JP5561575B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式によって画像を形成する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置や、画像形成装置に用いられる画像形成方法に関するものである。
従来から、電子写真方式を用いた画像形成装置が広く知られている。電子写真方式の中でも、カールソンプロセスと呼ばれるものは、一般的に広く普及している方式であり、潜像担持体としての感光体に対し、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、初期化の工程を順次施していく。具体的には、感光体の表面を一様に帯電させた後、帯電後の感光体表面のうち、画像部に対して光走査による選択的な露光処理を施す。そして、この露光による電位の減衰で得られた静電潜像に対し、現像装置によってトナーを付着させてトナー像を得た後、それを用紙等の記録部材に転写する。転写工程を経た後の感光体表面には、記録部材に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーをクリーニングブレード等によって感光体表面から除去した後、感光体を除電によって初期化する。
このようなカールソンプロセスでは、感光体表面に対してクリーニングブレード等のクリーニング部材を摺擦させることで、感光体の劣化を早めてしまうという不具合が発生する。
一方、近年、例えば特許文献1に記載の画像形成装置のように、クリーニング工程を省略したいわゆるクリーナーレス方式を実施する画像形成装置が提案されている。この種の画像形成装置では、転写工程を経た後の感光体表面をクリーニングせずに帯電、露光、現像の工程に順次進めていく。そして、現像工程にて、感光体表面上の転写残トナーを現像装置内に回収する。かかる構成では、クリーニング部材の設置が不要になる他、転写残トナーを現像に再利用することが可能になるというメリットがある。
しかしながら、クリーニング部材の代わりに、極性制御部材やトナー散らし部材などを感光体表面に摺擦させる必要があるため、部材との摺擦による感光体の劣化を解消するという観点からすると、十分な効果を得ることができなかった。具体的には、感光体表面に付着している転写残トナー粒子の大半は、正規帯電極性とは逆極性に帯電してしまった逆帯電トナー粒子であり、そのままでは、現像装置と感光体とが対向する現像位置において感光体表面の地肌部に静電移動してしまうため、現像装置内に回収することができない。このため、正規極性のバイアスを印加した極性制御部材を潜像担持体表面に当接させ、その当接部で転写残トナーに正規極性の電荷を付与することが一般的に行われる。また、ベタ画像を転写した後の転写残トナー付着箇所など、転写残トナーを多量に付着させた箇所では、帯電や露光が不十分になり易いので、ブラシ部材など転写残トナーを散らすためのトナー散らし部材を潜像担持体に当接させることもある。それら極性制御部材やトナー散らし部材を摺擦させてしまうので、部材との摺擦による潜像担持体の表面の劣化を解消することができないのである。
そこで、本発明者らは、現像位置に進入する前の感光体表面に樹脂フィルムを密着させ、現像位置で樹脂フィルム上にトナーを付着させて現像を行う新規な画像形成装置を開発中である。この画像形成装置によれば、感光体表面に密着させた樹脂フィルム上で現像工程や転写工程を実施することで、感光体の無垢の表面に転写残トナーを付着させることがない。よって、クリーニング部材、極性制御部材、及びトナー散らし部材を何れも不要にして、それら部材との摺擦による感光体の劣化を解消することができる。
ところが、転写工程を経た後の記録部材を樹脂フィルムから分離する際に、記録部材の画像部からその周囲にトナーを散らせる転写チリを引き起こすことがあった。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置や画像形成方法を提供することである。即ち、クリーニング部材、極性制御部材、及びトナー散らし部材との摺擦による潜像担持体の劣化を解消するとともに、転写チリの発生を解消することができる画像形成装置等である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、移動する表面に潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像をトナーによって現像する現像手段と、現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録部材に転写する転写手段と、記録部材にトナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置において、巻き付け部材に巻き付いているフィルム部材を前記巻き付け部材から引き出す引き出し手段と、前記潜像担持体と前記現像手段とが対向する現像位置にて、前記潜像担持体の表面に密着させたフィルム部材上にトナーを付着させる現像が可能になるように、前記潜像担持体の表面の全領域のうち、前記現像手段に対向する現像位置に進入する前の領域である現像前領域に対し、前記引き出し手段によって引き出された前記フィルム部材を密着させるフィルム密着手段を設け、前記現像位置を通過した前記フィルム部材に記録部材を密着させた状態でトナー像の転写を行うように前記転写手段を構成し、前記転写手段を通過した記録部材を前記フィルム部材に密着させたままの状態で前記定着手段に搬送する搬送手段と、前記定着手段を通過した後の前記フィルム部材を巻き掛け部材に巻き掛けてフィルム部材の進行方向を急激に変化させることで、前記フィルム部材に密着したままで前記定着手段を通過した後の記録部材を前記フィルム部材から分離する分離手段とを設け、加熱ローラによって記録部材を加熱しながら前記記録部材にトナー像を定着させるように前記定着手段を構成し、前記加熱ローラを前記分離手段の前記巻き掛け部材として