JP5560472B2 - インフルエンザウイルス感染症の治療剤 - Google Patents

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Description

本発明は、インフルエンザウイルス感染症の治療剤に関するものである。
インフルエンザウイルス感染症は、のどの痛み、鼻汁、高熱、頭痛、関節痛等の症状を呈し、気管支炎、肺炎等を併発して重症化することもあり、特に高齢者などでは死亡率も高くなる。また、学校や高齢者施設等における集団感染により多くのヒトを巻き込んで社会的流行を引き起こす。
インフルエンザウイルス感染症への対策は、従来、ワクチン接種による予防が基本であった。しかしながら、インフルエンザウイルスの抗原性が変異しやすく、ワクチンのみによってその流行を完全に制圧することは困難であった。また、ワクチンを短期間に大量生産することが困難であり、新型インフルエンザウイルスの出現や、流行株の予測が外れた場合等には対応できないという問題があった。
このような問題に対して、近年、オセルタミビル(商品名「タミフル」、中外製薬株式会社)、アマンタジン(商品名「シンメトレル」、ノバルティスファーマ株式会社)、ザナミビル(商品名「リレンザ」、グラクソ・スミスクライン社)等の抗インフルエンザウイルス薬が用いられるようになっている。しかしながら、発症後48時間以内に服用しなければより有効な効果が期待できずに使い勝手が悪かったり、因果関係が明確でないものも含め副作用があったり、耐性をもったウイルスが出現したりするなどの問題が指摘されている。
一方、下記特許文献1には、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する菌を培養して得られるβ−1,3−1,6−グルカンを含む培養物を、免疫賦活剤の有効成分として用いることが記載されている。
特開2005−220065号公報
従来、天然物由来の有効成分を利用する抗ウイルス用組成物はその有効性が十分とはいえなかった。
本発明の目的は、天然物由来の有効成分を利用するインフルエンザウイルス感染症の治療剤であって、優れた効果を有するものを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られるβ−グルカン含有組成物を有効成分として含有し、インフルエンザウイルス感染症の重症化を抑制し、治癒を促進するために用いられるものであることを特徴とするインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
[2] 前記アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物は、アウレオバシジウム プルランスM−1(Aureobasidium pullulans M-1)(FERM BP-08615)又はアウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)である上記[1]記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
[3] 更に、乳酸菌の菌体を有効成分として含有する上記[1]又は[2]記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
[4] 前記乳酸菌の菌体がエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の死菌体である上記[3]記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
[5] インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、及びステロイド剤からなる群から選ばれた少なくとも1種と組み合わせて投与されることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
本発明のインフルエンザウイルス感染症の治療剤によれば、インフルエンザウイルス感染症の重症化を抑制し、治癒を促進することができる。その有効成分は、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られるβ−グルカン含有組成物であるので、長期間摂取しても副作用のおそれがなく、簡便な摂取形態でも安心して、その優れた効果を享受できる。また、乳酸菌の菌体を併用することにより、より効果が高められる。更に、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、及びステロイド剤からなる群から選ばれた少なくとも1種と組み合わせて投与することにより、より効果が高められる。
インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−1の培養液を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群1)を示す図表である(試験例1)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対して抗インフルエンザ薬のオセルタミビル(商品名「タミフル」、中外製薬株式会社)を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群2)を示す図表である(試験例1)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を投与したときのマウス体重変動の結果(対照群1)を示す図表である(試験例1)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−1の培養液を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群3)を示す図表である(試験例2)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−2の培養液を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群4)を示す図表である(試験例2)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