JP5558692B2 - ナットプロジェクション溶接性に優れた自動車部材用鋼板および部材 - Google Patents

ナットプロジェクション溶接性に優れた自動車部材用鋼板および部材 Download PDF

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本発明は、鋼板とナットをプロジェクション溶接によって接合する際に用いる自動車部材用鋼板、およびこれらを接合した部材に関するものであり、特に鋼板とナットとの接合強度(押込み剥離強度およびトルク剥離強度)を向上させると共に、接合強度のばらつきも低減することのできる自動車部材用鋼板、およびこうした鋼板とナットとをプロジェクション溶接によってナットが取り付けられた部材に関するものである。
例えば、自動車のフロントサイドメンバー、センターピラー、ヒンジレインフォーメントのような自動車部材は、ドアを取り付けるヒンジ等を付ける必要性から、鋼板にナットを溶接接合し、そこにボルトでヒンジ部品を取り付けるように構築されている。こうした部材を構築するに当たっては、プロジェクション溶接法によって鋼板表面にナットを溶接接合(本発明では、これを「ナットプロジェクション溶接」と呼んでいる)するのは一般的である。
このような溶接構造物においては、鋼板に要求される特性としては、補強用自動車用部材として要求される強度(例えば、引張強度で780MPa以上)は勿論のこと、鋼板とナットとの接合強度が高く、ばらつきが小さいことが必要である。本発明では、鋼板とナットとの接合強度が高く、ばらつきが小さい状態が得られることを、「ナットプロジェクション溶接性に優れた」と呼んでいる。
プロジェクション溶接法に関して、これまでにも様々な技術が提案されている。例えば特許文献1には、プロジェクション溶接における溶接用電極の配分を工夫することによって溶接作業性に優れたものとする技術が提案されている。また、特許文献2では、通電操作を、比較的低電流で行なう第1通電操作と、比較的高電流で行なう第2通電操作で行なうことによって、溶接強度(接合強度)を高めた技術が提案されている。またこの技術では、ナットの鋼板側の端部に複数の突起を設け、上記第1通電操作の加圧によって、これら複数の突起の突出長を均一にして溶接部の平坦度を上げることで、複数の突起間における電流配分の均一化を図り、溶接強度(接合強度)の向上およびそのばらつきの低減を図ることも開示されている。
これらの技術では、溶接条件を適切にすることによって、接合強度の向上やそのばらつきの低減を図るものであるが、こうした条件設定だけでは、必ずしも良好な効果が発揮されていないのが実情である。こうしたことから、鋼板自体の特性によって、接合強度の向上が図れるような技術が望まれているのが実情である。
一方、鋼板自体の特性を改善するものとして、例えば特許文献3のような技術も提案されている。この技術では、鋼板の化学成分組成を適切に調整し、プロジェクション溶接部の溶接面に生成する酸化物をシリケート系とすることによって、溶接部分の酸化物を溶接面から排出し易くして、接合強度を高めるものである。しかしながら、酸化物を排出することによる接合技術向上効果には、どうしても限界があることになる。
通常の鋼板の溶接性を高めるための一般的な考え方としては、化学成分組成を調整すると共に、高い要求強度であっても炭素等量Ceqを比較的低めに抑える手段が採用されている(例えば、特許文献4)。しかしながら、こうした手段は、ナットプロジェクション溶接法に適用される鋼板においては、必ずしも十分とは言えず、改良する余地がある。
特開2002−178161号公報 特開2004−50280号公報 特開2005−281816号公報 特開平6−65637号公報
本発明は前記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、鋼板自体の強度を確保しつつ、ナットとの接合強度(押込み剥離強度およびトルク剥離強度)を向上させると共に、接合強度のばらつきも低減することのできる自動車部材用鋼板、およびこうした鋼板とナットとをプロジェクション溶接によって構築された部材を提供することにある。
