以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す。図1に示すように、ゲーム装置10は家庭用ゲーム機11、表示部30、音声出力部31、光ディスク32、及びメモリカード33を含む。表示部30及び音声出力部31は家庭用ゲーム機11に接続される。例えば、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイ等の表示装置が表示部30として用いられ、例えば、表示装置に備えられたスピーカ又はヘッドホンが音声出力部31として用いられる。
家庭用ゲーム機11はコンピュータシステムであり、バス12、制御部13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース(I/F)19、コントローラインタフェース(I/F)20、及びコントローラ21を含む。
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするために用いられる。制御部13、主記憶14、画像処理部15、音声処理部16、光ディスクドライブ17、メモリカードスロット18、通信インタフェース19、及びコントローラインタフェース20は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
制御部13は例えば一又は複数のマイクロプロセッサを含み、例えば光ディスク32から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部の制御処理や各種情報処理を実行する。主記憶14は例えばRAMを含み、光ディスク32又はメモリカード33から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶14は制御部13の作業用としても用いられる。
画像処理部15はVRAMを含み、制御部13から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画し、そのゲーム画面を表示部30に表示する。音声処理部16はサウンドバッファを含み、光ディスク32からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(ゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等)を音声出力部31から出力する。
光ディスクドライブ17は、光ディスク32に記録されたプログラムやデータを読み取る。ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク32を用いることとするが、例えばメモリカード33等の他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
通信インタフェース19は、インターネットなどのデータ通信網に通信接続するためのインタフェースである。メモリカードスロット18はメモリカード33を装着するためのインタフェースである。メモリカード33は不揮発性メモリ(例えばEEPROMなど)を含み、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶する。なお、ゲーム装置10はハードディスク装置(補助記憶装置)を備えるようにしてもよい。光ディスク32又はメモリカード33に記憶されることとして説明するプログラムやデータはハードディスク装置に記憶されるようにしてもよい。
コントローラインタフェース20は一又は複数のコントローラ21を無線接続するためのインタフェースである。なお、コントローラインタフェース20はコントローラ21を有線接続するためのインタフェースとしてもよい。
コントローラ21はゲーム操作を受け付けるための操作部である。コントローラインタフェース20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ21の各操作部材の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介して制御部13に供給する。制御部13は操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。
ゲーム装置10で実行されるゲームについて説明する。ゲーム装置10では、例えば、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行う音楽ゲームが実行される。以下では、プレイヤが楽曲に合わせてステップを行うダンスゲームが実行される場合を例として説明する。
図2は、ダンスゲームをプレイするために用いられるコントローラ21の一例を示す図である。図2に示すコントローラ21は、ダンスステージとして相応しい程度の大きさを有するマット型コントローラである。
図2に示すように、このコントローラ21は、表面中央に略円形の中央領域22Cが区画表示されており、その上下左右に、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rがそれぞれ区画表示されている。また、方向ボタン領域22Uの左右には、丸ボタン領域23Aとバツボタン領域23Bとが区画表示されている。さらに、丸ボタン領域23Aの上方にはスタートボタン領域24Aが区画表示されており、バツボタン領域23Bの上方にはセレクトボタン領域24Bが区画表示されている。
方向ボタン領域22U,22D,22L,22R、丸ボタン領域23A、バツボタン領域23B、スタートボタン領域24A、セレクトボタン領域24Bの下部にはセンサが埋め込まれている。プレイヤが各領域に足を載せると、その旨が操作信号として家庭用ゲーム機11に送られる。
なお、コントローラ21は図2に示した例に限られない。例えば、コントローラ21は、プレイヤが手で持って使用する一般的なゲームコントローラ(方向ボタン又は十字ボタン等を備えたゲームコントローラ)であってもよい。
このダンスゲームでは、予め用意された複数の楽曲のうちのいずれかが選択される。そして、選択された楽曲が再生され、その楽曲が音声出力部31から出力される。また、楽曲ごとに、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rが踏まれるべきタイミング(以下「基準タイミング」と記載する。)が定められている。プレイヤは、楽曲ごとに定められた基準タイミングと一致するタイミングで方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを踏むことを目指す。
図3は、表示部30に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。図3に示すゲーム画面40には、ゲームを盛り上げるための背景画像41として、ダンスを踊るキャラクタの画像が表示されている。
ゲーム画面40内の左側領域は、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを踏むべきタイミングをプレイヤに案内するための案内領域42になっている。案内領域42内の上側領域には、基準マーク43L,43D,43U,43Rが横一列に表示されている。また、基準マーク43L,43D,43U,43Rの下側には、タイミング案内マーク44が複数表示されている。タイミング案内マーク44は、時間経過に伴って下から上に向かって徐々に移動して、基準マーク43L,43D,43U,43Rに接近する。
