JP5563866B2 - 可変動弁機構を備える内燃機関 - Google Patents

可変動弁機構を備える内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP5563866B2
JP5563866B2 JP2010083149A JP2010083149A JP5563866B2 JP 5563866 B2 JP5563866 B2 JP 5563866B2 JP 2010083149 A JP2010083149 A JP 2010083149A JP 2010083149 A JP2010083149 A JP 2010083149A JP 5563866 B2 JP5563866 B2 JP 5563866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
valve
hydraulic pressure
cylinder
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010083149A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011214499A (ja
Inventor
勇人 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010083149A priority Critical patent/JP5563866B2/ja
Publication of JP2011214499A publication Critical patent/JP2011214499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5563866B2 publication Critical patent/JP5563866B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

本発明は、可変動弁機構を備える内燃機関に関する。
従来、バルブの作動特性を変更可能な可変動弁機構を備えた内燃機関では、ソレノイドによって制御される油圧で駆動されるものが知られており、制御油圧が適正に発生しているか否かを確認するために、油圧センサが設けられている(例えば、特許文献1参照)。また、可変動弁機構を駆動するソレノイドに繋がる油路の油圧を測定する油圧センサをシリンダブロックに設けた内燃機関が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−301101号公報 特開2004−293405号公報
しかしながら、上記従来のような可変動弁機構では、上記油圧センサを、油圧制御弁としてのソレノイドやスプールバルブに直接取り付けた場合には、他機種への流用が難しかった。また、上記油圧センサをシリンダブロックに設けた場合、制御対象である可変動弁機構から離れた部分の油圧を測定することになるため、可変動弁機構部で必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することが難しかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、油圧により駆動される可変動弁機構において、可変動弁機構部で必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、油圧によって駆動される油圧アクチュエータ(13)により駆動される可変動弁機構を備える内燃機関において、前記油圧アクチュエータ(13)を駆動する作動油が通る制御油路(73、74)をシリンダヘッド(4r)に設け、前記制御油路(73、74)に該制御油路(73、74)の油圧を検知する第1の油圧センサ(162、163)を配置し、前記油圧アクチュエータ(13)を駆動する作動油をON/OFFする油圧切換バルブ(75a、75b)と前記油圧アクチュエータ(13)との間のアクチュエータ側制御油路(73、74)を前記シリンダヘッド(4r)に設けるとともに、該アクチュエータ側制御油路(73、74)に前記第1の油圧センサ(162、163)を配置し、前記油圧切換バルブ(75a、75b)の上流に位置する上流側制御油路(72)に第2の油圧センサ(161)を設け、前記シリンダヘッド(4r)は、一端側にカムチェーン室(35)が設けられ、前記油圧切換バルブ(75a、75b)は、前記カムチェーン室(35)とは反対側の側面(45a)に取り付けられるとともに、該油圧切換バルブ(75a、75b)が取り付けられる前記側面(45a)に交接する他の面(45b、45c)に、前記第1の油圧センサ(162、163)と、前記第2の油圧センサ(161)とが取り付けられることにより、前記第1の油圧センサ(162、163)と、前記第2の油圧センサ(161)及び前記油圧切換バルブ(75a、75b)とは、前記カムチェーン室(35)とは反対側の他端側に寄せて配置されることを特徴とする。
この構成によれば、可変動弁機構を駆動するアクチュエータの作動油が通る制御油路をシリンダヘッドに設け、この制御油路に油圧を検知する第1の油圧センサを設けたため、可変動弁機構に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、第1の油圧センサをアクチュエータ側制御油路に配置するため、可変動弁機構に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、上流側制御油路に第2の油圧センサを設けたため、第2の油圧センサによって、油圧切換バルブに過大な油圧が作用しているか否かを監視できる。
また、前記第2の油圧センサ(161)は、前記第1の油圧センサ(162)と同一面に取り付けられる構成としても良い。
さらに、前記第2の油圧センサ(161)の取り付け方向は、前記第1の油圧センサ(162)の取り付け方向と略同方向である構成としても良い。
また、前記第2の油圧センサ(161)は、前記第1の油圧センサ(162)の上下方向に重ねて配置される構成としても良い。
また、前記油圧切換バルブ(75a、75b)は、前記シリンダヘッド(4r)の側面に複数設けられるとともに、並べて配置され、該油圧切換バルブ(75a、75b)が配置される側面の側面視で、前記油圧切換バルブ(75a、75b)に前記制御油路(73、74)の一部が重なる構成としても良い。
また、前記油圧切換バルブ(75a、75b)の下方で、複数の前記油圧切換バルブ(75a、75b)が並ぶ方向に沿って前記上流側制御油路(72)が形成される構成としても良い。
さらに、前記第1の油圧センサ(162、163)が正常値の範囲に無いときに、警告を行うとともに、エンジン回転数を所定値以下にする構成としても良い。
この場合、第1の油圧センサが正常値の範囲に無いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、油圧アクチュエータに過大な油圧が作用することを防止できる。
さらにまた、前記第2の油圧センサ(161)が正常値の範囲に無いときに、警告を行うとともに、エンジン回転数を所定値以下にする構成としても良い。