前記目的を達成することのできた本発明の自動車部材用鋼板とは、C:0.12〜0.25%(「質量%」の意味、化学成分組成について以下同じ)、Si:0.2〜2.0%、Mn:1.2超〜3.5%、sol.Al:0.01〜2.0%を夫々含有し、残部が鉄および不可避的不純物であり、該不可避的不純物中のP:0.015%以下(0%を含まない)およびS:0.01%以下(0%を含まない)であり、且つ板厚tが0.8〜3.0mmであると共に、下記(1)式で規定されるDIと下記(2)式で規定されるCeq、および上記板厚t(mm)との関係において下記(3)式を満足する点に要旨を有するものである。
DI=1.16×([C]/10)1/2×(0.7×[Si]+1)×{5.1×([Mn]−1.2)+5.0}×(0.35×[Cu]+1)×(0.36×[Ni]+1)×(2.16×[Cr]+1)×(3.00×[Mo]+1)×(1.75×[V]+1)×(200×[B]+1) …(1)
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14 …(2)
但し、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr],[Mo],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,VおよびBの含有量(質量%)を示す。
1.30>(Ceq×Di)/t>0.35 …(3)
本発明の自動車部材用鋼板には、必要によって、更に、Cu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)、Mo:1%以下(0%を含まない)、V:0.05%以下(0%を含まない)、Nb:0.05%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)、B:0.003%以下(0%を含まない)およびCa:0.003%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有させることも有用であり、含有される成分に応じて鋼板の特性が更に改善される。
上記のような自動車部材用鋼板では、ナットプロジェクション溶接性が優れたものとなり、こうした鋼板とナットとをプロジェクション溶接することによって、接合強度(押込み剥離強度およびトルク剥離強度)に優れた部材(ナットが取り付けられた部材)が得られることになる。
本発明の鋼板においては、鋼板の化学成分組成を厳密に規定して適正化を図ると共に、板厚tが0.8〜3.0mmであると共に、所定の関係式で規定されるDI、Ceqおよび上記板厚t(mm)との関係において、所定の関係式[上記(3)式]を満足するものとすることによって、ナットプロジェクション溶接性が優れた鋼板が実現でき、こうした鋼板とナットとをプロジェクション溶接することによって接合強度(押込み剥離強度およびトルク剥離強度)に優れた部材が得られ、こうした部材は、自動車のフロントサイドメンバーやセンターピラー、ヒンジレインフォースメント等の素材として有用である。
本発明者は、ナットプロジェクション溶接性に優れた鋼板の実現を目指して様々な角度から検討した。そして、まず溶接構造物の接合強度に関与する要因として、溶接によって形成される溶融部周辺の鋼板の硬度と接合強度の関係について検討した。
ナットプロジェクション溶接では、溶接時に鋼板とナットの接触部分が溶融することによって溶融部が形成され、その形態は溶接条件(溶接電流、通電時間、加圧力)等によって影響されることは知られているが、溶接条件が一般的な条件では、鋼板特性によって影響されることになる。ナットプロジェクション溶接によって形成された溶接構造物の接合強度の良否は、従来ではナットと鋼板との拡散接合の存否によって判断されてきた。即ち、接合強度が優れたものと評価される溶接構造物は、上記接合部にナットと鋼板の境界面が識別できない程度に一体的になっている場合であり、そうでない場合には接合強度が低下しているものと考えられている。
本発明者は、こうした従来の知見とは異なり、形成された溶融部周辺の鋼板の硬さと深さ(形態)が接合強度に大きく影響しているとの着想が得られた。即ち、溶融部周辺の鋼板の硬度が高くなればなるほど、およびその深さが深くなればなるほど、高い接合強度が確保できるのであるが、一定以上の硬さを確保できれば深さはそれほど深くしなくても所定の接合強度は確保でできること(或いは、一定以上の深さを確保できれば硬さはそれほど高くしなくても接合強度は確保できること)が判明したのである。