−1の培養液とエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群5)を示す図表である(試験例2)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−1の培養液と抗インフルエンザ薬のオセルタミビル(商品名「タミフル」、中外製薬株式会社)とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群6)を示す図表である(試験例2)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対して抗インフルエンザ薬のオセルタミビル(商品名「タミフル」、中外製薬株式会社)を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群7)を示す図表である(試験例2)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を投与したときのマウス体重変動の結果(対照群2)を示す図表である(試験例2)。 試験例2の試験期間中の各試験群のマウス生存率の推移を示す図表である。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−2の培養液とエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群8)を示す図表である(試験例3)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−2の培養液とエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群9)を示す図表である(試験例3)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−2の培養液とエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群10)を示す図表である(試験例3)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してアウレオバシジウム プルランスM−2の培養液とエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体とを併用投与したときのマウス体重変動の結果(試験群11)を示す図表である(試験例3)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体を投与したときのマウス体重変動の結果(試験群12)を示す図表である(試験例3)。 インフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を投与したときのマウス体重変動の結果(対照群3)を示す図表である(試験例3)。 試験例3の試験期間中の各試験群のマウス生存率の推移を示す図表である。 試験例4の各試験群のマウス肺中のウイルス力価を示す図表である。 試験例5の各試験群のマウス肺中の生細胞に対するNK細胞の割合を示す図表である。 試験例5の各試験群のマウス肺中のNK細胞に対する活性化したNK細胞の割合を示す図表である。 試験例5の各試験群のマウス肺中の生細胞に対するT細胞の割合を示す図表である。 試験例5の各試験群のマウス肺中のT細胞に対する活性化したT細胞の割合を示す図表である。
本発明は、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物から得られるβ−グルカン含有組成物(以下、「アウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物」という。)を有効成分として含有する。このアウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物としては、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属し、β−グルカン生産能を有する微生物(以下、「アウレオバシジウム微生物」という。)を培養した培養物そのもの、遠心分離等により菌体を分離除去した培養液、その培養液の濃縮液、その培養液の希釈液、あるいはその培養液から水分を除いた固形物等だけでなく、これらを脱塩等してβ−グルカンの含有量を高めたもの、あるいは、これらからβ−グルカンを精製したものも含まれる。
本発明において用いられる上記アウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物は、上記アウレオバシジウム微生物を培養することにより生産されるβ−グルカンを、該培養物の質量100gに対する含有量に換算して、50〜3,000mg含有するものであることが好ましく、100〜2,000mg含有するものであることがより好ましい。
なお、β−グルカンの含有量の決定は、例えば次のような方法で行うことができる。すなわち、培養液にアミラーゼ、アミログルコシダーゼ、プロテアーゼ等を用いて酵素処理を施し、蛋白質や、プルラン等のα−グルカンを除き、エタノール沈殿を行う。更に、ガラスフィルターでろ過し、高分子試料を得る。このとき、単糖を含む低分子物質を除くため、80%エタノールで充分に洗浄する。洗浄した高分子試料はアセトンで更に洗浄し、硫酸を加え、加水分解を行う。加水分解後、中和し、そのろ液を採取して、グルコースオキシダーゼ法によりブドウ糖を定量し、下記数式1に基づいて計算した値をβ−グルカン量とする。
数式1:β−グルカン(g/100g)=ブドウ糖(g/100g)×0.9
また、β−グルカンの含有量の決定は、いわゆる糖鎖含有高分子物質(多糖)量として決定することもできる。この場合は、培養液にアミラーゼ、アミログルコシダーゼ、プロテアーゼ等を用いて酵素処理を施し、蛋白質や、プルラン等のα−グルカンを除き、エタノール沈殿を行う。更に、ガラスフィルターでろ過し、高分子試料を得る。このとき、単糖を含む低分子物質を除くため、80%エタノールで充分に洗浄する。洗浄した高分子試料はアセトンで更に洗浄したものの重量を測定することで糖鎖含有高分子物質(多糖)量とする。