基準マーク43Lは方向ボタン領域22Lに対応する。方向ボタン領域22Lが踏まれるべきタイミング(基準タイミング)にてタイミング案内マーク44は基準マーク43Lに到達し、基準マーク43Lに重なる。また、基準マーク43Dは方向ボタン領域22Dに対応する。方向ボタン領域22Dが踏まれるべきタイミング(基準タイミング)にてタイミング案内マーク44は基準マーク43Dに到達し、基準マーク43Dに重なる。
同様に、基準マーク43Uは方向ボタン領域22Uに対応する。方向ボタン領域22Uが踏まれるべきタイミング(基準タイミング)にてタイミング案内マーク44は基準マーク43Uに到達し、基準マーク43Uに重なる。また、基準マーク43Rは方向ボタン領域22Rに対応する。方向ボタン領域22Rが踏まれるべきタイミング(基準タイミング)にてタイミング案内マーク44は基準マーク43Rに到達し、基準マーク43Rに重なる。
プレイヤは基準マーク43L,43D,43U,43Rに徐々に接近するタイミング案内マーク44を頼りに、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを踏むべきタイミングを把握できるようになっている。
プレイヤは、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rに対応する基準タイミングにて方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを足で踏むことによって、高評価を得ることができる。なお、基準タイミングと完全に一致するタイミングでプレイヤが方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを踏まなければ評価を得ることができないという訳ではなく、その一致度に応じて評価が与えられる。
例えば、一致度に基づいて、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、及び「BOO」のうちのいずれかの評価が与えられる。なお、これらの評価を高いものから順に並べると、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、「BOO」となる。「MARVELOUS」が最も高い評価であり、「BOO」が最も低い評価である。ゲーム画面40の案内領域42内には評価結果45が表示される。図3に示すゲーム画面40は「PERFECT」の評価が与えられた場合を示しており、「PERFECT」との評価結果45が案内領域42内に表示されている。
また、ゲーム画面40の案内領域42内にはコンボ数46が表示される。コンボ数46は、比較的高い評価(例えば「MARVELOUS」、「PERFECT」、又は「GREAT」)が連続して与えられた回数である。
さらに、ゲーム画面40内の上側領域にはゲージ47が表示される。ゲージ47の長さは評価に基づいて変化する。例えば、評価が比較的高い「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、又は「GOOD」であった場合にゲージ47は伸張し、評価が比較的低い「ALMOST」又は「BOO」であった場合にゲージ47は収縮する。楽曲の再生中にゲージ47の長さが所定長(例えば零)になってしまうとゲームオーバーになる。一方、楽曲の再生が終了するまでにゲージ47の長さが所定長(例えば零)にならなければ、ゲームがクリアされたことになる。
なお、以上に説明したゲームを二人のプレイヤが同時にプレイすることも可能である。この場合、ゲーム画面40内の左側領域が一方のプレイヤに対応する案内領域42になり、ゲーム画面40内の右側領域が他方のプレイヤに対応する案内領域42になる。
上述したように、評価結果45及びコンボ数46はタイミング案内マーク44の移動経路上に表示される。そのため、状況に応じて評価結果45やコンボ数46が邪魔になり、タイミング案内マーク44が見難くなってしまうことが考えられる。以下、ゲーム装置10において、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって見難くなってしまうことを抑制するための技術について説明する。
まず、ゲーム装置10で実現される機能について説明する。図4は、ゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。図4に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部50、基準タイミング案内部51(案内手段)、ゲーム操作検出部52(検出手段)、ゲーム操作評価部53(評価手段)、及び評価画像表示制御部54(画像表示制御手段)を含む。ゲームデータ記憶部50は例えば光ディスク32及びメモリカード33によって実現され、その他の機能ブロックは、例えば制御部13が光ディスク32に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
ゲームデータ記憶部50はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部50には複数の楽曲データが記憶される。図5は、一の楽曲に対応する楽曲データの一例を示す図である。図5に示すように、楽曲データは、オリジナル楽曲データ、基準タイミングデータ、及び背景画像データを含んでいる。オリジナル楽曲データは、例えば一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したものである。背景画像データはゲーム画面40に表示される背景画像41のデータである。
基準タイミングデータは、楽曲を再生した際にプレイヤがゲーム操作を行うべきタイミング(基準タイミング)を定義したデータである。本実施形態の場合、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rを踏む行為(ステップ)が「ゲーム操作」に相当し、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rが踏まれるべきタイミングが「基準タイミング」に相当する。この基準タイミングデータは楽曲のテンポ(リズム)を考慮して作成される。
図6は基準タイミングデータの一例を示す。なお、t軸は時間軸であり、楽曲の再生が開始されてからの時間経過を示している。例えば、基準タイミングデータは、1/256小節の単位で、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rが踏まれるべきタイミングを示す。なお、図6では、説明を簡略化するために、1小節を8分割し、1/8小節の単位で、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rが踏まれるべきタイミングが示されている。
