JP4860486B2 - ポビドンヨードを含有する口腔内崩壊型の固形製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ボビドンヨードを含有する口腔内崩壊型の固形製剤に関するものである。
ポビドンヨード(povidone-iodine: The Merck Index 13th edition, 2001)は1-ビニル-2-ピロリドンの重合物であるポリビニルピロリドンとヨウ素との複合体であり、殺菌作用を有する安全な医薬として褥瘡治療剤や手指の消毒、あるいは口腔内及び咽頭殺菌用などの用途に世界中で汎用されている。口腔内及び咽頭殺菌用のポビドンヨード剤としては、使用時に水に希釈して使用する含嗽剤が一般的に用いられているが、この製剤は使用に際して薬剤を希釈する必要があることから、取り扱いが煩雑であるという欠点がある。
この欠点を克服した製剤として、ポビドンヨードを水及びグリセリンに溶解し、適度な甘味料と香料などを添加したスプレー剤が提供されている。しかしながら、この製剤は容器がかさばるために携帯性が悪く、また容器からの液漏れが生じてしまうという問題を有している。また、このスプレー剤では、咽頭に直接噴射するため、のどしか殺菌することができず、口腔内の殺菌を行なうためには、さらに含嗽剤を用いる必要があることから利便性が悪い。
ポビドンヨードを含有する口腔内崩壊型の固形製剤を提供できれば、上記の問題を解決できる可能性もあるが、1単位固形製剤あたりのポビドンヨードの含有量が非常に少ないことから(単位重量300〜1,000mgの錠剤中に5mg程度のポビドンヨードが含まれる固形製剤を提供することが望まれる)、ポビドンヨードの含有量を均一にすることが難しいという問題がある。
ポビドンヨードを含有する経口投与可能な固形製剤としては、ポビドンヨードとクエン酸などを芯錠として打錠し、その芯錠にジクロフェナクナトリウムとヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むコーティングを施した口腔・咽喉疾患治療用の錠剤が知られている(中国特許出願公開CN1203792A)。この錠剤に用いられる芯錠は、ポビドンヨードとクエン酸、砂糖粉末、アラビアゴムなどを含む混合物を湿式造粒し、得られた造粒物を打錠して成形することにより得られる。また、特開昭63-77805号公報には、ポビドンヨードと尿素及び糖アルコールの少なくとも一方とからなる顆粒又は粉末形態の水に易溶な組成物が開示されている。この組成物は用時に溶解して含嗽剤等として使用されるが、錠剤などの形態で口腔内に投与されるものではない。
本発明の課題はポビドンヨードを含有する口腔内崩壊型の固形製剤を提供することにある。より具体的には、1単位固形製剤あたりのポビドンヨードの含有量を均一にした高品質の固形製剤を提供することが本発明の課題である。
一般的に、固形製剤に含まれる有効成分の含有量を均一にするためには、有効成分を溶媒に溶解して湿式造粒を行い、造粒物を打錠する方法が採用されている。本発明者らは、当初、湿式造粒により上記の課題を解決できるものと考えて研究を行なったが、溶媒を除去する乾燥工程において製剤中からヨウ素が昇華するため固形製剤あたりのヨウ素含有量が低下してしまい、また、製剤中から昇華したヨウ素により製造機器の腐食が生じ、作業員の安全にも問題が生じるという新たな問題に直面した。さらに、口腔内で崩壊及び溶解する固形製剤を用いてポビドンヨードを口腔内全体に分布させるためには数分程度の口腔内崩壊時間を有する固形製剤を製造する必要があることが判明したが、同時に、賦形剤として通常用いられるブドウ糖を含む固形製剤では口腔内での崩壊時間が短かすぎてポビドンヨードを口腔内に十分に分布させることができないという問題が生じることも判明した。
