JP5556275B2 - ガス漏れ警報器、その制御装置、プログラム - Google Patents

ガス漏れ警報器、その制御装置、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ガス漏れ警報器に関する。
ガス漏れ警報器は、大別して、LPガス用と都市ガス用とがある。LPガス用のガス漏れ警報器は、当然、LPガス検知用のセンサが搭載され、また、LPガスは空気より重いため床面に近い位置に設置される。一方、都市ガス用のガス漏れ警報器は、当然、都市ガス検知用のセンサが搭載され、また、都市ガスは空気より軽いため天井面に近い位置に設置される。
上記のように、LPガス用と都市ガス用とではセンサや設置位置が異なるが、どちらについても以下に説明する「初期鳴動防止時間」に係わる問題があることが知られている。
この問題は、ガス漏れ警報器が有するガス検知用のセンサの特性上、電源オン直後にセンサ出力が不安定で異常となる期間があり、この期間中に一時的に、実際にはガスが無いにも係わらず、センサ出力値が警報を発すべきレベル(警報レベル)となってしまうという問題である。
一般的に、ガス漏れ警報器では、予めセンサ出力値に対する所定の閾値が設定されており、センサ出力値がこの閾値を越えた場合に、ガス漏れ発生と判定し、ブザー等の警報音やランプ点灯/点滅等によってガス漏れ発生を報知する。
尚、ガス漏れ警報器のガス検知部には、ガス検知時にセンサ出力値が下がるタイプと上がるタイプとがある。よって、上記「センサ出力値がこの閾値を越えた場合」とは、ガス検知部のタイプによって、“センサ出力値>閾値”を意味する場合もあれば、“センサ出力値<閾値”を意味する場合もあることになる。但し、何れの場合でも、閾値を境にした上下の何れか一方が警報レベルの領域、他方が正常レベルの領域と見做せることには変わりは無いと考えられる。
上記のように、電源オン直後に一時的に、センサ出力値が閾値を越える為(警報レベルとなる為)、正常な状態であるにも係らずガス漏れ警報器は警報音等による報知を行ってしまう。
この為、電源オン時から所定時間の間(初期鳴動防止時間)、センサ出力が警報レベルとなっても警報を発しないようにマスク制御することが、従来から行われている。すなわち、ガス漏れ警報器において、例えば、通常モードに加えて初期鳴動防止モードを用意し、予め所定の初期鳴動防止時間(例えば2分程度)を設定しておき、電源ON時点から初期鳴動防止時間経過するまでの間は初期鳴動防止モードとなり、初期鳴動防止時間経過後は通常モードへ移行し、その後は通常モードを維持する。
通常モードにおいては、当然、通常の動作を行う。よって、センサ出力値が警報レベルとなった場合には、ガス漏れ発生と判定し、警報音等による報知を行う。
一方、初期鳴動防止モードでは、たとえセンサ出力値が警報レベルとなった場合でも、警報音等による報知は行わない。あるいは、そもそも警報レベルであるか否か(閾値を越えたか否か)の判定自体を行わない。
上記「初期鳴動防止時間」は、例えば特許文献2や特許文献3等に記載のように、例えば60秒〜120秒程度や、60秒〜180秒程度であることが、一般的である。
ここで、ガス漏れ警報器を電源オンするのは、当該警報器の新規設置作業の時である場合が殆どであり、通常、この新規設置作業の際には所定のテストを行うものである。例えば、警報器に実際に点検用ガスを吹きかけて警報を発するか否かをテストする。しかしながら、上記の現象があることから、このテストは、電源オンしてから上記「初期鳴動防止時間」が経過するまでは、実行できないことになる。これより、例えば上記特許文献2の発明では、時計等を参照しなくても上記「初期鳴動防止時間」が経過したことが分かるようにする表示を行うこと(二色発光素子の表示色を変えて表示する)ことを、提案している。また、特許文献3でも、電源投入時に「初期鳴動防止時間」の経過を容易に確認できるようにする表示方法(発光素子の点灯、点滅)を提案している。
また、特許文献1の発明では、初期鳴動時間を短縮するようにして始動容易なガス漏れ警報器を提案している。特許文献1では、初期鳴動時間の短縮の為に、電源投入後、初期ヒータ時間が経過するまではガスセンサのヒータ電力を増大させている。
特開平7−93679号公報 特開2001−167371号公報 特開平11−101764号公報
上記特許文献2,3等に記載のように、一般的に、「初期鳴動防止時間」は2、3分程度掛かるものであり、作業員等はその間、待たなければならなかった。すなわち、作業員等は、まずガス漏れ警報器を設置し、この警報器を電源オンした後、2,3分程度待った後に、所定のテスト作業を実行することになる(上述した警報器に実際にガスを吹きかけて警報を発するか否かのテスト等)。換言すれば、テスト実行開始まで、無駄な待ち時間が生じることになる。
ここで、一般的に、上記「初期鳴動防止時間」は、マージンを含んでいるものである。すなわち、実際の初期鳴動時間すなわちセンサ出力が警報レベル未満となるまでの時間は、センサ種類毎に異なるものであり、また同一種類であっても各センサ固体毎にばらつきがあるものである。この為、実際の各センサの初期鳴動時間が例えば1分〜1分半程度にばらつく場合に、ある程度のマージンをとって、「初期鳴動防止時間」を例えば2分程度に設定することが一般的に考えられる。この場合、例えば初期鳴動時間が1分程度のセンサを有するガス漏れ警報器の場合、電源オンから1分程度経過したことで実際にはテスト作業を実行可能な状態になっても、そこから更に1分程度待たなければならず、無駄な待ち時間が生じることになる。
更に、上記従来技術では、センサ出力の状態に関係なく単純に所定時間経過したら通常モードに移行するものであるので、所定時間経過したからといって、必ず、センサ出力値が正常な状態に戻っているとは限らない。これは、上記マージンを含んでいる場合でも同様である。
