以下、第1の実施形態の構成を図1ないし図10を参照して説明する。
図10において、11はいわゆるキャニスタ型の循環式の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、風路形成体である管部12と、この管部12が着脱可能に接続される掃除機本体13とを有している。
管部12は、掃除機本体13に接続される接続管部15と、この接続管部15の先端側に連通する可撓性を有するホース体16と、このホース体16の先端側に設けられた手元操作部17と、この手元操作部17の先端側に着脱可能に接続される延長管18と、この延長管18の先端側、あるいはホース体16の先端側に選択的に着脱可能に接続される吸込口体としての床ブラシ19とを備えている。
手元操作部17には、把持部21がホース体16側へと突出し、この把持部21には、操作用の設定ボタン22が複数設けられている。
また、掃除機本体13は、図9および図10に示すように、合成樹脂などにより中空状に形成された本体ケース25を備え、この本体ケース25の内部には、前部から後部へと、第1隔壁26、第2隔壁27、第3隔壁28および第4隔壁29が順次形成されているとともに、第1隔壁26と第2隔壁27との間に、第1塵埃分離手段としての1次フィルタ31が配置され、第2隔壁27と第3隔壁28との間に、第2塵埃分離手段としての2次フィルタ32が配置されている。このため、本体ケース25の内部には、第1隔壁26と1次フィルタ31との間に集塵部としての集塵室34が区画され、1次フィルタ31と第2隔壁27との間に第1吸気室35が区画され、第2隔壁27と2次フィルタ32との間に第2吸気室36が区画され、2次フィルタ32と第3隔壁28との間に第3吸気室37が区画され、第3隔壁28と第4隔壁29との間に第4吸気室38が区画され、かつ、第4隔壁29と本体ケース25の後部との間に送風機室39が区画されている。さらに、本体ケース25の内部には、第2吸気室36と集塵室34とを気密に接続する接続風路としての第1通気風路41が形成され、第1吸気室35と第4吸気室38とを気密に接続する接続風路部としての第2通気風路42が形成され、かつ、送風機室39と第2吸気室36とを連通させる連通風路としての第3通気風路43が形成されている。したがって、この第3通気風路43と第2吸気室36および第1通気風路41により、送風機室39から集塵室34側へと循環する循環風路45が形成されている。また、本体ケース25の前部には、管部12の接続管部15が接続される本体吸込口47が形成され、本体ケース25の後部には、送風機室39と外気とを連通する本体排気口48が複数形成されている。そして、送風機室39には、電動送風機51が配置されているとともに、この電動送風機51の駆動を制御する本体制御部としての制御手段52が電動送風機51の下方に配置され、第3通気風路43、すなわち循環風路45中に、静電霧化装置53が配置されている。また、本体ケース25は、集塵室34を開閉する蓋体55を備えている。さらに、この本体ケース25は、両側に走行輪56(一方のみ図示)が回転自在に取り付けられて、掃除機本体13が被掃除面としての床面上を走行可能に構成されている。
第1隔壁26は、本体吸込口47の後部に対向して位置している。また、この第1隔壁26には、本体吸込口47と集塵室34との連通と遮断とを切り換える第1開閉手段としての例えば電磁弁などの常開の第1開閉弁61が取り付けられている。さらに、この第1隔壁26には、第1通気風路41が集塵室34に連通して気密に接続されている。
第2隔壁27には、第1吸気室35と第2吸気室36との連通と遮断とを切り換える第2開閉手段としての例えば電磁弁などの常開の第2開閉弁63が取り付けられている。
第3隔壁28には、第3吸気室37と送風機室39との連通と遮断とを切り換える第3開閉手段としての例えば電磁弁などの常開の第3開閉弁65が取り付けられている。
第4隔壁29は、第3隔壁28に対向する下部を構成する対向部67と、この対向部67の上端部から前方へと水平状に突出する突出部68と、この突出部68から上方に延びる延出部69とを有している。
対向部67には、第3隔壁28に向けて前方へと突出する吸気筒部71が形成されている。この吸気筒部71は、先端部(上流端部)である前端部が第3隔壁28の後面に図示しないシール部材などを介して当接して、内部が第3開閉弁65と気密に接続されている。また、この吸気筒部71の下部には、第4吸気室38に連通する開口部73が開口形成されている。
突出部68は、第3通気風路43の下側の一部を構成する部分であり、静電霧化装置53が載置されている。また、この突出部68の下部には、上記2次フィルタ32が配置されている。
また、1次フィルタ31は、含塵空気中の塵埃を例えばろ過して空気と分離するものである。したがって、集塵室34内に塵埃が捕集されるように構成されている。
