JP5555749B2 - 軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法 - Google Patents

軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5555749B2
JP5555749B2 JP2012215949A JP2012215949A JP5555749B2 JP 5555749 B2 JP5555749 B2 JP 5555749B2 JP 2012215949 A JP2012215949 A JP 2012215949A JP 2012215949 A JP2012215949 A JP 2012215949A JP 5555749 B2 JP5555749 B2 JP 5555749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
tie coat
coat layer
clad laminate
flexible circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012215949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013147016A (ja
Inventor
スン−ファン バン,
キュン−カク キム,
ホ−ヨン ジャン,
テ−ヒュン キム,
ウォン−ケン オ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LS Mtron Ltd
Original Assignee
LS Mtron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from KR1020120006906A external-priority patent/KR101189133B1/ko
Priority claimed from KR1020120006905A external-priority patent/KR101189132B1/ko
Priority claimed from KR1020120006904A external-priority patent/KR101189131B1/ko
Application filed by LS Mtron Ltd filed Critical LS Mtron Ltd
Publication of JP2013147016A publication Critical patent/JP2013147016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5555749B2 publication Critical patent/JP5555749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法に関し、より詳しくは、エッチング性、剥離強度、カール(Curl)特性、薄膜密度特性などに優れる軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法に関する。
印刷回路基板(PCB;Printed Circuit Board)は、各種部品を接続する電気配線を回路設計に従って配線図形に表したものであり、各種部品を連結又は支持する役割をする。特に、ノートパソコン、携帯電話、PDA、小型ビデオカメラ、及び電子手帳などの電子機器の発達に伴い、印刷回路基板の需要が増大している。さらに、上記の電子機器に携帯性が強く求められ、ますます小型化及び軽量化しているため、印刷回路基板も一層集積化、小型化、軽量化している。
前記印刷回路基板は、その物理的特性によって硬性(rigid)印刷回路基板、軟性(flexible)印刷回路基板、この2つが組み合わされた硬軟性印刷回路基板、及び硬軟性印刷回路基板と類似のマルチ軟性印刷回路基板に分けられる。特に、軟性印刷回路基板の原資材である軟性回路銅張積層板(FCCL;Flexible Circuit Clad Laminate)は、携帯電話、デジタルカムコーダ、ノートパソコン、LCDモニターなどデジタル家電製品に使用されるものであって、屈曲性に優れ軽薄短小化に有利であるため、近年需要が急増している。
軟性回路銅張積層板は、ポリマーフィルム層と金属伝導層とを積層したものであり、可撓性を有するため、特に柔軟性や屈曲性が求られる電子機器またはその素材部品に使用されて電子機器の小型化、軽量化に貢献している。
従来の軟性回路銅張積層板の製造方法は、銅箔にポリイミド系樹脂を塗布する方式とポリマーフィルム上に銅を蒸着する方式とに大別される。特に、銅蒸着方式によれば、非常に薄い銅膜を形成することができる。
蒸着方式の軟性回路銅張積層板は、ポリマーフィルム上にスパッタリングでタイコート層(tie coat layer)を形成した後、それを銅電解メッキ槽に連続通過させながら銅を電解メッキして製造する。
