JP5562600B2 - 干渉計 - Google Patents
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Description
このような干渉計の一例として、例えば、特許文献1には、光源装置(光源部)において半導体レーザから出射されたレーザ光をファイバのコアに集光させて、光源装置に取り付けられたファイバ内を伝搬させて、干渉計本体部の内部に出射させ、干渉計本体部の内部のコリメータレンズによって干渉縞を得るための平行光束を形成する干渉計装置が記載されている。
特許文献1の干渉計装置では、ファイバは光源装置と一体に設けられている。そして、ファイバの出射端部に、干渉計本体部に設けられたレセプタクルに着脱する光コネクタのプラグが設けられている。このような構成により、光源部がファイバを介して干渉計本体部に接続されている。
特許文献1に記載の技術では、ファイバが光源部と一体に設けられているため、例えば、ファイバまたは光源部に損傷や故障が発生した場合、ファイバのみ、あるいは光源部のみを交換することは容易にはできず、特に使用者がそのような交換作業を行うことは困難であるという問題がある。このため、使用者が部品交換して修理する場合、ファイバのみが損傷した場合でも、光源部も合わせて交換しなければならず、修理費用が高価になってしまう。また、メーカ等に修理を依頼してファイバのみを交換する場合でも、ファイバの交換後にレーザ光源とファイバの入射端との位置関係を再調整する必要がある。このため、やはり修理費が高価につくという問題がある。
ファイバのみを交換できるように、例えば、干渉計本体部と同様のレセブタクルを光源部に設け、ファイバの入射端にはプラグを設けて、ファイバを光源部に着脱可能に設けることも考えられるが、プラグに固定されたファイバのフェルールとレセプタクルの嵌合穴との間の嵌め合いの寸法公差では、着脱したときに光源部に対するファイバコアの位置がばらつくため、集光された光束を確実にはファイバコアに入射させることができない。このため、干渉計本体部との連結に用いられる光コネクタと同様の光コネクタでは、光源部との間でファイバを着脱することができないという問題がある。
図1は、本発明の実施形態に係る干渉計の概略構成を示す模式的な構成図である。図2は、本発明の実施形態に係る光源部およびファイバ保持部材の装着時の概略構成を示す模式的な断面図である。図3は、本発明の実施形態に係るファイバ保持部材の取り外し時の様子を示す模式的な断面図である。図4(a)は、図3におけるA視の側面図である。図4(b)は、図4(a)におけるC−C断面図である。図5は、図3におけるB視の部分側面図である。図6は、本発明の実施形態に係るファイバ保持部材に用いるレセプタクルの模式的な側面図である。
なお、各図面は、模式図のため形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同じ)。
被測定面5aとしては、例えば、凸球面や平面等でもよいが、以下では、一例として、平凹レンズからなる被測定体5の凹球面の場合で説明する。
干渉計50の概略構成は、光源部52、ファイバ組立体55、および干渉計本体部51を備える。また、光源部52および干渉計本体部51には、これらの動作の制御を行う制御部53がそれぞれ電気的に接続されている。
レーザ光源20は、例えば、He−Neレーザなどの気体レーザからなる細長い円柱状の部材である。レーザ光源20には、レーザ電源21が接続され、レーザ電源21から電力の供給を受けてレーザ光を発振し、先端側に設けられた出射開口20aから平行光31aを出射できるようになっている。このため、レーザ光源20は、平行光束を出射する光束発生部を構成している。
レーザ電源21は、レーザ光源20および制御部53に電気的に接続され、制御部53からの制御信号に基づいて、レーザ光源20に電力の供給と停止とを行うものである。