2次フィルタ32は、例えば最終フィルタとして機能するものである。すなわち、この2次フィルタ32は、1次フィルタ31で捕集できなかった塵埃(細塵)を捕集可能であり、例えば上下方向に沿ってプリーツ(襞)を有するプリーツフィルタなどの表面集塵フィルタが用いられる。また、この2次フィルタ32の後部には、例えばこの2次フィルタ32に振動などを与えることでこの2次フィルタ32に捕集した塵埃を除去する除塵手段75が取り付けられている。
また、第1通気風路41は、第2吸気室36の2次フィルタ32の前部の位置から下方へと延び、第1吸気室35および集塵室34の下側を経由して、この集塵室34の前端部に連通している。さらに、この第1通気風路41内には、第2吸気室36と集塵室34との連通と遮断とを切り換える第4開閉手段としての例えば電磁弁などの常閉の第4開閉弁76が取り付けられている。
第2通気風路42は、第1吸気室35の1次フィルタ31の後部の位置から下方へと延び、第2吸気室36および第3吸気室37の下部を経由して、第4吸気室38の下部に連通している。また、この第2通気風路42内には、第1吸気室35と第4吸気室38との連通と遮断とを切り換える第5開閉手段としての例えば電磁弁などの常閉の第5開閉弁78が取り付けられている。
第3通気風路43は、送風機室39の上部から前部へと延びるように、第4隔壁29の突出部68に沿って形成されている。また、この第3通気風路43には、この第3通気風路43と第2吸気室36との連通と遮断とを切り換える第6開閉手段としての例えば電磁弁などの常閉の第6開閉弁81が、第4隔壁29の延出部69に取り付けられている。
また、電動送風機51は、前端部に吸気口83を備え、後端側の外周に排気口84を備えている。そして、電動送風機51は、第4隔壁29の吸気筒部の後端部に、図示しないシール部材などを介して吸気口83が気密に接続されている。
制御手段52は、例えば商用交流電源、あるいは二次電池などから給電されており、設定ボタン22、電動送風機51、各開閉弁61,63,65,76,78,81、除塵手段75、および、静電霧化装置53などと電気的に接続されている。そして、この制御手段52は、設定ボタン22による作業者の設定操作に対応して電動送風機51の駆動を例えば位相角制御するとともに、各開閉弁61,63,65,76,78,81の開閉、および、静電霧化装置53の駆動などをそれぞれ制御する。
そして、静電霧化装置53は、OHラジカルなどのラジカルを含むピコサイズないしナノサイズの微細なミストMを発生するものであり、例えば図1ないし図6に示すように、放電部側ケースとしての霧化本体側ケースである第1ケース86と、この第1ケース86の内部に収容される保持ケースとしての第2ケース87と、給水部側ケースとしての結露部側ケースである第3ケース88とに分割可能な筐体である例えば合成樹脂製のケース体89を備えている。さらに、静電霧化装置53は、このケース体89の第1ケース86および第2ケース87に、電極部91を保持した電極保持部92と、給水部材としての給水シート93と、導電部としての導電シート94とがユニット状に一体的に組み付けられ、第3ケース88に、熱電素子としてのペルチェ素子95と、熱伝導部材としての伝熱板96と、結露部材(覆い部材)としての樹脂部材(絶縁部材)である絶縁シート97と、放熱部材としての放熱板(ヒートシンク)98とがユニット状に一体的に組み付けられて構成されている。
第1ケース86は、第3ケース88側が開口した例えば四角形箱状に形成されており、この第1ケース86の両側には、一方および他方の開口部101,102が形成されている。また、第1ケース86の上部の中央部には、第2ケース87および第3ケース88を係止固定するための上部固定部103が形成されている。さらに、第1ケース86の下部の中央部には、第3ケース88を係止固定するための下部固定部104が形成されている。また、第1ケース86の下部固定部104の両側方には、第2ケース87を係止固定するための係止固定部105(一方のみ図示)が爪状に上方へと突出して形成されている。そして、第1ケース86は、循環風路45を通過する空気が一方の開口部101から他方の開口部102へとケース体89の内部を通過するように構成されている。
また、第2ケース87は、図3、図6および図7に示すように、第1ケース86の内部に嵌合可能な例えば四角形枠状に形成されている。すなわち、この第2ケース87の中央部には、電極保持部92の電極部91が挿通される挿通開口106が形成されている。また、この第2ケース87の第3ケース88側である一主面の四隅には、給水シート93を押さえるための押圧部であるボス部107が突出して形成されている。さらに、この第2ケース87の挿通開口106の下部には、給水シート93が挿通されて取り付けられる挿通部108がスリット状に開口形成されている。また、この第2ケース87の挿通開口106の他主面側の周囲には、電極保持部92を保持するための保持部109が段差状に形成されている。そして、この第2ケース87は、第1ケース86内に、上部固定部103および係止固定部105によって上下の位置で係止固定されている。
