JP4085826B2 - 伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents

伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた伸びおよび伸びフランジ加工性が要求される自動車用部品の強度部材に好適な、鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、自動車の安全性向上および車体重量の軽量化のため、自動車部品への高強度薄鋼板の使用が検討されている。自動車構造部材用鋼板はプレス成形されるため、伸び、伸びフランジ加工性等の特性が求められる。しかし、伸びを向上させる方法と伸びフランジ成形性を向上させる方法は相反する関係にあり、両者を同時に改善することは困難とされてきた。
【0003】
従来の伸びフランジ性の向上の方法について以下の先行文献を例にあげて説明する。特許文献1および特許文献2には、伸びフランジ加工性を考慮した、引張強度780MPa以上の高強度鋼板およびその製造方法が開示されている。これらの特許文献1,2には、平均結晶粒径5.0μm以下の微細ベイナイトを80%以上の分率で含む組織とすることで、加工性に優れることが開示されている。しかし、特許文献1,2の鋼の金属組織はベイナイトを主相とするものであり、フェライト・マルテンサイトの二相を対象とするものではない。
【0004】
特許文献3には、局部伸び、すなわち伸びフランジ性が優れた高強度鋼板の製造方法が開示されている。この特許文献3の方法によれば、350〜600℃の範囲の温度にて過時効処理を行うと、フェライト相と低温変態生成相の硬度比が小さくなるので局部伸びが改善される。しかし、特許文献3の方法では350℃以上(実施例では400℃以上)の高温での過時効処理が必須であるので、この過時効処理により不可避的に発生する材料の引張強度の低下を補償するため、強化元素であるCを多量に添加しなければならない。
【0005】
自動車用鋼板は、ほとんどの場合がプレス成形などで成形後スポット溶接により組み立てられるが、鋼中C量が多いとスポット溶接部の靭性が劣化し、接合強度が低下するため、C含有量の低減が求められていた。さらに、上記した製品材質特性における問題点に加えて製造性の観点からも問題があった。すなわち、過時効処理温度が高いほど、製造におけるエネルギーコストが高く、また生産性が低下するため、過時効処理温度の低下が求められていた。
【0006】
次に、組織微細化による特性向上に関する従来知見について説明する。
特許文献4には、Nb、V、Tiの元素の1種または2種以上を添加すると、これが結晶粒を微細化させる効果があり、伸びおよび伸びフランジ成形性が向上することが開示されている。
【0007】
しかし、特許文献4の鋼において、Nb、Ti、Vなどの元素の添加は、合金コストの上昇および熱間圧延などの製造性を劣化させ、またNbC、VCなどの炭化物を生成し、伸びを劣化させる。このため、これらの元素はできるだけ添加しないことが望ましい。
【0008】
【特許文献1】
特開2001-226741公報(第3頁の段落0008,第5頁の段落0024)
【0009】
【特許文献2】
特開2001-220647公報(第3頁の段落0008,第5頁の段落0025)
【0010】
【特許文献3】
特公平7-59726公報(第4頁の右上欄)
【0011】
【特許文献4】
特開平11-350038公報(第3頁の段落0013)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の欠点を改善し、TS×(El×λ)1/2の値が30000以上を示す、優れた伸びおよび伸びフランジ性を有する二相型高張力鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特許文献1,2の実施例のデータに基いて鋼の製造を試みてみたが、同文献に記載されているTS×El19000以上、TS×λ74000以上の高張力鋼を得ることはできなかった。もともと特許文献1,2の鋼の金属組織はベイナイトを主相とするものであり、フェライト・マルテンサイトの二相組織を対象とするものではなく、これにより伸びおよび伸びフランジ性に優れた超高張力鋼板が提供されるものではないという知見を得た。
【0014】
また、特許文献3の方法では350℃以上(実施例では400℃以上)の高温での過時効処理が必須であるので、この過時効処理により不可避的に発生する材料の引張強度の低下を補償するため、強化元素であるCを多量に添加しなければならない。
【0015】
本発明者らは、かかる問題を解決するために鋭意研究した結果、伸びおよび伸びフランジ性の両方に優れた鋼板およびその製造方法を発明するに至ったものであり、マルテンサイトとフェライトの平均結晶粒をともに極めて微細均一化し、さらにそれぞれの体積率を適正値とすることにより、伸び、溶接性などの諸特性を劣化させることなく、伸びフランジ性を向上させることができることを見出した。この効果は、当該組織を実現することで、伸びフランジ加工で問題となるブランキングにおける素材の端面の劣化を抑制できたためと考えられる。当該鋼板の製造方法として、熱間圧延後、またはさらに冷間圧延後、適正にフェライトとマルテンサイトの2相組織化された鋼板を、さらにフェライト、オーステナイトの2相温度域で均熱保持後焼入れすることで、上記の目標とする金属組織が達成できることを見出した。
