JP5557109B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
ステアリングホイール等の操舵部材と、転舵輪を操向するための転舵機構との間の機械的な連結が解除された、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような車両用操舵装置では、運転者によって操舵部材が回転操作されると、操舵部材に連結された操舵軸が回転する。この回転をセンサで検出し、操舵部材の操作に対応する量だけ、転舵機構に設けられたアクチュエータが作動する。これにより、転舵輪の向きが変わる。また、操舵軸には、操舵部材に反力を与えるための反力モータが取り付けられている。反力モータは、路面から転舵輪に伝わる反力等に対応する反力を、操舵軸を介して操舵部材に付与する。
特開2000−53008号公報 特開2004−359011号公報
前述したように、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置では、操舵部材と転舵機構とが機械的に連結されていないので、操舵部材は、操舵軸の軸線回りを制限なく回転することが可能である。そこで、特許文献1では、車両直進状態のときの操舵部材の位置を基準とした操舵部材の回転量を、一定量以下に規制するための構成が設けられている。
特許文献1では、操舵軸と螺合したナット部材が設けられており、このナット部材が軸方向に変位してストッパに接触することで、操舵部材のそれ以上の回転が規制されている。これにより、操舵部材は、転舵輪が車両直進位置から最も転舵されたときの対応する位置よりも多く回転することを規制されている。
また、特許文献1,2では、操舵部材に連結されたねじりコイルばねを有している。操舵部材が操作されていないとき、このねじりコイルばねの弾性復元力によって、操舵部材が操舵中立位置に維持されている。また、このねじりコイルばねによって、操舵部材を操作する運転者に操舵反力が付与される。これにより、例えば、操舵部材が操舵中立位置にある場合であって、操舵部材の操作が開始されたことに応答して反力モータが動作を開始するまでの間にも、運転者に抵抗力を付与できるので、より自然な操舵フィーリングを付与できる。
しかしながら、操舵部材の回転を規制するためのストッパや、操舵部材に抵抗力を与えるねじりコイルばねが反力モータから離れた位置に配置されている。このため、反力モータ周辺の構造が大型化してしまう。
ここで、操舵部材の回転を規制するために、操舵部材の操舵中立位置からの回転量が所定量に達したときに、反力モータの出力を高くすることで、操舵部材がそれ以上回転されることを規制することにより、上記ストッパやコイルばねを省略することが考えられる。しかしながら、この場合、操舵部材の回転を規制できるほどの大きなトルクを反力モータで発生する必要がある結果、反力モータが大型化してしまう。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、優れた操舵フィーリングを実現でき、且つ、小型化を達成することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)と転舵輪(3)との機械的な連結が解除された車両用操舵装置(1)において、前記操舵部材に連結されたロータ(58)を含み前記操舵部材に反力を付与するための反力付与モータ(10)と、この反力付与モータを収容するハウジング(11)と、前記転舵輪の転舵角(δw)が最大のときに前記操舵部材の回転を規制するための規制機構(70)と、前記操舵部材の回転に摩擦抵抗を付与するための摩擦抵抗付与部材(75)と、を備え、前記規制機構および前記摩擦抵抗付与部材は、前記ハウジング内に配置され、前記ロータは、筒状部(63)を含み、前記規制機構の少なくとも一部は、前記筒状部の内側に配置されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、規制機構が設けられている。これにより、転舵輪の転舵角が最大のときには、操舵部材がそれ以上転舵角を増す方向に回転しないようにされている。したがって、転舵角が最大であるにも拘わらず操舵部材がさらに回転する違和感が生じることを抑制でき、自然な操舵フィーリングを実現できる。また、摩擦抵抗付与部材は、操舵部材の回転に摩擦抵抗を付与している。これにより、反力付与モータが駆動指令を受けてから駆動を開始するまでの間も、操舵部材に操舵反力(摩擦抵抗)を付与できる。また、通常、操舵部材が操舵中立位置を基準として微小な角度範囲にある間、操舵部材の操作に拘わらず転舵輪が転舵されないようにされている(不感帯領域が設けられている)。このような不感帯領域においても、摩擦抵抗付与部材による操舵部材への摩擦抵抗が付与されている。したがって、不感帯領域においても、操舵部材が転舵機構と機械的に連結されているような自然な操舵フィーリングを運転者に与えることができる。このように、自然な操舵フィーリングを実現するための規制機構および摩擦抵抗付与部材が、反力付与モータのハウジング内に配置されている。すなわち、1つのハウジング内に、反力付与モータ、規制機構および摩擦抵抗付与部材が配置されている。したがって、これら反力付与モータ、規制機構および摩擦抵抗付与部材を別々のハウジングに収容する必要がなく、車両用操舵装置の小型化を達成できる。しかも、反力付与モータの出力を高くすることで、操舵部材の回転を規制する構成ではない。これにより、操舵部材の回転を規制できるほどの大きなトルクを反力付与モータで発生する必要がないので、反力付与モータを小型にでき、且つ、反力付与モータのトルクを増幅する減速機も必要ない。したがって、反力モータをより小型化できる。
