JP5558557B2 - C型肝炎ウイルス阻害剤 - Google Patents

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    • A61P31/16Antivirals for RNA viruses for influenza or rhinoviruses

Description

関連出願
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年4月13日に出願された米国仮特許出願第61/168,891号の利益を主張する。
本発明は、概して抗ウイルス性化合物に関するものであり、さらに具体的には、C型肝炎ウイルス(HCV)によりコードされるNS5Aタンパク質の機能を阻害し得る化合物、該化合物を含有する組成物、およびNS5Aタンパク質の機能を阻害する方法に関する。
HCVは主要なヒト病原体であり、世界中で推定1億7千万人が感染しており-これはヒト免疫不全ウイルス1型による感染数のおよそ5倍である。これらHCV感染者のかなりの割合が、肝硬変および肝細胞癌を含む重篤な進行性肝疾患を発症する。
ペグ-インターフェロンおよびリバビリンの組み合わせを用いる、HCVに対する現在の標準的な治療は、持続性ウイルス陰性化(sustained viral response)の達成において最高の成功率ではなく、また、多くの副作用を引き起こす。従って、この未達成の医学的必要性に対処する有効な治療法の開発が明確かつ長年にわたって切実に必要とされている。
HCVはプラス鎖RNAウイルスである。5'非翻訳領域における推定アミノ酸配列および広範な類似性の比較に基づいて、HCVはフラビウイルス科の独立した属として分類されている。フラビウイルス科の全てのメンバーは、単一の連続したオープンリーディングフレームの翻訳を介して全ての公知のウイルス-特異的タンパク質をコードするプラス鎖RNAゲノムを含有するエンベロープに包まれたビリオンを有する。
HCVゲノム全体にわたって、ヌクレオチドおよびコードされたアミノ酸配列内に、プルーフリーディング能が欠如しているコード化RNA依存性RNAポリメラーゼの高いエラー率に起因する、かなりの多様性が見いだされる。少なくとも6つの主要な遺伝子型がキャラクタライズされており、世界中に分布した50を超えるサブタイプが記載されている。HCVの遺伝的多様性の臨床的意義によって、単独療法による処置の間に生じる変異の傾向が示されており、従って、用いられるさらなる処置の選択肢が望まれている。発症および療法における遺伝子型の潜在的な調節作用は依然として捉えにくい。
一本鎖HCV RNAゲノムは約9500ヌクレオチド長であり、約3000のアミノ酸である単一の大きなポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞において、このポリタンパク質は、細胞プロテアーゼおよびウイルスプロテアーゼにより複数の部位で切断され、構造タンパク質および非構造(NS)タンパク質を生じる。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、およびNS5B)の生成は、2つのウイルスプロテアーゼによりもたらされる。1つめのものはメタロプロテアーゼであり、NS2-NS3接合部を切断すると考えられており;2つめは、NS3のN-末端領域内に含まれるセリンプロテアーゼ(本明細書においてNS3プロテアーゼとも称される)であり、NS3の下流、すなわちNS3-NS4A切断部位においてシスで、残りのNS4A-NS4B、NS4B-NS5A、NS5A-NS5B部位についてトランスでの両方における以降の切断の全てを仲介する。該NS4Aタンパク質は、NS3プロテアーゼの補助因子として作用し、NS3および他のウイルスのレプリカーゼ成分の膜局在を補助することの両方によって、複数の機能を果たすと思われる。NS3-NS4A複合体の形成は、効率的なポリタンパク質プロセシング、切断イベントのタンパク質分解効率の増大をもたらす適切なプロテアーゼ活性に必要である。該NS3タンパク質はまた、ヌクレオシドトリホスファターゼおよびRNAヘリカーゼ活性を示す。NS5B(本明細書においてHCVポリメラーゼとも称される)はRNA-依存性RNAポリメラーゼであり、レプリカーゼ複合体において、他のHCVタンパク質(NS5Aを含む)を用いたHCVの複製に関与する。
HCV-感染患者の治療に有用な化合物は、HCVウイルス複製を選択的に阻害することが望ましい。特に、NS5Aタンパク質の機能の阻害に有効な化合物が望ましい。該HCV NS5Aタンパク質は、例えば、以下の文献:非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6;C. Riceらの特許文献1に記載されている。
WO2006093867
S. L. Tan, et al., Virology, 284:1-12 (2001) K.-J. Park, et al., J. Biol. Chem., 30711-30718 (2003) T. L. Tellinghuisen, et al., Nature, 435, 374 (2005) R. A. Love, et al., J. Virol, 83, 4395 (2009) N. Appel, et al., J. Biol. Chem., 281, 9833 (2006) L. Huang, J. Biol. Chem., 280, 36417 (2005)
本発明は、概して抗ウイルス性化合物に関するものであり、さらに具体的には、C型肝炎ウイルス(HCV)によりコードされるNS5Aタンパク質の機能を阻害し得る化合物、該化合物を含有する組成物、およびNS5Aタンパク質の機能を阻害する方法に関する。
(発明の概要)
本発明は、式(I)もしくは式(II):
Figure 0005558557
[式中、
Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1は、式:
Figure 0005558557
であり;
L2は、式:
Figure 0005558557
であり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基により置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで、該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
により特徴づけられる、HCVウイルス複製を選択的に阻害する化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
本発明の化合物は、HCV NS5Aタンパク質の機能を阻害するのに有効であり得る。とりわけ、本発明の化合物は、HCV 1b遺伝子型または複数の遺伝子型のHCVを阻害するのに有効であり得る。従って、本発明はまた:(1)式(I)もしくは式(II)の化合物、またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含有する組成物;ならびに、(2)治療上有効な量の式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置する方法、も包含する。
(発明の詳細な説明)
本発明の第1の態様において、式(I)もしくは式(II):
Figure 0005558557
の化合物を提供する。
第1の態様の第1の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、水素または-C(O)Rxであり;
R2が、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyが、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3が、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4が、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5が、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbが、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbが、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6が、アルキルであり;
R7が、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdが、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される、
式(I)もしくは式(II)の化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第2の実施態様において、本発明は、Zが酸素であって、式(Ia)もしくは式(IIa):
Figure 0005558557
[式中、
L1は、式:
Figure 0005558557
であり;
L2は、式:
Figure 0005558557
であり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第3の実施態様において、本発明は、Zが硫黄であって、式(Ib)もしくは式(IIb):
Figure 0005558557
[式中、
L1は、式:
Figure 0005558557
であり;
L2は、式:
Figure 0005558557
であり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第4の実施態様において、本発明は、ZがNHであって、式(Ic)もしくは式(IIc):
Figure 0005558557
[式中、
L1は、式:
Figure 0005558557
であり;
L2は、式:
Figure 0005558557
であり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第5の実施態様において、本発明は、L1が式:
Figure 0005558557
であって、L2が式:
Figure 0005558557
であり、式(Id)もしくは式(IId):
Figure 0005558557
[式中、
Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第6の実施態様において、本発明は、L1が式:
Figure 0005558557
であって、L2が式:
Figure 0005558557
であり、式(Ie)もしくは式(IIe):
Figure 0005558557
[式中、
Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第7の実施態様において、本発明は、L1が式:
Figure 0005558557
であって、L2が式:
Figure 0005558557
であり、式(Ig)もしくは式(IIg):
Figure 0005558557
[式中、
Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第8の実施態様において、本発明は、L1が式:
Figure 0005558557
であって、L2が式:
Figure 0005558557
であり、式(Ih)もしくは式(IIh):
Figure 0005558557
[式中、
Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
R1は、水素または-C(O)Rxであり;
R2は、水素または-C(O)Ryであり;
RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で置換されており、
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
によりさらに特徴づけられる式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第9の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;
RxおよびRyが、独立して、少なくとも1つの-NRaRbで置換され、式(A):
Figure 0005558557
[式中、
mは、0または1であり;
R8は、水素またはアルキルであり;
R9は、水素、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロビシクリル、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから選択される置換基で適宜置換されたアルキルから選択され
ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、-OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上(好ましくは1〜3個)の置換基で適宜置換されていてよく;
R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を適宜含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
R6は、アルキルであり;
R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
により特徴づけられるアルキルである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第10の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;
RxおよびRyが、独立して、少なくとも1つの-NRaRbで置換され、式(A):
Figure 0005558557
[式中、
mは、0であり;
R8は、水素またはC1〜C4アルキルであり;
R9は、水素、-OR12で適宜置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリル、-CH2C(O)NRcRd、(NRcRd)アルキル、
Figure 0005558557
から選択され、
ここで、jは、0または1であり;
kは、1、2、または3であり;
nは、0か、または1から4から選択される整数であり;
各R10は、独立して、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、-OBn、または(MeO)(OH)P(O)O-であり;
R11は、水素、C1〜C4アルキル、またはベンジルであり;
R12は、水素、C1〜C4アルキル、またはベンジルであり;
Raは、水素またはC1〜C4アルキルであり;
Rbは、C1〜C4アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ベンジル、3-ピリジル、ピリミジン-5-イル、アセチル、-C(O)OR7、または-C(O)NRcRdであり;
R7は、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4ハロアルキルであり;
Rcは、水素またはC1〜C4アルキルであり;そして、
Rdは、水素、C1〜C4アルキル、またはC3〜C6シクロアルキルである]
により特徴づけられる、アルキルである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第11の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;
RxおよびRyが、独立して、少なくとも1つの-NRaRbで置換され、式(A):
Figure 0005558557
[式中、
mは、0であり;
R8は、水素であり;
R9は、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシル、シアノ、もしくはニトロから独立して選択される1〜5個の置換基で適宜置換されたフェニルであり;そして、
NRaRbが、式:
Figure 0005558557
から選択されるヘテロシクリルまたはヘテロビシクリル基であり、
ここで、nは、0、1、または2であり;
各R13 は、独立して、C1〜C6アルキル、フェニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、またはオキソから選択され;そして、
R14は、C1〜C6アルキル、フェニル、ベンジル、または-C(O)OR15基であり、ここでR15はC1〜C4アルキル、フェニル、もしくはベンジルである]
により特徴づけられる、アルキルである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第12の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;
RxおよびRyが、独立して、少なくとも1つの-NRaRbで置換され、式(A):
Figure 0005558557
(式中、
mは、1であり;
R8は、水素であり;
R9は、C1〜C6アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
Raは、水素であり;そして、
Rbは、-C(O)OR7であり、ここでR7はC1〜C6アルキルである)
により特徴づけられる、アルキルである
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第13の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;そして、
RxおよびRyが、独立して、式:
Figure 0005558557
(ここで、nは、0か、または1から4から選択される整数であり;
各R13は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、ヘテロシクリル、ハロゲン、NRcRd、ヒドロキシル、シアノ、またはオキソから選択され、ここでRcおよびRdは、独立して、水素またはC1〜C4アルキルであり;そして、
R14は、水素(H)、C1〜C6アルキル、ベンジル、または-C(O)OR4でありここでR4はC1〜C6アルキルである)
から独立して選択されるヘテロアリールまたはヘテロシクリルである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第14の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;そして、
RxおよびRyが、式:
Figure 0005558557
(ここで、jは、0、1、2、または3であり;
kは、0、1、または2であり;
nは、0か、または1〜4から選択される整数であり;
各R13は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、またはニトロから選択され;そして、
RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6アルキル、または-C(O)OR7であり、ここでR7はC1〜C6アルキルである)
から独立して選択されるシクロアルキルである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第15の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;そして、
RxおよびRyが、独立して、(NRaRb)アルキルで適宜置換されたアリールアルキルであり、ここで、RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6アルキル、またはベンジルであるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、式:
Figure 0005558557
(式中、R15は水素、C1〜C6アルキル、またはベンジルである)
から選択される5-もしくは6-員環を形成する、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第16の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;そして、
R1およびR2が、同一であって、式:
Figure 0005558557
(式中、構造中の波線の結合(squiggle bond)(
Figure 0005558557
)は、化学結合の原則に反しない限り、該結合が連結している不斉中心は(R)-もしくは(S)-立体配置のいずれかをとり得ることを示す)
からなる群から選択される、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第17の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;
R1が、-C(O)Rxであり;
R2が、-C(O)Ryであり;そして、
RxおよびRyが、両方ともt-ブトキシである、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第18の実施態様において、本発明は、
Zが、酸素(O)、硫黄(S)、またはNHであり;
L1が、式:
Figure 0005558557
であり;
L2が、式:
Figure 0005558557
であり;そして、
R1およびR2が、両方とも水素である、
式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第1の態様の第19の実施態様において、本発明は、
ジ-tert-ブチル (2S,2'S)-2,2'-(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール-2,6-ジイルビス(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル)ジ(1-ピロリジンカルボキシレート);
2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール;
メチル ((1S)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート;
ジメチル ([1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2,6-ジイルビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル(2S)-2,1-ピロリジンジイル((1R)-2-オキソ-1-フェニル-2,1-エタンジイル)))ビスカルバメート;
メチル ((1R)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2R)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート;ならびに、
対応するその立体異性体および互変異性体、
からなる群から選択される化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
第2の態様において、本発明は、式(I)もしくは式(II):
Figure 0005558557
の化合物またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含有する組成物を提供し、ここで、式(I)および式(II)は、本発明の第1の態様において上記した実施態様のいずれかに従って定義される。
第2の態様の第1の実施態様において、該組成物はさらに、抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を含有する。
第2の態様の第2の実施態様において、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、インターフェロンまたはリバビリンである。
第2の態様の第3の実施態様において、該インターフェロンは、インターフェロンα2B、ペグインターフェロンα、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンα2A、またはリンパ芽球様インターフェロンタウから選択される。
第2の態様の第4の実施態様において、本発明は、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される担体、および抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を含有する組成物を提供し、ここで、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド(Imiqimod)、リバビリン、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、またはリマンタジンから選択される。
第2の態様の第5の実施態様において、本発明は、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩、医薬的に許容される担体、および抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を含有する組成物を提供し、ここで、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、HCV感染症の処置のために、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCVエントリー、HCVアセンブリ、HCVイグレス、HCV NS5Aタンパク質、またはIMPDHから選択される標的の機能を阻害するのに有効である。
第3の態様において、本発明は、治療上有効な量の式(I)もしくは式(II):
Figure 0005558557
の化合物またはその医薬的に許容される塩を患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置する方法を提供し、ここで、式(I)および式(II)は、本発明の第1の態様において上記した実施態様のいずれかに従って定義される。
第3の態様の第1の実施態様において、該方法は、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩より前、後、もしくは同時に、抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を投与することをさらに含む。
第3の態様の第2の実施態様において、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、インターフェロンまたはリバビリンである。
第3の態様の第3の実施態様において、該インターフェロンは、インターフェロンα2B、ペグインターフェロンα、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンα2A、またはリンパ芽球様インターフェロンタウから選択される.
第3の態様の第4の実施態様において、本発明は、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩より前、後、もしくは同時に、治療上有効な量の式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩と抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置する方法を提供し、ここで、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、またはリマンタジンから選択される。
第3の態様の第5の実施態様において、本発明は、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩より前、後、もしくは同時に、治療上有効な量の式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩と抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物を患者に投与することを含む、患者においてHCV感染症を処置する方法を提供し、ここで、該さらなる化合物のうちの少なくとも1つは、HCV感染症の処置のために、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCVエントリー、HCVアセンブリ、HCVイグレス、HCV NS5Aタンパク質、またはIMPDHから選択される標的の機能を阻害するのに有効である。
本発明の他の態様は、本明細書において開示されている実施態様の適切な組合せを含んでよい。
さらに他の態様および実施態様は、本明細書の記載中に見いだされうる。
本明細書における本発明の記載は、化学結合の法則および原理と一致して解釈すべきである。場合によっては、任意の所与の位置に置換基を配置するために、水素原子を除去することが必要であり得る。
式(I)および式(II)の構造のある特徴を、以下にさらに図示する。
Figure 0005558557
式(I)または式(II)において、例えば、(1)ピロリジン窒素上の置換基(R1またはR2)、および(2)ピロリジン環の立体化学に関して、上に図示した通り、「リンカー」の左側の「ピロリジン部分」は該リンカーの右側の「ピロリジン部分」から独立している。しかしながら、状況によって、R1およびR2は好ましくは同一であり、および/または該2つのピロリジン環の立体化学は好ましくは同一である。
「左」側もしくは「右」側のピロリジン部分の図示は、単なる例示目的であり、決して本発明の範囲を制限するものではないと理解されるべきである。
該分子の両側のピロリジン部分において、該ピロリジン環上の不斉炭素中心(stereogenic carbon center)は、以下に図示するとおり、(R)-もしくは(S)-立体配置のいずれかをとり得る。
Figure 0005558557
従って、本発明は、構造中に1つの立体異性体のみが記載される場合もしくは立体化学が記載されない場合でも、全ての可能な立体異性体を包含することを意図する。また、同一の原理を該R1およびR2基に適用する。
ZがNHである場合、式(I)中のリンカー基および式(II)中のリンカー基は、以下に図示する可能な互変異性化に起因して、同等であると解されうる。
Figure 0005558557
式(I)または式(II)において、リンカー基とL1もしくはL2との間の結合は、L1もしくはL2上のいずれの可能な位置で生じ得る。より具体的に言うと、L1もしくはL2がイミダゾール基である場合、該結合は、該イミダゾール環上のC-4もしくはC-5位のいずれかで生じ得る。当業者に理解されるように、以下の式に示すとおり、イミダゾール環の互変異性化に起因して、C-4位での結合は、C-5位での結合と同等であると解されうる。
Figure 0005558557
同様に、L1もしくはL2がベンゾイミダゾール(
Figure 0005558557
)基である場合、該リンカーと該ベンゾイミダゾール基との間の結合は、該ベンゾイミダゾール基の該ベンゼン環上のC-4、C-5、C-6、およびC-7位のいずれかにて生じ得る。しかしながら、C-5もしくはC-6位での結合が好ましい。当業者に理解されるように、以下の式に示すとおり、イミダゾール環の互変異性化に起因して、C-5位での結合は該ベンゼン環のC-6位での結合と同等であると解されうる。
Figure 0005558557
従って、本発明は、構造がそれらのうちの1つのみを示す場合でも、全ての可能な互変異性体を包含することを意図する。
本発明において、構造上の変動結合(floating bond)(例えば、
Figure 0005558557
)または変動置換基(floating substituent)(例えば、-R13)は、該結合または置換基が該構造のいずれの可能な位置に、該可能な位置から水素を除去することによって結合することができることを意味する。他に特に記載のない限り、二環式もしくは多環式環状構造において、変動結合もしくは変動置換基の位置は、特定の環に対するそのような結合もしくは置換基の位置を制限しないことが理解されるべきである。従って、以下の2つの置換基は同等であると理解されるべきである。
Figure 0005558557
本発明により包含される化合物は、医薬品としての使用に適切に安定なものであることが理解されるべきである。
分子中の特定の位置でのいずれの置換基または変数の定義は、該分子中の他の部分におけるその定義から独立していることを意図する。例えば、置換基(R10)nについて、nが2である場合、2つのR10基の各々は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書に記載の全ての特許、特許出願、および参考文献は、引用によりその全体が本明細書に援用される。一貫性に欠ける場合、本出願の開示(定義を含む)を優先する。
(定義)
記載された各々の基について、定義が上述されている。加えて、以下の定義を用いるものとする。
本明細書において用いる単数形「a」、「an」および「the」は、他に明確に指示されない限り、複数の言及も含む。
特に指定のない限り、本発明の全てのアリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリル基は、それらの各々の定義に記載の通り置換されていてよい。例えば、アリールアルキル基のアリール部分は、用語「アリール」の定義に記載の通り置換されていてよい。
本明細書において用いる用語「アセチル」は、-C(O)CH3を言う。
本明細書において用いる用語「アルケニル」は、その中に1個以上(好ましくは1から2個)の二重結合を有する、1価の、直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素鎖を言う。アルケニル基の二重結合は別の不飽和基不飽和基に結合することもしないこともできる。適切なアルケニル基としては、限定はされないが、C2〜C10アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2-エチルヘキセニル(ethylhexenyl)、2-プロピル-2-ブテニル、4-(2-メチル-3-ブテン)-ペンテニルが挙げられる。アルケニル基は無置換であることも、1または2個の適切な置換基で置換されることもできる。
本明細書で用いる用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して親分子部分に結合したアルキル基を言う。アルコキシ基の代表的な例としては、限定はされないが、メトキシ(CH3O-)、エトキシ(CH3CH2O-)、およびt-ブトキシ((CH3)3CO-)が挙げられる。
本明細書で用いる用語「アルキル」は、飽和炭素のうちの1つから水素を除去することによって直鎖もしくは分枝鎖の飽和炭化水素から得られる基を言う。該アルキル基は、好ましくは、1〜10個の炭素原子を含む。アルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、メチル、エチル、イソプロピル、およびtert-ブチルが挙げられる。
本明細書で用いる用語「アルキルカルボニル」は、カルボニル基を介して親分子部分に結合したアルキル基を言う。アルキルカルボニル基の代表的な例としては、限定はされないが、アセチル(-C(O)CH3)、プロパノイル(-C(O)CH2CH3)、n-ブチリル(-C(O)CH2CH2CH3)、および2,2-ジメチルプロパノイルもしくはピバロイル(-C(O)C(CH3)3)が挙げられる。
本明細書で用いる用語「アリル」は、CH2CH=CH2基を言う。
本明細書で用いる用語「アリール」は、芳香環から水素原子を除去することによって芳香族炭素環(aromatic carbocycle)から、得られる基を言う。該アリール基は単環式、二環式または多環式であることができ、ここで、二環式もしくは多環式のアリール基において、該芳香族炭素環は別の4-から6-員の芳香族もしくは非芳香族炭素環に縮合することができる。アリール基の代表的な例としては、限定はされないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、および1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-5-イルが挙げられる。
本明細書で用いる用語「アリールアルキル」は、1、2、もしくは3個のアリール基で置換されたアルキル基を言い、ここで該アリールアルキル基のアリール部分は、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、シアノ、もしくはニトロ基から独立して選択される1から5個の置換基により適宜置換されていてよい。アリールアルキルの代表的な例としては、限定はされないが、ベンジル、2-フェニル-1-エチル(PhCH2CH2-)、(ナフタ-1-イル)メチル、および(ナフタ-2-イル)メチルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ベンジル」は、メチル基(その上の水素原子のうちの1個がフェニル基により置き換えられている)を言い、ここで該フェニル基は、メチル、トリフルオロメチル(-CF3)、メトキシ(-OCH3)、ハロゲン、もしくはニトロ(-NO2)から独立して選択される1から5個の置換基で適宜置換されていてよい。ベンジル基の代表的な例としては、限定はされないが、PhCH2-、4-MeO-C6H4CH2-、および2,4,6-トリ-メチル-C6H4CH2-が挙げられる。
本明細書において用いる用語「架橋二環式環」は、2つの環構成要素の間に橋頭を含有する環状構造を言い、ここで、該環および橋頭は適宜、独立して、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される、1個以上(好ましくは1から2個)のヘテロ原子を含んでよい。架橋二環式環状構造の図示例としては、限定はされないが、式:
Figure 0005558557
が挙げられる。
本明細書において用いる用語「Cap」および「cap」は、式(I)または式(II)の化合物中のピロリジン環の窒素原子に位置する基を言う。「Cap」もしくは「cap」はまた、式(I) または式(II)の化合物における最終「cap」の前駆物質であり、ピロリジンの窒素上に基を付加して最終生成物(式(I)または式(II)の化合物中に存在する官能化ピロリジンを有する化合物)を得る反応における出発物質として用いられる試薬を言うことができると理解されるべきである。
本明細書において用いる用語「カルボニル」は、-C(O)-を言う。
本明細書において用いる用語「カルボキシル」は、-CO2Hを言う。
本明細書において用いる用語「シアノ」は、-CNを言う。
本明細書において用いる用語「シクロアルキル」は、飽和炭素環(好ましくは3から8個の炭素原子を有する)から、水素原子を除去することによって得られる基を言い、ここで該飽和炭素環は1または2個の他の芳香族もしくは非芳香族炭素環に適宜縮合することができる。シクロアルキル基の代表的な例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および1,2,3,4-テトラヒドロナフタ-1-イルが挙げられる。
本明細書において用いる用語「ホルミル」は、-CHOを言う。
本明細書において用いる用語「ハロ」および「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを言う。
本明細書で用いる用語「ハロアルコキシ」は、酸素原子を介して親分子部分に結合したハロアルキル基を言う。
本明細書で用いる用語「ハロアルキル」は、少なくとも1個のハロゲン原子によって置換されたアルキル基を言う。該ハロアルキル基は、全ての水素原子がハロゲンによって置換されているアルキル基であることができる。ハロアルキルの代表的な例としては、限定はされないが、トリフルオロメチル(CF3-)、1-クロロエチル(ClCH2CH2-)、および2,2,2-トリフルオロエチル(CF3CH2-)が挙げられる。
本明細書で用いる用語「ヘテロアリール」は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子(好ましくは1から3個のヘテロ原子)を含有する、少なくとも1つの芳香環を含む、単環式、二環式、もしくは多環式の化合物から、それらの芳香環から水素原子を除去することにより得られる基を言う。当業者には周知のように、ヘテロアリール環は、それらの全ての炭素カウンターパートよりも芳香族性が低い。従って、本発明の目的において、ヘテロアリール基は、ある程度の芳香族性を有することのみを必要とする。ヘテロアリール基の実例としては、限定はされないが、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3,)-および(1,2,4)-トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ならびにピロロピリジニルが挙げられる。
本明細書で用いる用語「ヘテロアリールアルキル」は、1、2、もしくは3個のヘテロアリール基で置換されたアルキル基を言う。
本明細書で用いる用語「ヘテロビシクリル」は、炭素原子、および窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上(好ましくは1から3個)のヘテロ原子を含む、2つの縮合もしくは架橋環を含有する環状構造を言う。該ヘテロ二環式環状(heterobicyclic ring)構造はヘテロ環(heterocyclic ring)のサブセットであり、飽和であることも不飽和であることもできる。ヘテロ二環式環状構造の例としては、限定はされないが、トロパン、キヌクリジン、および7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンが挙げられる。
本明細書で用いる用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子(好ましくは1〜3個のヘテロ原子)を含有する少なくとも1つの非芳香環を含む単環式、二環式、もしくは多環式化合物から、該非芳香環から水素原子を除去することによって得られる基を言う。該ヘテロシクリル基は該ヘテロビシクリル基を包含する。本発明のヘテロシクリル基は、基中の炭素原子もしくは窒素原子を介して親分子部分に結合することができる。ヘテロシクリル基の例としては、限定はされないが、モルホリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオモルホリニル、およびインドリニルが挙げられる。
本明細書で用いる用語「ヘテロシクリルアルキル」は、1、2、もしくは3個のヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を言う。
本明細書で用いる用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、-OHを言う。
本明細書で用いる用語「ニトロ」は、-NO2を言う。
本明細書で用いる用語「-NRaRb」は、窒素原子を介して親分子部分に結合している2個の基、RaおよびRbか、あるいはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1、2、もしくは3個のさらなるヘテロ原子を適宜含む、5-もしくは6-員環または縮合-もしくは架橋-二環式環状構造を形成するRaおよびRbを言う。該用語「-NRcRd」は同様に定義される。
本明細書で用いる用語「(NRaRb)アルキル」は、1、2、もしくは3個の-NRaRb基で置換されたアルキル基を言う。該用語「(NRcRd)アルキル」は同様に定義される。
本明細書で用いる用語「オキソ」は、=Oを言う。
本明細書で用いる用語「スルホニル」は、-SO2-を言う。
本発明の化合物には不斉中心が存在する。これら中心は、キラル炭素原子の周囲の置換基の配置によって、記号「R」または「S」により示される。本発明は、NS5Aを阻害する能力を有する全ての立体化学的な異性体、またはその混合物を包含することが理解されるべきである。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を有する市販の出発物質から合成的に製造することができるか、あるいは、エナンチオマーの生成物の混合物を製造した後、ジアステレオマーの混合物への変換に続く分離もしくは再結晶化、クロマトグラフ技法、またはキラルクロマトグラフィーカラムでのエナンチオマーの直接分離などといった分離を行うことによって製造することができる。特定の立体化学の出発化合物は、市販であるか、あるいは当分野で公知の方法により製造および分割され得る。
本発明の特定の化合物はまた、異なる安定した立体構造形態で存在していてよく、それは分離可能でありうる。非対称単結合について制限された回転に起因するねじれ非対称(Torsional asymmetry)、例えば、立体障害または環の歪みにより、異なる配座異性体の分離が可能になりうる。本発明には、これら化合物の各配座異性体およびその混合物が含まれる。
該用語「本発明の化合物」および同等の表現は、式(I)もしくは式(II)の化合物、ならびにその医薬的に許容されるエナンチオマー、ジアステレオマー、および塩を包含することを意味する。同様に、中間体についての言及は、内容的に許される限りそれらの塩を包含することを意味する。
本発明は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定されることなく、水素の同位体にはジュウテリウムおよびトリチウムが含まれる。炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によってか、または本明細書に記載されたものと類似した方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体-標識試薬を用いて、製造することができる。そのような化合物は、例えば、生物活性の決定における標準物質および試薬として、様々な使用可能性を有しうる。安定な同位体の場合、そのような化合物は、生物学的、薬理学的、または薬物動態学的特性を都合よく修飾する能力を有しうる。
本発明の化合物は、医薬的に許容される塩として存在し得る。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の塩または双性イオン形態を意味し、それは水もしくは油-溶性もしくは分散性であり、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触して用いるのに適していて、それらの使用目的に有効である。該塩は化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができるか、あるいは別途、適切な窒素原子を適切な酸と反応させることにより製造することができる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩(camphorate)、カンファースルホン酸塩; ジグルコン酸塩(digluconate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロプリオン酸塩(phenylproprionate)、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラ-トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。医薬的に許容される付加塩の形成に用いることができる酸の例としては、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸)および有機酸(例えばシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸)が挙げられる。
塩基付加塩は、カルボキシ基を、適切な塩基(例えば、金属カチオンのヒドロキシド、カーボネート、もしくはビカーボネート)と反応させるか、あるいはアンモニア、または有機第一級、第二級、もしくは第三級アミンと反応させることによる、化合物の最終的な単離および精製の間に製造することができる。医薬的に許容される塩のカチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム、ならびに無毒性の第四級アミンカチオン(例えば、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、およびN,N'-ジベンジルエチレンジアミン)が挙げられる。塩基付加塩の形成に用いることができる他の代表的な有機アミンとしては、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、およびピペラジンが挙げられる。
治療で用いるために、治療上有効な量の式(I)もしくは式(II)の化合物ならびにその医薬的に許容される塩を、未加工の化学薬品(raw chemical)として投与することができる場合、活性成分を医薬組成物として存在させることができる。従って、本発明は、治療上有効な量の式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩、ならびに1つ以上(好ましくは1〜3つ)の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤を含む医薬組成物をさらに提供する。本明細書で用いる用語「治療上有効な量」は、有意義な患者利益(例えば、ウイルス量の持続的減少)を示すのに十分である各活性成分の総量を言う。単独で投与される個々の活性成分に適用する場合、該用語は成分単独の量を言う。組み合わせに適用する場合、該用語は、組み合わせて、連続して、あるいは同時に投与されるかどうかにかかわらず、治療効果をもたらす活性成分を合わせた量を言う。該式(I)もしくは式(II)の化合物およびその医薬的に許容される塩は上記の通りである。該担体、希釈剤、または賦形剤は、製剤の他の成分に適合し、そのレシピエントに有害でないという意味で許容可能でなくてはならない。本発明の別の態様によると、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩を、1つ以上(好ましくは1〜3つ)の医薬的に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤と混合することを含む、医薬製剤の製造方法もまた提供する。本明細書で用いる用語「医薬的に許容される」は、適切な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに患者の組織に接触させて用いるのに適していて、その使用目的に有効である、化合物、物質、組成物、および/または剤形を言う。
医薬製剤は、単位用量あたり所定の量の活性成分を含む単位剤形であってもよい。本発明の化合物が1日あたり約0.01から約250ミリグラム/キログラム(「mg/kg」)体重、好ましくは1日あたり約0.05から約100 mg/kg体重である投与量濃度が、HCV介在疾患の予防および処置に対する単独療法においては典型的である。通常、本発明の医薬組成物は、1日あたり約1から約5回の投与か、あるいは持続投与され得る。そのような投与は、長期治療または救急治療として用いることができる。担体材料と組み合わせて単一剤形を製造する活性成分の量は、治療する症状、症状の重篤性、投与回数、投与経路、用いた化合物の排出速度、治療期間、ならびに患者の年齢、性別、体重、および状態によって変わり得る。好ましい単位用量製剤は、活性成分の、本明細書において上記した1日量もしくはそれ以下、またはその適当な画分を含むものである。通常、化合物の至適用量よりかなり少ない少用量で処置を開始する。その後、該条件下で最適な効果に達するまで投与量を少しずつ増加させる。概して、いずれの有害または有毒な副作用も伴わずに抗ウイルス効果が通常得られる濃度レベルで、該化合物を投与することが最も望ましい。
本発明の組成物が、本発明の化合物と1つ以上のさらなる治療薬もしくは予防薬の組み合わせを含む場合、該化合物とさらなる薬剤の両方とも、通常、単独療法レジメンにおいて標準的に投与される用量の約10から150%、より好ましくは約10から80%の用量濃度で存在する。
医薬製剤は、いずれの適当な経路、例えば、経口(頬側または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所的(頬側、舌下、または経皮を含む)、膣、または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節、滑液嚢内(intrasynovial)、胸骨内、髄腔内、病巣内、静脈内、または皮内注射もしくは注入を含む)経路による投与に適応しうる。そのような製剤は、薬学の分野において公知のいずれの方法よっても(例えば、活性成分と担体もしくは賦形剤を会合させることにより)、製造されうる。経口投与または注射による投与が好ましい。
経口投与に適応した医薬製剤は、カプセル剤もしくは錠剤;粉末剤もしくは顆粒剤;水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤;食用フォーム剤もしくはホイップ剤;または水中油液体エマルジョン剤もしくは油中水エマルジョン剤といった、別々のユニットであってよい。
例えば、経口投与用の錠剤もしくはカプセル剤の形態において、活性薬剤成分は、経口で無毒の医薬的に許容される不活性担体(例えばエタノール、グリセロール、水など)と合わせることができる。粉末剤は、化合物を適切な微粒子サイズに細かく粉末化し、同様に粉末化された食用炭水化物(例えばデンプンまたはマンニトール)などの医薬担体と混合することにより製造される。着香剤、保存剤、分散剤、および着色剤もまた存在し得る。
カプセル剤は、上記のように粉末混合物を製造し、成型ゼラチンシース(gelatin sheath)に詰めることにより製造される。充填工程の前に、流動化剤および滑沢剤(例えばコロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体のポリエチレングリコール)を粉末混合物に加えることができる。カプセル剤が摂取される際の薬剤の有効性を高めるために、崩壊剤または可溶化剤(例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム)を加えることもできる。
さらに、所望される場合もしくは必要な場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に加えることもできる。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖(例えばグルコースもしくはβ-ラクトース)、コーンシロップ、天然および合成ガム(例えばアカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの剤形に用いられる滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、限定はしないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を製造し、顆粒化もしくは充填し、滑沢剤および崩壊剤を加え、そして錠剤に圧縮することにより製剤化される。粉末混合物は、適切に粉末化された化合物と、上記の希釈剤もしくは塩基、ならびに適宜、結合剤(例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート(aliginate)、ゼラチン(gelating)、もしくはポリビニルピロリドン)、溶解遅延剤(例えばパラフィン)、吸収促進剤(例えば第四級塩)および/または吸収剤(例えばベントナイト、カオリン、もしくはリン酸水素カルシウム)とを混合することにより製造される。結合剤(例えばシロップ、デンプン糊、アカシア粘液(acadia mucilage)、またはセルロース系物質もしくはポリマー系物質の溶液)で湿らせて、ふるいに押し通すことにより、粉末混合物を顆粒化することができる。顆粒化の代替法として、該粉末混合物を錠剤機に通して、不完全に成型されたスラグを得た後、顆粒に粉砕することができる。該顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱物油の添加により滑らかにして、錠剤成形型への接着を防ぐことができる。次いで、滑らかにした混合物を錠剤へと圧縮する。本発明の化合物はまた、自由流動性不活性担体と合わせて、顆粒化工程もしくは成形工程(slugging step)を経ずに直接、錠剤へと圧縮することができる。シェラックのシールコート(sealing coat)、糖もしくはポリマー材のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングから成る、澄明もしくは不透明な保護コーティングを施すことができる。これらのコーティングに染料を加えて、異なる単位用量と区別することができる。
経口液剤(例えば液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤)は、所定の分量が所定の量の化合物を含むように単位用量形態で製造することができる。シロップ剤は、化合物を適切に風味付けされた水溶液に溶解させることにより製造でき、一方、エリキシル剤は無毒のビヒクルを用いることにより製造される。可溶化剤および乳化剤(例えばエトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキソエチレンソルビトールエーテル)、保存剤、香味添加剤(例えばペパーミント油あるいは天然甘味剤、またはサッカリンもしくは他の人工甘味剤など)を加えることもできる。
必要に応じて、経口投与のための単位用量製剤をマイクロカプセル化することができる。該製剤はまた、例えば、ポリマー、ワックスなどの中に粒子状物質をコーティングまたは組み込むことによって、放出を遅延もしくは持続するように製造され得る。
式(I)もしくは式(II)の化合物、およびその医薬的に許容される塩はまた、リポソームデリバリーシステム(例えば、小型の単層ベシクル、大型の単層ベシクル、および多重層ベシクル)の形態で投与することもできる。リポソームは、様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンから形成することができる。
式(I)もしくは式(II)の化合物およびその医薬的に許容される塩はまた、化合物分子が結合した個々の担体としてモノクローナル抗体を用いることによって送達されうる。該化合物はまた、標的化可能な薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させてもよい。そのようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパリトイル(palitoyl)残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンを挙げることができる。さらに、該化合物は、薬剤の制御放出を達成するのに有用な生分解性ポリマーの類、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン(polepsilon caprolactone)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体に結合していてよい。
経皮投与に適した医薬製剤は、長期間、レシピエントの表皮と密接な接触を維持することを目的とした、個別のパッチであってもよい。例えば、Pharmaceutical Research 1986, 3(6), 318に一般的に記載されるように、該活性成分はイオントフォレーシスによってパッチから送達されうる。
局所投与に適した医薬製剤は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、粉末剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤、または油剤として製剤化されうる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置において、該製剤は好ましくは、局所用軟膏剤もしくはクリーム剤として塗布される。軟膏剤に製剤化する場合、該活性成分はパラフィン系(paraffinic)または水-混和性のいずれかの軟膏基剤とともに用いられ得る。別法として、該活性成分は水中油型クリーム基剤もしくは油中水型基剤(water-in oil base)を用いてクリーム剤に製剤化され得る。
眼への局所投与に適した医薬製剤としては、該活性成分が適切な担体、とりわけ水性溶媒に溶解もしくは懸濁されている点眼剤が挙げられる。
口への局所投与に適した医薬製剤は、ドロップ剤(lozenge)、トローチ剤(pastille)、および口腔洗浄剤(mouth wash)が挙げられる。
直腸投与に適した医薬製剤は、坐薬または浣腸剤であってよい。
担体が固体である、経鼻投与に適した医薬製剤としては、例えば20〜500ミクロンの粒子サイズを有する粗粉末(course powder)が挙げられ、それは、嗅ぎ薬を摂取する方法、すなわち、鼻に近づけられた粉末剤の容器から鼻腔を介して急速吸入することにより、投与される。鼻腔用スプレーもしくは点鼻薬として投与するための、担体が液体である適切な製剤としては、活性成分の水性または油性液剤が挙げられる。
吸入による投与に適した医薬製剤としては、微粒子粉末もしくは微粒子ミストが挙げられ、それは様々なタイプの定量加圧(metered, dose pressurized)エアロゾル剤、ネブライザー、または吸入器を用いて発生されうる。
膣内投与に適した医薬製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤、またはスプレー製剤であってよい。
非経口投与に適した医薬製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤(bacteriostat)、および製剤を対象のレシピエントの血液と等張にする塩(soute)を含みうる水性および非水性の無菌注射液剤;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁剤が挙げられる。該製剤は、単位用量もしくは複数用量(multi-dose)容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入っていてよく、使用の直前に無菌の液体担体(例えば注射用の水)の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保存してもよい。即時調製(Extemporaneous)注射液剤および懸濁剤は、無菌粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製されうる。
具体的に上述した成分に加えて、該製剤は、当該製剤のタイプに関して当分野で通常の他の薬剤を含んでもよい(例えば経口投与に適した製剤は香味剤を含んでもよい)ことが理解されるべきである。
該用語「患者」には、ヒトおよび他の哺乳動物の両方が含まれる。
該用語「処置」は:(i)疾患、障害、および/または症状に罹りやすいが、まだ罹患していると診断されていない患者において、疾患、障害、または症状の発症を予防すること;(ii)疾患、障害、または症状の抑制、すなわち、その進行を抑止すること;ならびに(iii)疾患、障害、または症状を軽減すること、すなわち、疾患、障害、および/または症状の退行をもたらすことを言う。
本発明の化合物はまた、シクロスポリン、例えばシクロスポリンAとともに投与することができる。シクロスポリンAは、臨床試験においてHCVに対する活性が示されている(Hepatology 2003, 38, 1282; Biochem. Biophys. Res. Commun. 2004, 313, 42; J. Gastroenterol. 2003, 38, 567)。
以下の表1に、本発明の化合物とともに投与することができる化合物のいくつかの実例を記載する。本発明の化合物は、併用療法において、一緒にまたは別個に、あるいは該化合物を組成物中に混合することによって、他の抗HCV活性化合物とともに投与することができる。
表1
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
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本発明の化合物は、実験用試薬として用いてもよい。化合物は、ウイルス複製アッセイの設計、HCV疾患メカニズムの知識をさらに高めるための動物アッセイ系(animal assay system)および構造生物学研究の検証に対する研究ツールの提供において有益でありうる。さらに、本発明の化合物は、例えば競合阻害による、他の抗ウイルス性化合物の結合部位の確立または決定に有用である。
本発明の化合物はまた、物質のウイルス汚染を処置もしくは予防するのに用いてもよく、それにより、そのような物質(例えば血液、組織、手術器具および手術着、実験器具および実験着、ならびに採血または輸血の器具および材料)と接触する、実験もしくは医療の関係者または患者のウイルス感染の危険性を低下させうる。
本発明は、合成プロセスまたは代謝プロセス(ヒトもしくは動物の体内(in vivo)で生じるもの、またはin vitroで生じるプロセスを含む)により作られる、式(I)もしくは式(II)を有する化合物を包含することを意図する。
特に以下の実施例を含めた本出願において使用される略語は、当業者には周知である。使用される略語のいくつかは以下の通りである。
Me メチル;
Et エチル;
t-Bu tert-ブチル;
iPr イソプロピル;
min 分;
rtまたはRT 室温または保持時間(文脈によって決定される);
TFA トリフルオロ酢酸;
hまたはhr 時間;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DME ジメチルエーテル;
LDA リチウムジイソプロピルアミド;
NBS N-ブロモスクシンイミド;
SEM-Cl 2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド;
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド;
EEDQ 2-エトキシ-1-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン;
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロ ニウムヘキサフルオロホスフェート;
iPr2EtN ジイソプロピルエチルアミン;
DIEA ジイソプロピルエチルアミン;
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン;
Hunig's ジイソプロピルエチルアミン;
BocまたはBOC tert-ブトキシカルボニル;
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン;
HCl 塩酸;
Na2SO4 硫酸ナトリウム;
MgSO4 硫酸マグネシウム,
PdCl2(PPh3)2 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド;
MCXカートリッジ Waters Oasis(登録商標) MCX LP extractionカートリッジ
本開示は特定の実施態様に関連して記載されるが、それはその発明の範囲を制限することを意図するものではない。一方、本開示は、全ての代替形態、改変形態、および同等形態を、特許請求の範囲内に含み得るものとして包含する。従って、特定の実施態様を含む以下の実施例は、本発明の1つの実例を説明し、該実施例は特定の実施態様の例示目的であり、そしてその方法および概念的態様の最も有用で且つ容易に理解される記載であると考えられるものを提供するために提示するものであると解される。
出発物質は、商業的供給源から得ることができるか、または当業者には公知の十分に確立した文献の方法によって製造することができる。
(実施例および製造方法)
純度評価および低分解能質量分析を、Waters Micromass ZQ MSシステムと連結した島津LCシステムで実施した。
本発明の実施例は、以下の合成スキームに従って製造されうる。
スキーム1
Figure 0005558557
スキーム1は、還流水酸化アンモニウムにおけるイミドアミドと1,3-ジヒドロキシアセトンとの反応により、4-メチルヒドロキシイミダゾールが製造されうることを示す。次いで、該第一級アルコールは、公知の試薬もしくは方法を用いて、アルデヒドか、カルボン酸か、またはエステルに酸化されうる。
スキーム2
Figure 0005558557
スキーム2は、4-カルボキシアルデヒド、4-カルボン酸、もしくは4-カルボン酸エステルを用いた、イミダゾールの製造についての別法を示す。アルキルリチウムを用いた公知の4-ハロ(ブロモもしくはヨード)イミダゾールのリチウム ハロゲン交換によって求核試薬が形成され得て、それは適切な求電子試薬、例えば(限定はされないが)、DMF、二酸化炭素、またはクロロギ酸メチルを用いてクエンチされ得る。該官能化イミダゾールと1,4-ジオール-2,5-ジアミノベンゼン、1,4-ジチオール-2,5-ジアミノベンゼンもしくは1,2,4,5-テトラアミノベンゼン(tertaaminobenzene)との反応によって、2つの4-イミダゾールが結合したC2-対称ビスベンゾオキサゾール、C2-対称ビスベンゾチアゾールもしくはビスベンゾイミダゾールが形成され得る。これらの化合物は、アルデヒドとアニリン窒素との縮合によりイミンを形成した後で環化および自発的酸化もしくは指向的酸化(directed oxidation)させるか、あるいは初めに4-イミダゾールカルボン酸およびアニリン窒素からアミドを製造し、次いで高温で酸性条件下において環化することにより、形成されうる。
スキーム3
Figure 0005558557
スキーム3は、スキーム2と同様であるが、1,3-ジオールもしくは1,3-ジチオール-4,6-ジアミノベンゼンからの、2つの4-イミダゾールが結合したメソ-ビスベンゾオキサゾールもしくはメソ-ビスベンゾチアゾールの形成を示す。
スキーム4
Figure 0005558557
スキーム4は、ベンゾイミダゾール 6-カルボン酸が、3,4-ジアミノ安息香酸メチルをカルボン酸(例えばプロリン)と縮合させた後で該カルボン酸エステルを酸触媒環化および加水分解させることよって、形成されうることを示す。その後、該ベンゾイミダゾール 6-カルボン酸を用いて、2つの5-ベンゾイミダゾールが結合した、C2-対称ビスベンゾオキサゾール、C2-対称ビスベンゾチアゾールもしくはビスベンゾイミダゾールが形成され得る。これは、標準的なアミドカップリングに続いて酸触媒ビス-環化によって達成され得る。
スキーム5
Figure 0005558557
スキーム5は、スキーム4と同様であるが、1,3-ジオール-4,6-ジアミノベンゼンもしくは1,3-ジチオール-4,6-ジアミノベンゼンからの、2つの5-ベンゾイミダゾールが結合したメソ-ビスベンゾオキサゾールもしくはビスベンゾチアゾールの形成を示す。
スキーム6
Figure 0005558557
スキーム6は、1つの4-イミダゾールおよび1つの5-ベンゾイミダゾールを有する、C2-対称ビスベンゾオキサゾール、C2-対称ビスベンゾチアゾール もしくはビスベンゾイミダゾールの製造方法を示す。これは、4-官能化イミダゾールの同等物(カルボン酸もしくはカルボキシアルデヒド)と1,3-ジオール-4,6-ジアミノベンゼン、1,3-ジチオール-4,6-ジアミノベンゼンもしくは1,2,4,5-テトラアミノベンゼンの同等物を反応させて、アミドまたはモノ-ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールもしくはベンゾイミダゾールを形成させた後、ベンゾイミダゾール 6-カルボン酸と標準的なアミドカップリングをさせて、酸触媒モノ-もしくはビス-環化をさせることによって、達成され得る。
スキーム7
Figure 0005558557
スキーム7は、スキーム2と同様であるが、1つの4-イミダゾールおよび1つの5-ベンゾイミダゾールを有するメソ-ビスベンゾオキサゾールもしくはメソ-ビスベンゾチアゾールの形成を示す。
スキーム8
Figure 0005558557
スキーム8は、本発明における、分子を製造するための最終的な合成工程を示す。初めに、スキーム2-7で合成され得た分子の標準的な脱保護(例えばPGがBOC基であった場合、TFAもしくはHCl)、続いて、カルボン酸との標準的なアミドカップリング(例えば、HATU、DEPBT、EDCもしくはCDI)。
本発明の実施例を、以下の合成スキームに従ってした。
スキーム9
Figure 0005558557
中間体1
(S)-tert-ブチル 2-(5-ホルミル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート
Figure 0005558557
n-ブチル リチウム(2.5 M)/ヘキサン(1.6 mL, 4.00 mmol)を、撹拌中の(S)-tert-ブチル 2-(5-ブロモ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(WO2008/021928、WO2008/021936およびWO2008/021927に記載された方法により製造した)(1.70 g, 3.81 mmol)/テトラヒドロフラン(20 mL)溶液に、-78℃にて加えた。該反応混合液を、-78℃で7分間撹拌した後、ジメチルホルムアミド(0.59 mL, 7.6 mmol)(一度で)を用いてクエンチした。該混合液を、冷却浴を取り外すことによって室温まで昇温させ、1時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチル(2X)で抽出した。有機層を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、(S)-tert-ブチル 2-(5-ホルミル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(500 mg, 1.26 mmol, 33% 収率)を、黄色の油状物であって位置異性体の2:3 混合物として得た。
LC-MS 保持時間 2.09分; m/z 396 (MH+). LCデータは、Waters Sunfire 5u C18 4.6x50mm カラムを備えた島津 LC-10AS 液体クロマトグラフにおいて、検出波長 220nMにてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%水/0.1%TFAであって、溶媒Bは90%アセトニトリル/10%水/0.1%TFAであった)を用いた。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用Micromass Platformを用いて決定した。. 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.85 (ブロードのs, 1H), 7.59 (s, 1H), 5.91 (d, J= 10.7 Hz, 0.6H), 5.46 (d, J= 10.7 Hz, 0.4H), 5.21 (d, J=11.0 Hz, 1H), 5.10 - 4.86 (m, 1H), 3.76 - 3.43 (m, 4H), 2.49 - 1.87 (m, 4H), 1.40 (ブロードのs, 6H), 1.22 (ブロードのs, 3H), 0.99 - 0.83 (m, 2H), 0.00 (s, 9H).