また、第3ケース88は、図1ないし図6に示すように、第1ケース86の開口を覆う例えば四角形枠状に形成されており、第1ケース86の固定部103,104により固定された状態で、第1ケース86内に固定された第2ケース87と略平行に対向している。さらに、この第3ケース88の中央部には、ペルチェ素子95が取り付けられる例えば四角形状の取付開口部111が開口形成されており、この取付開口部111の周囲には、ペルチェ素子95を嵌合保持するための四角形枠状の保持枠部112が形成されている。また、この第3ケース88の取付開口部111の第2ケース87側の位置には、伝熱板96を保持するための保持段差部113が段差状に形成されている。さらに、この第3ケース88の第2ケース87に対して反対側には、放熱板98を内部に嵌合保持するための枠部114が、保持枠部112の外方を囲んで四角形枠状に形成されている。
このように、ケース体89は、図1、図4および図5に示すように、第1ケース86および第2ケース87が電極部91(電極保持部92)、給水シート93および導電シート94と一体的に固定されて放電部ユニットU1を構成し、第3ケース88がペルチェ素子95、伝熱板96、絶縁シート97および放熱板98と一体的に固定されて結露部ユニットU2を構成している。また、結露部ユニットU2は、第1ケース86の固定部103,104により、放電部ユニットU1に一体的に係止保持されている。
また、図1ないし図6に示すように、電極部91は、電極としての部分吸水性電極91aと、電極としての吸水性電極91bとを例えば複数本ずつ有しており、これら電極91a,91bは、先端側からの自然放電によってOHラジカルを含むピコサイズないしナノサイズの微細なミストMを発生するように構成されている。換言すれば、各電極91a,91bの近傍には、対極が配置されていない。すなわち、静電霧化装置53は、対極を有しコロナ放電などによってミストを発生させる霧化装置と比較してオゾンの発生を抑制し、本体ケース25からのオゾンの漏れを元から断つ構成となっている。なお、以下、便宜的に部分吸水性電極91aおよび吸水性電極91bを単に電極91aおよび電極91bというものとする。
電極91aは、基端側を構成する電極本体116と、先端側を構成する吸水電極部117とを一体的に備えている。
電極本体116は、略円柱状に形成されており、吸水性を有しないものである。また、電極本体116の先端側には、吸水電極部117を例えば圧入嵌合する取付凹部119が形成されている。
また、吸水電極部117は、電界集中を先端側に生じさせやすくするために、略円錐状、すなわち基端側に対して先端側が縮径された形状に形成されており、吸水性、保水性、水分の吸い上げ特性および導電性を有するもので、例えば多孔質成形体、あるいは繊維体などにより形成された棒状体である。また、この吸水電極部117は、基端側が電極本体116の取付凹部119に例えば圧入嵌合され、電極本体116と電気的に接続されている。
そして、電極91aは、長さは略同一で電極本体116と吸水電極部117との体積比が互いに異なる複数種類がある(例えば図2(a)および図2(b)に示す部分吸水性電極91a1,91a2など)。なお、これら図2(a)および図2(b)に示す電極91aの種類はあくまでも一例であり、電極本体116と吸水電極部117との体積比は任意に設定できる。すなわち、電極本体116の体積比を相対的に大きくした(吸水電極部117の体積比を相対的に小さくした)電極91aでは、ミストMの発生までの時間、および、ミストMの連続発生までの時間が相対的に短縮され、吸水電極部117の体積比を相対的に大きくした(電極本体116の体積比を相対的に小さくした)電極91aでは、電極91aとしての吸水可能量が増加する。また、電極本体116の体積比が相対的に大きい(吸水電極部117の体積比が相対的に小さい)電極91a(例えば、図2(a)に示す部分吸水性電極91a1)の比率、すなわち電極91a全体の中での本数が相対的に多いと、ミストMの発生までの時間、および、ミストMの連続発生までの時間が相対的に短縮され、吸水電極部117の体積比が相対的に大きい(電極本体116の体積比が相対的に小さい)電極91a(例えば、図2(b)に示す部分吸水性電極91a2)の比率、すなわち電極91a全体の中での本数が相対的に多いと、電極91a全体としての吸水可能量が増加する。したがって、要求されるミストMの(連続)発生までの時間および吸水可能量に応じて、電極本体116と吸水電極部117との体積比を設定するとともに、互いに異なる体積比を有する電極91aのそれぞれの比率を設定する。
また、電極91bは、電極91aの吸水電極部117と同様の、吸水性、保水性、水分の吸い上げ特性および導電性を有する部材により形成されており、電極91aと同様の長さ寸法を有している(図2(c))。すなわち、電極91bは、電極91aの電極本体116に対応する部分を有さない、換言すれば電極91aにおいて電極本体116の体積比が0のものである。
