JP5562262B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

この発明は、高圧系電源装置に用いられるリアクトルに関し、特に小型化、絶縁性向上、生産性改善にかかるものである。
近年、電源装置の小型かつ大電力化が求められており、電源装置に用いられる電子部品の中で大型かつ重量のあるリアクトルの小型化が求められている。
リアクトルは、磁性体からなるコアと、銅などの導体を巻いたコイルと、コアとコイルと間の絶縁を保つボビンとからなる。
リアクトルは、コアの位置がずれるとインダクタンス値は変化してしまう。
特にコア間に、コアと透磁率の大きく異なる物質が介在するギャップを持つリアクトルは、ギャップの精度に対してインダクタンス値の変化が敏感なことから、コア間のギャップの位置精度も重要である。
また、大出力の電源装置ではコイルとコアを含む導体との間に数百Vの高電圧がかかることから絶縁が必要であり、確実に絶縁距離を確保する必要がある。
従来、コアとコイルとの位置決めおよびコア同士との位置決めは、ボビンをコアに沿わせ、ボビンに位置決め用の突起を設けることで行われている(例えば、特許文献1参照)。
また他の例として、リアクトルとケースとの位置決めは、コアと外部ケースとに位置決めのために凹凸を設けることにより行われている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4066840号公報 特開2010−165858号公報
特に、車載用昇圧DC/DCコンバータに用いられる従来のリアクトルは、コイルに600V以上の高圧がかかり数十Aの大電流が流れるため発熱が大きく、放熱のためにリアクトルを外部ケースに収納し、放熱性樹脂でポッティングされている。放熱性を上げるためには、リアクトルと外部ケースとの距離は近いほうがいいが、一方でコイルに600V以上の高圧がかかることからコイルとコアの間、コイルと外部ケースの間の絶縁が重要となる。また、外部ケースがシールドの役割をはたすため、リアクトルと外部ケースとの位置関係によって、外部ケースから受けるインダクタンス値低下の影響度合いが変わってしまう。さらには、リアクトルの性能は、コアの位置がずれるとインダクタンス値は変化してしまう。
特に、コア間にギャップを持つリアクトルは、ギャップの精度に対してインダクタンス値が敏感で、ギャップが広がる方向にずれたり、磁脚に対して垂直方向にずれたりするとインダクタンス値の低下だけでなく漏れ磁束が多くなりコイルの損失も増加することから、コア間のギャップの位置精度が求められるといった問題点がある。但し、コア材料の特性上、飽和磁束密度の制限を回避するためには、ギャップを設けて磁束密度を制限することが通常であり、それが経済的であった。
また、コイルの損失が増加するとリアクトルの熱的性能が低下し、所望の出力で熱的性能を成立させるために冷却器の性能に余裕を持たせる必要があるために、回路装置の大型化になるという問題点があった。先の従来の場合には、コアとコイルと、コア同士の位置関係が正確に決めることができるが、リアクトルを外部ケースに入れる際には位置決め用の部材が別途必要になるという問題点があった。後の従来の場合には、リアクトルと外部ケースとの位置関係は正確に決めることができるが、コアとコイルと、コア同士の位置関係を決めるには位置決め用の部材が別途必要になるという問題点があった。
このように、各々の位置を決める部材が別部材であれば、それぞれの部材の製造公差、取付け公差が積み重なるため余裕を持った設計を行う必要があるが、そのような設計ではリアクトル全体での小型化が困難であるという問題点があった。また、公差が大きくなればリアクトルのインダクタンス値のばらつきや低下が課題となり、ばらつきを考慮した設計を行う必要があるため無駄が多くなるという問題点があった。さらに、部品点数が多いことから生産性、コストの面でも不利になるという問題点があった。また、各従来ではポッティングの樹脂のクラックについては触れられていないが、放熱性を上げるためにフィラーが多く硬い樹脂を用いると、コイルの端部やコアの角の樹脂にクラックが入り耐湿性や絶縁性が劣化するという問題点があった。また、さらに必ず組み立てられるように、公差を確保すると、隙間が生じることになるが、その場合コアやコイルの固定が不十分となり、共振による鳴きなどの不具合が生じるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、小型化、絶縁性・信頼性向上、生産性改善されたリアクトルを提供することを目的とする。