中間体2
ジ-tert-ブチル (2S,2'S)-2,2'-(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール-2,6-ジイルビス(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ジ(1-ピロリジンカルボキシレート)
Figure 0005558557
撹拌したジメチルスルホキシド(1 mL)中の(S)-tert-ブチル 2-(5-ホルミル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(50 mg, 0.13 mmol)および2,5-ジアミノベンゼン-1,4-ジチオール二塩酸塩(62.0 mg, 0.25 mmol)の溶液を、120℃まで3時間加熱した。該反応混合液を、冷却し、濃縮して、ジ-tert-ブチル (2S,2'S)-2,2'-(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール-2,6-ジイルビス(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ジ(1-ピロリジンカルボキシレート)を含むクルードな黒色のタールを得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。
中間体3
2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール テトラトリフルオロアセテート
Figure 0005558557
TFA(4.0 mL, 52 mmol)を、ジクロロメタン(4 mL)に懸濁させたクルードなジ-tert-ブチル (2S,2'S)-2,2'-(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール-2,6-ジイルビス(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ジ(1-ピロリジンカルボキシレート)に加えた。該溶液はすぐに澄明になり、室温で3時間撹拌した。該反応混合液を乾固するまで減圧濃縮し、プレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/0.1%TFA)により精製して、2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール テトラトリフルオロアセテート(40 mg, 0.044 mmol, 34% 収率)を黄色の油状物として得た。
LC-MS 保持時間 0.78分; m/z 485.1 (MH+). LCデータは、Waters Sunfire 5u C18 4.6x50mm カラムを備えた島津 LC-10AS 液体クロマトグラフにおいて、検出波長 220nMにてSPD-10AV UV-Vis検出器を用いて、記録した。溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%水/0.1%TFAであって、溶媒Bは90%アセトニトリル/10%水/0.1%TFAであった)を用いた。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用Micromass Platformを用いて決定した。
実施例1
メチル ((1S)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート, ビストリフルオロアセテート
Figure 0005558557
HATU(39.7 mg, 0.104 mmol)を、撹拌したジメチルホルムアミド(2 mL)中の2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール(40 mg, 0.044 mmol)、(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(19.1 mg, 0.109 mmol)およびDIEA(0.076 mL, 0.44 mmol)の溶液に加えた。該反応液を、室温で4時間撹拌し(LCMSによると不完全)、さらなる(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(19.1 mg, 0.109 mmol)、DIEA(0.076 mL, 0.44 mmol)およびHATU(39.7 mg, 0.104 mmol)を加え、該混合液を室温で終夜撹拌した。該反応混合液を、メタノール(2 mL)および水(2 mL)で希釈し、室温で15分間撹拌し、乾固するまで減圧濃縮した。残渣をプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/0.1%TFA)により精製して、メチル ((1S)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート ビストリフルオロアセテート(3.3 mg, 3.3 μmol, 7.5% 収率)を黄色の油状物として得た。
LC-MS 保持時間 1.68分; m/z 777.4 (MH+). LCデータは、Phenomenex-Luna 10u C18 4.6x50mm カラムを備えた島津 LC-10AS 液体クロマトグラフにおいて、検出波長 220nMにてSPD-10AV UV-Vis 検出器を用いて、記録した。溶出条件は、流速 5 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分(ここで、溶媒Aは5%アセトニトリル/95%水/10 mM 酢酸アンモニウムであって、溶媒Bは5%水/95%アセトニトリル/10 mM 酢酸アンモニウムであった)を用いた。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用Micromass Platformを用いて決定した。 1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.60 - 8.54 (m, 2H), 8.06 - 7.99 (m, 2H), 5.23 (dd, J=7.6, 6.1 Hz, 2H), 4.25 (d, J=7.3 Hz, 2H), 4.10 - 4.03 (m, 2H), 3.90 (dt, J=10.0, 7.1 Hz, 2H), 3.66 (s, 6H), 2.50 - 2.40 (m, 2H), 2.35 - 2.00 (m, 8H), 1.01 - 0.95 (m, 12H).
実施例2
ジメチル ([1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2,6-ジイルビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル(2S)-2,1-ピロリジンジイル((1R)-2-オキソ-1-フェニル-2,1-エタンジイル)))ビスカルバメート, ビストリフルオロアセテート
Figure 0005558557
HATU(43.6 mg, 0.115 mmol)を、撹拌したジメチルホルムアミド(2 mL)中の2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール(27 mg, 0.029 mmol)、(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-フェニル酢酸(24.6 mg, 0.118 mmol)およびDIEA(0.051 mL, 0.29 mmol)の溶液に加えた。該反応液を室温で16時間撹拌した。該反応混合液を、メタノール(2 mL)および水(2 mL)で希釈し、室温で15分間撹拌し、乾固するまで減圧濃縮した。残渣をプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/0.1%TFA)により精製して、ジメチル ([1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2,6-ジイルビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル(2S)-2,1-ピロリジンジイル((1R)-2-オキソ-1-フェニル-2,1-エタンジイル)))ビスカルバメート, ビストリフルオロアセテート(14.9 mg, 0.014 mmol, 47.4% 収率)を淡黄色の固形物として得た。
LC-MS 保持時間 1.41分; m/z 867.2 (MH+). LCデータは、Waters Sunfire 5u C18 4.6x50mm カラムを備えた島津 LC-10AS 液体クロマトグラフにおいて、検出波長 220nMにてSPD-10AV UV-Vis 検出器を用いて、記録した。溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%水/0.1%TFAであって、溶媒Bは90%アセトニトリル/10%水/0.1%TFAであった)を用いた。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用Micromass Platformを用いて決定した。 1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.46 - 8.60 (m, 2H), 7.32 - 7.52 (m, 10H), 7.00 - 7.10 (m, 2H), 5.55 (s, 2H), 5.27 (dd, J=8.2, 3.4 Hz, 2H), 4.03 (t, J=10.8 Hz, 2H), 3.58 - 3.78 (m, 8H), 2.24 - 2.41 (m, 2H), 2.10 - 2.24 (m, 4H), 1.84 - 2.01 (m, 2H).
実施例3
メチル ((1R)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2R)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート, ビストリフルオロアセテート
Figure 0005558557
HATU(43.6 mg, 0.115 mmol)を、撹拌したジメチルホルムアミド(2 mL)中の2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール(27 mg, 0.029 mmol)、(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-メチルブタン酸(20.6 mg, 0.118 mmol)およびDIEA(0.051 mL, 0.29 mmol)の溶液に加えた。該反応液を室温で終夜撹拌した。該反応混合液を、メタノール(2 mL)および水(2 mL)で希釈し、室温で15分間撹拌し、乾固するまで減圧濃縮した。残渣をプレパラティブHPLC(アセトニトリル/水/0.1%TFA)により精製して、メチル ((1R)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2R)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート ビストリフルオロアセテート(13.0 mg, 0.013 mmol, 44.0 % 収率)を淡黄色の固形物として得た。
LC-MS 保持時間 1.30分; m/z 777.2 (MH+). LCデータは、Waters Sunfire 5u C18 4.6x50mm カラムを備えた島津 LC-10AS 液体クロマトグラフにおいて、検出波長 220nMにてSPD-10AV UV-Vis 検出器を用いて、記録した。溶出条件は、流速 4 mL/分、100%溶媒A/0%溶媒B〜0%溶媒A/100%溶媒Bのグラジエント、グラジエント時間 3分、ホールド時間 1分、および分析時間 4分(ここで、溶媒Aは10%アセトニトリル/90%水/0.1%TFAであって、溶媒Bは90%アセトニトリル/10%水/0.1%TFAであった)を用いた。MSデータは、エレクトロスプレーモードにおけるLC用のMicromass Platformを用いて、決定した。 1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.64 - 8.55(m, 2H), 8.15 - 7.95 (m, 2H), 5.29 (dd, J=8.1, 3.5 Hz, 2H), 4.27 (d, J=7.3 Hz, 2H), 4.16 - 4.04 (m, 2H), 3.87 - 3.79 (m, 2H), 3.68 (s, 6H), 2.53 - 2.39 (m, 2H), 2.31 - 2.01 (m, 8H), 1.07 - 0.82 (m, 12H).
共通のcapの合成
他に記載のない限り、本項に適用可能なさらなるLC条件。

条件-MS-W1
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件-MS-W2
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件-MS-W5
カラム = XTERRA 3.0 X 50 mm S7
開始%B = 0
最終%B = 30
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件-D1
カラム = XTERRA C18 3.0 X 50 mm S7
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件-D2
カラム = Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件-M3
カラム = XTERRA C18 3.0 X 50 mm S7
開始%B = 0
最終%B = 40
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件I
カラム = Phenomenex-Luna 3.0 X 50 mm S10
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件II
カラム = Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 2分
停止時間 = 3分
流速 = 5 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O

条件III
カラム = XTERRA C18 3.0 x 50mm S7
開始%B = 0
最終%B = 100
グラジエント時間 = 3分
停止時間 = 4分
流速 = 4 mL/分
波長 = 220 nm
溶媒A = 0.1%TFA/10%メタノール/90%H2O
溶媒B = 0.1%TFA/90%メタノール/10%H2O
Cap-1
Figure 0005558557
10% Pd/C(2.0g)/メタノール(10 mL)懸濁液を、(R)-2-フェニルグリシン(10g, 66.2 mmol)、ホルムアルデヒド(33 mLの37重量%/水)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(30 mL)の混合液に加え、H2(60 psi)で3時間処理した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-1のHCl塩を白色の針状晶(needle)として得た(4.0 g)。施光度: -117.1° [H2O中にc=9.95 mg/mL; λ=589 nm]. 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): δ 7.43-7.34 (m, 5H), 4.14 (s, 1H), 2.43 (s, 6H); LC (条件I): 保持時間=0.25; LC/MS: [M+H]+ C10H14NO2として計算;計算値: 180.10; 実測値 180.17; HRMS: [M+H]+ C10H14NO2として計算;計算値: 180.1025; 実測値 180.1017.
Cap-2
Figure 0005558557
NaBH3CN(6.22g, 94 mmol)を、(R)-2-フェニルグリシン(6.02 g, 39.8 mmol)およびメタノール(100 mL)の冷却した(氷/水)混合液に、数分かけて少しずつ加え、5分間撹拌した。アセトアルデヒド(10 mL)を10分かけて滴下し、同じ冷却した温度で45分間、および周囲温度で〜6.5時間撹拌を続けた。該反応混合液を氷-水浴で冷却し戻し、水(3 mL)で処理し、次いで、該混合液のpHが〜1.5-2.0になるまで、〜45分かけて濃HClを滴下することによりクエンチした。該冷却浴を取り外し、該混合液のpHが1.5-2.0前後で維持されるように濃HClを加えながら、撹拌を続けた。該反応混合液を終夜撹拌し、濾過して白色の懸濁を除去し、該濾液を減圧濃縮した。該粗物質をエタノールから再結晶化して、Cap-2のHCl塩を輝く白色の固形物として2クロップで得た(クロップ-1: 4.16 g; クロップ-2: 2.19 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 10.44 (1.00, ブロードのs, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.51 (m, 3H), 5.30 (s, 1H), 3.15 (ブロードのm, 2H), 2.98 (ブロードのm, 2H), 1.20 (見かけ上のブロードのs, 6H). クロップ-1: [α]25 -102.21゜(c=0.357, H2O); クロップ-2: [α]25 -99.7゜(c=0.357, H2O). LC (条件I): 保持時間=0.43分; LC/MS: [M+H]+ C12H18NO2として計算;計算値: 208.13; 実測値 208.26.
Cap-3
Figure 0005558557
(R)-2-フェニルグリシン(3.096g, 20.48 mmol)、1N HCl(30 mL)およびメタノール(40 mL)の冷却した(〜15℃)混合液に、アセトアルデヒド(5.0 mL, 89.1 mmol)、およびメタノール/H2O(4mL/1 mL)中の10% Pd/C(720 mg)懸濁液を連続的に加えた。該冷却浴を取り外し、該反応混合液をH2のバルーン下で17時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(10 mL, 178.2 mmol)を加え、H2雰囲気下で24時間撹拌を続けた[注:H2の供給は該反応の間中、必要に応じて補った]。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノールから再結晶化して(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩を輝く白色の固形物として得た(2.846g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 14.15 (ブロードのs, 1H), 9.55 (ブロードのs, 2H), 7.55-7.48 (m, 5H), 2.88 (ブロードのm, 1H), 2.73 (ブロードのm, 1H), 1.20 (見かけ上のt, J=7.2, 3H). LC (条件I): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C10H14NO2として計算;計算値: 180.10; 実測値 180.18.
メタノール/H2O(3 mL/1 mL)中の10%Pd/C(536 mg)の懸濁液を、(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸/HCl(1.492g, 6.918 mmol)、ホルムアルデヒド(20 mLの37重量%/水)、1N HCl(20 mL)およびメタノール(23 mL)の混合液に加えた。該反応混合液をH2のバルーン下で〜72時間撹拌した(H2の供給は必要に応じて補った)。該反応混合液を、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質をイソプロパノール(50 mL)から再結晶化して、Cap-3のHCl塩を白色の固形物として得た(985 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 10.48 (ブロードのs, 1H), 7.59-7.51 (m, 5H), 5.26 (s, 1H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.65 (ブロードのs, 3H), 1.24 (ブロードのm, 3H). LC (条件I): 保持時間=0.39分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C11H16NO2として計算;計算値: 194.12; 実測値 194.18; HRMS: [M+H]+ C11H16NO2として計算;計算値: 194.1180; 実測値 194.1181.
Cap-4
Figure 0005558557
冷却した(氷/水)、(R)-tert-ブチル 2-アミノ-2-フェニルアセテート/HCl(9.877 g, 40.52 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(14.2 mL, 81.52 mmol)のTHF(410 mL)半溶液に、ClCO2Me(3.2 mL, 41.4 mmol)を6分かけて滴下し、同様の温度で5.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を水(100 mL)および酢酸エチル(200 mL)間に分配した。有機層を1N HCl(25 mL)および飽和NaHCO3溶液(30 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた無色の油状物を、ヘキサンからトリチュレートし、濾過し、ヘキサン(100 mL)で洗浄して、(R)-tert-ブチル 2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-フェニルアセテートを白色の固形物として得た(7.7 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): 7.98 (d, J=8.0, 1H), 7.37-7.29 (m, 5H), 5.09 (d, J=8, 1H), 3.56 (s, 3H), 1.33 (s, 9H). LC (条件I): 保持時間=1.53分; 〜90%均一性指数; LC/MS: [M+Na]+ C14H19NNaO4として計算;計算値: 288.12; 実測値 288.15.
冷却した(氷/水)上記生成物のCH2Cl2(160 mL)溶液に、TFA(16 mL)を7分かけて滴下し、冷却浴を取り外して、該反応混合液を20時間撹拌した。脱保護がまだ完了していなかったので、さらなるTFA(1.0 mL)を加えて、さらに2時間撹拌を続けた。揮発性成分を減圧除去し、得られた油状の残渣をジエチルエーテル(15 mL)およびヘキサン(12 mL)で処理して、沈殿物を得た。該沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル/ヘキサン(〜1:3の比; 30 mL)で洗浄し、減圧乾燥させて、Cap-4を綿毛状の白色の固形物として得た(5.57 g)。施光度: -176.9° [c=3.7 mg/mL/H2O; λ=589 nm]. 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.84 (ブロードのs, 1H), 7.96 (d, J=8.3, 1H), 7.41-7.29 (m, 5H), 5.14 (d, J=8.3, 1H), 3.55 (s, 3H). LC (条件I): 保持時間=1.01分; >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C10H12NO4として計算;計算値 210.08; 実測値 210.17; HRMS: [M+H]+ C10H12NO4として計算;計算値 210.0766; 実測値 210.0756.
Cap-5
Figure 0005558557
エタノール(40 mL)中の(R)-2-フェニルグリシン(1.0 g, 6.62 mmol)、1,4-ジブロモブタン(1.57 g, 7.27 mmol)およびNa2CO3(2.10 g, 19.8 mmol)の混合液を、100℃で21時間加熱した。該反応混合液を周囲温度まで冷却して濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をエタノールに溶解させ、1N HClでpH 3-4まで酸性化し、揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質を逆相HPLC(水/メタノール/TFA)により精製して、Cap-5のTFA塩を半-粘稠性の白色の泡状物質として得た(1.0 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 10.68 (ブロードのs, 1H), 7.51 (m, 5H), 5.23 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 2H), 3.05 (見かけ上のブロードのs, 2H), 1.95 (見かけ上のブロードのs, 4H); 保持時間=0.30分 (条件I); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C12H16NO2として計算;計算値: 206.12; 実測値 206.25.
Cap-6
Figure 0005558557
Cap-6のTFA塩を、Cap-5の製造方法を用いることによって、(R)-2-フェニルグリシンおよび1-ブロモ-2-(2-ブロモエトキシ)エタンから合成した。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.20 (ブロードのs, 1H), 7.50 (m, 5H), 4.92 (s, 1H), 3.78 (見かけ上のブロードのs, 4H), 3.08 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.81 (見かけ上のブロードのs, 2H); 保持時間=0.32分 (条件I); >98%; LC/MS: [M+H]+ C12H16NO3として計算;計算値: 222.11; 実測値 222.20; HRMS: [M+H]+ C12H16NO3として計算;計算値: 222.1130; 実測値 222.1121.
Cap-7
Figure 0005558557
冷却した(-5℃)、(S)-ベンジル 2-ヒドロキシ-2-フェニルアセテート(10.0 g, 41.3 mmol)、トリエチルアミン(5.75 mL, 41.3 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.504 g, 4.13 mmol)のCH2Cl2(200 mL)溶液に、p-トルエンスルホニルクロリド(8.65 g, 45.4 mmol)のCH2Cl2(200 mL)溶液を、温度を-5℃から0℃の間に維持しながら滴下した。該反応液を0℃で9時間撹拌した後、フリーザー(-25℃)で14時間保存した。周囲温度まで解凍し、水(200 mL)、1N HCl(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、2-フェニル-2-(トシルオキシ)酢酸ベンジルを粘稠性の油状物として得て、それを静置で固化させた(16.5 g)。該生成物のキラル整合性(chiral integrity)は確認せず、該生成物をさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.78 (d, J= 8.6, 2H), 7.43-7.29 (m, 10H), 7.20 (m, 2H), 6.12 (s, 1H), 5.16 (d, J=12.5, 1H), 5.10 (d, J=12.5, 1H), 2.39 (s, 3H). 保持時間=3.00 (条件III); >90%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C22H20NaO5Sとして計算;計算値: 419.09; 実測値 419.04.
2-フェニル-2-(トシルオキシ)酢酸ベンジル(6.0 g, 15.1 mmol)、1-メチルピペラジン(3.36 mL, 30.3 mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(13.2 mL, 75.8 mmol)のTHF(75 mL)溶液を、65℃で7時間加熱した。該反応液を周囲温度まで冷却し、揮発性成分を減圧除去した。残渣を酢酸エチルおよび水間に分配し、有機層を水および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル, 酢酸エチル)により精製して、2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルをオレンジ色がかった-茶色の粘稠性の油状物として得た(4.56 g)。キラルHPLC分析(Chiralcel OD-H)により、該サンプルは38.2対58.7の比率のエナンチオマーの混合物であることが示された。該エナンチオマーの分離を以下のとおり達成した:該生成物を120 mLのエタノール/ヘプタン(1:1)に溶解させ、75 mL/分で85:15 ヘプタン/エタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 5 cm ID x 50 cm L, 20 μm)に注入(5 mL/注入)して、220 nmでモニタリングした。エナンチオマー-1(1.474 g)およびエナンチオマー-2(2.2149 g)を粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (CDCl3, δ=7.26, 500 MHz) 7.44-7.40 (m, 2H), 7.33-7.24 (m, 6H), 7.21-7.16 (m, 2H), 5.13 (d, J=12.5, 1H), 5.08 (d, J=12.5, 1H), 4.02 (s, 1H), 2.65-2.38 (見かけ上のブロードのs, 8H), 2.25 (s, 3H). 保持時間=2.10 (条件III); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C20H25N2O2として計算;計算値: 325.19; 実測値 325.20.
2-(4-メチルピペラジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジル(1.0 g, 3.1 mmol)のいずれかのエナンチオマーのメタノール(10 mL)溶液を、10%Pd/C(120 mg)/メタノール(5.0 mL)の懸濁液に加えた。該反応混合液を、水素のバルーンで、注意深いモニタリングの下で、<50分間処理した。反応の完了後ただちに、触媒を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮して、フェニル酢酸が混入したCap-7を、黄褐色の泡状物質として得た(867.6 mg;量は上記の理論的収量である)。該生成物を、さらなる精製は行わずに次の工程に用いた。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 7.44-7.37 (m, 2H), 7.37-7.24 (m, 3H), 3.92 (s, 1H), 2.63-2.48 (app. ブロードのs, 2H), 2.48-2.32 (m, 6H), 2.19 (s, 3H); 保持時間=0.31 (条件II); >90%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C13H19N2O2として計算;計算値: 235.14; 実測値 235.15; HRMS: [M+H]+ C13H19N2O2として計算;計算値: 235.1447; 実測値 235.1440.
以下に記載の通り、Cap-8およびCap-9の合成は、SN2置換工程(すなわち、Cap-8については4-ヒドロキシピペリジンおよびCap-9については(S)-3-フルオロピロリジン)における適当なアミンおよび各々の立体異性の中間体の分離についての改変条件を用いることにより、上記のCap-7の合成に従って実施した。
Cap-8
Figure 0005558557
中間体 2-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのエナンチオマー分離を、以下の条件を用いることにより達成した:該化合物(500 mg)をエタノール/ヘプタン(5 mL/45 mL)に溶解させた。得られた溶液を、10 mL/分で80:20 ヘプタン/エタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ, 2 cm ID x 25 cm L, 10 μm)に注入(5 mL/注入)し、220 nmでモニタリングして、186.3 mgのエナンチオマー-1および209.1 mgのエナンチオマー-2を薄黄色の粘稠性の油状物として得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap-8を得た: 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) 7.40 (d, J=7, 2H), 7.28-7.20 (m, 3H), 3.78 (s 1H), 3.46 (m, 1H), 2.93 (m, 1H), 2.62 (m, 1H), 2.20 (m, 2H), 1.70 (m, 2H), 1.42 (m, 2H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C13H18NO3として計算;計算値: 236.13; 実測値 236.07; HRMS: [M+H]+ C13H18NO3として計算;計算値: 236.1287; 実測値 236.1283.
Cap-9
Figure 0005558557
中間体 2-((S)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのジアステレオマー分離は、以下の条件を用いることにより達成した:該エステル(220 mg)を、10 bar圧、流速70 mL/分、および温度35℃で、0.1%TFAを含有する95%CO2/5%メタノールを用いて溶出するキラルHPLCカラム(Chiracel OJ-H, 0.46 cm ID x 25 cm L, 5 μm)で分離した。各々の立体異性体についてのHPLC溶出物を濃縮し、残渣をCH2Cl2(20 mL)中に溶解させ、水性媒体(10 mL 水+1 mL 飽和NaHCO3溶液)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮して、92.5 mgのフラクション-1および59.6 mgのフラクション-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解して、Cap 9aおよび9bを製造した。Cap-9a(ジアステレオマー-1;該サンプルはH2O/メタノール/TFA溶媒を用いた逆相HPLCでの精製により得られたTFA塩である): 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 400 MHz) 7.55-7.48 (m, 5H), 5.38 (mのd, J=53.7, 1H), 5.09 (ブロードのs, 1H), 3.84-2.82 (ブロードのm, 4H), 2.31-2.09 (m, 2H). 保持時間=0.42 (条件I); >95%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C12H15FNO2として計算;計算値: 224.11; 実測値 224.14; Cap-9b (ジアステレオマー-2): 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 400 MHz) 7.43-7.21 (m, 5H), 5.19 (mのd, J=55.9, 1H), 3.97 (s, 1H), 2.95-2.43 (m, 4H), 2.19-1.78 (m, 2H). 保持時間=0.44 (条件I); LC/MS: [M+H]+ C12H15FNO2として計算;計算値: 224.11; 実測値 224.14.
Cap-10
Figure 0005558557
メタノール(15 mL)中のD-プロリン(2.0 g, 17 mmol)およびホルムアルデヒド(2.0 mLの37重量%/H2O)の溶液に、10% Pd/C(500 mg)/メタノール(5 mL)懸濁液を加えた。該混合液を水素のバルーン下で23時間撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮して、Cap-10をオフホワイト色の固形物として得た(2.15 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) 3.42 (m, 1H), 3.37 (dd, J=9.4, 6.1, 1H), 2.85-2.78 (m, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.21-2.13 (m, 1H), 1.93-1.84 (m, 2H), 1.75-1.66 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C6H12NO2として計算;計算値: 130.09; 実測値 129.96.
Cap-11
Figure 0005558557
メタノール(20 mL)中の(2S,4R)-4-フルオロピロリジン-2-カルボン酸(0.50 g, 3.8 mmol)、ホルムアルデヒド(0.5 mLの37重量%/H2O)、12 N HCl(0.25 mL)および10% Pd/C(50 mg)の混合液を、水素のバルーン下で19時間撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮した。残渣をイソプロパノールから再結晶化して、Cap-11のHCl塩を白色の固形物として得た(337.7 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) 5.39 (d m, J=53.7, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.90 (ddd, J=31.5, 13.5, 4.5, 1H), 3.33 (dd, J=25.6, 13.4, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.60-2.51 (m, 1H), 2.39-2.26 (m, 1H). 保持時間=0.28 (条件II); >98%均一性指数; LC/MS: [M+H]+ C6H11FNO2として計算;計算値: 148.08; 実測値 148.06.
Cap-12 (cap 52と同一)
Figure 0005558557
L-アラニン(2.0 g, 22.5 mmol)を10%炭酸ナトリウム水溶液(50 mL)に溶解させ、クロロギ酸メチル(4.0 mL)のTHF(50 mL)溶液をそれに加えた。該反応混合液を周囲条件下で4.5時間撹拌し、減圧濃縮した。得られた白色の固形物を水に溶解させ、1N HClを用いてpH〜2-3まで酸性化した。得られた溶液を酢酸エチル(3 x 100 mL)で抽出し、有機相を合わせて乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮して、無色の油状物を得た(2.58 g)。500 mgのこの物質を逆相HPLC(H2O/メタノール/TFA)により精製して、150 mgのCap-12を無色の油状物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) 7.44 (d, J=7.3, 0.8H), 7.10 (ブロードのs, 0.2H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-13
Figure 0005558557
メタノール(30 mL)中のL-アラニン(2.5 g, 28 mmol)、ホルムアルデヒド(8.4 g, 37重量%)、1N HCl(30 mL)および10% Pd/C(500 mg)の混合液を、水素雰囲気下(50 psi)で5時間撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該濾液を減圧濃縮し、Cap-13のHCl塩を油状物として得て、それを減圧下で静置して固化させた(4.4 g;該量は上記の理論的収量である)。該生成物をさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5, 500 MHz) δ 12.1 (ブロードのs, 1H), 4.06 (q, J=7.4, 1H), 2.76 (s, 6H), 1.46 (d, J=7.3, 3H).
Cap-14
Figure 0005558557
工程1:(R)-(-)-D-フェニルグリシン tert-ブチルエステル(3.00 g, 12.3 mmol)、NaBH3CN(0.773 g, 12.3 mmol)、KOH(0.690 g, 12.3 mmol)および酢酸(0.352 mL, 6.15 mmol)の混合液をメタノール中において0℃で撹拌した。この混合液に、グルタルアルデヒド(2.23 mL, 12.3 mmol)を5分かけて滴下した。該反応混合液を、撹拌して周囲温度に昇温させ、同じ温度で16時間撹拌を続けた。続いて、溶媒を除去し、残渣を10%NaOH水溶液および酢酸エチル間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、乾固するまで濃縮して、澄明な油状物を得た。この物質を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm;CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、中間体エステル(2.70 g, 56%)を澄明な油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53-7.44 (m, 3H), 7.40-7.37 (m, 2H), 3.87 (d, J=10.9 Hz, 1H), 3.59 (d, J=10.9 Hz, 1H), 2.99 (t, J=11.2 Hz, 1H), 2.59 (t, J=11.4 Hz, 1H), 2.07-2.02 (m, 2H), 1.82 (d, J=1.82 Hz, 3H), 1.40 (s, 9H). LC/MS: C17H25NO2として計算;計算値: 275; 実測値: 276 (M+H)+.
