6001、T−6002、ダイセル化学工業株式会社製の商品名プラクセルCD CD205、CD205PL、CD205HL、CD210、CD210PL、CD210HL、CD220、CD220PL、CD220HL、クラレ株式会社製の商品名クラレポリオールC-1015N、C−1050、C−1065N、C−1090、C−2015N、C−2065N、C−2090、日本ポリウレタン工業株式会社製の商品名ニッポラン981、980R、982Rとして市販されているものが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。上記ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、ポリスチレン換算で好ましくは、750〜5000、特に好ましくは800〜2500である。上記ポリカーボネートジオールの数平均分子量が上記範囲内であることにより、得られる硬化膜の耐薬品性、耐熱性を向上させることができる点で好ましい。数平均分子量が750未満の場合には、得られるボンディングシートの柔軟性が低下する場合があり、5000を超える場合には、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの溶剤溶解性が低下する場合がある。
更に好ましくは、上記ポリカーボネートジオールとカルボキシル基含有ジオールとを組み合わせることにより、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの側鎖にもカルボキシル基を導入することができる。これにより、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの主鎖の分岐点が増えて結晶性が低下し、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの溶剤溶解性を向上させることができることや、接着層の耐熱性が向上される点で好ましい。
<(b)ジイソシアネート化合物>
本発明で用いられる(b)ジイソシアネート化合物とは、一般式(2)で示される、分子内に2つのイソシアネート基を有する化合物である。
Figure 0005564405
(式中、Xは2価の有機基を示す。)
かかる(b)ジイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジエチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメトキシジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4′−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、4,4′−[2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。これらを使用することは得られる硬化膜の耐熱性を上げる上で好ましい。また、経日変化を避けるために必要なブロック剤で安定化したものを使用してもよい。かかるブロック剤としては、アルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
(b)ジイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4′−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートを用いることが特に好ましい。これにより、得られる硬化膜の耐熱性、耐水性をさらに向上させることができる点で好ましい。
<末端イソシアネート化合物の合成方法>
本発明で用いられる(a)ジオール化合物と(b)ジイソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物の合成方法は、ジオール化合物とジイソシアネート化合物との配合量を、水酸基数とイソシアネート基数との比率が、イソシアネート基/水酸基=1以上2.10以下、より好ましくは1.10以上2.10以下、さらに好ましくは1.90以上2.10以下になるように無溶媒あるいは有機溶媒中で反応させることで得られる。
また、2種類以上の(a)ジオール化合物を用いる場合、(b)ジイソシアネート化合物との反応は、2種類以上の(a)ジオール化合物を混合した後に行ってもよいし、それぞれの(a)ジオール化合物と(b)ジイソシアネート化合物とを別個に反応させてもよい。また、(a)ジオール化合物と(b)ジイソシアネート化合物とを反応させた後に、得られた末端イソシアネート化合物をさらに他の(a)ジオール化合物と反応させ、さらにこれを(b)ジイソシアネート化合物と反応させてもよい。また、2種類以上の(b)ジイソシアネート化合物を用いる場合も同様である。このようにして、所望の末端イソシアネート化合物を製造することができる。
(a)と(b)との反応温度は、40〜160℃とすることが好ましく、60〜150℃とすることがより好ましい。40℃未満では反応時間が長くなり過ぎ、160℃を超えると反応中に三次元化反応が生じてゲル化が起こり易い。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。また、必要に応じて、三級アミン類、アルカリ金属、アルカリ土類金属、錫、亜鉛、チタニウム、コバルト等の金属又は半金属化合物等の触媒存在下に反応を行っても良い。
上記反応は、無溶媒で反応させることもできるが、反応を制御する為には、有機溶媒系で反応させることが望ましく、例えば有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