この発明は、
筒部を有する絶縁性部材にてなるボビンと、
上記ボビンの筒部外周上に導電性部材が巻回されてなるコイルと、
上記ボビンの筒部内に貫通する中央磁脚を有し磁性体にてなるコアとを具備し、
非磁性金属の外部ケースに収納されるリアクトルにおいて、
上記ボビンは、上記筒部の内周面が上記コアの中央磁脚の外周面形状に沿った形状の上記筒部と、上記コイルの外部接続位置を規定するためのコイル位置決部と、上記外部ケースとの位置決めを行うケース位置決部とが一体成形にて形成されている
ものである。
この発明のリアクトルは、
筒部を有する絶縁性部材にてなるボビンと、
上記ボビンの筒部外周上に導電性部材が巻回されてなるコイルと、
上記ボビンの筒部内に貫通する中央磁脚を有し磁性体にてなるコアとを具備し、
非磁性金属の外部ケースに収納されるリアクトルにおいて、
上記ボビンは、上記筒部の内周面が上記コアの中央磁脚の外周面形状に沿った形状の上記筒部と、上記コイルの外部接続位置を規定するためのコイル位置決部と、上記外部ケースとの位置決めを行うケース位置決部とが一体成形にて形成されている
ので、ボビンによって、コアとコイルとボビンと外部ケースとの位置関係が精度よく形成することができるため、
小型化、絶縁性向上、生産性改善を図ることができる。
この発明の実施の形態1のリアクトルを外部ケースに収納した構成を示す斜視図である。 図1に示したリアクトルの構成を示す断面図である。 図1に示したリアクトルのコアの構成を示す図である。 図1に示したリアクトルのボビンの嵌合部の構成を示す図である。 図1に示したリアクトルの各部の長さの関係を示す断面図である。 この発明の実施の形態2のリアクトルの構成を示す断面図である。 図6に示したリアクトルのボビンの嵌合部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3のリアクトルのボビンの構成を示す図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1のリアクトルを外部ケースに収納した構成を示す斜視図、図2は図1に示したリアクトルの構成を示す略中央断面図、図3は図1に示したリアクトルのコアの構成を示す斜視図、上面図、側面図、図4が図1に示したリアクトルのボビンの嵌合部の構成を示す図、図5は図1に示したリアクトルの各部の長さの関係を示す断面図である。
図において、リアクトル1は、筒部11を有する例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂などの絶縁性部材にてなるボビン4と、ボビン4の筒部11外周上に絶縁被覆された導電性部材の金属材の例えば帯状の銅材などが螺旋状に巻回されてなるコイル3と、ボビン4の筒部11内に貫通する中央磁脚6を有し磁性体のダスト材にてなるコア2とからなる。そして、リアクトル1は放熱のために、アルミなどの高熱伝導率かつ非磁性体の外部ケース16に収納される。尚、ここではコイル3を銅材にて形成する例を示したが、これに限られることはなく、電気伝導性がよく加工性がよい材料であれば他の材料でもよい。例えば、アルミ系の材料を用いると、銅材の場合より軽量化を図ることが容易になるというメリットがある。また、ここではボビン4をPPS樹脂にて形成する例を示したが、耐熱性があり、成形がよい材料であれば、これに限られることはなく他の材料でもよい。