また、規制機構の少なくとも一部は、反力付与モータのロータの筒状部の内部に配置されているので、規制機構の位置とロータの位置とがロータの軸方向に重なるように配置されている。これにより、操舵部材の周辺の部材をロータの軸方向に短くでき、車両用操舵装置の更なる小型化を達成できる。
また、本発明において、前記規制機構は、前記ロータに設けられた第1結合部(71)と、前記ハウジングに設けられた第2結合部(72)と、前記第1結合部と前記第2結合部との間に配置された中間体(76)と、を含み、この中間体は、前記第1結合部に結合可能な第3結合部(73)と、前記第2結合部に結合可能な第4結合部(74)と、を含み、前記ロータの軸線(L1)回りに関して、前記第3結合部および前記第4結合部が、所定角度(θ1)以下の範囲で相対回転可能である場合がある(請求項)。
この場合、第1結合部と第3結合部とが結合し、且つ、第2結合部および第4結合部が結合した状態で、中間体が所定角度ねじれたときに、ロータの回転力は、第1結合部、中間部および第2結合部を介してハウジングに受けられ、ロータの回転が規制される。これにより、ロータの回転を確実に規制することができる。
また、本発明において、前記ロータと一体回転可能な軸部(38)をさらに備え、前記中間体は、前記軸部に軸受(35)を介して相対回転可能に支持されている場合がある(請求項)。この場合、中間体の軸線がロータの軸線に対してずれること(芯ずれ)を抑制できる。その結果、中間体のねじれ運動をよりスムーズにできる。さらに、軸受を設けることで、中間体のねじれ運動をスムーズにできるので、摩擦抵抗付与部材に起因して中間体内でのねじれ運動の抵抗力が変動することを抑制できる。なお、前記軸受は、合成樹脂製であることが好ましい。
また、本発明において、前記摩擦抵抗付与部材は、前記ハウジングと前記中間体との間に配置され前記中間体を前記ロータ側に弾性的に押圧する弾性部材(85)を含んでいる場合がある(請求項)。
この場合、弾性部材が中間体を弾性的に押圧することにより、中間体を介して反力付与モータのロータに摩擦抵抗を付与できる。その結果、操舵部材が操舵中立位置付近に位置しているとき等に、ロータを介して操舵軸に、自然な回転抵抗を付与できる。したがって、自然な操舵フィーリングをより確実に実現できる。しかも、中間体がロータに対して微小振動を起こしてがたつき音(ラトル音)が生じることを抑制できる。これにより、反力付与モータの静粛性を向上できる。
また、本発明において、前記中間体は、前記ロータの軸方向(S1)に並ぶ複数の部材(81〜84)を含み、隣り合う部材の一方には前記軸方向に延びる突起(81c,82c,83c)が設けられ、他方には、前記ロータの周方向(C1)に延び前記突起を挿通された有端環状の溝(82b,83b,84b)が形成され、前記突起が前記溝に対して前記周方向に変位することにより、前記第3結合部と前記第4結合との相対位置を変更可能とされ、前記突起が前記溝の端部(82d,82e,83d,83e,84d,84e)に接触することにより、前記第3結合部と前記第4結合部との相対回転を規制可能とされている場合がある(請求項)。
この場合、突起を溝の端部に接触させることにより、中間体のねじれを確実に規制できるので、第3結合部と第4結合部との相対回転量を、確実に所定角度以下に規制できる。したがって、自然な操舵フィーリングをより確実に実現できる。また、突起を溝に対して変位させるという簡易な構成により、中間体のねじり運動を実現できる。さらに、突起を溝の端部に接触させるという簡易な構成により、中間体ねじれ運動を規制し、第3結合部と第4結合部との相対回転量を、確実に所定角度以下に規制できる。このように、中間体を簡易な構成で実現できる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 ハウジングの周辺の断面図である。 図2の反力付与モータ周辺の拡大図である。 軸方向と直交する切断面であって、(A)は、図3のIVA−IVA線に沿う第1部材の断面図であり、(B)は、図3のIVB−IVB線に沿う第2部材の断面図であり、(C)は、図3のIVC−IVC線に沿う第3部材の断面図であり、(D)は、図3のIVD−IVD線に沿う第4部材の断面図である。 (A)〜(D)は、それぞれ、規制機構によるロータの回転規制を説明するための主要部の断面図である。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と転舵輪3との機械的な結合が解除された、いわゆるステアバイワイヤシステムを構成している。
車両用操舵装置1では、操舵部材2の回転操作に応じて駆動される転舵用アクチュエータ4の動作を、転舵軸ハウジング5に支持された転舵軸6の車幅方向の直線運動に変換するようになっている。この転舵軸6の直線運動は、転舵用の左右の転舵輪3の転舵運動に変換され、これにより車両の転舵が達成される。
車両が直進しているときの転舵輪3の位置に対応する操舵部材2の位置が、操舵中立位置として規定されている。