この場合、第2の油圧センサが正常値の範囲に無いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、油圧切換バルブに過大な油圧が作用することを防止できる。
また、前記エンジン回転数を前記所定値以下にする手段は、エンジン(1)を制御する制御部(76)によって駆動される電子制御式のスロットル(60f、60r)であっても良い。
この場合、制御部によって駆動される電子制御式のスロットルによってエンジン回転数を所定値以下に制御するため、エンジン回転数を制御する専用の機構を別に設ける必要が無い。
本発明に係る内燃機関の動弁装置では、可変動弁機構を駆動するアクチュエータの作動油が通る制御油路をシリンダヘッドに設け、この制御油路に油圧を検知する第1の油圧センサを設けたため、可変動弁機構に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、第1の油圧センサをアクチュエータ側制御油路に配置するため、可変動弁機構に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、上流側制御油路に第2の油圧センサを設けたため、第2の油圧センサによって、油圧切換バルブに過大な油圧が作用しているか否かを監視できる。
さらに、第1の油圧センサが正常値の範囲に無いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、油圧アクチュエータに過大な油圧が作用することを防止できる。
また、第2の油圧センサが正常値の範囲に無いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、油圧切換バルブに過大な油圧が作用することを防止できる。
また、電子制御式のスロットルによってエンジン回転数を所定値以下に制御するため、エンジン回転数を制御する専用の機構を別に設ける必要が無い。
本発明の実施の形態に係る内燃機関を備えた自動二輪車を示す左側面図である。 内燃機関を示す断面図である。 内燃機関を上方から見た場合における構成を示す模式図である。 吸気側のバルブ休止機構の拡大断面図である。 後側バンクの後シリンダヘッドの左側面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る内燃機関を備えた自動二輪車を示す左側面図である。なお、以下の説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は車体に対してのものとする。
自動二輪車100の車体フレーム111は、車体前部に位置するヘッドパイプ112と、このヘッドパイプ112から車体中央まで後方に延びる左右一対のメインフレーム114と、メインフレーム114の後端部から下方に延びる左右一対のピボットプレート115と、メインフレーム114の後端部から車体後部まで延びるリヤフレーム(不図示)とを備えている。
ヘッドパイプ112には、フロントフォーク116が回動自在に取り付けられ、このフロントフォーク116の下端に前輪117が回転自在に支持されている。また、ヘッドパイプ112の上部には、操舵用ハンドル118が取り付けられている。
メインフレーム114の下方には、前後V型4気筒の内燃機関1(エンジン)が配置されている。この内燃機関1は、クランク軸2を左右水平方向に指向させる横置き配置のエンジンであって、OHC型の4ストロークの水冷式で、クランクケース3を備え、このクランクケース3から2気筒ずつ前後に傾いた前側バンクBfと、後側バンクBrとがV型に構成され、互いのバンク角が90度よりも小さい狭角V型エンジンである。
前側バンクBfの排気口には、左右一対の排気パイプ119の一端が接続され、排気パイプ119は、排気口から下側に延びた後に、車体後方に向かって引き回され、後側バンクBrの排気口から延びる左右一対の排気パイプ120に接続されて集合され、一本の排気管127(図3参照)を介して、内燃機関1の後方に設けられたマフラー(不図示)に連結されている。
内燃機関1の後方には、ピボット軸121が設けられており、このピボット軸121には、リヤフォーク122がピボット軸121を中心に上下方向に揺動自在に取り付けられている。リヤフォーク122の後端部には、後輪131が回転自在に支持されている。後輪131と内燃機関1とは、リヤフォーク122内に設けられたドライブシャフト123によって連結されており、内燃機関1からの回転動力がドライブシャフト123を介して後輪131へと伝達される。また、リヤフォーク122と車体フレーム111との間には、リヤフォーク122からの衝撃を吸収するリヤクッション124が掛け渡されている。
内燃機関1の後部には、車体を停めるためのスタンド125が設けられている。また、内燃機関1の左側面の下部には、サイドスタンド126が設けられている。
メインフレーム114の上部には、内燃機関1の上方を覆うようにして燃料タンク141が搭載されている。この燃料タンク141の後方には、シート142が位置し、該シート142は上記リヤフレームに支持されている。シート142の後方には、テールランプ143が配置され、テールランプ143の下方には、後輪131の上方を覆うリヤフェンダ144が配置されている。
また、自動二輪車100は、車体を覆う樹脂製の車体カバー150を有し、この車体カバー150は、車体フレーム111の前方から内燃機関1の前部までを連続的に覆うフロントカバー151と、シート142の下方を覆うリヤカバー152とを備えている。フロントカバー151の上部には、左右一対のミラー153が取り付けられている。また、フロントフォーク116には、前輪117の上方を覆うフロントフェンダ146が取り付けられている。
図2は、内燃機関1を示す断面図である。図3は、内燃機関1を上方から見た場合における構成を示す模式図である。なお、図2では、図の上下を内燃機関1の上下、図の左側を内燃機関1の前側、図の右側を内燃機関1の後側として説明する。
図2に示すように、前側バンクBfと後側バンクBrとの間には側面視でV字状に形成された空間であるVバンク空間Kが形成されている。
クランクケース3は上下割りで構成され、上クランクケース3Uと下クランクケース3Lとを有している。クランク軸2はクランクケース3U、3Lにより挟まれるようにして回転自在に軸支され、上クランクケース3Uには、それぞれ左右に2気筒が配列される前シリンダブロック3fと後シリンダブロック3rとが、側面視でV字をなすように斜め上方に延出されて一体に形成されている。
下クランクケース3Lの下部には、内燃機関1のオイルが貯留されるオイルパン3Gが下方に膨出するように設けられている。内燃機関1内にオイルを循環させるオイルポンプ50は、下クランクケース3L内においてクランク軸2の下方に位置している。オイルポンプ50は、クランク軸2とオイルポンプ50との間に掛け渡されるポンプ駆動チェーン(不図示)によって駆動され、クランク軸2が回転する際には常に稼働される。