ボビン4は、筒部11の内周面がコア2の中央磁脚6の外周面形状に沿った形状の筒部11と、コイル3の外部接続位置、すなわち、コイル3の端部9に形成されている主回路(図示無し)と接続するための入力側および出力側の両外部接続部10の位置を規定するためのコイル位置決部15と、外部ケース16との位置決めを行うケース位置決部17とが一体成形にて形成されている。そして、ボビン4は、筒部11の略中央にて分割された第1ボビン12および第2ボビン13とが当接して形成されている。よって、これら第1ボビン12および第2ボビン13に、筒部11とコイル位置決部15とケース位置決部17とがそれぞれ一体成形にて形成されている。そして、コイル位置決部15は、コイル3の導電性部材をガイドするように、導電性部材の厚みより深さ方向を深く、周囲は面取り、もしくは丸みをおびた形状にて形成されている。また、リアクトル1が外部ケース16内に収納され、外部ケース16内に絶縁性樹脂を注型すると、絶縁性樹脂の上面より一部が突出する長さにて形成されている。
さらにボビン4は、図4に示すように、第1ボビン12および第2ボビン13の筒部11の第1端部30と第2端部31との当接側全周において、一方のボビン、ここでは第2ボビン13の第2端部31が凸形状に形成され、他方のボビン、ここでは第1ボビン12の第1端部30が凹形状に形成され、第2端部31が第1端部30上を覆うように嵌合部14が形成されている。図2からも明らかなように、嵌合部14の部分の嵌合後の厚みは、第1ボビン12および第2ボビン13の嵌合部14が形成されている部分の厚みと、それ以外の部分の厚みとが同一となるように形成されているものである。
コア2は、中央磁脚6は断面矩形形状にて形成されている。そして、中央磁脚6の両側面側にコイル3と間隔を隔ててそれぞれ端部磁脚5が形成されている。コア2は、中央磁脚6および端部磁脚5の略中央にて分割された第1コア20および第2コア21にてなり、第1コア20および第2コア21の第1端部磁脚70および第2端部磁脚71が当接して形成され、第1コア20および第2コア21の第1中央磁脚60と第2中央磁脚61との間にはギャップ8を有して形成される。これは、図3(c)に示すように、第1中央磁脚60と第2中央磁脚61との長さ(l)と、第1端部磁脚70と第2端部磁脚71との長さ(L)より短く形成されている。このため、第1端部磁脚70と第2端部磁脚71とを当接することにより、第1中央磁脚60と第2中央磁脚61との間にはギャップ8が形成できるものである。
また、第1ボビン12または第2ボビン13の筒部11のそれぞれの長さ(Lt)は、第1コア20または第2コア21の中央磁脚6すなわち、第1中央磁脚60または第2中央磁脚61の長さ(l)とギャップの長さ(a)との総長と同一または長く形成され、嵌合部14の長さの半分の長さは、第1コア20または第2コア21の中央磁脚6すなわち第1中央磁脚60または第2中央磁脚61の長さ(l)およびギャップの長さ(a)の総長と第1ボビンまたは第2ボビンの筒部11のそれぞれの長さ(Lt)との差の長さと同一または長く形成されている。
次に、上記のように構成された実施の形態1のリアクトルの組み立て方法について説明する。まず、第1コア20および第2コア21の第1中央磁脚60および第2中央磁脚61を、コイル3がそれぞれ巻回されている第1ボビン12および第2ボビン13の各筒部11に通し、第1ボビン12および第2のボビン13の第1端部30と第2端部31とを当接して勘合させ嵌合部14を形成する。この際、コイル3の端部9は、コイル位置決部15内に挿入されガイドされることにより、コイル3とボビン4との位置関係を確保する。次に、コア2の第1端部磁脚70と第2端部磁脚71との端面同士を接着してリアクトル1を形成する。よって、筒部11内に中央磁脚6が係合して貫通しているため、ボビン4とコア2との位置関係を確保する。