転舵用アクチュエータ4は、例えば、電動モータを含んでいる。この電動モータの駆動力(出力軸の回転力)は、転舵軸6に関連して設けられた運動変換機構(ボールねじ装置)により、転舵軸6の軸方向の直線運動に変換される。この転舵軸6の直線運動は、転舵軸6の両端に連結されたタイロッド7に伝達され、ナックルアーム8の回動を引き起こす。これにより、ナックルアーム8に支持された転舵輪3の操向が達成される。
転舵軸6、タイロッド7およびナックルアーム8により、転舵輪3を転舵するための転舵機構50が構成されている。転舵軸6を支持する転舵軸ハウジング5は、車体51に支持されている。
操舵部材2は、車体51に回転可能に支持された操舵軸9に連結されている。この操舵軸9には、路面等から転舵輪3に伝わる反力を操作反力として操舵部材2に与えるための反力付与モータ10が取り付けられている。反力付与モータ10は、ブラシレスモータ等の電動モータを含む。反力付与モータ10は、ハウジング11内に収容されている。ハウジング11は、車体51に取り付けられている。
車両用操舵装置1には、操舵部材2、操舵軸9および反力付与モータ10の回転方向の位置(回転位置)を検出するための操舵角センサ12が設けられている。この操舵角センサ12の検出信号は、操舵部材2の操舵角θhとして出力される。また、操舵軸9には、操舵部材2に加えられた操舵トルクTを検出するためのトルクセンサ13が設けられている。操舵角センサ12およびトルクセンサ13は、ハウジング11内に収容されている。
一方、転舵軸6に関連して、転舵輪3の転舵角δw(タイヤ角)を検出するための転舵角センサ14が設けられている。
これらのセンサの他にも、車速Vを検出する車速センサ15と、車体51の上下加速度Gzを検出する悪路状態検出センサとしての上下加速度センサ16と、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサ17と、車両のヨーレートγを検出するヨーレートセンサ18とが設けられている。
上記のセンサ類12〜18の各検出信号は、マイクロコンピュータを含む構成の電子制御ユニット(ECU)からなる車両制御手段としての制御装置19に入力されるようになっている。
制御装置19は、操舵角センサ12によって検出された操舵角θhおよび車速センサ15によって検出された車速Vに基づいて、目標転舵角を設定する。そして、この目標転舵角と、転舵角センサ14によって検出された転舵角δwとの偏差に基づいて、駆動回路20Aを介し、転舵用アクチュエータ4を駆動制御(転舵制御)する。
一方、制御装置19は、センサ類12〜18が出力する検出信号に基づいて、操舵部材2が操舵された方向と逆方向を向く適当な反力が操舵部材2に付与されるように、駆動回路20Bを介して、反力付与モータ10を駆動制御(反力制御)する。
図2は、ハウジング11の周辺の断面図である。図2を参照して、ハウジング11は、アルミニウム合金等の金属材料を用いて形成されている。ハウジング11は、一端部21aおよび他端部21bを有する円筒形形状に形成されたメインハウジング21と、メインハウジング21の他端部21bを塞ぐカバーハウジング22と、を含んでいる。
カバーハウジング22は、固定ねじ23等を用いて、メインハウジング21の他端部21bに固定されている。カバーハウジング22の外径部には、環状凸部22bが形成されている。環状凸部22bは、メインハウジング21の他端部21bの内周面に嵌合されている。環状凸部22bの外周面には、環状の溝が形成されており、この溝に、封止部材としてのOリング24が配置されている。
このOリング24によって、カバーハウジング22とメインハウジング21との間から、雨水や埃等の異物がハウジング11内に侵入することが抑制されている。また、後述するように、メインハウジング21と操舵軸9との間には、シール部材25が配置されている。このように、ハウジング11内への異物の侵入を抑制する構造が採用されていることにより、ハウジング11を、外部に開放された空間に配置することが可能となる。
例えば、車両用操舵装置1を、フォークリフト等の荷役車両の車体に搭載した場合、ハウジング11は、外部に露出される。このため、ハウジング11には、雨水や、荷役車両を洗車する際の水分が直接降り注がれる。しかしながら、ハウジング11内への水分等の異物の侵入が抑制されているので、異物がハウジング11内に侵入することに起因する故障の発生を確実に抑制できる。したがって、車両用操舵装置1は、ハウジング11を車室内のダッシュボード下に配置する四輪乗用車に限らず、ハウジング11を外部に露出した荷役車両にも好適である。
操舵軸9は、反力付与モータ10と操舵部材2とを連結しており、一部がハウジング11から突出している。操舵軸9は、玉軸受等の転がり軸受からなる第1軸受31、第2軸受32および第3軸受33を介して、ハウジング11に回転可能に支持されている。
操舵軸9は、同軸に並ぶ第1軸37および第2軸(軸部)38と、第1および第2軸37,38を連結するトーションバー39と、を含んでいる。第1軸37の一端部には、操舵部材2が一体回転可能に連結されている。第1軸37の中間部とメインハウジング21の一端部21aとの間には、シール部材25が配置されている。シール部材25は、メインハウジング21の一端部21aと、第1軸37との間を液密的に封止している。