図6に示すように、各時点において方向ボタン領域22L,22D,22U,22Rが踏まれるべきか否かは4ビットのデータによって表される。図6において、「L」のビットは方向ボタン領域22Lに対応する。「0」は方向ボタン領域22Lを踏むべきでないことを示しており、「1」は方向ボタン領域22Lを踏むべきことを示している。同様に、「D」、「U」、「R」のビットは、それぞれ、方向ボタン領域22D,22U,22Rに対応する。
基準タイミング案内部51は基準タイミングデータに基づいて、プレイヤに基準タイミングを案内する。例えば、基準タイミング案内部51は、基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面40の所定領域内において、第1の画像を基準位置に向けて徐々に移動させることよって、プレイヤに基準タイミングを案内する。本実施形態の場合、案内領域42が「所定領域」に相当する。また、タイミング案内マーク44が「第1の画像」に相当し、基準マーク43L,43D,43U,43Rの各々の表示位置が「基準位置」に相当する。
図7は基準タイミング案内部51の機能について説明するための図であり、基準タイミングデータとタイミング案内マーク44の表示位置との関係を示す図である。
楽曲が再生されている間、現在以降の所定期間(以下「案内対象期間」と記載する。)のデータが基準タイミングデータから読み出される。そして、読み出されたデータに基づいて、案内対象期間内の基準タイミングを案内するためのタイミング案内マーク44がゲーム画面40に表示される。例えば、n小節(n:1以上の整数)に対応する期間が案内対象期間に設定される。なお、図7に示す例では、1小節に対応する期間が案内対象期間として設定されている。
タイミング案内マーク44の表示位置は、タイミング案内マーク44と基準マーク43L,43D,43U,43Rとの間の距離が、基準タイミングが到来するまでの時間に対応する距離になるように調整される。例えば、方向ボタン領域22Lを踏むべき基準タイミングが到来するまでの時間が短くなるにつれて、タイミング案内マーク44から基準マーク43Lまでの距離が短くなる。
ゲーム操作検出部52は、プレイヤによって行われたゲーム操作をコントローラ21から供給される操作信号に基づいて検出する。例えば、ゲーム操作検出部52は、プレイヤによって方向ボタン領域22L,22D,22U,22Rが踏まれたか否かをコントローラ21から供給される操作信号に基づいて判定する。
ゲーム操作評価部53は、基準タイミングデータと、ゲーム操作検出部52の検出結果と、に基づいて、プレイヤのゲーム操作を評価する。例えば、ゲーム操作評価部53は、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、プレイヤが実際にゲーム操作を行ったタイミング(以下「操作タイミング」と記載する。)と、の間のずれに基づいて、そのゲーム操作を評価する。例えば、基準タイミングと操作タイミングとのずれ時間が小さいほど、ゲーム操作の評価は高くなる。
本実施形態の場合、例えば、方向ボタン領域22Uを踏むべきタイミング(基準タイミング)と、プレイヤが実際に方向ボタン領域22Uを踏んだタイミング(操作タイミング)とのずれ時間に基づいて、「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、「GOOD」、「ALMOST」、又は「BOO」のいずれかが評価として決定される。図8は、ずれ時間(ΔT)と評価との関係の一例を示す図である。なお例えば、ずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも早い場合に負の値になり、操作タイミングが基準タイミングよりも遅れた場合に正の値になる。方向ボタン領域22D,22L,22Rについても、方向ボタン領域22Uと同様にして評価が行われる。
評価画像表示制御部54は、第2の画像がゲーム画面40の所定領域内に表示される場合に、第2の画像の表示位置を、第1の画像の移動速度に関する情報に基づいて決定する。本実施形態の場合、案内領域42(言い換えれば、タイミング案内マーク44の移動経路領域)が「所定領域」に相当する。また、タイミング案内マーク44が「第1の画像」に相当する。また、ゲーム操作評価部53の評価結果に関連する画像が「第2の画像」に相当する。具体的には、図3における評価結果45及びコンボ数46が「第2の画像」に相当する。
図9及び図10は評価画像表示制御部54の機能の一例について説明するための図である。なお、図9において、第1領域61は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的離れた位置にある領域である。言い換えれば、第1領域61は、タイミング案内マーク44の初期表示位置に比較的近い位置にある領域である。具体的には、第1領域61は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから、タイミング案内マーク44の移動方向とは逆方向への距離が第1距離D1よりも長い領域である。
また、第3領域63は、基準マーク43L,43D,43U,43Rに比較的近い位置にある領域である。言い換えれば、第3領域63は、タイミング案内マーク44の初期表示位置から比較的離れた位置にある領域である。具体的には、第3領域63は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから、タイミング案内マーク44の移動方向とは逆方向への距離が第2距離D2(D2<D1)未満であるような領域である。
また、第2領域62は第1領域61と第3領域63との間の領域である。具体的には、第2領域62は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから、タイミング案内マーク44の移動方向とは逆方向への距離が第2距離D2以上であって第1距離D1以下であるような領域である。
例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46を第1領域61内に表示する(図10参照)。この場合、評価結果45及びコンボ数46は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的離れた位置に表示されるようになる。言い換えれば、評価結果45及びコンボ数46は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的近い位置に表示されないようになる。
タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間を認識できるので、高い評価を取得するために、プレイヤは、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間をじっくり見て、ゲーム操作(ステップ)を行いたいと考える傾向がある。この点、上記のようにすれば、評価結果45及びコンボ数46が基準マーク43L,43D,43U,43Rに近い領域(第3領域63)内に表示されなくなる。このため、基準マーク43L,43D,43U,43Rに近い領域(第3領域63)内において、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れてしまうことがなくなる。その結果、プレイヤは、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間をじっくり見て、ゲーム操作(ステップ)を行えるようになる。