更に、例えばメチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールものエチルエーテル等のエーテル類の溶剤を用いることもできる。中でも、副反応が生じにくいことから、対称グリコールジエーテル類を用いることが好ましい。
反応の際に用いられる溶剤量は、反応溶液中の溶質重量濃度すなわち溶液濃度が5重量%以上90重量%以下となるような量とすることが望ましい。反応溶液中の溶質重量濃度は、更に好ましくは、10重量%以上80重量%以下となることが望ましい。溶液濃度が5%以下の場合には、重合反応が起こりにくく反応速度が低下すると共に、所望の構造物質が得られない場合があるので好ましくない。
また、上記反応で得られる末端イソシアネート化合物は、合成終了後に樹脂末端のイソシアネート基をアルコール類、ラクタム類、オキシム類等のブロック剤でブロックすることもできる。
<末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの合成方法>
本発明で用いられる末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーは、上記のようにして得られた末端イソシアネート化合物に、次いでテトラカルボン酸二無水物を反応させることにより得ることができる。この時、末端イソシアネート化合物とテトラカルボン酸二無水物との配合量は、イソシアネート基数と酸二無水物基数の比率が、酸二無水物基/イソシアネート基=2.10以下であることが好ましく、1.10以上2.10以下であることがより好ましく、1.90以上2.10以下であることがさらに好ましい。また、末端イソシアネート化合物とテトラカルボン酸二無水物との反応には、上記末端イソシアネート化合物の合成時に使用した溶媒をそのまま使用してもよいし、更に追加して上記の溶媒を加えることもできる。
<テトラカルボン酸二無水物>
本発明において末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば3,3’,4,4’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’―オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3´,4,4´−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は、より好ましくは、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、3,3’,4,4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’―オキシジフタル酸二無水物である。これらを用いることで得られる末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの有機溶剤への溶解性を向上させることができるとともに、接着層の耐薬品性を向上させる上で好ましい。
また、上記テトラカルボン酸二無水物として、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物又は5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物を用いることが、熱硬化性樹脂組成物中の他の材料との相溶性の観点からさらに好ましい。
本発明で用いられる上記テトラカルボン酸二無水物の使用量は、上記末端イソシアネート化合物の製造に用いられたポリオール(より具体的にはジオール化合物)の使用量を1モルとした場合に、1.50モル以上2.50モル以下の割合で用いることが、末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの両末端にカルボキシル基を配する上で好ましく、特に好ましい使用範囲は、1.90モル以上2.10モル以下の割合で使用することである。これにより、反応に寄与しないテトラカルボン酸二無水物を減らすことができるので好ましい。
<末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの製造方法>
末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの製造方法における、末端イソシアネート化合物とテトラカルボン酸二無水物の反応方法としては種々の方法が挙げられる。その代表的な方法を下記に例記する。但し、末端にテトラカルボン酸二無水物を配する方法であればどのような方法を用いてもよい。
方法1:テトラカルボン酸二無水物を有機溶剤中に分散もしくは溶解させた溶液中に、徐々に末端イソシアネート化合物を添加する。このときの反応温度は、100℃以上300℃以下、より好ましくは、140℃以上250℃以下である。かかる温度に加熱して末端イソシアネート化合物が添加されたと同時に反応が生じてイミド化が進むことが好ましい。但し、低温で完全に末端イソシアネート化合物とテトラカルボン酸二無水物を溶解した後に、高温に加熱してイミド化する方法を用いてもよい。
方法2:テトラカルボン酸二無水物を有機溶剤中に分散もしくは溶解させた溶液中に、徐々に末端イソシアネート化合物を添加して溶解する。均一に溶解した溶液を100℃以上250℃以下に加熱した真空減圧乾燥機中で加熱・乾燥を行いながら真空に引くことでイミド化を行うことができる。
<末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの合成>
上記の方法により得ることができる末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーに、水、及び/又は、1級アルコールを反応させることで末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーを得ることができる。なお、1級アルコールとしては特に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を好適に用いることができる。