このようにして製作された軟性回路銅張積層板には、回路が形成された後、回路上に半導体チップや電気素子などが実装されるが、ドライバーICの小型化、多ピン化、狭ピッチ化が急速に進んでいるため、エッチング性、剥離強度、カール特性、薄膜密度特性などの物性に優れる軟性回路銅張積層板が求められている実情である。
しかし、タイコート層としてNiCr合金、NiMoV合金またはNiMoTi合金などを主に使用する従来の軟性回路銅張積層板は、このような要求に応えられないという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、エッチング性、剥離強度、カール特性、薄膜密度特性などの物性に優れる軟性回路銅張積層板を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明による軟性回路銅張積層板は、ポリマーフィルム、前記ポリマーフィルムの少なくとも一面に形成されるタイコート層、及び前記タイコート層上に形成される銅(Cu)層を含む軟性回路銅張積層板であって、前記タイコート層は、鉄(Fe)、ニオブ(Nb)及びコバルト(Co)のうち選択されたいずれか1つの物質;モリブデン(Mo);及びニッケル(Ni)を含む合金からなる。
前記タイコート層は、1.0ないし8.0wt%の鉄(Fe)、10.0ないし21wt%のモリブデン(Mo)、及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなる。
前記タイコート層の密度は7.50×1022atom/cm以上であり得る。
前記タイコート層は、2.0ないし9.5wt%のニオブ(Nb)、6.0ないし13.5wt%のモリブデン(Mo)、及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなる。
前記タイコート層の密度は6.70×1022atom/cm以上であり得る。
前記タイコート層は、1.0ないし10.0wt%のコバルト(Co)、10.0ないし21wt%のモリブデン(Mo)及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなる。
前記タイコート層の密度は6.80×1022atom/cm以上であり得る。
前記タイコート層の腐食電流密度は0.6mA/cm以上であり得る。
前記タイコート層の厚さは5nmないし35nmであり得る。
前記ポリマーフィルムは、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、縮重合体、またはこれらのうち選択された少なくとも2以上の混合物のうち少なくとも1つからなる。
前記ポリマーフィルムはポリイミド樹脂であり得る。
前記銅層は、前記タイコート層上に形成される銅シード層;及び前記銅シード層上に形成される銅被膜層を含む。
前記銅シード層の厚さは20nmないし100nmであり得る。
前記銅被膜層の厚さは5umないし15umであり得る。
上記の目的を達成するため、本発明による印刷回路基板は、前記軟性回路銅張積層板の銅層に形成された配線パターンを備える。
また、上記の目的を達成するため、本発明による軟性回路銅張積層板の製造方法は、(a)ポリマーフィルムを用意する段階と、(b)前記ポリマーフィルムの少なくとも一面に鉄(Fe)、ニオブ(Nb)及びコバルト(Co)のうち選択されたいずれか1つの物質;モリブデン(Mo);及びニッケル(Ni)を含む合金からなるタイコート層を形成する段階と、(c)前記タイコート層上に銅層を形成する段階と、を含む。
前記(b)段階は、1.0ないし8.0wt%の鉄(Fe)、10.0ないし21wt%のモリブデン(Mo)及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなるタイコート層を形成する段階であり得る。
前記(b)段階は、2.0ないし9.5wt%のニオブ(Nb)、6.0ないし13.5wt%のモリブデン(Mo)及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなるタイコート層を形成する段階であり得る。
前記(b)段階は、1.0ないし10.0wt%のコバルト(Co)、10.0ないし21wt%のモリブデン(Mo)及び残部のニッケル(Ni)を含む合金からなるタイコート層を形成する段階であり得る。
本発明の一態様によれば、ポリマーフィルム上に形成されるタイコート層をなす合金がニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)及び鉄(Fe)を含み、合金に含まれる金属の含量比を調節することで軟性回路銅張積層板の物性を向上させる効果を奏する。
本発明の他の態様によれば、ポリマーフィルム上に形成されるタイコート層をなす合金がニッケル、モリブデン及びニオブ(Nb)を含み、合金に含まれる金属の含量比を調節することで軟性回路銅張積層板の物性を向上させる効果を奏する。
本発明のさらに他の態様によれば、ポリマーフィルム上に形成されるタイコート層をなす合金がニッケル、モリブデン及びコバルト(Co)を含み、合金に含まれる金属の含量比を調節することで軟性回路銅張積層板の物性を向上させる効果を奏する。
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