本発明者は、溶融部周辺の鋼板の硬さや深さの夫々に与える要因について検討した。そして、炭素等量Ceqを高めることが溶融部周辺の鋼板を硬くできること、および焼入れ深度を高めることがその深さを深くできること等の着想に基づき、下記(1)式で規定されるDIと下記(2)式で規定されるCeqに着目した。
DI=1.16×([C]/10)1/2×(0.7×[Si]+1)×{5.1×([Mn]−1.2)+5.0}×(0.35×[Cu]+1)×(0.36×[Ni]+1)×(2.16×[Cr]+1)×(3.00×[Mo]+1)×(1.75×[V]+1)×(200×[B]+1) …(1)
Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14 …(2)
但し、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr],[Mo],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,VおよびBの含有量(質量%)を示す。
尚、上記(1)式および(2)式には、本発明の鋼板の基本成分に含まれる成分(C,Si,Mn)以外にも、必要によって含有する成分(例えば、Cu,Ni,Cr,Mo,V)も含まれるが、これらの元素を含まないときにはその項目がないものとしてDIおよびCeqを計算し、これらの元素を含むときにはこの項目も含めてDIおよびCeqを計算すればよい。
上記(1)式は、鋼板の大入熱溶接における熱影響部の靭性を高めるための要件として(但し、Mnの含有量が、1.2%超の場合)、本出願人が既に提案しているものであり、焼入れ深度に影響を与える各元素の影響力を係数として規定したものである(特開平9−202936号公報)。一方、上記(2)式は、いわゆる炭素当量Ceqを規定したものであり、鋼板や溶接金属の硬さに影響を与える要件として知られているものであるが(例えば、前記特許文献4)、従来では良好な溶接性を確保するためには、比較的低くする方が良いと言われているものである。
本発明者は、上記(1)式で規定されるDIおよび上記(2)式で規定されるCeqの積が所定の範囲にあれば、ナットプロジェクション溶接の接合部周辺に良好な硬さと深さが形成され、優れた接合強度が得られることが分かったのであるが、板厚tとの関係も考慮する必要があることも知見している。例えば、板厚tが薄い場合には、硬度の高い領域には、鋼板(母材)板厚に及ぼす領域が大きいために、剥離強度が高くなるが、板厚がある程度大きくなる場合には、溶接によって得られる硬度の高い領域は、鋼板の一部に影響を及ぼすことになる(即ち、全体の板厚の表面部だけに硬度の高い領域が存在するような状況では、接合強度は低下する)。
こうした経緯に基づき、上記(1)式で規定されるDIと上記(2)式で規定されるCeqおよび上記板厚t(mm)との関係において、下記(3)式を満足させるようにすれば、上記目的に適う自動車部材用鋼板(以下、単に「鋼板」と呼ぶことがある)が実現できることを見出し、本発明を完成した。即ち、(Ceq×DI)/tの値が0.35以下になると、板厚の関係で溶融部周辺の鋼板の硬さや深さが確保されず、希望する溶接強度が得られない。また、(Ceq×DI)/tの値が1.30以上となると、溶融部周辺の鋼板の硬さや深さに比べて板厚tが相対的に薄い状態となり、溶接部の破断が生じやすい状態になる。
1.30>(Ceq×DI)/t>0.35 …(3)
本発明の鋼板では、上記板厚tも適切な範囲とする必要がある。即ち、プロジェクション溶接は抵抗溶接であるので、適切な溶接電流の範囲内で良好な溶接部を形成させるためには、板厚tが3.0mm以下の薄板とする必要がある。しかしながら、板厚tがあまり薄くなると、良好な溶接部を形成しても鋼板(母材)自体が破断するので、0.8mm以上とする必要がある。
本発明の鋼板では、化学成分組成が適正に調整されていることも特徴の1つとする。次に、化学成分組成の範囲限定理由を説明する。
