JP3385491B2 - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

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    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
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    • B29L2011/0016Lenses

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にプラスチックレン
ズ等の外形精度や内部均質性の高いこと、そして内部歪
のないことを強く要求される樹脂成形品の製造に好適な
射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内部歪やひけ等のない厚肉透明部
品を射出成形するための金型として、金型の流路に高温
熱媒体と低温熱媒体とを選択的に切り換えて流すことが
でき、それらの流量を流量弁で制御することで金型の温
度を設定プログラムに従って変化させることができる金
型を用いることが、特開昭57-95431号公報によって知ら
れている。
【0003】また、高精密なプラスチックレンズや内部
歪のない光学性能の優れたプラスチックレンズの射出成
形方法として、樹脂のガラス転移点以上に昇温した金型
のキャビティに溶融樹脂を充填して400〜1200kgf/cm2
の保圧を0.1〜20sec掛けた後にゲートをメカニカルに封
止して徐冷する方法や、金型のキャビティ形成面を樹脂
流動可能温度まで加熱してそのキャビティに溶融樹脂を
充填した後冷却する方法が、特開昭62-11619号公報や、
特開平3-39224号公報または特開平3-132323号公報によ
って知られている。
【0004】さらに、ウエルドラインによる強度低下の
ない射出成形品の製造方法として、ウエルドライン発生
位置の金型表面温度を樹脂の熱変形温度から流動停止温
度の範囲内の温度にした金型のキャビティに非晶性樹脂
を充填するようにした方法が、特開平4-25425号公報に
よって知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57-95431号公報
に記載の金型を用いても、材料樹脂の種類毎に目的を達
成し得る金型温度の設定プログラムを経験的に求めるこ
とは容易でないし、また同じプログラムに従って金型温
度を制御しても成形機の樹脂溶融温度やシリンダ圧力等
が変われば必ずしも目的を達成することができなくなっ
て、ひけやそりあるいは内部歪のある成形品が得られた
り、ばりが大きくて仕上げに手間の掛る成形品が得られ
たりし易いと言う問題がある。
【0006】また特開平3-39224号公報または特開平3-1
32323号公報に記載の方法は、特開昭57-95431号公報に
記載の金型の金型温度を予め樹脂の流動可能温度に上昇
させるようにしたものを用いたのと変わらない方法であ
り、したがって成形機の樹脂溶融温度やシリンダ圧力等
によっては、ひけやそりあるいは内部歪のある成形品が
得られたり、ばりが大きくて仕上げに手間の掛る成形品
が得られたりし易い方法である。
【0007】さらにまた特開平4-25425号公報に記載の
方法も、キャビティ表面温度を特定の部分について樹脂
の軟化温度に加熱するようにした金型を用いる方法であ
るから、上述の特開平3-39224,132323号各公報に記載
の方法におけると同様の問題がある方法である。
【0008】以上に対して、特開昭62-11619号公報に記
載の方法は、キャビティに溶融樹脂を充填して保圧を掛
けゲートを封止する方法であるから、高い保圧を掛けら
れないとひけが生じ易いし、高い保圧を掛け得るために
は金型の精度と強度が要求されて金型が大型化したり、
コスト高になったりし易い方法である。
【0009】本発明は、上述の従来の射出成形方法の問
題点を解消するためになされたものであり、たとえ樹脂
の種類が変わっても安定して外形精度や内部均質性が高
くて内部歪のない優れた光学部品等の樹脂成形品を形成
できる射出成形方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、射出成形機の