固定部材取付部22bは、固定部材24を固定するため図示鉛直方向に延ばされた平面部と、固定部材24を固定ねじ29で固定するためこの平面部から水平方向内側に設けられた4つの雌ねじ部22d(図4(b)参照)とで構成される。
固定部材取付部22bの材質は、例えば、ステンレス鋼などの適宜の金属を採用することができる。
固定部材取付部22bの裏面側の側面には、レーザ光源20の先端側を保持するための横穴部である光源保持部22aが設けられている。光源保持部22aの中心には、平行光31aを通過させるため、固定部材取付部22bに貫通された孔部22cが設けられている。
また、特に図示しないが、孔部22cには、孔部22cを通過する平行光31aの光量を規制するため、フィルタや可変絞りなどの適宜の光量規制部材が設けられていてもよい。
固定部材24は、板厚方向の一方の平面である被固定部24aの中心に設けられた開口部24bを備える。また、板厚方向の他方の平面側から開口部24bと同軸かつ開口部24bよりも大径の内径D0(呼び寸法)を有する円筒穴形状に設けられた嵌合穴部24cと備える。また、嵌合穴部24cの内側面と開口部24bとの間に、嵌合穴部24cの中心軸に直交する平面である当付面24d(位置決め面)を備える。嵌合穴部24cの円筒面状の内側面は、後述する被嵌合部25eを嵌合する嵌合面を構成している。
固定部材24の内径D0は、平行光31aの光束径よりも大きい適宜の寸法とすることができるが、本実施形態では、後述する入射端側プラグ12aの外形よりも大きな寸法、例えば、D0=35(mm)としている。
固定部材24の当付面24d上には、嵌合穴部24cの中心と同心の円周を4等分する位置に、固定ねじ28をそれぞれねじ締結するための4つの雌ねじ部24eが設けられている。
また、嵌合穴部24cの外周側には、嵌合穴部24cの中心と同心の円周を4等分する位置に、固定ねじ29をそれぞれ挿通させるための4つの固定ねじ挿通孔24f(図4(b)参照)が設けられている。
固定部材24は、機械的な突き当てや嵌合等によってこのような位置関係に配置してもよいが、本実施形態では、支持部材22に対して固定部材24を位置調整してから固定している。
例えば、固定部材24の径方向の位置調整は、固定部材24を径方向に移動可能に保持する適宜の組み付け治具などを用いることができる。また、固定部材24の軸方向の位置調整は、例えば、固定部材取付部22bと被固定部24aとの間にシムを挟むことなどによって、高精度に調整することができる。
なお、レーザ光源20からは平行光31aが出射されるため、レーザ光源20と固定部材24との間の光軸O方向の距離は適宜に設定することができる。
フェルール12cおよび連結部12dの形状は、例えば、JIS−C5970−F01などに規定される光ファイバコネクタの適宜のプラグ形状を採用することができる。ただし、本実施形態の入射端側プラグ12aとレセプタクル27とは、干渉計50の使用者が着脱することはないため、装着後容易に取り外しできないように接着剤(例えば、アラルダイト)が施されている。
出射端側プラグ12bのフェルールおよび連結部の形状は、入射端側プラグ12aと同様に、例えば、JIS−C5970−F01などに規定される光ファイバコネクタの適宜のプラグ形状を採用することができる。ただし、本実施形態の出射端側プラグ12bとレセプタクル13とは、従来の干渉計において干渉縞本体部に着脱可能に設けられたファイバと同様に、干渉計50の使用者が容易に着脱できるようになっている。
被当付面25fは、固定部材24の当付面24dに当て付けられる平面からなる。
被嵌合部25eは、外径D0(呼び寸法)を有し、被当付面25fから嵌合穴部24cの深さ以上の範囲にわたって設けられた円筒面である。
嵌合穴部24cの内径D0と被嵌合部25eの外径D0との寸法公差は、使用者が、ファイバ保持部材25を容易に着脱できるように隙間嵌めであることが好ましい。本実施形態では、呼び寸法D0=35(mm)の場合の一例として、穴側の嵌合穴部24cは、+0.01mm〜+0.03mm、軸側の被嵌合部25eは、−0.03mm〜−0.01mmとしている。この場合、嵌合穴部24cの中心と被嵌合部25eの中心とは、最大0.06mmずれることになる。