[C:0.12〜0.25%]
Cは溶融部周辺の焼入れ性(硬度)を高めるため、更には焼入れ深度を支配する重要な元素である。所望の効果を確保するためには0.12%以上含有させる必要がある。しかしながら、Cを過剰に含有させると、耐溶接割れ性が却って低下することになる。こうしたことから、その上限は0.25%とする必要がある。C含有量の好ましい下限は0.15%であり、好ましい上限は0.20%である。
[Si:0.2〜2.0%]
Siは脱酸に必要な元素であり、その効果を発揮させるためには、少なくとも0.2%以上含有させる必要がある。しかしながら、Siが過剰に含有されると、鋼材の溶接性や靭性が劣化するので、2.0%以下とする必要がる。Si含有量の好ましい下限は0.3%であり、好ましい上限は1.8%である。
[Mn:1.2超〜3.5%]
Mnは焼入れ性を向上させて鋼板内部の強度を確保する上で有効な元素であり、こうした効果を発揮させるためには、Mnは1.2%を超えて含有させる必要がある。しかしながらMnを過剰に含有させると、鋼材の溶接性や靭性が劣化するので上限を3.5%とする。Mn含有量の好ましい下限は1.5%であり、好ましい上限は3.3%である。
[sol.Al:0.01〜2.0%]
Al(酸可溶性Al)は脱酸に必要な元素であり、その効果を発揮させるためには、sol.Al(酸可溶性Al)として少なくとも0.01%以上含有させる必要がある。しかしながら、Alが過剰に含有されると、鋼板の靭性低下をもたらすので、その上限を2.0%とした。sol.Al含有量の好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は1.8%である。
本発明の鋼板において、上記基本成分の他は、鉄および不可避的不純物(例えば、P,S,N,O等)からなるものであるが、その特性を阻害しない程度の微量成分(許容成分)も含み得るものであり(例えば、Zr,希土類元素等)、こうした鋼板も本発明の範囲に含まれるものである。また、上記不可避的不純物のうち、P,Sについては、下記のように抑制することが好ましい。
[P:0.015%以下(0%を含まない)]
Pは不可避的に混入してくる不純物であり、鋼板の靭性に悪影響を及ぼすのでできるだけ少ない方が好ましい。こうした観点から、Pは0.015%以下に抑制するのが良い。P含有量の好ましい上限は0.013%である。
[S:0.01%以下(0%を含まない)]
Sは、鋼板中の合金元素と化合して種々の介在物を形成し、鋼板の延性や靭性に有害に作用する不純物であるので、できるだけ少ない方が好ましいのであるが、実用鋼の清浄度の程度を考慮して0.01%以下に抑制するのがよい。尚、Sは鋼に不可避的に含まれる不純物であり、その量を0%とすることは工業生産上困難である。
本発明の鋼板には、必要によって、Cu:1%以下(0%を含まない)、Ni:1%以下(0%を含まない)、Cr:1%以下(0%を含まない)、Mo:1%以下(0%を含まない)、V:0.05%以下(0%を含まない)、Nb:0.05%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)、B:0.003%以下(0%を含まない)およびCa:0.003%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有させることも有効である。これらの成分を含有させるときの範囲限定理由は、次の通りである。
[Cu:1%以下(0%を含まない)]
Cuは、固溶強化、析出強化による強度向上に有効な元素であり、必要によって含有される。しかしながら、Cuの含有量が過剰になると、熱間加工性が劣化し、鋼板表面に割れが生じやすくなるので、1%以下(より好ましくは0.8%以下)とするのがよい。尚、上記効果を発揮させるための好ましい下限は、0.3%程度である。
[Ni:1%以下(0%を含まない)]
Niは、鋼板の靭性を向上させるのに有効な元素であり、必要によって含有される。しかしながら、Niの含有量が過剰になると、スケール疵が発生しやすくなって、またコストアップになるので、1%以下(より好ましくは0.8%以下)とするのがよい。尚、上記効果を発揮させるための好ましい下限は、0.3%程度である。