また、上記特許文献1の発明では、ガスセンサのヒータ電力を一時的に増大させ、ヒータ温度を一時的に通常温度よりも高温状態とすることで、初期鳴動時間の短縮化を図っている。しかしながら、この場合も、予め所定の「初期鳴動防止時間」が設定されることに
は変わりはなく、その設定時間が上記2分程度から短縮されて例えば1分半等となるものであり、予め決まった時間が設定されるという点では同じであり、センサ出力が正常な状態に戻ったことを確認したうえで通常モードに移行するものではなく、その逆に、センサ出力が正常な状態に戻っても設定時間が経過するまでは通常モードに移行しないものである。
以上述べたように従来ではガス漏れ警報器に関して、初期鳴動防止モードとする時間すなわち上記「初期鳴動防止時間」が、予め設定される固定的な時間である為に、実際には初期鳴動防止モードを解除して(通常モードに切り換えて)テスト実行出来る状態になったとしても待たなければならなかったり、その逆に実際には通常モードにしてよい状態になっていないにも係らず通常モードに切り替わってしまい誤報が生じる可能性がある等の問題があった。この問題は、既に述べた通り、LPガス用と都市ガス用の何れにおいても生じ得る問題である。
本発明の課題は、各ガス漏れ警報器毎に実際のセンサ出力に基づいて初期鳴動防止モードの解除可否を判定することで、通常モードに戻しても問題が無く且つ無駄な待ち時間が生じることもない適切なタイミングで初期鳴動防止モードを解除することができ、基本的には初期鳴動防止時間を短縮することができ早期に設置後のテスト実行を開始することができるガス漏れ警報器、その制御装置、プログラム等を提供することである。
本発明のガス漏れ警報器における制御装置は、ガス検知用センサのセンサ出力と予め設定されている所定の第1閾値とに基づいてガス漏れ判定・警報報知を行う通常モードと、該警報報知を行わない初期鳴動防止モードとを有し、電源投入時に初期鳴動防止モードとなる。そして、前記初期鳴動防止モード中において、随時取得する前記ガス検知用センサのセンサ出力値と、予め設定されている前記ガス検知用センサのセンサ出力に係る所定の条件とに基づいて、前記初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定し、モード解除すると判定した場合には該初期鳴動防止モードを解除して前記通常モードに移行するモード解除判定・実行手段を有する。
上記所定の条件としては以下に一例を記すが他にも様々な条件があってよいが、何れの場合でも、前記ガス検知用センサのセンサ出力に係る条件としており、従来のような時間的(固定的)な条件とは異なり、センサ出力が、通常モードに戻しても問題が無い状態になった場合に初期鳴動防止モードを解除すると判定されるような条件となっている。
従来の時間的条件では、通常、センサ出力のバラツキ等に対応する為のマージンを設けているので、センサ出力が、通常モードに戻しても問題が無い状態になっても、初期鳴動防止モードが解除されず、無駄な待ち時間が生じる。
上記本発明のガス漏れ警報器における制御装置によれば、この様な無駄な待ち時間が生じることなく、実際のセンサ出力値に基づいて適切なタイミングで初期鳴動防止モードを解除することができ、初期鳴動防止時間を短縮して早期に設置後のテストを実行することができる。
上記所定の条件は、一例としては例えば、前記第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成り正常レベル領域に設けられる第2閾値であり、前記モード解除判定・実行手段は、前記センサ出力値が前記第2閾値を越えない場合に、前記初期鳴動防止モードを解除すると判定する。
また、例えば、前記モード解除判定・実行手段は、前記電源投入時から所定時間経過するまで、前記モード解除に係わる判定を行わない。
あるいは、例えば、前記モード解除判定・実行手段は、前記電源投入時から前記センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が上昇から下降に転じるまで又は下降から上昇に転じるまでは、前記モード解除に係わる判定を行わない。
また、上記本発明のガス漏れ警報器における制御装置において、例えば、前記所定の条件は、前記センサ出力値の今回値と前回値との差分に対する所定の判定値であり、前記モード解除判定・実行手段は、前記センサ出力値を順次取得する毎に、今回のセンサ出力値と前回のセンサ出力値との差分を求め、該差分に基づいてセンサ出力値の変化状態が上昇から下降又は下降から上昇に転じたか否かを判定し、センサ出力値の変化状態が前記上昇から下降又は下降から上昇に転じた場合には、そのときの前記差分に基づいて該差分の絶対値が前記判定値未満であるか否かを判定し、前記差分の絶対値が前記判定値未満となった場合に、前記初期鳴動防止モードを解除すると判定する。
この様に、センサ出力に係る所定の条件を用いた初期鳴動防止モード解除の判定方法としては、上述した第2閾値を用いた閾値判定の例に限らず、センサ出力値の変化量(上記差分)に基づく判定方法等であってもよい。
本発明のガス漏れ警報器、その制御装置、プログラム等によれば、各ガス漏れ警報器毎に実際のセンサ出力に基づいて初期鳴動防止モードの解除可否を判定することで、通常モードに戻しても問題が無く且つ無駄な待ち時間が生じることもない適切なタイミングで初期鳴動防止モードを解除することができる。基本的には初期鳴動防止時間を短縮することができ、早期に設置後のテスト実行を開始することができる。
本例のガス漏れ警報器の構成図である。 実施例1の処理フローチャート図である。 センサ出力値をセンサ抵抗値で示したセンサ特性図(その1)である。 実施例2の処理フローチャート図である。 実施例3の処理フローチャート図である。 センサ出力値をセンサ抵抗値で示したセンサ特性図(その2)である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のガス漏れ警報器の構成図である。