また例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46を第3領域63内に表示する(図3参照)。この場合、評価結果45及びコンボ数46は、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的近い位置に表示されるようになる。言い換えれば、評価結果45及びコンボ数46は、タイミング案内マーク44の初期表示位置から比較的近い位置に表示されないようになる。
タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間を認識しにくくなるので、プレイヤは、タイミング案内マーク44の表示が開始されたことを把握し、かつ、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なるタイミングを楽曲のテンポ(リズム)を頼りに推測して、ゲーム操作(ステップ)を行う傾向がある。すなわち、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、プレイヤは、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間をそれ程じっくりと見ることなく、ゲーム操作(ステップ)を行う傾向がある。つまり、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、プレイヤは、タイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間じっくりと見ることよりも、タイミング案内マーク44の表示が開始されたことをしっかりと把握することを重視する傾向がある。
この点、上記のようにすれば、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、タイミング案内マーク44の初期表示位置に近い領域(第1領域61)内において、評価結果45及びコンボ数46が第3領域63に表示されなくなる。このため、タイミング案内マーク44の初期表示位置に近い領域(第1領域61)内において、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れてしまうことがなくなる。その結果、プレイヤは、タイミング案内マーク44の表示が開始されたことを把握し易くなる。
また例えば、評価画像表示制御部54は、タイミング案内マーク44の移動速度が中速である場合、評価結果45及びコンボ数46を第2領域62内に表示する。
本実施形態の場合、上述したような評価画像表示制御部54の機能を実現するために、タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報と、評価結果45及びコンボ数46の表示位置に関する情報と、を対応づけてなる情報(以下「表示位置制御情報」と記載する。)が用いられる。この表示位置制御情報は、例えば、テーブル形式の情報であってもよいし、数式形式の情報であってもよい。また、この基準距離制御情報はプログラムの一部として記憶されるようにしてもよい。
図11は表示位置制御情報の一例を示す図である。図11に示す表示位置制御情報では、タイミング案内マーク44の移動速度と、評価結果45及びコンボ数46を表示すべき領域と、が対応づけられている。
図11に示す表示位置制御情報では、タイミング案内マーク44の移動速度(v)が第1基準速度(V1)未満である場合に評価結果45及びコンボ数46が第1領域61内に表示されるようになっている。また、タイミング案内マーク44の移動速度(v)が第1基準速度(V1)以上であって、かつ、第2基準速度(V2)未満である場合に評価結果45及びコンボ数46が第2領域62内に表示されるようになっている。また、タイミング案内マーク44の移動速度(v)が第2基準速度(V2)以上である場合に評価結果45及びコンボ数46が第3領域63内に表示されるようになっている。
なお、図11に示す表示位置制御情報では、「タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報」として、タイミング案内マーク44の移動速度(v)自体を用いるようになっていた。しかし、「タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報」として、楽曲のテンポを用いるようにしてもよい。
本実施形態の場合、現在以降のn小節(図7に示す例では1小節)に対応する期間が案内対象期間に設定され、案内対象期間内の基準タイミングを案内するためのタイミング案内マーク44がゲーム画面40に表示される。このため、タイミング案内マーク44の移動速度は楽曲のテンポに基づいて変化する。すなわち、楽曲のテンポが速くなると、タイミング案内マーク44の移動速度も速くなる。したがって、楽曲のテンポに関する情報を、「タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報」として用いることも可能である。
図12は表示位置制御情報の他の一例を示す図である。図12に示す表示位置制御情報では、楽曲のテンポと、評価結果45及びコンボ数46を表示すべき領域と、が対応づけられている。
図12に示す表示位置制御情報では、楽曲のテンポ(b)が第1基準テンポ(B1)未満である場合に評価結果45及びコンボ数46が第1領域61内に表示されるようになっている。また、楽曲のテンポ(b)が第1基準テンポ(B1)以上であって、かつ、第2テンポ(B2)未満である場合に評価結果45及びコンボ数46が第2領域62内に表示されるようになっている。さらに、楽曲のテンポ(b)が第2基準テンポ(B2)以上である場合に評価結果45及びコンボ数46が第3領域63内に表示されるようになっている。
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図13はゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。制御部13は光ディスク32に記憶されるプログラムに従って、図13に示す処理を実行することによって、基準タイミング案内部51、ゲーム操作評価部53、及び評価画像表示制御部54が実現される。
図13に示すように、まず制御部13は楽曲の再生を開始する(S101)。そして、制御部13(ゲーム操作評価部53)はゲーム操作(ステップ)を評価する(S102)。図14及び図15はゲーム操作を評価するための処理の一例を示すフロー図である。図14及び図15に示す処理は、方向ボタン領域22U,22D,22L,22Rの各々について実行される。なお、ここでは、方向ボタン領域22Uを踏む操作を評価する場合を例に説明する。
図14に示すように、まず制御部13は現時点が判定期間内であるか否かを判定する(S201)。図16は、判定期間について説明するための図である。図16においてt軸は時間軸を示す。「A」は、方向ボタン領域22Uが踏まれるべきタイミング、すなわち方向ボタン領域22Uに対応する基準タイミングを示し、「B1」及び「B2」は、方向ボタン領域22Uが踏まれたタイミング、すなわち操作タイミングを示す。