工程2:撹拌した中間体エステル(1.12g, 2.88mmol)/ジクロロメタン(10 mL)溶液に、TFA(3 mL)を加えた。該反応混合液を周囲温度で4時間撹拌した後、乾固するまで濃縮して、薄黄色の油状物を得た。該油状物を、逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)を用いて精製した。適当なフラクションを合わせて、乾固するまで減圧濃縮した。次いで、残渣を最小量のメタノールに溶解させ、MCX LP抽出カートリッジ(2 x 6 g)にアプライした。該カートリッジをメタノール(40 mL)ですすいだ後、2Mアンモニア/メタノール(50 mL)を用いて目的の化合物を溶出した。生成物含有フラクションを合わせて、濃縮し、残渣を水に溶解させた。この溶液を凍結乾燥させて、表題の化合物(0.492 g, 78%)を薄黄色の固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.50 (s, 5H), 5.13 (s, 1H), 3.09 (ブロードのs, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 1.74 (m, 4H), 1.48 (ブロードのs, 2H). LC/MS: C13H17NO2として計算;計算値: 219; 実測値: 220 (M+H)+.
Cap-15
Figure 0005558557
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート:乾燥ジクロロメタン(100 mL)中のα-ブロモフェニル酢酸(10.75 g, 0.050 mol)、(S)-(-)-1-フェニルエタノール(7.94 g, 0.065 mol)およびDMAP(0.61 g, 5.0 mmol)の混合液に、固体のEDCI(12.46 g, 0.065 mol)を一度に加えた。得られた溶液を、Ar下において室温で18時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、洗浄し(H2O x 2、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、淡黄色の油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2/ヘキサン-酢酸エチル, 4:1)で処理して、表題の化合物(11.64 g, 73%)を白色の固形物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53-7.17 (m, 10H), 5.95 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.94 (q, J=6.6 Hz, 0.5H), 5.41 (s, 0.5H), 5.39 (s, 0.5H), 1.58 (d, J=6.6 Hz, 1.5H), 1.51 (d, J=6.6 Hz, 1.5H).
工程2:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)- 2-フェニルアセテート:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(0.464 g, 1.45 mmol)/THF(8 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.61 mL, 4.35 mmol)を加え、続いて、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.215 g, 0.58 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間撹拌した後、4-メチル-4-ヒドロキシピペリジン(0.251 g, 2.18 mmol)/THF(2 mL)溶液を加えた。該混合液を室温で1時間撹拌した後、55-60℃(油浴温度)で4時間加熱した。次いで、冷却した反応混合液を酢酸エチル(30 mL)で希釈し、洗浄し(H2O x2、食塩水)、乾燥させ(MgSO4)、濾過して、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0-60% 酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、まず第一に表題の化合物の(S,R)-異性体(0.306 g, 60%)を白色の固形物として得て、次に対応する(S,S)-異性体(0.120 g, 23%)もまた白色の固形物として得た。(S,R)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.51-7.45 (m, 2H), 7.41-7.25 (m, 8H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.05 (s, 1H), 2.56-2.45 (m, 2H), 2.41-2.29 (m, 2H), 1.71-1.49 (m, 4H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H), 1.18 (s, 3H). LCMS: C22H27NO3として計算;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+. (S,S)-異性体: 1H NMR (CD3OD) δ 7.41-7.30 (m, 5H), 7.20-7.14 (m, 3H), 7.06-7.00 (m, 2H), 5.85 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.06 (s, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.51 (dt, J=6.6, 3.3 Hz, 1H), 2.44-2.31 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 1H), 1.65-1.54 (m, 3H), 1.50 (d, J=6.8 Hz, 3H), 1.20 (s, 3H). LCMS: C22H27NO3として計算;計算値: 353; 実測値: 354 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.185 g, 0.52 mmol)/ジクロロメタン(3 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を淡い青みがかった固形物として得た(0,128 g, 98%)。 LCMS: C14H19NO3として計算;計算値: 249; 実測値: 250 (M+H)+.
Cap-16
Figure 0005558557
工程1:(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート:CH2Cl2(100 mL)中の2-フルオロフェニル酢酸(5.45 g, 35.4 mmol)、(S)-1-フェニルエタノール(5.62 g, 46.0 mmol)、EDCI(8.82 g, 46.0 mmol)およびDMAP(0.561 g, 4.60 mmol)の混合液を、室温で12時間撹拌した。次いで、溶媒を濃縮し、残渣をH2O-酢酸エチルで分配した。相を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出した。有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/ 0-20% 酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物を無色の油状物として得た(8.38 g, 92%). 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.32-7.23 (m, 7H), 7.10-7.04 (m, 2), 5.85 (q, J=6.5 Hz, 1H), 3.71 (s, 2H), 1.48 (d, J=6.5 Hz, 3H).
工程2:(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート:(S)-1-フェニルエチル 2-(2-フルオロフェニル)アセテート(5.00 g, 19.4 mmol)/THF(1200 mL)溶液に、0℃にてDBU(6.19 g, 40.7 mmol)を加え、該溶液を30分間撹拌しながら室温に昇温させた。次いで、該溶液を-78℃まで冷却し、CBr4(13.5 g, 40.7 mmol)/THF(100 mL)溶液を加え、該混合液を-10℃まで昇温させ、この温度で2時間撹拌した。該反応混合液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、層を分離した。水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣にピペリジン(5.73 mL, 58.1 mmol)を加え、該溶液を室温で24時間撹拌した。その後、揮発性物質を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/ 0-30% ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製して、未反応の出発物質(2.53 g, 51%)とともに、ジアステレオマーの純粋な混合物(1H NMRにより、2:1の比)を黄色の油状物として得た(2.07 g, 31%)。該ジアステレオマー混合物をさらにクロマトグラフィー(Biotage/ 0-10% ジエチルエーテル-トルエン)で処理して、表題の化合物を無色の油状物として得た(0.737 g, 11%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.52 (ddd, J=9.4, 7.6, 1.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 1), 7.23 - 7.23 (m, 4H), 7.02 - 7.23 (m, 4H), 5.86 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.45 (s, 1H), 2.39 - 2.45 (m, 4H), 1.52 - 1.58 (m, 4H), 1.40 - 1.42 (m, 1H), 1.38 (d, J=6.6 Hz, 3H). LCMS: C21H24FNO2として計算;計算値: 341; 実測値: 342 (M+H)+.
工程3:(R)-2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)酢酸:エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(2-フルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)アセテート(0.737 g, 2.16 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.070 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で2時間、水素化した。次いで、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.65 (ddd, J=9.1, 7.6, 1.5 Hz, 1H), 7.47-7.53 (m, 1H), 7.21-7.30 (m, 2H), 3.07-3.13 (m, 4H), 1.84 (ブロードのs, 4H), 1.62 (ブロードのs, 2H). LCMS: C13H16FNO2として計算;計算値: 237; 実測値: 238 (M+H)+.
Cap-17
Figure 0005558557
工程1:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート:(S)-1-フェニルエチル 2-ブロモ-2-フェニルアセテート(1.50 g, 4.70 mmol)/THF(25 mL)溶液に、トリエチルアミン(1.31 mL, 9.42 mmol)を加え、続いて、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.347 g, 0.94 mmol)を加えた。該反応混合液を室温で5分間撹拌した後、4-フェニル-4-ヒドロキシピペリジン(1.00 g, 5.64 mmol)/THF(5 mL)溶液を加えた。該混合液を16時間撹拌した後、酢酸エチル(100 mL)で希釈し、洗浄し(H2O x2、食塩水)、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(0-60% 酢酸エチル-ヘキサン)で精製して、1H NMRによる判定として約2:1のジアステレオマーの混合物を得た。超臨界流体クロマトグラフィー(Chiralcel OJ-H, 30 x 250mm;35℃で、20%エタノール/CO2)を用いてこれらの異性体の分離を行い、まず第一に表題の化合物の(R)-異性体(0.534 g, 27%)を黄色の油状物として得て、次に対応する(S)-異性体(0.271 g, 14%)もまた黄色の油状物として得た。(S,R)-異性体: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.55-7.47 (m, 4H), 7.44-7.25 (m, 10H), 7.25-7.17 (m, 1H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.82-2.72 (m, 1H), 2.64 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.58-2.52 (m, 1H), 2.40 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.20 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.10 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.72-1.57 (m, 2H), 1.53 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C27H29NO3として計算;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)+; (S,S)-異性体: H1NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.55-7.48 (m, 2H), 7.45-7.39 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 5H), 7.25-7.13 (m, 4H), 7.08-7.00 (m, 2H), 5.88 (q, J=6.6 Hz, 1H), 4.12 (s, 1H), 2.95-2.85 (m, 1H), 2.68 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.57-2.52 (m, 1H), 2.42 (dt, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 2.25 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 2.12 (dt, J=12.1, 4.6 Hz, 1H), 1.73 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.64 (dd, J=13.6, 3.0 Hz, 1H), 1.40 (d, J=6.6 Hz, 3H). LCMS: C27H29NO3として計算;計算値: 415; 実測値: 416 (M+H)+.
以下のエステルを同様の方法で製造した。
Figure 0005558557
保持時間決定用キラルSFC条件

条件I
カラム: Chiralpak AD-H カラム, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO2-10%メタノール
温度: 35℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/3 mL メタノール

条件II
カラム: Chiralcel OD-H カラム, 4.62x50 mm, 5μm
溶媒: 0.1%DEAを含む90%CO2-10%メタノール
温度: 35℃
圧力: 150 bar
流速: 2.0 mL/分
220 nmでUV測定
注入: 1.0 mg/mL メタノール
Cap 17, 工程2;(R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニル酢酸:(S)-1-フェニルエチル (R)-2-(4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン-1-イル)-2-フェニルアセテート(0.350 g, 0.84 mmol)/ジクロロメタン(5 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1 mL)を加え、該混合液を室温で2時間撹拌した。続いて、揮発性物質を減圧除去し、残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 20 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(TFA塩として)を白色の固形物として得た(0.230 g, 88%)。 LCMS: C19H21NO3として計算;計算値: 311.15; 実測値: 312 (M+H)+.
同様の方法で、以下のカルボン酸を光学的に純粋な形態で製造した。
Figure 0005558557
保持時間決定用LCMS条件

条件I
カラム: Phenomenex-Luna 4.6 X 50 mm S10
開始% B=0
最終% B=100
グラジエント時間=4分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA

条件II
カラム: Waters-Sunfire 4.6 X 50 mm S5
開始% B=0
最終% B=100
グラジエント時間=2分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA

条件III
カラム: Phenomenex 10μ 3.0 X 50 mm
開始% B=0
最終% B=100
グラジエント時間=2分
流速=4 mL/分
波長=220
溶媒A=10%メタノール-90%H2O-0.1%TFA
溶媒B=90%メタノール-10%H2O-0.1%TFA
Cap-18
Figure 0005558557
工程1;(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート:4-ピリジル酢酸エチル(1.00 g, 6.05 mmol)/乾燥THF(150 mL)溶液に、アルゴン下において0℃で、DBU(0.99 mL, 6.66 mmol)を加えた。該反応混合液を、30分かけて室温まで昇温させた後、-78℃まで冷却した。この混合液にCBr4(2.21 g, 6.66 mmol)を加え、-78℃で2時間撹拌を続けた。次いで、該反応混合液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、相を分離した。有機相を洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた黄色の油状物を、ただちにフラッシュクロマトグラフィー(SiO2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(1.40 g, 95%)をやや不安定な黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.62 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 7.45 (dd, J=4.6, 1.8 Hz, 2H), 5.24 (s, 1H), 4.21-4.29 (m, 2H), 1.28 (t, J=7.1 Hz, 3H). LCMS: C9H10BrNO2として計算;計算値: 242, 244; 実測値: 243, 245 (M+H)+.
工程2;(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート:(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-ブロモアセテート(1.40 g, 8.48 mmol)/DMF(10 mL)溶液に、室温にて、ジメチルアミン(2M/THF, 8.5 mL, 17.0 mmol)を加えた。反応の完了後(薄層クロマトグラフィーによる判定として)、揮発性物質を減圧除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage, 40+M SiO2カラム; 50%-100%酢酸エチル-ヘキサン)により精製して、表題の化合物(0.539 g, 31%)を薄黄色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.58 (d, J=6.0 Hz, 2H), 7.36 (d, J=6.0 Hz, 2H), 4.17 (m, 2H), 3.92 (s, 1H), 2.27 (s, 6H), 1.22 (t, J=7.0 Hz). LCMS: C11H16N2O2として計算;計算値: 208; 実測値: 209 (M+H)+.
工程3;(R,S)-2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)酢酸:THF-メタノール-H2O(1:1:1, 6 mL)混合液中の(R,S)-エチル 2-(4-ピリジル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.200 g, 0.960 mmol)の溶液に、室温で、粉末のLiOH(0.120 g, 4.99 mmol)を加えた。該溶液を、3時間撹拌した後、1N HClを用いてpH6まで酸性化した。水相を酢酸エチルで洗浄し、その後凍結乾燥させて、表題の化合物の二塩酸塩を黄色の固形物として得た(LiCl含有)。該生成物をそのまま、その後の工程に用いた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.49 (d, J=5.7 Hz, 2H), 7.34 (d, J=5.7 Hz, 2H), 3.56 (s, 1H), 2.21 (s, 6H).
以下の実施例を、上記のメソッドを用いて同様の方法で製造した。
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Cap-37
Figure 0005558557
工程1;(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)-アセテート:N,N-ジメチルアミノ酢酸エチル(0.462 g, 3.54 mmol)、K3PO4(1.90 g, 8.95 mmol)、Pd(t-Bu3P)2(0.090 g, 0.176 mmol)およびトルエン(10 mL)の混合液を、Ar気流バブルにより15分間脱気した。次いで、該反応混合液を100℃で12時間加熱した後、室温まで冷却し、H2Oに注ぎ入れた。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣を、まず逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-5 mM NH4OAc)により精製し、次いでフラッシュクロマトグラフィー(SiO2/ヘキサン-酢酸エチル, 1:1)により精製して、表題の化合物(0.128 g, 17%)をオレンジ色の油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.90 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.03-8.01 (m, 2H), 7.77 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 7.62 (ddd, J=8.3, 6.8, 1.5 Hz, 1H), 4.35 (s, 1H), 4.13 (m, 2H), 2.22 (s, 6H), 1.15 (t, J=7.0 Hz, 3H). LCMS: C15H18N2O2として計算;計算値: 258; 実測値: 259 (M+H)+.
工程2;(R,S) 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)-酢酸:(R,S)-エチル 2-(キノリン-3-イル)-2-(N,N-ジメチルアミノ)アセテート(0.122 g, 0.472 mmol)および6M HCl(3 mL)の混合液を、100℃で12時間加熱した。溶媒を減圧除去して、表題の化合物の二塩酸塩(0.169 g, >100%)を薄黄色の泡状物質として得た。該未精製の物質をさらなる精製は行わずにその後の工程に用いた。 LCMS: C13H14N2O2として計算;計算値: 230; 実測値: 231 (M+H)+.
Cap-38
Figure 0005558557
工程1;(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートおよび(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート:CH2Cl2(40 mL)中の(RS)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸(2.60 g, 13.19 mmol)、DMAP(0.209 g, 1.71 mmol)および(S)-1-フェニルエタノール(2.09 g, 17.15 mmol)の混合液に、EDCI(3.29 g, 17.15 mmol)を加え、該混合液を室温で12時間撹拌した。その後、溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチル-H2Oで分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2x)で逆抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/ 0-50%ジエチルエーテル-ヘキサン)により精製した。次いで、得られた純粋なジアステレオマー混合物を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により分離して、まず第一に(S)-1-フェネチル (R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテート(0.501 g, 13%)、次に(S)-1-フェネチル (S)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)-アセテート(0.727 g. 18%)を、両方ともそれらのTFA塩として得た。 (S,R)-異性体: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.65-7.70 (m, 1H), 7.55-7.60 (ddd, J=9.4, 8.1, 1.5 Hz, 1H), 7.36-7.41 (m, 2H), 7.28-7.34 (m, 5H), 6.04 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.84 (s, 6H), 1.43 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C18H20FNO2として計算;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)+; (S,S)-異性体: 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.58-7.63 (m, 1H), 7.18-7.31 (m, 6H), 7.00 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 2H), 6.02 (q, J=6.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 1H), 2.88 (s, 6H), 1.54 (d, J=6.5 Hz, 3H). LCMS: C18H20FNO2として計算;計算値: 301; 実測値: 302 (M+H)+.
工程2;(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)酢酸:エタノール(30 mL)中の(R)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩(1.25 g, 3.01 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.125 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で4時間、水素化した。その後、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。これにより、表題の化合物を無色の固形物として得た(0.503 g, 98%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.53-7.63 (m, 2H), 7.33-7.38 (m, 2H), 5.36 (s, 1H), 2.86 (s, 6H). LCMS: C10H12FNO2として計算;計算値: 197; 実測値: 198 (M+H)+.
該S-異性体は、(S)-((S)-1-フェニルエチル) 2-(ジメチルアミノ)-2-(2-フルオロフェニル)アセテートTFA塩から、同様の方法で得られた。
Cap-39
Figure 0005558557
(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(0.300 g, 1.62 mmol)、ホルムアルデヒド(35%水溶液, 0.80 mL, 3.23 mmol)および20%Pd(OH)2/C(0.050 g)の混合液を、室温および大気圧(H2バルーン)で4時間、水素化した。その後、該溶液をArでパージし、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、減圧濃縮した。残渣を逆相プレパラティブHPLC(Primesphere C-18, 30 x 100mm; CH3CN-H2O-0.1%TFA)により精製して、表題の化合物(R)-2-(ジメチルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸のTFA塩を無色の油状物として得た(0.290 g, 55%). 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.59-7.65 (m, 2H), 7.45-7.53 (m, 2H), 5.40 (s, 1H), 2.87 (s, 6H). LCMS: C10H12ClNO2として計算;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)+.
Cap-40
Figure 0005558557
H2O(5.5 mL)中の(R)-(2-クロロフェニル)グリシン(1.00 g, 5.38 mmol)およびNaOH(0.862 g, 21.6 mmol)の氷冷した溶液に、クロロギ酸メチル(1.00 mL, 13.5 mmol)を滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌した後、濃HCl(2.5 mL)を加えることにより酸性化した。該混合液を酢酸エチル(2x)で抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮して、表題の化合物(R)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(2-クロロフェニル)酢酸を黄-オレンジ色の泡状物質として得た(1.31 g, 96%)。 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.39 - 7.43 (m, 2H), 7.29 - 7.31 (m, 2H), 5.69 (s, 1H), 3.65 (s, 3H). LCMS: C10H10ClNO4として計算;計算値: 243; 実測値: 244 (M+H)+.
Cap-41
Figure 0005558557
2-(2-(クロロメチル)フェニル)酢酸(2.00 g, 10.8 mmol)/THF(20 mL)懸濁液にモルホリン(1.89 g, 21.7 mmol)を加え、該溶液を室温で3時間撹拌した。その後、該反応混合液を酢酸エチルで希釈し、H2O(2x)で抽出した。水相を凍結乾燥させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(Biotage/ 0-10%メタノール-CH2Cl2)により精製して、表題の化合物2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)酢酸を無色の固形物として得た(2.22 g, 87%). 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.37-7.44 (m, 3H), 7.29-7.33 (m, 1H), 4.24 (s, 2H), 3.83 (ブロードのs, 4H), 3.68 (s, 2H), 3.14 (ブロードのs, 4H). LCMS: C13H17NO3として計算;計算値: 235; 実測値: 236 (M+H)+.
以下の実施例をCap-41に記載の方法を用いて同様に製造した。
Figure 0005558557
Cap-45a
Figure 0005558557
HMDS(1.85 mL, 8.77 mmol)を(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸 p-トルエンスルホネート(2.83 g, 8.77 mmol)/CH2Cl2(10 mL)懸濁液に加え、該混合液を室温で30分間撹拌した。イソシアン酸メチル(0.5 g, 8.77 mmol)を一度に加え、30分間撹拌を続けた。H2O(5 mL)を加えることにより該反応液をクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、H2Oおよびn-ヘキサンで洗浄し、減圧乾燥させた。(R)-2-(3-メチルウレイド)-2-フェニル酢酸(1.5 g; 82%)を白色の固形物として回収し、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.54 (d, J=4.88 Hz, 3H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 5.95 (q, J=4.48 Hz, 1H) 6.66 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.67 (s, 1H). LCMS: C10H12N2O3として計算;計算値 208.08 実測値 209.121 (M+H)+; HPLC Phenomenex C-18 3.0 × 46 mm, 2分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=1.38分, 90%均一性指数.
Cap-46
Figure 0005558557
Cap-45aに記載の方法に従って目的の生成物を製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.96 (t, J=7.17 Hz, 3H) 2.94-3.05 (m, 2H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.05 (t, J=5.19 Hz, 1H) 6.60 (d, J=7.63 Hz, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H) 12.68 (s, 1H). LCMS: として計算;計算値: C11H14N2O3 222.10 実測値 223.15 (M+H)+. HPLC XTERRA C-18 3.0 × 506 mm, 2分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=0.87分, 90%均一性指数.
Cap-47
Figure 0005558557
工程1;(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート:DMF(40 mL)中の(R)-tert-ブチル-2-アミノ-2-フェニルアセテート(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(Hunig's base)(1.79 mL, 10.25 mmol)の撹拌した溶液に、ジメチルカルバモイルクロリド(0.38 mL, 4.18 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間撹拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H2O、1N HCl水溶液および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテートを白色の固形物として得て(0.86 g; 75%)、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.33 (s, 9H) 2.82 (s, 6H) 5.17 (d, J=7.63 Hz, 1H) 6.55 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.24-7.41 (m, 5H). LCMS: C15H22N2O3として計算;計算値: 278.16 実測値 279.23 (M+H)+; HPLC Phenomenex LUNA C-18 4.6 × 50 mm, 4分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.26分, 97%均一性指数.
工程2;(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸:混合した((R)-tert-ブチル 2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニルアセテート(0.86 g, 3.10 mmol)/CH2Cl2(250 mL)溶液に、TFA(15 mL)を滴下し、得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、EtOAC:ヘキサン(5:20)の混合液を用いて、溶液から目的の化合物を析出させ、濾過して取り、減圧下で乾燥させた。(R)-2-(3,3-ジメチルウレイド)-2-フェニル酢酸を白色の固形物として単離し(0.59g, 86%)、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.82 (s, 6H) 5.22 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.58 (d, J=7.32 Hz, 1H) 7.28 (t, J=7.17 Hz, 1H) 7.33 (t, J=7.32 Hz, 2H) 7.38-7.43 (m, 2H) 12.65 (s, 1H). LCMS: C11H14N2O3として計算;計算値: 222.24; 実測値: 223.21 (M+H)+. HPLC XTERRA C-18 3.0 × 50 mm, 2分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=0.75分, 93%均一性指数.
Cap-48
Figure 0005558557
工程1;(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート:DMF(15 mL)中の(R)-2-アミノ-2-フェニル酢酸塩酸塩(1.0 g, 4.10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(1.0 mL, 6.15 mmol)の撹拌した溶液に、イソシアン酸シクロペンチル(0.46 mL, 4.10 mmol)を10分かけて滴下した。室温で3時間撹拌した後、該反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解させた。有機層を、H2Oおよび食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテートを不透明な油状物として得て(1.32 g; 100%)、さらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, CD3Cl-D) δ ppm 1.50-1.57 (m, 2H) 1.58-1.66 (m, 2H) 1.87-1.97 (m, 2H) 3.89-3.98 (m, 1H) 5.37 (s, 1H) 7.26-7.38 (m, 5H). LCMS: C18H26N2O3として計算;計算値 318.19 実測値 319.21 (M+H)+; HPLC XTERRA C-18 3.0 × 50 mm, 4分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA, 保持時間=2.82分, 96%均一性指数.
工程2;(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸:撹拌した(R)-tert-ブチル 2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニルアセテート(1.31 g, 4.10 mmol)/CH2Cl2(25 mL)溶液に、TFA(4 mL)およびトリエチルシラン(1.64 mL; 10.3 mmol)を滴下し、得られた溶液を室温で6時間撹拌した。揮発性成分を減圧下で除去し、該粗生成物を酢酸エチル/ペンタン中で再結晶化させて、(R)-2-(3-シクロペンチルウレイド)-2-フェニル酢酸を白色の固形物として得た(0.69 g, 64%)。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.17-1.35 (m, 2H) 1.42-1.52 (m, 2H) 1.53-1.64 (m, 2H) 1.67-1.80 (m, 2H) 3.75-3.89 (m, 1H) 5.17 (d, J=7.93 Hz, 1H) 6.12 (d, J=7.32 Hz, 1H) 6.48 (d, J=7.93 Hz, 1H) 7.24-7.40 (m, 5H) 12.73 (s, 1H). LCMS: C14H18N2O3として計算;計算値: 262.31; 実測値: 263.15 (M+H)+. HPLC XTERRA C-18 3.0 × 50 mm, 2分かけて0から100%B, ホールド時間1分, A=90%水, 10%メタノール, 0.2%H3PO4, B=10%水, 90%メタノール, 0.2%H3PO4, 保持時間=1.24分, 100%均一性指数.
Cap-49
Figure 0005558557
撹拌した2-(ベンジルアミノ)酢酸(2.0 g, 12.1 mmol)/ギ酸(91 mL)溶液に、ホルムアルデヒド(6.94 mL, 93.2 mmol)を加えた。70℃で5時間後、該反応混合液を、減圧下で20 mLまで濃縮し、白色の固形物を沈殿させた。濾過の後、母液を集め、減圧下でさらに濃縮して、粗生成物を得た。逆相プレパラティブHPLC(Xterra 30 X 100 mm, 220 nmで検出, 流速 35 mL/分, 8分かけて0から35%B; A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製して、表題の化合物 2-(ベンジル(メチル)-アミノ)酢酸(そのTFA塩として)(723 mg, 33%)を、無色のロウ状物質として得た。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.75 (s, 3H) 4.04 (s, 2H) 4.34 (s, 2H) 7.29-7.68 (m, 5H). LCMS: C10H13NO2として計算;計算値: 175.05; 実測値: 180.20 (M+H)+.