そして、電極部91において、電極91a,91bは、それぞれ適宜の比率で配置されている。すなわち、電極91aの比率を相対的に大きくすると、ミストMの発生までの時間、および、ミストMの連続発生までの時間が相対的に短縮され、電極91bの比率を相対的に大きくすると、電極部91全体としての吸水可能量が増加するので、要求されるミストMの(連続)発生までの時間および吸水可能量に応じて、電極91a,91bの比率が設定される。なお、静電霧化装置53としては、電極91bを有しない構成、すなわち電極91aのみを有する構成とすることも可能であるが、電極91aは少なくとも1つ、必ず有するものとする。
なお、電極91a,91bは、電極部91において任意に配置できるが、例えば下側ほど吸水電極部117の体積比が大きくなるように配置する(例えば図2(a)に示す部分吸水性電極91a1を最上部とし、図2(b)に示す部分吸水性電極91a2をその下方とし、さらに図2(c)に示す電極91bをその下方とする)。すなわち、吸水電極部117の体積比が大きいものほど吸水可能量が大きいので、より下側の位置で多くの水分を吸水できるように構成する。
また、図1ないし図6に示すように、電極保持部92は、例えば絶縁性の合成樹脂などにより第2ケース87の挿通開口106に対応する形状の台状に形成され、各電極91a,91bが互いに略等間隔で挿通されていることにより、これら電極91a,91bを一体的に保持している。
また、給水シート93は、例えばスポンジなどの、吸水性および保水性を有する部材によって形成されている。さらに、この給水シート93は、絶縁シート97側に密着する吸水部121と、この吸水部121の下部に一端部が連続する連続部である挿通部122と、この挿通部122の他端部に連続する供給部123とを一体に備えている。
吸水部121は、例えば中央部に四角形状の窓部121aを有する四角形枠状(額縁状)に形成されており、各ユニットU1,U2を互いに固定した状態で、第2ケース87の各ボス部107によって、第3ケース88の取付開口部111の周囲において絶縁シート97に圧接されるものである。すなわち、この吸水部121は、第2ケース87(放電部ユニットU1)と第3ケース88(結露部ユニットU2)との間に位置している。
窓部121aは、各電極91a,91bの先端側および絶縁シート97がそれぞれ臨む開口である。
挿通部122は、第2ケース87の挿通部108に挿通される部分である。したがって、この挿通部122は、給水シート93の下部に位置している。
供給部123は、導電シート94と第1ケース86との間に挟持される部分であり、吸水部121で吸い上げた水分を、挿通部122を介して導電シート94へと運ぶように構成されている。
導電シート94は、吸水性および保水性を有する部材により形成されており、電極保持部92の背面側、すなわち電極91a,91b(特に電極91b)の基端側に密着して、これら電極91a,91bの基端側と電気的に接続されている。また、この導電シート94は、第1ケース86の上部に形成された導出開口部125に、突出部94aが挿通されてケース体89の外部に突出し、この突出部94aが電動送風機51(図9)などに給電する商用交流電源、あるいは二次電池などから例えば−10〜−4kV、好ましくは−6kV程度の負電圧を発生させる図示しない直流電源部に電気的に接続されている。したがって、この導電シート94は、直流電源部からの電圧により各電極91a,91bに基端側から給電し、これら電極91a,91b(電極部91)を負に帯電させるように構成されている。
また、ペルチェ素子95は、電気エネルギを熱エネルギに変換するものであり、吸熱側となる吸熱側面95aと放熱側となる放熱側面95bとを有する熱交換器である。そして、このペルチェ素子95は、リード線95c,95dが第3ケース88の上部に形成された導出孔127,128に挿通されて図示しない電源などに電気的に接続されており、例えば制御手段52(図9)によって電流を制御することで、温度制御が可能となっている。さらに、このペルチェ素子95は、吸熱側面95aが第2ケース87側に臨むように第3ケース88の取付開口部111に取り付けられている。
伝熱板96は、例えばアルミニウムなどの伝熱性に優れた金属などの部材によってペルチェ素子95の吸熱側面95aよりも大きい四角形平板状に形成されており、ペルチェ素子95の吸熱側面95aに放熱用部材である放熱用シリコーンなどで固定され、この吸熱側面95aに熱的に接続されている。また、この伝熱板96は、第3ケース88の保持段差部113に嵌合保持された状態で、第3ケース88の第2ケース87側の主面と略面一となっている。