なお、このようにして定量されるβ−グルカンは、硫酸基、リン酸基等の官能基を有するものとして定量される。したがって、このように広義の糖鎖含有高分子物質(多糖)としてβ−グルカンを定量した場合には、上記アウレオバシジウム微生物を培養することにより生産されるβ−グルカンの含有量は、該培養物の質量100gに対する含有量に換算して、70〜5,000mg含有するものであることが好ましく、140〜3,000mg含有するものであることがより好ましい。
本発明において用いられる上記アウレオバシジウム微生物としては、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属し、β−グルカン生産能を有する微生物であればよいが、例えば、アウレオバシジウム プルランスM−1(Aureobasidium pullulans M-1、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6、受託番号FERM BP-08615、2004年2月10日国際寄託)や、アウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6、受託番号FERM BP-10014、2004年4月22日国際寄託)が好適に用いられる。なお、これらの菌株が産生するβ−グルカンは、NMR測定(13CNMR :Varian社UNITY INOVA500型、1HNMR : Varian社UNITY INOVA600型)による構造解析で、グルコースがβ−1,3結合した主鎖からβ−1,6結合でグルコースが分岐した構造を有するβ−1,3−1,6−グルカンであることが明らかとなっている。
上記アウレオバシジウム微生物の培養は、公知の方法(特開昭57−149301号公報等参照)に準じて行うことができる。すなわち、炭素源(ショ糖)0.5〜5.0質量%、N源0.1〜5.0質量%、その他微量物質(例えば、ビタミン類、無機質)を加えた培地(pH5.2〜6.0)に菌を接種し、温度20〜30℃で2〜14日間通気培養、好ましくは通気撹拌培養すればよい。β−グルカンが生成されるにしたがって培養液の粘度が上昇し、粘性の高いジェル状になる。このようにして得られる培養液には、通常、0.6〜10質量%の固形分が含まれており、該固形分中にはβ−グルカンが5〜80質量%含まれている。また、β−グルカン以外にも、例えば、該グルカンの作用を助ける成分であるリン、カリウム、マグネシウム、ビタミンC等の他の有用成分も含まれているので、β−グルカンの有する生理活性効果を効率よく発揮できる。
本発明においては、上記の培養によって得られる培養物をそのまま加熱又は加圧加熱殺菌して用いてもよく、遠心分離等により菌体を分離除去した後、この培養液を殺菌して用いてもよい。また、必要に応じて濃縮したもの、更には乾燥したものを用いることもできる。更に、β?グルカンのみを抽出して用いることもできる。なお、アウレオバシジウム属(Aureobasidium sp.)に属する微生物の培養物は、増粘安定剤等の食品添加物として使用されているものであり安全性が高い。
その適用の方法としては、経口用に製されたものは、例えば、これを経口的に摂取して体内からその生理活性効果を発揮させることができる。
投与すべき量は、治療目的又は予防目的のちがい、症状の強弱、患者の年齢・投与方法・投与回数・投与時期などによって適宜決定することができる。一般的な有効投与量を例示すれば、例えば、経口的に摂取する場合には、β−グルカン量換算で1日およそ0.06〜60mg/kg(体重)の量で摂取する。本発明のインフルエンザウイルス感染症の治療剤は、インフルエンザウイルスに感染した後に引き起こされる合併症の予防および治療のためにも有効である。例えば、中耳炎・副鼻腔炎・気管支炎・慢性気管支炎増悪・肺炎・脳症・腎不全などがあげられるが、所謂サイトカインストームに起因する疾患や、組織破壊性疾患(TH1亢進に起因する疾患)の予防に特に有効である。
本発明のインフルエンザウイルス感染症の治療剤は、上記アウレオバシジウム培養物以外の有効成分として、更に、乳酸菌の菌体を含有するものであってもよい。これによれば、乳酸菌の生理活性効果との相乗作用を期待できる。
乳酸菌としては、食品に使用可能な乳酸菌などであって安全性に問題がないものを用いる。具体的には、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・ブレービス(Lactobacillus brevis)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、ストレプトコッカス・ラクティス(Streptococcus lactis)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium Longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)等が例示できる。上記乳酸菌は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)は乳酸菌製剤等に用いられている乳酸菌であり、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)は、チーズ、発酵乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料等に用いられている乳酸菌であり、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)、ストレプトコッカス・ラクティス(Streptococcus lactis)、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)は、チーズ、ヨーグルト等に用いられている乳酸菌であり、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium Longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)は発酵乳等に用いられている乳酸菌である。したがって、これらの乳酸菌は、いずれも当業者が容易に入手できるものである。