本実施形態では基準タイミングごとに判定期間が設定される。図16において、「L」は判定期間を示している。判定期間(L)は、基準タイミング(A)と、基準タイミング(A)から所定時間前までの期間と、基準タイミング(A)から所定時間後までの期間と、を含む期間である。図16における判定期間(L)は、基準タイミング(A)を中心とする一定期間である。
判定期間(L)では、この期間内の最初の操作タイミングが評価対象として取り扱われる。例えば図16に示す例では、判定期間(L)において、二つの操作タイミング(B1,B2)が存在しているが、この場合、1回目の操作タイミング(B1)が基準タイミング(A)との比較対象とされる。2回目以降の操作タイミング(B2)は基準タイミング(A)との比較対象から除かれる。このようにする理由は、基準タイミング(A)付近でプレイヤが方向ボタン領域22Uを何度も繰り返し踏んだような場合であっても、評価が適切に行われるようにするためである。
ステップS201において現時点が判定期間内でないと判定された場合、制御部13は本処理を終了し、図12のステップS103の処理を実行する。一方、ステップS201において現時点が判定期間内であると判定された場合、制御部13は操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S202)。操作済みフラグは、現在の判定期間において方向ボタン領域22Uが踏まれた否かを示す情報である。操作状態フラグは0又は1の値をとる。「0」は、方向ボタン領域22Uが踏まれていないことを示し、「1」は、方向ボタン領域22Uが踏まれたことを示す。
操作済みフラグが「0」でない場合、制御部13は、図14及び図15のステップS203〜S212の処理を実行せずに、後述のステップS213の処理を実行する。一方、操作済みフラグが「0」である場合、制御部13(ゲーム操作検出部52)は方向ボタン領域22Uが踏まれたか否かを判定する(S203)。この判定はコントローラ21から供給される操作信号に基づいて行われる。
方向ボタン領域22Uが踏まれていないと判定された場合、制御部13は、図14及び図15のステップS204〜S212の処理を実行せずに、後述のステップS213の処理を実行する。一方、方向ボタン領域22Uが踏まれたと判定された場合、制御部13は操作済みフラグを「1」に更新する(S204)。
さらに、制御部13は、基準タイミングと操作タイミング(現時点)とのずれ時間(ΔT)を取得する(S205)。このずれ時間(ΔT)は、操作タイミングが基準タイミングよりも早い場合に負の値になり、操作タイミングが基準タイミングよりも遅れている場合に正の値になる。また、制御部13は、ステップS205で取得されたずれ時間(ΔT)に基づいて評価を決定する(S206)。例えば、図8に示すデータに基づいて評価が決定される。
ステップS206において評価が決定された後、制御部13は、ステップS206で決定された評価が「MARVELOUS」、「PERFECT」、又は「GREAT」のいずれかであるか否かを判定する(S207)。評価が「MARVELOUS」、「PERFECT」、又は「GREAT」のいずれかである場合、制御部13は、主記憶14に記憶されるコンボ数に1を加算する(S208)。
この場合、制御部13(評価画像表示制御部54)は、コンボ数が基準数(例えば300)よりも多いか否かを判定する(S210)。そして、コンボ数が基準数よりも多い場合、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度に基づいて、評価結果45及びコンボ数46の表示位置を決定する(S211)。
ステップS211では、例えば、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度を楽曲のテンポに基づいて取得する。また、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度と、図11に示す表示位置制御情報と、に基づいて、評価結果45及びコンボ数46を表示すべき領域を決定する。そして、制御部13は、決定された領域内の位置を評価結果45及びコンボ数46の表示位置として決定する。
なお、ステップS211では、制御部13は、楽曲のテンポと、図12に示す表示位置制御情報と、に基づいて、評価結果45及びコンボ数46を表示すべき領域を決定するようにしてもよい。そして、制御部13は、決定された領域内の位置を評価結果45及びコンボ数46の表示位置として決定するようにしてもよい。
一方、評価が「MARVELOUS」、「PERFECT」、及び「GREAT」のいずれでもないとステップS207において判定された場合、制御部13はコンボ数を0に更新する(S209)。
ステップS209の処理が実行された場合、又は、コンボ数が基準数よりも多くないとステップS210において判定された場合、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度と関係なく、評価結果45及びコンボ数46の表示位置を決定する(S212)。例えば、制御部13は、案内領域42内において、評価結果45及びコンボ数46の表示位置をランダムに決定する。または、制御部13は、案内領域42内の所定位置を評価結果45及びコンボ数46の表示位置として決定する。
ステップS211若しくはS212の処理が実行された場合、又はステップS202,S203における判定結果が否(N)である場合、図15に示すように、制御部13は判定期間の終了タイミングが到来したか否かを判定する(S213)。判定期間の終了タイミングが到来していない場合、制御部13は本処理を終了し、図13のステップS103の処理を実行する。
一方、判定期間の終了タイミングが到来した場合、制御部13は操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S214)。操作済みフラグが「0」である場合とは、判定期間内に方向ボタン領域22Uが踏まれなかった場合である。この場合、制御部13は、評価を最も低いものに決定する(S215)。なお、この場合、コンボ数が0に更新される。そして、制御部13は本処理を終了し、図13のステップS103の処理を実行する。一方、操作済みフラグが「0」でない場合、制御部13は操作済みフラグを「0」に更新する(S216)。そして、制御部13は本処理を終了し、図13のステップS103の処理を実行する。
ゲーム操作(ステップ)を評価するための処理(図14及び図15)が実行された後、図13に示すように、制御部13(基準タイミング案内部51)はゲーム画面40を更新する(S103)。このステップS103では、基準タイミングデータに基づいて、新たなタイミング案内マーク44が表示されたり、すでに表示されているタイミング案内マーク44の表示位置が更新されたりする。
また、ステップS103では、評価結果45及びコンボ数46がステップS211又はS212で決定された表示位置に表示される。さらに、ステップS103では、ゲージ47の長さがステップS206で決定された評価に基づいて更新される。評価が「MARVELOUS」、「PERFECT」、「GREAT」、又は「GOOD」である場合、ゲージ47は伸張され、評価が「ALMOST」又は「BOO」である場合、ゲージ47は収縮される。