また、絶縁シート97は、取付開口部111よりも大きい四角形状の薄膜層状に形成されており、ペルチェ素子95の吸熱側面95a、ここでは伝熱板96に当接するとともにこの伝熱板96を覆って第3ケース88の第2ケース87側の主面に貼着されている。すなわち、この絶縁シート97は、ペルチェ素子95の吸熱により冷却されるように配置されており、吸熱側面95aあるいは伝熱板96などに水分が直接結露しないようにして、吸熱側面95aあるいは伝熱板96に水分の結露および乾燥の繰り返しなどが生じて腐食したり傷んだりすることを防止、すなわち、ペルチェ素子95および伝熱板96を水分から保護している。この状態で、絶縁シート97の外縁部は、取付開口部111よりも外方に位置している。さらに、この絶縁シート97は、少なくとも伝熱板96(ペルチェ素子95)と反対側の結露面となる表面97aに、結露する水滴の高さを高くするための撥水加工が施されており、絶縁シート97の表面97aに結露した水分が少量であっても、確実に凝集させて効率的に各電極91a,91bの先端側に供給するように構成されている。そして、この表面97aには、ユニットU1,U2を互いに固定した状態で、各電極91a,91bの先端側が所定の微小間隙を介して窓部121aにて対向しているとともに、これら電極91a,91bが対向する位置の周囲、すなわち取付開口部111の外方、換言すれば伝熱板96の周囲の位置にて、給水シート93の吸水部121が表面97aに圧接されている。
ここで、絶縁シート97の表面97aと各電極91a,91bの先端側との所定の微小間隙は、表面97aに結露した水分が凝集して成長した水滴Wに接触する程度(0.5mm程度)のものであり、各電極91a,91bの先端側での電界集中の効率を高め、水分をより効率よく霧化するために形成されている。また、この所定の微小間隙は、絶縁シート97の表面97aに結露して凝集した水滴が各電極91a,91bの先端側に瞬時に接することで、各電極91a,91b側からの絶縁シート97(伝熱板96、ペルチェ素子95)側への熱伝導を遮断し、絶縁シート97の表面97aを低温に維持して結露時のロスを防ぎ、ペルチェ素子95による冷却能力の低下を防止する機能を有している。
放熱板98は、例えばアルミニウムなどの伝熱性に優れた金属などの部材によって形成されており、ペルチェ素子95の放熱側面95bに放熱用部材である放熱用シリコーンなどで固定され、この放熱側面95bに熱的に接続されている。この放熱板98は、所定の熱特性を有していれば任意の形状および材質を用いることが可能であるが、例えばペルチェ素子95に対して反対側へと突出複数のフィン98aを有している。これらフィン98aは、例えば互いに略等間隔に離間されて格子状に配列され、送風機室39(循環風路45)内の空気に曝されるように形成されている。
そして、静電霧化装置53は、ペルチェ素子95の吸熱側面95a、絶縁シート97および給水シート93の吸水部121がそれぞれ水平方向に対して角度を有する状態、本実施形態では垂直方向に沿うように、突出部68上に配置されており、絶縁シート97の表面97aに結露した水分を、より大きく成長させて、この水分を確実に吸水部121へと吸水するように構成されている。すなわち、第2ケース87および第3ケース88は、それぞれ垂直状に第1ケース86に係止固定されている。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
図9に示す制御手段52には、例えば被掃除面を掃除するために用いる通常の掃除モードと、各フィルタ31,32を清掃する除塵モードとが設定されている。なお、以下、除塵モードは、例えば掃除モードの終了直後に行うものとするが、例えば掃除モードの開始直前に行う構成、掃除モードの開始直前および終了直後のそれぞれに行う構成、あるいは、掃除作業が所定時間以上中断されたときに行う構成など、任意のタイミングで行うように構成してもよい。
掃除モードにおいては、例えば図示しない電源コードを介して接続した商用交流電源、あるいは本体ケース25に内蔵した二次電池などから給電可能な状態で、制御手段52は、まず、準備として、第1開閉弁61、第2開閉弁63、および、第3開閉弁65のそれぞれを開弁状態に維持し、第4開閉弁76、第5開閉弁78、および、第6開閉弁81のそれぞれを閉弁状態に維持する。
この状態で、制御手段52は、図10に示す設定ボタン22を介して入力された作業者の所望の動作モードで電動送風機51を駆動させるとともに、図1に示すペルチェ素子95に所定の電流を流して、ペルチェ素子95を温度制御する。
ペルチェ素子95は、流れる電流に応じて、吸熱側面95aから吸熱するとともに放熱側面95bから放熱する。この放熱側面95bでは、この放熱側面95bに熱的に接続された放熱板98を介して送風機室39(図9)内へと放熱することにより放熱が補助され、効率よく吸熱され、そのためペルチェ素子95は吸熱側面95aから効率よく吸熱し、外気温に対して急速な温度差を生じさせる。