兼用し、且つ、前記潜像担持体に密着する前の前記フィルム部材を、前記潜像担持体を帯電させるために前記潜像担持体に当接して帯電ニップを形成する帯電ローラに巻き掛けた後に、前記帯電ニップに進入させるようにすることで、前記帯電ローラを前記引き出し手段及び前記フィルム密着手段として機能させたことを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記現像位置に進入する前の前記フィルム部材の表面に離型促進剤を塗布する塗布手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、前記巻き付け部材から引き出されて前記帯電ローラと前記転写手段と前記定着手段と前記分離手段とを順次経由した後の前記フィルム部材を巻き取り部材に巻き取る巻き取り手段を設け、且つ、前記巻き付け部材及び巻き取り部材を共通のカートリッジに収容して画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、前記フィルム部材における、前記巻き付け部材と前記巻き取り部材との間の展張箇所のテンションを大きく緩めるテンション調整手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項3又は4の画像形成装置において、カートリッジの取り付け姿勢を180[°]反転させて、前記巻き付け部材と前記巻き取り部材との位置を逆転させることが可能になるように、前記カートリッジの形状及び画像形成装置本体のカートリッジ取付部を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置において、前記巻き取り部材に巻き取られたフィルム部材を前記巻き取り部材から引き出しながら前記巻き付け部材に巻き付け直す巻き直し手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像担持体の移動する表面に潜像を担持させる潜像担持工程と、前記潜像をトナーによって現像する現像工程と、現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録部材に転写する転写工程と、記録部材にトナー像を定着せしめる定着工程とを実施して画像を形成する画像形成方法において、巻き付け部材に巻き付いているフィルム部材を引き出し手段によって前記巻き付け部材から引き出す引き出し工程と、前記現像工程にて、前記潜像担持体の表面に密着させた前記フィルム部材上にトナーを付着させる現像が可能になるように、前記潜像担持体の表面の全領域のうち、前記現像工程に進入する前の領域である現像前領域に対し、前記引き出し手段によって引き出された前記フィルム部材を密着させるフィルム密着工程を設け、前記現像工程を通過した前記フィルム部材に記録部材を密着させた状態でトナー像の転写を行うように前記転写工程を構成し、前記転写工程を通過した記録部材を前記フィルム部材に密着させたままの状態で前記定着工程に搬送する搬送工程と、前記定着工程を通過した後の前記フィルム部材を巻き掛け部材に巻き掛けてフィルム部材の進行方向を急激に変化させることで、前記フィルム部材に密着したままで前記定着工程を通過した後の記録部材を前記フィルム部材から分離する分離工程とを設け、加熱ローラによって記録部材を加熱しながら前記記録部材にトナー像を定着させるように前記定着工程を構成し、前記加熱ローラを前記巻き掛け部材として兼用し、且つ、前記潜像担持体に密着する前の前記フィルム部材を、前記潜像担持体を帯電させるために前記潜像担持体に当接して帯電ニップを形成する帯電ローラに巻き掛けた後に、前記帯電ニップに進入させるようにすることで、前記帯電ローラを前記引き出し手段及び前記フィルム密着手段として機能させることを特徴とするものである。
これらの発明においては、潜像担持体表面に密着させたフィルム部材上でトナー像の現像や転写を実施することで、潜像担持体の無垢の表面に転写残トナーを付着させることがなくなるので、クリーニング部材、極性制御部材、及びトナー散らし部材を何れも不要にして、それら部材との摺擦による潜像担持体の劣化を解消することができる。
また、転写手段(転写工程)を通過した後の記録部材をフィルム部材から引き剥がさずに、フィルム部材に密着させたままの状態で定着手段(定着工程)に送る。これにより、転写チリのない状態でトナー像を記録部材に定着させた後、フィルム部材を記録部材から分離する。この分離の際、トナー像中のトナーは記録部材に定着しているので、像の周囲に飛び散ることがない。よって、転写チリの発生を解消することができる。
なお、本発明のように、フィルム部材を記録部材に密着させたままの状態で記録部材に対してトナー像の定着処理を施した場合、定着処理時にフィルム部材にトナー像を固着させたり、フィルム部材を記録部材に固着させたりするおそれがでてくるが、請求項2に係る発明や、請求項3に係る発明のように、フィルム部材の表面の離型性を向上させる対策を講ずることで、フィルム部材に対してトナー像を固着させたり、フィルム部材を記録部材に固着させたりすることなく、トナー像を記録部材に定着させることが可能である。
実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機の複写機本体部における画像形成部を示す拡大構成図。 同画像形成部とフィルム供給装置とを示す拡大構成図。 ラップフィルムとこれに密着せしめられた記録シートSとを示す拡大断面図。 帯電ローラ、現像装置、転写装置をそれぞれラップフィルムから離間させた状態の画像形成部を示す構成図。 加熱ローラ30をラップフィルムから大きく引き離した状態の画像形成部を示す構成図。 フィルムカートリッジの交換作業を説明する説明図。 新たにセットしたフィルムカートリッジのラップフィルムの掛け回し作業を説明する説明図。 ラップフィルムのテンション張架作業を説明する説明図。 第3変形例に係る複写機における分離板を定着装置とともに示す拡大構成図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真プロセスによって画像を形成する電子写真複写機(以下、単に複写機という)の一実施形態について説明する。なお、本発明の実施形態は、以下述べるものに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