本発明による軟性回路銅張積層板の断面図である。 本発明による軟性回路銅張積層板の製造方法を示すフロー図である。
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
図1及び図2を参照して本発明による軟性回路銅張積層板及びその製造方法を説明する。
図1は本発明による軟性回路銅張積層板の断面図であり、図2は本発明による軟性回路銅張積層板の製造方法を示すフロー図である。
図1及び図2を参照すれば、本発明による軟性回路銅張積層板はポリマーフィルム1、タイコート層2及び銅層3が順次積層されて形成される。
<ポリマーフィルム>
前記ポリマーフィルム1は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、縮重合体、またはこれらから選択された少なくとも2以上の混合物のうち少なくとも1つからなる単一層または複合層フィルムである。前記ポリマーフィルム1は、フィラー(フィラーはなくても良い)、ガラス織物、ガラス不織物、及び/または他の繊維材料で形成することができる。
前記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フェノールアルデヒド樹脂、フラン樹脂、アミノプラスト樹脂、アルキド樹脂、アリル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシプリプレグ、ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、シリコン樹脂などを使用することができる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体などを使用することができる。前記ポリエステル樹脂としては二価脂肪族、芳香族カルボン酸、ジオールまたはトリオールで製造されたものなどを使用できる。前記ポリイミド樹脂は特に有用であるが、これは四価酸二無水物を芳香族ジアミンと接触させてポリアミック酸を得た後、それが熱または触媒によって高分子重量線形ポリイミドに変化する反応を通じて得られる。前記縮重合体としては、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポルリベンゾアゾール、芳香族ポリスルホンなどを使用することができる。前記ポリマーフィルム1には、タイコート層2を蒸着させる前に前処理工程が施される。すなわち、タイコート層2の形成に先立って、前記ポリマーフィルム1は表面の汚染物質を除去し表面を改質するためにプラズマ処理される。
<タイコート層>
前記タイコート層2は、ポリマーフィルム1の少なくとも一面に形成されるものであって、ニッケル(Ni)を主成分にする合金からなる。前記タイコート層2は、乾式メッキ法の一種であるスパッタリング法によってポリマーフィルム1に蒸着され、約5nmないし35nmの厚さで形成されることが望ましい。前記タイコート層2の厚さが5nm未満の場合は、配線パターンを形成するためエッチングするとき剥離強度が低下する恐れがあり、35nmを超えれば、エッチング工程が難しくなるという問題点がある。
前記タイコート層2をなす合金は、ニッケルの外にもモリブデン(Mo)を含み、それに加えて鉄(Fe)、ニオブ(Nb)及びコバルト(Co)のうち選択されたいずれか1つの物質をさらに含む。
以下、本発明による軟性回路銅張積層板をなすタイコート層2がニッケル、モリブデンの外に鉄(Fe)を含む場合、ニオブを含む場合、及びコバルトを含む場合に分けて説明する。
タイコート層がNi、Mo、Fe合金である場合
前記タイコート層2をなす合金に含有されるモリブデンの含量は合金の全体重量対比約10.0ないし21wt%であることが望ましい。前記モリブデンの含量が10.0wt%未満であれば、エッチング性が低下する、すなわち腐食電流密度値の低下する一方、21wt%を超えれば、軟性回路銅張積層板のカール特性が悪化する問題点がある。前記合金内に存在する鉄の含量は約1ないし8wt%であることが望ましい。前記鉄の含量が1wt%未満であれば、軟性回路銅張積層板のカール特性が悪化する一方、8wt%を超えれば、エッチング性が低下する、すなわち腐食電流密度値が低く(0.6mA/cm未満)なるという問題点がある。前記腐食電流密度の測定値が0.6mA/cm未満である場合、エッチング時に残渣が残るので、イオン移動(ion migration)により配線間短絡が発生することがある。したがって、前記合金は1ないし8wt%の鉄、10.0ないし21wt%のモリブデン、及び残部のニッケル(71ないし89wt%)からなることが最も望ましい。
一方、前記タイコート層2をポリマーフィルム1に蒸着するときは、合金の密度値を約7.50×1022atom/cm以上に維持することが望ましい。前記合金の密度値が7.50×1022atom/cm未満であれば、高温及び/または常温においてポリマーフィルム1とタイコート層2との間の剥離強度が低下する問題点がある。前記剥離強度が一定値未満(高温で0.4kgf/cm未満、常温で0.6kgf/cm未満)に落ちる場合は、狭ピッチ化が適用された軟性回路銅張積層板において、外部の温度変化による剥離現象(ポリマーフィルム−タイコート間の)が発生する問題点がある。前記合金の密度はスパッターの電力を変化させることで調節することができる。