第1軸37の中間部は、第1軸受31を介して、メインハウジング21の一端部21aの第1軸受保持孔41に回転可能に支持されている。第1軸37の他端部は、第2軸38に挿通されており、針状ころ軸受からなる第4軸受34を介して第2軸38に回転可能に支持されている。
第2軸38の一端部38aおよび第1軸37の中間部には、それぞれ、操舵軸9の軸方向S1に隣接して対向する対向部38g,37bを有している。これら対向部38g,37bに、トルクセンサ13が配置されている。
第1軸37と第2軸38との間にトルクが作用したとき、トーションバー39は、このトルクの大きさに応じて微小な角度範囲内でねじれることが可能となっている。このときの第1軸37と第2軸38との相対回転量をトルクセンサ13が検出することで、操舵軸9に付与されているトルクTを検出することが可能となっている。
第2軸38の中間部38cには、第2軸受32の内輪32aが圧入固定されている。第2軸38は、第2軸受32を介してメインハウジング21の第2軸受保持孔42に回転可能に支持されている。また、第2軸38の他端部38bは、カバーハウジング22の一側面22aに形成された第3軸受保持孔43を挿通している。第2軸38の他端部38bは、第3軸受33を介して第3軸受保持孔43に回転可能に支持されている。
これら第2軸受32および第3軸受33には、予圧が付与されている。具体的には、カバーハウジング22と第3軸受33との間に、予圧付与部材46および受け部材47が配置されている。予圧付与部材46は、例えば、波板ばねを用いて形成された弾性部材である。受け部材47は、円板形形状に形成されている。受け部材47は、第3軸受33の外輪33bと軸方向S1に並び、この外輪33bに接触している。第3軸受33の外輪33bは、第3軸受保持孔43に対して、操舵軸9の軸方向S1に相対移動可能に嵌合されている。第3軸受33の内輪33aは、第2軸38の他端部38bに圧入固定されている。
また、第2軸受32の内輪32aは、第2軸38の中間部38cに圧入固定されている。第2軸受32の外輪32bは、第2軸受保持孔42に対して、軸方向S1に相対移動可能に嵌合されている。外輪32bの一側面は、メインハウジング21に受けられている。
上記の構成により、予圧付与部材46の圧縮による弾性反発力は、受け部材47、第3軸受33の外輪33b、内輪33a、第2軸38、第2軸受32の内輪32a、および外輪32bを介して、メインハウジング21に受けられる。これにより、第2軸受32および第3軸受33に予圧が付与されている。
トルクセンサ13は、第1軸受31と第2軸受32との間に配置されている。トルクセンサ13は、第1軸37の対向部37bに固定された永久磁石からなる多極磁石53と、第2軸38の対向部38gに固定された第1リングユニット54と、ハウジング11に固定された第2リングユニット55とを含んでいる。
第1リングユニット54は、第2軸38の対向部38gに固定された環状の合成樹脂部材54aと、この合成樹脂部材54aに埋設され、且つ、多極磁石53の磁界内に配置された一対の環状の磁気ヨーク54b,54bと、を含んでいる。
第2リングユニット55は、第1リングユニット54を取り囲む環状に形成されている。第2リングユニット55は、メインハウジング21に固定された合成樹脂部材55aと、この合成樹脂部材55aに埋設された一対の集磁リング55b,55bおよびホールIC(図示せず)と、を含んでいる。
反力付与モータ10、操舵角センサ12およびトルクセンサ13は、ハウジング11内に収容されている。図3は、図2の反力付与モータ10周辺の拡大図である。図3を参照して、反力付与モータ10は、メインハウジング21の他端部21b寄りに配置されており、カバーハウジング22に隣接している。これにより、カバーハウジング22をメインハウジング21から取り外したときに、反力付与モータ10の略全部がメインハウジング21の他端部21bの開口に露出する。したがって、反力付与モータ10をメインハウジング21内に装着する作業や、反力付与モータ10のメンテナンス作業が行い易い。
反力付与モータ10は、筒状のステータ57と、ステータ57を取り囲むロータ58と、を含んでいる。ロータ58の軸方向、径方向および周方向は、操舵軸9の軸方向S1,径方向R1および周方向C1と一致している。ステータ57の外周面は、メインハウジング21の内周面に焼きばめ等によって固定されている。
ロータ58は、操舵軸9を介して操舵部材2に一体回転可能に連結されている。ロータ58は、軸方向S1に延びる筒状のロータコア61と、ロータコア61の外周面に固定された永久磁石62とを含んでいる。
ロータコア61は、操舵軸9の第2軸38と単一の材料を用いて一体に形成されている。ロータコア61は、操舵軸9の径方向R1の外方に配置された筒状部63と、この筒状部63の一端部から径方向R1の内方に延びる端壁部64と、端壁部64から第2軸38の一端部38a側(トルクセンサ13側)に延びる延設部65と、を含んでいる。
延設部65は、第2軸38の中間部38cに一体的に形成されている。端壁部64は、環状の板状に形成されており、第4軸受34の一部を取り囲んでいる。
ステータ57とロータ58との磁気作用によって反力付与モータ10に生じるトルクは、端壁部64を介して第2軸38に伝達される。ここで、端壁部64は、第4軸受34と軸方向S1に関して略重なるように配置されているので、端壁部64が第1軸37に対して芯ずれ(互いの中心軸線がずれる現象)が生じることを抑制できる。