その後、制御部13はゲージ47の長さが零になったか否かを判定する(S104)。ゲージ47の長さが零になった場合、制御部13はゲームオーバー画面を表示し(S107)、本処理を終了する。
一方、ゲージ47の長さが零になっていない場合、制御部13は楽曲の再生が終了したか否かを判定する(S105)。楽曲の再生が終了していない場合、ステップS102の処理が再実行される。一方、楽曲の再生が終了した場合、制御部13はゲーム成績画面を表示し(S106)、本処理を終了する。
以上に説明したゲーム装置10によれば、タイミング案内マーク44の移動速度を考慮して、評価結果45及びコンボ数46の表示位置が決定される。
例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置に比較的近い領域(第3領域63)に評価結果45及びコンボ数46が表示されないようになる。上述したように、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、プレイヤはタイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間をじっくり見て、ゲームをプレイする傾向がある。この点、ゲーム装置10によれば、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置に比較的近い領域(第3領域63)において、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れてしまうことがなくなる。その結果として、タイミング案内マーク44が見易くなる。
また例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、タイミング案内マーク44の初期表示位置に比較的近い領域(第1領域61)に評価結果45及びコンボ数46が表示されないようになる。上述したように、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、プレイヤはタイミング案内マーク44の表示が開始されたか否かに特に注目して、ゲームをプレイする傾向がある。この点、ゲーム装置10によれば、タイミング案内マーク44の初期表示位置に比較的近い領域(第1領域61)において、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れてしまうことがなくなる。その結果として、タイミング案内マーク44が見易くなる。
ところで、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れてしまわないようにするための方法としては、評価結果45及びコンボ数46を案内領域42外に表示する方法も考えられる。しかしながら、この方法を採用した場合、プレイヤは、案内領域42と、案内領域42外に表示される評価結果45及びコンボ数46との両方を見ながらゲームをプレイしなければならなくなってしまう。その結果、プレイヤがゲームをプレイし難くなってしまう。この点、ゲーム装置10によれば、上記のような不都合の発生を抑えることが可能になる。
なお、ゲーム装置10では、常に、評価結果45及びコンボ数46の表示位置がタイミング案内マーク44の移動速度を考慮して決定される訳ではなく、コンボ数46が基準数(例えば300)よりも多い場合に限って、評価結果45及びコンボ数46の表示位置がタイミング案内マーク44の移動速度を考慮して決定されるようになっている(図14のステップS210,S211)。すなわち、ゲーム装置10では、ゲーム操作評価部53の評価結果が所定の結果(例えば「MARVELOUS」、「PERFECT」、又は「GREAT」)であることが基準数連続した場合に限って、評価結果45及びコンボ数46の表示位置がタイミング案内マーク44の移動速度に関する情報に基づいて決定されるようになっている。つまり、ゲーム装置10では、特にプレイヤがゲーム操作(ステップ)を失敗したくないと考える状況に限って、評価結果45及びコンボ数46の表示位置がタイミング案内マーク44の移動速度を考慮して決定されるようになっている。
また、コンボ数46が基準数(例えば300)以下である場合にも、評価結果45及びコンボ数46の表示位置がタイミング案内マーク44の移動速度を考慮して決定されるようにしてもよい。
ところで、以上では、タイミング案内マーク44(第1の画像)の移動速度が基準速度よりも速い場合に、タイミング案内マーク44(第1の画像)の移動速度が基準速度よりも遅い場合に比べて、評価結果45及びコンボ数46(第2の画像)の表示位置と、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置(基準位置)との間の距離が長くなるようにして、評価結果45及びコンボ数46(第2の画像)の表示位置を決定することとして説明した。すなわち、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合に、評価結果45及びコンボ数46を基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的離れた領域(第1領域61)に表示し、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、評価結果45及びコンボ数46を基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置に比較的近い領域(第3領域63)に表示することとして説明した。
しかしながら、タイミング案内マーク44(第1の画像)の移動速度が基準速度よりも速い場合に、タイミング案内マーク44(第1の画像)の移動速度が基準速度よりも遅い場合に比べて、評価結果45及びコンボ数46(第2の画像)の表示位置と、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置(基準位置)との間の距離が短くなるようにして、評価結果45及びコンボ数46(第2の画像)の表示位置を決定するようにしてもよい。例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合に、評価結果45及びコンボ数46を基準マーク43L,43D,43U,43Rに近い領域(第3領域63)に表示し、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合に、評価結果45及びコンボ数46を基準マーク43L,43D,43U,43Rから離れた領域(第1領域61)に表示するようにしてもよい。
タイミング案内マーク44(第1の画像)の移動速度と、評価結果45及びコンボ数46(第2の画像)の表示位置と、の関係は、ユーザの好み(やりやすさ)に応じて設定するようにすればよい。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るゲーム装置10は、評価結果45及びコンボ数46をタイミング案内マーク44が表示されていない位置に表示した後、評価結果45及びコンボ数46をタイミング案内マーク44とともに移動させる点に特徴がある。以下、第2実施形態に係るゲーム装置10について説明する。