タイコート層がNi、Mo、Nb合金である場合
前記タイコート層2をなす合金に含有されるモリブデンの含量は、合金の全体重量対比約6.0ないし13.5wt%であることが望ましい。前記モリブデンの含量が6.0wt%未満であれば、エッチング性が低下する問題点、すなわち腐食電流密度値が低くなる一方、13.5wt%を超えれば、軟性回路銅張積層板の剥離強度が低下する問題点がある。前記合金内に存在するニオブの含量は約2.0ないし9.5wt%であることが望ましい。前記ニオブの含量が2wt%未満であれば、軟性回路銅張積層板の剥離強度が低下する問題点がある。前記剥離強度が一定値未満(高温で0.4kgf/cm未満、常温で0.6kgf/cm未満)に落ちる場合は、狭ピッチ化が適用された軟性回路銅張積層板において、外部の温度変化による剥離現象(ポリマーフィルム−タイコート間の)が発生する問題点がある。逆に、前記ニオブの含量が9.5wt%を超えれば、エッチング性が低下する、すなわち腐食電流密度値が低く(0.6mA/cm未満)なる問題点がある。前記腐食電流密度が0.6mA/cm未満である場合、エッチング時に残渣が残るので、イオン移動により配線間短絡が発生することがある。したがって、前記合金は2.0ないし9.5wt%のニオブ(Nb)、6.0ないし13.5wt%のモリブデン(Mo)及び残部のニッケル(77wt%ないし92wt%)からなることが最も望ましい。
一方、前記タイコート層2をポリマーフィルム1に蒸着するときは、合金の密度値を約6.70×1022atom/cm以上に維持することが望ましい。前記合金の密度値が6.70×1022atom/cm未満であれば、高温及び/または常温においてポリマーフィルム1とタイコート層2との間の剥離強度が低下する問題点がある。前記合金の密度はスパッターの電力を変化させることで調節することができる。
タイコート層がNi、Mo、Co合金である場合
前記タイコート層2をなす合金に含有されるモリブデンの含量は、合金の全体重量対比約10.0ないし21wt%であることが望ましい。前記モリブデンの含量が10.0wt%未満であれば、エッチング性が低下する問題点、すなわち腐食電流密度値が低下する問題点がある一方、21wt%を超えれば、軟性回路銅張積層板のカール特性が悪化する問題点がある。前記合金内に存在するコバルトの含量は約1ないし10wt%であることが望ましい。前記コバルトの含量が1wt%未満であれば、軟性回路銅張積層板のカール特性が悪化する一方、10wt%を超えれば、エッチング性が低下する、すなわち腐食電流密度値が低く(0.6mA/cm未満)なる問題点がある。前記腐食電流密度が0.6mA/cm未満である場合、エッチング時に残渣が残るので、イオン移動により配線間短絡が発生することがある。したがって、前記合金は1ないし10wt%のコバルト、10.0ないし21wt%のモリブデン及び残部のニッケル(69wt%ないし89wt%)からなることが最も望ましい。
一方、前記タイコート層2をポリマーフィルム1に蒸着するときは、合金の密度値を約6.80×1022atom/cm以上に維持することが望ましい。前記合金の密度値が6.80×1022atom/cm未満であれば、高温及び/または常温においてポリマーフィルム1とタイコート層2との間の剥離強度が低下する問題点がある。前記剥離強度が一定値未満(高温で0.4kgf/cm未満、常温で0.6kgf/cm未満)に落ちる場合は、狭ピッチ化が適用された軟性回路銅張積層板において、外部の温度変化による剥離現象(ポリマーフィルム−タイコート間の)が発生する問題点がある。前記合金の密度はスパッターの電力を変化させることで調節することができる。
<銅層>
前記銅層3は、タイコート層2の上部に形成されるものであって、銅シード層3a及び銅被膜層3bを含む。前記銅シード層3aは、タイコート層2にスパッタリング法によって蒸着され、約10nmないし100nmの厚さで形成される。
前記銅被膜層3bは、銅シード層3a上に電解メッキ法によって形成される銅層であって、約5umないし15umの厚さであることが望ましく、8umないし8.5umの厚さであることがさらに望ましい。
上述したように、本発明による軟性回路銅張積層板は、前処理工程を経たポリマーフィルム1を用意する段階(S1)、タイコート層2を形成する段階(S2)、銅シード層3aを形成する段階(S3)、及び銅被膜層3bを形成する段階(S4)で製造される。前記銅張積層板は、一定含量範囲のニッケル;モリブデン;鉄、ニオブ及びコバルトのうち選択されたいずれか1つの物質;を含むタイコート層を備えることで優れた物性を有する。
一方、前記工程を通じて製造された軟性回路銅張積層板の銅層をフォトエッチングなどの公知の方法でエッチングして所望の配線パターンを形成することで、印刷回路基板(PCB)が得られる。
以下、前記軟性回路銅張積層板を製造するための前処理及び成膜条件(表1)、物性の評価方法及び実験例(表2ないし表4)を説明する。
<物性評価方法>