レンズ取付部25aおよびレセプタクル固定部25cの間には、光束を通過させるための貫通孔25bがファイバ保持部材25の中心軸と略同軸の位置に設けられている。
レンズ取付部25aおよびレセプタクル固定部25cの少なくともいずれかは、被取付物を径方向に位置調整ができるような大きさを備えている。本実施形態では、一例として被取付物であるレセプタクル27を位置調整できるように、レセプタクル固定部25cの径方向の大きさをレセプタクル27の外形よりも大きく設定して(図5参照)、レセプタクル27の径方向の位置を調整できるにしている。
レンズ取付部25aとレセプタクル固定部25cとの間の軸方向の距離は、レセプタクル固定部25cに固定されたレセプタクル27においてフェルール12cの先端に位置するファイバコア12eの端面(ファイバ12に入射端)が集光レンズ26の焦点面と整列する寸法に設定される。本実施形態では、レンズ取付部25a、レセプタクル固定部25cはファイバ保持部材25に一体に設けられており、それぞれの加工寸法によって距離が調整されている。
例えば、本実施形態では、集光レンズ26を接着固定しているため、必要に応じて接着剤の供給溝(不図示)を備える略円筒穴形状とされている。
また、例えば、雄ねじが設けられたレンズ押さえリングなどの押さえ部材を用いて固定する場合には、レンズ押さえリングを取り付ける雌ねじ部などがレンズ取付部25aの内周側に設けておく。
また、レセプタクル固定部25cの底面部には、固定ねじ30(図5参照)によってレセプタクル27を固定するための雌ねじ部25gが、後述するレセプタクル27の固定ねじ挿通孔27eと同一の位置関係に設けられている。
レセプタクル27の固定面27dと反対側の面には、中心に入射端側プラグ12aを嵌合して位置決めするフェルール固定部27bが設けられ、フェルール固定部27bの外周部には、入射端側プラグ12aの連結部12dと連結するための連結部27cが設けられている。フェルール固定部27bと固定面27dとの間には、集光レンズ26を透過した光束をフェルール12cの中心に設けられたファイバコア12eに導くための開口部27aが設けられている。
フェルール固定部27bおよび連結部27dの形状は、例えば、JIS−C5970−F01などに規定される光ファイバコネクタの適宜のレセプタクル形状を採用することができる。
集光レンズ26のレンズ構成は、一例として凸平レンズの場合を図示しているが、レンズ形状はこれには限定されず、また単レンズにも限定されない。
まず、ファイバ保持部材25のレンズ取付部25aに集光レンズ26を挿入して、集光レンズ26をレンズ取付部25aに接着する。
次に、固定部材24と同様な構成の嵌合部が設けられた調整治具上にファイバ保持部材25を固定する。そして、ファイバ12の入射端側プラグ12aが連結されたレセプタクル27をファイバ保持部材25のレセプタクル固定部25cに配置し、適宜の移動調整治具によって、レセプタクル27の固定面27dをレセプタクル固定部25cに押圧保持する。
次に、ファイバ12の出射端側プラグ12bを調整用の光検出装置に接続し、調整用の平行光束を集光レンズ26に入射させて、光検出装置によって、ファイバ12の出射端から出射される光量を測定する。
そして、移動調整治具によってレセプタクル27を径方向に移動させ、光検出装置の測定光量が最大となる位置にレセプタクル27を位置合わせする。この状態で、固定ねじ30を用いて、レセプタクル27をファイバ保持部材25に固定する。
なお、その際、ファイバ12の入射端側プラグ12aが使用者によってレセプタクル27から容易に取り外しできないように、接着剤(例えば、アラルダイト)などによりレセプタクル27に対して入射端側プラグ12aを固定する。