このとき、ペルチェ素子95の吸熱側面95aに熱的に接続された伝熱板96は、吸熱側面95aと略等しい温度に冷却され、この伝熱板96を覆う絶縁シート97も同様に冷却される。このため、ケース体89の内部へと入り込んだ送風機室39(図9)内の空気に含まれる水分が、撥水性を有する絶縁シート97の表面97aに結露してゆく。
そして、作業者は、図10に示す把持部21を把持し、被掃除面上で床ブラシ19などを移動させて塵埃を空気とともに吸い込む。
このとき、含塵空気は、管部12を先端側から基端側へと移動した後、本体吸込口47から本体ケース25内へと吸い込まれる。そして、図9に示すように、含塵空気は、まず、開いている第1開閉弁61を通って集塵室34に至り、次いで、1次フィルタ31によって比較的大きい塵埃、すなわち粗塵と空気とに分離される。このため、分離された粗塵が集塵室34に捕集される。
また、1次フィルタ31を通過して第1吸気室35に流入した空気は、開いている第2開閉弁63を通って第2吸気室36に流入し、2次フィルタ32によって比較的小さい塵埃すなわち細塵と空気とに分離される。このため、2次フィルタ32の上流側の面32aに細塵が捕捉される一方で、この2次フィルタ32を通過して第3吸気室37に流入した空気が、開いている第3開閉弁65を通り、さらに、吸気筒部71を通って電動送風機51に吸気口83から吸い込まれる。そして、電動送風機51の排気口84から送風機室39に流出された排気は、本体排気口48を介して本体ケース25(掃除機本体13)の外部に排出される。なお、上記の空気の流れを、図9中の実線A1に示す。
一方、除塵モードにおいては、掃除を終了するために作業者が所定の設定ボタン22を操作すると、制御手段52は、まず、準備として、第1開閉弁61、第2開閉弁63、および、第3開閉弁65のそれぞれを閉弁状態に維持するとともに、第4開閉弁76、第5開閉弁78、および、第6開閉弁81のそれぞれを開弁状態に維持する。
この後、制御手段52は、静電霧化装置53の導電シート94に通電する(静電霧化装置53オン)とともに、電動送風機51を駆動させる入力制御を行う。この場合の電動送風機51の入力は、例えば掃除モードにおいて電動送風機51に与えられる最大の入力よりも低いものとする。
ここで、静電霧化装置53では、図1に示すように、絶縁シート97の表面97aに結露した水分が凝集し、この凝集した水分が成長した水滴Wが絶縁シート97の表面97aに間隙を介して対向する各電極91aの吸水電極部117および電極91bのそれぞれの先端側に付着する。電極部91には、導電シート94を介して高圧の負電圧がそれぞれ印加されているため、電極91aの吸水電極部117および電極91bの先端側に電界集中が生じて自然放電が起こり、これら電極91aの吸水電極部117および電極91bの先端側に表面張力および毛細管現象により直接付着した水分の表面張力を超える電気作用によりピコサイズないしナノサイズ(500pm〜5,000pm程度)の目に見えないミストM(図9)が直ちに分裂して飛散する。
このように結露した水滴Wが各電極91aの吸水電極部117および電極91bのそれぞれの先端側に付着するときの過渡的な現象としてミストMが発生した後、電極91a,91bは、経時的に水含有率(吸水可能量(吸水電極部117あるいは電極91bの体積)に対する吸水した水分量の比率)が増加して所定の水含有率以上となったときにミストMの連続発生(連続霧化)が開始する。すなわち、吸水電極部117の体積が相対的に小さい各電極91aからミストMが順次連続発生し、その後、各電極91bからミストMが連続発生することとなる。
また、絶縁シート97の表面97aに凝集した水分の量が比較的多い場合には、その一部が、図8の矢印X1に示すように、絶縁シート97の表面97aから給水シート93の吸水部121に吸水され、この吸水部121から矢印X2に示すように挿通部122および供給部123を介して導電シート94へと運ばれ、この導電シート94に吸い上げられて電極91bの基端側に運ばれる。この水分は、各電極91bにより毛細管現象によって経時的に先端側へと吸い上げられて霧化され、ミストM(図9)となって飛散する。すなわち、絶縁シート97の表面97aに過剰に結露した水分でも、給水シート93により、漏水することなく有効に利用される。なお、給水シート93の吸水部121で吸水した水分を電極91bの基端側へと運ぶ際には、吸水部121から挿通部122を経由して供給部123へと運ばれるので、供給経路が長く、水分を運ぶ際に時間を要するものの、給水シート93は保水性能が高いため、水分を電極91bへと確実に運び、また、絶縁シート97の表面97aに多量の水分が結露した場合でも漏水を防止するなど、使用環境や(連続)使用時間の幅が拡がる。このとき、電極91bを電極部91の最下部(挿通部122に最も近い位置)に配置していれば、給水シート93および導電シート94を介しての給水の時間が短縮される。
そして、飛散したミストMは、開口部101,102を介して図9に示すケース体89内を通過する循環風路45内の空気中に放出される。
さらに、電動送風機51の駆動に伴い、その吸気負圧が、吸気筒部71内、開口部73、第4吸気室38、第2通気風路42、第1吸気室35、集塵室34、第1通気風路41、第2吸気室36、および、第3通気風路43に順次作用することで、電動送風機51の排気口84から送風機室39に出た排気は、第3通気風路43を介して第2吸気室36へと流入する。この結果、図9中の破線A2に示すように、電動送風機51の排気が循環風路45を介して集塵室34側へと循環し、ミストMが循環風路45、集塵室34、第1吸気室35、第2通気風路42、第4吸気室38および吸気筒部71に至る隅々まで飛散することとなる。
以上のように循環する排気には、静電霧化装置53により生成したOHラジカルを含む微細なミストMが供給されるので、このミストMが、循環の過程で、2次フィルタ32をその厚み方向に通過することなく、この2次フィルタ32の上流側(掃除モード時の上流側)の面32aに沿って上方から下方に向けて流れ、さらに第1通気風路41を介して集塵室34に流入する。このとき、電動送風機51の排気は、2次フィルタ32の上流側の面32aに吹き当てられ、この面32aに捕集されている細塵を下方に吹き飛ばす。
また、制御手段52は、除塵手段75を駆動させて2次フィルタ32に振動を与え、この2次フィルタ32に捕集されている細塵を、この2次フィルタ32から除去する。このとき、細塵は循環する排気の流れで2次フィルタ32に吸い付けられることがないため、除塵手段75の駆動により容易に除去される。この除去された細塵は、第2吸気室36に浮遊し、この浮遊した細塵にミストMが作用する。
さらに、循環する排気は、集塵室34から第2通気風路42を経由することにより、2次フィルタ32を迂回しつつ、第4吸気室38および吸気筒部71の開口部73を介して電動送風機51の吸気口83に吸い込まれ、2次フィルタ32をその厚み方向に通過することがない。換言すれば、電動送風機51の吸気負圧が、2次フィルタ32に対してその後側(下流側)から作用して、2次フィルタ32の上流側の面32aに細塵が吸い付けられることがない。このため、2次フィルタ32が除塵手段75により容易に除塵されて、この除去された細塵が第2吸気室36を通過する排気の流れに乗って集塵室34へと移動する。
以上のように2次フィルタ32から除去されて集塵室34に移動される浮遊塵(細塵)、および、集塵室34内に捕集された粗塵に対して、静電霧化装置53により生成されたミストMに含まれるOHラジカルが繰り返し作用するので、ミストMと塵埃との接触の機会を高めることが可能になり、雑菌の分解、すなわち除菌(殺菌)、および、消臭が効果的に行われる。特に、循環風路45内を循環する排気によって2次フィルタ32の上流側の面32aに捕集した塵埃(細塵)を吹き飛ばすので、ミストMが塵埃に作用する機会がより高められ、雑菌の分解、すなわち除菌(殺菌)、および、消臭がより効果的に行われる。なお、これら除菌作用および消臭作用は、2次フィルタ32自体に対しても与えられる。
そして、制御手段52は、除塵モードの開始から所定時間、例えば10秒程度が経過したと判断すると、除塵手段75を停止させる。除塵モードを開始した掃除終了直後の段階では、2次フィルタ32に捕集されている細塵はまだ固まっておらず、強い付着力を発現することがないため、10秒間程度の除塵手段75の駆動によって、2次フィルタ32に捕集した細塵は充分に除去できる。
さらに、制御手段52は、除塵モードの開始時点から所定時間、例えば20秒〜30秒程度が経過したと判断すると、静電霧化装置53の導電シート94およびペルチェ素子95への給電および電動送風機51への給電をそれぞれ停止させて、除塵モードを終了する。
上述したように、上記第1の実施形態では、電極部91が、吸水性を有しない電極本体116の先端側に吸水電極部117を有する電極91aを備えることにより、これら電極91aでは、結露水滴の発生量に対する吸水可能量を電極91bなどよりも相対的に低減できる(同一量の吸水に対する水含有率を相対的に増加できる)。したがって、これら電極91aでは、水含有率が相対的に高くなるので、連続霧化が発生する所定の水含有率に到達するまでに要する時間を短縮でき、連続霧化の開始までの短縮できる。
さらに、電極本体116と吸水電極部117との体積比が異なる複数種類の電極(例えば電極91a1,91a2,91b)を有するので、例えば環境条件によって採取した水分が相対的に少ないときなどでも、吸水電極部117の体積比が相対的に小さいもの(例えば部分吸水性電極91a1)ほど水含有率が速やかに増加するため、連続霧化を直ちに開始できるとともに、採取した水分が相対的に多いときなどには、吸水電極部117の体積比が相対的に大きいもの(例えば電極91a2,91b)ほど吸水可能量が大きいため、水分を充分に吸収でき、水分を有効に霧化できる。したがって、多様な環境条件(例えば湿度が大きく異なる(変動幅が大きい)環境条件)下であっても確実に対応できる。