図1に示すガス漏れ警報器10は、制御部11、ガス検知部12、警報音部13、表示部14、電源部15、外部通信部16等を有する。
ガス検知部12は、ガス検知用のセンサ等を有する。尚、一般的に、ガス漏れ警報器は、都市ガス用、LPガス用の2種類があるが、本手法はどちらであっても適用可能である。警報音部13は、警報音等の何らかの音を発する構成であり、例えばブザー等である。表示部14は、LED等である。
また、電源部15は、本例ではコンセント等を介して得られる商用電源(AC100V)をDC5Vに変換して、このDC電源を当該ガス漏れ警報器10の各構成(制御部11等)に供給する。但し、この例に限らず、電源部15はバッテリー(電池)等であってもよい。
外部通信部16は、外部機器(ガスメータ等)に接続して、外部機器に対する信号出力や、外部機器からの信号取り込みを行う為の構成であり、本手法には特に関係ないので、これ以上は説明しない。
制御部11は、マイコン等で構成され、予め不図示の内蔵メモリ等に記憶されている所定のアプリケーションプログラムを読出・実行することにより、例えば以下に説明する処理機能を実現する。
・通常モードにおいては、ガス検知部12からのセンサ出力値を入力し(A/D変換し)、このセンサ出力値を、予め設定されている所定の第1閾値と比較することで、ガス漏れの有無を判定する。センサ出力値が第1閾値を越えた場合にはガス漏れ有り(ガス漏れ検知)と判定する。
尚、既に述べたようにガス漏れ警報器のガス検知部には、ガス検知時にセンサ出力値が下がるタイプと上がるタイプとがある。よって、上記「センサ出力値が第1閾値を越えた場合」とは、センサのタイプによって、“センサ出力値>第1閾値”を意味する場合もあれば、“センサ出力値<第1閾値”を意味する場合もあることになる。何れの場合でも、第1閾値を境にした上下の何れか一方が警報レベルの領域、他方が正常レベルの領域と見做せるものであり、上記「センサ出力値が第1閾値を越えた場合」とは、センサ出力が警報レベルの領域に入ったことを意味することになる。
そして、当然、センサ出力値が警報レベルであるときにはガス漏れ有り(検知)と判定して警報報知し、センサ出力値が正常レベルであるときにはガス漏れ無しと判定するものである。
・通常モードにおいては、ガス漏れ検知した場合、警報音部13や表示部14を制御して警報報知する。すなわち、例えば警報音部13を制御して断続音でガス漏れ検知したことを知らせる。また、例えば表示部14は1つのLEDより成るものとし、制御部11は、監視時にはLEDを点灯し、ガス漏れ検知時にはLEDを点滅することで、ガス漏れの報知を行う。
・また、制御部11は、従来と同様に起動時にまず初期鳴動防止モードとなるように設定されている。この初期鳴動防止モード中は、少なくとも警報報知処理は行わない。あるいは、ガス漏れ有無の判定処理自体を行わないようにしてもよい。何れにしても、初期鳴動防止モード中は、たとえセンサ出力値が警報レベルであっても警報報知は行われない。
尚、ガス漏れ検知した場合、外部通信部16を介して外部機器(ガスメータ等)に対して警報信号を出力する形態もある。
以上、制御部11の基本的な処理機能の一例を説明した。これは、従来より存在する既存の処理機能であるとも言える。以下、本例の制御部11の処理機能について更に説明する。
上記の通り、制御部11は起動時に初期鳴動防止モードとなる。そして、初期鳴動防止モード中には、当該初期鳴動防止モードを解除するか否か(通常モードに移行するか否か)の判定を行う。
従来では初期鳴動防止モードを解除するか否かの判定は、単に起動時からの経過時間によって行っていた。例えば予め初期鳴動防止時間として固定値(例えば、2分等)が設定
されており、上記起動時からの経過時間がこの初期鳴動防止時間を過ぎたら、初期鳴動防止モードを解除して通常モードへと移行していた。
これに対して、本手法では、初期鳴動防止時間(本例では2分)経過する前であっても、センサの出力状態が通常モードへ移行しても問題ない状態となったら、通常モードへと移行することで、無駄な待ち時間が生じることなく、早期に通常モードへと移行して、例えば所定のテスト作業を開始できる等というメリットが得られる。
上記通常モードへの移行判定処理として、3つの実施例を以下に提案する。これら3つの各実施例1,2,3のフローチャート図を、図2、図4、図5に示す。図2は実施例1、図4は実施例2、図5は実施例3の処理フローチャート図である。
勿論、これら図2、図4、図5の何れかの処理フローチャート図の処理は、制御部11が、不図示の内蔵メモリ等に予め記憶されている所定のアプリケーションプログラムを、読出し・実行することにより実現されるものである。
まず、図2を参照して実施例1について説明する。
以下、図3に示すセンサ出力値をセンサ抵抗値で示したセンサ特性図の一例も参照して、図2の処理について説明する。
図3は、電源オン時の初期状態における上記ガス検知部12のガス検知用センサのセンサ出力値の一例である。つまり、起動直後の初期状態におけるガス検知用センサの特性を示す図である。尚、図3は、ガス漏れ等は無い状況でのセンサ特性を示す。
図3において、横軸は電源オン時からの経過時間(秒)であり、縦軸はガス検知部12のガス検知用センサのセンサ出力値(センサ抵抗値(Ω))を示す。また、図示の「ガス漏れ警報判定レベル」が、上記第1閾値に相当する、ガス漏れ判定用の閾値である。
ガス検知用センサは、様々な種類があるが、基本的にはガスがセンサに触れるとセンサの抵抗値が変化するものである。そして、ガスが触れることで抵抗値が下がるタイプと、抵抗値が上がるタイプとがある。図3に示す例は、ガスが触れることで抵抗値が下がるタイプのガス検知用センサの特性例である。従って、この例では、“センサ出力値が所定の第1閾値未満となった”ことが、「センサ出力値が所定の第1閾値を越えた」ことを意味することになる。通常モードにおいては、センサ出力値が第1閾値(ガス漏れ警報判定レベル)未満となったら、ガス漏れ有りと判定して、音や光による警報報知を行うことになる。