Cap-50
Figure 0005558557
撹拌した3-メチル-2-(メチルアミノ)ブタン酸(0.50 g, 3.81 mmol)/水(30 mL)溶液に、K2CO3(2.63 g, 19.1 mmol)およびベンジルクロリド(1.32 g, 11.4 mmol)を加えた。該反応混合液を周囲温度で18時間撹拌した。該反応混合液を酢酸エチル(30 mL x 2)で抽出し、水層を減圧下で濃縮して粗生成物を得て、それを逆相プレパラティブHPLC(Xterra 30 x 100mm, 220 nmで検出, 流速 40 mL/分, 6分かけて20から80%B; A=90%水, 10%メタノール, 0.1%TFA, B=10%水, 90%メタノール, 0.1%TFA)により精製し、2-(ベンジル(メチル)アミノ)-3-メチルブタン酸, TFA塩(126 mg, 19%)を無色のロウ状物質として得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.98 (d, 3H) 1.07 (d, 3H) 2.33-2.48 (m, 1H) 2.54-2.78 (m, 3H) 3.69 (s, 1H) 4.24 (s, 2H) 7.29-7.65 (m, 5H). LCMS: C13H19NO2として計算;計算値: 221.14; 実測値: 222.28 (M+H)+.
Cap-51
Figure 0005558557
Na2CO3(1.83g, 17.2 mmol)を、L-バリン(3.9 g, 33.29 mmol)のNaOH(33 mLの1M/H2O, 33 mmol)溶液に加え、得られた溶液を氷-水浴で冷却した。クロロギ酸メチル(2.8 mL, 36.1 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲温度で3.25時間撹拌した。該反応混合液をエーテル(50 mL, 3x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化し、CH2Cl2(50 mL, 3x)で抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、減圧エバポレートし、Cap-51を白色の固形物として得た(6 g)。主要な回転異性体についての1H NMR(DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.54 (s, 1H), 7.33 (d, J=8.6, 1H), 3.84 (dd, J=8.4, 6.0, 1H), 3.54 (s, 3H), 2.03 (m, 1H), 0.87 (m, 6H). HRMS: [M+H]+ C7H14NO4として計算;計算値: 176.0923; 実測値 176.0922.
Cap-52
Figure 0005558557
Cap-52を、Cap-51の合成について記載した方法に従って、L-アラニンから合成した。キャラクタライズを目的として、該粗物質の一部を逆相HPLC(H2O/メタノール/TFA)により精製して、Cap-52を無色の粘稠性の油状物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, δ=2.5 ppm, 500 MHz): 12.49 (ブロードのs, 1H), 7.43 (d, J=7.3, 0.88H), 7.09 (見かけ上のブロードのs, 0.12H), 3.97 (m, 1H), 3.53 (s, 3H), 1.25 (d, J=7.3, 3H).
Cap-53から-64は、Cap-51の合成に記載した方法に従って、もしあれば記載の改変法を用いて、適当な出発物質から製造した。
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Cap-65
Figure 0005558557
クロロギ酸メチル(0.65 mL, 8.39 mmol)を、Na2CO3(0.449 g, 4.23 mmol)、NaOH(8.2 mLの1M/H2O, 8.2 mmol)および(S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸(1.04 g, 7.81 mmol)の冷却(氷-水)した混合液に、5分かけて滴下した。該反応混合液を45分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに3.75時間撹拌を続けた。該反応混合液をCH2Cl2で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、濃HClでpH1-2の範囲まで酸性化した。揮発性成分を減圧除去し、残渣をMeOH/CH2Cl2の2:1混合液(15 mL)に溶解させ、濾過し、該濾液をロータリーエバポレーターで処理して(rotervaped)、Cap-65を白色の半-粘稠性の泡状物質として得た(1.236 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 6.94 (d, J = 8.5, 0.9 H), 6.53 (ブロードのs, 0.1H), 3.89 (d, J = 8.8, 1H), 2.94 (s, 3H), 1.15 (s, 3H), 1.13 (s, 3H).
Cap-66および-67は、適当な市販の出発物質から、Cap-65の合成に記載した方法を用いることにより製造した。
Cap-66
Figure 0005558557
1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 12.58 (ブロードのs, 1H), 7.07 (d, J = 8.3, 0.13H), 6.81 (d, J = 8.8, 0.67H), 4.10-4.02 (m, 1.15H), 3.91 (dd, J = 9.1, 3.5, 0.85H), 3.56 (s, 3H), 1.09 (d, J = 6.2, 3H). [注:NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-67
Figure 0005558557
1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 12.51 (ブロードのs, 1H), 7.25 (d, J = 8.4, 0.75H), 7.12 (ブロードのd, J = 0.4, 0.05H), 6.86 (ブロードのs, 0.08H), 3.95-3.85 (m, 2H), 3.54 (s, 3H), 1.08 (d, J = 6.3, 3H). [注:NHの主要なシグナルのみを記載した].
Cap-68
Figure 0005558557
クロロギ酸メチル(0.38 ml, 4.9 mmol)を、1N NaOH(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mmol)、1M NaHCO3(水溶液)(9.0 ml, 9.0 mol), L-アスパラギン酸 β-ベンジルエステル(1.0 g, 4.5 mmol)およびジオキサン(9 ml)の混合液に滴下した。該反応混合液を周囲条件で3時間撹拌した後、酢酸エチル(50 ml, 3x)で洗浄した。水層を12N HClでpH〜1-2まで酸性化し、酢酸エチル(3 x 50 ml)で抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮して、Cap-68を薄黄色の油状物として得た(1.37g;量は上記の理論的収量であり、該生成物をさらなる精製は行わずに用いた)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 12.88 (ブロードのs, 1H), 7.55 (d, J = 8.5, 1H), 7.40-7.32 (m, 5H), 5.13 (d, J = 12.8, 1H), 5.10 (d, J = 12.9, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.87 (dd, J = 16.2, 5.5, 1H), 2.71 (dd, J =16.2, 8.3, 1H). LC (条件2): 保持時間 = 1.90分; LC/MS: [M+H]+ C13H16NO6として計算;計算値: 282.10; 実測値 282.12.
Cap-69aおよび-69b
Figure 0005558557
冷却した(〜15℃)、アラニン(1.338 g, 15.0 mmol)の水(17 mL)/MeOH(10 mL)溶液に、NaCNBH3(2.416 g, 36.5 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(4.0 mL, 71.3 mmol)を4分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で6時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(4.0 mL)を加え、該反応液を2時間撹拌した。該反応混合液に、pHが〜1.5に達するまで濃HClをゆっくりと加え、得られた混合液を40℃で1時間加熱した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、残渣を、Dowex(登録商標)50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、該化合物を18 mlのNH4OHと282 mlの水を混合して調製した希NH4OHで溶出した)で精製して、Cap-69(2.0 g)をオフホワイト色の柔らかい吸湿性の固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 3.44 (q, J = 7.1, 1H), 2.99-2.90 (m, 2H), 2.89-2.80 (m, 2H), 1.23 (d, J = 7.1, 3H), 1.13 (t, J = 7.3, 6H).
Cap-70から-74xは、Cap-69の合成に記載の方法に従って、適当な出発物質を用いることにより製造した。
Figure 0005558557
Cap-75
Figure 0005558557
Cap-75, 工程a
Figure 0005558557
冷却した(氷/水浴)、H-D-Ser-OBzl HCl(2.0 g, 8.6 mmol)の水(25 ml)/メタノール(15 ml)溶液に、NaBH3CN(1.6 g, 25.5 mmol)を加えた。アセトアルデヒド(1.5 ml, 12.5 mmol)を5分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で2時間撹拌した。該反応液を12N HClで慎重にクエンチし、減圧濃縮した。該残渣を水に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H2O/TFA)で精製して、(R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエートのTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(1.9g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): δ 9.73 (ブロードのs, 1H), 7.52-7.36 (m, 5H), 5.32 (d, J = 12.2, 1H), 5.27 (d, J = 12.5, 1H), 4.54-4.32 (m, 1H), 4.05-3.97 (m, 2H), 3.43-3.21 (m, 4H), 1.23 (t, J = 7.2, 6H). LC/MS (条件2): 保持時間 = 1.38分; LC/MS: [M+H]+ C14H22NO3として計算;計算値: 252.16; 実測値 252.19.
Cap-75
冷却(氷-水)した、上記で製造したTFA塩 (R)-ベンジル 2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパノエート(0.3019 g, 0.8264 mmol)のTHF(3.0 mL)溶液に、NaH(0.0727 g, 1.82 mmol, 60%)を加え、該混合液を15分間撹拌した。ヨウ化メチル(56 μL, 0.90 mmol)を加え、該浴を周囲条件に緩和しながら、18時間撹拌を続けた。該反応液を水でクエンチし、MeOHで予めコンディショニングしたMCX(6 g)カートリッジにロードし、メタノールで洗浄した後、2N NH3/メタノールで化合物を溶出した。揮発性成分を減圧除去して、(R)-2-(ジエチルアミノ)-3-ヒドロキシプロパン酸が混入したCap-75を、黄色の半-固形物として得た(100 mg)。該生成物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。
Cap-76
Figure 0005558557
冷却した(〜15℃)、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(2.17 g, 9.94 mmol)の水/MeOH(各12 mL)溶液に、NaCNBH3(1.60 g, 24.2 mmol)を何回かに分けて加えた。数分後、アセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を2分かけて滴下し、該冷却浴を取り外し、該反応混合液を周囲条件で3.5時間撹拌した。さらなるアセトアルデヒド(2.7 mL, 48.1 mmol)を加え、該反応液を20.5時間撹拌した。ほとんどのMeOH成分を減圧除去し、残った混合液をそのpHが〜1.0に達するまで濃HClで処理し、その後、40℃で2時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を4 M HCl/ジオキサン(20 mL)で処理し、周囲条件で7.5時間撹拌した。揮発性成分を減圧除去し、残渣を、Dowex(登録商標)50WX8-100 イオン交換樹脂(カラムを水洗し、18 mlのNH4OHと282 mlの水から調製した希NH4OHで化合物を溶出した)で精製して、中間体 (S)-2-アミノ-4-(ジエチルアミノ)ブタン酸をオフホワイト色の固形物として得た(1.73 g)。
Na2CO3(0.243 g, 2.29 mmol)、NaOH(4.6 mLの1M/H2O, 4.6 mmol)および上記生成物(802.4 mg)の冷却(氷-水)した混合液に、クロロギ酸メチル(0.36 mL, 4.65 mmol)を11分かけて滴下した。該反応混合液を55分間撹拌した後、該冷却浴を取り外し、さらに5.25時間撹拌を続けた。該反応混合液を等量の水で希釈し、CH2Cl2(30 mL, 2x)で洗浄し、水相を氷-水浴で冷却し、pH2の範囲まで濃HClで酸性化した。その後、揮発性成分を減圧除去し、該粗物質をMCX樹脂(6.0g;カラムを水洗し、サンプルを2.0 M NH3/MeOHで溶出した)で遊離塩基にして、純粋でないCap-76をオフホワイト色の固形物として得た(704 mg)。 1H NMR (MeOH-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz): δ 3.99 (dd, J = 7.5, 4.7, 1H), 3.62 (s, 3H), 3.25-3.06 (m, 6H), 2.18-2.09 (m, 1H), 2.04-1.96 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3, 6H). LC/MS: [M+H]+ C10H21N2O4として計算;計算値: 233.15; 実測値 233.24.
Cap-77aおよび-77b
Figure 0005558557
Cap-7について記載の方法に従って、SN2置換工程に7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンを用いることにより、および以下の条件を用いて中間体 2-(7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル)-2-フェニル酢酸ベンジルのエナンチオマー分離を達成することにより、Cap-77の合成を行った:該中間体(303.7 mg)をエタノールに溶解させ、得られた溶液を、キラルHPLCカラム(Chiracel AD-Hカラム, 30 x 250 mm, 5 μm)に注入し、70 mL/分および温度35℃で90%CO2-10%EtOHを用いて溶出して、124.5 mgのエナンチオマー-1および133.8 mgのエナンチオマー-2を得た。これらのベンジルエステルをCap-7の製造に従って水素化分解し、Cap-77を得た: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.55 (m, 2H), 7.38-7.30 (m, 3H), 4.16 (s, 1H), 3.54 (見かけ上のブロードのs, 2H), 2.08-1.88 (m, 4 H), 1.57-1.46 (m, 4H). LC (条件1): 保持時間 = 0.67分; LC/MS: [M+H]+ C14H18NO2として計算;計算値: 232.13; 実測値 232.18. HRMS: [M+H]+ C14H18NO2として計算;計算値: 232.1338; 実測値 232.1340.
Cap-78
Figure 0005558557
MeOH(10 mL)中の(R)-2-(エチルアミノ)-2-フェニル酢酸のHCl塩(Cap-3の合成における中間体; 0.9923 mg, 4.60 mmol)および(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(1.640 g, 9.40 mmol)の混合液に、NaCNBH3(0.5828 g, 9.27 mmol)を加え、該半-不均一な混合液を油浴により50℃で20時間加熱した。さらなる(1-エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(150 mg, 0.86 mmol)およびNaCNBH3(52 mg, 0.827 mmol)を加え、該反応混合液をさらに3.5時間加熱した。その後、周囲温度に冷却して、濃HClを用いて〜pH2の範囲まで酸性化し、該混合液を濾過して該濾液をロータリーエバポレーターで処理した。得られた粗物質をi-PrOH(6 mL)に溶解させ、加熱して溶解を効率よくし、溶解しなかった部分を濾過により除去して、該濾液を減圧濃縮した。得られた粗物質の約1/3を逆相HPLC(H2O/MeOH/TFA)で精製して、Cap-78のTFA塩を無色の粘稠性の油状物として得た(353 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz; D2O交換後): δ 7.56-7.49 (m, 5H), 5.35 (S, 1H), 3.35 (m, 1H), 3.06 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.66 (m, 1H), 1.26 (t, J = 7.3, 3H), 0.92 (m, 1H), 0.83-0.44 (m, 3H). LC (条件1): 保持時間= 0.64分; LC/MS: [M+H]+ C13H18NO2として計算;計算値: 220.13; 実測値 220.21. HRMS: [M+H]+ C13H18NO2として計算;計算値: 220.1338; 実測値 220.1343.
Cap-79
Figure 0005558557
冷却した(-78℃)Cap-55(369 mg, 2.13 mmol)のCH2Cl2(5.0 mL)溶液に、オゾンを、該反応混合液が淡い青色になるまで約50分バブルした。Me2S(10ピペット滴)を添加し、該反応混合液を35分間撹拌した。-78℃浴を-10℃浴に置き換えてさらに30分撹拌を続けた後、該揮発性成分を減圧除去して無色の粘稠性の油状物を得た。
NaBH3CN(149 mg, 2.25 mmol)を上記粗物質およびモルホリン(500 μL, 5.72 mmol)のMeOH(5.0 mL)溶液に加え、該混合液を周囲条件で4時間撹拌した。氷-水温度に冷却し、濃HClで処理してそのpHを〜2.0にした後、2.5時間撹拌した。該揮発性成分を減圧除去し、該残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)と逆相HPLC(H2O/MeOH/TFA)の組み合わせで精製して、未知の量のモルホリンを含むCap-79を得た。
モルホリン混入を消滅させるために、上記の物質をCH2Cl2(1.5 mL)に溶解させてEt3N(0.27 mL, 1.94 mmol)で処理した後、無水酢酸(0.10 mL, 1.06 mmol)で処理し、周囲条件で18時間撹拌した。THF(1.0 mL)およびH2O(0.5 mL)を加えて1.5時間撹拌を続けた。該揮発性成分を減圧除去して、得られた残渣をMCX樹脂(MeOH洗浄; 2.0 N NH3/MeOH溶出)に通し、純粋でないCap-79を茶色の粘稠性の油状物として得て、それをさらなる精製は行わずに次の工程に用いた。
Cap-80aおよび-80b
Figure 0005558557
冷却した(氷-水)、(S)-3-アミノ-4-(ベンジルオキシ)-4-オキソブタン酸(10.04g, 44.98 mmol)およびMeOH(300 mL)の混合液に、SOCl2(6.60 mL, 90.5 mmol)を15分かけて滴下し、該冷却浴を取り外して、該反応混合液を周囲条件で29時間撹拌した。ほとんどの揮発性成分を減圧除去し、該残渣をEtOAc(150 mL)と飽和NaHCO3溶液間に慎重に分配した。該水相をEtOAc(150 mL, 2x)で抽出して、有機相を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮して(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネートを無色の油状物として得た(9.706g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.40-7.32 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 3.72 (見かけ上のt, J = 6.6, 1H), 3.55 (s, 3H), 2.68 (dd, J = 15.9, 6.3, 1H), 2.58 (dd, J = 15.9, 6.8, 1H), 1.96 (s, 2H). LC (条件1): 保持時間= 0.90分; LC/MS: [M+H]+ C12H16NO4として計算;計算値: 238.11; 実測値 238.22.
(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-アミノスクシネート(4.50 g, 19.0 mmol)、9-ブロモ-9-フェニル-9H-フルオレン(6.44 g, 20.0 mmol)およびEt3N(3.0 mL, 21.5 mmol)のCH2Cl2(80 mL)溶液に、Pb(NO3)2(6.06 g, 18.3 mmol)を1分かけて加え、該不均一な混合液を周囲条件で48時間撹拌した。該混合液を濾過し、該濾液をMgSO4で処理して再度濾過し、最終的な濾液を濃縮した。得られた粗物質をBiotage精製(350 g シリカゲル, CH2Cl2溶出)で処理して、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートを高い粘稠性の無色の油状物として得た(7.93 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): δ 7.82 (m, 2H), 7.39-7.13 (m, 16H), 4.71 (d, J = 12.4, 1H), 4.51 (d, J = 12.6, 1H), 3.78 (d, J = 9.1, NH), 3.50 (s, 3H), 2.99 (m, 1H), 2.50-2.41 (m, 2H, 溶媒と部分的に重複). LC (条件1): 保持時間= 2.16分; LC/MS: [M+H]+ C31H28NO4として計算;計算値: 478.20; 実測値 478.19.
冷却した(-78℃)、(S)-1-ベンジル 4-メチル 2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.907 g, 8.18 mmol)のTHF(50 mL)溶液に、LiHMDS(9.2 mLの1.0 M/THF, 9.2 mmol)を10分かけて滴下し、〜1時間撹拌した。MeI(0.57 mL, 9.2 mmol)を8分かけて該混合液に滴下し、冷却浴を室温に緩和しながら16.5時間撹拌を続けた。飽和NH4Cl溶液(5 mL)でクエンチした後、ほとんどの有機成分を減圧除去し、該残渣をCH2Cl2(100 mL)と水(40 mL)間に分配した。該有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBiotage(350 g シリカゲル; 25% EtOAc/ヘキサン)で精製して、〜1.0:0.65の比(1H NMR)の、3.65 gの1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネートの2S/3Sおよび2S/3Rジアステレオマー混合物を得た。主要な異性体の立体化学はこの時点では決定せず、該混合液を分離せずに次の工程に用いた。部分的な 1H NMR データ (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 主要なジアステレオマー, δ 4.39 (d, J = 12.3, CH2の1H), 3.33 (s, 3H, H2Oシグナルと重複), 3.50 (d, J = 10.9, NH), 1.13 (d, J = 7.1, 3H); 少量のジアステレオマー, δ 4.27 (d, J =12.3, CH2の1H), 3.76 (d, J = 10.9, NH), 3.64 (s, 3H), 0.77 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間= 2.19分; LC/MS: [M+H]+ C32H30NO4として計算;計算値: 492.22; 実測値 492.15.
冷却した(-78℃)、上記で製造した(2S)-1-ベンジル 4-メチル 3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)スクシネート(3.37 g, 6.86 mmol)のTHF(120 mL)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(20.57 mlの1.0 M/ヘキサン, 20.57 mmol)を10分かけて滴下し、-78℃で20時間撹拌した。該反応混合液を冷却浴から取り外し、〜1M H3PO4/H2O(250 mL)に撹拌しながら迅速に注ぎ入れ、該混合液をエーテル(100 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過して減圧濃縮した。該粗物質のシリカゲルメッシュを調製し、クロマトグラフィー(25% EtOAc/ヘキサン; 重力溶出)で処理して、ベンジルアルコールが混入した1.1 gの(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを無色の粘稠性の油状物として、および不純物として(2S,3R)立体異性体を含む(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)-ブタノエートを得た。後者のサンプルを、同一のカラムクロマトグラフィー精製条件で再処理して、750 mgの精製物質を白色の泡状物質として得た。[注:上記条件下において、該(2S, 3S)異性体を溶出した後、該(2S,3R)異性体を溶出した]。(2S, 3S)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (m, 2H), 7.39-7.08 (m, 16H), 4.67 (d, J = 12.3, 1H), 4.43 (d, J = 12.4, 1H), 4.21 (見かけ上のt, J = 5.2, OH), 3.22 (d, J = 10.1, NH), 3.17 (m, 1H), 3.08 (m, 1H), 〜2.5 (m, 1H, 溶媒シグナルと重複), 1.58 (m, 1H), 0.88 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間= 2.00分; LC/MS: [M+H]+ C31H30NO3として計算;計算値: 464.45; 実測値 464.22. (2S, 3R)異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz): 7.81 (d, J = 7.5, 2H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.63 (d, J= 12.1, 1H), 4.50 (見かけ上のt, J = 4.9, 1H), 4.32 (d, J = 12.1, 1H), 3.59-3.53 (m, 2H), 3.23 (m, 1H), 2.44 (dd, J = 9.0, 8.3, 1H), 1.70 (m, 1H), 0.57 (d, J = 6.8, 3H). LC (条件1): 保持時間= 1.92分; LC/MS: [M+H]+ C31H30NO3として計算;計算値: 464.45; 実測値 464.52.
以下の方法を用いることにより各異性体から製造したラクトン誘導体で実施されたNOE研究に基づいて、DIBAL-還元生成物の相対的立体化学の帰属(relative stereochemical assignment)を行った: 冷却した(氷-水)、(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)-ブタノエート(62.7 mg, 0.135 mmol)のTHF(2.0 mL)溶液に、LiHMDS(50 μLの1.0 M/THF, 0.05 mmol)を加え、該反応混合液を同様の温度で〜2時間撹拌した。該揮発性成分を減圧除去して、該残渣をCH2Cl2(30 mL)、水(20 mL)と飽和NH4Cl水溶液(1 mL)との間に分配した。該有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮し、得られた粗物質をBiotage精製(40 g シリカゲル; 10-15% EtOAc/ヘキサン)で処理して(3S,4S)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンを無色のフィルム状固形物として得た(28.1 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(3S,4R)-4-メチル-3-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ジヒドロフラン-2(3H)-オンと同様に合成した。(3S,4S)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.83 (d, J = 7.5, 2H), 7.46-7.17 (m, 11H), 4.14 (見かけ上のt, J = 8.3, 1H), 3.60 (d, J = 5.8, NH), 3.45 (見かけ上のt, J = 9.2, 1H), 〜2.47 (m, 1H, 溶媒シグナルと部分的に重複), 2.16 (m, 1H), 0.27 (d, J = 6.6, 3H). LC (条件1): 保持時間= 1.98分; LC/MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として計算;計算値: 378.15; 実測値 378.42. (3S,4R)-ラクトン異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.89 (d, J = 7.6, 1H), 7.85 (d, J = 7.3, 1H), 7.46-7.20 (m, 11H), 3.95 (dd, J = 9.1, 4.8, 1H), 3.76 (d, J = 8.8, 1H), 2.96 (d, J = 3.0, NH), 2.92 (dd, J = 6.8, 3, NCH), 1.55 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H). LC (条件1): 保持時間= 2.03分; LC/MS: [M+Na]+ C24H21NNaO2として計算;計算値: 378.15; 実測値 378.49.
(2S,3S)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(119.5 mg, 0.258 mmol)のCH2Cl2(3 ml)溶液にBDMS-Cl(48 mg, 0.312 mmol)を添加した後、イミダゾール(28.8 mg, 0.423 mmol)を添加し、該混合液を周囲条件で14.25時間撹拌した。次いで、該反応混合液をCH2Cl2(30 mL)で希釈し、水洗し(15 mL)、該有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮した。得られた粗物質をBiotage(40 gシリカゲル; 5% EtOAc/ヘキサン)で精製して、TBDMSベースの不純物が混入した(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、無色の粘稠性の油状物として得た(124.4 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-ヒドロキシ-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートと同様に合成した。(2S,3S)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 4.1, 1H), 7.80 (d, J = 4.0, 1H), 7.38-7.07 (m, 16 H), 4.70 (d, J = 12.4, 1H), 4.42 (d, J = 12.3, 1H), 3.28-3.19 (m, 3H), 2.56 (dd, J = 10.1, 5.5, 1H), 1.61 (m, 1H), 0.90 (d, J = 6.8, 3H), 0.70 (s, 9H), -0.13 (s, 3H), -0.16 (s, 3H). LC (条件1, ラン時間を4分に延ばした): 保持時間= 3.26分; LC/MS: [M+H]+ C37H44NO3Siとして計算;計算値: 578.31; 実測値 578.40. (2S,3R)-シリルエーテル異性体: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 7.82 (d, J = 3.0, 1H), 7.80 (d, J = 3.1, 1H), 7.39-7.10 (m, 16H), 4.66 (d, J = 12.4, 1H), 4.39 (d, J = 12.4, 1H), 3.61 (dd, J = 9.9, 5.6, 1H), 3.45 (d, J = 9.5, 1H), 3.41 (dd, J = 10, 6.2, 1H), 2.55 (dd, J = 9.5, 7.3, 1H), 1.74 (m, 1H), 0.77 (s, 9H), 0.61 (d, J = 7.1, 3H), -0.06 (s, 3H), -0.08 (s, 3H).
水素のバルーンを、EtOAc(16 mL)中の(2S,3S)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエート(836 mg, 1.447 mmol)および10% Pd/C(213 mg)の混合液に取り付け、該混合液を室温で〜21時間撹拌した(必要に応じて該バルーンをH2で再充填した)。該反応混合液をCH2Cl2で希釈し、珪藻土(セライト-545(登録商標))のパッドにより濾過し、該パッドをEtOAc(200 mL)、EtOAc/MeOH(1:1 混合液, 200 mL)およびMeOH(750 mL)で洗浄した。有機相を合わせて濃縮し、得られた粗物質からシリカゲルメッシュを調製し、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/i-PrOH/H2Oの8:2:1混合液)で処理して、(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸を白色の綿毛状の固形物として得た(325 mg)。(2S,3R)-ベンジル 4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチル-2-(9-フェニル-9H-フルオレン-9-イルアミノ)ブタノエートを、(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸と同様に合成した。(2S,3S)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76 (dd, J = 10.5, 5.2, 1H), 3.73 (d, J = 3.0, 1H), 3.67 (dd, J = 10.5, 7.0, 1H), 2.37 (m, 1H), 0.97 (d, J = 7.0, 3H), 0.92 (s, 9H), 0.10 (s, 6H). LC/MS: [M+H]+ C11H26NO3Siとして計算;計算値: 248.17; 実測値 248.44. (2S,3R)-アミノ酸異性体: 1H NMR (メタノール-d4, δ = 3.29 ppm, 400 MHz), 3.76-3.75 (m, 2H), 3.60 (d, J = 4.1, 1H), 2.16 (m, 1H), 1.06 (d, J = 7.3, 3H), 0.91 (s, 9H), 0.09 (s, 6H). [M+H]+ C11H26NO3Siとして計算;計算値: 248.17; 実測値 248.44.