また、乳酸菌は生菌に限らず加熱殺菌した死菌体であってもよい。死菌体を用いた場合には、保存安定性が高くなり、医薬品や機能性食品の原料として用いる場合の安全性も高くなる。このような乳酸菌の死菌体としては、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ラクトバチルス・ブレービス・サブスピーシズ・コアグランス(Lactobacillus brevis subspecies coagulans)の死菌体が市販されており、好ましく使用できる。
上記乳酸菌の培養は常法にしたがって行えばよい。また、死菌体は、上記乳酸菌の培養物から、濾過、遠心分離等の方法により菌体を回収し、水洗後、水等に懸濁して80〜115℃、30分〜3秒間加熱殺菌すればよい。加熱殺菌した乳酸菌は、必要に応じて濃縮、乾燥してから用いてもよい。
上記乳酸菌の投与すべき量は、治療目的又は予防目的のちがい、症状の強弱、患者の年齢・投与方法・投与回数・投与時期などによって適宜決定することができる。一般的な有効投与量を例示すれば、例えば、経口的に摂取する場合には、乾燥死菌体量換算で1日およそ1×10〜4×1011個/kg(体重)、より好ましくは2×10〜1×1011個/kg(体重)の量で摂取する。
本発明においては、上記の乳酸菌の中でも、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の死菌体が特に好ましく用いられる。エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の死菌体は、強い免疫賦活活性を有していることが知られており、上記アウレオバシジウム培養物と併用することにより、抗インフルエンザウイルス効果においてもそれらの相乗効果を期待できる。
本発明においては、その投与の一形態として、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、及びステロイド剤からなる群から選ばれた少なくとも1種と組み合わせて投与することもできる。これによれば、これらの薬の抗インフルエンザウイルス効果との相乗効果を期待できる。インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤としては、オセルタミビル、ザナミビルが好ましく例示できる。抗ウイルス剤としては、アマンタジンが好ましく例示できる。抗生物質としては、クラリスロマイシン、セファクロル、セフジニル、セフポドキシムプロキセチル、塩酸セフォチアム、セフカペンピボキシル塩酸塩、セフジトレンピボキシル、セフメタゾールナトリウム、塩酸セフォチアム、塩酸セフォゾプラン、塩酸ピブメシリナム、スルタミシリントシル酸塩、ホスホマイシン カルシウム、硫酸イセパマイシン、ゲンタマイシン硫酸塩、カナマイシン一硫酸塩が好ましく例示できる。ステロイド剤としては、メチルプレドニゾロンが好ましく例示できる。
本発明において、その投与の一形態として、インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、及びステロイド剤からなる群から選ばれた少なくとも1種と組み合わせて投与する場合には、それらの抗ウイルス剤を、それぞれの抗ウイルス剤にとって好適な態様で投与しつつ、アウレオバシジウム培養物を投与すればよい。この場合、アウレオバシジウム培養物は、特に目立った副作用を示すことがないので、これを比較的長い期間継続的に投与しつつ、上記抗ウイルス剤を比較的短期間併用して投与することもできる。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
[製造例1]
下記のようにしてアウレオバシジウム プルランスM−1(Aureobasidium pullulans M-1)(FERM BP-08615)の培養液を調製した。
前培養液を、ショ糖1%、アスコルビン酸0.1%、米糠0.1%を含む液体培地(pH5.3)に適量接種して、25℃、72〜96時間(製造バッチによって異なる)、通気撹拌培養を行った。培養終了後、この培養液を121℃、15分間殺菌した。得られた殺菌後の培養液は、固形分およそ1.2質量%を含み、該固形分100g中のβ-グルカン含量は16.7gであった。また、培養液そのものの質量100g中に含まれる含有量に換算して、0.2g/100g含有するものであった。この培養液を以下の試験に用いた。
[試験例1]
下記表1に記載の各試験群及び対照群についてそれぞれ試験液を準備し、これらの経口投与がインフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してどのような効果を示すかを調べた。なお、抗インフルエンザ薬であるオセルタミビルとしては、「タミフルドライシロップ3%」(商品名、中外製薬株式会社)を利用した。
Figure 0005560472
実験動物としてはマウス(C57BL/6NJcl系統、雄、6週齢)を用い、インフルエンザウイルスとしてはH1N1亜型インフルエンザウイルスA/PR/8を使用した。マウスへのインフルエンザウイルスの感染は次のようにして行った。すなわち、イソフルランを充満させた容器にマウスを入れ、呼吸がゆっくりになるのを確認してから取り出し、ウイルス力価が2×10pfu/mLになるようにPBSにて段階希釈して調製した希釈ウイルス液をマウスの両鼻から交互にマイクロピペットで50μL(1,000pfu/匹)を注入した。麻酔から醒めたのを確認して飼育ゲージに戻した。
下記表2に示す形態・方法で試験液の投与を行った。なお、アウレオバシジウム培養液(試験群1)については試験期間中毎日、ゾンデ法により1日1回200μLを経口投与し、抗インフルエンザ薬であるオセルタミビル(試験群2)については、その投与方法としてもっとも効果的であるとされている方法(「DIRK B. MENDEL et al., ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY, Mar. 1998, p.640-646」参照)に準じて、ウイルス感染後の5日間、ゾンデ法により1日2回の経口投与を行なった(朝晩1回200μLずつ)。ウイルス感染後のマウスの体重を毎日測定し、体重の推移と生存率を求めた。
Figure 0005560472
その結果を試験群1について図1に、試験群2について図2に、対照群1について図3にそれぞれ示す。