また、この例では、「ガス漏れ警報判定レベル」未満の領域が異常レベルの領域、「ガス漏れ警報判定レベル」以上の領域が正常レベルの領域となる。通常モードのときには、ガス漏れが無ければセンサ出力値は正常レベルとなっており、ガス漏れがあるとセンサ出力値は異常レベルとなることになる。
尚、特に図示しないが、図3とは逆のガス検知回路の場合、すなわちガスが触れることでセンサ出力値が上がるタイプのガス検知回路の場合には、“センサ出力値が第1閾値より大きくなった”ことが、上記「センサ出力値が所定の第1閾値を越えた」ことを意味することになる。また、この場合、第1閾値未満の領域が正常レベルの領域、第1閾値以上の領域が異常レベルの領域となる。
ガス検知回路が上記2種類のタイプの何れの場合であっても、上述した定義によれば、通常モードにおいては「センサ出力値が所定の第1閾値を越えた」場合はガス漏れ検知と
判定して警報報知を行うことになり、初期鳴動防止モードにおいては「センサ出力値が所定の第1閾値を越えた」場合であっても警報報知を行わないことになる(あるいはガス漏れ検知の判定自体を行わない)。
図3に示すセンサ特性例の場合、ガス検知部12のガス検知用センサのセンサ出力値(センサ抵抗値)は、ガス漏れが無い正常な状態においては、電源オン直後の特定期間を除けば、上記正常レベルの領域内の任意の値となっており、当然、所定の第1閾値を越えていない。
しかしながら、電源オン直後の特定期間は、センサ出力値が不安定となり、例えば図3に示すように、ガス漏れが無い正常な状態であってもセンサ出力値が第1閾値を越える(図示の例ではセンサ出力値がガス漏れ警報判定レベル未満となる)状態となる場合が存在する。
より詳細には、図3に示すように、電源オン直後からの短期間(図示の時間T1)のうちは、センサ出力値は第1閾値(ガス漏れ警報判定レベル)以上となっている。つまり、第1閾値を越えていない。しかし、時間T1経過時点からしばらくの間、第1閾値を越えている。そして、再び第1閾値を越えない状態となり、その後はゆるやかに安定状態へと移行していくことになる。尚、図示のように一直線に上昇するのではなく小刻みに微変動しながら上昇する場合が多い。この為、センサ出力値が、第1閾値付近で、第1閾値以上となった後に第1閾値未満となることが何度か繰り返される可能性がある。
図3の図上右端におけるセンサ出力値(センサ抵抗値)が、ほぼ正常な状態であると考えてよく、その後はほぼこの値程度で安定することになる。勿論、ガス漏れがあった場合には、上記の通りガスがセンサに接触することでセンサ出力値(センサ抵抗値)が下がることになり、第1閾値(ガス漏れ警報判定レベル)未満となると(第1閾値を越えると)、ガス漏れ報知したと判定して警報報知することになる。
以下、まず図2に示す実施例1の初期鳴動防止モード解除判定処理について説明する。
尚、本例では、上記第1閾値以外の閾値(第2閾値とする)を予め設定している。この第2閾値に関しては詳しくは後に説明するが、例えば図3に示す初期鳴動防止解除レベルが第2閾値に相当するものである。
上記の通り、制御部11は、電源オン直後に初期鳴動防止モードとなり、続いて図2の処理を開始する。すなわち、初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定する処理を開始する。そして、基本的にはステップS13の判定処理を行うものである。
すなわち、例えば定周期で(例えば1秒毎に)ガス検知部12からのセンサ出力(センサ抵抗値)を取得して、このセンサ出力値を、予め設定されている所定の第2閾値(初期鳴動防止解除レベル)と比較して、「センサ出力値>初期鳴動防止解除レベル」であるか否かを判定する(ステップS13)。
尚、第2閾値に関しても上記第1閾値と同様の定義を行うことができる。すなわち、図3に示すようなセンサ特性の場合には、上記「センサ出力値>初期鳴動防止解除レベル」は「センサ出力値が第2閾値を越えない」ことを意味し、“センサ出力値が初期鳴動防止解除レベル未満である”ことは、「センサ出力値が第2閾値を越えた」ことを意味する。これは、第1閾値に関して説明した通り、図3のセンサ特性とは逆のセンサ特性の場合、逆の定義となる。
但し、第2閾値の場合、第1閾値とは異なり、「センサ出力値が第2閾値を越えた」こ
とが必ずしも“センサ出力値が異常レベルである”ことを意味するものではない。センサ出力値が第2閾値と第1閾値との間の値であれば、基本的にはセンサ出力値は正常レベルといえる。その一方で、「センサ出力値が第2閾値を越えない」場合には、必ず、“センサ出力値が正常レベルである”ことを意味するものとなる。
第2閾値は、第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成るものであり、従って「センサ出力値が第2閾値を越えない」場合には、センサ出力値は余裕をもって確実に正常レベルとなっており、その後に多少変動しても、第2閾値を越えることはあっても第1閾値を越えることはなく(あるいは、その可能性は極めて低い)、よって初期鳴動防止モードを解除しても誤動作の警報報知を行う可能性は極めて低くなる。
よって、「センサ出力値が第2閾値を越えない」場合(本例では「センサ出力値>初期鳴動防止解除レベル」である場合)には(ステップS13,YES)、初期鳴動防止モードを解除して、通常モードへと移行する(ステップS14)。よって、その後は、もしセンサ出力値が第1閾値を越えた場合には、ガス漏れ報知することになるが、上記の通り、これがセンサ出力変動による誤動作である可能性は極めて低く、正常にガス漏れ検知していることになる。例えば、上記新規設置作業の際のテスト作業において、作業員等が警報器に点検用ガスを吹き掛けることで警報報知したならば、センサ出力変動による誤動作の可能性は極めて低く、正常にガス検知して警報報知したことになる。