図1は、実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、複写機500は、画像形成を行う複写機本体部100を給紙装置としてのシートバンク300の上に載置しており、複写機本体部100の上部に画像読取装置200が取り付けられている。また、画像読取装置200の上には、背面側を支点に上下に開閉自在の自動原稿搬送装置400が取り付けられている。複写機本体部100の内部には、潜像担持体としてのドラム状の感光体10が設けられている。
図2は、実施形態に係る複写機における、複写機本体部100の感光体10やその近傍部である画像形成部を示す拡大構成図である。同図において、図中矢印A方向に回転駆動される感光体10の周囲には、感光体10に当接する帯電ローラ8、現像装置12、及び転写装置13が配置されている。なお、複写機500は、感光体10をクリーニングするクリーニング装置を備えていない。
現像装置12は、現像ローラ4の周面上に担持したトナーにより、感光体10上の静電潜像を現像してトナー像を得る。
転写装置13は、上下に配置された第1張架ローラ15と第2張架ローラ16とによって張架している無端状の転写ベルト17を、感光体10の周面に当接させて転写ニップを形成している。この転写ニップの裏側では、無端状の転写ベルト17のループ内側に配設された転写ローラ7が感光体10に向けて押圧されている。
帯電ローラ8の図中の左側には、少なくとも現像位置において感光体10の表面を被覆するフィルム部材としてのラップフィルムFを感光体10の表面に供給するフィルム供給装置20が配置されている。ロール状に巻かれたラップフィルムFは、フィルム供給装置20によりロールから送り出されて、帯電ローラ8と感光体10との間の帯電ニップ内に挟み込まれる。
また、複写機本体部100の内部には、シートバンク300内の、後述するシートカセット61から送り出した記録部材としての記録シートSを、レジストローラ対21、転写ニップ、定着装置22、排紙ローラ35を順次経由する経路で搬送するシート搬送装置Cが配設されている。このシート搬送装置Cは、供給路R1、手差し供給路R2、および、シート搬送路Rを形成している。
シート搬送路Rにおける、感光体10に対して記録シートSの搬送方向上流側の位置には、レジストローラ対21が配設されている。また、感光体10の搬送方向下流側の位置には、定着装置22が配設されている。この定着装置22は、加熱部材としての加熱ローラ30と加圧部材としての加圧ローラ32とを具備している。
定着装置22よりもシート搬送方向下流側の位置には、記録シートSを機外に排出する排出ローラ35が配設され、さらにその先に、画像形成済みのシートをスタックする排出スタック部39が設けられている。
現像装置12の図中左側には、レーザ書込装置47が配設されている。レーザ書込装置47は、不図示のレーザ光源、その他、走査用の回転多面鏡48、ポリゴンモータ49、fθレンズ等の走査光学系50などを具備している。
画像読取装置200には、光源53、複数のミラー54、結像用光学レンズ55、CCD等のイメージセンサ56などが設けられている。また、その上面にはコンタクトガラス57が設けられている。
このコンタクトガラス57の上の自動原稿搬送装置400には、原稿の載置位置に不図示の原稿セット台とが設けられているとともに、排出位置には不図示の原稿スタック台が設けられている。また、原稿シートを、原稿セット台から画像読取装置200のコンタクトガラス57上の読取位置を経て原稿スタック台まで搬送する不図示の原稿搬送路を有するシート搬送装置が設けられている。このシート搬送装置は、原稿シートを搬送する不図示のシート搬送ローラを複数備えている。
シートバンク300の内部には、記録媒体である転写紙やOHPフィルム等の記録シートSを収納するシートカセット61が多段に設けられている。また、各シートカセット61には、それぞれ対応して呼出ローラ62と、供給ローラ63と、分離ローラ64とが設けられている。シートカセット61の図中右側には、複写機本体部100のシート搬送路Rへと通じる供給路R1が形成されている。供給路R1にも、回転することにより記録シートSに搬送力を付与し、記録シートSを搬送する複数のシート搬送ローラ66が設けられている。
複写機本体部100の図中右側面には、手差し給紙部68が配設されている。この手差し給紙部68は、開閉自在な手差しトレイ67と、その上にセットされた手差しの記録シートSをシート搬送路Rへと導く手差し供給路R2とを具備している。また、手差しトレイ67は、呼出ローラ62と供給ローラ63と分離ローラ64とを具備している。
このような構成の複写機500を用いてコピーを行うときには、まず、不図示のメインスイッチをオンするとともに、自動原稿搬送装置400の原稿セット台に原稿をセットする。ブック原稿のような場合には、自動原稿搬送装置400を開いて画像読取装置200のコンタクトガラス57上に直接原稿をセットし、自動原稿搬送装置400を閉じて原稿を押える。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、自動原稿搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿をシート搬送ローラにより原稿搬送路を通して、コンタクトガラス57上へと移動してから画像読取装置200が駆動し、原稿内容を読み取って原稿スタック台上に排出する。一方、コンタクトガラス57上に直接原稿をセットしたときには、直ちに画像読取装置200が駆動して原稿内容を読み取る。