第2実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成を有する(図1,2参照)。また第2実施形態に係るゲーム装置10では、第1実施形態と同様に、音楽ゲーム(例えばダンスゲーム)が実行される(図3参照)。
さらに、第2実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様の機能ブロックを含む(図4参照)。ただし、第2実施形態における評価画像表示制御部54の機能は第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態における評価画像表示制御部54の機能について説明する。
第2実施形態における評価画像表示制御部54は、第1実施形態と同様に、第2の画像(評価結果45及びコンボ数46)の表示位置をタイミング案内マーク44の移動速度に関する情報に基づいて決定する。ただし、第2実施形態における評価画像表示制御部54は、第2の画像(評価結果45及びコンボ数46)の表示位置の決定方法が第1実施形態と異なる。図17は、第2実施形態における評価画像表示制御部54の機能について説明するための図である。
第2実施形態における評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46の表示を開始する場合、タイミング案内マーク44が表示されていない位置を、基準タイミングデータに基づいて特定する。そして、評価画像表示制御部54は、タイミング案内マーク44が表示されていない位置を、評価結果45及びコンボ数46の初期表示位置として決定する。また、評価結果45及びコンボ数46が表示された後、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46をタイミング案内マーク44の移動に従って移動させる。
すなわち、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46の移動方向を、タイミング案内マーク44の移動方向と平行な方向に設定する。つまり、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46を、タイミング案内マーク44の移動方向と同じ方向に移動させる。具体的には、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46を、タイミング案内マーク44と同様に、ゲーム画面40(案内領域42)内において下から上に向かって移動させる。また、評価画像表示制御部54は、評価結果45及びコンボ数46の移動速度を、タイミング案内マーク44の移動速度と同じ速度に設定する。
第2実施形態に係るゲーム装置10で実行される処理について説明する。第2実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様に、図14〜図16に示す処理と同様の処理が実行される。
ただし、第2実施形態に係るゲーム装置10では、図14のステップS211,S212において、制御部13は、案内領域42内の、タイミング案内マーク44が表示されていない位置を、評価結果45及びコンボ数46の表示位置として決定する。
また、図13のステップS103において、制御部13は、評価結果45及びコンボ数46がゲーム画面40に表示されている場合、評価結果45及びコンボ数46をタイミング案内マーク44の移動に従って移動させる。すなわち、制御部13は、評価結果45及びコンボ数46を、タイミング案内マーク44の移動方向と略平行な移動方向に、タイミング案内マーク44の移動速度と略同じ移動速度で移動させる。
以上説明した第2実施形態に係るゲーム装置10では、評価結果45及びコンボ数46がタイミング案内マーク44が表示されていない位置に表示された後、評価結果45及びコンボ数46がタイミング案内マーク44とともに移動する。その結果として、タイミング案内マーク44が評価結果45及びコンボ数46によって隠れることがなくなる。第2実施形態に係るゲーム装置10によっても、タイミング案内マーク44が見易くなる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係るゲーム装置10は、タイミング案内マーク44を見易くするために背景画像41の透明度又は色濃度を制御する点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下、第3実施形態に係るゲーム装置10について説明する。
第3実施形態に係るゲーム装置10は第1実施形態と同様のハードウェア構成を有する(図1,2参照)。また第3実施形態に係るゲーム装置10では、第1実施形態と同様に、音楽ゲーム(例えばダンスゲーム)が実行される(図3参照)。
第3実施形態に係るゲーム装置10で実現される機能について説明する。図18は、第3実施形態に係るゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。第3実施形態に係るゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部50、基準タイミング案内部51、ゲーム操作検出部52、ゲーム操作評価部53、及び背景画像表示制御部55を含む。ゲームデータ記憶部50、基準タイミング案内部51、ゲーム操作検出部52、及びゲーム操作評価部53は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。第3実施形態に係るゲーム装置10は、背景画像表示制御部55を含む点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。以下、背景画像表示制御部55の機能について説明する。
図19は背景画像表示制御部55の機能を説明するための図である。背景画像表示制御部55は、ゲーム画面40(案内領域42)に表示される背景画像41のうちの、基準位置からの距離が基準距離(d)よりも小さくなる領域71の透明度を、基準位置からの距離が基準距離(d)よりも長くなる領域72の透明度に比べて大きく設定する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置が「基準位置」に相当する。また、「基準位置からの距離」とは、タイミング案内マーク44の移動方向とは逆方向への距離である。
例えば、背景画像表示制御部55は、背景画像41の領域72を完全不透明に設定し、背景画像41の領域71を半透明に設定する。なお、領域71において、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置に近づくにつれて、背景画像41の透明度が徐々に大きくなるようにしてもよい。
さらに、背景画像表示制御部55は、上記基準距離(d)をタイミング案内マーク44の移動速度に関する情報に基づいて決定する。
