JP5556357B2 - 樹脂成形装置、及び樹脂成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形装置、及び樹脂成形方に関する。
ディジタル複写機やレーザープリンタ等の光書込光学系には、レーザビームの結像及び各種補正機器を有する矩形のレンズあるいはミラー等の光学素子が用いられている。
近年、これらの光学素子は、製品のコストダウンの要求から、その材料がガラスからプラスチックへと変化し、形状も、必要な光学性能に応じて、レンズ厚が厚肉、薄肉、あるいは、長手方向で一定の均肉形状または一定ではない偏肉形状と、多種多様化している。
樹脂成形においては、一般に、肉厚部や偏肉部を有する成形品を高精度に成形することは困難であり、機能上精度が必要な部分や微細表面形状の転写が必要な部分にもヒケや収縮分布による転写精度の不良現象が生じやすい。
そこで、精度が必要な転写面以外の任意の箇所に選択的、局所的にヒケと呼ばれる非転写部分を発生させることによって、低圧成形条件下で転写面の転写性が高められるようにする成形方法及び成形装置が提案されている(特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1において提案されている成形方法及び成形装置にあっては、ディジタル複写機、レーザープリンタやファクシミリ装置等の光書込光学系に用いられるカップリングレンズやシリンドリカルレンズの様な形状が極めて小さな樹脂成形品の成形に適用する場合には、成形品の肉厚が1〜2mm程度と
薄肉であることから、樹脂の冷却固化の進行が早く、十分なヒケ誘導効果を得にくいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、形状精度が高く、且つ内部歪みが小さい樹脂成形品が得られることにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、溶融樹脂を射出充填するための金型と、該金型のキャビティ内に前記溶融樹脂射出充填して、前記キャビティの転写面を樹脂に転写する射出機とを備えた樹脂成形装置であって、前記キャビティが非転写面及び少なくとも1つの転写面を有する金型と、前記金型の前記キャビティに連通する樹脂供給路に設けられ前記キャビティ内の溶融樹脂が逆流しようとすると逆流方向に可動部材が移動して前記樹脂供給路を閉止して前記キャビティ内に溶融樹脂を封止する封止手段と、前記金型の前記キャビティの非転写面の近傍に前記キャビティに対して出入自在に配置された摺動駒と、樹脂封止時には、前記摺動駒を前記金型から前記キャビティ内の前記溶融樹脂から離れる方向に移動させ、樹脂冷却時には前記摺動駒を前記キャビティ内の溶融樹脂から前記金型に戻る方向に移動させる駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、形状精度が高く、且つ内部歪みが小さい樹脂成形品が得られ
本発明に係る樹脂形成装置の一実施の形態を示す断面構成概略図である。 図1に示した樹脂成形装置の動作を説明するための説明図である。 図1に示した樹脂成形装置の他の実施の形態を示す説明図である。 図1に示した樹脂成形装置の他の実施の形態を示す説明図である。 (a)は転写面に微細な回折パターン(24)が形成されている樹脂成形品の平面図であり、(b)は(a)のVb−Vb線断面図である。 (a)は高精度な光学機能面(25)を有する樹脂成形品の平面図であり、(b)は(a)のVIb−VIb線断面図である。 (a)は微細なプリズムパターン(26)が形成されている樹脂成形品の平面図であり、(b)は(a)のVIIb−VIIb線断面図である。 本発明と従来技術とを比較した比較図である。
<実施形態1>
本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
本実施の形態では、図5(a)、(b)に示すような複写機の書き込み光学ユニット用回折レンズを作製した。
図5(a)は、光学ユニット用回折レンズの平面図であり、図5(b)は、図(a)の断面図である。
レンズの一方の面は、複数の輪帯構造を有する微細な回折パターン(24)が形成されている。レンズの他方の面は、凸面の高精度な光学機能面(25)を有しており、大きさは、約φ4.0mm、肉厚は2.0mmの小形精密光学部品である。
樹脂素材としては、軟化温度135℃のアモルファスポリオレフィン樹脂を使用した。
図1は、本発明に係る樹脂形成装置の一実施の形態を示す断面構成概略図である。
樹脂形成装置は、図の上下方向に開閉可能な固定金型(1)と、可動金型(2)とで構成される金型(3)と、溶融樹脂を金型(3)のキャビティ(9)内に充填するための装置である図示しない射出成形機とで構成される。図では射出成形機から供給される樹脂の通路となるスプルー(4)及び第1ランナー(5)が示されている。