シリンダ内に充填された溶融樹脂を加圧して該シリンダ
のノズルから金型のキャビティ内に注入し樹脂成形を行
う射出成形方法において、加圧した前記シリンダから溶
融樹脂を前記キャビティ内に注入充填し、充填後シリン
ダ圧力を一定に保つ第1の保圧と、シリンダ圧力を第1
の保圧におけるシリンダ圧力より高圧とし、キャビティ
表面温度が樹脂のガラス転移点以下になるまで一定に保
つ第2の保圧とを工程として有していて、第1の保圧に
おいては、樹脂充填完了時のキャビティの充填圧力の樹
脂充填完了時のシリンダ圧力に対する比を0.65〜
0.80の間にある状態に管理し、第2の保圧において
は、第2の保圧におけるキャビティの充填圧力の第1の
保圧におけるキャビティの前記充填圧力に対する比は
0.95〜1.20の間にあり、且つ第2の保圧におけ
るキャビティの充填圧力の第2の保圧におけるシリンダ
圧力に対する比は0.50〜0.60の間にある状態に
管理することを特徴とする射出成形方法にあり、この構
成によって前記目的を達成する。
【0011】
【作用】すなわち、本発明の射出成形方法においては、
金型のキャビティに樹脂が充填されたときの充填圧力の
その充填圧力を与える射出成形機のシリンダ圧力に対す
る比が0.65〜0.80の間にであるようにキャビティへの樹
脂の充填と充填後の第1保圧とを行うことによって、ウ
エルドラインやばりの発生を防止して内部均質性を高
め、その後、キャビティの充填圧力が充填完了時の圧力
の0.95〜1.20の間にあってその充填圧力のそれを与える
シリンダ圧力に対する比が0.50〜0.6の間にあるように
シリンダ圧力を調整して、その調整したシリンダ圧力を
少なくともキャビティの表面温度が樹脂のガラス転移点
以下になるまで一定に維持する第2保圧を行うことによ
って、ひけやそりあるいは内部歪やばりの発生を防止し
て樹脂成形品の外形精度を高め、したがって光学性能の
優れたプラスチックレンズ等の光学部品を成形すること
ができるし、樹脂が変わっても安定して均質で内部歪な
く外形精度の高い成形品を作ることができる。
【0012】なお、キャビティに樹脂が充填されたとき
の充填圧力のその充填圧力を与えるシリンダ圧力に対す
る比が0.65〜0.80の間にあるようにキャビティに樹脂を
充填するのは、金型のキャビティ表面温度を好ましくは
金型内または金型外の熱源による加熱によって樹脂のガ
ラス転移点以上射出成形機のシリンダ内溶融樹脂温度以
下の範囲にある適当の温度にして、そのキャビティに適
当なプランジャ速度でシリンダから樹脂を送り込むこと
により容易に実施でき、続く第1保圧は、プランジャを
ほぼ停止することによって容易に実施できる。また第2
保圧も、例えばシリンダのプランジャを押す油圧ポンプ
の油圧ゲージが与えるシリンダ圧力とキャビティ表面の
一部を成すように設けた圧力センサが与える充填圧力と
に応じてプランジャを徐々に進め、そして同じくキャビ
ティ表面の一部を成すように設けた温度センサが与える
キャビティ表面温度が樹脂のガラス転移点以下になった
らプランジャを停止することによって容易に実施でき
る。
【0013】
【実施例】以下、さらに図示例に基づいて本発明を説明
する。
【0014】図1は本発明の射出成形方法を実施する装
置の例を示す概要構成図、図2は射出成形における射出
成形機のシリンダ圧力と金型のキャビティ表面圧力およ
びキャビティ表面温度の時系列グラフ、図3は射出成形
条件と成形品の形状等の関係を示すグラフである。
【0015】図1において、10は固定側金型11に位置決
めピン12aを係合させて可動側金型12を合わせることで
箱型のキャビティ13を形成する射出成形用の金型、14お
よび15はそれぞれ固定側金型11および可動側金型12を加
熱するためのシーズヒータや加熱液体流路等の金型内熱
源、16はキャビティ13の樹脂圧力を検出する水晶式等の
圧力センサ、17は隣接するキャビティ表面の温度乃至は
キャビティ13の樹脂表面温度を検出する熱電対式等の温
度センサである。
【0016】また、20は固定側金型11のキャビティ13へ
の樹脂通路のスプルー13aの入口に係合するノズル20a
と樹脂受入口20bとを有する射出成形機のシリンダ、21
は樹脂送りスクリュー21aを有するプランジャ、22はプ
ランジャ21を進退させる油圧装置、23はシリンダ圧力を