末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーと、水及び/又は1級アルコールとの反応方法としては、上記末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーに水及び/又は1級アルコールを、上記末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーの製造に使用したテトラカルボン酸二無水物のモル量の2.0倍以上300倍以下、より好ましくは、2.0倍以上200倍以下の割合で添加して、開環することが好ましい。この反応は、無溶剤で行うこともできるが、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、メチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、γ―ブチロラクトンやN−メチル−2−ピロリドン、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールものエチルエーテル等のエーテル類の溶剤を用いることもできる。尚、必要に応じて低沸点のヘキサン、アセトン、トルエン、キシレン等も併用するこができる。中でも特に対称グリコールジエーテル類がオリゴマーの溶解性が高いので望ましい。
上記反応は、添加した水及び/又は1級アルコールが反応系外に出ない範囲で加熱することが好ましく、20℃以上150℃以下、上限はより好ましくは120℃以下の温度範囲で加熱することが反応を促進し易いので好ましい。尚、水及び/又は1級アルコールの添加量は、多い方が好ましいが、多すぎると他の添加樹脂の溶解度が低下するため、反応後に未反応物は取り除くことが好ましい。反応後に未反応物を取り除く際の温度は、添加した水及び/又は1級アルコールの沸点以上であることが好ましい。かかる温度で加熱することで未反応物を系外に除去することができる。
<(B)エポキシ樹脂>
本発明における(B)エポキシ樹脂とは、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含む化合物であり、単独又は2種類以上を組み合わせて使用できる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER828、jER1001、jER1002、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4100E、アデカレジンEP−4300E、日本化薬株式会社製の商品名RE−310S、RE−410S、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロン840S、エピクロン850S、エピクロン1050、エピクロン7050、東都化成株式会社製の商品名エポトートYD−115、エポトートYD−127、エポトートYD−128、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER806、jER807、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4901E、アデカレジンEP−4930、アデカレジンEP−4950、日本化薬株式会社製の商品名RE−303S、RE−304S、RE−403S,RE−404S、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロン830、エピクロン835、東都化成株式会社製の商品名エポトートYDF−170、エポトートYDF−175S、エポトートYDF−2001、ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンEXA−1514、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jERYX8000、jERYX8034,jERYL7170、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4080E、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンEXA−7015、東都化成株式会社製の商品名エポトートYD−3000、エポトートYD−4000D、ビフェニル型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jERYX4000、jERYL6121H、jERYL6640、jERYL6677、日本化薬株式会社製の商品名NC−3000、NC−3000H、フェノキシ型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER1256、jER4250、jER4275、ナフタレン型エポキシ樹脂としては、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンHP−4032、エピクロンHP−4700、エピクロンHP−4200、日本化薬株式会社製の商品名NC−7000L、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER152、jER154、日本化薬株式会社製の商品名EPPN−201−L、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンN−740、エピクロンN−770、東都化成株式会社製の商品名エポトートYDPN−638、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンN−660、エピクロンN−670、エピクロンN−680、エピクロンN−695、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名XD−1000、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンHP−7200、アミン型エポキシ樹脂としては、東都化成株式会社の商品名エポトートYH−434、エポトートYH−434L、可とう性エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER871、jER872、jERYL7175、jERYL7217、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロンEXA−4850、ウレタン変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEPU−6、アデカレジンEPU−73、アデカレジンEPU−78−11、ゴム変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEPR−4023、アデカレジンEPR−4026、アデカレジンEPR−1309、キレート変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−49−10、アデカレジンEP−49−20等が挙げられる。
この中でも、打ち抜き加工性の観点からは室温において液状であるエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER828、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であるジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER806、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であるジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER152等が好ましい。
また、保存安定性の観点からは分子内に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましく、中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER828やビフェニル型エポキシ樹脂であるジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jERYX4000等が好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、エポキシ樹脂以外の硬化剤も併用することが可能である。特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、メラミン、ジシアンジアミド等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
また、硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系化合物;3級アミン系、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラエタノールアミン等のアミン系化合物;1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムテトラフェニルボレート等のボレート系化合物等、イミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;2−メチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン類;2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン等のアジン系イミダゾール類等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物における(B)成分は、(A)成分100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、さらに好ましくは、2〜50重量部、特に好ましくは、5〜50重量部である。
上記範囲内に(B)成分の量を調整することにより、ボンディングシートの表面タックが低減されることや打ち抜き加工性が得られるだけでなく、接着層の耐熱性、耐薬品性、電気絶縁信頼性を向上することができるので好ましい。
(B)成分が上記範囲よりも少ない場合には、ボンディングシートの打ち抜き加工性が低下したり、接着層の耐熱性、電気絶縁信頼性に劣る場合がある。また、(B)成分が上記範囲よりも多い場合には、ボンディングシートの表面タックが激しくなり貼り合わせ加工時の材料位置合わせがしにくくなることや耐熱性が低下する場合がある。
<(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカ>
本発明のボンディングシートはシリカを含有することにより耐熱性を向上させ、更には線膨張係数を低減することにより寸法安定性と絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
シリカの材質は、シリカすなわち二酸化ケイ素であれば特に限定されるものではないが、溶融シリカすなわち珪石を高温で溶融して得られるガラス状(非晶質)のシリカであることが好ましい。溶融シリカは熱膨張率があらゆる工業材料中最も