画像読取装置200が駆動すると、画像読取装置200は、光源53をコンタクトガラス57に沿って移動させるとともに、光源53からの光をコンタクトガラス57上の原稿面で反射し、その反射光を複数のミラー54で反射し、結像用光学レンズ55を経て、イメージセンサ56に入れ、そのイメージセンサ56で原稿内容を読み取る。
また、このとき同時に、静電潜像形成工程として不図示の感光体駆動モータで感光体10を回転し、帯電ローラ8により、感光体10の表面をフィルム供給装置20から供給されたラップフィルムFを介して一様に帯電する。次いで、画像読取装置200によって読み取った原稿内容に応じてレーザ光をレーザ書込装置47から照射して書き込み工程を実行する。次に、現像装置12を用いて感光体10表面上を被覆するラップフィルムF上にラップフィルムFの下の感光体10上に形成された潜像に応じてトナーを付着し、静電潜像の可視像化(現像)がなされる。
一方、スタートスイッチを押したと同時に、シートバンク300中の多段のシートカセット61のうち、選択されたサイズの記録シートSを収容するシートカセット61内から呼出ローラ62により記録シートSが送り出される。呼出ローラ62によって送り出された記録シートSは、呼出ローラ62に続く、供給ローラ63と分離ローラ64とによって1枚ずつ分離して搬送され、供給路R1に送られる。供給路R1に送られた記録シートSは、シート搬送ローラ66で搬送されてシート搬送路Rへと導かれ、レジストローラ対21に突き当てて止められる。レジストローラ対21は、記録シートSを感光体10表面のラップフィルムF上で現像されたトナー像に同期させるタイミングで転写ニップに向けて送り出す。
また、手差しトレイ67上にセットされた手差しの記録シートSに画像を形成する場合は、手差し給紙部68の手差しトレイ67上にセットされた手差しの記録シートSが手差し供給路R2に送られる。そして、上述したシートカセット61内の記録シートSに画像形成を行う場合と同様に、レジストローラ対21で感光体10の回転にタイミングが合わせられて手差しの記録シートSが感光体10の右側へと送り込まれる。
感光体10の右側へと送り込まれた記録シートSは、転写装置13に受け渡されて、上述した転写ニップで感光体10表面に密着したラップフィルムF上のトナー像に重ね合わされた後、ラップフィルムFとともに感光体10から引き剥がされる。なお、ラップフィルムFは透明である。また、本複写機では、ラップフィルムFを記録シートSに重ねた状態で感光体10から引き剥がす。
この引き剥がしに先行して、感光体10に密着しているラップフィルムF上では、感光体10表面の静電潜像の現像によるトナー像が形成される。そして、転写バイアスが印加される転写ローラ7に裏打ちされる転写ニップ内において、ラップフィルムF上のトナー像がフィルムから記録シートSに転写される。
転写ニップを通過したラップフィルムFは、後述する定着ローラ30によって引っ張られることで感光体10から剥離されるが、記録シートSは剥離後にも引き続きラップフィルムFの表面に密着している。そして、ラップフィルムFとともに定着装置22に導入され、加熱ローラ30と加圧ローラ32とによって形成される定着ニップに通される。定着ニップ内では、トナー像が熱と圧力との作用によって記録シートSの記録面に定着せしめられる。
定着ニップを通過したラップフィルムFは、加熱ローラ30に巻き付いた状態で進む。このとき、記録シートSが腰の強さによってラップフィルムFから分離して、排紙ローラ35と第1加圧ローラとの当接による排紙ニップに送られる。その後、腰付けローラと第2加圧ローラとの当接による腰付けニップで腰の強さを高められた後、排出スタック部39上にスタックされる。一方、ラップフィルムFは、加熱ローラ30から離間した後、回転駆動する巻き取り部材19に巻き取られる。
先に示した図2において、ロールから送り出された後、帯電ローラ8に掛け回される前のラップフィルムFの展張箇所には、塗布ローラ14が当接している。塗布手段としての塗布ローラ14は、ラップフィルムFにおける記録シート密着面に離型促進剤を塗布するものである。離型促進材剤としては、加熱によって溶融して離型性を発揮するものを用いている。図1の定着ニップにおいては、予めラップフィルムFに塗布されていた離型促進剤が熱によって溶融して、ラップフィルムFと記録シートSとの離型性を高める。これにより、トナー像を定着させた記録紙SをラップフィルムFから容易に分離することができる。なお、本実施形態においては、ラップフィルムFとして、加熱によって記録シートSとの離型性を高める表面層を具備するものを用いており、定着ニップで表面層が加熱に伴って離型性を高めることによっても、記録シートSの分離性を向上させている。塗布ローラ14、前述の表面層のうち、何れか一方だけを採用してもよい。
塗布ローラ14によって記録シートSに塗布する離型促進剤としては、カルナバワックス、ライスワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等を例示することができる。それらの剤の融点は、110[℃]未満であることがましい。離型促進剤の融点が110[℃]℃を超えると、定着時での離型剤の効果が発揮しずらくなるからである。
また、加熱に伴って離型性を高める表面層としては、紫外線硬化型シリコーン樹脂、硬化型シリコーン樹脂等からなるものを例示することができる。
ラップフィルムFとしては、食品用ラップフィルムとして一般に使用されている食材や料理を包む為の厚さが十数[μm]程度の透明・軽量で柔軟な膜状素材のフィルムを使用することが出来る。これらのフィルムは耐熱性・耐水性に富み、摂氏マイナス60[℃]からプラス150[℃]前後までの温度に適応できるとされている。ラップフィルム材料としては、セロハン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ナイロン(NY)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルペンテン(PMP)が上げられる。さらに複合材からなるラップフィルムのポリエチレン+ポリプロピレン(PE+PP)、ナイロン+ポリエチレン(NY+PE)なども使用することが可能である。