第1ランナー(5)は、第1ゲート(6)を介して第2ランナー(7)と一体的に形成されている。スプルー(4)、第1ランナー(5)、第1ゲート(6)、及び第2ランナー(7)は、第2ゲート(8)を介して、所定の容積に設定されたキャビティ(9)への樹脂供給路が形成されている。尚、キャビティ(9)には、転写面(10)が形成されている。
封止手段は、樹脂供給通路の一部に設けられ、樹脂供給通路の内径より大きい内径を有する封止用空間に配置された可動部材(球状弁体)を有する封止機構部によって構成されている。
封止用空間内の溶融樹脂が固化することにより形成される第2ランナー(7)は、樹脂供給路を閉止するための移動部材である球状弁体(11)が収納される場所であり、第1ランナー(5)と第2ランナー(7)との間の第1ゲート(6)は、球状弁体(11)に対抗する弁座として、球状弁体(11)より小さい径の内周縁(12)を有している。
尚、第2ランナー(7)には、その溝部に突出するように支持されたストップピン(13)が設けられている。
また、金型(3)は図示しないヒーター、温調媒体等によって、アモルファスポリオレフィン樹脂の軟化温度以下である130℃に加熱維持されている。
次いで、図1に示した樹脂成形装置の動作について図2(a)〜(f)を参照して説明する。
図2(a)〜(f)は、図1に示した樹脂成形装置の動作を説明するための説明図であり、図1の一部(第1ゲート(6)、第2ランナー(7)、第2ゲート(8)、キャビティ(9))を拡大した図でもある。
(a)固定金型(1)と可動金型(2)とが分割した状態時(型開き時)に、第2ランナー(7)上に球状弁体(11)を配置する(図2(a))。
(b)固定金型(1)と可動金型(2)を閉じ型締めし、密閉空間であるキャビティ(9)が形成され、次いで図示しない射出成形機から樹脂(14)の充填を開始する。(図2(b))。
(c)樹脂(14)が、第2ランナー(7)を通過するとき、樹脂(14)の流動圧力によって、球状弁体(11)は、樹脂(14)の流動方向(キャビティ(9)の方向)に移動して、ストップピン(13)に突き当たって系止される。これによって、第1ゲート(6)は開放状態となり、キャビティ(9)内へ充填される。(図2(c))。
(d)射出成形機からの制御信号(:溶融樹脂の射出充填完了)を受けて、非転写面(15)に形成された摺動駒(16)を、駆動制御手段(17)を用いて、キャビティの容積が減少する方向に前進させる。(尚、駆動制御手段(17)は、油圧発生装置(17a)と油圧シリンダー(17b)とによって構成され、油圧シリンダーを介して、非転写面(15)に形成された摺動駒(16)を、前後に移動可能な構造となっている。)
この時キャビティ(9)内に発生する圧力によって、第2ランナー(7)に配置され、ストップピン(13)に突き当たっていた球状弁体(11)が、樹脂供給方向とは逆の方向に移動し、第1ゲート(6)の内周縁(12)に圧接して着座し、第1ゲート(6)は閉止される。(図2(d))。
(e)その後の冷却過程において、金型内に埋設されたキャビティ内圧センサーの信号に基づいて、摺動駒(16)を非転写面(15)から離隔後退させることにより、空気層(18)が形成され、非転写面(15)に選択的にヒケ(19)を発生させる(図2(e))。
(f)樹脂(14)が軟化温度未満まで冷却された時点で、離型させ樹脂成形品を取り出す(図2(f))。
本発明においては、摺動駒(16)をキャビティ(9)の容積が減少する方向(図1では紙面に垂直な方向)に動かすことによって発生する圧力によって、球状弁体(11)を駆動し樹脂供給通路を閉止している。従って、樹脂を充填する圧力に依存することなく確実に樹脂供給通路を閉止できるため、充填時の圧力が発生しにくい、例えば2mm程度の薄肉の成形品に対しても確実な閉止と転写を実現することができる。
従来技術では、樹脂(14)をキャビティ(9)内に充填したときに生じるバックプレッシャーを利用して球状弁体(11)を移動し、樹脂供給通路を閉止させたため、確実な閉止を実現するためには、高圧充填が必要で、特にゲート近傍での製品部に歪みが発生するといった問題が生じていたが、本発明においては、キャビティ(9)の容積を減少させることによって発生する圧力を利用しているため樹脂(14)の充填時の圧力を必要以上に大きくする必要はなく、上述した歪みの発生等の問題を防ぐことができる。
<実施形態2>