筒状部63の他端部は、カバーハウジング22の一側面22aに隣接している。筒状部63は、ステータ57に取り囲まれている。また、筒状部63は、第2軸38の中間部38cを取り囲んでいる。上記の構成により、筒状部63と、端壁部64と、第2軸38とによって囲まれた収容溝部66が形成されている。収容溝部66は、円環状の溝部であり、カバーハウジング22側に開放されている。
ロータコア61の筒状部63の外周面に永久磁石62が固定されている。収容溝部66と並ぶように操舵角センサ12が配置されている。操舵角センサ12は、レゾルバを用いて形成されており、レゾルバステータ67と、レゾルバロータ68とを含んでいる。レゾルバステータ67は、軸方向S1に関して、端壁部64と第2軸受32との間に配置されており、メインハウジング21に固定されている。レゾルバロータ68は、レゾルバステータ67に取り囲まれている。レゾルバロータ68は、ロータコア61の延設部65に固定されている。
ハウジング11内には、規制機構70および摩擦抵抗付与部材75が配置されている。車両が右旋回するとき、および左旋回するときのそれぞれにおける転舵輪3(図1参照)の直進位置からの転舵角δwが最大のときに、規制機構70が操舵部材2の回転を規制するようになっている。摩擦抵抗付与部材75は、ロータ58および操舵軸9の回転に摩擦抵抗を付与することにより、操舵部材2の回転操作に抵抗感を与えるために設けられている。
規制機構70の少なくとも一部は、筒状部63の内側、すなわち収容溝部66内に配置されている。
規制機構70は、ロータ58の端壁部64に設けられた第1結合部71と、カバーハウジング21に設けられた第2結合部72と、第1および第2結合部71,72の間に配置された中間体76と、を含んでいる。
第1結合部71は、収容溝部66の底面に形成されている。第1結合部71は、端壁部64と別部材を用いて端壁部64に固定された軸部材であり、軸方向S1に延びている。なお、第1結合部71を端壁部64と単一部材で形成してもよい。
第2結合部72は、カバーハウジング22の一側面22aに形成されている。第2結合部72は、カバーハウジング22と別部材を用いてカバーハウジング22に固定された軸部材であり、軸方向S1に延びている。なお、第2結合部72をカバーハウジング22と単一部材で形成してもよい。第2結合部72の一部は、筒状部63の内側(収容溝部66内)に配置されている。
第1結合部71と第2結合部72とは、周方向C1に関する位置が揃えられている。なお、第1結合部71と第2結合部72とは、周方向C1に関する位置が異なっていてもよい。
中間体76は、第1結合部71に結合可能な第3結合部73と、第2結合部72に結合可能な第4結合部74と、を含んでおり、ねじれることが可能となっている。ロータ58の中心軸線L1回り(周方向C1)に関して、第3結合部73および第4結合部74が、第1所定角度θ1以下の範囲で相対回転可能となるように中間体76が形成されている。第1所定角度θ1は、例えば、操舵部材2のロックトゥロックの回転数(約3回転)に相当する1100°程度である。
中間体76は、収容溝部66内に配置されている。中間体76は、複数の部材としての第1部材81、第2部材82、第3部材83および第4部材84を含んでいる。第1〜第4部材81〜84は、軸方向S1に並んでいる。第1〜第4部材81〜84は、それぞれ、焼結金属や、合成樹脂部材を用いて形成された剛体部材である。
第1〜第4部材81〜84は、それぞれ、中空の板状(円環状)に形成されている。第1〜第4部材81〜84(中間体76)は、第2軸38の中間部38cに固定された滑り軸受からなる第5軸受35を介して、第2軸38の中間部38cに相対回転可能に嵌合されている。第5軸受35は、例えば、合成樹脂製であり、摩擦係数が低くされている。第5軸受35は、円筒状の部材であり、単一部材によって構成されている。なお、第5軸受35は、周方向C1に複数(例えば、2つ)に分割された部材を互いに組み合わせることで構成されていてもよい。この場合、第5軸受35を第2軸38に組み付け易くできる。
第1〜第4部材81〜84のうち、軸方向S1に隣り合う部材の一方には、軸方向S1に延びる突起81c,82c,83cが設けられ、他方には、周方向C1(ロータの周方向)に延び対応する突起81c,82c,83cを挿通された有端環状の溝82b,83b,84bが形成されている。そして、各突起81c,82c,83cが対応する溝82b,83b,84bに対して周方向C1に変位することにより、第3結合部73と第4結合部74との相対回転位置が変更可能とされている。さらに、各突起81c,82c,83cが対応する溝82b,83b,84bに受けられることにより、第3結合部73と第4結合部74との相対回転を規制可能となっている。
以下、第1〜第4部材81〜84について、より具体的に説明する。
図4(A)は、図3のIVA−IVA線に沿う第1部材81の断面図であり、軸方向S1と直交する切断面を示している。図3および図4(A)を参照して、第1部材81は、第5軸受35が嵌合された内周面81aと、この内周面81aの径方向外方に配置された有端環状の第1溝81bと、第1溝81bに隣接する第1突起81cと、を含んでいる。