【0016】
本発明の要旨は次のとおりである。
【0017】
(1)質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:2%以下、Mn:0.5〜3%、P:0.10%以下、S:0.01%以下、Sol.Al:0.01〜0.1%、N:0.005%以下を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、マルテンサイトの平均結晶粒径が2μm以下、フェライトの平均結晶粒径が2μm以下であり、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満であることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板。
【0018】
(2)上記成分組成の鋼を溶製し、これを熱間圧延後、Ae1点以上Ae3点以下の温度で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷する熱処理を少なくとも1回施し、さらにAe1点以上Ae3点以下の温度域で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷し、マルテンサイトの平均結晶粒径を2μm以下、フェライトの平均結晶粒径を2μm以下とし、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の組織とすることを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板の製造方法。
【0019】
(3)上記成分組成の鋼を溶製し、これを熱間圧延し、さらに冷間圧延した後に、Ae1点以上Ae3点以下の温度で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷する熱処理を少なくとも1回施し、さらにAe1点以上Ae3点以下の温度域で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷し、マルテンサイトの平均結晶粒径を2μm以下、フェライトの平均結晶粒径を2μm以下とし、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の組織とすることを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板の製造方法。
【0020】
ちなみに、特許文献4の組成の鋼において、単にNb、Ti、Vなどの元素を添加しただけでは、本発明が伸びおよび伸びフランジ性を向上させる方法として見出した「フェライト粒径2μm以下、マルテンサイト粒径2μm以下」の微細組織は得られない。そればかりか、これらNb、Ti、Vの添加は、合金コストの上昇および熱間圧延などの製造性を劣化させ、またNbC、VCなどの炭化物を生成し、伸びを劣化させるため、できるだけ添加しないことが望ましい。また、特許文献4には本発明で見出された組織制御に関する定量的な臨界条件は示されていない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態と各限定理由について説明する。
【0022】
まず、本発明における鋼の成分組成の限定理由は以下の通りである。
【0023】
1)C:0.03〜0.20%
Cは焼入れ組織のマルテンサイトを強化するために重要な元素である。C量が0.03%未満では強度上昇の効果が不十分となる。一方、C量が0.20%を超えると、良好な溶接性が得られないため、上限を0.20%とした。
【0024】
2)Mn:0.5〜3%
Mnはフェライト生成を抑制するために重要な元素である。0.5%未満ではその効果が十分でなく、3%を超えると連続鋳造工程でスラブ割れが発生するため、Mnは0.5〜3%とする。
【0025】
3)Si:2%以下
Siは、固溶強化元素であって、高強度で高伸びの鋼板を得るために有効な元素である。2%を超えると鋼板表面にSi酸化物を多量に形成し、化成処理性を劣化させるため2%以下とする。
【0026】
4)P:0.1%以下、S:0.01%以下
P、Sは、本発明鋼中では不純物であり、鋼板の加工性を考慮した場合、低いほうが好ましく、このためPは0.1%以下、Sは0.01%以下とした。
【0027】
5)Sol.Al:0.01〜0.1%
Alは脱酸材として使用されるが、0.01%未満では十分な脱酸効果が得られず、0.1%以上ではAl添加の効果が飽和し不経済となる。以上の理由からSol.Alは0.01〜0.1%の範囲に規定する。
【0028】
6)N:0.005%以下