図1のとおり、試験群1の生存率は100%であった。感染後、1匹は感染時の体重を下回ることなく14日後の試験終了時には感染初日と比して5%増加していた。他の1匹については、感染後およそ7日以降体重の減少がはじまり、その3日後の感染10日目に最大約15%の体重減少がみられたが以後体重は回復し、感染初日と同じ体重で試験を終えた。他のもう1匹については、感染後5日もしくは6日から体重の減少がはじまったが、その2日後の感染8日目に最大約6%の体重減少がみられ、以後体重は回復し、感染初日と同じ体重で試験を終えた。
図2のとおり、試験群2の生存率は100%であった。感染後、1匹は感染時の体重を下回ることなく14日後の試験終了時には感染初日と比して5%増加していた。他の1匹については、感染後およそ6日以降体重の減少がはじまり、その3日後の感染9日目に最大約20%の体重減少がみられたが以後体重は回復し、感染初日と同じ体重で試験を終えた。他のもう1匹については、感染後5日から体重の減少がはじまったが、その4日後の感染9日目に最大約25%の体重減少がみられ、以後体重は回復し、感染初日と比して3%体重が減少して試験を終えた。
図3のとおり、対象群1の生存率は66.6%(3匹中1匹死亡)であった。感染後、1匹は7日目から顕著な体重減少がはじまり、体重は回復することなく、感染後12日目に死亡した。他の1匹については、感染後4日以降体重の減少がはじまり、その5日後の感染後9日目に最大約28%の体重減少がみられたが以後体重は回復し、感染初日と比して6%体重が減少して試験を終えた。他のもう1匹については、感染後5日から体重の減少がはじまったが、感染後11日目から感染後14日目にあたりで、最大約28%の体重減少がみられ、感染後14日目に若干の体重回復があり試験を終えた。
以上の結果をまとめると、アウレオバシジウム培養液の投与により、インフルエンザウイルス感染による症状としてのマウスの体重減少が抑制され、また、その体重減少から回復が促進された。そしてその効果は抗インフルエンザウイルス薬であるオセルタミビル(商品名「タミフル」、中外製薬株式会社)と同等あるいはそれ以上であった。したがって、アウレオバシジウム属に属する微生物の培養物から得られるβ−グルカン含有組成物が、インフルエンザウイルス感染症の治療、特にウイルス感染後の重症化を抑制し、治癒を促進する治療のために有効であることが明らかとなった。
アウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物がどのようなメカニズムで効果を発揮しているかは明らかではないが、マクロファージ貪食能活性化など免疫賦活による作用のみならず、体に備わる免疫バランス機能を高めて、例えばTh1細胞系免疫とTh2細胞系免疫とのバランスを保ち、過剰な免疫反応が不必要に自己組織を攻撃してしまうことを抑えていることによることが考えられた。
[製造例2]
製造例1と同様にして、アウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液を調製した。その培養液は、固形分およそ1.2質量%を含み、該固形分100g中のβ?グルカン含量は54.2gであった。また、培養液そのものの質量100g中に含まれる含有量に換算して、0.65g/100g含有するものであった。この培養液を以下の試験に用いた。
[試験例2]
下記表3に記載のように、各試験群及び対照群についてそれぞれ試験液を準備し、これらの経口投与がインフルエンザウイルスを感染させたマウスに対してどのような効果を示すかを調べた。なお、表中のEF乳酸菌死菌体は、市販のエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体粉末である。
Figure 0005560472
実験動物のマウスへのインフルエンザウイルスの感染は、ウイルス力価が試験例1の2倍になるように行った。すなわち、希釈ウイルス液4×10pfu/mLをマウスの両鼻から交互にマイクロピペットで50μL(2,000pfu/匹)を注入した以外は、試験例1と同様にして行った。
各試験液の投与は下記表4に示す形態・方法で行った。すなわち、試験群3〜5、対照群2については試験期間中毎日、ゾンデ法により1日1回試験液200μLを経口投与した。アウレオバシジウム培養液とオセルタミビルとを併用する試験群6においては、試験例1の試験群2と同様に、オセルタミビルの効果的な投与を行うため、ウイルス感染後の5日間、アウレオバシジウム培養液にオセルタミビルを懸濁させたものを1日2回(朝晩1回200μLずつ)経口投与し、それ以外の期間はアウレオバシジウム培養液のみを1日1回200μL経口投与した。また、オセルタミビルを単独で投与する試験群7においては、オセルタミビル単独での最大の効果と比較するため、ウイルス感染後の17日間継続して毎日(朝晩1回200μLずつ)経口投与した。
ウイルス感染後のマウスの体重を毎日測定し、体重の推移と生存率を求めた。
Figure 0005560472
その結果を試験群3について図4に、試験群4について図5に、試験群5について図6に、試験群6について図7に、試験群7について図8に、対照群2について図9にそれぞれ示す。また、図10には各群のマウスの生存率の推移を示す。
この試験例2では、ウイルス力価が試験例1の2倍になるようにマウスへの感染を行った結果、PBSを投与した対照群2(図9)では、感染後10日目までに4匹とも死亡した(図10)。
また、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群3(図4)及び試験群4(図5)でも、試験群3及び4にわたるマウス総数10匹のうち4匹(40%)が試験期間中に死亡した(図10)。また、試験群3(図4)では5匹中4匹に、試験群4(図5)では5匹中3匹に最大約41%の体重減少がみられ、体重減少のあったマウスは、死亡するか、又はほとんど体重を回復しないまま試験を終えた。
更に、オセルタミビルを投与した試験群7(図8)でも、4匹中4匹に最大約34%の体重減少がみられ、4匹中2匹(50%)が試験期間中に死亡した(図10)。
これに対して、図7に示されるように、アウレオバシジウム培養液とオセルタミビルとを併用した試験群6では、ウイルス感染後6〜9日の間4匹中全てに体重減少が見られたものの、4匹中死亡した1匹(25%)を除いて、最大約25%の体重減少にとどまり、その後正常レベルにまで回復した。また、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌の加熱殺菌菌体粉末とを併用した試験群5でも同様の傾向がみられた。すなわち、試験期間中に4匹中死亡したのは1匹(25%)のみであり、ウイルス感染後3〜10日の間4匹中3匹に体重減少が見られたものの、死亡した1匹を除いて、その後正常レベル近くにまで顕著に回復した。
以上から、アウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物が、インフルエンザウイルス感染症の治療、特にウイルス感染後の重症化を抑制し、治癒を促進する治療のために有効であり、その効果は、乳酸菌の菌体やオセルタミビルを併用することにより、より高められることが明らかとなった。
[試験例3]
乳酸菌の菌体との併用による効果を更に検討した。具体的には、下記表5に示す各試験群及び対照群について、それぞれ試験液を準備し、試験例2と同様にして、これらを経口投与するとともにインフルエンザウイルスを感染させたマウスの体重の推移と生存率を調べた。なお、表中のEF乳酸菌死菌体は、市販のエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体粉末である。
Figure 0005560472
各試験液の投与は下記表6に示す形態・方法で行った。すなわち、試験群8では、β―グルカン濃度0.2g/100gに調製したアウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液の200μLに、上記乳酸菌死菌体の6.7×10個を懸濁し、これを試験期間中、毎日、ゾンデ法により1日1回経口投与した。試験群9では、上記乳酸菌死菌体の10.1×10個を懸濁した以外は、試験群8と同様にして試験を行った。試験群10では、上記乳酸菌死菌体の3.4×10個を懸濁した以外は、試験群8と同様にして試験を行った。試験群11では、上記アウレオバシジウム培養液としてβ―グルカン濃度0.1g/100gに調製したものを用いた以外は、試験群8と同様にして試験を行った。試験群12では、上記乳酸菌死菌体の6.7×10個をPBSに懸濁し、これを試験期間中、毎日、ゾンデ法により1日1回経口投与した。
Figure 0005560472
その結果を試験群8について図11に、試験群9について図12に、試験群10について図13に、試験群11について図14に、試験群12について図15に、対照群3について図16にそれぞれ示す。また、図17には各群のマウスの生存率の推移を示す。
この試験例3では、試験例2と同様に、ウイルス力価が試験例1の2倍になるようにマウスへの感染を行った結果、PBSを投与した対照群3(図16)では、感染後9日目までに5匹中4匹が死亡した(図17)。
また、乳酸菌の加熱殺菌菌体粉末を投与した試験群12(図15)でも、4匹中4匹に最大約33.3%の体重減少がみられ、4匹中2匹(50%)が試験期間中に死亡した(図17)。
これに対して、図11〜図14に示されるように、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌の加熱殺菌菌体粉末とを併用した試験群8〜試験群11では、各試験群にわたるマウス総数19匹のうち、試験期間中に死亡したのは各群で1匹ずつにとどまり、一方で体重減少を見せないマウスが各群に少なくとも2匹おり合計9匹であった。その他も試験期間内で正常レベル近くにまで回復した。特に、試験群9及び試験群10では、それぞれの試験群で死亡した1匹を除いて、最大約19.16%の体重減少にとどまり、その後正常レベルにまで顕著に回復した。
以上から、アウレオバシジウム由来β−グルカン含有組成物が、インフルエンザウイルス感染症の治療、特にウイルス感染後の重症化を抑制し、治癒を促進する治療のために有効であり、その効果は、乳酸菌の菌体を併用することにより、より高められることが明らかとなった。
[試験例4](マウス肺中ウイルス力価)
試験例1〜試験例3で示された効果の作用機序を検討するために、インフルエンザウイルスに感染させたマウスの肺中のウイルス力価に与える影響を調べた。具体的には、下記表7に示す各試験群及び対照群について、それぞれ試験液を準備し、これらを経口投与するとともにインフルエンザウイルスを感染させたマウスの肺中のウイルス力価を調べた。なお、表中のEF乳酸菌死菌体は、市販のエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus
faecalis)の加熱殺菌菌体粉末である。
Figure 0005560472
各試験液の投与は下記表8に示す形態・方法で行った。すなわち、試験液の投与開始からの期間を1週間にした以外は試験例2と同様にしてマウスにインフルエンザウイルスを感染させた。試験群13では、試験液として、アウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液のβ―グルカン濃度を0.2g/100gに調製し、その200μLを、試験期間中、毎日、ゾンデ法により1日1回経口投与した。試験群14では、上記アウレオバシジウム培養液の200μLに、上記乳酸菌死菌体の6.7×10個を懸濁して併用した以外は、試験群13と同様にして試験を行った。また、オセルタミビルを単独で投与する試験群15においては、オセルタミビル単独での最大の効果と比較するため、ウイルス感染後に継続して毎日(朝晩1回200μLずつ)経口投与した。
マウス肺中ウイルス力価の測定は以下のようにして行った。
ウイルス感染後の1日、3日、5日後に、それぞれ各群につき3匹を解剖し、PBSで洗浄し血液を除いた肺を採取した。採取した肺は、破砕し、組織を細胞懸濁液として取り出した後に、5,000rpmで10分間遠心分離を行い、上澄みを採取して試料とした。採取した試料は、1×MEMで10−1〜10−6まで希釈系列を作り、10倍で段階希釈した。一方MDCK細胞を前日から培養しておき、MDCK細胞(1サンプル:12well プレート1枚)が隙間なく増えていることを確認したうえで、MDCK細胞の培地を除き、1mlのPBSで洗浄した。洗浄に用いたPBSを除き、段階希釈した試料を100μLずつ添加した後、5%COインキュベーター(37℃)で1時間静置した。途中細胞が乾かないように、15分おきにプレート揺らす操作を行った。次に2×MEMと1.6%Agar液を同量ずつ混ぜ合わせ、最終濃度が0.0005%となるようにトリプシンを加えてMEM−Agar溶液を調製し、42℃のウォーターバスで温めておいた。1時間後にウイルス溶液を除去し、1mlのPBSで洗浄し、調製したMEM−Agar溶液を各ウェルに1mlずつ添加し、固まるまでしばらく静置した。その後5%COインキュベーター(35℃)で培養し、48時間後に、プラーク数をカウントした。
Figure 0005560472
その結果を図18に示す。
その結果、マウス肺中ウイルス力価は、感染1日目では、PBSを投与した対照群4は、6.31(log10PFU)、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群13では6.36(log10PFU)、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌の併用群である試験群14では5.59(log10PFU)、陽性対照であるオセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)の投与群である試験群15では、5.88(log10PFU)であった。感染3日目、5日目になると、PBSを投与した対照群4の値は、それぞれ8.80(log10PFU)、9.43(log10PFU)と感染1日目に比べて、ウイルス量が154倍、2,057倍と増加していたが、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群13では、感染3日目が7.75(log10PFU)、感染5日目が7.18(log10PFU)と感染1日目に比べて、それぞれ22.8倍、8.3倍の増加であった。またアウレオバシジウム培養液と乳酸菌の併用群である試験群14では、それぞれ7.61(log10PFU)、7.24(log10PFU)と、感染1日目に比べて、81.4倍、40.1倍の増加であり、対照群4に比べ、ウイルス力価の上昇が抑制されていた。一方、抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分であるオセルタミビル単独で投与したところ(試験群15)、感染3日目で6.83(log10PFU)、感染5日目で7.76(log10PFU)であり、感染1日目と比較して15.4倍、122倍の増加であった。
結果を表9にまとめた。すなわち、PBSを投与した対照群4の感染後各日でのウイルス量を1とした時の、対応する感染後各日での試験群のウイルス量を一覧にした。
Figure 0005560472
表9に示すように、PBSを投与した対照群4を1とした場合、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群13は、3日目で1/12、5日目で1/425のウイルス量であり、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌の併用群である試験群14では、3日目で、1/16、5日目で1/442のウイルス量であった。したがって、アウレオバシジウム培養液の投与(試験群13)、又はアウレオバシジウム培養液と乳酸菌の併用(試験群14)により、肺でのウイルス増殖を有効に抑えたものと考えられた。なお、試験群14の結果にみられるように、この試験例で、感染1日目においてアウレオバシジウム培養液とともに乳酸菌の菌体を併用すると、アウレオバシジウム培養液単独使用よりウイルス力価の上昇を更に抑制していた。
[試験例5](マウス肺中T細胞活性およびNK細胞活性)
試験例1〜試験例3で示された効果の作用機序を検討するために、インフルエンザウイルスに感染させたマウスの肺中の活性化T細胞及び活性化NK細胞を調べた。具体的には、下記表10に示す各試験群及び対照群について、それぞれ試験液を準備し、これらを経口投与するとともにインフルエンザウイルスを感染させたマウスの5日目の肺中のT細胞数とそのうちの活性化T細胞、またNK細胞数とそのうちの活性化NK細胞を調べた。なお、表中のEF乳酸菌死菌体は、市販のエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体粉末である。
Figure 0005560472
各試験液の投与は、上記試験例4と同様にして下記表11に示す形態・方法で行った。すなわち、試験液の投与開始からの期間を1週間にした以外は試験例2と同様にしてマウスにインフルエンザウイルスを感染させた。試験群16では、試験液として、アウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)の培養液のβ―グルカン濃度を0.2g/100gに調製し、その200μLを、試験期間中、毎日、ゾンデ法により1日1回経口投与した。試験群17では、上記アウレオバシジウム培養液の200μLに、上記乳酸菌死菌体の6.7×10個を懸濁して併用した以外は、試験群16と同様にして試験を行った。また、オセルタミビルを単独で投与する試験群17においては、オセルタミビル単独での最大の効果と比較するため、ウイルス感染後に継続して毎日(朝晩1回200μLずつ)経口投与した。
マウス肺中の活性化T細胞数及び活性化NK細胞数はつぎのようにして行った。すなわち、ウイルス感染後の5日目に各群につき3匹を解剖し、PBSで洗浄し血液を除いた肺を採取した。マウス1匹分の肺に対して、HEPESbufferを4.9ml、コラゲナーゼD(100mg/Ml in HEPES)を100μl、DNase1を10μl加え、ホモジナイズし、組織を軽く破砕した。37℃で30分間振とうし、酵素処理を行った。再度ホモジナイズし、完全に組織を破砕した。群ごとに、破砕した3匹分の肺組織を一つにまとめ、メッシュに通し細胞以外の余分な部分を除去し、PBSで細胞の洗浄を繰り返し、細胞数をカウントした。
1サンプルあたり2×10cell/wellとなるように96wellに分注し、余分な細胞に抗体がつかないようにブロッキングするため「LEAF Purified anti−Mouse CD16/32」を1μl/well(in 100μl FACSbuffer)添加し氷上で30分静置した。T細胞に対するCD3 APC抗体、NK細胞に対するNK1.1FITC抗体、活性化T細胞に対するPE Cy7-CD69抗体、活性化NK細胞に対するPE Cy7-CD69抗体の各抗体を、1μl/wellずつ添加し、4℃で30分遮光しながら静置した。細胞に結合しなかった抗体を除去するためにFACSbufferで数回洗浄し、死滅細胞を標識して区別するための7−AADを1サンプルあたり10μl添加し、フローサイトメーター・セルソーター装置でFACS解析を行ない、生細胞中のNK細胞又はT細胞の割合を求めた。また、各細胞中、活性化された細胞の割合を求めた。
Figure 0005560472
その結果を図19〜図22に示す。
感染5日目において、自然免疫において重要な役割を担うNK細胞について、肺の生細胞中でのNK細胞の割合が、PBSを投与した対照群5で7.5%、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群16で6.4%、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌を併用した試験群17で3.7%であった。オセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)の投与群である試験群18では1.8%程度と対照群の約1/4の量でしかなかった(以上図19)。また、各NK細胞のうち活性化されたNK細胞の割合は、PBSを投与した対照群5が64.7%、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群16が66.4%、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌を併用した試験群17は57.2であった。一方で、オセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)の投与群である試験群18では、46.2%にとどまっていた(以上図20)。試験群16と試験群17のインフルエンザウイルス増殖抑制の理由の一つとしてNK細胞の活性化が上げられるが、上記試験例4(図18)に示されるように、試験群16(上記試験例4での試験群13と対応)と試験群17(上記試験例4での試験群14と対応)は、PBS投与群である対照群5と比較して、試験群13で1/425、試験群14で1/442にインフルエンザウイルスの増殖を抑えており、NK細胞活性亢進以外の経路でもインフルエンザウイルスを抑制する機構が存在することが示唆された。一方で、試験群18において、活性化されたNK細胞数が他の群よりも少ない理由として、オセルタミビルがインフルエンザウイルスのNA阻害剤としてインフルエンザウイルスに直接作用することで増殖抑制を行うものであり、NK細胞の活性化には関与していないためであると推察された。
次に獲得免疫で重要な役割を担うT細胞について、ウイルス感染後5日目での肺での生細胞中でT細胞数は、各群ともに3%前後と非常に少なく、細胞数での差はほとんどなかった(以上図21)。しかし、このT細胞の中で活性化しているT細胞数は、PBSを投与した対照群5は22.9%、アウレオバシジウム培養液を投与した試験群16が38.5%であり、対照群5と比較すると、1.68倍多く活性化していた。また、アウレオバシジウム培養液と乳酸菌の併用群である試験群17が17.3%であった。また、オセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)の投与群である試験群18は、7.3%であり、PBSを投与した対照群5と比較すると活性化したT細胞は約1/3の量でしかなかった(以上図22)。
以上のように、アウレオバシジウム培養物単独使用で、あるいは乳酸菌との併用で、オセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)よりも活性化されたT細胞やNK細胞が増えており、インフルエンザウイルスの侵入・増殖を抑えるだけでなく、インフルエンザウイルス感染による症状の重篤化を抑えることが示唆された。また、アウレオバシジウム培養物または、アウレオバシジウム培養物と乳酸菌の併用物を投与することで、自然免疫から獲得免疫への移行がスムーズに行われていることが考えられ、その結果、体重減少率や死亡率の低下に寄与していることが示唆された。
なお、アウレオバシジウム培養物とオセルタミビル(抗インフルエンザ薬タミフルの有効成分)とは、それぞれが異なるインフルエンザウイルス感染防御のメカニズムによる作用機序を持つことが推察されるため、上記試験例2の試験群6に見られるように(図10)、それらの併用によりインフルエンザウイルスの侵入・増殖や、またはインフルエンザウイルス感染による症状の重篤化を、より効果的に抑えることが示唆された。

Claims (5)

  1. アウレオバシジウム プルランスに属する微生物の培養物から得られるβ−グルカン含有組成物を有効成分として含有し、インフルエンザウイルス感染症の重症化を抑制し、治癒を促進するために用いられるものであることを特徴とするインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
  2. 前記アウレオバシジウム プルランスに属する微生物は、アウレオバシジウム プルランスM−1(Aureobasidium pullulans M-1)(FERM BP-08615)又はアウレオバシジウム プルランスM−2(Aureobasidium pullulans M-2)(FERM BP-10014)である請求項1記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
  3. 更に、乳酸菌の菌体を有効成分として含有する請求項1又は2記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
  4. 前記乳酸菌の菌体がエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の死菌体である請求項3記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
  5. インフルエンザノイラミニダーゼ阻害剤、抗ウイルス剤、抗生物質、及びステロイド剤からなる群から選ばれた少なくとも1種と組み合わせて投与されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のインフルエンザウイルス感染症の治療剤。
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