第1溝81bは、第3結合部73を兼ねている。すなわち、第1溝81bが形成されている部分が第3結合部73でもある。第1溝81b(第3結合部73)には、端壁部64に固定された第1結合部71が挿通されている。これにより、第1結合部71は、第1溝81b(第3結合部73)に対して、周方向C1に第2所定角度θ2相対回転可能である。初期状態(工場出荷時の状態)において、第1結合部71は、周方向C1に関する第1溝81bの中央に配置されている。第1突起81cは、軸方向S1に沿って延びる突起である。第1突起81cは、第1溝81bの一端部81dと他端部81eとの間に配置されている。
図4(B)は、図3のIVB−IVB線に沿う第2部材82の断面図であり、軸方向S1と直交する切断面を示している。図3および図4(B)を参照して、第2部材82は、第5軸受35が嵌合された内周面82aと、この内周面82aの径方向外方に配置された有端環状の第2溝82bと、第2溝82bに隣接する第2突起82cと、を含んでいる。
第2溝82bには、第1部材81の第1突起81cが挿通されている。これにより、第1突起81cは、第2溝82bに対して、周方向C1に第2所定角度θ2相対回転可能である。初期状態において、第1突起81cは、周方向C1に関する第2溝82bの中央に配置されている。第2突起82cは、軸方向S1に沿って延びる突起である。第2突起82cは、第2溝82bの一端部82dと他端部82eとの間に配置されている。
図4(C)は、図3のIVC−IVC線に沿う第3部材83の断面図であり、軸方向S1と直交する切断面を示している。図3および図4(C)を参照して、第3部材83は、第5軸受35が嵌合された内周面83aと、この内周面83aの径方向外方に配置された有端環状の第3溝83bと、第3溝83bに隣接する第3突起83cと、を含んでいる。
第3溝83bには、第2突起82cが挿通されている。これにより、第2突起82cは、第3溝83bに対して、周方向C1に第2所定角度θ2相対回転可能である。初期状態において、第2突起82cは、周方向C1に関する第3溝83bの中央に配置されている。第3突起83cは、軸方向S1に沿って延びる突起である。第3突起83cは、第3溝83bの一端部83dと他端部83eとの間に配置されている。
図4(D)は、図3のIVD−IVD線に沿う第4部材84の断面図であり、軸方向S1と直交する切断面を示している。図3および図4(D)を参照して、第4部材84は、第5軸受35が嵌合された内周面84aと、この内周面84aの径方向外方に配置された有端環状の第4溝84bと、第4溝84bに隣接する第4結合部74と、を含んでいる。
第4溝84bには、第3突起83cが挿通されている。これにより、第3突起83cは、第4溝84bに対して、周方向C1に第2所定角度θ2相対回転可能である。初期状態において、第3突起83cは、周方向C1に関する第4溝84bの中央に配置されている。第4結合部74は、第4溝84bの一端部84dと他端部84eとの間に配置されている。
第4結合部74は、第4部材84に形成された固定孔であり、軸方向S1に延びている。第4結合部74には、カバーハウジング22に固定された第2結合部72が挿通されており、この第4結合部74に圧入等により固定されている。これにより、第4部材84の回転が規制されている。
図3を参照して、摩擦抵抗付与部材75は、弾性部材85と、摩擦部材86とを含んでいる。
弾性部材85は、中間体76を端壁部64側に弾性的に押圧することにより、中間体76をロータ58に摩擦部材86を介して摩擦接触させ、これにより、ロータ58および操舵部材2の回転に摩擦抵抗を付与するために設けられている。弾性部材85は、カバーハウジング22の一側面22aに形成された環状凹部22c内に配置されており、カバーハウジング22と中間体76の第4部材84の間に位置している。
弾性部材85は、例えば、複数の板ばねを重ねた構成を有しており、一端が環状のワッシャ87に受けられ、他端が環状凹部22cの底面に受けられている。摩擦部材86は、複数設けられている。摩擦部材86は、端壁部64および第1〜第4部材81〜84と摩擦接触している。
摩擦部材86は、端壁部64の一側面64aと第1部材81との間、第1部材81と第2部材82との間、第2部材82と第3部材83との間、第3部材83と第4部材84との間、および、第4部材84とワッシャ87との間に、それぞれ、配置されている。
弾性部材85の弾性反発力(付勢力)は、ワッシャ87、摩擦部材86、中間体76の第4部材84、摩擦部材86、第3部材83、摩擦部材86、第2部材82、摩擦部材86、第1部材81および摩擦部材86の順に伝わる。これにより、端壁部64に摩擦抵抗が付与されている。ワッシャ87は、環状凹部22cの周面(カバーハウジング22)と滑り接触していることにより、環状凹部22cから外れてしまうことがないようにされている。
以上が車両用操舵装置1の概略構成である。次に、車両用操舵装置1の動作の一例を説明する。
図3および図4(A)〜図4(D)に示すように、操舵部材2が操舵中立位置に位置しているとき、第1結合部71、第1突起81c、第2突起82cおよび第3突起83cは、それぞれ、対応する第1〜第4溝81b,82b,83b,84bに対する回転が規制されていない。この状態から、例えば、車両を右旋回させて車庫に入れる際に、運転者が操舵部材2を操舵中立位置から時計回りに最大角度回転させる場合を考える。なお、以下では、回転方向をいうときは、運転者から操舵部材2みたときの回転方向をいうものとする。