また、クランクケース3内には、クランク軸2とそれぞれ平行に配置されるメイン軸41、カウンタ軸42、及び、出力軸43が設けられている。クランク軸2を含むこれらの軸41、42、43は、クランク軸2の回転をメイン軸41、カウンタ軸42、及び、出力軸43の順に伝達する歯車伝達機構を構成している。カウンタ軸42とメイン軸41との間には、6段変速の変速歯車群が跨って配置され、これらによって変速装置が構成されている。出力軸43には、傘歯車(不図示)を介してドライブシャフト123(図1参照)が接続されている。
前シリンダブロック3fには、前シリンダヘッド4fが前方斜め上に重ねられて締結ボルト(不図示)により締結され、前シリンダヘッド4fの上を前シリンダヘッドカバー5fが覆っている。同様に、後シリンダブロック3rには後シリンダヘッド4r(シリンダヘッド)が後方斜め上に重ねられて締結ボルト(不図示)により締結され、後シリンダヘッド4rは後シリンダヘッドカバー(不図示)により覆われる。
前シリンダブロック3f及び後シリンダブロック3rには、一対のシリンダボア3aがそれぞれ形成され、各シリンダボア3aにはシリンダボア3a内を往復運動するピストン6が収容されている。各ピストン6は、各ピストン6に共通な1本のクランク軸2に対し、各コンロッド7f、7rを介して連結されている。
図3に示すように、内燃機関1おいては、ピストン6が収容される気筒が、車幅方向の左側から順に第1気筒C1、第2気筒C2、第3気筒C3、第4気筒C4として設けられている。詳細には、前側バンクBfの左側の気筒が第1気筒C1、右側の気筒が第4気筒C4であり、後側バンクBrの左側の気筒が第2気筒C2、右側の気筒が第3気筒C3である。
図2及び図3に示すように、前シリンダヘッド4f及び後シリンダヘッド4rには、4つの各シリンダボア3aの上方に位置する燃焼室20がそれぞれ設けられている。前シリンダヘッド4fには、第1気筒C1の燃焼室20に連通する吸気ポート21f及び排気ポート22f、及び、第4気筒C4の燃焼室20に連通する吸気ポート21f及び排気ポート22fが設けられている。
後シリンダヘッド4rには、第2気筒C2の燃焼室20に連通する吸気ポート21r及び排気ポート22r、及び、第3気筒C3の燃焼室20に連通する吸気ポート21r及び排気ポート22rが設けられている。
前シリンダヘッド4fの各吸気ポート21f、21fには、吸気ポート21f、21fに流れる吸気の量を調整する前側スロットルボディ60f(電子制御式のスロットル)が接続され、後シリンダヘッド4rの各吸気ポート21r、21rには、吸気ポート21r、21rに流れる吸気の量を調整する後側スロットルボディ60r(電子制御式のスロットル)が接続されている。
図2に示すように、各気筒の燃焼室20の上面を形成する燃焼凹部20Aには、一対の吸気バルブ開口81及び一対の排気バルブ開口82が形成されている。吸気バルブ開口81は吸気バルブ11(バルブ)により開閉され、排気バルブ開口82は排気バルブ12(バルブ)により開閉される。
吸気バルブ11は、吸気バルブ開口81を塞ぐ弁体部11bと、弁体部11bを基端として延びるバルブステム11cとを有し、排気バルブ12は、排気バルブ開口82を塞ぐ弁体部12bと、弁体部12bを基端として延びるバルブステム12cとを有している。
バルブステム11c及びバルブステム12cは、吸気バルブ開口81及び排気バルブ開口82の上方に設けられたガイド筒83に摺動自在に嵌合されている。
バルブステム11c及びバルブステム12cの先端のバルブステムエンド11d、12dにはリテーナ84がそれぞれ設けられている。コイル状のバルブスプリング11a及びバルブスプリング12aは、各リテーナ84と吸気バルブ開口81及び排気バルブ開口82との間に設けられ、吸気バルブ11及び排気バルブ12を閉じる方向に付勢している。
これらの吸気バルブ11及び排気バルブ12は、図2に示すように、各シリンダヘッド4f、4rごとに1本ずつ配設されたカムシャフト25で駆動されるユニカム方式の動弁装置10によって開閉駆動される。
動弁装置10は、各シリンダヘッド4f、4rにおける吸気バルブ11の上方の支持部に回転自在に軸支されるカムシャフト25と、カムシャフト25と平行な軸線を有して各シリンダヘッド4f、4rに固定されるロッカシャフト26と、ロッカシャフト26に揺動可能に軸支されるロッカアーム27とを有している。
カムシャフト25は、カムシャフト25の外周側に突出した吸気カム30及び排気カム31を有し、クランク軸2の回転に同期して回転させられる。吸気カム30および排気カム31は、中心から外周までの距離(半径)が一定でないカムプロフィールを有し、吸気カム30及び排気カム31が回転した際の半径の変化によって、吸気バルブ11及び排気バルブ12を上下運動させる。
また、カムシャフト25と吸気バルブ11との間には、カムシャフト25の下方で各シリンダヘッド4f、4rに摺動可能に嵌合されるバルブリフタ13が設けられている。
ロッカシャフト26に軸支されたロッカアーム27の一端には排気カム31に転がり接触するローラ27aが設けられ、他端には排気バルブ12の上端に当接するタペットねじ27bが進退位置を調節可能として螺合されている。後側バンクBr側のタペットねじ27bと排気バルブ12との間には、バルブリフタ13が設けられている。
そして、カムシャフト25と一体に吸気カム30及び排気カム31が回転されると、吸気カム30がバルブリフタ13を介して吸気バルブ11を押し下げるとともに、ローラ27aに当接する排気カム31がロッカアーム27を介して排気バルブ12を押し下げ、吸気カム30及び排気カム31の回転の位相によって定まる所定のタイミングで各吸気ポート21f、22f及び各排気ポート22r、22rが開閉される。
図3に示すように、前側スロットルボディ60fは前側バンクBfの後部に設けられ、第1気筒C1及び第4気筒C4へ連通する一対の吸気通路61、61を一つのケース体62に備えて構成されている。吸気通路61、61には、バタフライ式の一対のスロットルバルブ63、63が開閉可能にそれぞれ設けられており、スロットルバルブ63、63は、吸気通路61、61に設けられるシャフト64(図2参照)によって支持されている。シャフト64は、シャフト64に接続された1つのモータ65によって駆動され、2つのスロットルバルブ63、63は同時に駆動される。すなわち、スロットルバルブ63、63は、一つのモータ65によって同時に駆動される前側バンクBfに共通のスロットルバルブである。
また、後側スロットルボディ60rは後側バンクBrの前部に設けられ、第2気筒C2及び第3気筒C3へ連通する一対の吸気通路66a、66bを一つのケース体68に備えて構成されている。吸気通路66a、66bには、バタフライ式の一対のスロットルバルブ67、67が開閉可能にそれぞれ設けられており、スロットルバルブ67、67は、吸気通路66a、66bに設けられるシャフト64(図2参照)によって支持されている。シャフト64は、シャフト64に接続された1つのモータ65によって駆動され、2つのスロットルバルブ67、67は同時に駆動される。すなわち、スロットルバルブ67、67は、一つのモータ65によって同時に駆動される後側バンクBrに共通のスロットルバルブである。
スロットルバルブ63、63及びスロットルバルブ67、67は、運転者により操作されるアクセル開度、つまり、運転者の加速意思等に応じて各モータ65に連係して電子制御により開閉動作する、いわゆるTBW(スロットル・バイ・ワイヤ)式のスロットルバルブである。各モータ65の駆動状態は、車両の電子制御ユニットとしてのECU76(制御部)によってアクセル開度等に応じて制御される。