ラップフィルムFには、光を透過すること、静電気を保持出来ることなどの特性が求められる。また、ある程度の応力に耐えることができ、引っ張られてもフィルム状態を維持できること、ある程度は熱に熔けずにフィルム状態を維持できること、ある程度は水に溶けずにフィルム状態を維持できること、といった特性も求められる。これらの特性を備えているものであれば、本複写機に使用するラップフィルムFとしては、先に述べた食品用ラップフィルムの例に限らないことは言うまでもない。
次に、ラップフィルムFの供給動作について、図2及び図3を用いて説明する。図3は、本複写機の画像形成部とフィルム供給装置20とを示す拡大構成図である。
フィルム供給装置20から繰り出されたラップフィルムFは、帯電ローラ8の表面を経て感光体10表面に供給される。帯電ローラ8と感光体10とが対向する位置がラップフィルム供給位置となる。ラップフィルムFは、帯電ローラ8による押圧力と、感光体帯電のために印加されるバイアス電荷とにより、感光体10に張り付いてそのまま下流へと搬送される。このとき感光体10の表面が一様帯電される。感光体10の回転に伴い、フィルム供給装置20に巻き付いているラップフィルムFが順次送り出される。次いでレーザ書込装置47から発せられた書き込み光Lにより、一様帯電後の感光体10上に光像が書き込まれて静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置12により現像されて感光体10の表面を覆っているラップフィルムFの上にトナー像がもたらされる。ラップフィルムF上のトナー像は記録シートSと重ね合わされた後、ラップフィルムFと記録シートSに挟まれた状態のまま定着装置22に搬送されて定着される。
図4は、このようにして得られた表面にラップフィルムFを有する記録シートSの断面形状を示すものである。トナー像はラップフィルムF側に形成され、ラップフィルムFの表面にトナー像Tが密着している。
複写機500は、感光体と現像装置とをそれぞれ一つずつ備えるモノクロの画像形成装置であるが、一つの感光体に4つの現像装置を配置したフルカラーの画像形成装置であってもよい。
次に、感光体10の表面に形成された静電潜像の現像を行う現像装置12について説明する。
複写機500が備える現像装置12は磁性キャリアとトナーからなる二成分現像装置である。複写機500は現像装置12で使用するトナーを収容する不図示のトナーボトルを備え、トナーボトル内のトナーは不図示のトナー補給装置によって現像装置12に供給される。トナー補給装置によって不図示のトナー補給口から供給されたトナーは、現像装置12のケーシングである現像容器12a内の磁性キャリアとトナーとからなる現像剤の上に供給される。供給されたトナーは、現像剤とともに螺旋形状の第二搬送スクリュウ2で攪拌されながら図2中の紙面奥方向に搬送される。第二搬送スクリュウ2を備える搬送路と第一搬送スクリュウ1を備える搬送路とは、図2中の紙面奥方向端部と紙面手前方向端部とで連通している。そして、第二搬送スクリュウ2によって図2中の紙面奥方向端部まで到達した現像剤は、第一搬送スクリュウ1が配置された搬送路に移動し、第一搬送スクリュウ1によって図2中の紙面奥方向から手前方向への搬送される。そして、第一搬送スクリュウ1によって図1中の紙面手前方向端部まで到達した現像剤は、第二搬送スクリュウ2が配置された搬送路に移動する。このように、現像装置12内では現像剤が循環している。
供給されたトナーが攪拌された現像剤は、第一搬送スクリュウ1によって搬送される搬送路内で、磁石が内蔵されている現像ローラ4の磁力によって、現像ローラ4の表面に汲み上げられる。図中矢印Dで示すように、図中時計回りに回転している現像ローラ4の表面に磁力で吸着した現像剤は、現像ドクタ70で一定量に規制されるとともにトナーと磁性キャリアとが摩擦帯電される。
帯電した磁性キャリアとトナーとからなる現像剤は現像ローラ4の最大磁力強度の主極で穂立ちして感光体10の表面を被覆するラップフィルムFに接触する。現像ローラ4にはバイアス電圧が印加されており、感光体10上の静電潜像により選択的にトナーが付着して現像される。なお、現像容器12a内の現像剤のトナー濃度は、トナー濃度センサ5によって監視している。トナー濃度が低い場合は、不図示のトナー補給装置を駆動して、不図示のトナーボトルからトナーを補給して、トナー濃度を一定に保つように制御する。
また、感光体10表面を覆うラップフィルムF上にはトナーで基準パターンが形成され、この基準パターンの反射濃度をパターン濃度センサ6が測定している。そしてこのパターン濃度センサ6の測定結果を基に、トナー濃度センサ5がどのような出力値の時にトナー補給動作を開始させれば良いかが自動的に選ばれるようになっている。
トナー濃度センサ5は、現像剤を搬送する第二搬送スクリュウ2の下に設置されており、現像剤の透磁率から現像剤のトナー濃度を測定している。トナー濃度が低くなると磁性体キャリアが密集してくるので透磁率が高くなる。このトナー濃度センサ5が検知した透磁率の値がある所定値(閾値)を超えれば、トナー濃度が低くなったと判断されて、所定のトナー濃度になるまで不図示の制御部からトナー補給装置へトナー補給動作のための信号が送られる。
このような補給制御によって、ラップフィルムFを介して感光体10上に形成される基準パターンの濃度を一定に保つように制御しているが、トナーボトル内のトナーがなくなった場合には、不図示の判断機構を用いて基準パターンの濃度を検知するパターン濃度センサ6とトナー濃度センサ5との両方の出力から、トナーがなくなったことを判断する。
供給用のトナーは例えばトナーボトルに収容されている。トナーは、ポリエステル樹脂を含有するトナーを好適に使用する事が出来るが、これに限定されるものではない。