以上で、ファイバ組立体55の組立が終了する。
干渉計本体部51は、図1に示すように、コリメータレンズ2、ビームスプリッタ3、フィゾーレンズ4、レンズ駆動部8、駆動制御部9、保持台10、集光レンズ6、およびCCD7を備える。これらは、本体部筐体51aの内部で不図示の支持部材によって支持され、互いの相対位置が位置決めされている。
また、コリメータレンズ2の光軸上の本体部筐体51aには、ファイバ12の出射端側プラグ12bを着脱可能に連結するレセプタクル13が設けられている。
ビームスプリッタ3は、平行光32aを反射してフィゾーレンズ4の光軸L上に導くとともに、フィゾーレンズ4側から入射する後述の被測定面反射光32c、参照面反射光32dを透過する光分岐素子である。
フィゾー面4aの形状は、精度よく仕上げられた球面である。このため、フィゾー面4aは、被測定面5aで反射された被測定面反射光30cの波面を変換して参照面反射光32dとの干渉縞を形成するための参照面を構成している。
駆動制御部9は、制御部53からの制御信号に基づいて、フィゾーレンズ駆動部8の駆動量を制御し、これにより被測定面5aのフィゾー面4aに対する光軸Lに沿う方向の相対位置を制御するものである。
保持台移動機構11は、保持台10上の被測定面5aの光軸を光軸Lと同軸に位置合わせするとともに、フィゾーレンズ4と被測定体5との間の光軸Lに沿う方向の距離を調整する機構である。
CCD7は、撮像面7a上に投影された干渉縞画像を光電変換する撮像素子である。
CCD7は、制御部53に電気的に接続されており、制御部53によって撮像動作が制御される。CCD7で撮像した画像信号は制御部53に送出される。
制御部53の装置構成は、本実施形態では、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータで構成され、このコンピュータにより適宜の制御プログラム、演算プログラムを実行することで上記の動作制御の機能を実現している。
図7(a)、(b)は、それぞれ、集光光学系のチルト偏心、シフト偏心における集光位置の位置ずれを説明する模式図である。図7(c)は、ファイバ組立体の調整精度について説明する模式図である。図8は、プラグとレセプタクルとの嵌め合い公差によるファイバコアの位置ずれについて説明する模式図である。
ファイバ組立体55は、調整治具によって集光レンズ26に対するレセプタクル27の位置関係が調整されているため、平行光31aは、レセプタクル27に保持されたファイバ12の入射端のファイバコア12eに入射する。
ファイバコア12eに入射された光は、ファイバ12を通して、出射端側プラグ12bの出射端まで伝送され、出射端から発散光として干渉計本体部51内に出射される。この発散光はコリメータレンズ2によって平行光32aに変換され、干渉縞画像の取得に用いられる。
また、ファイバ保持部材25の被嵌合部25eを嵌合穴部24cに嵌合させ、固定ねじ28によって、ファイバ保持部材25を固定部材24に固定することで、ファイバ組立体55を固定部材24に装着することができる。
このとき、ファイバ保持部材25は、固定部材24の嵌合穴部24cと当付面24dとによって、位置決めされるため、当付面24dの配置位置に集光レンズ26の光軸O方向の位置およびチルト姿勢が位置決めされ、嵌合穴部24cおよび被嵌合部25eの嵌め合い公差の範囲で集光レンズ26の径方向の位置が位置決めされる。
例えば、図7(a)に示すように、ファイバコア12eの中心の点Pが集光レンズ26の焦点位置に位置合わせされている場合、ファイバ保持部材25が光軸Oに対して角度θだけ傾斜すると、平行光31aの集光位置が点Pに対して径方向にδt(=f・tanθ)だけずれることになる。ここで、fは集光レンズ26の焦点距離である。
また、図7(b)に示すように、ファイバ保持部材25が光軸Oに対して径方向にδsだけ平行にずれると、平行光31aは集光レンズ26の光軸OL上に集光されるので、集光位置が平行光31aの光軸Oからδsだけ平行移動され、ファイバ保持部材25の固定されたファイバコア12eの中心の点P上に集光される。