但し、電源投入時から所定時間(本例では図3に示す20秒間)経過するまでは、上記ステップS13の判定は行わない(ステップS12,NO)。よって、たとえ上記ステップS13の判定条件を満たす状態であったとしても、すなわち「センサ出力値>初期鳴動防止解除レベル」の状態であったとしても、通常モードに移行することはない。これは、例えば図3に示す例のように、電源投入時から短時間の間(図示の時間帯T1)は「センサ出力値>初期鳴動防止解除レベル」となっている場合がある為である。
もしステップS12の判定がないと、電源投入直後にステップS13の判定がYESとなりステップS14によって通常モードに移行してしまう。その後、図3に示すように、「センサ出力値<ガス漏れ警報判定レベル」となるので、ガス漏れ検知したと判定して誤報知することになる。この為、図3に示すような初期判定マスク時間(本例では20秒とするが、勿論、この様な例に限らない)を設けることで、すなわちステップS12の判定を行うことで、誤って早過ぎる段階で初期鳴動防止モードが解除される事態を防止でき、それによってガス漏れの誤報知を行ってしまうような事態、あるいは設置後のテスト作業を正常に行えなくなる事態が生じるのを防止している。
基本的には上記ステップS12の判定がYESとなったら(電源投入時から所定時間(ここでは20秒間)経過したら)ステップS13の判定を行うものであるが、本例では図4に示す通り、ステップS11の判定も行っている。すなわち、電源投入から2分経過したか否かを判定している(ステップS11)。そして、電源投入から2分経過していないならば(ステップS11,NO)、すなわち上記ステップS12の判定と併せて「電源投入からの経過時間が20秒以上且つ2分未満」の場合には、上記ステップS13の判定を行う。
一方、電源投入から2分経過したならば(ステップS11、YES)、これはステップS13の判定がYESとならないまま2分経過したことを意味する。そして、ステップS11の判定に用いる電源投入からの経過時間(本例では2分)は、例えば上記従来の固定的な「初期鳴動防止時間」に相当する時間であり、基本的に、センサ毎のバラツキがあるにしてもこの時間経過するまでにはどのセンサも安定状態となるはずである時間が設定されるものである。
従って、ステップS11の判定がYESとなる場合は、何らかの異常が生じていると考えられる。例えば、センサの故障等の可能性が考えられるが、ガス漏れを検知している可能性も考えられる(実際にガス漏れしている可能性や、テスト用のガスを誤って使用した可能性等)。
以上のことから、本例では、電源投入から2分経過したならば(ステップS11、YES)、ステップS13の判定内容に関係なくステップS14の処理を実行して、強制的に初期鳴動防止モードを解除するようにしている。但し、この例に限るものではない。
尚、上記ステップS13で用いる第2閾値(初期鳴動防止解除レベル)は、上記ガス漏れ検知用の第1閾値(ガス漏れ警報判定レベル)とは異なるものであり、「初期鳴動防止解除レベル>ガス漏れ警報判定レベル」(第2閾値>第1閾値)となっている(図示の例では、初期鳴動防止解除レベルは、ガス漏れ警報判定レベルの1.5倍となっている)。
これは既に述べたように、センサ出力値が多少変動することを考慮して、第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成る第2閾値を設けたものであり、勿論、1.5倍に限るものではなく、任意のオフセットを設ければよい。
但し、これもついても図3のセンサ特性とは逆のセンサ特性の場合には、「初期鳴動防止解除レベル<ガス漏れ警報判定レベル」(第2閾値<第1閾値)とすることになる。これについて、センサ特性によらない定義を行うならば、「第2閾値は、第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成り正常レベル領域に設けられる閾値」と定義することができる。すなわち、既に述べた通り、第1閾値を境にして上下何れか一方が正常レベル領域となり他方が異常レベル領域となる。図3の例の場合、ガス漏れ警報判定レベル(第1閾値)の上側が正常レベル領域であり、図示の通り、初期鳴動防止解除レベルはこの正常レベル領域内に設定されるものとなる。
但し、第2閾値を用いる例は一例であり、この例に限らない。要は、センサ出力値が多少変動する為に初期鳴動防止モードを解除した後に誤報が生じるという事態を、回避することができれば、どの様な手法であってもよい。例えば、上記ステップS13の判定処理を、第2閾値の代わりに第1閾値を用いた判定処理としてもよい。但し、この場合には、例えば複数回連続してステップS13がYESとならない限り、ステップS14は実行されないようにする等の対応が必要となる。何れにしても、電源オン後の初期状態において誤ってガス漏れ報知する可能性を低くすることができればよいものである。
次に、図4に示す実施例2の初期鳴動防止モード解除判定処理について説明する。
上記の通り、制御部11は、電源オン直後に直ちに初期鳴動防止モードとなり、続いて図4の処理を開始する。すなわち、初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定する処理を開始する。
図4に示すステップS21,S22,S23,S24の処理のうち、ステップS21,S23,S24の処理は、上記ステップS11,S13,S14の処理と略同様であり、ここでは特に説明しない。図4の処理は、上記図2におけるステップS12の代わりに図示のステップS22の処理を実行するものであり、以下、これについてのみ説明する。
上記ステップS12では、予め設定された所定時間(本例では20秒)経過してから、ステップS13以降の処理を開始するものであった。これに対して、ステップS22では、「前回センサ出力<今回センサ出力」となったら(ステップS22,YES)、ステップS23以降の処理を開始するものである。