(2S,3S)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸(41.9 mg, 0.169 mmol)およびNa2CO3(11.9 mg, 0.112 mmol)の混合液に、水(1 mL)およびNaOH(0.18 mLの1.0 M/H2O, 0.18 mmol)を加え、約1分間超音波処理して反応物の溶解を効率化した。次いで、該混合液を氷-水浴で冷却し、クロロギ酸メチル(0.02 mL, 0.259 mmol)を30秒かけて加え、同様の温度で40分間、その後周囲温度で2.7時間、激しく撹拌を続けた。該反応混合液を水(5 mL)で希釈し、氷-水浴で冷却して1.0 N HCl水溶液(〜0.23 mL)で滴下処理した。該混合液をさらに水(10 mL)で希釈し、CH2Cl2(15 mL, 2x)で抽出した。有機相を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧濃縮してCap-80aをオフホワイト色の固形物として得た。(2S,3R)-2-アミノ-4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-メチルブタン酸をCap-80bと同様に合成した。Cap-80a: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 400 MHz), 12.57 (ブロードのs, 1H), 7.64 (d, J = 8.3, 0.3H), 7.19 (d, J = 8.8, 0.7H), 4.44 (dd, J = 8.1, 4.6, 0.3H), 4.23 (dd, J = 8.7, 4.4, 0.7H), 3.56/3.53 (2つの一重線, 3H), 3.48-3.40 (m, 2H), 2.22-2.10 (m, 1H), 0.85 (s, 9H), 〜0.84 (d, 0.9H, t-Buシグナルと重複), 0.79 (d, J = 7, 2.1H), 0.02/0.01/0.00 (3つの重複した1重線, 6H). LC/MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして計算;計算値: 328.16; 実測値 328.46. Cap-80b: 1H NMR (CDCl3, δ = 7.24 ppm, 400 MHz), 6.00 (ブロードのd, J = 6.8, 1H), 4.36 (dd, J = 7.1, 3.1, 1H), 3.87 (dd, J = 10.5, 3.0, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 10.6, 4.8, 1H), 2.35 (m, 1H), 1.03 (d, J = 7.1, 3H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H). LC/MS: [M+Na]+ C13H27NNaO5Siとして計算;計算値: 328.16; 実測値 328.53. 該粗生成物をさらなる精製は行わずに用いた。
Cap-81
Figure 0005558557
Falb et al. Synthetic Communications 1993, 23, 2839による記載の方法に従って製造した。
Cap-82からCap-85
Cap-82からCap-85を、Cap-51またはCap-13に記載の方法に従って、適当な出発物質から合成した。該サンプルは、それらのエナンチオマー(すなわち、各々、Cap-4、Cap-13、Cap-51およびCap-52)と同様のスペクトル特性を示した。
Figure 0005558557
Cap-86
Figure 0005558557
H2O(15 mL)中のO-メチル-L-トレオニン(3.0 g, 22.55 mmol)、NaOH(0.902 g, 22.55 mmol)の混合液に、ClCO2Me(1.74 mL, 22.55 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を12時間撹拌し、1N HClを用いてpH1に酸性化した。該水相をEtOAc(2x250 mL)、および10% MeOH/CH2Cl2(250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して無色の油状物を得た(4.18 g, 97%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.19 (s, 1H), 3.92-3.97 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.17 (d, J = 7.7 Hz, 3H). LCMS: C7H13NO5として計算;計算値: 191; 実測値: 190 (M-H)-.
Cap-87
Figure 0005558557
H2O(15 mL)中のL-ホモセリン(2.0 g, 9.79 mmol)、Na2CO3(2.08 g, 19.59 mmol)の混合液に、ClCO2Me(0.76 mL, 9.79 mmol)を0℃で滴下した。該混合液を48時間撹拌し、1N HClを用いてpH1に酸性化した。該水相をEtOAc(2X250 mL)で抽出し、有機相を合わせて減圧濃縮して無色の固形物を得た(0.719 g, 28%)(それはその後の工程に用いるのに十分純粋であった)。 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.23 (dd, J = 4.5, 9.1 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.43-3.49 (m, 2H), 2.08 - 2.14 (m, 1H), 1.82 - 1.89 (m, 1H). LCMS: C7H13NO5として計算;計算値: 191; 実測値: 192 (M+H)+.
Cap-88
Figure 0005558557
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、3-ブロモピリジン(1.8 mL, 18.7 mmol)、K2CO3(2.45 g, 17.7 mmol)およびCuI(169 mg, 0.887 mmol)の混合液を、100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温に冷却してH2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。該有機層を少量のH2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClで約pH2に酸性化した。該量を約3分の1に減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH3(MeOH中で3M, 2X200 mL)で洗浄した。適当なフラクションを減圧濃縮し、該残渣(約1.1 g)をH2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた(lyophyllized)。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.00 (s, ブロード, 1H), 7.68 - 7.71 (m, 1H), 7.01 (s, ブロード, 1H), 6.88 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.75 (s, ブロード, 1H), 3.54 (s, 1H), 2.04 - 2.06 (m, 1H), 0.95 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 0.91 (d, J = 6.6 Hz, 3H). LCMS: C10H14N2O2として計算;計算値: 194; 実測値: 195 (M+H)+.
Cap-89
Figure 0005558557
DMSO(10 mL)中のL-バリン(1.0 g, 8.54 mmol)、5-ブロモピリミジン(4.03 g, 17.0 mmol)、K2CO3(2.40 g, 17.4 mmol)およびCuI(179 mg, 0.94 mmol)の混合液を、100℃で12時間加熱した。該反応混合液を室温に冷却してH2O(約150 mL)に注ぎ入れ、EtOAc(x2)で洗浄した。該有機層を少量のH2Oで抽出し、水相を合わせて、6N HClで約pH2に酸性化した。該量を約3分の1に減らし、20gのカチオン交換樹脂(Strata)を加えた。該スラリーを20分間静置し、カチオン交換樹脂(Strata)のパッド(約25g)にロードした。該パッドを、H2O(200 mL)、MeOH(200 mL)、次いでNH3(MeOH中で3M, 2X200 mL)で洗浄した。適当なフラクションを減圧濃縮し、該残渣(約1.1 g)をH2Oに溶解させ、凍らせて凍結乾燥させた(lyophyllized)。表題の化合物を泡状物質として得た(1.02 g, 62%)。 1HNMR (400 MHz, CD3OD)により該混合物はバリンを含むことが示され、純度は推定できなかった。該物質をそのままその後の反応に用いた。 LCMS: C9H13N3O2として計算;計算値: 195; 実測値: 196 (M+H)+.
Cap-90
Figure 0005558557
Cap-90をCap-1の製造に記載の方法に従って製造した。該粗物質をそのままその後の工程に用いた。 LCMS: C11H15NO2として計算;計算値: 193; 実測値: 192 (M-H)-.
以下のcapを、他に記載のない限り、cap 51の製造に用いた方法に従って製造した。
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Cap-117からCap-123
Cap-117からCap-123の製造に関して、該Bocアミノ酸は市販されており、25%TFA/CH2Cl2での処理により脱保護した。LCMSにより反応が完了したと判定された後、該溶媒を減圧除去し、対応するアミノ酸のTFA塩をCap-51についての方法に従ってクロロギ酸メチルでカルバモイル化した。
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Cap-124の製造
(4S,5R)-5-メチル-2-オキソオキサゾリジン-4-カルボン酸
Figure 0005558557
L-トレオニンtert-ブチルエステルの塩酸塩をCap-51の方法に従ってカルバモイル化した。該粗反応混合液を1N HClでpH〜1に酸性化し、該混合液をEtOAc(2X50 mL)で抽出した。有機相を合わせて減圧濃縮し、無色の油状物を得て静置で固化させた。該水層を減圧濃縮し、得られた生成物と無機塩の混合液をEtOAc-CH2Cl2-MeOH(1:1:0.1)でトリチュレートし、次いで該有機相を減圧濃縮して無色の油状物を得て、LCMSによりそれは目的の生成物であることが示された。両方のクロップを合わせて0.52 gの固形物を得た。 1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.60 (m, 1H), 4.04 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 1.49 (d, J = 6.3 Hz, 3H). LCMS: C5H7NO4として計算;計算値: 145; 実測値: 146 (M+H)+.
Cap-125の製造
(S)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-(ジメチルアミノ)ブタン酸
Figure 0005558557
メタノール(15 mL)中のPd(OH)2(20%, 100 mg)、ホルムアルデヒド水溶液(37重量%, 4 ml)、酢酸(0.5 mL)の懸濁液に、(S)-4-アミノ-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ブタン酸(1 g, 4.48 mmol)を加えた。該反応液を水素で数回パージして、水素バルーンとともに室温で終夜撹拌した。該反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))のパッドにより濾過して、該揮発性成分を減圧除去した。得られた粗物質をそのまま次の工程に用いた。 LC/MS: C11H22N2O4として計算;計算値: 246; 実測値: 247 (M+H)+.
3-メチル-N-[(メチルオキシ)カルボニル]-L-ヒスチジン(Cap-126)の製造
Figure 0005558557
この方法はCap-51の製造に用いたものの改変である。THF(10mL)およびH2O(10 mL)中の3-メチル-L-ヒスチジン(0.80 g, 4.70 mmol)懸濁液に、0℃で、NaHCO3(0.88 g, 10.5 mmol)を加えた。得られた混合液をClCO2Me(0.40 mL, 5.20 mmol)で処理して、該混合液を0℃で撹拌した。約2時間撹拌した後、出発物質が残っていないことがLCMSにより示された。該反応液を6N HClでpH 2に酸性化した。
該溶媒を減圧除去し、該残渣を20 mLの20% MeOH/CH2Cl2に懸濁した。該混合液を濾過および濃縮し、薄黄色の泡状物質を得た(1.21 g)。LCMSおよび1H NMRにより、該物質はメチルエステルと目的の生成物の9:1の混合物であることが示された。この物質をTHF(10mL)およびH2O(10mL)中に溶解させ、0℃に冷却し、LiOH(249.1 mg, 10.4 mmol)を加えた。約1時間撹拌した後、エステルが残っていないことがLCMSにより示された。そこで、該混合液を6N HClで酸性化し、該溶媒を減圧除去した。LCMSおよび1H NMRによりエステルがないことを確認した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩として得た(1.91 g, >100%)。該化合物をさらなる精製は行わずにそのままその後の工程に用いた。 1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.84, (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.52 (dd, J = 5.0, 9.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (dd, J = 4.5, 15.6 Hz, 1H, 溶媒により部分的に不明瞭), 3.12 (dd, J = 9.0, 15.6 Hz, 1H).LCMS: C9H13N3O4として計算;計算値: 227.09; 実測値: 228.09 (M+H)+.
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)プロパン酸(Cap-127)の製造
Figure 0005558557
Cap-127を、上記のCap-126の方法に従って、(S)-2-アミノ-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)プロパン酸(1.11 g, 6.56 mmol)、NaHCO3(1.21 g, 14.4 mmol)およびClCO2Me(0.56 mL, 7.28 mmol)から開始して製造した。表題の化合物を無機塩が混入したそのHCl塩(1.79 g, >100%)として得た。LCMSおよび1H NMRにより、約5%のメチルエステルの存在が示された。該粗混合物をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。 1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.90 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 4.48 (dd, J = 5.0, 8.6 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.62 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 3.08 (m, 1H); LCMS: C9H13N3O4として計算;計算値: 227.09; 実測値: 228 (M+H)+.
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸(Cap-128)の製造
Figure 0005558557
工程1. (S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(ynoate)(cj-27b)の製造
Figure 0005558557
CH2Cl2(100 mL)中のcj-27a(1.01 g, 4.74 mmol)、DMAP(58 mg, 0.475 mmol)およびiPr2NEt(1.7 mL, 9.8 mmol)の溶液に、0℃で、Cbz-Cl(0.68 mL, 4.83 mmol)を加えた。該溶液を0℃で4時間撹拌し、洗浄し(1N KHSO4、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮した。該残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(TLC 6:1 ヘキサン:EtOAc)により精製して、表題の化合物(1.30 g, 91%)を無色の油状物として得た。 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35 (s, 5H), 5.35 (d, ブロード, J = 8.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.17 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.48 - 4.53 (m, 1H), 2.68 - 2.81 (m, 2H), 2.00 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 1.44 (s, 9H). LCMS: C17H21NO4として計算;計算値: 303; 実測値: 304 (M+H)+.
工程2. (S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ) プロパノエート(cj-28)の製造
Figure 0005558557
DMF-H2O(5 mL, 4:1)中の(S)-ベンジル 2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ペンタ-4-イン酸(0.50 g, 1.65 mmol)、アスコルビン酸ナトリウム(0.036 g, 0.18 mmol)、CuSO4-5H2O(0.022 g, 0.09 mmol)およびNaN3(0.13 g, 2.1 mmol)の混合液に、室温で、BnBr(0.24 mL, 2.02 mmol)を加え、該混合液を65℃に温めた。5時間後、LCMSにより低い変換が示された。さらなる部のNaN3(100 mg)を加えて12時間加熱を続けた。該反応液をEtOAcおよびH2Oに注ぎ入れ、振盪させた。層を分離し、該水層をEtOAcで3回抽出し、有機相を合わせて洗浄し(H2O x3、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。該残渣をフラッシュ(Biotage, 40+M 0-5% MeOH/CH2Cl2; TLC 3% MeOH/CH2Cl2)により精製して薄黄色の油状物を得て、それを静置で固化させた(748.3 mg, 104%)。該NMRは目的の生成物と一致したが、DMFの存在が示唆された。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (s, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.25 (m, 1H), 3.16 (dd, J = 1.0, 5.3 Hz, 1H), 3.06 (dd, J = 5.3, 14.7 Hz), 2.96 (dd, J = 9.1, 14.7 Hz, 1H), 1.31 (s, 9H).
LCMS: C24H28N4O4として計算;計算値: 436; 実測値: 437 (M+H)+.
工程2. (S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(cj-29)の製造
Figure 0005558557
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(0.52 g, 1.15 mmol)/CH2Cl2溶液に、TFA(4 mL)を加えた。該混合液を室温で2時間撹拌した。該混合液を減圧濃縮して無色の油状物を得て、それを静置で固化させた。この物質をTHF-H2Oに溶解させて0℃に冷却した。固体のNaHCO3(0.25 g, 3.00 mmol)を加え、続いてClCO2Me(0.25 mL, 3.25 mmol)を加えた。1.5時間撹拌した後、該混合液を6N HClでpH〜2に酸性化し、その後H2O-EtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、該水相をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせて洗浄し(H2O、食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、減圧濃縮して無色の油状物を得て(505.8 mg, 111%, NMRにより未同定の不純物の存在が示唆された)、それをポンピング下で放置の間に固化した。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.27 - 7.32 (m, 10H), 5.54 (s, 2H), 5.10 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 5.06 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.32 - 4.37 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.09 (dd, J = 5.6, 14.7 Hz, 1H), 2.98 (dd, J = 9.6, 14.7 Hz, 1H). LCMS: C21H22N4O4として計算;計算値: 394; 実測値: 395 (M+H)+.
工程3. (S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸(Cap-128)の製造
Figure 0005558557
(S)-ベンジル 3-(1-ベンジル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-2-(メトキシカルボニルアミノ)プロパノエート(502 mg, 1.11 mmol)をPd-C(82 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で12時間、水素化した。該混合液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過して減圧濃縮した。(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)プロパン酸を、約10%のメチルエステルが混入した無色のガム状物質として得た(266 mg, 111%)。該物質をさらなる精製は行わずにそのまま用いた。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.78 (s, ブロード, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.19 - 4.24 (m, 1H), 3.49 (s, 3H), 3.12 (dd, J = 4.8 Hz, 14.9 Hz, 1H), 2.96 (dd, J = 9.9, 15.0 Hz, 1H). LCMS: C7H10N4O4として計算;計算値: 214; 実測値: 215 (M+H)+.
(S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(Cap-129)の製造
Figure 0005558557
工程1. (S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(cj-31)の製造
Figure 0005558557
CH3CN(12 mL)中の(S)-ベンジル 2-オキソオキセタン-3-イルカルバメート(0.67 g, 3.03 mmol)、およびピラゾール(0.22 g, 3.29 mmol)の懸濁液を50℃で24時間加熱した。該混合液を終夜室温に冷却し、該固形物を濾過して(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(330.1 mg)を得た。該濾液を減圧濃縮した後、少量のCH3CN(約4 mL)でトリチュレートして第2のクロップを得た(43.5 mg)。総収量は370.4 mg (44%)。 m.p. 165.5 - 168℃. lit m.p. 168.5 - 169.5 [Vederas et al. J. Am. Chem. Soc. 1985, 107, 7105]. 1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.51 (d, J = 2.0, 1H), 7.48 (s, J = 1.5 Hz, 1H), 7.24 - 7.34 (m, 5H), 6.23 m, 1H), 5.05 (d, 12.7 H, 1H), 5.03 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 4.59 - 4.66 (m, 2H), 4.42 - 4.49 (m, 1H). LCMS: C14H15N3O4として計算;計算値: 289; 実測値: 290 (M+H)+.
工程2. (S)-2-(メトキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(Cap-129)の製造
Figure 0005558557
(S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-3-(1H-ピラゾール-1-イル)プロパン酸(0.20 g, 0.70 mmol)を、Pd-C(45 mg)の存在下、MeOH(5 mL)中において大気圧で2時間、水素化した。該生成物はMeOHに不溶性であると思われたので、該反応混合液を5mLのH2Oおよび数滴の6N HClで希釈した。該均一な溶液を珪藻土(セライト(登録商標))により濾過し、該MeOHを減圧除去した。残った溶液を凍らせて凍結乾燥させて黄色の泡状物質を得た(188.9 mg)。この物質をTHF-H2O(1:1, 10mL)に懸濁させた後、0℃に冷却した。該冷混合液に、NaHCO3(146.0 mg, 1.74 mmol)を慎重に加えた(CO2が発生)。ガスの発生が停止した後(約15分)、ClCO2Me(0.06 mL, 0.78 mmol)を滴下した。該混合液を2時間撹拌し、6N HClでpH〜2に酸性化してEtOAcに注ぎ入れた。層を分離し、該水相をEtOAC(x5)で抽出した。有機層を合わせて洗浄し(食塩水)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮して表題の化合物を無色の固形物として得た(117.8 mg, 79%)。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.04 (s, 1H), 7.63 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.19 (見かけ上のt, J = 2.0 Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 3.0, 12.9 Hz, 1H), 4.29 - 4.41 (m, 2H), 3.48 (s, 3H). LCMS: C8H11N3O4として計算;計算値: 213; 実測値: 214 (M+H)+.
Cap-130. N-アセチル-(R)-フェニルグリシン
Figure 0005558557
Calmes, M.; Daunis, J.; Jacquier, R.; Verducci, J. Tetrahedron, 1987, 43(10), 2285に記載の方法と同様に、市販の(R)-フェニルグリシンアナログのアシル化によってCap-130を製造した。
Cap-131
Figure 0005558557
工程a: ジメチルカルバモイルクロリド(0.92 mL, 10 mmol)を、THF(50 mL)中の(S)-ベンジル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(2.44 g; 10 mmol)およびヒューニッヒ塩基(3.67 mL, 21 mmol)の溶液に、ゆっくりと加えた。得られた白色の懸濁液を室温で終夜(16時間)撹拌し、減圧下で濃縮した。該残渣を酢酸エチルと水間に分配した。該有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた黄色の油状物を、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。フラクションを集めて減圧下で濃縮し、2.35 g(85%)の澄明な油状物を得た。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.84 (d, J=6.95 Hz, 3H) 0.89 (d, J=6.59 Hz, 3H) 1.98-2.15 (m, 1H) 2.80 (s, 6H) 5.01-5.09 (m, J=12.44 Hz, 1H) 5.13 (d, J=12.44 Hz, 1H), 6.22 (d, J=8.05 Hz, 1H) 7.26-7.42 (m, 5H). LC (条件1): 保持時間= 1.76分; MS: [M+H]+ C16H22N2O3として計算;計算値: 279.17; 実測値 279.03.
工程b: 上記で製造した中間体(2.35 g; 8.45 mmol)のMeOH(50 mL)溶液に、Pd/C(10%;200 mg)を加え、得られた黒色の懸濁液をN2(3x)でフラッシュし、H2の1気圧下に置いた。該混合液を室温で終夜撹拌し、マイクロファイバーのフィルターで濾過して触媒を除去した。次いで、得られた澄明な溶液を減圧下で濃縮して1.43 g(89%)のCap-131を白色の泡状物質として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.87 (d, J=4.27 Hz, 3H) 0.88 (d, J=3.97 Hz, 3H) 1.93-2.11 (m, 1H), 2.80 (s, 6H) 3.90 (dd, J=8.39, 6.87 Hz, 1H) 5.93 (d, J=8.54 Hz, 1H) 12.36 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間= 0.33分; MS: [M+H]+ C8H17N2O3として計算;計算値: 1898.12; 実測値 189.04.
Cap-132
Figure 0005558557
Cap-131に記載の方法に従って、(S)-ベンジル 2-アミノプロパノエート塩酸塩からCap-132を製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.27 (d, J=7.32 Hz, 3H) 2.80 (s, 6H) 4.06 (qt, 1H) 6.36 (d, J=7.32 Hz, 1H) 12.27 (s, 1H). LC (条件1): 保持時間= 0.15分; MS: [M+H]+ C6H13N2O3として計算;計算値: 161.09; 実測値 161.00.
Cap-133
Figure 0005558557
Cap-47に記載の方法に従って、(S)-tert-ブチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩およびクロロギ酸2-フルオロエチルからCap-133を製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.87 (t, J = 6.71 Hz, 6H) 1.97-2.10 (m, 1H) 3.83 (dd, J=8.39, 5.95 Hz, 1H) 4.14-4.18 (m, 1H) 4.20-4.25 (m, 1H) 4.50-4.54 (m, 1H) 4.59-4.65 (m, 1H) 7.51 (d, J = 8.54 Hz, 1H) 12.54 (s, 1H).
Cap-134
Figure 0005558557
Cap-51に記載の方法に従って、(S)-ジエチルアラニンおよびクロロギ酸メチルからCap-134を製造した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.72-0.89 (m, 6H) 1.15-1.38 (m, 4H) 1.54-1.66 (m, 1H) 3.46-3.63 (m, 3H) 4.09 (dd, J = 8.85, 5.19 Hz, 1H) 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 1H) 12.55 (s, 1H). LC (条件 2): 保持時間= 0.66分; LC/MS: [M+H]+ C9H18NO4として計算;計算値: 204.12; 実測値 204.02.
Cap-135
Figure 0005558557
メタノール(5 mL)中のD-2-アミノ-(4-フルオロフェニル)酢酸(338 mg, 2.00 mmol)、1N HCl/エーテル(2.0 mL, 2.0 mmol)およびホルマリン(37%, 1 mL)の溶液を、10%パラジウム炭素(60 mg)により16時間、25℃でバルーン水素化処理した。ついで、該混合液をセライトにより濾過し、Cap-135を白色の泡状物質として得た(316 mg, 80%)。 1H NMR (300 MHz, MeOH-d4) δ 7.59 (dd, J = 8.80, 5.10 Hz, 2H), 7.29 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 5.17 (s, 1H), 3.05 (v ブロードのs, 3H), 2.63 (v ブロードのs, 3H); 保持時間= 0.19分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]+ C10H13FNO2として計算;計算値: 198.09; 実測値: 198.10.
Cap-136
Figure 0005558557
冷却した(-50℃)、1-ベンジル-1H-イミダゾール(1.58 g, 10.0 mmol)/無水ジエチルエーテル(50 mL)懸濁液に、窒素下において、n-ブチル リチウム(2.5 M/ヘキサン, 4.0 mL, 10.0 mmol)を滴下した。-50℃で20分間撹拌した後、該反応混合液中に乾燥二酸化炭素(Drieriteを通した)を10分間バブルし、その後、25℃に昇温させた。反応混合液への二酸化炭素の添加により形成された重い沈殿物を濾過し、吸湿性の白色の固形物を得て、それを水(7 mL)に溶解させ、pH = 3に酸性化し、冷却し、スクラッチングを用いて結晶化を誘導した。該沈殿物を濾過して白色の固形物を得て、それをメタノール中に懸濁し、1N HCl/ジエチルエーテル(4 mL)で処理して、減圧濃縮した。該残渣を水(5 mL)から凍結乾燥させて、Cap-136を白色の固形物として得た(817 mg, 40%)。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.50-7.31 (m, 5H), 5.77 (s, 2H); 保持時間= 0.51分 (条件-MS-W5); 95% 均一性指数; LRMS: [M+H]+ C11H12N2O2として計算;計算値: 203.08; 実測値: 203.11.
Cap-137
Figure 0005558557
Cap-137, 工程a
Figure 0005558557
無水ジオキサン(10 mL)中の、1-クロロ-3-シアノイソキノリン(WO 2003/ 099274の方法に従って製造)(188 mg, 1.00 mmol)、フッ化セシウム(303.8 mg, 2.00 mmol)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム ジクロリド(10 mg, 0.02 mmol)および2-(トリブチルスタンニル)フラン(378 μL, 1.20 mmol)の懸濁液を、窒素下において80℃で16時間加熱した後、25℃に冷却し、飽和したフッ化カリウム水溶液で、1時間、激しく撹拌して処理した。該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機相を分離し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。該残渣をシリカゲル(0%から30%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-137,工程aを白色の固形物として得て(230 mg, 105%)、それをそのまま用いた。 保持時間= 1.95分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LRMS: [M+H]+ C14H8N2Oとして計算;計算値: 221.07; 実測値: 221.12.