また、本発明の樹脂成形装置では、摺動駒(16)を非転写面(15)から離隔後退させることにより、非転写面(15)に選択的にヒケ(19)を発生させるが、図3(a)〜図3(c)では、非転写面に形成された摺動駒の一部が、TiN等の離型改善被膜や表面に微細なブラスト処理がなされた樹脂材料との密着性が低い材質(20)で形成されている。これによって、樹脂(14)と非転写面(15)を形成する金型面との密着力を低減することができ、離隔時の樹脂成形品の変形を防止することができる。
尚、図3(a)〜(c)は、図1に示した樹脂成形装置の他の実施の形態を示す説明図である。
<実施形態3>
また、図4(a)〜図4(c)では、非転写面(15)に形成された摺動駒(16)の一部に、エアー注入用のスリット孔(21)が形成され、温調機能を有するエアー供給装置(22)に連結されている。溶融樹脂充填後、スリット孔(21)から圧縮したエアー(23)を注入し、樹脂(14)と摺動駒(16)との密着力を解除させた後、摺動駒(16)を非転写面(15)から離隔後退させることから、より確実に離隔時の樹脂成形品の変形を防止しつつ、成形時の材料収縮によって起こるヒケを前記非転写部に集中させることができる。
尚、図4(a)〜(c)は、図1に示した樹脂成形装置の他の実施の形態を示す説明図である。
<実施形態4>
樹脂(14)と非転写面(15)を形成する金型面との密着力を解除することによって、解除された部分をきっかけとして空気層(18)が形成され、選択的にヒケ(19)を発生させることができる。一度ヒケ(19)が発生すると、その部分は、金型からの冷却が阻害されるため、金型と接している部分よりも相対的に高温となり、樹脂の粘度が低いため、より動きやすくなって、ヒケ(19)が進行する。
このヒケ(19)が形成されることによって、その分だけ、転写させたい部分は肉厚部に引っ張られることが少なくなり、収縮変形することが防止される。その結果、転写面(10)の転写性が高まり、高精度な樹脂成形品を得ることができる。
尚、図5(a)、(b)、図6(a)、(b)、図7(a)、(b)は、本発明に係る樹脂成形装置に樹脂成形方法を適用して得られた各種樹脂成形品の一例である。
図5(a)は転写面に微細な回折パターン(24)が形成されている樹脂成形品の平面図であり、図5(b)は図5(a)のVb−Vb線断面図である。図6(a)は高精度な光学機能面(25)を有する樹脂成形品の平面図であり、図6(b)は図6(a)のVIb−VIb線断面図である。図7(a)は微細なプリズムパターン(26)が形成されている樹脂成形品の平面図であり、図7(b)は図7(a)のVIIb−VIIb線断面図である。
本発明によれば、樹脂の圧力を利用した可動部材(球状弁体)の移動のみで瞬時にゲート開閉動作を行うことができ、冷却過程中の溶融樹脂の体積収縮を補う為の必須作業であった保圧工程無しの成形が可能となる(図8参照)。
図8は、本発明と従来技術とを比較した比較図である。
これによって、遮断手段による樹脂供給通路の遮断完了と同時に、速やかに非転写面へのヒケ誘導を開始することができ、樹脂の冷却固化の進行が早い、形状が極めて小さく且つ薄肉な樹脂成形品に対しても十分なヒケ誘導効果を得ることができる。その結果、転写面の高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品が得られる。また、低圧成形が可能であることから、樹脂圧分布が少なく、経時寸法変化の少ない樹脂成形品を得ることができる。
<作用効果>
本実施形態によれば、溶融樹脂を射出充填するための金型と、金型のキャビティ内に溶融樹脂射出充填して、キャビティの転写面を樹脂に転写する射出機とを備えた樹脂成形装置であって、キャビティが非転写面及び少なくとも1つの転写面を有する金型と、金型のキャビティに連通する樹脂供給路に設けられキャビティ内の溶融樹脂が逆流しようとすると逆流方向に可動部材が移動して樹脂供給路を閉止してキャビティ内に溶融樹脂を封止する封止手段と、金型のキャビティの非転写面の近傍にキャビティに対して出入自在に配置された摺動駒と、樹脂封止時には、摺動駒を金型からキャビティ内の溶融樹脂を押す方向に移動させ、樹脂冷却時には摺動駒をキャビティ内の溶融樹脂から離れる方向に移動させる駆動制御手段と、を備えたことから、通常ゲートが固化するまで行う保圧工程無しの成形が可能となり、速やかに非転写面へのヒケ誘導を実現することができる。その結果、転写面の高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、駆動制御手段は、油圧発生装置と油圧シリンダーとで構成され、油圧シリンダーを介して、キャビティ内の非転写面側に配置された摺動駒を、射出成形機からの制御信号に基づいて、キャビティ内に押し込む方向に前進移動可能な構造としたことから、正確且つ精密に摺動駒の駆動制御が可能となる。