本実施の形態では、前側バンクBfに共通なスロットルバルブ63、63、及び、後側バンクBrに共通なスロットルバルブ67、67を設け、4つの気筒のそれぞれに独立したスロットルバルブを設けていないため、吸気装置を簡単な構造にすることができる。
吸気通路61、61及び吸気通路66a、66bには、吸気通路61、61及び吸気通路66a、66b内に燃料を噴射するインジェクタ70がそれぞれ設けられている。各インジェクタ70は、スロットルバルブ63、63及びスロットルバルブ67、67の下流側に配置されている。各燃焼室20の中央には、各燃焼室20に供給される混合気に点火する点火プラグ71が設けられている。
また、吸気通路61、61には、第1気筒C1及び第4気筒C4に供給される吸気の圧力を共通で検出する1個の第1吸気圧センサ97が設けられ、吸気通路66aには第2気筒C2に供給される吸気の圧力を検出する第2吸気圧センサ98が設けられ、吸気通路66bには、第3気筒C3に供給される吸気の圧力を検出する第3吸気圧センサ99が設けられている。ECU76は、各吸気圧センサ97、98、99の検出値に基づいて各インジェクタ70の燃料噴射量を決定する。
さらに、前側バンクBf及び後側バンクBrの右端部には、上下に延びるカムチェーン室35が設けられており、カムシャフト25は、クランク軸2により駆動されカムチェーン室35を通るカムチェーン(不図示)によって回転駆動される。
本実施の形態では、吸気バルブ11及び排気バルブ12を閉状態に維持して気筒を休止させるバルブ休止機構80(可変動弁機構)が後側バンクBrに設けられている。バルブ休止機構80は、図2に示すように、吸気側においては、吸気バルブ11のバルブステムエンド11dと吸気カム30との間に設けられ、排気側においては、排気バルブ12のバルブステムエンド12dとロッカアーム27タペットねじ27bとの間に設けられている。
バルブ休止機構80は、吸気カム30から吸気バルブ11への開弁方向の押圧力の作用・非作用、及び、ロッカアーム27から排気バルブ12への開弁方向の押圧力の作用・非作用を切り換え可能であり、内燃機関1の特定の運転域、例えば、低速運転域などの低負荷域では押圧力を非作用状態として、吸気バルブ11及び排気バルブ12を休止状態とするものである。すなわち、バルブ休止機構80は、吸気バルブ11及び排気バルブ12を作動させるか否かを切り換え可能な可変動弁機構である。
図4は、吸気側のバルブ休止機構80の拡大断面図である。
バルブ休止機構80は、吸気側及び排気側で同様に構成されているため、ここでは、主として吸気側のバルブ休止機構80について説明する。また、バルブ休止機構80は、第2気筒C2及び第3気筒C3にそれぞれ設けられており、同一に構成されているため、ここでは、第2気筒C2のバルブ休止機構80について説明する。
図4に示すように、バルブ休止機構80は、バルブリフタ13(油圧アクチュエータ)を有しており、このバルブリフタ13は、カムシャフト25からの押圧力によりバルブステム11c(排気側ではバルブステム12c)の軸方向に上下に摺動するリフタ85と、リフタ85内に設けられ、バルブステムエンド11dの軸方向に直交する方向に摺動するスライドピン86と、スライドピン86を保持するスライドピンホルダ87と、スライドピン86に油圧を作用させる油圧供給機構88と、スライドピン86に加わる油圧に抗してスライドピン86を付勢するリターンスプリング89と、リフタ85をカムシャフト25からの押圧力に抗して付勢する付勢ばね90とを備えて構成されている。バルブリフタ13は、油圧供給機構88からの油圧によって駆動される油圧アクチュエータである。
リフタ85は軸方向の上端が平面に形成された円筒状に構成されるとともに、下面が開口し、内部に円板状のスライドピンホルダ87を収容している。リフタ85の外周面にはリフタ85の内外を連通させる連通孔85aが形成されている。
リフタ85は、後シリンダヘッド4rの上部に設けられた円筒状のリフタ支持部91内に摺動自在に支持されている。リフタ支持部91の内周面には、リフタ85を囲うように油供給溝91aが形成されている。
油圧供給機構88は、作動油を送出するオイルポンプ50(図2参照)と、オイルポンプ50に接続される上流側制御油路72(図3参照)と、上流側制御油路72から第2気筒C2及び第3気筒C3にそれぞれ分岐する制御油路73、74(アクチュエータ側制御油路)と、制御油路73、74に流れる作動油を切り換える油圧切換え部75(図3参照)と、制御油路73、74の終端にそれぞれ位置する油供給溝91aとを備えている。
油圧切換え部75は、第2気筒C2のバルブ休止機構80に供給される作動油の油圧のON/OFFを切り換えるスプールバルブ75a(油圧切換バルブ)、及び、第3気筒C3のバルブ休止機構80に供給される作動油の油圧のON/OFFを切り換えるスプールバルブ75b(油圧切換バルブ)を有している。スプールバルブ75a、75bの切り換えは、内燃機関1の回転数等の車両の運転状況に基づいてECU76によって制御される。
図4に示すように、スライドピンホルダ87は、その円板形状の径方向に延びるとともにバルブステム11cと直交する方向を向いて形成されたシリンダ孔87aと、スライドピンホルダ87の中央にバルブステム11cと同軸に設けられたステム孔87bとを有している。シリンダ孔87aの一端には開口87cが設けられ、他端には壁部87dが形成されている。また、シリンダ孔87aの開口87c側には、シリンダ孔87a内のスライドピン86の位置を規制するストッパピン92が設けられている。
また、スライドピンホルダ87の上面とリフタ85の被押圧面との間には、タペットクリアランス調整用のシム94が介装されている。付勢ばね90は、スライドピンホルダ87の下面に当接して設けられている。
スライドピン86は、シリンダ孔87a内に摺動自在に設けられ、その軸方向と直交する方向に貫通する逃げ孔93を有している。また、スライドピン86は、その外周面が内側に窪んだ受け部93aを有し、受け部93aは、逃げ孔93に連続して設けられている。シリンダ孔87a内において、スライドピン86の一端とリフタ85との間の空間は、上記作動油が作用する油圧室95となっている。
スライドピン86の他端とシリンダ孔87aの壁部87dとの間には、リターンスプリング89が設けられており、図4に示すように、リターンスプリング89は、スライドピン86を油圧室95側に付勢している。スライドピン86は、一端側に設けられた溝部にストッパピン92が嵌合することで軸方向の位置を規制されている。スライドピン86がストッパピン92側に押し付けられた状態では、逃げ孔93はステム孔87bよりも油圧室95側に位置している。
そして、油圧室95に作動油が供給されてスライドピン86がリターンスプリング89に抗して他端側にスライドすると、逃げ孔93はステム孔87bに対して同軸となり、ステム孔87bに連通する。逃げ孔93の径は、バルブステムエンド11dの径よりも大きく形成されている。