すなわち、図3に示すように、センサ出力(センサ抵抗値)は、電源投入直後は初期鳴動防止解除レベル以上であり(第2閾値を越えていない)、そこから初期鳴動防止解除レベル未満へと下降し((第2閾値を越えたが第1閾値は越えていない)、更にガス漏れ警報判定レベル未満へと下降した後(第1閾値を越えた)、反転・上昇して、再びガス漏れ警報判定レベル以上となり、更に初期鳴動防止解除レベル以上となる。上記ステップS12や本例のステップS22の処理を行う理由は、電源投入直後にセンサ出力値(センサ抵抗値)が一時的に初期鳴動防止解除レベル以上となっている為に、ステップS13(本例ではステップS23)で誤判定してしまう可能性があることから、この判定処理を行わないようにマスクする時間帯を設けているものである。
この時間帯を「初期判定マスク時間」と呼ぶものとすると、ステップS12では図3に示すように「初期判定マスク時間」=20秒としており、予め設定される固定の時間としたのに対して、本例のステップS22では、「初期判定マスク時間」はセンサ出力状態によって変動するものであり、センサ出力値が低下から上昇へと転じる時点までとしている。この為、上記の通り、「前回センサ出力<今回センサ出力」(上昇)が判定条件となる。後述する図6の例では、今回センサ出力がR6であるタイミングで、ステップS22の判定はYESとなることになる。
但し、これは図3のセンサ特性に応じた例であり、逆のセンサ特性であれば「初期判定マスク時間」はセンサ出力値が上昇から低下へと転じる時点となり、よって「前回センサ出力>今回センサ出力」(低下(下降))が判定条件となる。
この様なセンサ特性に関係なくステップS22の処理を定義するならば「センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が所定の変化状態となったか否かを判定する処理」と言える。センサ出力値の変化状態とは、上述した“上昇”や“低下(下降)”等を意味する。そして、図3のセンサ特性に対応する場合には、上記“所定の変化状態”とは“上昇”を意味することになる。図3の例に対応した図4のステップS22の場合、電源オン時点からセンサ出力値の変化状態は常に“低下(下降)”であったのが、“上昇”となったときに“ステップS22,YES”と判定されることになる。
尚、後述するステップS31,S32の処理も、ステップS33に移行するか否かの判定に関してはステップS22と略同様の処理であると言えるので、上記ステップS22の定義と略同様の定義としてもよい。
次に、図5に示す実施例3の初期鳴動防止モード解除判定処理について説明する。
まず、図3に示すように、センサ出力(センサ抵抗値)が、最初は大きく変動するが(一旦、大きく下落して、その後、急上昇する)、その後は緩やかに変動することに着目している。すなわち、センサ出力値が本来の正常値に近づくに従って、変動が緩やかになり、そのときにはガス漏れ警報判定レベルを充分に上回っている(第1閾値を越えていないのは当然のこととして、第2閾値も超えていないレベルとなっている可能性が高い)。
実施例3では、この様なセンサ出力特性に着目して、センサ出力値の変化状態と差分値に基づいて、モード解除の判定を行う。
図5の処理では、まず、上記ステップS11やS21等と同様の処理を行う。すなわち、電源投入から2分経過したか否かを判定し(ステップS30)、後述するステップS33の判定がYESとならないまま2分経過したならば(ステップS30,YES)、強制的にステップS34の処理を実行する。つまり、初期鳴動防止モードを解除して通常モードに移行する。
電源投入からの経過時間が2分未満の状況下では(ステップS30,NO)、まず、ステップS31、S32の処理を行う。これら2つの処理は、上記ステップS22の処理と略同様の処理も含む。つまり、上記「センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が所定の変化状態となったか否かを判定する処理」も、実質的に含むものである。但し、この処理に関して、本例ではまず今回のセンサ出力値と前回のセンサ出力値との差分を求め、該差分に基づいて上記判定を行っている。これは、本例では後のステップS33の判定で差分値を用いる為であり、その為にステップS22とは多少方法が異なるが、本質は略同様である。
また、ステップS32の判定は、実質的に、センサ出力(センサ抵抗値)が下降から上昇へと転じたか否かを判定するものであるが、これも上記ステップS22と同様に、図3や図6のセンサ特性に応じた例であり、この例に限るものではない。これはステップS33の判定処理も同様である。
以上のことから、ステップS31、S32の処理を、センサ特定に関係なく定義するならば、例えば「センサ出力値を順次取得する毎に、今回のセンサ出力値と前回のセンサ出力値との差分を求め、該差分に基づいてセンサ出力値の変化状態が所定の変化状態となったか否かを判定する」ものと定義できる。“変化状態”や“所定の変化状態”に関しては、既にステップS22に係る定義で説明しているので、ここでは説明しない。
図5に示す一例の処理の場合には、まず、「今回センサ出力から前回センサ出力を減算し(「今回センサ出力−前回センサ出力」を算出し)(ステップS31)、この減算結果(センサ出力の前回値と今回値との差分値)がプラスの値(0以上)か否かを判定する(ステップS32)。すなわち、センサ出力値の変化状態が“上昇”に転じたか否かを判定する。
減算結果(差分値)がマイナスの値の場合(センサ出力値の変化状態が低下(下降)の場合)(ステップS32,NO)、ステップS33の判定処理を行わない。減算結果がプラス(0以上)になったら、即ちセンサ出力値の変化が0または上昇状態である場合には(ステップS32,YES)、ステップS33の判定処理を行う。