次に、リアクトル1を外部ケース16に収納する。そして、ボビン4に形成したケース位置決部17を介して外部ケース16に固定される。よって、ボビン4と外部ケース16との位置関係が確保される。次に、外部ケース16とリアクトル1との隙間は図示しない放熱性に優れて絶縁性樹脂により注型される。この際、コイル位置決部15の上部の一部は、絶縁性樹脂の上面から突出している。
上記のように構成された実施の形態1のリアクトルは、中央磁脚が矩形形状にて形成され、ボビンの筒部内周面がコアの中央磁脚の外周面形状に沿った形状にて形成させ、筒部に中央磁脚を貫通させることで各端部磁脚が中央磁脚に対して平行な軸での回転方向のズレを防止でき、コアのズレによるインダクタンス値のばらつきを低減できる。
また、通常ダスト材をプレス成形する際には、プレス荷重に平行な方向のほうが公差は大きくなる。そのため、複数に分割して製造され組上げられたリアクトルは特性誤差が大きくなる。本実施の形態1では、第1コアおよび第2コアがそれぞれ一括で成型する場合は、磁脚に平行な方向にプレスを行って成形しても公差を小さくすることがで、特性の誤差も小さくできる。
ボビンには、コイル位置決部と、ケース位置決め部と、筒部の内周面がコアの中央磁脚の外周面形状に沿った形状の筒部とを一体成形にて形成したため、ボビンにより、コアとコイルと外部ケースとの位置関係が確保されるため、コイル位置決部やケース位置決部を別々に形成する場合よりも、製造公差、組み立て公差を含めた公差を小さくすることが可能となり、リアクトルのインダクタンス値のばらつき、低下を防止することができる。また、精度よく組み立てることが可能なため、全体のクリアランスを最小限にしても絶縁性能を確保することが可能であり、小型化が可能となる。さらに、これらが一体成形にて形成されているため、部品点数と工数とが低減可能となり、コスト削減にも大きく寄与することができる。
また、リアクトルの性能はギャップの精度に大きく影響を受けるため、コアとボビン共に高い精度が要求される。本実施の形態においては、ボビンを分割し嵌合部を設けることで、コアの中央磁脚と端部磁脚との差の精度が高ければ、第1ボビンと第2ボビンとの嵌合部で端部磁脚に対し平行な方向のコアの公差を吸収できる。また、第1ボビンと第2ボビンとの嵌合部で、一方のボビンの端部が他方のボビンの端部を覆うことで、コイルとコアとがボビンを介して近接していても、ボビンにより絶縁距離を稼ぐことができる。また、コイルとコアとをボビンを介して近接して配置できることで、リアクトルの小型化が可能である。例えば、嵌合部を設けない場合、コアの公差により第1ボビンと第2ボビンの間に隙間ができ、ギャップを覆う絶縁距離が足りなくなる。また、特にダスト材においては、コアの成形精度が不十分となった場合、削り加工を行うと、欠けなどが発生しやすく、加工性が不十分であり成形精度を犠牲にせざるを得ないという問題点があったが、上述のような作用により精度が優れているためインダクタンス値を安定化することができた。
また、第1ボビンまたは第2ボビンの筒部の長さは、第1コアまたは第2コアの中央磁脚の長さとギャップの長さとの総長と同一または長く形成され、嵌合部の長さの半分の長さは、第1コアまたは第2コアの中央磁脚の長さおよびギャップの長さの総長と第1ボビンまたは第2ボビンの筒部の長さとの差の長さと同一または長く形成された構成されているので、コアやボビンの形状の公差範囲内のばらつきにかかわらず、ボビンとコアとを密着した状態で組み立てることができ、かつ絶縁距離も同等に確保できる。また、必ず密着させた状態で組み立てることができるので、コアからの放熱が可能となり放熱性が高まる。
また、絶縁性樹脂にクラックが入ると、耐湿性や放熱性、絶縁性の低下が懸念されるが、ケース位置決部は、周囲を面取り、もしくは丸みをおびた形状に形成、さらに、絶縁性樹脂の上面より一部が突出する長さにて形成されている。このため、硬度の高い絶縁性樹脂を注型した際、コイルの端部の角から絶縁性樹脂にクラックが入ることを防止できる。さらに、絶縁性樹脂にクラックが入りにくくなったことで、絶縁性樹脂に絶縁の機能を付加でき、耐湿性も向上する。特に鉄系の磁性体のコアの場合には、大気により酸化され磁性体の特性が変化する場合がある。しかしながら、絶縁性樹脂にクラックが入りにくくなっているため絶縁性樹脂がコアの酸化を防止し、コアの酸化によるインダクタンス値の低下を防止することができる。