なお、上記第1の実施形態において、循環風路45などの細部は、上記構成に限定されるものではない。すなわち、通常の掃除モードにおいて集塵室34を経由して空気を吸い込み、除塵モードにおいて電動送風機51の排気を集塵室34へと循環させることができる風路構成であれば、各吸気室、各通気風路、各開閉弁などの配置や個数などは任意に設定できる。
次に、第2の実施形態を図11を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態の静電霧化装置53は、上記各実施形態の放熱板98のフィン98aの先端部に、空冷ファン129を取り付けたものである。
この空冷ファン129は、図示しない電源などに電気的に接続されており、例えば制御手段52によって駆動が制御されている。
そして、空冷ファン129が放熱板98のフィン98a間へと強制的に空気を送り込むことにより、放熱板98での放熱、すなわちペルチェ素子95の放熱側面95bでの放熱を補助し、ペルチェ素子95をより効率よく温度制御する。すなわち、ペルチェ素子95の吸熱側面95aでより効率よくかつ迅速に空気を冷却でき、絶縁シート97の表面97aに、より効率よくかつ迅速に水分を結露させることができる。
なお、上記各実施形態において、図12に示す第3の実施形態のように、各電極91aの電極本体116の先端部と吸水電極部117の基端部とをそれぞれ平面状に形成して、これらを導電性の接着剤などにより接着固定して電気的に接続する構成としてもよい。
そして、以上説明したように、上記各実施形態では、ペルチェ素子95に電流を流すことでこのペルチェ素子95の吸熱側である伝熱板96を覆う絶縁シート97が冷却されてこの絶縁シート97の表面97aに水分が結露し、この結露した水分が凝集して絶縁シート97の表面97aに対向する各電極91aの吸水電極部117および各電極91bのそれぞれの先端側に付着するので、例えば各電極91a,91bの基端側から先端側へと水分を吸い上げることなく、少なくとも先端側から吸水した水分を各電極91a,91bの先端側からの自然放電により直ちに霧化できる。
すなわち、上記各実施形態では、先端側にて水分を霧化する各電極91a,91bに対して、この先端側に水分を直接付着させて吸水できるので、水分を結露させてから(静電霧化装置53を駆動させてから)ミストMの飛散までの時間を短縮でき、換言すれば結露現象と霧化現象との時間差をほぼなくすことが可能となり、即効性に優れている。
そして、上述の静電霧化装置53で発生させたミストMを電気掃除機11の集塵室34に捕集した塵埃に作用させることにより、集塵室34に捕集した塵埃を除菌および消臭できる。すなわち、電気掃除機11の場合、一定量を捕集するまで塵埃を集塵室34に溜めておくことが一般的であるため、この塵埃に雑菌や臭気が発生しやすいので、上記静電霧化装置53によって除菌および消臭できることで、集塵室34に塵埃を長期に溜めた場合、あるいは集塵室34に塵埃を多量に溜めた場合などでも、悪臭を抑制できる。
特に、電気掃除機11は、一般にその駆動(通電)時間が比較的短いものであるから、上記静電霧化装置53を用いることにより、短い駆動時間であっても、結露させた水分を直ちにかつ確実に(連続)霧化できるので、使い勝手が良好になる。また、循環風路45内の水分、換言すれば大気中の水分を凝集して各電極91a,91bに供給するため、電気掃除機11として場所を選ぶことなく使用でき、さらに、給水を要しない、すなわち給水フリー(メンテナンスフリー)の構成とすることができるため、作業者などが給水を行う手間が省け、利用範囲が広がるなど、使い勝手が良好になる。
なお、上記各実施形態において、各電極91aの電極本体116と吸水電極部117との体積比は、全ての電極91aにおいて一定としてもよい。
さらに、ペルチェ素子95の吸熱側、絶縁シート97および給水シート93の吸水部121は、水平方向に対して角度を有する状態であれば、垂直状に配置しなくてもよい。また、例えば掃除機本体13が使用時に傾斜したり揺動したりする電気掃除機11の場合などには、少なくとも使用状態下のいずれかの状態において、ペルチェ素子95の吸熱側、絶縁シート97および給水シート93の吸水部121が水平方向に対して角度を有する状態となれば、上記各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
そして、電気掃除機11としては、例えば床ブラシ19を掃除機本体13の下部に接続したアップライト型、あるいはハンディ型など任意のものを用いることができ、掃除機本体13内の細部は、上記構成に限定されるものではない。すなわち、循環風路45を有する電気掃除機11でなくてもよいし、集塵部としてはサイクロン集塵装置などを用いることも可能である。
さらに、静電霧化装置53は、電気掃除機11以外の任意の電気機器に用いることができる。