本発明者らはこのような知見を基にして、上記の新たな課題を解決すべくさらに研究を行った結果、賦形剤として粒状の糖アルコールを用い、塩基性成分を添加せず、かつ湿式造粒工程を経ずに直接粉末打錠により固形製剤を調製すると、1単位固形製剤あたりのポビドンヨードの含有量が均一で、更に製剤中の有効ヨウ素を安定に含有することができることを見出した。しかも、本発明の製造方法では製剤中からのヨウ素の昇華に起因する上記の問題も完全に回避でき、このようにして得られる固形製剤ではポビドンヨードが結合剤と同様な作用を発揮しており、通常用いられる結合剤を添加することなく望ましい口腔内崩壊時間を達成できることも見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。
すなわち、本発明により、ポビドンヨードを有効成分として含む口腔内崩壊型の固形製剤であって、粒状の糖アルコールとポビドンヨードとを含む混合物(ただし該混合物は塩基性成分を含有せず、かつ湿式造粒されていない混合物である)を直接粉末打錠して得られる固形製剤が提供される。本発明の好ましい態様によれば、上記混合物が当業界で通常用いられる結合剤を含有しない上記の固形製剤;上記混合物が酸性の崩壊剤、例えばアルギン酸又はカルメロースなどを含む上記の固形製剤;上記混合物が甘味剤、例えばアスパルテーム又はアセスルファムカリウムなどを含む上記の固形製剤;口腔内崩壊時間が1分ないし10分、好ましくは2分ないし4分程度である上記の固形製剤;固形製剤の硬度が40ないし200N、好ましくは80ないし120Nである上記の固形製剤が提供される。
別の観点からは、ポビドンヨードを有効成分として含む口腔内崩壊型の固形製剤の製造方法であって、粒状の糖アルコールとポビドンヨードとを含む混合物(ただし該混合物は塩基性成分を含有しない)を湿式造粒せずに直接打錠する工程を含む方法が本発明により提供される。
本発明の固形製剤は、ポビドンヨードを有効成分として含む口腔内崩壊型の固形製剤であって、粒状の糖アルコールとポビドンヨードとを含む混合物(ただし該混合物は塩基性成分を含有しない)を湿式造粒せずに直接打錠して得られる固形製剤である。
ポビドンヨードは日本薬局方第14改正に収載された医薬品であり、1-ビニル-2-ピロリドンの重合物(ポリビニルピロリドン)とヨウ素の複合体である。通常、ポビドンヨード中のヨウ素の含量は9〜12%程度である。ポビドンヨードとしては市販品を入手可能である(例えば、BASFジャパン社製の「ポビドンヨード」、ISPジャパン社製の「ポビドンヨード」など)。ポビドンヨードの結晶の粒度は特に限定されないが、例えば、20〜300μm程度の粒度の結晶を用いることができる。
本発明の固形製剤の製造に用いられる糖アルコールの種類は特に限定されないが、例えば、D-ソルビトール、D-マンニトールなどが好ましい。糖アルコールとしては粒状に成形された糖アルコールを用いることができるが、糖アルコールの粒状物の粒度は、例えば、50〜1,500μm、好ましくは50〜1,000μm程度である。このような糖アルコールとしては市販品を入手可能である(例えば、ロケット社製の「ネオソルブP20/60」(平均粒子径650μm)、「ネオソルブP30/60」(平均粒子径480μm)、「ネオソルブP60W」(平均粒子径180μm)、「ネオソルブP100T」(平均粒子径110μm)、「ペアリトール100SD」(平均粒子径100μm)、「ペアリトール200SD」(平均粒子径200μm)など)。糖アルコールとポビドンヨードとの比率は特に限定されないが、通常は、固形製剤の1投与単位の重量を300〜1,000mg程度、好ましくは400〜800mg程度とするのに十分な量の糖アルコールを用い、固形製剤1投与単位あたり1〜10 mg程度、好ましくは5 mg程度のポビドンヨードを含有するようにポビドンヨードの量を調整すればよい。より具体的には、糖アルコールとポビドンヨードとの重量比が200:1ないし60:1、好ましくは160:1ないし60:1程度であることが望ましい。