[Cr:1%以下(0%を含まない)]
Crは、焼入れ性を向上させるのに有効な元素であり、必要によって含有される。しかしながら、Crの含有量が過剰になると、溶接性を阻害するので、1%以下(より好ましくは0.8%以下)とするのがよい。尚、上記効果を発揮させるための好ましい下限は、0.3%程度である。
[Mo:1%以下(0%を含まない)]
Moは焼入れ性を向上させ、焼戻し軟化抵抗を増大させるのに有効な元素であり、必要によって含有される。しかしながら、Moの含有量が過剰になると、溶接性を阻害するので、1%以下(より好ましくは0.8%以下)とするのがよい。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.3%程度である。
[V:0.05%以下(0%を含まない)]
Vは少量の添加によって焼入れ性を高め、焼戻し軟化抵抗を増大させるのに有効な元素である。しかしながら、多量に含有されると溶接性を阻害するので、0.05%以下(より好ましくは0.03%以下)とするのが良い。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.01%程度である。
[Nb:0.05%以下(0%を含まない)]
Nbは結晶粒微細化作用を有し、また直接焼入れ・焼戻しを行なう場合には、析出強化作用をもたらす元素である。しかしながら、多量に含有されると溶接性、靭性を劣化するため、0.05%以下(より好ましくは0.02%以下)とするのが良い。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.003%程度である。
[Ti:0.05%以下(0%を含まない)]
Tiは、脱酸作用を発揮する他、Bを含有する場合には、Nの固定によるBの焼入れ性向上効果の促進作用を有する。しかしながら、Tiの含有量が過剰になると鋼板の靭性が劣化するので、0.05%以下(より好ましくは0.03%以下)とするのが良い。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.005%程度である。
[B:0.003%以下(0%を含まない)]
Bは微量で焼入れ性の向上をもたらす元素である。しかしながら、Bの含有量が過剰になると鋼板の靭性が劣化するので、0.003%以下(より好ましくは0.002%以下)とするのが良い。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.0003%程度である。
[Ca:0.003%以下(0%を含まない)]
Caは非金属介在物の球状化作用を有し、異方性の低減に有効な元素である。しかしながら、Caの含有量が過剰になると介在物の増加により靭性が却って劣化するので、0.003%以下(より好ましくは0.002%以下)とするのが良い。尚、上記効果を有効に発揮させるための好ましい下限は、0.0005%程度である。
本発明の鋼板を製造するに当たっては、上記化学成分組成を満たす鋼を、通常の溶製法によって溶製し、この溶鋼を冷却してスラブとした後、例えば、950〜1300℃の範囲に加熱した後熱間圧延を行って所定の板厚tにした後、冷間圧延によって更に板厚tを調整すれば良い。また冷間圧延材は、必要によって焼鈍され、その機械的特性が調整される。
尚、本発明の鋼板は、表面処理せずに冷間圧延後の状態で溶接母材として使用できるものであるが、必要によって、電気亜鉛めっき、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき等を施しても良く、いずれも本発明の鋼板に含まれるものである。こうした処理を施した鋼板を用いても、良好なナットプロジェクション溶接性は確保できる。また、本発明の鋼板に対して、ナットプロジェクション溶接するときのナットの素材(鋼種)についても、通常使用されているものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば炭素鋼や合金鋼等が使用できる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変形することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