Nは粗鋼中に含有される不純物であり、素材鋼板の成形性を劣化させるので、可能な限り製鋼工程で除去、低減することが望ましい。しかしながら、Nを必要以上に低減すると精錬コストが上昇するので、実質的に無害となる0.005%以下とする。
【0029】
7)Cr:1.0%以下
Crは鋼板の高強度化のため、必要に応じて添加される。1%以下の含有量では本発明の効果を損なわず、耐食性が改善される等好ましい場合もある。
【0030】
8)Mo:1.0%以下
Moは析出強化元素であるが、多すぎると延性の低下をもたらし、また、価格も高価であるので、その上限は1.0%とする。
【0031】
9)その他の添加成分
Nb、Ti、V、Zr、Bなどの炭窒化物生成元素は、強度調整などを目的として鋼の特性および製造性を劣化させない範囲で微量含有していてもよい。
【0032】
次に、組織の限定理由について説明する。
【0033】
10)マルテンサイト平均結晶粒径が2μm以下、
フェライト平均結晶粒径が2μm以下、
マルテンサイト体積率が20%以上60%未満、
本発明における鋼はフェライトとマルテンサイトの二相組織であり、それぞれの平均結晶粒径を2μm以下とする。これにより、ブランキング加工時、伸びフランジ加工時において、フェライトとマルテンサイト界面および介在物近傍でのボイドの発生および連結が抑制され、伸びおよび伸びフランジ性が著しく向上する。
【0034】
マルテンサイト体積率が20%未満ではフェライトが多すぎて組織の微細化が達成できない。また、高張力鋼板として十分な強度が得られない。一方、マルテンサイト体積率が60%以上となるとマルテンサイト主体の組織となり、微細な組織でなくなる。また、伸びが不十分となる。このような理由から、本発明ではマルテンサイト体積率を20%以上60%未満の範囲とした。
【0035】
次に製造条件の限定理由について説明する。
スラブは連続鋳造または造塊で溶製する。スラブを冷却後再加熱するか、そのまま熱間圧延を行う。熱間圧延における最終圧延温度は伸びおよび伸びフランジ性を向上させるためAr3点以上が望ましい。Ar3点より低い最終圧延温度では、最終圧延の段階で二相組織となるためフェライト粒の著しい粗大化が起こり、冷延、焼鈍を行っても加工性の良い鋼板が得られない。熱延板は冷却後巻き取る。巻き取り温度は伸びおよび伸びフランジ性を向上させるため620℃以下が望ましい。
【0036】
さらに、これを冷間圧延し、所望の板厚としてもよい。このときの冷間圧延率は伸びおよび伸びフランジ性の向上のため50%以上が望ましい。
【0037】
次いで、Ae1点以上Ae3点以下に、好ましくはAe3点−50℃以上Ae3点−10℃以下の温度域に加熱し、10秒以上保持した後、300℃以下までを冷却速度100℃/秒以上で急冷する。加熱温度がAe1点未満の温度では、高温保持中にオーステナイト相が得られないため、急冷後にマルテンサイトが得られず、高強度が達成できない。Ae3点を超える温度では、オーステナイト単相化し、組織が粗大化するため伸びおよび伸びフランジ性が劣化する。保持時間が10秒未満の場合には、未溶解炭化物が存在する可能性が高くなり、オーステナイトの存在量が少なくなるため、10秒以上とする。
【0038】
300℃までの冷却速度が100℃/秒未満では、マルテンサイト変態が起こらず、高張力を得るには合金添加量を多くしなければならない。この、Ae1点以上Ae3点以下に、好ましくはAe3点−50℃以上Ae3点−10℃以下の温度域に加熱し、10秒以上保持した後、300℃以下までを冷却速度100℃/秒以上で急冷する熱処理を1回以上好ましくは2回以上行う。
【0039】
さらに、Ae1点以上Ae3点以下に加熱し、10秒以上保持した後、Ar1点以上の急冷開始温度から300℃まで冷却速度100℃/秒以上で急冷する。冷却速度100℃/秒未満では、マルテンサイト変態が起こらず、高張力を得るには合金添加量を多くしなければならないため、100℃/秒以上とする必要がある。保持温度がAe3点を超えるとオーステナイト単相化し、組織が粗大化するため伸びおよび伸びフランジ性が劣化する。
【0040】
Ar1点以上の急冷開始温度までの冷却速度を50℃/秒以下にすると、マルテンサイト相の分布状態を均一にすることができるので、50℃/秒以下の徐冷とすることが望ましい。急冷開始温度がAr1点未満ではマルテンサイトが得られず、高強度が達成できない。さらに、150〜425℃の温度範囲で焼戻し処理を行ってもよい。焼戻し処理により、マルテンサイト相が軟化し、伸びフランジ性はさらに向上する。
【0041】
(実施例1)