ステップS33では「演算結果(差分値)<判定値β」であるか否かを判定する。演算結果(差分値)は、上記ステップS31の演算結果であり、上記「今回センサ出力−前回センサ出力」である。判定値βは、予め任意に設定されている、上記演算結果(差分値)に対する一種の閾値である。そして、もし「演算結果(差分値)<判定値β」である場合には(ステップS33、YES)、ステップS34の処理を実行する。
但し、図示のフローチャートには表していないが、ステップS33の判定がYESとなっても直ちにステップS34の処理を実行せずに、次のセンサ出力値についてもステップS33の判定がYESとなった場合に、ステップS34の処理を実行するようにしてもよい。つまり、複数回(本例では2回)連続でステップS33の判定がYESとなった場合に、ステップS34の処理を実行するようにしてもよい。これによって、誤判定して誤って初期鳴動防止モードを解除してしまう可能性を、低くすることができる。尚、これを、実施例3の変形例と呼ぶものとする。
ステップS34は、上記ステップS14と同じであり、初期鳴動防止モードを解除して通常モードに移行する処理である。一方、「演算結果(差分)≧判定値β」である場合には(ステップS33、NO)、ステップS34の処理は実行しない。よって、初期鳴動防止モードが維持されることになる。
ここで、上記ステップS31〜S33の処理について、図6を参照して説明する。
図6は、図3と同様にセンサ抵抗値で示したセンサ出力値の初期変動特性の一例を示す図である。
制御部11は、上記ガス検知部12のガス検知用センサのセンサ出力R(抵抗値)を、所定周期でサンプリングして、図6に示す時系列のセンサ出力値(抵抗値)R1,R2,R3,R4,R5,・・・、Rn−2、Rn−1、Rn、・・・を取得する。
そして、上記ステップS31の演算結果(差分ΔR)を求める。すなわち、差分ΔRとして「R2−R1」、「R3−R2」、「R4−R3」等を順次求め、図示の通り、これらはセンサ出力値が下降状態のときのものであるので、差分ΔRはマイナスの値となる。そして、図示の例ではセンサ出力値R5のときにほぼ最小値(底値)となって上昇に転じる。これより、図示の例では、センサ出力値R6を取得した時点で差分ΔR=「R6−R5」がはじめてプラスの値となり、上記ステップS32の判定がYESとなる。そして、基本的にはこのセンサ出力値R6取得時点以降はずっと、上記ステップS32の判定がYESとなる。
そして、図示の通り、起動直後の初期状態で、ガスが無くてもセンサ出力が第1閾値を越えてしまうような状態では、センサ出力値Rの変動が大きいので、R6以降もしばらくはステップS33の判定がNOとなり、モード解除されない。センサ出力値Rの変動が小さくなるまでは(すなわち、センサ出力値Rがガス漏れ警報判定レベルよりも充分に大きくなるまでは)、ステップS33の判定はYESとはならず、モード解除されない。
但し、図示のように、最小値(底値)付近ではセンサ出力値Rの変動が小さくなる為、差分ΔR=「R6−R5」が上記判定値β未満となる場合があり得る。この場合、誤判定でステップS33がYESとなってしまい、センサ出力値Rが未だガス漏れ警報判定レベル未満の状態であるにも係らず初期鳴動防止モードが解除されてしまう為、ガス漏れ検知の誤報知が発生する可能性が高いものとなる。これに対して、上記実施例3の変形例のように2回連続で差分ΔRが判定値β未満となることをステップS34実行の条件とすることにより、上記誤判定で初期鳴動防止モードが解除されてしまう可能性を低くすることができる。
一方で、図6に示すセンサ出力値Rn−2、Rn−1、Rnのように、センサ出力値Rが正常値に近づいて変化が緩やかになっている状態では、2回連続で差分ΔRが判定値β未満となる可能性が高い。差分ΔR=Rn−1−Rn−2<判定値βで且つ、差分ΔR=R−Rn−1<判定値βの場合に、ステップS34の処理が実行され、初期鳴動防止モードが解除される。これは、センサ出力値Rn取得時の処理でモード解除されることになり、センサ出力値Rnは、正常値に近い値となっているので、図6には示していないが、センサ出力値Rnはガス漏れ警報判定レベルよりも充分に大きな値であり、通常モードになってもガス漏れ検知の誤報知が発生する可能性は極めて低いものである(勿論、実際にガス漏れが発生したり、テストの為にガスを吹き付けた場合には、ガス漏れ検知して正常な報知を行うことになる)。
尚、図3や図6のセンサ特性例とは逆のセンサ特性の場合に対しては、例えば、上記ステップS32の「プラス」を「マイナス」に置き換え、ステップS33は演算結果(差分値)の絶対値を用いて、この絶対値が判定値β未満であればYESと判定してステップS34を実行するようにすればよい。尚、図5のステップS33の処理において、“演算結果(差分値)”の代わりに“演算結果(差分値)の絶対値”を用いるようにしてもよい。
以上のことから、図5の処理を、センサ特性に依らずに定義するならば、「センサ出力
値を順次取得する毎に、今回のセンサ出力値と前回のセンサ出力値との差分値を求め、該差分値に基づいてセンサ出力値の変化状態が所定の変化状態となったか否かを判定し、センサ出力値の変化状態が所定の変化状態となった場合には、そのときの上記差分値に基づいて該差分値の絶対値が所定の判定値未満であるか否かを判定し、該差分値の絶対値が該判定値未満となった場合に、初期鳴動防止モードを解除すると判定する」処理であると言える。
以上説明したように、本例のガス漏れ警報器10、その制御部11によれば、各ガス漏れ警報器毎に実際のセンサ出力に基づいて初期鳴動防止モードの解除可否を判定することで、通常モードに戻しても問題が無く且つ無駄な待ち時間が生じることもない適切なタイミングで初期鳴動防止モードを解除することができる。基本的には初期鳴動防止時間を短縮することができ、早期に設置後のテスト実行を開始することができる。
10 ガス漏れ警報器
11 制御部
12 ガス検知部
13 警報音部
14 表示部
15 電源部
16 外部通信部

Claims (4)

  1. ガス検知用センサのセンサ出力と予め設定されている所定の第1閾値とに基づいてガス漏れ判定・警報報知を行う通常モードと、該警報報知を行わない初期鳴動防止モードとを有し、電源投入時に初期鳴動防止モードとなる、ガス漏れ警報器における制御装置であって、
    前記初期鳴動防止モード中において、随時取得する前記ガス検知用センサのセンサ出力値と、予め設定されている前記ガス検知用センサのセンサ出力に係る所定の条件とに基づいて、前記初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定し、モード解除すると判定した場合には該初期鳴動防止モードを解除して前記通常モードに移行するモード解除判定・実行手段を有し、
    前記所定の条件は、前記第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成り正常レベル領域に設けられる第2閾値であり、
    前記モード解除判定・実行手段は、前記センサ出力値が前記第2閾値を越えない場合に、前記初期鳴動防止モードを解除すると判定し、
    前記モード解除判定・実行手段は、前記電源投入時から所定時間経過するまでは、あるいは前記電源投入時から前記センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が上昇から下降に転じるまで又は下降から上昇に転じるまでは、前記モード解除に係わる判定を行わないことを特徴とするガス漏れ警報器における制御装置。
  2. ガス検知用センサのセンサ出力と予め設定されている所定の第1閾値とに基づいてガス漏れ判定・警報報知を行う通常モードと、該警報報知を行わない初期鳴動防止モードとを有し、電源投入時に初期鳴動防止モードとなる、ガス漏れ警報器における制御装置であって、
    前記初期鳴動防止モード中において、随時取得する前記ガス検知用センサのセンサ出力値と、予め設定されている前記ガス検知用センサのセンサ出力に係る所定の条件とに基づいて、前記初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定し、モード解除すると判定した場合には該初期鳴動防止モードを解除して前記通常モードに移行するモード解除判定・実行手段を有し、
    前記所定の条件は、前記センサ出力値の今回値と前回値との差分に対する所定の判定値であり、
    前記モード解除判定・実行手段は、前記センサ出力値を順次取得する毎に、今回のセンサ出力値と前回のセンサ出力値との差分を求め、該差分に基づいてセンサ出力値の変化状態が上昇から下降又は下降から上昇に転じたか否かを判定し、センサ出力値の変化状態が前記上昇から下降又は下降から上昇に転じた場合には、そのときの前記差分に基づいて該差分の絶対値が前記判定値未満であるか否かを判定し、前記差分の絶対値が前記判定値未満となった場合に、前記初期鳴動防止モードを解除すると判定することを特徴とするガス漏れ警報器における制御装置。
  3. ガス検知用センサのセンサ出力と予め設定されている所定の第1閾値とに基づいてガス漏れ判定・警報報知を行う通常モードと、該警報報知を行わない初期鳴動防止モードとを有し、電源投入時に初期鳴動防止モードとなる、ガス漏れ警報器における制御装置のコンピュータを、
    前記初期鳴動防止モード中において、随時取得する前記ガス検知用センサのセンサ出力値と、予め設定されている前記第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成り正常レベル領域に設けられる第2閾値とに基づいて、前記初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定し、モード解除すると判定した場合には該初期鳴動防止モードを解除して前記通常モードに移行する手段であって、前記電源投入時から所定時間経過するまでは、あるいは前記電源投入時から前記センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が上昇から下降に転じるまで又は下降から上昇に転じるまでは、前記モード解除に係わる判定を行わないモード解除判定・実行手段、
    として機能させるためのプログラム。
  4. ガス検知用センサと、該ガス検知用センサのセンサ出力と予め設定されている所定の第1閾値とに基づいてガス漏れ判定・警報報知を行う通常モードと、該警報報知を行わない初期鳴動防止モードとを有し、電源投入時に初期鳴動防止モードとなる制御装置、を有するガス漏れ警報器であって、
    前記制御装置は、
    前記初期鳴動防止モード中において、随時取得する前記ガス検知用センサのセンサ出力値と、予め設定されている前記ガス検知用センサのセンサ出力に係る所定の条件とに基づいて、前記初期鳴動防止モードを解除するか否かを判定し、モード解除すると判定した場合には該初期鳴動防止モードを解除して前記通常モードに移行するモード解除判定・実行手段を有し、
    前記所定の条件は、前記第1閾値に対して任意のオフセットを適用して成り正常レベル領域に設けられる第2閾値であり、
    前記モード解除判定・実行手段は、前記センサ出力値が前記第2閾値を越えない場合に、前記初期鳴動防止モードを解除すると判定し、
    前記モード解除判定・実行手段は、前記電源投入時から所定時間経過するまでは、あるいは前記電源投入時から前記センサ出力値の変化状態をチェックし、該変化状態が上昇から下降に転じるまで又は下降から上昇に転じるまでは、前記モード解除に係わる判定を行わないことを特徴とするガス漏れ警報器。

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