小さい等、熱特性に優れていることに加え、優れた電気特性(絶縁性等)および科学特性(安定性等)を備えている。この溶融シリカを用いることで、フィラー含有樹脂組成物が溶融した状態でも、その流動性(溶融粘度)への悪影響を小さくすることができ、かつ、硬化後の線膨張係数を小さくすることが可能となる。
本発明におけるシリカは、通常用いられるシランカップリング剤の中でも、特に一般式(7)で表されるビニルシラン化合物によりシリカ表面のシラノール基を反応させる、つまり表面処理されたシリカを使用することにより、驚くべきことに、他のシランカップリング剤で表面処理されたシリカや表面処理されていないシリカを使用する場合と比較して、室温での保存安定性が優れた熱硬化性樹脂組成物を提供することが可能となる。ビニルシラン化合物の中では、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を好適に用いることができる。
Figure 0005564405
(式中、aは0〜2の整数、Rは重合性二重結合基を有する有機残基、Rは炭素数1〜20の置換あるいは非置換の1価の有機基、Zは加水分解性基)
シリカをシランカップリング剤で表面処理する方法としては公知のものが使用できる。例えば適当な溶媒中でフィラーとシランカップリング剤を分散させた後、溶媒を除去する方法、フィラーを激しく撹拌しながらカップリング剤をスプレーする方法などが挙げられる。
表面処理を施さない無処理のシリカや、エポキシシラン化合物やアミノシラン化合物により表面処理を施したシリカを使用した場合、本発明のボンディングシートの保存安定性が低下する。
シリカの平均粒径は0.1〜10μmであることが好ましく、さらには0.1〜5μm以下であることが好ましい。平均粒径が10μmを超えるとシリカが沈降しやすくなったり、配線回路パターン深さを超える場合がある。また平均粒径が0.1μm未満になるとシリカ同士が凝集しやすくなったり、熱硬化性樹脂組成物の溶液粘度が非常に高くなり、ボンディングシート作製時の塗工性が低下する場合がある。なお、本発明における平均粒径の測定方法は、レーザー回折散乱式の方法で測定される累積分布50%平均粒子径とする。
また、シリカは流動性および回路埋め込み性の点から球状のシリカを用いることが好ましい。球状ではない破砕品のような不定形のシリカを用いた場合、回路埋め込み性が充分でない場合がある。
シリカの含有割合は所望の特性および機能に応じて決められるが、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーと(B)エポキシ樹脂の合計を100重量部とした場合、1〜600重量部が好ましい。過度に充填材を添加した場合、ボンディングシートの打ち抜き性が低下したり、接着性が低下する場合がある。
<その他の成分>
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、更に必要に応じて、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、着色剤、密着性付与剤、シリカ以外の他の無機充填材等の添加剤を用いることができる。これら添加剤としては、特に限定はされないが、例えば、消泡剤としては、シリコン系化合物、アクリル系化合物、レベリング剤としては、シリコン系化合物、アクリル系化合物、難燃剤としては、例えば、リン酸エステル系化合物、含ハロゲン系化合物、ホスファゼン系化合物、金属水酸化物、有機リン系化合物、ホスフィン酸塩等、着色剤としては、フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、カーボンブラック、酸化チタン、密着性付与剤としては、シランカップリング剤、トリアゾール系化合物、テトラゾール系化合物、トリアジン系化合物、他の無機充填材としてはアルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、ガラス、酸化鉄、セラミック等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
<(A)〜(C)の混合方法>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記各成分(A)〜(C)成分と、必要に応じて他の成分とを均一に混合して得られる。均一に混合する方法としては、例えば3本ロール、ビーズミル装置等の一般的な混練装置を用いて混合すればよい。また、溶液の粘度が低い場合には、一般的な攪拌装置を用いて混合してもよい。
<ボンディングシートの作製方法>
本発明のボンディングシートは上記(A)、(B)、(C)からなる熱硬化性樹脂組成物を直接、又は、溶剤にて希釈して支持ベースフィルム上に塗布し、加熱乾燥して有機溶媒を除去してBステージ化(Bステージ状態にすること)して作製することが可能である。
本発明においてボンディングシートとは、被着物と被着物との間に存在させることにより、当該被着物同士を接着する機能を有するシートを言う。
支持ベースフィルムとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート、さらには離型紙や金属箔等が挙げられる。支持フィルムにはマッド処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。基板への塗布はコンマコートやナイフコート、ダイコートやリップコート、刷毛塗り、浸漬塗布、ロールコーター、スプレー塗装、カーテンロール塗装等の従来公知の方法によることができる。塗布膜(好ましくは厚み:5〜100μm、特に10〜100μm)の乾燥は150℃以下、好ましくは40〜120℃で行う。塗布膜の厚みは配線厚み等を考慮して決定されるが、厚みが2〜50μm程度であることが好ましい。