実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2によるリアクトルの構成を示す断面図、図7は図6に示したリアクトルのボビンの嵌合部の構成を示す図である。本実施の形態2は上記実施の形態1と異なり、コア2の中央磁脚6が円柱形状にて構成される点である。図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。
まず、中央磁脚6が円柱形状にて形成されており、ボビン4の筒部11の内周面はコア2の中央磁脚6の外周面形状に沿った形状、すなわち、円柱形状にて形成されている。円柱形状の場合、中央磁脚6と筒部11との位置関係が中央磁脚6の軸を中心として回転方向にズレを生じる可能性があるため、本実施の形態2においては、第1ボビン12と第2ボビン13との嵌合部14は、第1ボビン12および第2ボビン13の当接側、すなわち、第1端部30および第2端部31において位置決めするボビン位置決部23を形成する。本実施の形態2においてはボビン位置決部23は、第1ボビン12と第2ボビン13との筒部11の嵌合部14において、第1ボビン12の第1端部30に凹部18が、第2ボビン13の第2端部31に凹部18に嵌合する凸部19が一体成形により形成されている。尚、図7に記載されているボビン位置決部23の凹部18と凸部19との形状は一例であり、中央磁脚6の軸を中心として回転方向に対して位置が決まる形状であれば、他の形状でも同様の効果を奏することができる。
さらに、中央磁脚6と筒部11との位置関係が、中央磁脚6の軸を中心として回転方向にズレを生じることを防止するために、第1ボビン12と第2ボビン13とは、コア2の第1端部磁脚70と第2端部磁脚71とにそれぞれ接する箇所をそれぞれ有する。具体的には、第2ボビン13の例で示すと、図6に示すように、ボビン側壁22が、左右の第2端部磁脚71にそれぞれ接するように形成されているものである。よって、第1ボビン12も、第2ボビン13と同様に形成されているものである。
次に、上記のように構成された実施の形態2のリアクトルの組み立て方法について説明する。まず、上記実施の形態1と同様に組み立てられるが、その際に、第1ボビン12の第1端部30の凹部18と、第2ボビン13の第2端部31の凸部19とを嵌合させる。また、第1ボビン12と第2ボビン13とのボビン側壁22はコア2の第1端部磁脚70と第2端部磁脚71とにそれぞれ当接させる。
上記のように構成された実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、中央磁脚を円柱形状にし、コイルの形状を円柱形状にすることで、コイルを矩形筒状に形成する場合より、円柱形状にするほうが生産性が高い。また、コア断面積が同じであれば、コイルの導電性部材の総長は、矩形筒状に比べ円柱形状のほうが短くできるため、コイルでの損失を低減できる。そして、ボビンとコアとの位置関係にズレが生じる可能性を、第1ボビンと第2ボビンの嵌合部においてボビン位置決部を形成することで、防止でき、ばらつきが少なく、所望のインダクタンス値を得ることができる。
さらに、第1ボビンと第2ボビンとは、嵌合部と、ボビン位置決部と、ボビン側壁と、ケース位置決部と、コイル位置決部とを一体成形にて形成し、リアクトルは、ボビン側壁と端部磁脚とが接して構成されることにより、スプリングバックでコイルがボビンに端部磁脚に平行な軸回転方向の力を加えても、嵌合部でボビン位置決部が嵌合しているため、ボビンと、コイル、コア、および外部ケースとの位置関係がずれない。そのため、最小限の絶縁距離で確実に絶縁を保つことができ小型化も可能となる。また、リアクトルのインダクタンス値のばらつきや低下も防止でき、良好な組み立て精度と良好な組み立て性を両立できる。
実施の形態3.