この場合、運転者は、操舵部材2を操舵中立位置から時計回りに例えば約1.5回転(約540°)回転させる。これにより、操舵軸9および反力付与モータ10のロータ58が、操舵部材2と連動して時計回りに回転する。
このとき、第1結合部71は、第1溝81b内を時計回りに回転する。このとき、図5(A)〜図5(D)に示すように、第1結合部71は、第1溝81bの一端部81dに接触する。これにより、第1部材81が時計回りに回転し、第1突起81cが第2溝82bの一端部82dに接触する。これにより、第2部材82が時計回りに回転し、第2突起82cが第3溝83bの一端部83dに接触する。これにより、第3部材83が時計回りに回転し、第3突起83cが第4溝84bの一端部84dに接触する。第4部材84は、第2結合部72によって回転が規制されている。上記の動作により、第3部材83、第2部材82、第1部材81および第1結合部71(ロータ58)のそれ以上の時計回り方向への回転が機械的に規制される。
なお、車両を左旋回させるために操舵部材2を反時計回りに回転させたときも、上記と同様にして、操舵部材2の回転が規制される。すなわち、第1結合部71および第1〜第3突起81c,82c,83cが第1溝〜第4溝81b,82b,83b,84bの対応する他端部81e,82e,83e,84eに接触することにより、ロータ58および操舵部材2の反時計回りの回転が規制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、規制機構70が設けられている。これにより、転舵輪3の転舵角δwが最大のときには、操舵部材2は、それ以上転舵角δwを増す方向に回転しないようにされている。したがって、転舵角δwが最大であるにも拘わらず操舵部材2がさらに回転する違和感が生じることを抑制でき、自然な操舵フィーリングを実現できる。
また、摩擦抵抗付与部材75は、操舵部材2の回転に摩擦抵抗を付与している。これにより、反力付与モータ10が駆動信号を受けてから駆動を開始するまでの間も、操舵部材2に操舵反力(摩擦抵抗)を付与できる。
また、通常、操舵部材2が操舵中立位置を基準として微小な角度範囲にある間、操舵部材2の操作に拘わらず転舵輪3が転舵されないようにされている(不感帯領域が設けられている)。このような不感帯領域においても、摩擦抵抗付与部材75による操舵部材2への摩擦抵抗が付与されている。したがって、不感帯領域においても、操舵部材2が転舵機構50と機械的に連結されているような自然な操舵フィーリングを運転者に与えることができる。
このように、自然な操舵フィーリングを実現するための規制機構70および摩擦抵抗付与部材75が、反力付与モータのハウジング11内に配置されている。すなわち、1つのハウジング11内に、反力付与モータ10、規制機構70および摩擦抵抗付与部材75が配置されている。したがって、これら反力付与モータ10、規制機構70および摩擦抵抗付与部材75を別々のハウジングに収容する必要がなく、車両用操舵装置1の小型化を達成できる。
しかも、反力付与モータ10の出力を高くすることで、操舵部材2の回転を規制する構成ではない。これにより、操舵部材2の回転を規制できるほどの大きなトルクを反力付与モータ10で発生する必要がないので、反力付与モータ10を小型にでき、且つ、反力付与モータ10のトルクを増幅する減速機も必要ない。したがって、反力付与モータ10をより小型化できる上に、省エネも実現できる。
また、反力付与モータ10の制御によって、操舵中立位置にあるときの操舵部材2に微小な反力を付与する構成ではないので、反力付与モータ10の制御を簡易な構成にできる。
さらに、規制機構70の中間体76は、筒状部63の内側の収容溝部65に配置されている。すなわち、規制機構70の大部分が反力付与モータ10のロータ58の内部に配置されているので、規制機構70の位置とロータ58の位置とが軸方向S1に重なるように配置されている。これにより、操舵部材2の周辺の部材を軸方向S1に短くでき、車両用操舵装置1の更なる小型化を達成できる。
また、第1結合部71と第3結合部73(第1溝81b)とが結合し、且つ、第2結合部72および第4結合部74が結合した状態で、中間体76が第1所定角度θ1ねじれたときに、ロータ58の回転力は、第1結合部71、中間体76および第2結合部72を介してハウジング11に受けられ、ロータ58の回転が規制される。これにより、ロータ58の回転を確実に規制することができる。
また、中間体76は、第5軸受35を介して第2軸38に相対回転可能に支持されている。これにより、中間体76の軸線がロータの中心軸線L1に対してずれること(芯ずれ)を抑制できる。その結果、中間体76のねじれ運動をよりスムーズにできる。さらに、第5軸受35を設けることで、中間体76のねじれ運動をスムーズにできるので、摩擦抵抗付与部材75に起因して中間体76内でのねじれ運動の抵抗が変動することを抑制できる。
さらに、弾性部材85が中間体76を弾性的に押圧することにより、弾性部材85は、中間体76を介して反力付与モータ10のロータ58に摩擦抵抗を付与できる。その結果、操舵部材2が操舵中立位置付近に位置しているとき等に、ロータ58を介して操舵軸9に、自然な回転抵抗を付与できる。したがって、自然な操舵フィーリングをより確実に実現できる。しかも、中間体76がロータ58に対して微小振動を起こしてがたつき音(ラトル音)が生じることを、弾性部材85の付勢力によって抑制できる。これにより、反力付与モータ10の静粛性を向上できる。