本実施形態によれば、封止手段は、金型の樹脂供給路に形成され樹脂供給路の内径より大きい内径を有する封止用空間と、封止用空間内に配置され封止用空間の内径とほぼ同一の内径を有し封止用空間内を移動可能な可動部材と、を有する封止機構部によって構成され、封止手段は、キャビティ内の非転写面側に配置された摺動駒を、キャビティの溶融樹脂をキャビティ内に押し込む方向に移動させて樹脂供給路を封止することから、非常に簡易な構造で、駆動に伴う齧りの発生がなく、かつ充填時の樹脂圧力に左右されることなく、瞬時に樹脂供給路を封止することができる。
本実施形態によれば、樹脂供給路の封止後の冷却中に、キャビティ内の摺動駒を非転写面側から離れる方向に移動させることにより、硬化樹脂の非転写面に選択的にヒケを発生させるようにしたことから、通常ゲートが固化するまで行う保圧工程無しの成形が可能となり、速やかに非転写面へのヒケ誘導を実現することができる。その結果、転写面の高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、摺動駒は、溶融樹脂との密着性が低くなるように表面処理されていることから、樹脂と非転写面を形成する金型面との密着力を低減することができ、離隔時の樹脂成形品の変形を防止することができ、これによって転写面を高精度に成形することができる。また、低圧成形であることから、内部歪みが少ない樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、摺動駒は、エアー注入用のスリット孔が形成され、温調機能を有するエアー供給装置に連結されていることから、より確実に離隔時の樹脂成形品の変形を防止しつつ、成形時の樹脂収縮によって起こるヒケを非転写部に集中させることができ、これによって転写面を高精度に成形することができる。また、低圧成形であることから、内部歪みが少ない樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出充填して、キャビティの転写面を樹脂に転写する樹脂成形方法であって、溶融樹脂が逆流しようとすると逆流方向に移動して封止する金型のキャビティ内に溶融樹脂を封止し、キャビティの非転写面の近傍にキャビティに対して出入自在に配置された駒摺動駒を金型からキャビティ内の溶融樹脂を押す方向に移動させ、溶融樹脂を冷却する際に摺動駒をキャビティ内の溶融樹脂から離れる方向に移動させて溶融樹脂を固化することにより、キャビティと大気圧との間に圧力差を発生させ、該圧力によって可動部材を駆動し樹脂供給路を封止することから、非常に簡易な構造で、駆動に伴う齧りの発生がなく、かつ充填時の樹脂圧力に左右されることなく、瞬時に樹脂供給路を封止することができる。
本実施形態によれば、溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出充填して、キャビティの転写面を樹脂に転写する樹脂成形方法であって、溶融樹脂が逆流しようとすると逆流方向に移動して封止する金型のキャビティ内に溶融樹脂を封止し、キャビティの非転写面の近傍にキャビティに対して出入自在に配置された駒摺動駒を金型からキャビティ内の溶融樹脂を押す方向に移動させ、溶融樹脂を冷却する際に摺動駒をキャビティ内の溶融樹脂から離れる方向に移動させて溶融樹脂を固化することにより、非転写面に選択的にヒケを発生させることから、通常ゲートが固化するまで行う保圧工程無しの成形が可能となり、速やかに非転写面へのヒケ誘導を実現することができる。その結果、転写面の高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、本発明の樹脂成形装置および樹脂成形方法を用いることで、非転写面に凹形状部が形成され、且つ可動部材が樹脂成形品と一体となってキャビティから取り出されることから、成形時の樹脂収縮によって起こるヒケを非転写面に集中させることによって、転写面を高精度に成形することができ、且つ樹脂成形品のゲートカット工程をも無くすことができる。
本実施形態によれば、本発明の樹脂成形装置および樹脂成形方法を用いることで、保圧工程無しの迅速な低圧ヒケ誘導成形を実現することができる。その結果、転写面である光学機能面の高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品が得られる。
本実施形態によれば、本発明の樹脂成形装置および樹脂成形方法を用いることで、保圧工程無しの迅速な低圧ヒケ誘導成形を実現することができる。その結果、転写面である微細な凹凸パターンの高転写性を確保しつつ、内部歪みが少ない高精度な樹脂成形品を得ることができる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