本発明の固形製剤の製造にあたっては、上記の混合物に崩壊剤を添加してもよい。崩壊剤としては通常は塩基性崩壊剤が用いられているが、ポビドンヨードは塩基性下で不安定であるところから、酸性の崩壊剤を用いることが望ましい。このような崩壊剤としては、例えば、カルメロース又はアルギン酸などを用いることができる。混合物中の崩壊剤の比率は特に限定されないが、固形製剤の1投与単位の重量を300〜1,000mg程度、好ましくは400〜800mg程度とする場合には崩壊剤を10〜120mg程度、好ましくは30〜60mg程度配合することができる。通常、糖アルコールを上記の量で用いることにより、口腔内での崩壊時間を数分程度にすることができるが、崩壊剤を用いて崩壊時間をさらに調節することが可能になる。本発明の固形製剤は、好ましくは口腔内で数分、より好ましくは1分ないし10分、さらに好ましくは2分ないし4分程度で崩壊する。このような崩壊時間を達成できるように糖アルコールと崩壊剤とを組み合わせて含むことが望ましい。また本発明の固形製剤の硬度は、好ましくは40ないし200N、より好ましくは80ないし120Nである。
上記の混合物には、上記の成分のほか、矯味剤、甘味剤、安定化剤、又は滑沢剤などの製剤用添加物を添加してもよい。矯味剤としては、例えば、L-メントール、カラメル、各種フルーツ系香料などを用いることができ、甘味剤としては、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリン、サッカリンナトリウムなどを用いることができる。安定化剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウムやトウモロコシ澱粉、コメ澱粉、バレイショ澱粉などの澱粉類などを用いることができる。滑沢剤としては、例えば、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステルなどを用いることができる。これらの製剤用添加物は、上記の混合物の全重量に対してそれぞれ0.1〜10重量%程度、好ましくは1重量パーセント程度で用いることができる。
本発明の固形製剤は種々の薬理作用を有する有効成分を1種又は2種以上含んでいてもよい。有効成分の種類は特に限定されないが、例えば、アセンヤク、ウイキョウ、塩化セチルピリジニウム、塩化リゾチーム、オウヒ、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グリチルリチン酸二カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、ケイヒ、シャゼンシ、シャゼンソウ、ショウキョウ、セネガ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、ノスカピン、バクモンドウ、ハッカ、ハンゲ、マレイン酸クロルフェニラミン、メントール、ユーカリ等を挙げることができる。
本発明の固形製剤は、ポビドンヨードと上記の粒状の糖アルコールとを混合して得られる混合物を直接粉末打錠して製造することができる。本明細書において「直接粉末打錠」とは、粉体の圧縮成形(打錠)にあたり、湿式造粒を伴わずに、粉体を直接打錠することを意味する。すなわち、ポビドンヨード及び粒状の糖アルコールのほか、任意に用いられる上記の成分(崩壊剤、矯味剤、甘味剤など)を含む混合物を調製し、湿式造粒工程を経ずに、粉体の形態の上記混合物を用いて直接打錠工程を行なう。
上記混合物には、錠剤などの圧縮成形による固形製剤の調製する際に通常用いられる結合剤を配合する必要はない。いかなる特定の理論に拘泥するわけではないが、ポビドンヨードを上記の割合で含む混合物では、ポビドンヨードが糖アルコールに対して適度の結合作用を発揮し、通常の結合剤を用いることなく、圧縮成形による直接粉末打錠が可能になる。また、一般的には、トローチ剤の製造にあたっては、結合剤を3〜5重量%配合してエタノールや水などの溶媒を用いて湿式造粒した後に打錠する工程が採用されている。本発明の方法では、湿式造粒を経ることなく、上記混合物を直接打錠することによって、極めて簡便に、しかも望ましい口腔内崩壊時間を有する固形製剤が得られる。
本発明の口腔内崩壊型の固形製剤の形態は特に限定されないが、通常は錠剤の形態であることが好ましく、例えばトローチ剤などが挙げられる。本発明の固形製剤は口腔内に数分間滞留させる製剤であることから、製剤を気管に誤吸引した場合の窒息事故を防止するために、中央部に穴を開けた錠剤形態とすることもできる。