このように、本実施形態では、ファイバ組立体55が集光レンズ26を備えるため、ファイバ保持部材25の中心軸と光軸Oとの平行が保たれていれば、平行光31aを確実にファイバコア12eに結合することができる。
この点について、具体的な数値例で説明する。例えば、レセプタクル27および入射端側プラグ12aがJIS−C5970−F01形単心光ファイバコネクタのうち、プラグの等級Bの場合の一例を図8に示す。
フェルール12cおよびフェルール固定部27bの外径および内径の呼び寸法は2.5mmであり、ファイバコア12eの径d1は、モードフィールド径を採用すると、d1=0.0045(mm)である。このとき、フェルール12cとファイバコア12eの同軸度は0.0014mm以下であり、フェルール12cの外径d2(mm)は、2.4985≦d2≦2.4995である。一方、フェルール固定部27bの内径d3(mm)は、2.504≧d3 ≧2.501である。
したがって、フェルール12cの外径とフェルール固定部27bの内径との間の隙間Δは、最大で、Δ=0.0055(mm)となり、さらにフェルール12cとファイバコアとの同軸度0.0014mmを考慮して、0.0069mmが、フェルール固定部27bの中心Qとファイバコア12eの中心Pとの最大ずれ量になる。
このような最大ずれ量は、ファイバコア12eの径d1よりも大きいので、集光レンズ26で集光された光がファイバコア12eにまったく入らない場合が起こりうることになる。
従来の干渉計(例えば、上記の特許文献1に記載の干渉計装置)において、光源部に接続されたファイバを規格化された光コネクタによって着脱可能に設けることができないのはこのような理由による。
図8(c)に示すように、集光レンズ26とレセプタクル27との調整誤差によって、集光レンズ26が、ファイバコア12eに対してδ2だけシフト偏心し、レーザ光源20と固定部材24との間の調整誤差、集光レンズ26の組み付け誤差、あるいは被当付面25fの製作誤差などによって、集光レンズ26が角度θだけチルト偏心したとする。チルト偏心による集光位置の位置ずれδ1は、上記δtと同様に次式(1)で表される。
また、w2は、ファイバコア12eの半径であり、モードフィールド径d1を用いて、w2=d1/2で表される。
また、ηはファイバのカップリング効率である。
本実施形態の例では、被嵌合部25eと嵌合穴部24cとの嵌合公差によって、光軸Oと集光レンズ26の光軸OLとは、最大0.06mm(本実施形態の例のモードフィールド径の13倍以上に相当)ずれるが、確実にファイバ12に光結合させることができる。
また、このように被嵌合部25eを嵌合穴部24cに対して隙間嵌めの嵌合で着脱することができるので、固定ねじ29を外すことで、使用者でも容易に、ファイバ組立体55を光源部52に着脱することができる。
また、交換用のファイバ組立体55を同様の寸法精度、調整精度で用意しておくことで、互換性を有するファイバ組立体55が得られるので、例えばファイバ12が損傷した場合には、使用者によってファイバ組立体55だけを交換することができるので、容易に修理することができ、修理費用を低減することができる。
次に、本実施形態の第1変形例に係る干渉計について説明する。
図9は、本発明の実施形態の第1変形例に係る干渉計の光源部およびファイル保持部材の概略構成を示す模式的な断面図である。
本変形例では、半導体レーザ40およびコリメータレンズ41は、コリメータレンズ41の焦点位置を半導体レーザ40の発光点に位置合わせされた状態で、円筒状の外形を有する鏡筒部材42の中心軸に沿って保持されている。このため、半導体レーザ40から出射される平行光31aの光軸は、鏡筒部材42の中心軸に整列されている。