本発明は、ディジタル複写機、レーザビームプリンタ等の光走査光学系に用いられるカップリングレンズやシリンドリカルレンズ等の形状が小さな樹脂成形品にも適用可能である。
1 固定金型
2 可動金型
3 金型
4 スプルー
5 第一ランナー
6 第一ゲート
7 第2ランナー
8 第2ゲート
9 キャビティ
10 転写面
11 球状弁体
12 内周縁
13 ストップピン
16 摺動駒
17 駆動制御手段
18 空気層
19 ヒケ
20 密着性が低い材質
21 スリット孔
22 エアー供給装置
23 エアー
24 回折パターン
25 光学機能面
26 プリズムパターン
特開平2001−079876号公報

Claims (8)

  1. 溶融樹脂を射出充填するための金型と、該金型のキャビティ内に前記溶融樹脂射出充填して、前記キャビティの転写面を樹脂に転写する射出機とを備えた樹脂成形装置であって、
    前記キャビティが非転写面及び少なくとも1つの転写面を有する金型と、
    前記金型の前記キャビティに連通する樹脂供給路に設けられ前記キャビティ内の溶融樹脂が逆流しようとすると逆流方向に可動部材が移動して前記樹脂供給路を閉止して前記キャビティ内に溶融樹脂を封止する封止手段と、
    前記金型の前記キャビティの非転写面の近傍に前記キャビティに対して出入自在に配置された摺動駒と、
    樹脂封止時には、前記摺動駒を前記金型から前記キャビティ内の前記溶融樹脂を押す方向に移動させ、樹脂冷却時には前記摺動駒を前記キャビティ内の溶融樹脂から離れる方向に移動させる駆動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする樹脂成形装置。
  2. 前記駆動制御手段は、油圧発生装置と油圧シリンダーとで構成され、該油圧シリンダーを介して、前記キャビティ内の前記非転写面側に配置された摺動駒を、射出成形機からの制御信号に基づいて、前記キャビティ内に押し込む方向に前進移動可能な構造としたことを特徴とする請求項1記載の樹脂成形装置。
  3. 前記封止手段は、前記金型の樹脂供給路に形成され前記樹脂供給路の内径より大きい内径を有する封止用空間と、該封止用空間内に配置され前記封止用空間の内径とほぼ同一の内径を有し前記封止用空間内を移動可能な可動部材と、を有する封止機構部によって構成され、
    前記封止手段は、前記キャビティ内の前記非転写面側に配置された前記摺動駒を、前記キャビティの溶融樹脂を前記キャビティ内に押し込む方向に移動させて前記樹脂供給路を封止することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂成形装置。
  4. 前記樹脂供給路の封止後の冷却中に、前記キャビティ内の前記摺動駒を前記非転写面側から離れる方向に移動させることにより、前記硬化樹脂の前記非転写面に選択的にヒケを発生させるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか一項記載の樹脂成形装置。
  5. 前記摺動駒は、前記溶融樹脂との密着性が低くなるように表面処理されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項記載の樹脂成形装置。
  6. 前記摺動駒は、エアー注入用のスリット孔が形成され、温調機能を有するエアー供給装置に連結されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の樹脂成形装置。
  7. 溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出充填して、前記キャビティの転写面を樹脂に転写する樹脂成形方法であって、
    前記溶融樹脂が逆流しようとすると可動部材が逆流方向に移動して樹脂供給経路を閉止して前記キャビティ内に溶融樹脂を封止する金型の前記キャビティ内に溶融樹脂を封止し、前記キャビティの非転写面の近傍に前記キャビティに対して出入自在に配置された摺動駒を前記金型から前記キャビティ内の前記溶融樹脂を押す方向に移動させ、前記溶融樹脂を冷却する際に前記摺動駒を前記キャビティ内の溶融樹脂から離れる方向に移動させて前記溶融樹脂を固化することを特徴とする樹脂成形方法。
  8. 前記溶融樹脂の前記キャビティ内に封止した後の冷却中に、前記キャビティ内の前記摺動駒を前記非転写面側から離れる方向に移動させることにより、前記溶融樹脂の硬化後の前記非転写面に選択的にヒケを発生させることを特徴とする請求項7記載の樹脂成形方法。
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