本発明の固形製剤は、1回あたり投与単位形態を1〜2個程度口腔内にふくみ、唾液との接触により数分で固形製剤を崩壊させることによって口腔内全体及び咽頭(上咽頭、中咽頭、及び下咽頭)全体にポビドンヨードを分布させることができる。特に感冒に伴うのどの炎症による痛みなどの緩和、扁桃腺炎の際の口腔内及びのどの殺菌及び消毒などに有効である。本発明の固形製剤の投与量は特に限定されないが、ポビドンヨードの投与量として1日あたり5〜50 mg程度とすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例により限定されることはない。
実施例1
ポビドンヨード(日本薬局方ポビドンヨード、BASFジャパン社製)10g、カルメロース(NS-300、ニチリン化学工業社製)40g、アスパルテーム(アスパルテーム、味の素社製)8g、D-ソルビトール(ネオソルブ P60W、ロケット社製)726 g、20%L-メントール末8g、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv、木村産業社製)8gを混合し、打錠機を用いて1錠400 mgのトローチ剤を製造した。錠剤硬度は104Nであった。
なお、上記の20%L-メントール末とは、L-メントール(l−メントール、高砂香料工業社製)と含水二酸化ケイ素(アドソリダー102、フロイント産業社製)を1対4の割合で混合したものであり、以下の実施例及び比較例でも同様である。
実施例2
ポビドンヨード(日本薬局方ポビドンヨード、BASFジャパン社製)10g、カルメロース(NS-300、ニチリン化学工業社製)60g、アセスルファムカリウム(サネット、ニュートリヴァ社製)16g、D-ソルビトール(ネオソルブ P60W、ロケット社製)698 g、20%L-メントール末8g、ステアリン酸マグネシウム(ステアリン酸マグネシウム、太平化学産業社製)8gを混合し、打錠機を用いて1錠400 mgのトローチ剤を製造した。錠剤硬度は118Nであった。
比較例1
ポビドンヨード(日本薬局方ポビドンヨード、BASFジャパン社製)10g、クロスカルメロースナトリウム(キッコーレートND-2HS、旭化成ケミカルズ社製)40g、アスパルテーム(アスパルテーム、味の素社製)8g、ブドウ糖(ブドウ糖クリスタA、参松工業社製)726 g、20%L-メントール末8g、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv、木村産業社製)8gを混合し、打錠機を用いて1錠400 mgのトローチ剤を製造した。錠剤硬度は43Nであった。
比較例2
ポビドンヨード(日本薬局方ポビドンヨード、BASFジャパン社製)10g、カルメロース(NS-300、ニチリン化学工業社製)40g、アスパルテーム(アスパルテーム、味の素社製)8g、D-ソルビトール(ネオソルブ P60W、ロケット社製)706 g、20%L-メントール末8g、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv、木村産業社製)8g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノイシリンS2、富士化学工業社製)20gを混合し、打錠機を用いて1錠400 mgのトローチ剤を製造した。錠剤硬度は87Nであった。
比較例3
ポビドンヨード(日本薬局方ポビドンヨード、BASFジャパン社製)10g、カルメロース(NS-300、ニチリン化学工業社製)40g、アスパルテーム(アスパルテーム、味の素社製)8g、D-ソルビトール(ネオソルブ P60W、ロケット社製)726 gを混合してから、80%アルコール250mLを加えて造粒後、乾燥、整粒して顆粒とした。この顆粒と20%L-メントール末8g、フマル酸ステアリルナトリウム(Pruv、木村産業社製)8gを混合し、打錠機を用いて1錠400 mgのトローチ剤を製造した。錠剤硬度は95Nであった。
試験例1:有効ヨウ素含量の測定