本発明のボンディングシートは接着剤層の面に保護フィルムをさらに積層していてもよい。保護フィルムとしては、支持ベースフィルムと同様、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、離型紙などが好適に用いられる。
また、本発明のボンディングシートはパターン加工された回路基板上にラミネートしたのち、支持ベースフィルムを剥離して、必要に応じて有機絶縁層や導体、別途作製している回路基板と積層し、最終硬化させて多層プリント配線板を作製するが、その最終硬化温度は配線等の酸化を防ぎ、配線と基材との密着性を低下させないことを目的として低温で加熱して硬化させることが望まれている。この時の加熱硬化温度は100℃以上250℃以下であることが好ましく、更に好ましくは120℃以上200℃以下であることが望ましく、特に好ましくは130℃以上190℃以下である。最終加熱温度が高くなると配線の酸化劣化が進む場合がある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物から形成した接着層は、耐熱性、耐薬品性、柔軟性、平滑性に優れており、ビルドアップ方式の多層プリント配線、特に多層フレキシブルプリント配線板の接着剤層に適している。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔合成例1〕
<末端テトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマーの合成>
窒素で加圧した、セパラブルフラスコ中に、重合用溶媒としてメチルトリグライム(16.0g)を仕込み、これに、ノルボルネンジイソシアネートを20.7g(0.1004モル)を仕込み80℃に加温して溶解させた。この溶液に、ポリカーボネートジオールを50.0g(0.025モル)(旭化成株式会社製:商品名PCDL T5652、下記一般式(8)で表されるポリカーボネートジオール、平均分子量が2000)と、ジメチロールブタン酸(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸)8.1g(0.050モル)をメチルトリグライム(40.0g)に溶解した溶液を1時間かけて添加した。
Figure 0005564405
(式中、q、r、sは1以上の整数である。)
この溶液を80℃に加温した状態で、5時間反応を継続した。本反応溶液を中間体Aと称する。
上記反応に使用した反応装置とは別の反応装置中に、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(以下BPADAと略す)を52.0g(0.100モル)とメチルトリグライム(40.0g)を添加して80℃に加温してメチルトリグライム中に分散した。
この溶液中に上記中間体Aを1時間かけて添加して、反応させた。添加後に180℃に加温して3時間反応させ、不揮発分60重量%の末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマー溶液を得た。
得られた末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマー溶液に純水7.2g(0.400モル)を投入して、110℃で3時間加熱還流して、不揮発分60重量%の末端テトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマー溶液を得た。
(実施例1〜2及び比較例1〜4)
合成例1で得られた樹脂溶液の樹脂分100重量部に対して、表1に記載される組成を配合し、粒径0.8mmのジルコニアビーズを用いたビーズミルによりシリカを分散させ、熱硬化性樹脂組成物溶液を得た。本溶液を支持ベースフィルムである膜厚39μmのポリエステルフィルム(パナック株式会社製:パナピールSG−1)に最終乾燥厚みが15μmになるようにバーコーターを用いて流延・塗布し、80℃で20分乾燥してボンディングシートを得た。このようにして得られたボンディングシートの各種評価を行い、その結果を表1に記載した。
<評価>
<保存安定性の評価>
上記で得られたボンディングシートを23℃55RH%の環境下で1ヶ月間保管し、保管前後における接着層の溶融粘度の変化を評価した。溶融粘度は動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製:Rheosol G5000)にてサンプルサイズ(25mmφ、0.5mm厚み)、昇温速度(10℃/分)にて50℃から100℃まで昇温し、100℃5分間保持後の動的粘性率η´を測定し、その試料の溶融粘度とした。
保存安定性の指標はlog〔溶融粘度(保管後1ヶ月)/溶融粘度(保管前)〕が0以上1未満を○、1以上2未満を△、2以上を×とした。
<回路パターンへの埋め込み性評価>
上記で得られたボンディングシートを12.5μm厚のポリイミドフィルムに真空ラミネーターを用いてラミネートしたのち、支持ベースフィルムのポリエステルフィルムを引き剥がし、ポリイミドフィルム上に接着層が積層されたシートを作製した。本シートを厚み12μm、L/S=100/100(μm)の銅回路パターンが作製されたポリイミドフィルムに真空ラミネーターを用いて設定温度100℃、保持圧0.7MPaにて30秒真空ラミネートし、さらに熱風オーブンにて180℃1時間キュアを行い、ミクロトームにて断面出しをして光学顕微鏡にて断面観察することにより、埋め込み性を評価した。
埋め込み性の評価は、回路パターンに隙間がない場合を○、回路パターンに隙間がある場合を×とした。
<打ち抜き性の評価>