図8は実施の形態3によるリアクトルのボビンの嵌合部の構成を示す図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。また、図8に示す箇所以外は、上記各実施の形態と同様に構成されているものである。ギャップ8の周囲のボビン4の嵌合部14において、ここでは、第1ボビン12の第1端部30のコア2と接する側に、非磁性体からなり磁界の遮蔽効果のある遮蔽部32を、例えばアルミ材などを用いてインサート成形にて形成する。遮蔽部32は、コア2側は露出しておりコイル3側は第1ボビン12を形成する絶縁性部材にて覆われている。そして、上記のように構成された実施の形態3のリアクトルは上記各実施の形態と同様に組み立てることができる。
上記のように構成された実施の形態3のリアクトルは、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、ギャップからの漏れ磁束の影響を受け、渦電流や表皮効果等の影響からコイルのギャップに近い部分が局所的に発熱し、コイルに被覆してある絶縁皮膜の劣化や発熱の偏りに起因する放熱性の劣化が問題となるが、遮蔽部をインサート成形することで、部品点数の増加や組み立て性の悪化を伴うことなく、絶縁皮膜の劣化や発熱の偏りに起因する放熱性の劣化を改善できる。また、遮蔽部を備えることにより、コイルではなく、遮蔽部は発熱するが、通常のダスト材のコアは絶縁性樹脂よりは熱伝導率がよいため、コイル側は絶縁樹脂で覆うことにより絶縁性を確保し、コア側は遮蔽部を露出することにより遮蔽部で発熱した熱を、コアを介して効率よく放熱できる。
1 リアクトル、2 コア、3 コイル、4 ボビン、5 端部磁脚、6 中央磁脚、8 ギャップ、9 端部、10 外部接続部、11 筒部、12 第1ボビン、
13 第2ボビン、14 嵌合部、15 コイル位置決部、16 外部ケース、
17 ケース位置決部、18 凹部、19 凸部、20 第1コア、21 第2コア、
22 ボビン側壁、23 ボビン位置決部、30 第1端部、31 第2端部、
32 遮蔽部、60 第1中央磁脚、61 第2中央磁脚、70 第1端部磁脚、
71 第2端部磁脚。

Claims (6)

  1. 筒部を有する絶縁性部材にてなるボビンと、
    上記ボビンの筒部外周上に導電性部材が巻回されてなるコイルと、
    上記ボビンの筒部内に貫通する中央磁脚を有し磁性体にてなるコアとを具備し、
    非磁性金属の外部ケースに収納されるリアクトルにおいて、
    上記ボビンは、上記筒部の内周面が上記コアの中央磁脚の外周面形状に沿った形状の上記筒部と、上記コイルの外部接続位置を規定するためのコイル位置決部と、上記外部ケースとの位置決めを行うケース位置決部とが一体成形にて形成されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 上記ボビンは、上記筒部の略中央にて分割された第1ボビンおよび第2ボビンとが当接して形成され、
    上記コアは、上記中央磁脚の両側面側の上記コイルと間隔を隔ててそれぞれ形成された端部磁脚を有し、
    上記中央磁脚および上記端部磁脚の略中央にて分割された第1コアおよび第2コアにてなり、
    上記第1コアおよび第2コアの上記両端部磁脚は当接して形成され、
    上記第1コアおよび第2コアの上記中央磁脚の間はギャップを有して形成され、
    上記第1ボビンおよび上記第2ボビンは、上記筒部の当接側全周において、上記一方のボビンの端部が上記他方のボビンの端部上を覆う嵌合部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 上記第1ボビンまたは第2ボビンの上記筒部の長さは、上記第1コアまたは第2コアの上記中央磁脚の長さと上記ギャップの長さとの総長と同一または長く形成され、
    上記嵌合部の長さの半分の長さは、上記第1コアまたは第2コアの上記中央磁脚の長さおよび上記ギャップの長さの総長と上記第1ボビンまたは第2ボビンの上記筒部の長さとの差の長さと同一または長く形成されたことを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  4. 上記コアの中央磁脚および上記ボビンの筒部が、円柱形状にて形成され、
    上記第1ボビンと上記第2ボビンとの上記嵌合部は、上記第1ボビンおよび第2ボビンの当接側において位置決めするボビン位置決部を備え、
    上記第1ボビンと上記第2ボビンとは、上記コアの上記両端部磁脚とそれぞれ接する箇所をそれぞれ有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のリアクトル。
  5. 上記第1ボビンおよび第2ボビンの上記ギャップを覆う箇所において、非磁性体からなる遮蔽部を備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6. 上記コイル位置決部は、上記導電性部材の入力側および出力側をそれぞれガイドするように、全周が面取りまたは曲線形状にそれぞれ形成され、
    上記リアクトルが上記外部ケース内に収納され、上記外部ケース内に絶縁性樹脂を注型すると、上記絶縁性樹脂の上面より一部が突出する長さにて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のリアクトル。
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