また、光源部52Aは、これらの変更に合わせて、光源部52から支持部材23を削除し、支持部材22、レーザ電源21に代えて、支持部材22A、レーザ駆動部21Aを備える。
このため、支持部材22Aは、支持部材22の光源保持部22a、孔部22cに代えて、鏡筒部材42の中心軸が光軸Oに整列するように鏡筒部材42を保持する貫通孔からなる光源保持部22dを備える。
鏡筒部材42は、例えば、不図示の固定ねじなどによって、支持部材22Aに固定されている。
本変形例の光源部52Aでは、レーザ光源20に代えて半導体レーザ40を用いるため、光源部52に比べて、光源部筐体52aを格段に小型化することができる。
次に、本実施形態の第2変形例に係る干渉計について説明する。
図10(a)は、本発明の実施形態の第2変形例に係る光源部およびファイル保持部材の装着時の概略構成を示す模式的な部分断面図である。図10(b)は、本発明の実施形態に係るファイバ保持部材の取り外し時の様子を示す模式的な断面図である。
固定部材24Aは、上記実施形態の固定部材24から雌ねじ部24eを削除した形状を、磁性体からなる金属で形成したものである。
ファイバ保持部材25Aは、上記実施形態のファイバ保持部材25の固定ねじ挿通孔25dを削除し、被当付面25fに磁石43を埋設するための磁石取付穴25hを設けたものである。
磁石取付穴25hの平面視の形状は、磁石43の個数および形状に応じて適宜の形状を採用することができる。また、磁石取付穴25hの深さは、磁石43の厚さよりわずかに深い深さとされ、磁石取付穴25hに取り付けられた磁石43は、被当付面25fからは突出しないようになっている。
磁石43は、適宜形状の永久磁石を採用することができるが、磁石43は、固定部材24Aにファイバ保持部材25Aを安定して装着するために、被当付面25fの周方向にわたってバランスよく吸引力が得られる構成とすることが好ましい。
例えば、円板状の磁石43を被当付面25fの周方向を等分する位置に3以上設ける構成や、円環状の磁石43を被嵌合部25eと略同軸に配置する構成などを好適に採用することができる。
また、ファイバ保持部材25Aの側面を持って引き抜くことにより、図10(b)に示すように、ファイバ保持部材25Aを固定部材24Aから取り外すことができる。
このように、本変形例では、上記実施形態のように複数の固定ねじ28を用いていないため、上記実施形態に比べて、容易かつ迅速にファイバ組立体55Aを着脱することができる。
次に、本実施形態の第3変形例に係る干渉計について説明する。
図11(a)は、本発明の実施形態の第3変形例に係るファイル保持部材の概略構成を示す模式的な断面図である。図11(b)は、図11(a)におけるE視側面図である。図11(c)は、図11(a)におけるF視側面図である。
ファイバ保持部材25Bは、上記実施形態のファイバ保持部材25のレンズ取付部25aに代えて、集光レンズ26の位置を軸方向に調整するためのスライド孔25iを備え、ファイバ保持部材25Bの側面からスライド孔25iの側面まで径方向に貫通する雌ねじ部25kと、ファイバ保持部材25Bの側面からレセプタクル固定部25cの側面まで径方向に貫通する4つの雌ねじ部25jとを追加したものである。
レセプタクル27Aは、図11(c)に示すように、上記第1の実施形態のレセプタクル27の平面視形状を角が丸められた正方形形状として、平面状の4つの側面部27fを設けたものである。
また、レセプタクル27Aを固定する4つの固定ねじ30を緩めて、互いに対向する位置に螺合された2組の調整ねじ45を螺進させて径方向に進退させることで、調整ねじ45の先端でレセプタクル27Aの側面部27fの位置を規制して、2軸方向に沿って移動させることができる。
このため、4つの調整ねじ45および雌ねじ部25jは、レセプタクル27Aの集光レンズ26に対する相対位置を調整する位置調整機構を構成している。