実施例及び比較例の各固形製剤について、製造直後及び60℃1週間保存後(包装形態はビン密栓)の有効ヨウ素含量をチオ硫酸ナトリウム溶液を用いた中和滴定法を用いて測定し、残存率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0004860486
表1より、糖アルコールであるD-ソルビトールの代わりにブドウ糖を用いた比較例1及び塩基性成分であるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを添加した比較例2は、製造直後は問題ないが、60℃1週間保存後では残存率がゼロとなり極めて安定性が悪い製剤であった。また湿式造粒を行った比較例3は、製造直後の段階で既に10%の含量低下が認められ、60℃1週間保存後も55%と満足する結果ではなかった。
一方、本発明である実施例1及び2については、60℃1週間保存後でも70%を維持し、安定性の良い製剤であった。
試験例2:ポビドンヨード含有量の均一性
実施例1及び2(各10錠)について、有効ヨウ素含量を測定し、相対標準偏差を算出した結果、各々1.9%、1.6%で有効ヨウ素含量のバラツキは見られなかった。
試験例3:口腔内崩壊時間の測定
10名のパネルにより、実施例1及び比較例1の固形製剤につき、水を用いずに1錠ずつ口腔内にふくんだ。各錠剤について口腔内で消失する時間を計測し、10名の平均値を口腔内崩壊時間とした。結果を表2に示す。
試験例4:服用性
上記口腔内崩壊時間を測定する際に、味と舌触りの服用性について評価した。味の評価基準は、良い、やや良い、ふつう、やや悪い、悪いの5段階とした。舌触りの評価基準は、ざらつきを感じない、ややざらつきを感じる、ざらつきを感じるの3段階とした。結果を表2に示す。
Figure 0004860486
実施例1の固形製剤の口腔内崩壊時間は3.2分であり、これはポビドンヨードの高い殺菌力が口腔内全体及び咽頭に充分な殺菌効果を与えるのに必要な時間(通常は1分以上)を担保しており、また、味や舌触りの服用感については高い評価が得られた。一方、比較例1の固形製剤の口腔内崩壊時間は0.5分であり、ポビドンヨードが口腔内に充分に分布する前に完全に溶解して口中からなくなるため、口腔内全体への効果が充分に得られないことが分かった。また、味や舌触りの服用感については不評であった。
本発明の固形製剤は、1単位固形製剤あたりのポビドンヨードの含有量が均一で、有効ヨウ素の安定性が高い固形製剤であり、湿式造粒時に発生する製剤中からのヨウ素の昇華による製造機器の腐食や作業環境の悪化などの問題を生じることなく、極めて簡便かつ効率的に直接粉末打錠によって製造できるという特徴がある。また、本発明の固形製剤は、口腔内に服用すると2分ないし4分程度で崩壊してポビドンヨードを口腔内に十分に分布させることができ、口腔内及び咽頭の殺菌を極めて簡便に行なうことができる。

Claims (5)

  1. ポビドンヨードを有効成分として含む口腔内崩壊型の固形製剤であって、粒状の糖アルコールとポビドンヨードとを含む混合物(ただし該混合物は塩基性成分を含有せず、かつ湿式造粒されていない混合物である)を直接粉末打錠して得られる固形製剤。
  2. 上記混合物がアルギン酸及びカルメロースからなる群から選ばれる崩壊剤を含む請求の範囲第1項に記載の固形製剤。
  3. アスパルテーム及びアセスルファムカリウムからなる群から選ばれる甘味剤をさらに含む請求の範囲第1項又は第2項に記載の固形製剤。
  4. 口腔内崩壊時間が1分〜10分の範囲である請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の固形製剤。
  5. ポビドンヨードを有効成分として含む口腔内崩壊型の固形製剤の製造方法であって、粒状の糖アルコールとポビドンヨードとを含む混合物(ただし該混合物は塩基性成分を含有しない)を湿式造粒せずに直接粉末打錠する工程を含む方法。
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