吸気バルブ11のバルブステムエンド11dは、ステム孔87bに挿通されるとともに、スライドピン86の受け部93aに係合した状態で設けられている。バルブ休止機構80では、スライドピン86がスライドされることで、バルブリフタ13と吸排気バルブ11、12との係合状態が変化する。
バルブ休止機構80では、スプールバルブ75aがOFF状態に制御され、スライドピン86に作用する油圧が低く、スライドピン86がリターンスプリング89に抗して他端側に移動されない状態では、バルブステムエンド11dが受け部93aに当接し、吸気バルブ11がリフタ85に連結される。このため、カムシャフト25の回転により吸気カム30を介してリフタ85が押圧されて下降すると、スライドピン86の受け部93aを介して吸気バルブ11に押圧力が作用して吸気バルブ11が開かれ、リフタ85の往復運動に伴って吸気バルブ11が開閉動作する。
また、バルブ休止機構80が作動し、スプールバルブ75aがON状態に制御されて油圧室95に作動油が供給されると、スライドピン86がリターンスプリング89に抗して他端側に移動させられ、スライドピン86の逃げ孔93がステム孔87bに連通し、吸気バルブ11のバルブステムエンド11dは逃げ孔93に嵌入可能な状態となる。この状態において、カムシャフト25の回転により吸気カム30を介してリフタ85が押圧されて往復運動する場合、リフタ85は、吸気バルブ11のバルブステムエンド11dが嵌入された状態で単独で上下に往復するだけであり、吸気バルブ11に吸気カム30の押圧力は伝達されない。すなわち、吸気バルブ11は、カムシャフト25が回転してもカムシャフト25の押圧力が作用せず、閉弁状態が維持される休止状態となる。また、休止状態ではカムシャフト25が吸気バルブ11に対して空回りする状態となるため、バルブ休止機構80が作動すると、吸気バルブ11は、カムシャフト25の回転の位相に関係なく、バルブスプリング11aの付勢力によって速やかに閉弁される。
バルブ休止機構80は、第2気筒C2内の全ての吸気バルブ11及び排気バルブ12に設けられており、第2気筒C2の気筒休止時には、第2気筒C2内の全ての吸気バルブ11及び排気バルブ12が休止状態とされる。また、第3気筒C3内にも第2気筒C2内と同様に、全ての吸気バルブ11及び排気バルブ12にバルブ休止機構80が設けられており、第3気筒C3の気筒休止時には、第3気筒C3内の全ての吸気バルブ11及び排気バルブ12が休止状態とされる。すなわち、第2気筒C2及び第3気筒C3で構成される後側バンクBrは、休止可能な休止気筒である。また、内燃機関1は、4気筒の全てを運転させる4気筒運転、第2気筒C2及び第3気筒C3を休止する2気筒運転、及び、第2気筒C2或いは第3気筒C3のいずれかを休止する3気筒運転を行うことができる。
ECU76は、車両の運転状況に対応してバルブ休止機構80のスプールバルブ75a、75bを切り換えて後側バンクBrの気筒休止を制御し、気筒を休止する際には、休止する気筒のインジェクタ70の燃料供給を停止する。このため、内燃機関1の燃費を向上させることができる。
一方、第1気筒C1及び第4気筒C4はバルブ休止機構80を有しておらず、前側バンクBfは、内燃機関1の運転時には常に吸気バルブ11及び排気バルブ12の開閉が行われる常時稼働気筒である。
ところで、後側バンクBrには、油圧によって駆動されるバルブ休止機構80に作用する油圧を検知する油圧検出部160が設けられている。
油圧検出部160は、制御油路73に設けられ第2気筒C2のバルブ休止機構80に供給される作動油の油圧を検出する第2気筒用油圧センサ162(第1の油圧センサ)と、制御油路74に設けられ第3気筒C3に供給される作動油の油圧を検出する第3気筒用油圧センサ163(第1の油圧センサ)と、上流側制御油路72に設けられ、スプールバルブ75a、75bの上流側の油圧を検出するスプールバルブ側油圧センサ161(第2の油圧センサ)と、ECU76とを備えて構成されている。
図5は、後側バンクBrの後シリンダヘッド4rの左側面図である。なお、図5ではシリンダヘッドカバーの図示を省略している。
図5に示すように、後シリンダヘッド4rの左側面45A、すなわちカムチェーン室35(図3参照)の反対側の側面には、スプールバルブ75a、75bが設けられている。スプールバルブ75a、75bは前後に並べて配置され、後シリンダヘッド4rの外側から取り付けられている。また、後シリンダヘッド4rの左側面45Aおいてスプールバルブ75a、75bの下方には、上流側制御油路72の油温を検出する油温センサ165が設けられている。
スプールバルブ75a、75bは、ECU76により駆動を制御されるソレノイドによって弁の開閉を行なうソレノイドバルブである。スプールバルブ75aがONにされると上流側制御油路72から制御油路73に作動油が流れて第2気筒C2のバルブ休止機構80が作動し、スプールバルブ75aがOFFにされると上流側制御油路72と制御油路73との間が遮断され、第2気筒C2のバルブ休止機構80が停止される。
また、スプールバルブ75bがONにされると上流側制御油路72から制御油路74に作動油が流れて第3気筒C3のバルブ休止機構80が作動し、スプールバルブ75bがOFFにされると上流側制御油路72と制御油路74との間が遮断され、第3気筒C3のバルブ休止機構80が停止される。
後シリンダヘッド4rの内部において、図5に示す側面視でスプールバルブ75a、75bの下方には、上流側制御油路72が形成されている。また、後シリンダヘッド4rの内部には、側面視でスプールバルブ75a、75bに一部が重なるようにして、制御油路73、74がそれぞれ形成されている。図3に示すように、制御油路73、74は、後シリンダヘッド4rの左側面45Aに延びてスプールバルブ75a、75bの出口に接続されている。制御油路73、74の終端は、各バルブ休止機構80に対応する油供給溝91a(図4参照)に接続されている。
また、上流側制御油路72はスプールバルブ75a、75bの入口に接続されている。
スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163は柱状に形成されたセンサであり、ECU76から延びる配線が接続されるコネクタを有する基部166と、基部166の先端に設けられ油圧を検知するセンサ部167とをそれぞれ備えている。スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163は、センサ部167が検出対象となる作動油が流れる油路内に臨むように、後シリンダヘッド4rの外側から螺合されて固定され、各センサ部167で検出した油圧をECU76に出力する。
スプールバルブ側油圧センサ161が取り付けられる上流側センサ固定部169は、Vバンク空間Kに面する後シリンダヘッド4rの前面45bに設けられている。第2気筒用油圧センサ162が取り付けられる第2気筒用センサ固定部170は、前面45bにおいて上流側センサ固定部169の上方に設けられている。
また、第3気筒用油圧センサ163が取り付けられる第3気筒用センサ固定部171は、前面45bの反対側の後シリンダヘッド4rの後面45Cに設けられている。
スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163は、後シリンダヘッド4rの前面45b及び後面45Cの各センサ固定部169、170、171に外側から着脱できるため、メンテナンス性が良い。また、上流側センサ固定部169及び第2気筒用センサ固定部170を、Vバンク空間K内において左側面45Aに寄せて設けたため、空きスペースを有効に利用しつつ後側スロットルボディ60rの配置の邪魔にならないようにスプールバルブ側油圧センサ161及び第2気筒用油圧センサ162をコンパクトに配置できる。さらに、スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162、第3気筒用油圧センサ163、油温センサ165、及び、スプールバルブ75a、75bをカムチェーン室35の反対側の左側面45A側にまとめて配置したため、カムチェーン室35の空洞が油路の配置やセンサ等の取り付けの邪魔になることが無く、構造を簡単にできる。
図3に示すように、制御油路73は、スプールバルブ75aに接続される接続油路73aを有している。接続油路73aは、第2気筒C2側に延びて分岐しており、第2気筒C2内の外方側に位置する一対の吸気バルブ11及び排気バルブ12の各バルブ休止機構80(図2参照)に連通する外側分岐油路73bと、第2気筒C2内の内方側に位置する一対の吸気バルブ11及び排気バルブ12の各バルブ休止機構80に連通する内側分岐油路73cとに接続されている。
また、制御油路74は、スプールバルブ75bに接続される接続油路74aを有している。接続油路74aは、第3気筒C3側に延びて分岐しており、第3気筒C3内の外方側に位置する一対の吸気バルブ11及び排気バルブ12の各バルブ休止機構80に連通する外側分岐油路74bと、第3気筒C3内の内方側に位置する一対の吸気バルブ11及び排気バルブ12の各バルブ休止機構80に連通する内側分岐油路74cとを有している。
第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163は、分岐する前の接続油路73a及び接続油路74aにそれぞれ1つが設けられており、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163で検出された制御油路73及び制御油路74の油圧は、ECU76に出力される。
このように、接続油路73a及び接続油路74aに1つの油圧センサをそれぞれ設けるだけで、各気筒の全てのバルブ休止機構80に供給される作動油の油圧を検出できる。このため、部品点数を削減できるとともに、構造を簡略化できる。
さらに、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163を、各バルブ休止機構80と各スプールバルブ75a、75bとを繋ぐ後シリンダヘッド4r内の制御油路73、74にそれぞれ設け、各バルブ休止機構80の直前の油路に第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163が位置するため、バルブ休止機構80の駆動に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
図3に示すように、上流側制御油路72は、下クランクケース3L内に設けられたオイルポンプ50に接続されるポンプ側油路72aを有している。ポンプ側油路72aは、スプールバルブ75a、75b側に延びて2股に分岐しており、スプールバルブ75aに連通する上流側分岐油路72bと、スプールバルブ75bに連通する上流側分岐油路72cとに接続されている。
スプールバルブ側油圧センサ161は、2股に分岐する前のポンプ側油路72aに1つが設けられており、スプールバルブ側油圧センサ161で検出されたポンプ側油路72aの油圧は、ECU76に出力される。
このように、ポンプ側油路72aに1つのスプールバルブ側油圧センサ161を設けるだけで、各スプールバルブ75a、75bに供給される作動油の油圧を検出できるため、部品点数を削減できるとともに、構造を簡略化できる。
さらに、スプールバルブ側油圧センサ161を、後シリンダヘッド4r内の上流側制御油路72に設け、各スプールバルブ75a、75bの直前の上流側制御油路72にスプールバルブ側油圧センサ161が位置するため、各スプールバルブ75a、75bに作用する油圧を精度良く測定することができる。
本実施の形態では、スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163で検出された油圧に基づいて以下のように内燃機関1の制御が行なわれる。
ECU76は、内燃機関1が稼働されている状態では常時、スプールバルブ側油圧センサ161、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163から出力される油圧を監視している。
スプールバルブ側油圧センサ161によって上流側制御油路72の油圧がスプールバルブ75a、75bに許容される油圧の正常値の範囲よりも高いことが検出された場合、ECU76は、運転者に異常を報知する警告灯(不図示)を点灯させるとともに、内燃機関1のエンジン回転数を所定値以下にする制御を行なう。ここで、エンジン回転数の所定値は、クランク軸2により駆動されるオイルポンプ50の回転数が十分に下がり、スプールバルブ75a、75bに作用する油圧がスプールバルブ75a、75bに影響するほど高い油圧にならない回転数に設定される。すなわち、上流側制御油路72の油圧が高すぎる場合には、ECU76によってエンジン回転数が所定値以下に制御され、オイルポンプ50の回転数が低下するため、スプールバルブ75a、75bに過大な圧力が作用することを防止できる。
また、スプールバルブ側油圧センサ161によって上流側制御油路72の油圧がスプールバルブ75a、75bに供給されるべき正常値の範囲よりも低いことが検出された場合、ECU76は、上記警告灯を点灯させる。
第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163の少なくともいずれかによって制御油路73、74の油圧がバルブ休止機構80に許容される正常値の範囲よりも高いことが検出された場合、ECU76は、上記警告灯を点灯させるとともに、内燃機関1のエンジン回転数を所定値以下にする制御を行なう。ここで、エンジン回転数の所定値は、クランク軸2により駆動されるオイルポンプ50の回転数が十分に下がり、バルブ休止機構80に作用する油圧がバルブ休止機構80に影響するほど高い油圧にならない回転数に設定される。すなわち、制御油路73、74の油圧が高すぎる場合には、ECU76によってエンジン回転数が所定値以下に制御され、オイルポンプ50の回転数が低下するため、バルブ休止機構80に過大な圧力が作用することを防止できる。
また、スプールバルブ75a、75bの少なくともいずれかをON状態として、バルブ休止機構80を作動させる制御を行なったにもかかわらず、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163の少なくともいずれかによって、制御油路73、74の油圧が、対応するバルブ休止機構80を作動させることが可能な正常値の範囲よりも低いことが検出された場合、ECU76は、上記警告灯を点灯させる。この場合、油圧が低下したバルブ休止機構80は作動できないため、ECU76は、内燃機関1を、4気筒運転、或いは、後側バンクBrの気筒の内、油圧が正常な方の気筒及び前側バンクBfを稼働させる3気筒運転させる制御を行なう。