Cap-137
Figure 0005558557
四塩化炭素(1 mL)、アセトニトリル(1 mL)および水(1.5 mL)中の、Cap 137,工程a(110 mg, 0.50 mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(438 mg, 2.05 mmol)の懸濁液に、三塩化ルテニウム水和物(ruthenium trichloride hydrate)(2 mg, 0.011 mmol)を一度に加えた。該混合液を25℃で2時間撹拌し、次いでジクロロメタンと水間に分配した。該水層を分離し、ジクロロメタンでもう2回抽出し、ジクロロメタン抽出物を合わせてNa2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。該残渣をヘキサンでトリチュレートして、Cap-137(55 mg, 55%)を灰色がかった色の固形物として得た。保持時間= 1.10分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H8N2O2として計算;計算値: 200.08; 実測値: 200.08.
Cap 138から158
合成ストラテジー メソッドA
Figure 0005558557
Cap-138
Figure 0005558557
Cap-138, 工程a
Figure 0005558557
撹拌した、乾燥テトラヒドロフラン(20 mL)中の5-ヒドロキシイソキノリン(WO 2003/ 099274の方法に従って製造)(2.0 g, 13.8 mmol)およびトリフェニルホスフィン(4.3 g, 16.5 mmol)の懸濁液に、乾燥メタノール(0.8 mL)およびアゾジカルボン酸ジエチル(3.0 mL, 16.50 mmol)を少しずつ加えた。該混合液を室温で20時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。該残渣をシリカゲルに予め吸収させ(preabsorb)、精製(40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)して、Cap-138,工程aを薄黄色の固形物として得た(1.00 g, 45%)。 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 9.19 (s, 1H), 8.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.52-7.50 (m, 2H), 7.00-6.99 (m, 1H), 4.01 (s, 3H); 保持時間= 0.66分 (条件 D2); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H10NOとして計算;計算値: 160.08; 実測値 160.1.
Cap-138, 工程b
Figure 0005558557
撹拌した、Cap 138,工程a(2.34 g, 14.7 mmol)/無水ジクロロメタン(50 mL)溶液に、室温で、メタ-クロロ過安息香酸(77%, 3.42 g, 19.8 mmol)を一度に加えた。20時間撹拌した後、粉末炭酸カリウム(2.0 g)を加え、該混合液を1時間室温で撹拌し、その後、濾過および濃縮して、Cap-138,工程bを淡い黄色の固形物として得て(2.15 g, 83.3%)、それは続く工程で用いるのに十分純粋であった。 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 8.73 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.11 (dd, J = 7.3, 1.7 Hz, 1H), 8.04 (d, J=7.1 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H); 保持時間= 0.92分, (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H10NO2として計算;計算値: 176.07; 実測値: 176.0.
Cap-138, 工程c
Figure 0005558557
撹拌した、乾燥アセトニトリル(20 mL)中のCap 138,工程b(0.70 g, 4.00 mmol)およびトリエチルアミン(1.1 mL, 8.00 mmol)の溶液に、室温で、窒素下においてトリメチルシリルシアニド(1.60 mL, 12.00 mmol)を加えた。該混合液を75℃まで20時間加熱した後、室温に冷却し、酢酸エチルで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄し、その後、Na2SO4で乾燥させて溶媒を濃縮した。該残渣を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサンから25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で処理して、Cap-138,工程c(498.7 mg)を白色の結晶性固形物として得て、加えて223 mgのさらなるCap-138,工程cを濾過物から回収した。 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 8.63 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.04 (s, 3H); 保持時間= 1.75分, (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H9N2Oとして計算;計算値: 185.07; 実測値: 185.10.
Cap-138
Figure 0005558557
Cap-138,工程c(0.45 g, 2.44 mmol)を5N 水酸化ナトリウム溶液(10 mL)で処理し、得られた懸濁液を85℃まで4時間加熱し、25℃に冷却し、ジクロロメタンで希釈し、1N塩酸で酸性化した。該有機相を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥させ、1/4の容積まで濃縮し、濾過して、Cap-138を黄色の固形物として得た(0.44g, 88.9%)。 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ 13.6 (ブロードのs, 1H), 8.56 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.71-7.67 (m, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.02 (s, 3H); 保持時間= 0.70分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H10NO3として計算;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.

合成ストラテジー メソッドB(Tetrahedron Letters, 2001, 42, 6707から).
Figure 0005558557
Cap-139
Figure 0005558557
Cap-139, 工程a
Figure 0005558557
アルゴン-脱気した、無水トルエン(6 mL)中の1-クロロ-6-メトキシイソキノリン(WO2003/099274の方法に従って製造)(1.2 g, 6.2 mmol)、シアン化カリウム(0.40 g, 6.2 mmol)、1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(0.27 g, 0.62 mmol)および酢酸パラジウム(II)(70 mg, 0.31 mmol)の懸濁液を含む、厚壁のスクリュートップバイアルに、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(0.29 mL, 2.48 mmol)を加えた。該試験管の封をし、150℃まで22時間加熱した後、25℃に冷却した。該反応液を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。該残渣を、シリカゲル(5%酢酸エチル/ヘキサンから25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-139,工程aを白色の固形物として得た(669.7 mg)。 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 8.54 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.41-7.39 (m, 1H), 7.13 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.98 (s, 3H); 保持時間= 1.66分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H9N2Oとして計算;計算値: 185.07; 実測値: 185.2.
Cap-139
Figure 0005558557
Cap-139は、Cap 138に記載の方法に従って、5N NaOHを用いたCap-139,工程aの塩基性加水分解から製造した。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 13.63 (v ブロードのs, 1H), 8.60 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 9.3, 2.5 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H); 保持時間= 0.64分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C11H10NO3として計算;計算値: 204.07; 実測値: 204.05.
Cap-140
Figure 0005558557
Cap-140, 工程a
Figure 0005558557
激しく撹拌した、乾燥ジメチルアセトアミド(2 mL)中の1,3-ジクロロ-5-エトキシイソキノリン(WO2005/051410の方法に従って製造)(482 mg, 2.00 mmol)、酢酸パラジウム(II)(9 mg, 0.04 mmol)、炭酸ナトリウム(223 mg, 2.10 mmol)および1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(35 mg, 0.08 mmol)の混合液に、25℃で、窒素下において、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(60 mL, 0.40 mmol)を加えた。10分後、該混合液を150℃に加熱した。アセトンシアノヒドリンの保存液(457 μLのアセトンシアノヒドリン/4.34 mL DMAから製造)を、シリンジポンプを用いて、1 mLずつ、18時間にかけて加えた。次いで、該混合液を酢酸エチルと水間に分配し、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。該残渣を、シリカゲル(10%酢酸エチル/ヘキサンから40%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製し、Cap-140,工程aを黄色の固形物として得た(160 mg, 34%)。 保持時間= 2.46分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C12H9ClN2Oとして計算;計算値: 233.05; 実測値: 233.08.
Cap-140
Figure 0005558557
Cap-140は、Cap 141の製造方法に記載のように、12N HClを用いたCap-140,工程aの酸加水分解により製造した。 保持時間= 2.24分 (条件-MS-W2); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C12H11ClNO3として計算;計算値: 252.04; 実測値: 252.02.
Cap-141
Figure 0005558557
Cap-141, 工程a
Figure 0005558557
Cap-141, 工程aは、Cap-140, 工程aの製造方法に記載されるとおり(下記参照)、1-ブロモ-3-フルオロイソキノリン(J. Med. Chem. 1970, 13, 613に概説された方法を用いて3-アミノ-1-ブロモイソキノリンから製造)から製造した。 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.35 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.83 (t, J = 7.63 Hz, 1H), 7.77-7.73 (m, 1H), 7.55 (s, 1H); 保持時間= 1.60分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H6FN2として計算;計算値: 173.05; 実測値: 172.99.
Cap-141
Figure 0005558557
Cap-141, 工程a(83 mg, 0.48 mmol)を12N HCl(3 mL)で処理して、得られたスラリーを80℃まで16時間加熱した後、室温に冷却し、水(3 mL)で希釈した。該混合液を10分間撹拌した後、濾過し、Cap-141をオフホワイト色の固形物として得た(44.1 mg, 47.8%)。該濾過物をジクロロメタンで希釈し、食塩水で洗浄して、乾燥させ、濃縮して、さらなるCap-141を得た(それは続く工程でそのまま用いるのに十分純粋であった)(29.30 mg, 31.8%)。 1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz) δ 14.0 (ブロードのs, 1H), 8.59-8.57 (m, 1H), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.88-7.85 (m, 2H), 7.74-7.71 (m, 1H); 保持時間= 1.33分 (条件-D1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H7FNO2として計算;計算値: 192.05; 実測値: 191.97.
Cap-142
Figure 0005558557
Cap-142, 工程a
Figure 0005558557
Cap-142 工程aは、Cap-138 工程bおよびcの2つの工程の製造方法に記載のとおり、4-ブロモイソキノリン N-オキシドから製造した。 保持時間= 1.45分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C10H6BrN2として計算;計算値: 232.97; 実測値: 233.00.
Cap-142, 工程b
Figure 0005558557
アルゴン-脱気した、無水トルエン(1 mL)中のCap-142, 工程a(116 mg, 0.50 mmol)、リン酸三カリウム(170 mg, 0.80 mmol)、酢酸パラジウム(II)(3.4 mg, 0.015 mmol)および2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(11 mg, 0.03 mmol)の懸濁液に、モルホリン(61 μL, 0.70 mmol)を加えた。該混合液を100℃まで16時間加熱し、25℃に冷却し、珪藻土(セライト(登録商標))により濾過した。シリカゲル(10%から70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で該残渣を精製し、Cap-142, 工程b(38 mg, 32%)を黄色の固形物として得て、続く工程にそのまま用いた。 保持時間= 1.26分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C14H14N3Oとして計算;計算値: 240.11; 実測値: 240.13.
Cap-142
Figure 0005558557
Cap-142は、Cap 138の方法に記載のとおり、5N 水酸化ナトリウムを用いて、Cap-142, 工程bから製造した。保持時間= 0.72分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C14H15N2O3として計算;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-143
Figure 0005558557
Cap-143, 工程a
Figure 0005558557
撹拌した3-アミノ-1-ブロモイソキノリン(444 mg, 2.00 mmol)/無水ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%, 未洗浄(unwashed), 96 mg, 2.4 mmol)を一度に加えた。該混合液を25℃で5分間撹拌した後、2-ブロモエチルエーテル(90%, 250 μL, 2.00 mmol)を加えた。該混合液を、25℃で5時間および75℃で72時間撹拌し、その後、25℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチして酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過および濃縮した。シリカゲル(0%から70%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で該残渣を精製し、Cap-143, 工程aを黄色の固形物として得た(180 mg, 31%)。 保持時間= 1.75分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C13H14BrN2Oとして計算;計算値: 293.03; 実測値: 293.04.
Cap-143
Figure 0005558557
冷却した(-60℃)、Cap-143, 工程a(154 mg, 0.527 mmol)/無水テトラヒドロフラン(5 mL)溶液に、n-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5 M, 0.25 mL, 0.633 mmol)溶液を加えた。10分後、該反応混合液に乾燥二酸化炭素を10分間バブルし、その後、1N HClでクエンチし、25℃に昇温させた。次いで、該混合液をジクロロメタン(3 x 30 mL)で抽出し、有機抽出物を合わせて減圧濃縮した。逆相HPLC(MeOH/水/TFA)により該残渣を精製し、Cap-143を得た(16 mg, 12%)。 保持時間= 1.10分 (条件-MS-W1); 90% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C14H15N2O3として計算;計算値: 259.11; 実測値: 259.08.
Cap-144
Figure 0005558557
Cap-144, 工程a
Figure 0005558557
1,3-ジクロロイソキノリン(2.75 g, 13.89 mmol)を、少しずつ、冷却した(0℃)発煙硝酸(10 mL)および濃硫酸(10 mL)の溶液に加えた。該混合液を0℃で0.5時間撹拌した後、徐々に25℃に昇温させ、そこで16時間撹拌した。次いで、該混合液を砕いた氷(chopped ice)および水の入ったビーカーに注ぎ入れ、得られた懸濁液を0℃で1時間撹拌した後、濾過して、Cap-144, 工程a(2.73 g, 81%)を黄色の固形物として得て、それをそのまま用いた。 保持時間= 2.01分. (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C9H5Cl2N2O2として計算;計算値: 242.97; 実測値: 242.92.
Cap-144, 工程b
Figure 0005558557
Cap-144, 工程a(0.30 g, 1.23 mmol)をメタノール(60 mL)に溶解させて、酸化白金(30 mg)で処理した。該懸濁液を、1.5時間、パール(Parr)水素化(7 psiのH2)の処理をした後、ホルマリン(5 mL)およびさらなる酸化白金(30 mg)を加えた。該懸濁液を、45 psiのH2で13時間、パール水素化の再処理をした後、珪藻土(セライト(登録商標))により吸引濾過し、1/4の容積まで濃縮した。生じた沈殿物を吸引濾過して、表題の化合物を黄色の固形物として得て、それをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(5%酢酸エチル/ヘキサンから25%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で処理して、Cap-144, 工程b(231 mg, 78%)を淡黄色の固形物として得た。保持時間= 2.36分 (条件-D1); 95% 均一性指数; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.02 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.57-7.53 (m, 1H), 7.30 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 2.88 (s, 6H); LCMS: [M+H]+ C11H11Cl2N2として計算;計算値: 241.03; 実測値: 241.02. HRMS: [M+H]+ C11H11Cl2N2として計算;計算値: 241.0299; 実測値: 241.0296.
Cap-144, 工程c
Figure 0005558557
Cap-144, 工程cは、Cap-139, 工程aの製造において記載された方法に従って、Cap-144, 工程bから製造した。保持時間= 2.19分 (条件-D1); 95% 均一性指数; LCMS: [M+H]+ C12H11ClN3として計算;計算値: 232.06; 実測値: 232.03. HRMS: [M+H]+ C12H11ClN3として計算;計算値: 232.0642; 実測値: 232.0631.
Cap-144
Figure 0005558557
Cap-141に記載の方法に従って、Cap-144を製造した。保持時間= 2.36分 (条件-D1); 90%; LCMS: [M+H]+ C12H12ClN2O2として計算;計算値: 238.01; 実測値: 238.09.
Cap-145から162
Cap-145から162は、他に記載のない限り以下の概説の通り、Cap-138(メソッドA)またはCap-139(メソッドB)の製造について記載された方法に従って、適当な1-クロロイソキノリンから製造した。
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Figure 0005558557
Cap-163
Figure 0005558557
2-ケト酪酸(1.0 g, 9.8 mmol)/ジエチルエーテル(25 ml)溶液に、フェニルマグネシウムブロミド(22 ml, 1M/THF)を滴下した。該反応液を、窒素下において、〜25℃で17.5時間、撹拌した。該反応液を1N HClで酸性化して、該生成物を酢酸エチル(3 x 100 ml)で抽出した。有機層を合わせて、水、続いて食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた。減圧濃縮した後、白色の固形物を得た。該固形物をヘキサン/酢酸エチルから再結晶化して、Cap-163を白色の針状晶(883.5 mg)として得た。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 12.71 (ブロードのs, 1 H), 7.54-7.52 (m, 2H), 7.34-7.31 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 1H), 5.52-5.39 (ブロードのs, 1H), 2.11 (m, 1H), 1.88 (m, 1H), 0.79 (見かけ上のt, J = 7.4 Hz, 3H).
Cap-164
Figure 0005558557
MeOH(40 mL)中の2-アミノ-2-フェニル酪酸(1.5 g, 8.4 mmol)、ホルムアルデヒド(14 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10% Pd/C(0.5 mg)の混合液を、パール(Parr)ボトル中で42時間、50 psiで、H2に曝露した。該反応液をセライトにより濾過して減圧濃縮し、該残渣をMeOH(36 mL)に溶解させ、該生成物を逆相HPLC(MeOH/H20/TFA)を用いて精製して、Cap-164のTFA塩を白色の固形物として得た(1.7 g)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.54-7.47 (m, 5H), 2.63 (m, 1H), 2.55 (s, 6H), 2.31 (m, 1H), 0.95 (見かけ上のt, J = 7.3 Hz, 3H).
Cap-165
Figure 0005558557
1,2-ジクロロエタン(7 ml)中の2-アミノ-2-インダンカルボン酸(258.6 mg, 1.46 mmol)およびギ酸(0.6 ml, 15.9 mmol)の混合液に、ホルムアルデヒド(0.6 ml, 37%/水)を加えた。該混合液を〜25℃で15分間撹拌した後、70℃で8時間加熱した。揮発性成分を減圧除去し、該残渣をDMF(14 mL)に溶解させ、逆相HPLC(MeOH/H20/TFA)により精製して、Cap-165のTFA塩を粘稠性の油状物として得た(120.2 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.29-7.21 (m, 4 H), 3.61 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 3.50 (d, J = 17.4 Hz, 2H), 2.75 (s, 6H). LC/MS: [M+H]+ C12H16NO2として計算;計算値: 206.12; 実測値: 206.07.
Cap-166aおよび-166b
Figure 0005558557
Cap-166aおよび-166bは、ベンジルエステル中間体を85:15 ヘプタン/エタノール混合液により10 mL/分溶出速度で25分間溶出するsemi-prep Chrialcel OJ column, 20 x 250 mm, 10 μmを用いて分離したことを除いて、Cap-7aおよびCap-7bの合成について記載されたメソッドに従って、(1S, 4S)-(+)-2-メチル-2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(2HBr)から製造した。Cap-166b: 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz): 7.45 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.27-7.19 (m, 3H), 4.09 (s, 1H), 3.34 (見かけ上のブロードのs, 1H), 3.16 (見かけ上のブロードのs, 1H), 2.83 (d, J=10.1 Hz, 1H), 2.71 (m, 2H), 2.46 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.77 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 1.63 (d, J = 9.8 Hz, 1H). LC/MS: [M+H]+ C14H19N2O2として計算;計算値: 247.14; 実測値: 247.11.
Cap-167
Figure 0005558557
ラセミのBoc-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドールカルボン酸(1.0g, 3.8 mmol)/20% TFA/CH2Cl2溶液を、〜25℃で4時間撹拌した。全ての揮発性成分を減圧除去した。MeOH中の、得られた粗物質、ホルムアルデヒド(15 mL, 37%/水)、1N HCl(10 mL)および10% Pd/C(10 mg)の混合液を、パールボトル中で23時間、H2(40 PSI)に曝露した。該反応混合液をセライトにより濾過し、減圧濃縮して、Cap-167を黄色の泡状物質として得た(873.5 mg)。 1H NMR (DMSO-d6, δ = 2.5 ppm, 500 MHz) 7.59-7.38 (m, 4H), 5.59 (s, 1H), 4.84 (d, J = 14 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H). LC/MS: [M+H]+ C10H12NO2として計算;計算値: 178.09; 実測値: 178.65.
Cap-168
Figure 0005558557
ラセミのCap-168は、Cap-167の製造について記載された方法に従って、ラセミのBoc-アミノインダン-1-カルボン酸から製造した。該粗物質はそのままで用いた。
Cap-169
Figure 0005558557
MeOH(60 mL)中の2-アミノ-2-フェニルプロパン酸塩酸塩(5.0 g, 2.5 mmol)、ホルムアルデヒド(15 ml, 37%/水)、1N HCl(15 ml)、および10% Pd/C(1.32 g)の混合液を、パールボトルに入れ、水素(55 PSI)下において4日間振盪させた。該反応混合液を、セライトにより濾過し、減圧濃縮した。該残渣をMeOHに溶解させ、逆相プレパラティブ-HPLC(MeOH/水/TFA)により精製して、Cap-169のTFA塩を粘稠性の半-固形物として得た(2.1 g)。 1H NMR (CDCl3, δ = 7.26 ppm, 500 MHz): 7.58-7.52 (m, 2 H), 7.39-7.33 (m, 3H), 2.86 (ブロードのs, 3H), 2.47 (ブロードのs, 3H), 1.93 (s, 3H). LC/MS: [M+H]+ C11H16NO2として計算;計算値: 194.12; 実測値: 194.12.
Cap-170
Figure 0005558557
(S)-2-アミノ-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)酢酸(505mg; 3.18mmol;Astatechから入手)/水(15ml)に、炭酸ナトリウム(673mg; 6.35mmol)を加え、得られた混合液を0℃に冷却した後、クロロぎ酸メチル(0.26ml; 3.33mmol)を5分かけて滴下した。該反応液を、氷浴が溶けるにつれて周囲温度にゆっくりと緩和しながら、18時間撹拌した。次いで、該反応混合液を1N HClと酢酸エチル間に分配した。有機層を除去し、水層をさらなる2部の酢酸エチルでさらに抽出した。有機層を合わせて食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過および減圧濃縮して、無色の残渣を得た。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.65 (1 H, ブロードのs), 7.44 (1 H, d, J=8.24 Hz), 3.77 - 3.95 (3 H, m), 3.54 (3 H, s), 3.11 - 3.26 (2 H, m), 1.82 - 1.95 (1 H, m), 1.41 - 1.55 (2 H, m), 1.21 - 1.39 (2 H, m); LC/MS: [M+H]+ C9H16NO5として計算;計算値: 218.1; 実測値 218.1.
Cap-171
Figure 0005558557
酢酸エチル(7 ml)およびCH2Cl2(4.00 ml)中の2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イリデン)酢酸メチル(200 mg, 0.721 mmol; Il Farmaco (2001), 56, 609-613)の溶液を、窒素を10分間バブルすることにより脱気した。次いで、二炭酸ジメチル(0.116 ml, 1.082 mmol)およびPd/C(20 mg, 0.019 mmol)を加え、該反応混合液を、水素バルーンを装着して周囲温度で終夜撹拌し、その時点でTLC(95:5 CH2Cl2/MeOH: 1g Ce(NH4)2SO4、6g モリブデン酸アンモニウム、6ml 硫酸、および100ml 水から作製した染色剤で可視化した)により変換の完了が示された。該反応液をセライトにより濾過して濃縮した。該残渣を、Biotage(登録商標)(25サンプレットにジクロロメタンとともにロード; 3CVのジクロロメタン、次いで250ml以上の0から5% MeOH/ジクロロメタン、その後250mlの5% MeOH/ジクロロメタンでのホールドにより、25Sカラムで溶出; 9ml フラクション)により精製した。目的の物質を含有するフラクションを集めて、120mg(81%)の、無色の油状物としての2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)酢酸メチルまで濃縮した。 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-D) δ ppm 3.29 - 3.40 (m, J=6.71 Hz, 1 H) 3.70 (s, 3 H) 3.74 (s, 3 H) 4.55 (t, J=6.41 Hz, 1 H) 4.58 - 4.68 (m, 2 H) 4.67 - 4.78 (m, 2 H) 5.31 (ブロードのs, 1 H). LC/MS: [M+H]+ C8H14NO5として計算;計算値: 204.2; 実測値 204.0.
THF(2 mL)および水(0.5 mL)中の2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)酢酸メチル(50 mg, 0.246 mmol)に、水酸化リチウム一水和物(10.33 mg, 0.246 mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で終夜撹拌した。TLC(1:1 EA/ヘキサン; Hanessian染色液[1g Ce(NH4)2SO4, 6g モリブデン酸アンモニウム, 6ml 硫酸, および100ml 水])により、〜10%の出発物質の残存が示された。さらなる3mgのLiOHを加えて終夜撹拌し、その時点で、TLCにより出発物質が残存しないことが示された。減圧濃縮して高真空に終夜設置し、55mgの2-(メトキシカルボニルアミノ)-2-(オキセタン-3-イル)酢酸リチウムを無色の固形物として得た。 1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 3.39 - 3.47 (m, 1 H) 3.67 (s, 3 H) 4.28 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 4.64 (t, J=6.26 Hz, 1 H) 4.68 (t, J=7.02 Hz, 1 H) 4.73 (d, J=7.63 Hz, 2 H).
Cap-172
Figure 0005558557
Cap-172, 工程a
Figure 0005558557
以下のジアゾ化工程は、Barton, A.; Breukelman, S. P.; Kaye, P. T.; Meakins, G. D.; Morgan, D. J. J. C. S. Perkin Trans I 1982, 159-164から適応させた:NaNO2(166 mg, 2.4 mmol)/水(0.6 mL)溶液を、水(7.5 mL)中の2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボン酸メチル(186 mg, 1.0 mmol)、CuSO4・5H2O(330 mg, 1.32 mmol)、NaCl(260 mg, 4.45 mmol)およびH2SO4(5.5 mL)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液にゆっくりと加えた。該混合液を0℃で45分間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した後、CuCl(118 mg)を加えた。この混合液をさらに室温で16時間撹拌した後、食塩水で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、濃縮し、2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(すなわち、Cap-172, 工程a)(175 mg, 85%)をオレンジ色の油状物として得て(80% 純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。 保持時間 = 1.99分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C7H9ClNO2Sとして計算;計算値: 206.01; 実測値: 206.05.
Cap-172
THF/H2O/MeOH(20 mL/ 3 mL/ 12 mL)中の2-クロロ-5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(175 mg)の溶液に、LiOH(305 mg, 12.76 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。該残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートして、Cap-172(60 mg, 74%)を赤色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.03-13.42 (1 H, m), 3.16 (2 H, q, J = 7.4 Hz), 1.23 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 1.78分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C6H7ClNO2Sとして計算;計算値: 191.99; 実測値: 191.99.
Cap-173
Figure 0005558557
Cap-173, 工程a
Figure 0005558557
以下のジアゾ化工程は、Barton, A.; Breukelman, S. P.; Kaye, P. T.; Meakins, G. D.; Morgan, D. J. J. C. S. Perkin Trans I 1982, 159-164から適応させた:NaNO2(150 mg, 2.17 mmol)/水(1.0 mL)溶液を、50%H3PO2(3.2 mL)中の2-アミノ-5-エチル-1,3-チアゾール-4-カルボン酸メチル(186 mg, 1.0 mmol)の、撹拌した、冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌し、室温まで昇温させ、さらに2時間撹拌した。0℃まで再冷却した後、該混合液を、NaOH(85 mg)/水(10 mL)溶液でゆっくりと処理した。その後、該混合液を飽和NaHCO3溶液で希釈し、エーテルで2回抽出した。有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、濃縮し、5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(すなわち、Cap-173, 工程a)(134 mg, 78%)をオレンジ色の油状物として得て(85% 純粋)、それをそのまま次の反応に用いた。 保持時間 = 1.58分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C7H10NO2Sとして計算;計算値: 172.05; 実測値: 172.05.
Cap-173
THF/H2O/MeOH(18 mL/ 2.7 mL/ 11 mL)中の5-エチルチアゾール-4-カルボン酸メチル(134 mg)の溶液に、LiOH(281 mg, 11.74 mmol)を加えた。該混合液を室温で終夜撹拌した後、濃縮して減少させ、1N HCl/エーテル(25 mL)を用いて中和した。残渣を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせて、MgSO4で乾燥させ、エバポレートし、Cap-173(90 mg, 73%)をオレンジ色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.74-13.04 (1 H, m), 3.20 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.25 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 1.27分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C6H8NO2Sとして計算;計算値: 158.03; 実測値: 158.04.