示す油圧ゲージ、24,25,26,27はそれぞれノズル内、
シリンダ内の出口側,中央,奥側の樹脂温度を検出する
ための熱電対式等の温度センサである。
【0017】シリンダ20は、樹脂受入口20bに溶融樹脂
を送り込まれ、プランジャ21が例えばスライダキーを介
して歯車と係合している不図示の回転手段により矢印方
向に回転させられて樹脂送りスクリュー21aで溶融樹脂
を左方に送ることによって溶融樹脂を充填される。その
際、矢印方向に回転するプランジャ21は溶融樹脂を左方
に送る反作用で右方に押されて図示のような所定位置を
占めるようになり、したがってシリンダ20の容量の所定
位置まで溶融樹脂が充填される。
【0018】シリンダ20は、充填された溶融樹脂の温度
を制御し得るように、温度センサ24〜27の検出情報によ
って発熱量を制御し得る不図示のヒータでシリンダ壁を
加熱されるようになっているのが好ましい。その場合
は、樹脂受入口20bから固体樹脂を受け入れてシリンダ
内で溶融するもであってもよいことになる。しかし、溶
融樹脂を受け入れる方がシリンダ20に樹脂が充填されて
から油圧装置22でプランジャ21を右行させて射出成形を
開始するまでの時間を短縮できるので好ましい。
【0019】以上のような射出成形装置によりシリンダ
20に所定温度の溶融樹脂を充填した後に油圧装置22でプ
ランジャ21を右方に押して射出成形を開始するが、キャ
ビティ13の充填完了時の圧力センサ16の検出圧力の油圧
ゲージ23の与えるシリンダ圧力に対する比が0.65より小
さいと、ウエルドラインや内部歪が発生するようにな
り、また成形品にひけを生じさせないことが難しくなる
ので、上記の比は0.65以上であることが必要である。こ
のような条件は以下のようにして達成することができ
る。
【0020】すなわち、射出成形を開始する際に金型10
の温度が低いと、金型10内に流入した溶融樹脂が急激に
冷やされて粘度が高くなり、そのためにキャビティ13を
充填する樹脂にウエルドラインや内部歪が発生するよう
になって、圧力センサ16の検出するキャビティ13内の樹
脂充填圧力が低くなると共に油圧ゲージ23が与えるシリ
ンダ圧力が高くなって両圧力の比が0.65よりも小さい値
に押さえられる。そこで、予め金型内熱源14,15により
温度センサ17の検出するキャビティ表面温度が樹脂のガ
ラス転移点以上であるように金型10を加熱して、その金
型10に対し射出成形を開始すると、溶融樹脂は余り冷や
されずにキャビティ13を充填するようなって、ウエルド
ラインや内部歪の発生することが無くなり、キャビティ
13の充填完了時の圧力センサ16の検出圧力と油圧ゲージ
23の与えるシリンダ圧力の比が0.65以上を保つようにな
る。なお、この比が0.80より大きくなると、ばりが発生
し易くなって、金型が高い精度を要求されるようになっ
たり、成形品の仕上げに手間が掛るようになったりする
ので、この比を0.80以下にするのが好ましい。
【0021】キャビティ13に樹脂が充填したら、充填完
了時のシリンダ圧力をほぼ一定に保つ第1の保圧を適当
な短時間掛ける。それによって、成形品にひけが発生す
ることを防止し、しかもばりを生じさせることもない。
この第1保圧を行わないと、ひけが発生し易くなるし、
そのひけを無くそうとすればばりが大きくなったり、そ
のばりをなくそうとすれば金型に強度や精度の高いこと
が要求されて金型コストが増大したりする。
【0022】第1保圧後、圧力センサ16の検出圧力がキ
ャビティ13の充填完了時の圧力の0.95倍以上で且つ、そ
の検出圧力とシリンダ圧力との比が0.50以上であるよう
にシリンダ圧力を上げて、そのシリンダ圧力を少なくと
も温度センサ17の検出するキャビティ表面温度が樹脂の
ガラス転移点以下になるまで一定に保つ第2の保圧を掛
ける。それによって、ひけもそりもない箱形成形品を得
ることができる。これに対して、シリンダ圧力を第2保
圧の圧力に上げた際の圧力センサ16の検出圧力がキャビ
ティ13の充填完了時の圧力の0.95倍より小さかったり、
圧力センサ16の検出圧力とシリンダ圧力の比が0.50より
小さかったりすると、ひけやそりが生じ易くなる。また
キャビティ表面温度が樹脂のガラス転移点以下になる前
に第2保圧を開放しても同様である。
【0023】なお、シリンダ圧力を第2保圧の圧力に上
げた際の圧力センサ16の検出圧力が充填完了時の1.20倍
より大きくなったり、圧力センサ16の検出圧力とシリン
ダ圧力の比が0.60より大きくなると、ばりが大きくなっ
て成形品の仕上げに手間が掛るようになるから、第2保
圧にした際の圧力センサ16の検出圧力はキャビティ13の
充填完了時の1.20倍以下が好ましいし、圧力センサ16の
検出圧力とシリンダ圧力の比は0.60以下が好ましい。
【0024】図2はガラス転移点が103℃のポリスチレ
ンを上述のように射出成形した場合のグラフであり、圧
力グラフの実線で示したシリンダ圧力および一点鎖線で
示したキャビティ表面圧力は金型10を予め170℃に加熱
した本発明の実施例であり、二点鎖線で示したキャビテ
ィ表面圧力は金型10を予め40℃に加熱した比較例であ
る。なお、比較例のシリンダ圧力は実線のシリンダ圧力
の第1保圧を終了させた時間t2までと同様の変化をす
るように調整したので図示を省略した。温度グラフの実
線で示したキャビティ表面温度は同じ本発明の実施例で
あり、二点鎖線で示したキャビティ表面温度は比較例で
ある。
【0025】図2に見るようにポリスチレンのガラス転
移点103℃よりずっと低い40℃の金型にシリンダから210
℃に溶融したポリスチレンを射出した場合は、キャビテ
ィの充填完了時点での樹脂の充填圧力とシリンダ圧力の
比は0.65よりもずっと小さい0.44以下となり、充填完了
時のシリンダ圧力を10秒間維持する保圧を掛けてもひけ
を解消する充填圧力の維持がその短い保圧の間もなされ
ず、そしてキャビティ表面温度は充填完了時点には溶融
樹脂温度にまで上昇するがその後保圧下でも急速に冷却
して、そのために成形品に外形的欠陥のひけやそりおよ
び内部点欠陥のウエルドラインや内部歪を発生させる。
【0026】それに対して、金型をポリスチレンのガラ
ス転移点103℃より十分高い温度の170℃に予め加熱し
て、それにシリンダから210℃に溶融したポリスチレン
を射出した場合は、キャビティ充填完了時点での充填圧
力とシリンダ圧力の比が0.65より大きい0.74以上となっ
て、ウエルドラインの発生がなくなり、充填完了時のシ
リンダ圧力を10秒間維持する第1保圧を掛けると、その
間充填圧力もほぼ充填完了時の圧力を維持して、充填完
了時に溶融樹脂温度に上昇したキャビティ表面温度も第
1保圧の間余り下がらないからひけの発生が防止され、
さらにひけの発生を確実に防止するように、充填圧力を
充填完了時の0.95倍以上好ましくは1.20倍以下にしてシ
リンダ圧力を充填圧力とシリンダ圧力の比が0.50以上で
あるように上げ、そのシリンダ圧力をキャビティ表面温
度がポリスチレンのガラス転移点の103℃以下になるま
で一定に維持する第2保圧を掛けたことで、ばりが少な
くて仕上げに手間が掛からず、内部的欠陥のウエルドラ
インや内部歪も外形的欠陥のひけやそりもない成形品を
得ることができた。
【0027】図3は、外形寸法の縦,横,高さが40×10
0×30mmで底壁と四方の側壁の厚さが3mmの箱体を図1
のような装置によりガラス転移点が103℃のポリスチレ
ンで射出成形するのに、シリンダの溶融樹脂温度を210
℃、キャビティ充填完了後の第1保圧のシリンダ圧力を
キャビティの充填圧力に関係なく300kgf/cm2、その加
圧時間を10秒、続いて第2保圧のシリンダ圧力を400kgf
/cm2、その加圧時間を20秒に統一して、予熱する金型
温度を変えた場合の得られた箱体の横側壁の最大そり量
の変化を□で示し、上記条件のうちの第2保圧のシリン
ダ圧力を600kgf/cm2に変えた場合の同様のそり量変化を
○で示し、第2保圧の加圧時間を40秒に変えた場合の同
様のそり量変化を×で示している。
【0028】図3について結果を述べると、金型予熱温
度がポリスチレンのガラス転移点の103℃より低い場合
は、第2保圧のシリンダ圧力を1.5倍にしたり、または
第2保圧の加圧時間を倍にしてもそりの発生することは
変わらずそりを防止することは困難であるが、金型予熱
温度が103℃以上になると第1保圧と、400kgf/cm2,20
秒の第2保圧とを掛ける条件で横側壁の内側への最大そ
りが100μm以下となるし、また第2保圧のシリンダ圧力
を1.5倍にしたり、または第2保圧の加圧時間を倍にす
ることで、第2保圧を変える前よりも明らかにそりの発
生をなくすことができるようになる。すなわち、第2保