また、上流側制御油路72及び制御油路73、74の油圧が高い場合においてエンジン回転数を上記所定値以下に低下させる場合、ECU76は、前側スロットルボディ60f及び後側スロットルボディ60rの各モータ65を直接駆動してエンジン回転数を低下させる。このように、ECU76によって制御される前側スロットルボディ60f及び後側スロットルボディ60rをエンジン回転数を低下させる手段としたため、エンジン回転数を低下させるための専用の機構を設ける必要がない。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、バルブ休止機構80を駆動するアクチュエータとしてのバルブリフタ13の作動油が通る制御油路73、74を後シリンダヘッド4rに設け、油圧を検知する第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163を制御油路73、74に設けたため、バルブ休止機構80の直前の油圧を検出でき、バルブ休止機構80に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163を、スプールバルブ75a、75bとバルブリフタ13との間の制御油路73、74に配置するため、バルブ休止機構80に必要な油圧が発生しているか否かを精度良く測定することができる。
また、上流側制御油路72にスプールバルブ側油圧センサ161を設けたため、スプールバルブ側油圧センサ161によって、スプールバルブ75a、75bに過大な油圧が作用しているか否かを監視できる。
さらに、第2気筒用油圧センサ162及び第3気筒用油圧センサ163が正常値の範囲に無く、油圧が高いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、バルブ休止機構80に過大な油圧が作用することを防止できる。
また、スプールバルブ側油圧センサ161が正常値の範囲に無く、油圧が高いときにエンジンの回転数を所定値以下にするため、スプールバルブ75a、75bに過大な油圧が作用することを防止できる。
また、ECU76によって駆動される前側スロットルボディ60f及び後側スロットルボディ60rによってエンジン回転数を所定値以下に制御するため、エンジン回転数を制御する専用の機構を別に設ける必要が無い。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されない。
上記実施の形態では、可変動弁機構はバルブ休止機構80であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変動弁機構はバルブ休止を行なわないものであっても良い。例えば、可変動弁機構は、バルブのリフト量及び開閉の位相を連続的に可変とする可変動弁機構であっても良い。
1 内燃機関(エンジン)
4r 後シリンダヘッド(シリンダヘッド)
13 バルブリフタ(油圧アクチュエータ)
60f 前側スロットルボディ(電子制御式のスロットル)
60r 後側スロットルボディ(電子制御式のスロットル)
72 上流側制御油路
73 制御油路(アクチュエータ側制御油路)
74 制御油路(アクチュエータ側制御油路)
75a スプールバルブ(油圧切換バルブ)
75b スプールバルブ(油圧切換バルブ)
76 ECU(制御部)
80 バルブ休止機構(可変動弁機構)
161 スプールバルブ側油圧センサ(第2の油圧センサ)
162 第2気筒用油圧センサ(第1の油圧センサ)
163 第3気筒用油圧センサ(第1の油圧センサ)

Claims (9)

  1. 油圧によって駆動される油圧アクチュエータ(13)により駆動される可変動弁機構を備える内燃機関において、
    前記油圧アクチュエータ(13)を駆動する作動油が通る制御油路(73、74)をシリンダヘッド(4r)に設け、前記制御油路(73、74)に該制御油路(73、74)の油圧を検知する第1の油圧センサ(162、163)を配置し、
    前記油圧アクチュエータ(13)を駆動する作動油をON/OFFする油圧切換バルブ(75a、75b)と前記油圧アクチュエータ(13)との間のアクチュエータ側制御油路(73、74)を前記シリンダヘッド(4r)に設けるとともに、該アクチュエータ側制御油路(73、74)に前記第1の油圧センサ(162、163)を配置し、
    前記油圧切換バルブ(75a、75b)の上流に位置する上流側制御油路(72)に第2の油圧センサ(161)を設け、
    前記シリンダヘッド(4r)は、一端側にカムチェーン室(35)が設けられ、
    前記油圧切換バルブ(75a、75b)は、前記カムチェーン室(35)とは反対側の側面(45a)に取り付けられるとともに、該油圧切換バルブ(75a、75b)が取り付けられる前記側面(45a)に交接する他の面(45b、45c)に、前記第1の油圧センサ(162、163)と、前記第2の油圧センサ(161)とが取り付けられることにより、前記第1の油圧センサ(162、163)と、前記第2の油圧センサ(161)及び前記油圧切換バルブ(75a、75b)とは、前記カムチェーン室(35)とは反対側の他端側に寄せて配置されることを特徴とする可変動弁機構を備える内燃機関。
  2. 前記第2の油圧センサ(161)は、前記第1の油圧センサ(162)と同一面に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  3. 前記第2の油圧センサ(161)の取り付け方向は、前記第1の油圧センサ(162)の取り付け方向と略同方向であることを特徴とする請求項1または2記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  4. 前記第2の油圧センサ(161)は、前記第1の油圧センサ(162)の上下方向に重ねて配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  5. 前記油圧切換バルブ(75a、75b)は、前記シリンダヘッド(4r)の側面に複数設けられるとともに、並べて配置され、該油圧切換バルブ(75a、75b)が配置される側面の側面視で、前記油圧切換バルブ(75a、75b)に前記制御油路(73、74)の一部が重なることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  6. 前記油圧切換バルブ(75a、75b)の下方で、複数の前記油圧切換バルブ(75a、75b)が並ぶ方向に沿って前記上流側制御油路(72)が形成されることを特徴とする請求項5記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  7. 前記第1の油圧センサ(162、163)が正常値の範囲に無いときに、警告を行うとともに、エンジン回転数を所定値以下にすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  8. 前記第2の油圧センサ(161)が正常値の範囲に無いときに、警告を行うとともに、エンジン回転数を所定値以下にすることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  9. 前記エンジン回転数を前記所定値以下にする手段は、エンジン(1)を制御する制御部(76)によって駆動される電子制御式のスロットル(60f、60r)であることを特徴とする請求項7または8に記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