ポリエステル樹脂を含有するトナーのポリエステルは、多価アルコールと多価酸(大多数がジオール基を有する化合物と二酸(−(COOH))またはジエステル(−(COOR))を有する2酸化合物またはジエステル化合物)とを脱水(あるいは脱アルコール)縮合反応によってポリエステル化合物(未変性ポリエステル)とした未変性ポリエステル樹脂を用いる。また、ジイソシアネート(−NCO基を2個有する化合物)と活性水素化合物(特にジオール、ジオイックアシドまたはOH基とCOOH基の両方の基を有する化合物)との縮合反応によって得られる多価イソシアネート化合物とをさらに含む変性ポリエステル樹脂を含んでいてもよい。
多価イソシアネート化合物の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。なお、未変性ポリエステルは、ウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5程度である。
プレポリマーとして用いるウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90である。
次に、感光体の表面を潜像担持体ラップフィルムで被覆した状態で現像ができることを確認した実験について説明する。
〔実験1〕
実験1では、画像形成装置として、imagio MP 5000(リコー製)を用いて以下に述べる実験を行った。
潜像担持体ラップフィルムとして厚さ10[μm]のPVDCフィルム、商品名:クレラップ(登録商標)を用意した。予め感光体ドラムにこのフィルムを巻きつけておく。そして画像形成装置に装着して画像形成させた。用紙の供給は行わないで感光体ドラムの1周分にトナー像が形成されるタイミングを見計らって、画像形成装置を停止させた。感光体ドラムを取り外し、観察したところ、画像が形成されていることを認めた。感光体ドラム表面からフィルムを引き剥がしてトナー面を用紙に合わせて貼り付けたところ、鮮明な画像であることが確認できた。
〔実験2〕
実験2として、画像形成装置として、imagio MP 5000(リコー製)を用いて以下に述べる実験を行った。
予め帯電した感光体ドラムを暗所で取り出し、上述したPVDC製のフィルムを感光体ドラムに巻きつけた。画像形成装置に装着して帯電装置は機能させないで画像形成させた。用紙の供給は行わないで感光体ドラムの1周分にトナー像が形成されるタイミングを見計らって、画像形成装置を停止する。感光体ドラムを取り外し、観察したところ、画像が形成されていることを認めた。表面からラップフィルムを引き剥がしてトナー面を用紙に合わせて貼り付けたところ、鮮明な画像であることが確認できた。
〔実験3〕
実験3として、画像形成装置として、imagio MP 5000(リコー製)を用いて以下に述べる実験を行った。
図2に示す複写機500と同様に、PVDC製のフィルムが巻き取られているフィルム供給装置を装着し、フィルムを感光体ドラムの周囲に回して定着装置まで配置して、通常のコピー動作を実行した。この実験3では、排出スタック部上には画像が定着されたフィルムで覆われた転写紙がスタックされたことを確認できた。
〔実験4〕
実験4として、画像形成装置として、imagio MP 5000(リコー製)を用いて以下に述べる実験を行った。
潜像担持体ラップフィルムとして厚さ7.5[μm]のポリメチルペンテン(PMP)フィルム、商品名:コープラップ(登録商標)を用意した。実験1及び実験2と同様の実験を行ったところいずれもフィルム表面上に画像形成できることが確認できた。
〔実験5〕
実験5として、画像形成装置として、imagio MP 5000(リコー製)を用いて以下に述べる実験を行った。
潜像担持体ラップフィルムの代わりとして、厚さ20[μm]で半透明の第二原図用紙を用意し実験2と同様の実験を行った。予め帯電した感光体ドラムに第二原図用紙を巻きつけておく。そして画像形成装置に装着し帯電装置は機能させて画像形成させた。用紙の供給は行わないで感光体ドラムの1周分にトナー像が形成されるタイミングを見計らって、画像形成装置を停止させた。感光体ドラムを取り外し、観察したところ、画像が形成されていることを認めた。表面から第二原図用紙を引き剥がしてトナー面を他の用紙に合わせて貼り付けたところ、若干不鮮明ではあるが画像の文字の認識に問題はなかった。
なお、本発明を適用した画像形成装置に使用できるフィルム部材としては、光が透過すること、潜像担持体上の静電電荷に感応して静電潜像をその表面に保持出来ること、ある程度の応力に耐えることが出来て、引っ張られてもフィルム状態を維持できること、ある程度は熱に熔けずにフィルム状態を維持できること、ある程度は水に溶けずにフィルム状態を維持できることが出来れば、上に挙げた食品用ラップフィルムの例に限らない事は言うまでもない。また、上述した半透明の第二原図用紙はこの条件の光が透過すること、潜像担持体上の静電電荷に感応することが出来たため、画像形成が可能になったものと言える。
図5に示すように、フィルム供給装置20の巻き付け部材に巻き付いているラップフィルムFが無くなった場合には、ラップフィルムFに当接している帯電ローラ8、現像装置12、転写装置13、加熱ローラ30をそれぞれフィルムから遠ざける方向に移動させる。これにより、図6に示すように、ラップフィルムFにおける、巻き付き部材と巻き取り部材19との間の展張箇所のテンションを大きく緩めることで。ラップフィルムFをフィルムカートリッジ18とともに取り外すことが可能になる。この状態でフィルムカートリッジを複写機本体から取り外した後、図7に示すように、新たなフィルムカートリッジ18’を複写機本体に取り付ける。そして、図8に示すように、巻き付き部材と巻き取り部材19との間のフィルム箇所を感光体10や加熱ローラ30に掛け回す。最後に、図9に示すように、帯電ローラ8、現像装置12、転写装置13、加熱ローラ30をそれぞれラップフィルムFに当接させて、巻き付き部材から巻き取り部材19に至るまでのフィルム箇所をテンション張架する。