表1に示す成分組成を有する鋼を溶製し、鋳造されたスラブを熱間圧延、冷間圧延して板厚1.2mmの鋼板とした。その後、それぞれの鋼について、780〜850℃で100秒保持後、そのまま水中に焼入れた。この熱処理(以後前処理と呼ぶ)をサンプルによって0〜2回繰返し、マルテンサイトとフェライトの粒径を変化させた。冷却速度は約2000℃/秒であった。ついで、780〜850℃で5分保持し、急冷開始温度(600〜740℃)まで50℃/秒以下の冷却速度で徐冷した後、水焼入れを行った。その後、300℃で焼戻し処理を15分行った。フェライトとマルテンサイトの平均結晶粒径およびマルテンサイトの体積率を表1に記載した。平均結晶粒径は、線分法により求めた。製造された鋼板について引張試験はJIS Z2241に準拠し、一方伸びフランジ性は日本鉄鋼連盟規格JFST1001-1996に準拠し実施した。表2に鋼板の機械的性質およびTS×(El×λ)1/2値を示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004085826
【表2】
Figure 0004085826
【0043】
比較例Aは、マルテンサイト体積率が低く、またフェライトの平均結晶粒径が大きいため、伸びフランジ性が悪い。
【0044】
比較例D、Jは、マルテンサイトまたは両相の平均結晶粒径が大きいため、伸びフランジ性が優れない。比較例Gはマルテンサイト体積率が高すぎるため、伸びが劣る。
【0045】
比較例Lは、C濃度が高く、強度が高過ぎ、伸びが劣る。また、スポット溶接性が優れない。比較例MはMn濃度が低く、フェライトの平均結晶粒径が大きく、組織が粗いため、伸び特性は優れるが、伸びフランジ性が悪い。
【0046】
(実施例2)
表1の実施例鋼Eについて、実施例1と同様に板厚1.2mmの鋼版とした。この鋼板を表3に示す温度条件で熱処理を実施した。T1は前処理温度、nは前処理の回数、T2は焼鈍温度、Tqは急冷開始温度、Ttは焼戻し温度を示す。実施例1と同様に前処理での保持時間は100秒とし、焼鈍温度T2での保持時間は5分とした。供試材の機械的性質を表4に示す。
【0047】
【表3】
Figure 0004085826
【表4】
Figure 0004085826
【0048】
比較例鋼E3は前処理温度がAe3点以上であり、フェライト粒が針状に析出しており、このため伸びフランジ性が低下した。比較例E5、E7は焼鈍温度がAe3点以上であり、粗大なマルテンサイトが存在したため、伸びフランジ性が劣化した。比較例E9〜E11は、本発明の特徴である繰返し焼入れ処理を行っておらず、組織が微細化していないため、伸びフランジ性が劣る。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、フェライト・マルテンサイトの二相型高張力鋼板の伸びおよび伸びフランジ性を大幅に向上させることができ、従来高強度鋼板の適用が困難であった難成形の部材にも適用を拡大することができ、自動車の軽量化、安全性向上などに対し、極めて有益である。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.20%、Si:2%以下、Mn:0.5〜3%、P:0.10%以下、S:0.01%以下、Sol.Al:0.01〜0.1%、N:0.005%以下を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、マルテンサイトの平均結晶粒径が2μm以下、フェライトの平均結晶粒径が2μm以下であり、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満であることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板。
  2. 請求項1記載の成分組成の鋼を溶製し、これを熱間圧延後、Ae1点以上Ae3点以下の温度で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷する熱処理を少なくとも1回施し、さらにAe1点以上Ae3点以下の温度域で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷し、マルテンサイトの平均結晶粒径を2μm以下、フェライトの平均結晶粒径を2μm以下とし、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の組織とすることを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板の製造方法。
  3. 請求項1記載の成分組成の鋼を溶製し、これを熱間圧延し、さらに冷間圧延した後に、Ae1点以上Ae3点以下の温度で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷する熱処理を少なくとも1回施し、さらにAe1点以上Ae3点以下の温度域で10秒以上保持し、Ar1点以上から300℃までを、冷却速度100℃/秒以上で急冷し、マルテンサイトの平均結晶粒径を2μm以下、フェライトの平均結晶粒径を2μm以下とし、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の組織とすることを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた二相型高張力鋼板の製造方法。
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