下記表1に化学成分組成を示す各種溶鋼(鋼種A〜W)を、通常の溶製法によって溶製し、この溶鋼を冷却してスラブとした後(厚さ:10mm)、1250℃に加熱して熱間圧延を行ない(圧延終了温度:850℃)、板厚tが3.0mmの熱間圧延材を得た。この熱間圧延材に対して、冷間圧延を行なった後、880℃で120秒加熱後空冷の条件で焼鈍を行ない、様々な板厚t(後記表2〜表7参照)の各種鋼板を得た。このとき、必要によって、鋼板を460℃加熱(予熱)後に、溶融亜鉛めっき浴に浸漬(550℃×2秒)することによって、鋼板表面に溶融亜鉛めっきを施した(後記表4)。尚、下記表1中「−」は元素を添加していないことを示している。また、下記表1には各鋼種のCeq、DIおよび(Ceq×DI)の値も併記した。
Figure 0005558692
得られた各鋼板について、鋼板の母材の引張強度を下記の方法によって測定すると共に、下記の条件でナットプロジェクション溶接を行ない、ナットプロジェクション溶接性調査のための供試験材を作製した。
[母材の引張強度の測定]
各鋼板の中央部からJIS5号試験片を採取し、JIS Z2241に従って引張試験を行うことによって、引張強度を測定した。
[ナットプロジェクション溶接条件]
図1は、ナットプロジェクション溶接する状態を説明する図であり、図中1は鋼板(母材)、2はナット、3はボルト挿入孔、4は電極押え、5は位置決めピン、6は上部電極(可動電極)、7は下部電極(固定電極)を夫々示す。ナット2には、下方の各角部に突起2aが形成されており、この部分で鋼板1と接触するようにされている。また鋼板1には、位置決めピン5が挿入されると共に、溶接後にボルト(図示せず)が挿入されるための孔1aが穿設されている。こうした構成において、鋼板1の上部に、位置決めピン5によってナット2を所定位置に配置し、上部電極6と下部電極7間に挟んで上方から加圧しつつ、電極6,7間に通電することによって、鋼板1とナット2(突起4a)との溶接を行なうようにされる。
JIS B 1196規定による1D形M8×1、強度区分8Tのナット2[4個の突起2aの突出距離(図1に示したA)が1mm]を用い、上記各種鋼板1[外形:50×50×t(mm)]とナットプロジェクション溶接を行なった。このときの、他の溶接条件(詳細な仕様)は、下記の通りである。
[その他の溶接条件]
溶接機:50kV定置式ダイレクト通電方式(単相交流)
電極:ナットプロジェクション用電極(クロム鋼)
溶接電流:9kA
冷却水流量:上下2L(リットル)/分
初期加圧時間:50サイクル/60Hz
加圧力:300kgf(2940MPa)
通電時間:10サイクル/60Hz
保持時間:5サイクル/60Hz
作製した供試材について、JIS B 1196に規定する試験方法に従って接合強度(押込み剥離強度およびトルク剥離強度)を測定すると共に、それらのばらつき(標準偏差)について測定した。接合強度およびそのばらつきを測定するときの試験方法は、下記の通りである。
[押込み剥離試験条件]
図2は、押込み剥離試験を説明するための図である。ナット2と鋼板1を溶接した供試材の鋼板1側(図2では上方側)から孔1aを通して、M8(呼び径:8mm)のボルト8をねじ込み、ボルト頭部から圧縮荷重Fをかけ、ナット2が剥離したとき(即ち、突起1aが鋼板から剥離したとき)の荷重(押込み剥離強度)を測定した。このとき、100個の試験片について測定を行ない、その平均値を求めた。またばらつきについては、100個についての標準偏差を求めた。尚、押込み剥離強度のJISに規定する合格基準(M8ボルトのときの押込み剥離強度)は、3730Nである。
[トルク剥離試験条件]
図3は、トルク剥離試験を説明するための図である。ナット2と鋼板1を溶接した供試材のナット2に、トルクレンチ10付きのソケット11を嵌め込み、トルクレンチ10によって、ボルト挿入孔3の軸心(前記図1のB)に垂直な平面内で回転力を与え、ナット2(突起2a)が剥離したとき(即ち、突起1aが鋼板から剥離したとき)のトルク(トルク剥離強度)を測定した。このとき、100個の試験片について測定を行ない、その平均値を求めた。またばらつきについては、100個についての標準偏差を求めた。尚、トルク剥離強度のJISに規定する合格基準(M8ボルトのときの押込み剥離強度)は、20.5N・mである。