次に、第1の実施形態で用いた調整治具上にファイバ保持部材25Bを固定する。そして、レセプタクル固定部25cと同位置に受光センサを配置して、集光レンズ26によって集光されたスポット径を測定ながら、レンズホルダ44を軸方向に移動させてスポット径が最小となる位置を見つけて、集光レンズ26の集光面がレセプタクル固定部25cに整列するように調整する。そして、レンズ固定ねじ46を締めて、レンズホルダ44の位置を固定する。
次に、ファイバ12の入射端側プラグ12aが連結されたレセプタクル27Aをファイバ保持部材25Bのレセプタクル固定部25cに配置し、レセプタクル27Aの固定面27dをレセプタクル固定部25cに押圧保持する。
次に、ファイバ12の出射端側プラグ12bを調整用の光検出装置に接続し、調整用の平行光束を集光レンズ26に入射させて、光検出装置によって、ファイバ12の出射端から出射される光量を測定する。
そして、調整ねじ45を移動させて、レセプタクル27Aを径方向に移動させ、光検出装置の測定光量が最大となる位置にレセプタクル27Aを位置合わせする。この状態で、固定ねじ30を用いて、レセプタクル27をファイバ保持部材25Bに固定する。
以上で、ファイバ組立体55Bの組立が終了する。
また、例えば、組立工程で調整不良が発生した場合や、外力を受けるなどして集光レンズ26とレセプタクル27Aとの位置関係に狂いが生じて使用不能になった場合でも、調整ねじ45やレンズ固定ねじ46を緩めるだけで容易に再調整を行うことができるので、集光レンズ26やレセプタクル27Aを接着などによって固定する場合に比べて、修理が容易となる。
また、固定部材、またはその近傍に、ファイバ保持部材の装着および取り外しに連動して、開放および閉止されるシャッタ機構を設けてもよい。
12a 入射端側プラグ
12e ファイバコア
27、27A レセプタクル
20 レーザ光源(光束発生部)
24、24A 固定部材(着脱部)
24c 嵌合穴部(被嵌合面)
24d 当付面(位置決め面)
25、25A、25B ファイバ保持部材
25c レセプタクル固定部
25e 被嵌合部(被嵌合面)
25f 被当付面(被位置決め面)
25j 雌ねじ部(位置調整機構)
26 集光レンズ(集光光学系)
40 半導体レーザ(光束発生部)
41 コリメータレンズ(光束発生部)
45 調整ねじ(位置調整機構)
31a 平行光
50、50A、50B、50C 干渉計
51 干渉計本体部
52、52A、52B 光源部
55、55A、55B ファイバ組立体
L、O、OL 光軸
Claims (3)
- 光源部、干渉計本体部およびファイバを有し、前記光源部からの光を前記ファイバの入射端に入射して前記ファイバの出射端から前記干渉計本体部の内部に導入する干渉計であって、
前記ファイバの入射端側を保持するとともに、前記光源部に対して着脱可能に設けられたファイバ保持部材と、
該ファイバ保持部材の内部に、前記ファイバの入射端に焦点位置を合わせて配置された集光光学系と、
を備え、
前記光源部は、
平行光束を出射する光束発生部と、
前記ファイバ保持部材を着脱可能に保持し、装着時に前記平行光束が前記集光光学系の光軸に沿って入射するように前記ファイバ保持部材を位置決めする着脱部と、
を備えることを特徴とする干渉計。 - 前記ファイバ保持部材は、
先端側に前記集光光学系の光軸と略同軸に設けられた円筒状の被嵌合面と、前記集光光学系の光軸と直交して設けられた被位置決め面と、を備え、
前記着脱部は、前記被嵌合面を嵌合する嵌合面と、前記被位置決め面を前記光束発生部の光軸に直交する位置に位置決めする位置決め面と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の干渉計。 - 前記ファイバ保持部材は、
前記集光光学系と前記ファイバの入射端との相対位置を調整する位置調整機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の干渉計。
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