また、第1結合部71および第1〜第3突起81c,82c,83cを第1〜第4溝81b,82b,83b,84bの対応する端部81d,82d,83d,84d;81e,82e,83e,84eに接触させることにより、中間体76のねじれを確実に規制できる。したがって、第3結合部73と第4結合部74との相対回転量を、確実に第1所定角度θ1以下に規制できる。これにより、自然な操舵フィーリングをより確実に実現できる。
また、第1結合部71および第1〜第3突起81c,82c,83cを対応する第1〜第4溝81b,82b,83b,84bに対して変位させるという簡易な構成により、中間体76のねじり運動を実現できる。さらに、第1結合部71および第1〜第3突起81c,82c,83cを対応する第1〜第4溝81b,82b,83b,84bの端部81d,82d,83d,84d;81e,82e,83e,84eに接触させるという簡易な構成により、中間体76のねじれ運動を規制し、第3結合部73と第4結合部74との相対回転量を、確実に第1所定角度θ1以下に規制できる。このように、中間体76のねじれの規制を簡易な構成で実現できる。
本発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、第1結合部71を突起とし、第3結合部73を溝としたけれども、これに限定されない。例えば、第1結合部を溝とし、第3結合部をこの溝に挿通された突起としてもよい。また、第2結合部72を突起とし、第4結合部74を孔部としたけれども、これに限定されない。例えば、第2結合部を孔部または有端環状の溝とし、第4結合部を上記孔部に固定された突起または上記溝に挿通された突起としてもよい。また、第4結合部74を有端環状の溝としてもよい。
さらに、ロータ58の筒状部63を軸方向S1により長く延ばすこと等により、規制機構70の全部、および摩擦抵抗付与部材75の全部を筒状部63内に配置してもよい。
また、摩擦部材86を、各第1〜第4溝81b,82b,83b,84b内に配置してもよい。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…転舵輪、10…反力付与モータ、11…ハウジング、35…第5軸受(軸受)、38…第2軸(軸部)、58…ロータ、63…筒状部、70…規制機構、71…第1結合部、72…第2結合部、73…第3結合部、74…第4結合部、75…摩擦抵抗付与部材、76…中間体、81〜84…部材、81c,82c,83c…突起、82b,83b,84b…溝、82d,82e,83d,83e,84d,84e…溝の端部、85…弾性部材、C1…周方向、L1…中心軸線、S1…軸方向、δw…転舵角、θ1…第1所定角度(所定角度)。

Claims (5)

  1. 操舵部材と転舵輪との機械的な連結が解除された車両用操舵装置において、
    前記操舵部材に連結されたロータを含み前記操舵部材に反力を付与するための反力付与モータと、
    この反力付与モータを収容するハウジングと、
    前記転舵輪の転舵角が最大のときに前記操舵部材の回転を規制するための規制機構と、 前記操舵部材の回転に摩擦抵抗を付与するための摩擦抵抗付与部材と、を備え、
    前記規制機構および前記摩擦抵抗付与部材は、前記ハウジング内に配置され
    前記ロータは、筒状部を含み、
    前記規制機構の少なくとも一部は、前記筒状部の内側に配置されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、前記規制機構は、前記ロータに設けられた第1結合部と、 前記ハウジングに設けられた第2結合部と、前記第1結合部と前記第2結合部との間に配置された中間体と、を含み、
    この中間体は、前記第1結合部に結合可能な第3結合部と、前記第2結合部に結合可能な第4結合部と、を含み、前記ロータの軸線回りに関して、前記第3結合部および前記第4結合部が、所定角度以下の範囲で相対回転可能であることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項において、前記ロータと一体回転可能な軸部をさらに備え、前記中間体は、前記軸部に軸受を介して相対回転可能に支持されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項またはにおいて、前記摩擦抵抗付与部材は、前記ハウジングと前記中間体との間に配置され前記中間体を前記ロータ側に弾性的に押圧する弾性部材を含んでいることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項の何れか1項において、前記中間体は、前記ロータの軸方向に並ぶ複数の部材を含み、隣り合う部材の一方には前記軸方向に延びる突起が設けられ、他方には、前記ロータの周方向に延び前記突起を挿通された有端環状の溝が形成され、前記突起が前記溝に対して前記周方向に変位することにより、前記第3結合部と前記第4結合との相対位置を変更可能とされ、前記突起が前記溝の端部に接触することにより、前記第3結合部と前記第4結合部との相対回転を規制可能とされていることを特徴とする車両用操舵装置。
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