これらの結果を、板厚tおよび(Ceq×DI)/tの値と共に、下記表2〜7に示す。下記表2〜7においては、本発明で規定する要件を満足して良好な値を示したものは、評価として「○」を示し、いずれかの特性が劣化しているものを評価として「×」を示したが、特に優れた特性を発揮したものについては評価として「◎」で示した。またこの結果に基づき、(Ceq×DI)/t値と押込み剥離強度の関係を図4に、(Ceq×DI)/t値とトルク剥離強度の関係を図5に夫々示す。
Figure 0005558692
Figure 0005558692
Figure 0005558692
Figure 0005558692
Figure 0005558692
Figure 0005558692
この結果から明らかなように、本発明で規定する要件を満足するもの(実験No.8,15〜17,22〜24,29〜33,43,50〜52,57〜61,71,78〜80,85〜89,99〜101,106〜110,114〜143,145〜147,149〜159)では、母材強度を高く維持しつつ、接合強度が高く且つそのばらつきの小さい供試材が得られていることが分かる、これに対して、本発明で規定するいずれかの要件を外れるものでは(実験No.1〜7,9〜14,18〜21,25〜28,34〜42,44〜49,53〜56,62〜70,72〜77,81〜84,90〜98,102〜105,111〜113148)では、いずれかの特性が劣化していることが分かる。
ナットプロジェクション溶接する状態を説明する図である。 押込み剥離試験を説明するための図である。 トルク剥離試験を説明するための図である。 (Ceq×DI)/t値と押込み剥離強度の関係を示すグラフである。 (Ceq×DI)/t値とトルク剥離強度の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 鋼板(母材)
2 ナット
3 ボルト挿入孔
4 電極押え
5 位置決めピン
6 上部電極
7 下部電極
8 ボルト
10 トルクレンチ

Claims (2)

  1. C:0.12〜0.25%(「質量%」の意味、化学成分組成について以下同じ)、Si:0.2〜2.0%、Mn:1.4〜3.5%、sol.Al:0.01〜2.0%を夫々含有し、更に、Cu:0.3%以上1%以下、Ni:0.3%以上1%以下、Cr:0.3%以上1%以下、Mo:0.3%以上1%以下、V:0.01%以上0.05%以下、Nb:0.04%以上0.05%以下、Ti:0.04%以上0.05%以下、およびB:0.002%以上0.003%以下よりなる群から選ばれる1種以上を含有し、残部が鉄および不可避的不純物であり、該不可避的不純物中のP:0.015%以下(0%を含まない)およびS:0.01%以下(0%を含まない)であり、且つ板厚tが0.8〜3.0mmであると共に、下記(1)式で規定されるDIと下記(2)式で規定されるCeqおよび上記板厚t(mm)との関係において、下記(3)式を満足することを特徴とするナットプロジェクション溶接性に優れた自動車部材用鋼板。
    DI=1.16×([C]/10)1/2×(0.7×[Si]+1)×{5.1×([Mn]−1.2)+5.0}×(0.35×[Cu]+1)×(0.36×[Ni]+1)×(2.16×[Cr]+1)×(3.00×[Mo]+1)×(1.75×[V]+1)×(200×[B]+1) …(1)
    Ceq=[C]+[Si]/24+[Mn]/6+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14 …(2)
    但し、[C],[Si],[Mn],[Cu],[Ni],[Cr],[Mo],[V]および[B]は、夫々C,Si,Mn,Cu,Ni,Cr,Mo,VおよびBの含有量(質量%)を示す。
    1.30>(Ceq×DI)/t>0.35 …(3)
  2. 請求項1に記載の自動車部材用鋼板と、ナットとをプロジェクション溶接したものである部材。
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