JP2010083149A 2010-03-31 2010-03-31 可変動弁機構を備える内燃機関 Expired - Fee Related JP5563866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083149A JP5563866B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 可変動弁機構を備える内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010083149A JP5563866B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 可変動弁機構を備える内燃機関

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011214499A JP2011214499A (ja) 2011-10-27
JP5563866B2 true JP5563866B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=44944482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010083149A Expired - Fee Related JP5563866B2 (ja) 2010-03-31 2010-03-31 可変動弁機構を備える内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5563866B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6156007B2 (ja) * 2013-09-18 2017-07-05 マツダ株式会社 エンジンのシリンダヘッド構造及びその製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2505455B2 (ja) * 1987-04-24 1996-06-12 マツダ株式会社 エンジンの動弁装置
JP2688934B2 (ja) * 1988-08-01 1997-12-10 本田技研工業株式会社 可変バルブタイミング型エンジンにおけるフェールセーフ制御方法
JPH0717766Y2 (ja) * 1989-06-20 1995-04-26 本田技研工業株式会社 内燃機関の動弁機構
JP2605282Y2 (ja) * 1991-12-16 2000-07-04 三菱自動車エンジニアリング株式会社 バルブ機構
JP4163315B2 (ja) * 1999-01-11 2008-10-08 本田技研工業株式会社 エンジンの動弁装置
JP4048832B2 (ja) * 2002-05-20 2008-02-20 マツダ株式会社 エンジンの動弁装置
JP3607261B2 (ja) * 2002-05-23 2005-01-05 本田技研工業株式会社 ハイブリッド車両における動弁機構の油圧供給装置
JP2004360613A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Nissan Kohki Co Ltd 低燃圧時のエンジン保護制御方法
JP4120823B2 (ja) * 2003-10-07 2008-07-16 三菱自動車工業株式会社 内燃機関の動弁装置及び可変動弁機構の初期設定装置
JP4626994B2 (ja) * 2005-03-31 2011-02-09 本田技研工業株式会社 内燃機関
JP2008095658A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011214499A (ja) 2011-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2603483C (en) Multicylinder internal combustion engine
JP5384413B2 (ja) バルブ休止機構を備える内燃機関
JP4463488B2 (ja) スロットルボディ
JP4163315B2 (ja) エンジンの動弁装置
JP4303342B2 (ja) 自動二輪車用多気筒エンジン
JP2015068317A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
US8245674B2 (en) Power unit for vehicle
JP5563866B2 (ja) 可変動弁機構を備える内燃機関
JP5859493B2 (ja) 内燃機関の油路構造
JP5571997B2 (ja) 可変動弁機構を備える内燃機関
JP5474699B2 (ja) 可変動弁機構を備える内燃機関
JP6098570B2 (ja) エンジンの制御装置
JP5563867B2 (ja) 気筒休止機構を備える多気筒内燃機関
US7637235B2 (en) Valve timing controller for engine
JP5528886B2 (ja) 気筒休止機構を備える多気筒内燃機関
JP2009057879A (ja) 気筒休止機構を備えたエンジン
JP5586087B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP5478401B2 (ja) 内燃機関の動弁機構
JP4346049B2 (ja) 弁休止機能付エンジン
JP4379222B2 (ja) 動弁装置及び内燃機関
JP5525311B2 (ja) 副室付き内燃機関
JP2009287504A (ja) 車両用パワーユニット
JP2009287505A (ja) 自動二輪車用パワーユニット
JP2009275514A (ja) 車両用パワーユニット
JP2011179377A (ja) 可変動弁機構を備えた内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140428

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140610

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5563866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees