JP5560104B2 - アスコルビン酸(塩)含有固形製剤 - Google Patents
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Description
また、マイナスイオン水にビタミンC(アスコルビン酸)誘導体粉末を高濃度に溶解することで、ビタミンC誘導体の安定化が図られたビタミンC誘導体含有外用剤が提案されている(例えば、特許文献1)。
前記(A)成分は、アスコルビン酸カルシウムであることが好ましく、前記(C)成分は、酒石酸、乳酸及びリン酸から選択される少なくとも1種であることが好ましく、前記(A)成分と前記(B)成分との質量比は、(A)成分/(B)成分=0.1〜10であることが好ましく、前記(B)成分と前記(C)成分との質量比は、(C)成分/(B)成分=0.01〜1であることが好ましく、粒剤又は錠剤であることが好ましい。
本発明のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤は、(A)成分:アスコルビン酸(塩)と、(B)成分:アルミニウム及び/又はマグネシウムを含有する金属塩からなる制酸剤と、(C)成分:pKaが4.0以下の酸とを含有するものである。
(A)成分は、アスコルビン酸及び/又はその塩(アスコルビン酸(塩))である。
(A)成分は、特に限定されず、アスコルビン酸や、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム等のアスコルビン酸塩が挙げられ、中でもアスコルビン酸塩が好ましく、アスコルビン酸カルシウムがより好ましい。アスコルビン酸塩は、アスコルビン酸に比べ、(B)成分との共存下での変色の進行が遅いため、(C)成分の存在により相乗的に変色が抑制されるためである。
なお、粒子径分布は、下記の篩分けにより測定できる。まず、目開き850μm、710μm、500μm、355μm、250μm、150μm、100μmの篩を目開きの小さい篩から目開きの大きな篩の順に積み重ねる。最上部の目開き850μmの篩に試料100gを入れ、振動装置(M−2型、筒井理化学器械株式会社製)を用いて篩を5分間振動させる。その後、各篩上の試料の質量を測定して、粒子径分布を算出できる。
(B)成分は、アルミニウム及び/又はマグネシウムを含有する金属塩からなる制酸剤である。(B)成分としては、例えば、第十五改正日本薬局方(広川書店)又は医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集、株式会社薬事日報社)に収載の制酸剤の内、アルミニウム及び/又はマグネシウムを含有する金属塩からなるものをいずれか1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、乾燥水酸化アルミニウムゲル、アルミニウムグリシネート、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイトが好ましく、乾燥水酸化アルミニウムゲルがより好ましい。このような(B)成分の存在下において、(A)成分の変色が促進されるため、本発明の効果が顕著に現れる。
(C)成分は、pKa(酸解離定数)が4.0以下の酸である。(C)成分を含有することで、(B)成分の存在下においても、(A)成分の変色を抑制できる。
(C)成分のpKaは、3.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。pKaが低いほど、(A)成分の変色抑制効果のさらなる向上が図れるためである。
(C)成分のpKaの下限値は、特に限定されないが、1以上が好ましい。
上記の(C)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
pKaは、社団法人日本化学会編集の化学便覧基礎編 改訂3版(丸善株式会社出版)に収載された値(25℃の(C)成分の水溶液を測定した値)を示す。
また、pKaは、25℃において窒素置換された超純水を使用してイオン強度を0.1mol/Lとした水溶液を調製し、この水溶液を、COM−2500(平沼産業株式会社製)やAT−510(京都電子工業株式会社製)等の電位差滴定装置を用いた測定により求めることができる。
また、例えば、(A)成分と(B)成分とに、(C)成分を含有する水溶液を混合する場合、(C)成分の粒子径分布は、水溶液の調製の効率を勘案して決定できる。
本発明のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤は、(A)成分の物性、保存安定性を損なわない範囲で、薬効成分や、結合剤、賦形剤、滑沢剤、香料、矯味剤(甘味料)、色素、安定化剤等の任意成分を含有してもよい。
薬効成分としては、例えば、解熱鎮痛消炎剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、鎮咳去痰剤等が挙げられる。より具体的には解熱鎮痛消炎剤としては、イブプロフェン、アセトアミノフェン、フェナセチン、メフェナム酸、ジクロフェナク、アスピリン、エテンザミド、サリチルアミド、サリチル酸、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、フェンブフェン、メピリゾール、インドメタシン、ロキソプロフェン等が挙げられる。抗ヒスタミン剤としては、シプロヘプタジン塩酸塩水和物、ジフェンヒドラミン、クレマスチンフマル酸塩、アゼラスチン塩酸塩、オキサトミド、メキタジン、エピナスチン塩酸塩、エバスチン、セチリジン塩酸塩、フェキソフェナジン塩酸塩、オロパタジン塩酸塩、ロラタジン等が挙げられる。鎮咳去痰剤としては、コデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、カルボシステイン、アセチルシステイン、エチルシステイン、ブロムヘキシン塩酸塩、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、アンブロキソール、テオフィリン、アミノフィリン等が挙げられる。これらの薬効成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
賦形剤としては、乳糖、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース(セオラス等)、粉糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム、L−システイン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
香料としては、メントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)等が挙げられる。甘味料としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロース等が挙げられる。
本発明のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤の剤形は、特に限定されず、例えば、粒剤、錠剤又はカプセル剤であることが好ましく、粒剤又は錠剤であることがより好ましい。
粒剤としては、顆粒剤、散剤、細粒剤が挙げられ、特に顆粒剤が好ましい。
ここで、顆粒剤、散剤及び細粒剤は、それぞれ、第十五改正日本薬局方解説書に定義されたものである。粒度として、顆粒剤は、目開き1700μmの篩を全量通過し、1400μmの篩に残留するものが全量の5質量%以下であり、かつ目開き355μmの篩を通過するものは全量の15質量%以下のものである。散剤は、目開き850μmの篩を全量通過し、目開き500μmの篩に残留するものが全量の5質量%以下のものである。散剤の内、目開き75μmの篩を通過するものが全量の10質量%以下のものが、細粒剤と称することができる。
錠剤としては、単一の層からなる単層錠であってもよく、複数の層が積層された多層錠であってもよい。
本発明においては、特に、(A)成分と(B)成分と(C)成分とを同一層に含む錠剤であることが好ましい。(A)成分と(B)成分と(C)成分とを同一層に含む錠剤は製造が容易であり、崩壊性や成形性等の物性も良好となる。
例えば、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン、クロスポビドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)等が挙げられる。
可塑剤としては、クエン酸トリエチル、トリアセチン等、第十五改正日本薬局方及び医薬品添加物規格(株式会社薬事日報社)等の公定書に記載されているものが挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。コーティング剤の使用量は、錠剤全体に対して、例えば、0.5〜5質量%とされる。
本発明のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤の製造方法は、剤形に応じて、従来公知の製剤の製造方法を用いることができる。
(B)成分及び(C)成分の造粒粒子の製造方法は、乾式造粒法、湿式造粒法のいずれを用いてもよく、湿式造粒法としては、例えば、(B)成分を流動させながら(C)成分を含有する水溶液を添加して造粒する方法や、(B)成分に、(C)成分を含有する水溶液を混合し、この混合物を破砕して造粒する方法が挙げられる。
(C)成分の添加方法は、例えば、(B)成分に対して(C)成分を含有する水溶液を噴霧又は滴下したり、予め(C)成分を含有する水溶液を賦形剤に含浸させ、この賦形剤を(B)成分に添加する方法が挙げられる。中でも、(A)成分の変色抑制、製造性の観点から、予め(C)成分を含有する水溶液を賦形剤に含浸することが好ましい。
(A)成分と、(B)成分及び(C)成分の造粒物の粉体混合は、例えば、ボーレミキサー、ダブルコーンミキサー、V型ミキサー、コンテナーブレンダー等の公知の混合機を用いて行うことができる。
なお、(C)成分を含有する水溶液は、(C)成分を水に溶解したもののみならず、(C)成分の塩、例えば乳酸ナトリウム、酒石酸カリウム等の有機酸の金属塩を水に溶解したものを含む。
打錠には、公知の打錠成型機、例えばLIBRA(製品名、株式会社菊水製作所製)、HP−AP−MS型(製品名、株式会社畑鐵工所製)等のロータリー式の打錠成型機等、を用いることができる。
錠剤の寸法は特に限定されず、(A)成分の含有量、経口投与量等を考慮して決定でき、例えば、錠剤の径として5〜14mmφが好ましく、7〜12mmφがより好ましい。
カプセルとしては、従来公知のカプセルが挙げられる。
カプセルへの粒状のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤の充填方法としては、公知の方法が挙げられる。
(A)成分は、(B)成分に含有される金属と配合変化し、変色を生じるものと推測される。アスコルビン酸(塩)含有固形製剤に(C)成分を配合することによる(A)成分の変色抑制の機構は定かでないが、(C)成分により、(A)成分と(B)成分中の金属との配合変化を抑制しているものと推測される。
また、(A)成分は、(B)成分のアルカリ作用により、変色が促進されると推測される。アスコルビン酸(塩)含有固形製剤は、(C)成分が配合されることにより、(B)成分のアルカリ作用が低減され、変色が抑制されると推測される。
(使用原料)
<(A)成分:アスコルビン酸(塩)>
A−1:アスコルビン酸カルシウム(VCCa)、DSMニュートリションジャパン株式会社製
A−2:アスコルビン酸(VC)、DSMニュートリションジャパン株式会社製
A−3:アスコルビン酸ナトリウム(VCNa)、DSMニュートリションジャパン株式会社製
B−1:乾燥水酸化アルミニウムゲル、協和化学工業株式会社製
B−2:アルミニウムグリシネート、協和化学工業株式会社製
B−3:炭酸マグネシウム、協和化学工業株式会社製
B−4:酸化マグネシウム、富田製薬株式会社製
B’−1:炭酸水素ナトリウム、和光純薬工業株式会社製
B’−2:炭酸カルシウム、和光純薬工業株式会社製
B’−3:塩化マグネシウム(中性塩)、和光純薬工業株式会社製
B’−4:軽質無水ケイ酸、富士シリシア化学株式会社製
C−1:乳酸(pKa=3.6)、昭和化工株式会社製
C−2:リン酸(pKa=2.2)、太平化学産業株式会社製
C−3:酒石酸(pKa=2.9)、昭和化工株式会社製
<(C’)成分:(C)成分の比較品>
C’−1:氷酢酸(pKa=4.7)、日本合成化学工業株式会社製
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC):信越化学工業株式会社製
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−SSL):日本曹達株式会社製
ステアリン酸マグネシウム:太平化学産業株式会社製
イブプロフェン:BASF社製
無水カフェイン:白鳥製薬株式会社製
ブロムへキシン塩酸塩:白鳥製薬株式会社製
クレマスチンフマル酸:ダイト株式会社製
コデインリン塩酸:大日本住友製薬株式会社製
エフェドリン塩酸塩:アルプス薬品工業株式会社製
クロスカルメロースナトリウム:旭化成株式会社製
乳糖:DSMニュートリションジャパン株式会社製
表1に示す組成に従い、各成分を粉体混合し、粒剤のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤を得た。得られたアスコルビン酸(塩)含有固形製剤について、変色を評価し、制酸剤によるアスコルビン酸(塩)の変色の度合いを表に示す。
各例のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤について、次の方法により制酸剤による変色を評価した。まず、保管開始時のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤のb*値を分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、測定条件;*L*a*b系)にて測定し、この値をb*値−Aとした。次いで、各例のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤20gをシャーレに入れ、40℃、75%RHの恒温室で3日間保管した。保管後のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤のb*値を分光測色計で測定し、この値をb*値−Bとした。各b*値から、下記(1)式により経時Δb*値を算出した。
≪評価基準≫
◎:経時Δb*値が2以下(変色を視認できないレベル)
○:経時Δb*値が2超、6以下(わずかに変色したレベル)
△:経時Δb*値が6超、9以下(明らかに変色したレベル)
×:経時Δb*値が9超(著しく変色したレベル)
(A)成分は、アルミニウム又はマグネシウムを含有する(B)成分との共存下で、変色が著しく促進されることが判った。
なお、(B)成分、(B’)成分は、単独での保管において、変色しないことを確認している。
表2〜4の組成に従い、各成分を粉体混合し、粒剤のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤を得た。得られたアスコルビン酸(塩)含有固形製剤について、変色抑制効果を評価し、その結果を表に示す。
ただし、実施例35は、参考例である。
各例のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤について、次の方法により変色抑制効果を評価した。各例のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤20gをシャーレに入れ、45℃、75%RHの恒温室で3日間保管した。保管後のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤のb*値を分光測色計(コニカミノルタセンシング株式会社製、測定条件;*L*a*b系)にて測定し、この値をb*値−αとした。一方、各例のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤を、(C)成分及び(C’)成分を除いて製造し、これを標品とした。標品20gをシャーレに入れ、40℃、75%RHの恒温室で3日間保管した。保管後のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤のb*値を分光測色計で測定し、この値をb*値−βとした。各b*値から、下記(2)式により添加Δb*値を算出した。
≪評価基準≫
◎:添加Δb*値が4.0以上
○:添加Δb*値が2.0以上、4.0未満
△:添加Δb*値が1.0以上、2.0未満
×:添加Δb*値が1.0未満
これらの結果から、アスコルビン酸(塩)含有固形製剤は、(C)成分を含有することで、(A)成分と(B)成分とが共存していても、(A)成分の変色を抑制できることが判った。
加えて、(A)成分/(B)成分の質量比を0.5〜2.5とした実施例27〜28は、(A)成分/(B)成分の質量比を0.5〜2.5の範囲外とした実施例25〜26、29〜30に比べて変色抑制効果の向上が見られた。
さらに、(C)成分/(B)成分の質量比を2.0とした実施例35は、変色抑制効果が「◎」であったものの、粒子同士が凝集し、ハンドリング性の低下が見られた。
<造粒工程>
(B)成分1200gとL−HPC300gを予め80℃の温水を通水(通水は内容物排出まで継続)した撹拌造粒機(深江工業株式会社製、ハイスピードミキサーFS.GS.10J型)に投入した。投入後、アジテーター300rpm、チョッパー1500rpmの条件で攪拌を開始し、3分間混合後、結合液(HPC−SSL:(C)成分:水=60:40:1100(質量比)の水溶液)を500g/分の流速で1200g添加した。その後、結合液添加時間も含め合計8分間攪拌操作を継続し、攪拌を停止した。さらに20分間造粒機内で静置し、15秒間アジテーター300rpm、チョッパー1500rpmの攪拌を行い、再度20分間造粒機内で静置した。静置後、造粒物(温度73℃)を攪拌造粒機から排出した。得られた造粒物を、予め吸気温度80℃で予熱し、排気温度が60℃となったスパイラフローSFC−5型(フロイント産業株式会社製)に投入し、吸気温度80℃、排気風量2.6m3/分、ローター回転数200rpmの条件で乾燥操作を開始した。90分間乾燥操作を継続し、粒状乾燥物(温度71℃)を得た。該粒状乾燥物を、目開き850μmの篩を用いて篩分けし、篩を通過しなかった粒子を粉砕機(株式会社徳寿工作所製、フィオーレF−0型(スクリーンφ1.2mm、周波数20Hz))に投入し、粉砕した。得られた粉砕物と、目開き850μmの篩を通過した粒子とを混合して、(B)成分及び(C)成分を含む造粒粒子を得た。
表1の組成に従い、合計量3500gとなるように各成分を測りとった。これらのうち、ステアリン酸マグネシウムを除く成分を混合機(寿工業株式会社製、ボーレコンテナミキサー20L LM−20型)に投入した。20rpmの条件で40分間混合した後、ステアリン酸マグネシウムを投入し、20rpmの条件で3分間混合して混合物を得た。
混合工程で得られた混合物を、直径9.0mm(2段R)の杵・臼を装着したロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、LIBRA2)を用いて、ターンテーブル回転数30rpm、攪拌フィードシュー回転数60rpm、予圧2kN、本圧10kNの条件で打錠し、φ9.1mm、335mgの円柱状の錠剤を得た。得られた錠剤について、実施例1と同様にして変色抑制効果を評価した(変色抑制効果(3日後))。また、各例の錠剤及び標品の保管日数を30日とした以外は、実施例1と同様にして変色抑制効果を評価した(変色抑制効果(30日後))。その結果を表5に示す。なお、表5中の各成分の配合量は、錠剤1錠当たりの配合量(mg)を示す。
Claims (4)
- (A)成分:アスコルビン酸及び/又はその塩と、
(B)成分:アルミニウム及び/又はマグネシウムを含有する金属塩からなる制酸剤と、
(C)成分:pKaが4.0以下の酸とを含有し、
前記(A)成分と前記(B)成分との質量比は、(A)成分/(B)成分=0.1〜10であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比は、(C)成分/(B)成分=0.01〜1であることを特徴とするアスコルビン酸(塩)含有固形製剤。 - 前記(A)成分は、アスコルビン酸カルシウムであることを特徴とする、請求項1に記載のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤。
- 前記(C)成分は、酒石酸、乳酸及びリン酸から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤。
- 粒剤又は錠剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアスコルビン酸(塩)含有固形製剤。
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