圧の条件を変更することによって、そり量,そり方向を
制御できるので、金型予熱温度を使用している樹脂のガ
ラス移転点(この場合は、ポリスチレンの103℃)以上
にすることが好ましい。
【0029】また金型予熱温度が103℃以上210℃以下の
範囲になると、キャビティ充填時の圧力センサ16の検出
圧力が300kgf/cm2の0.65以上で好ましい0.80以下の範
囲に入るようになって、ウエルドラインの発生すること
が無くなり、ひけの発生することも無くなる。なお、金
型予熱温度をシリンダの溶融樹脂温度以上にすると、加
熱冷却に時間が掛かってエネルギーロスが大きくなるだ
けでなく、ばりの発生を大きくしたり、反ってひけを生
じさせ易くしたりするから、103℃以上210℃以下にす
る。この場合、300kgf/cm2の第1保圧に続けて400kgf
/cm2の第2保圧をいきなり掛けると、圧力センサ16の
検出圧力が充填完了時の圧力の1.20倍を越すようになっ
たりしてばりの発生が大きくなったりすることがあるか
ら、それを防止するために第1保圧と第2保圧の間に図
2の例のように保圧の解除時間を設けるか、あるいは第
2保圧の圧力を下げるかすればよい。
【0030】本発明は以上述べたポリスチレンの例に限
られるものでないことは勿論であり、従来公知の射出成
形し得る樹脂に対して適用し得る。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、およそ射出成形
し得る樹脂を用いて、安定して外形精度や内部均質性が
高くて内部歪のない優れた光学部品等の樹脂成形品を形
成できるという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形方法を実施する装置の例を示
す概要構成図である。
【図2】射出成形における射出成形機のシリンダ圧力と
金型のキャビティ表面圧力およびキャビティ表面温度の
時系列グラフである。
【図3】射出成形条件と成形品の形状等の関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 金型 11 固定側金型 12 可動側金型 12a 位置決めピン 13 キャビティ 14,15 金型内熱源 16 圧力センサ 17,24〜27 温度センサ 20 シリンダ 20a ノズル 20b 樹脂受入口 21 プランジャ 21a 樹脂送りスクリュー 22 油圧装置 23 油圧ゲージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機のシリンダ内に充填された溶
    融樹脂を加圧して該シリンダのノズルから金型のキャビ
    ティ内に注入し樹脂成形を行う射出成形方法において、 加圧した前記シリンダから溶融樹脂を前記キャビティ内
    に注入充填し、充填後シリンダ圧力を一定に保つ第1の
    保圧と、 シリンダ圧力を第1の保圧におけるシリンダ圧力より高
    圧とし、キャビティ表面温度が樹脂のガラス転移点以下
    になるまで一定に保つ第2の保圧とを工程として有して
    いて、 第1の保圧においては、樹脂充填完了時のキャビティの
    充填圧力の樹脂充填完了時のシリンダ圧力に対する比を
    0.65〜0.80の間にある状態に管理し、第2の保
    圧においては、第2の保圧におけるキャビティの充填圧
    力の第1の保圧におけるキャビティの前記充填圧力に対
    する比は0.95〜1.20の間にあり、且つ第2の保
    圧におけるキャビティの充填圧力の第2の保圧における
    シリンダ圧力に対する比は0.50〜0.60の間にあ
    る状態に管理する ことを特徴とする射出成形方法。
  2. 【請求項2】 前記金型内の熱源によって加熱されるキ
    ャビティ表面温度は、前記キャビティに樹脂を注入する
    時点において、樹脂のガラス転移点以上で前記シリンダ
    内の溶融樹脂温度以下であることを特徴とする請求項1
    に記載の射出成形方法。
JP13888194A 1994-06-21 1994-06-21 射出成形方法 Expired - Fee Related JP3385491B2 (ja)

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