ラップの再使用について異なる方法を説明する。ラップフィルム供給ローラ20のラップを使いきった時には、ラップに当接している、加熱ローラ30、加圧ローラ32、転写ベルト17、像担持体10、帯電ローラ11、ラップ供給ローラ20を逆回転させることにより、ラップフィルム回収ローラ19にあるラップをラップフィルム供給ローラ20に戻す。これにより、ラップフィルム供給ローラ20にラップフィルムを蓄える事ができ、再び使用することができる。
フィルムとシートSとの分離方法について、異なる方法を説明する。図10は分離の方法の説明図である。定着された後に一体となっているラップフィルムと重ね合わされたシートSは、ラップフィルム回収ローラ19による引張力により、ラップフィルムのみを分離板33に巻回させ、曲率分離を利用し強制的にシートSからラップフィルムを分離させている。ラップフィルムは、非常に薄くできている為、分離板33の先端に丸みをもたせることによって、ラップフィルムの傷や裂け等を防止することができる。
以上、実施形態に係る複写機においては、感光体10表面に密着させたラップフィルムF上でトナー像の現像や転写を実施することで、感光体10の無垢の表面に転写残トナーを付着させることがなくなるので、クリーニング部材、極性制御部材、及びトナー散らし部材を何れも不要にして、それら部材との摺擦による感光体の劣化を解消することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、転写装置13を通過した後の記録シートSをラップフィルムFから引き剥がさずに、ラップフィルムFに密着させたままの状態で定着装置22に搬送する搬送手段を設けている。この送込手段は、転写装置13、加熱ローラ30、巻き取り部材19などから構成される。かかる構成では、転写装置13を通過した後の記録シートSをラップフィルムFに密着させたままの状態で定着装置22に搬送することで、転写チリのない状態でトナー像を記録シートSに定着させる。よって、転写チリの発生を解消することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、定着手段たる定着装置22として、記録シートSを加熱しながらトナー像を記録シートSに定着せしめるものを用いるとともに、ラップフィルムFとして、加熱によって記録シートSとの離型性を高める表面層を具備するものを用いている。かかる構成では、定着装置22での加熱によってラップフィルムFの表面層の離型性を高めることで、トナー像の定着処理を施した後の記録シートSをラップフィルムFから容易に分離することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、現像位置に進入する前のラップフィルムFの表面に離型促進剤を塗布する塗布手段たる塗布ローラ14を設けている。かかる構成では、離型促進剤によってラップフィルムFの離型性を高めることで、トナー像の定着処理を施した後の記録シートSをラップフィルムFから容易に分離することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、分離手段として、ラップフィルムFを巻き掛け部材たる加熱ローラ30に巻き掛けてラップフィルムFの進行方向を急激に変化させることで、ラップフィルムFに密着している記録シートSをラップフィルムFから曲率分離するものを用いている。かかる構成では、記録シートSをラップフィルムFから引き剥がす引き剥がし手段を用いることなく、記録シートSをラップフィルムFから分離することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、フィルム供給装置20内で巻き付け部材に巻き付いているフィルム部材を巻き付け部材から引き出す引き出し手段たる帯電ローラ8と、巻き付け部材から引き出されて転写装置13と定着装置22と加熱ローラ30とを順次経由した後のラップフィルムFを巻き取り部材19に巻き取る巻き取り手段とを設けている。かかる構成では、使用後のラップフィルムFを巻き取り部材19に巻き取って回収することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、巻き付け部材(フィルム供給装置20内)及び巻き取り部材19を共通のフィルムカートリッジ18に収容して複写機本体に対して一体的に着脱可能に構成している。かかる構成では、フィルムカートリッジを複写機本体に着脱することで、ラップフィルムFを交換することができる。
また、実施形態に係る複写機においては、ラップフィルムFにおける、巻き付け部材と巻き取り部材19との間の展張箇所のテンションを大きく緩めるテンション調整手段を設けている。かかる構成では、テンションの緩みにより、ラップフィルムFを複写機本体から容易に引き出すことが可能になる。
また、第1変形例に係る複写機においては、フィルムカートリッジ18の取り付け姿勢を180[°]反転させて、巻き付け部材と巻き取り部材19との位置を逆転させることが可能になるように、フィルムカートリッジ18の形状及び複写機本体のカートリッジ取付部を構成している。かかる構成では、フィルムカートリッジ18の姿勢を180[°]反転させることで、ラップフィルムFを再利用することができる。
また、第2変形例に係る複写機においては、巻き取り部材に巻き取られたラップフィルムFを巻き取り部材19から引き出しながら巻き付け部材に巻き付け直す巻き直し手段を設けている。かかる構成では、使用済みのラップフィルムFを巻き付け部材にまき直すことで、ラップフィルムFを再利用することができる。
なお、ラップフィルムFとして、エンドレスフィルム状のものを用い、これを無端移動させることで、ラップフィルムFをセットし直すことなく、自然に再利用するようにしてもよい。
8:帯電ローラ(フィルム密着手段)
10:感光体(潜像担持体)
12:現像装置(現像手段)
13:転写装置(転写手段、フィルム密着手段)
14:塗布ローラ(塗布手段)
18:フィルムカートリッジ