Cap-174
Figure 0005558557
Cap-174, 工程a
Figure 0005558557
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(Triflic anhydride)(5.0 g, 18.0 mmol)を、CH2Cl2(80 mL)中の3-ヒドロキシピコリン酸メチル(2.5 g, 16.3 mmol)およびTEA(2.5 mL, 18.0 mmol)の冷たい(0℃)溶液に滴下した。該混合液を0℃で1時間撹拌した後、室温まで昇温させ、さらに1時間撹拌した。次いで、該混合液を飽和NaHCO3溶液(40 mL)でクエンチし、有機層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮し、3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(すなわち、Cap-174, 工程a)(3.38 g, 73%)を濃い茶色の油状物として得て(>95% 純粋)、それをさらなる精製は行わずにそのまま用いた。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 8.72-8.79 (1 H, m), 7.71 (1 H, d, J = 1.5 Hz), 7.58-7.65 (1 H, m), 4.04 (3 H, s). 保持時間 = 1.93分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C8H7F3NO5Sとして計算;計算値: 286.00; 実測値: 286.08.
Cap-174
3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(570 mg, 2.0 mmol)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で終夜加熱した後、KFの飽和溶液(20 mL)を該反応混合液に室温で加えた。この混合液を4時間撹拌した後、珪藻土(セライト(登録商標))を通して濾過し、酢酸エチルを用いて該パッドを洗浄した。次いで、濾液の水相を分離し、減圧濃縮して減少させた。残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)で処理し、得られた混合液をメタノールで抽出し、濾過し、エバポレートして、Cap-174(260 mg)を緑色の固形物として得た(それにはわずかに無機塩が混入していたが、さらなる精製は行わずに用いた)。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.21 (1 H, d, J = 3.7 Hz), 7.81-7.90 (1 H, m), 7.09 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 6.98 (1 H, dd, J = 17.9, 11.3 Hz), 5.74 (1 H, dd, J = 17.9, 1.5 Hz), 5.20 (1 H, d, J = 11.0 Hz). 保持時間 = 0.39分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C8H8NO2として計算;計算値: 150.06; 実測値: 150.07.
Cap-175
Figure 0005558557
Cap-175, 工程a
Figure 0005558557
3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ピコリン酸メチル(すなわち、Cap 173, 工程a)(570 mg, 2.0 mmol)(Cap-174の製造における中間体)/DMF(20 mL)溶液に、LiCl(254 mg, 6.0 mmol)、トリブチル(ビニル)スタンナン(761 mg, 2.4 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(42 mg, 0.06 mmol)を加えた。該混合液を100℃で4時間加熱した後、溶媒を減圧除去した。残渣をアセトニトリル(50 mL)およびヘキサン(50 mL)に溶解させ、得られた混合液をヘキサンで2回洗浄した。次いで、アセトニトリル層を分離し、セライトを通して濾過し、エバポレートした。残渣を、Horizon機器でのフラッシュクロマトグラフィー(25%酢酸エチル/ヘキサン〜65%酢酸エチル/ヘキサンでグラジエント溶出)により精製して、3-ビニルピコリン酸メチル(すなわち、Cap-175, 工程a)(130 mg, 40%)を黄色の油状物として得た。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 8.60 (1 H, dd, J = 4.6, 1.7 Hz), 7.94 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.33-7.51 (2 H, m), 5.72 (1 H, d, J = 17.2 Hz), 5.47 (1 H, d, J = 11.0 Hz), 3.99 (3 H, s). 保持時間 = 1.29分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C9H10NO2として計算;計算値: 164.07; 実測値: 164.06.
Cap-175, 工程b
Figure 0005558557
パラジウム炭素(10%, 25 mg)を、3-ビニルピコリン酸メチル(120 mg, 0.74 mmol)/エタノール(10 mL)溶液に加えた。該懸濁液を、水素の雰囲気下において室温で1時間撹拌した後、セライトを通して濾過し、該珪藻土(セライト(登録商標))のパッドをメタノールで洗浄した。該濾液を乾固するまで濃縮して減少させ、メチル 3-エチルピコリネート(すなわち、Cap-175, 工程b)を得て、それを次の反応にそのまま用いた。 保持時間 = 1.15分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C9H12NO2として計算;計算値: 166.09; 実測値: 166.09.
Cap-175
THF/H2O/MeOH(5 mL/ 0.75 mL/ 3 mL)中のメチル 3-エチルピコリネートの溶液に、LiOH(35 mg, 1.47 mmol)を加えた。該混合液を室温で2日間撹拌した後、さらなるLiOH(80 mg)を加えた。室温でさらに24時間後、該混合液を濾過し、溶媒を減圧除去した。次いで、残渣を4N HCl/ジオキサン(5 mL)を用いて処理し、得られた懸濁液を乾固するまで濃縮して減少させ、Cap-175を黄色の固形物として得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.47 (1 H, dd, J = 4.8, 1.5 Hz), 7.82-7.89 (1 H, m), 7.53 (1 H, dd, J = 7.7, 4.8 Hz), 2.82 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 1.17 (3 H, t, J = 7.5 Hz). 保持時間 = 0.36分 (条件-MD1); LC/MS: [M+H]+ C8H10NO2として計算;計算値: 152.07; 実測値: 152.10.
Cap-176
Figure 0005558557
Cap-176, 工程a
Figure 0005558557
1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(15 g, 96 mmol)/EtOAc(150 mL)溶液を、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(10.45 mL, 83 mmol)およびEtOAc(150 mL)中のメチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(ジメトキシホスホリル)アセテート(21.21 g, 64.0 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を周囲温度で72時間撹拌した後、EtOAc(25 mL)で希釈した。有機層を、1N HCl(75 mL)、H2O(100 mL)および食塩水(100 mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残渣を、Biotage(5%〜25% EtOAc/ヘキサン; 300g カラム)を介して精製した。その後、生成物を含む画分を合わせて、減圧下で濃縮し、残渣をヘキサン/EtOAcから再結晶化して、メチル 2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イリデン)アセテートに相当する白色の結晶性物質(6.2 g)を得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3-d) δ ppm 7.30 - 7.44 (5 H, m), 6.02 (1 H, br. s.), 5.15 (2 H, s), 3.97 (4 H, s), 3.76 (3 H, br. s.), 2.84 - 2.92 (2 H, m), 2.47 (2 H, t, J=6.40 Hz), 1.74 - 1.83 (4 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間 = 2.89分 LC/MS: [M+Na]+ C19H23NNaO6として計算;計算値: 745.21; 実測値: 745.47.
Cap 176, 工程b
Figure 0005558557
エステルCap 176, 工程bを、Burk, M. J.; Gross, M. F.およびMartinez J. P.(J. Am. Chem. Soc., 1995, 117, 9375-9376およびその中の引用文献)の方法に従って、アルケンCap 176, 工程aから製造した:500 mLの高圧ボトルに、N2ブランケット下において、脱気したMeOH(200 mL)中のアルケンCap 176, 工程a(3.5 g, 9.68 mmol)を入れた。次いで、該溶液に、(-)-1,2-ビス((2S,5S)-2,5-ジメチルホスホラノ)エタン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレート(0.108 g, 0.194 mmol)を加え、得られた混合液をN2(3x)でフラッシュし、H2(3x)を充填した。該溶液を、70 psiのH2下において周囲温度で72時間、激しく振盪させた。溶媒を減圧下において除去し、残った残渣をEtOAc中に溶解させた。次いで、茶色がかった該溶液を、シリカゲルのプラグを通して濾過し、EtOAcで溶出した。溶媒を減圧下で濃縮し、エステルCap 176, 工程bに相当する澄明な油状物(3.4 g)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3-d) δ ppm 7.28 - 7.43 (5 H, m), 5.32 (1 H, d, J=9.16 Hz), 5.06 - 5.16 (2 H, m), 4.37 (1 H, dd, J=9.00, 5.04 Hz), 3.92 (4 H, t, J=3.05 Hz), 3.75 (3 H, s), 1.64 - 1.92 (4 H, m), 1.37 - 1.60 (5 H, m). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.95分. LC/MS: [M+H]+ C19H26NO6として計算;計算値: 364.18; 実測値: 364.27.
Cap 176, 工程c
Figure 0005558557
エステルCap 176, 工程b(4.78 g, 13.15 mmol)をTHF(15 mL)に溶解させ、続いて、水(10 mL)、氷酢酸(26.4 mL, 460 mmol)およびジクロロ酢酸(5.44 mL, 65.8 mmol)を連続的に加えた。得られた混合液を、周囲温度で72時間撹拌し、該反応液を、気体の放出が見られなくなるまで、激しく撹拌しながら、固体のNa2CO3をゆっくりと加えることにより、クエンチした。粗生成物を10%酢酸エチル-ジクロロメタン中に抽出し、有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、Biotage(0〜30% EtOAc/ヘキサン; 25 g カラム)を介して精製し、ケトンCap 176, 工程c(3.86g)を澄明な油状物として得た。 1H NMR (400 MHz, CDCl3-d) δ ppm 7.28 - 7.41 (5 H, m), 5.55 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.09 (2 H, s), 4.46 (1 H, dd, J=8.16, 5.14 Hz), 3.74 (3 H, s), 2.18 - 2.46 (5 H, m), 1.96 - 2.06 (1 H, m), 1.90 (1 H, ddd, J=12.99, 5.96, 2.89 Hz), 1.44 - 1.68 (2 H, m, J=12.36, 12.36, 12.36, 12.36, 4.77 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.66分 LC/MS: [M+Na]+ C17H21NNaO5として計算;計算値: 342.13; 実測値: 342.10.
Cap 176, 工程d
Figure 0005558557
Deoxo-Fluor(登録商標)(3.13 mL, 16.97 mmol)を、ケトンCap 176, 工程c(2.71 g, 8.49 mmol)/CH2Cl2(50 mL)溶液に加え、続いて、触媒量のEtOH(0.149 mL, 2.55 mmol)を加えた。得られた黄色がかった溶液を室温で終夜撹拌した。該反応液を、飽和NaHCO3水溶液(25 mL)を加えることによりクエンチし、該混合液をEtOAc(3X75 mL))で抽出した。有機層を合わせて乾燥させ(MgSO4)、濾過し、乾燥させて、黄色がかった油状物を得た。残渣を、Biotageクロマトグラフィー(2%〜15% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)により精製して、ジフルオロアミノ酸ジフルオリド(dilforide)Cap 176, 工程dに相当する白色の固形物(1.5 g)を得た。 1H NMR (400 MHz, , CDCl3-d) δ ppm 7.29 - 7.46 (5 H, m), 5.34 (1 H, d, J=8.28 Hz), 5.12 (2 H, s), 4.41 (1 H, dd, J=8.66, 4.89 Hz), 3.77 (3 H, s), 2.06 - 2.20 (2 H, m), 1.83 - 1.98 (1 H, m), 1.60 - 1.81 (4 H, m), 1.38 - 1.55 (2 H, m). 19F NMR (376 MHz, CDCl3-d) δ ppm -92.15 (1 F, d, J=237.55 Hz), -102.44 (1 F, d, J=235.82 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.66分 LC/MS: [2M+Na]+ C34H42F4N2NaO8として計算;計算値: 705.28; 実測値: 705.18.
Cap 176, 工程e
Figure 0005558557
ジフルオリドCap 176, 工程d(4 g, 11.72 mmol)を、MeOH(120 mL)に溶解させ、Pd/C(1.247 g, 1.172 mmol)を加えた。該懸濁液をN2(3x)でフラッシュし、該反応混合液を1 atmのH2(バルーン)下に置いた。該混合液を、周囲温度で48時間撹拌した。次いで、該懸濁液をセライトのプラグを通して濾過し、減圧下において濃縮し、アミノ酸Cap 176, 工程eに相当する油状物(2.04 g)を得て、それをさらなる精製は行わずに用いた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.62 (3 H, s), 3.20 (1 H, d, J=5.77 Hz), 1.91 - 2.09 (2 H, m), 1.50 - 1.88 (7 H, m), 1.20 - 1.45 (2 H, m). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ ppm -89.39 (1 F, d, J=232.35 Hz), -100.07 (1 F, d, J=232.35 Hz). 13C NMR (101 MHz, DMSO-d6) δ ppm 175.51 (1 C, s), 124.10 (1 C, t, J=241.21, 238.90 Hz), 57.74 (1 C, s), 51.39 (1 C, s), 39.23 (1 C, br. s.), 32.02 - 33.83 (2 C, m), 25.36 (1 C, d, J=10.02 Hz), 23.74 (1 C, d, J=9.25 Hz). LC (条件 OL2): 保持時間 = 0.95分 LC/MS: [2M+H]+ C18H31F4N2O2として計算;計算値: 415.22; 実測値: 415.40.
Cap 176, 工程f
Figure 0005558557
クロロギ酸メチル(1.495 mL, 19.30 mmol)を、CH2Cl2(100 mL)中のアミノ酸Cap 176, 工程e(2 g, 9.65 mmol)およびDIEA(6.74 mL, 38.6 mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、揮発性物質を減圧下において除去した。残渣を、Biotage(0%〜20% EtOAc/ヘキサン; 90g カラム)を介して精製した。カルバメートCap-176, 工程fに相当する、減圧下で静置することにより固化した澄明な油状物(2.22 g)を得た。 1H NMR (500 MHz, CDCl3-d) δ ppm 5.27 (1 H, d, J=8.55 Hz), 4.39 (1 H, dd, J=8.85, 4.88 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.70 (3 H, s), 2.07 - 2.20 (2 H, m), 1.84 - 1.96 (1 H, m), 1.64 - 1.82 (4 H, m), 1.39 - 1.51 (2 H, m). 19F NMR (471 MHz, CDCl3-d) δ ppm -92.55 (1 F, d, J=237.13 Hz), -102.93 (1 F, d, J=237.12 Hz). 13C NMR (126 MHz, CDCl3-d) δ ppm 171.97 (1 C, s), 156.69 (1 C, s), 119.77 - 125.59 (1 C, m), 57.24 (1 C, br. s.), 52.48 (1 C, br. s.), 52.43 (1 C, s), 39.15 (1 C, s), 32.50 - 33.48 (2 C, m), 25.30 (1 C, d, J=9.60 Hz), 24.03 (1 C, d, J=9.60 Hz). LC (条件 OL1): 保持時間 = 1.49分 LC/MS: [M+Na]+ C11H17F2NNaO4として計算;計算値: 288.10; 実測値: 288.03.
Cap-176
LiOH(0.379 g, 15.83 mmol)/水(25 mL)溶液を、カルバメートCap-176, 工程f(2.1 g, 7.92 mmol)/THF(75 mL)溶液に加え、得られた混合液を周囲温度で4時間撹拌した。THFを減圧下において除去し、残った水相を、1N HCl溶液(2 mL)で酸性化した後、EtOAc(2 X 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、Cap-176に相当する白色の泡状物質(1.92 g)を得た。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.73 (1 H, s), 7.50 (1 H, d, J=8.78 Hz), 3.97 (1 H, dd, J=8.53, 6.02 Hz), 3.54 (3 H, s), 1.92 - 2.08 (2 H, m), 1.57 - 1.90 (5 H, m), 1.34 - 1.48 (1 H, m), 1.27 (1 H, qd, J=12.72, 3.26 Hz). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ ppm -89.62 (1 F, d, J=232.35 Hz), -99.93 (1 F, d, J=232.35 Hz). LC (条件 OL2): 保持時間 = 0.76分 LC/MS: [M-H]+ C10H14F2NO4として計算;計算値: 250.09; 実測値: 250.10.
(生物学的活性)
HCVレプリコンアッセイを本発明において用い、共同所有のPCT/US2006/022197およびO'Boyle et. al. Antimicrob Agents Chemother. 2005 Apr;49(4):1346-53に記載のとおり製造し、実施し、検証した。ルシフェラーゼレポーターを組み合わせたアッセイ方法もまた記載の通り用いた(Apath.com)。
NS5A領域に変異を有するHCV-ネオ(neo)レプリコン細胞およびレプリコン細胞を用いて、本明細書に記載の化合物の群を試験した。該化合物は、野生型の細胞よりも変異を有する細胞において、10-倍以上低い阻害活性を有すると決定された。従って、本発明の化合物は、HCV NS5Aタンパク質の機能の阻害において有効であり得て、出願PCT/US2006/022197および共同所有のWO/O4014852で先に記載された組み合わせにおいて有効であると理解される。さらに、本発明の化合物はHCV 1b遺伝子型に対して有効であり得る。また、本発明の化合物は複数の遺伝子型のHCVを阻害することができるとも理解されるべきである。表2は、HCV 1b遺伝子型に対する代表的な本発明の化合物のEC50(有効な50%阻害濃度)値を示す。一実施態様において、本発明の化合物は、1a、1b、2a、2b、3a、4a、および5a遺伝子型に対して阻害性である。
表2
Figure 0005558557
本発明の化合物は、NS5A阻害に加えてまたはNS5A阻害以外のメカニズムによりHCVを阻害しうる。一実施態様において本発明の化合物はHCVレプリコンを阻害し、別の実施態様において本発明の化合物はNS5Aを阻害する。
本発明は前述の例示的な実施例に限定されず、そしてその本質的特性から逸脱することなく他の特定の形態において具体化することができることが当業者には明白であろう。従って該実施例は、あらゆる点で、制限するものではなく例示的なものとしてみなされ、そして、前述の実施例に対してよりはむしろ特許請求の範囲を参照すべきであり、従って、特許請求の範囲と同等の意味および範囲内となる全ての変更を包含すると意図することが望ましい。

Claims (22)

  1. 式(I)もしくは式(II):
    Figure 0005558557
    [式中、
    Zは、酸素(O)、硫黄(S)、またはN-Hであり;
    L1は、式:
    Figure 0005558557
    であり;
    L2は、式:
    Figure 0005558557
    であり;
    R1は、水素または-C(O)Rxであり;
    R2は、水素または-C(O)Ryであり;
    RxおよびRyは、各々、独立して、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、またはアルキルから選択され、該アルキルは、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される1個以上の置換基で置換されており、
    ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、-OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
    いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上の置換基で適宜置換されていてよく;
    R3は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
    R4は、アルキルまたはアリールアルキルであり;
    R5は、水素、アルキル、またはアリールアルキルであり;
    RaおよびRbは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリール、-C(O)R6、-C(O)OR7、-C(O)NRcRd、または(NRcRd)アルキルから選択されるか、あるいは、RaおよびRbは、それらが結合している窒素原子と一緒になって5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造を形成し、ここで該5-もしくは6-員環または架橋二環式環状構造は、適宜、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1もしくは2個のさらなるヘテロ原子を含んでよく、そして、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、アリール、ヒドロキシル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、もしくはハロゲンから独立して選択される1、2、もしくは3個の置換基を含んでよく;
    R6は、アルキルであり;
    R7は、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり;そして、
    RcおよびRdは、独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、またはシクロアルキルから選択される]
    の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  2. Zが酸素である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  3. Zが硫黄である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  4. ZがNHである、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  5. L1が式:
    Figure 0005558557
    であって、L2が式:
    Figure 0005558557
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  6. L1が式:
    Figure 0005558557
    であって、L2が式:
    Figure 0005558557
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  7. L1が式:
    Figure 0005558557
    であって、L2が式:
    Figure 0005558557
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  8. L1が式:
    Figure 0005558557
    であって、L2が式:
    Figure 0005558557
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  9. R1が、-C(O)Rxであり;
    R2が、-C(O)Ryであり;そして、
    RxおよびRyが、独立して、少なくとも1つの-NRaRbで置換され、式(A):
    Figure 0005558557
    (式中、
    mは、0または1であり;
    R8は、水素またはアルキルであり;
    R9は、水素、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または、アリール、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロビシクリル、-OR3、-C(O)OR4、-NRaRb、もしくは-C(O)NRcRdから独立して選択される置換基で適宜置換されたアルキルから選択され、
    ここで、いずれの該アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、ハロアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-C(O)OR4、-OR5、-NRaRb、(NRaRb)アルキル、もしくは(MeO)(HO)P(O)O-から独立して選択される1個以上の置換基で適宜置換されていてよく、ならびに、
    いずれの該シクロアルキルおよびヘテロシクリルは、芳香環に適宜縮合していてよく、そして、アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アリール、-NRaRb、オキソ、もしくは-C(O)OR4から独立して選択される1個以上の置換基で適宜置換されていてよく;そして、
    R3、R4、R5、Ra、Rb、Rc、およびRdは、請求項1のとおり定義される)
    により特徴づけられるアルキルである、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  10. mが、0であり;
    R8が、水素またはC1〜C4アルキルであり;
    R9が、水素、-OR12で適宜置換されたC1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、アリル、-CH2C(O)NRcRd、(NRcRd)アルキル、
    Figure 0005558557
    (式中、
    jは、0または1であり;
    kは、1、2、または3であり;
    nは、0か、または1から4から選択される整数であり;
    各R10は、独立して、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、-OBn、または(MeO)(OH)P(O)O-であり;
    R11は、水素、C1〜C4アルキル、またはベンジルであり;
    R12は、水素、C1〜C4アルキル、またはベンジルであり;
    Raは、水素またはC1〜C4アルキルであり;
    Rbは、C1〜C4アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ベンジル、3-ピリジル、ピリミジン-5-イル、アセチル、-C(O)OR7、または-C(O)NRcRdであり;
    R7は、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4ハロアルキルであり;
    Rcは、水素またはC1〜C4アルキルであり;そして、
    Rdは、水素、C1〜C4アルキル、またはC3〜C6シクロアルキルである)
    から選択される、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  11. mが、0であり;
    R8が、水素であり;
    R9が、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシル、シアノ、もしくはニトロから独立して選択される1〜5個の置換基で適宜置換されたフェニルであり;そして、
    NRaRbが、式:
    Figure 0005558557
    (式中、
    nは、0、1、または2であり;
    各R13は、独立して、C1〜C6アルキル、フェニル、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、またはオキソから選択され;そして、
    R14は、C1〜C6アルキル、フェニル、ベンジル、または-C(O)OR15基であり、ここでR15はC1〜C4アルキル、フェニル、もしくはベンジルである)
    から選択されるヘテロシクリルもしくはヘテロビシクリル基である、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  12. mが、1であり;
    R8が、水素であり;
    R9が、C1〜C6アルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    Raが、水素であり;そして、
    Rbが、-C(O)OR7であり、ここでR7はC1〜C6アルキルである、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  13. R1が、-C(O)Rxであり;
    R2が、-C(O)Ryであり;そして、
    RxおよびRyが、式:
    Figure 0005558557
    (式中、
    nは、0か、または1から4から選択される整数であり;
    各R13は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、ヘテロシクリル、ハロゲン、NRcRd、ヒドロキシル、シアノ、またはオキソから選択され、ここで、RcおよびRdは、独立して、水素またはC1〜C4アルキルであり;そして、
    R14は、水素(H)、C1〜C6アルキル、ベンジル、または-C(O)OR4であり、ここでR4はC1〜C6アルキルである)
    から独立して選択されるヘテロアリールもしくはヘテロシクリルである
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  14. R1が、-C(O)Rxであり;
    R2が、-C(O)Ryであり;そして、
    RxおよびRyが、式:
    Figure 0005558557
    (式中、
    jは、0、1、2、または3であり;
    kは、0、1、または2であり;
    nは、0か、または1〜4から選択される整数であり;
    各R13は、独立して、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、またはニトロから選択され;そして、
    RaおよびRbは、独立して、水素、C1〜C6アルキル、または-C(O)OR7であり、ここでR7はC1〜C6アルキルである)
    から独立して選択されるシクロアルキルである、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  15. R1が、-C(O)Rxであり;
    R2が、-C(O)Ryであり;そして、
    RxおよびRyが、独立して、(NRaRb)アルキル(ここで、RaおよびRbは独立して、水素、C1〜C6アルキル、またはベンジルである)で適宜置換されたアリールアルキルであるか、あるいは、RaおよびRbが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、式:
    Figure 0005558557
    (式中、R15は水素、C1〜C6アルキル、またはベンジルである)
    から選択される5-もしくは6-員環を形成する、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  16. R1およびR2が、同一であって、式:
    Figure 0005558557
    (式中、構造中の波線の結合(
    Figure 0005558557
    )は、化学結合の原則に反しない限り、該結合が連結している不斉中心は(R)-もしくは(S)-立体配置のいずれかをとり得ることを示す)
    からなる群から選択される、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  17. R1が、-C(O)Rxであり;
    R2が、-C(O)Ryであり;そして、
    RxおよびRyが、両方ともt-ブトキシである、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  18. R1およびR2が、両方とも水素である、
    請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  19. ジ-tert-ブチル (2S,2'S)-2,2'-(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール-2,6-ジイルビス(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-5,2-ジイル))ジ(1-ピロリジンカルボキシレート);
    2,6-ビス(2-((2S)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス[1,3]チアゾール;
    メチル ((1S)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2S)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート;
    ジメチル ([1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2,6-ジイルビス(1H-イミダゾール-4,2-ジイル(2S)-2,1-ピロリジンジイル((1R)-2-オキソ-1-フェニル-2,1-エタンジイル)))ビスカルバメート;
    メチル ((1R)-1-(((2S)-2-(4-(6-(2-((2S)-1-((2R)-2-((メトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノイル)-2-ピロリジニル)-1H-イミダゾール-4-イル)[1,3]チアゾロ[5,4-f][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-ピロリジニル)カルボニル)-2-メチルプロピル)カルバメート;ならびに、
    対応するその立体異性体および互変異性体、
    からなる群から選択される、化合物またはその医薬的に許容される塩。
  20. 請求項1に記載の化合物もしくはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体を含有する、HCV感染症を処置するための医薬組成物。
  21. 抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物をさらに含有する、請求項20に記載の医薬組成物であって、該さらなる化合物の少なくとも1つが、インターフェロン、リバビリン、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、またはリマンタジンから選択される、該医薬組成物。
  22. 治療上有効な量の請求項1に記載の化合物もしくは医薬的に許容されるその塩を含む、抗HCV活性を有する少なくとも1つのさらなる化合物と組み合わせて投与することを特徴とする、HCV感染症を処置するための剤であって、該さらなる化合物の少なくとも1つが、インターフェロン、リバビリン、インターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモド、イノシン5'-一リン酸脱水素酵素阻害剤、アマンタジン、またはリマンタジンから選択され、該さらなる化合物は請求項1に記載の化合物もしくは医薬的に許容されるその塩より前、後、もしくは同時に投与される、該剤。
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