例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、背景画像表示制御部55は上記基準距離(d)を比較的短い距離に設定する。この場合、案内領域42に表示される背景画像41のうちの、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的近い領域が薄く表示されるようになる。上述したように、タイミング案内マーク44の移動速度が低速である場合、プレイヤはタイミング案内マーク44が基準マーク43L,43D,43U,43Rに重なる瞬間をじっくり見て、ゲームをプレイする傾向がある。この点、上記のようにすれば、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的近い領域において背景画像41が薄く表示されるため、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的近い領域に表示されるタイミング案内マーク44が見易くなる。
また例えば、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、背景画像表示制御部55は上記基準距離(d)を比較的長い距離に設定する。この場合、案内領域42に表示される背景画像41のうちの、基準マーク43L,43D,43U,43Rから比較的離れた領域も薄く表示されるようになる。上述したように、タイミング案内マーク44の移動速度が高速である場合、プレイヤはタイミング案内マーク44の表示が開始されたか否かに特に注目して、ゲームをプレイする傾向がある。この点、上記のようにすれば、タイミング案内マーク44の初期表示位置に比較的近い領域においても背景画像41が薄く表示されるため、初期表示位置に表示されたタイミング案内マーク44(言い換えれば、表示が開始された直後のタイミング案内マーク44)が見易くなる。
本実施形態の場合、上述したような背景画像表示制御部55の機能を実現するために、タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報と、上記基準距離(d)に関する情報と、を対応づけてなる情報(以下「基準距離制御情報」と呼ぶ。)が記憶される。例えば、この基準距離制御情報はテーブル形式の情報であってもよいし、数式形式の情報であってもよい。また、この基準距離制御情報はプログラムの一部として記憶されるようにしてもよい。
図20は基準距離制御情報の一例を示す図である。図20に示す基準距離制御情報では、タイミング案内マーク44の移動速度と、上記基準距離(d)と、が対応づけられている。
図20に示す基準距離制御情報では、タイミング案内マーク44の移動速度(v)が基準速度(Vc)未満である場合に基準距離(d)が距離Daに設定されるようになっている。また、タイミング案内マーク44の移動速度(v)が基準速度(Vc)以上である場合に基準距離(d)が距離Db(Db>Da)に設定されるようになっている。
なお、図20に示す基準距離制御情報では、「タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報」として、タイミング案内マーク44の移動速度(v)自体を用いるようになっていた。しかし、第1実施形態と同様、楽曲のテンポに関する情報を「タイミング案内マーク44の移動速度に関する情報」として用いるようにしてもよい。
図21は基準距離制御情報の他の一例を示す図である。図21に示す基準距離制御情報では、楽曲のテンポと、基準距離(d)と、が対応づけられている。
図21に示す基準距離制御情報では、楽曲のテンポ(b)が基準テンポ(Bc)未満である場合に基準距離(d)が距離Daに設定されるようになっている。また、楽曲のテンポ(b)が基準テンポ(Bc)以上である場合に基準距離(d)が距離Db(Db>Da)に設定されるようになっている。
第3実施形態に係るゲーム装置10で実行される処理について説明する。第3実施形態に係るゲーム装置10においても、第1実施形態と同様に、図14〜図16に示す処理と同様の処理が実行される。
ただし、第3実施形態に係るゲーム装置10では、図14のステップS211,S212が省略される。また、図13のステップS103において、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度に基づいて、上記基準距離(d)を決定する。
例えば、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度を楽曲のテンポに基づいて取得する。そして、制御部13は、タイミング案内マーク44の移動速度と、図20に示す基準距離制御情報と、に基づいて、上記基準距離(d)を決定する。または、制御部13は、楽曲のテンポと、図21に示す基準距離制御情報と、に基づいて、上記基準距離(d)を決定する。
上記基準距離(d)が決定された後、例えば、制御部13は、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置からの距離が基準距離(d)よりも長くなる領域72を完全不透明に表示し、制御部13は、案内領域42内に表示される背景画像41のうちの、基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置からの距離が基準距離(d)よりも小さくなる領域71を半透明に表示する。
以上説明した第3実施形態に係るゲーム装置10によっても、タイミング案内マーク44が見易くなるように図ることが可能になる。
なお、背景画像表示制御部55は、ゲーム画面40(案内領域42)に表示される背景画像41のうちの、基準位置(基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置)からの距離が基準距離(d)よりも小さくなる領域71の色濃度を、基準位置(基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置)からの距離が基準距離(d)よりも長くなる領域72の色濃度に比べて小さく設定するようにしてもよい。なお、この場合、領域71において、基準位置(基準マーク43L,43D,43U,43Rの表示位置)に近づくにつれて、背景画像41の色濃度が徐々に小さくなるようにしてもよい。このようにしても、タイミング案内マーク44が見易くなるように図ることが可能になる。
[他の実施形態]
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、第1実施形態又は第2実施形態と、第3実施形態と、を組み合わせるようにしてもよい。
また例えば、図3、図9、図10、図17、図19に示すゲーム画面40では、タイミング案内マーク44が下から上へ移動することとして説明したが、タイミング案内マーク44の移動方向は下から上への方向に限られない。例えば、タイミング案内マーク44が上から下へ移動するようにしてもよいし、右(又は左)から左(又は右)へ移動するようにしてもよい。また例えば、タイミング案内マーク44は斜め方向に(例えば右上から左下へ)移動するようにしてもよい。
また例えば、本発明は、ダンスゲーム以外の音楽ゲームにも適用することができる。本発明は、プレイヤが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームに適用することができる。