上記で得られたボンディングシートをペーパーカッター(裁断機)にて押し切りを行い、簡易的に打ち抜き性の評価を行った。押し切り時に接着層に割れがない場合を○、接着層に割れがある場合を×とした。
<接着性評価>
上記で得られたボンディングシートを用いて、銅ならびにポリイミドフィルムとのキュア後の接着性を評価した。
i)銅との接着性評価
銅との接着性は、上記で得られたボンディングシートの接着剤層のみを2枚の片面CCLの銅シャイン面で挟み込んだ材料構成としてキュアを行い、180°ピール強度を評価した。片面CCLの構成は銅箔(日本電解製:HLB(厚み12μm))/ポリイミドフィルム(厚み12.5μm)のものを使用した。具体的には、まずボンディングシートの接着剤層を片面CCLの銅シャイン面が接着面となるように真空ラミネーターを用いてラミネートしたのち、支持ベースフィルムのポリエステルフィルムを引き剥がし、CCL上に接着層が積層されたシートを作製し、さらに同じ作業を繰り返して2枚の片面CCLの銅シャイン面で接着層を挟み込んだ構成とした。本材料を熱風オーブンにて180℃1時間キュアを行い、5mm幅となるようにカットし、引張速度100mm/minにて180°ピール強度を評価した。
ii)ポリイミドフィルムとの接着性評価
ポリイミドフィルムとの接着性は、上記で得られたボンディングシートの接着剤層のみを2枚のポリイミドフィルムで挟み込んだ材料構成としてキュアを行い、180°ピール強度を評価した。具体的な手法は上述の片面CCLの代わりにポリイミドフィルム(25μm)を用いた以外は同様の手法で行った。
<線膨張係数>
上記で得られたボンディングシートを真空ラミネーターにより銅箔とラミネートした後、支持ベースフィルムのPETフィルムを剥がし、熱風オーブンにて室温から180℃まで30分にて昇温後、さらに180℃30分保持し最終硬化させた。この最終硬化物をサンハヤト製エッチング液(H−20L)に30分浸漬し、水洗して表面の水分を取り除いたのち、60℃60分間熱風オーブンにて乾燥させたものを測定サンプルとした。測定装置はTMA120C(セイコー電子製)を用い、サンプルサイズ:幅3mm・長さ10mm、荷重3gで10℃/分で室温から200℃まで昇温させながら温度に対する寸法変化を測定した後、一旦冷却した。この冷却操作により、測定サンプル中の残留応力を開放し、再度室温から200℃まで昇温させて寸法変化を測定した。この2 回目の測定において、温度−寸法変化の曲線における変曲点の温度をガラス転移温度(Tg)とし、室温からTg−10℃までの温度範囲における平均線膨張係数をサンプルの線膨張係数として算出した。
Figure 0005564405

Claims (7)

  1. (A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー、(B)エポキシ樹脂、(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカを含有する熱硬化性樹脂組成物が、支持ベースフィルム上に積層されていることを特徴とするプリント配線板用ボンディングシート
  2. 上記(C)ビニルシラン化合物により表面処理されたシリカの平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1記載のプリント配線板用ボンディングシート
  3. 上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーはテトラカルボン酸ウレタンイミドオリゴマーであることを特徴とする請求項1または2記載のプリント配線板用ボンディングシート
  4. 上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、(a)下記一般式(1)で示されるジオール化合物と、(b)下記一般式(2)で示されるジイソシアネート化合物とを反応させて末端イソシアネート化合物を合成し、次いで(c)下記一般式(3)で示されるテトラカルボン酸二無水物を反応させて末端酸無水物ウレタンイミドオリゴマーを合成し、更に(d)水及び/または1級アルコールを反応させて得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線板用ボンディングシート
    Figure 0005564405
    (式中、Rは2価の有機基を示し、lは1〜20の整数である。)
    Figure 0005564405
    (式中、Xは2価の有機基を示す。)
    Figure 0005564405
    (式中、Yは4価の有機基を示す。)
  5. 上記(a)ジオール化合物は、少なくとも下記一般式(4)で示されるポリカーボネートジオールを含むことを特徴とする請求項4に記載のプリント配線板用ボンディングシート
    Figure 0005564405
    (式中、複数個のRはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、mは1〜20の整数である。)
  6. 上記(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマーは、更に側鎖にもカルボキシル基を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板用ボンディングシート
  7. 上記(B)エポキシ樹脂の配合割合が、(A)末端カルボン酸ウレタンイミドオリゴマー100重量部に対して、1〜100重量部となるように配合されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリント配線板用ボンディングシート
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