19:巻き取り部材
22:定着装置(定着手段)
F:ラップフィルム(フィルム部材)
S:記録シート(記録部材)
特開2008−032851号公報

Claims (7)

  1. 移動する表面に潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像をトナーによって現像する現像手段と、現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録部材に転写する転写手段と、記録部材にトナー像を定着せしめる定着手段とを備える画像形成装置において、
    巻き付け部材に巻き付いているフィルム部材を前記巻き付け部材から引き出す引き出し手段と、
    前記潜像担持体と前記現像手段とが対向する現像位置にて、前記潜像担持体の表面に密着させたフィルム部材上にトナーを付着させる現像が可能になるように、前記潜像担持体の表面の全領域のうち、前記現像手段に対向する現像位置に進入する前の領域である現像前領域に対し、前記引き出し手段によって引き出された前記フィルム部材を密着させるフィルム密着手段を設け、
    前記現像位置を通過した前記フィルム部材に記録部材を密着させた状態でトナー像の転写を行うように前記転写手段を構成し、
    前記転写手段を通過した記録部材を前記フィルム部材に密着させたままの状態で前記定着手段に搬送する搬送手段と、
    前記定着手段を通過した後の前記フィルム部材を巻き掛け部材に巻き掛けてフィルム部材の進行方向を急激に変化させることで、前記フィルム部材に密着したままで前記定着手段を通過した後の記録部材を前記フィルム部材から分離する分離手段とを設け
    熱ローラによって記録部材を加熱しながら前記記録部材にトナー像を定着させるように前記定着手段を構成し、
    前記加熱ローラを前記分離手段の前記巻き掛け部材として兼用し
    且つ、前記潜像担持体に密着する前の前記フィルム部材を、前記潜像担持体を帯電させるために前記潜像担持体に当接して帯電ニップを形成する帯電ローラに巻き掛けた後に、前記帯電ニップに進入させるようにすることで、前記帯電ローラを前記引き出し手段及び前記フィルム密着手段として機能させたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記現像位置に進入する前の前記フィルム部材の表面に離型促進剤を塗布する塗布手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において
    記巻き付け部材から引き出されて前記帯電ローラと前記転写手段と前記定着手段と前記分離手段とを順次経由した後の前記フィルム部材を巻き取り部材に巻き取る巻き取り手段を設け、
    且つ、前記巻き付け部材及び巻き取り部材を共通のカートリッジに収容して画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項の画像形成装置において、
    前記フィルム部材における、前記巻き付け部材と前記巻き取り部材との間の展張箇所のテンションを大きく緩めるテンション調整手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3又は4の画像形成装置において、
    カートリッジの取り付け姿勢を180[°]反転させて、前記巻き付け部材と前記巻き取り部材との位置を逆転させることが可能になるように、前記カートリッジの形状及び画像形成装置本体のカートリッジ取付部を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項の画像形成装置において、
    前記巻き取り部材に巻き取られたフィルム部材を前記巻き取り部材から引き出しながら前記巻き付け部材に巻き付け直す巻き直し手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 潜像担持体の移動する表面に潜像を担持させる潜像担持工程と、前記潜像をトナーによって現像する現像工程と、現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録部材に転写する転写工程と、記録部材にトナー像を定着せしめる定着工程とを実施して画像を形成する画像形成方法において、
    巻き付け部材に巻き付いているフィルム部材を引き出し手段によって前記巻き付け部材から引き出す引き出し工程と、
    前記現像工程にて、前記潜像担持体の表面に密着させた前記フィルム部材上にトナーを付着させる現像が可能になるように、前記潜像担持体の表面の全領域のうち、前記現像工程に進入する前の領域である現像前領域に対し、前記引き出し手段によって引き出された前記フィルム部材を密着させるフィルム密着工程を設け、
    前記現像工程を通過した前記フィルム部材に記録部材を密着させた状態でトナー像の転写を行うように前記転写工程を構成し、
    前記転写工程を通過した記録部材を前記フィルム部材に密着させたままの状態で前記定着工程に搬送する搬送工程と、
    前記定着工程を通過した後の前記フィルム部材を巻き掛け部材に巻き掛けてフィルム部材の進行方向を急激に変化させることで、前記フィルム部材に密着したままで前記定着工程を通過した後の記録部材を前記フィルム部材から分離する分離工程とを設け
    熱ローラによって記録部材を加熱しながら前記記録部材にトナー像を定着させるように前記定着工程を構成し
    記加熱ローラを前記巻き掛け部材として兼用し
    且つ、前記潜像担持体に密着する前の前記フィルム部材を、前記潜像担持体を帯電させるために前記潜像担持体に当接して帯電ニップを形成する帯電ローラに巻き掛けた後に、前記帯電ニップに進入させるようにすることで、前記帯電ローラを前記引き出し手段及び前記フィルム密着手段として機能させることを特徴とする画像形成方法。
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