剥離強度:剥離強度の測定はIPC−TM−650 2.4.9に準拠して行った。UTM装備を使用して8個を測定した後、最大値、最小値を除いた残りの平均を取った。リード幅は1mmにし、必要角度は90度にした。耐熱性の指標として1mmのリードを形成したフィルム基材を150℃のオーブンに168時放置してから取出し、剥離強度を評価した。
薄膜密度:7mm角のサンプルを用意し、RBS(Rutherford Backscattering Spectrometer)分析装備を使用してタイコート層の密度を測定した(密度=atom/cm
エッチング性:ポリイミド(PI)/タイコート層(20nm)/銅シード層(60nm)を蒸着して30mm角でサンプリングした後、電気化学テスト溶液に浸漬し、ポテンショスタット(potentiostat)を使用して腐食電流密度値を測定し、エッチング傾向性を確認した(エッチング溶液条件:Base溶液 5ml+DI Water 1.5L、Base溶液:FeCl・6HO:76.2g+DI water 152.4g、比重1.3)。
カール:FCCLを大きさ156mm(TD)×180mm(MD)でサンプリングした後、地面から反り返った端面までの高さを測定した(カール特性はタイコート層が鉄またはコバルトを含む場合のみで測定した)。
実施例7と比較例2及び比較例5とを比べ、実施例8と比較例6とを比べてみると、タイコート層2の鉄含量が1ないし8wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(エッチング性及びカール特性)に優れることが分かる。また、実施例7と比較例3とを比べ、実施例9と比較例1及び比較例4とを比べてみると、タイコート層2のモリブデン含量が10ないし21wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(エッチング性及びカール特性)に優れることが分かる。すなわち、上記の範囲で測定される軟性回路銅張積層板の腐食電流密度は0.6mA/cm以上を維持し、カール(地面から反り返った端面までの距離)は30mm未満を維持する。
一方、実施例と比較例7及び比較例8とを比べてみると、タイコート層2の密度が7.50×1022atom/cm以上を維持すれば、高温及び常温における剥離強度が一定レベル以上(高温で0.4kgf/cm以上、常温で0.6kgf/cm以上)に維持されることが分かる。
実施例7と比較例2及び比較例5とを比べ、実施例11と比較例6とを比べてみると、タイコート層2のニオブ含量が2.0ないし9.5wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(剥離強度及びエッチング性)に優れることが分かる。また、実施例8と比較例3とを比べ、実施例6と比較例4とを比べてみると、タイコート層2のモリブデン含量が6.0ないし13.5wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(剥離強度及びエッチング性)に優れることが分かる。すなわち、上記の範囲で測定される軟性回路銅張積層板の腐食電流密度は0.6mA/cm以上を維持し、高温剥離強度及び常温剥離強度はそれぞれ0.40kgf/cm及び0.6kgf/cm以上を維持する。
一方、実施例と比較例7及び比較例8とを比べてみると、タイコート層2の密度が6.70×1022atom/cm以上を維持すれば、高温及び常温における剥離強度が一定レベル以上(高温で0.4kgf/cm、常温で0.6kgf/cm以上)に維持されることが分かる。
実施例7と比較例2及び比較例5とを比べ、実施例11と比較例6とを比べてみると、タイコート層2のコバルト含量が1ないし10wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(エッチング性及びカール特性)に優れることが分かる。また、実施例8と比較例3とを比べ、実施例9と比較例1及び比較例4とを比べてみると、タイコート層2のモリブデン含量が10ないし21wt%範囲を維持する場合、軟性回路銅張積層板の物性(エッチング性及びカール特性)に優れることが分かる。すなわち、上記の範囲で測定される軟性回路銅張積層板の腐食電流密度は0.6mA/cm以上を維持し、カール(地面から反り返った端面までの距離)は30mm未満を維持する。
一方、実施例と比較例7及び実施例8とを比べてみると、タイコート層2の密度が6.80×1022atom/cm以上を維持すれば、高温及び常温における剥離強度が一定レベル以上(高温で0.4kgf/cm以上、常温で0.6kgf/cm以上)に維持されることが分かる。
以上、本発明を限定された実施例と図面に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
1 ポリマーフィルム
2 タイコート層
3 銅層
3a 銅シード層
3b 銅被膜層

Claims (11)

  1. ポリマーフィルム、前記ポリマーフィルムの少なくとも一面に形成されるタイコート層、及び前記タイコート層上に形成される銅層を含む軟性回路銅張積層板において、
    前記タイコート層は、1.0ないし8.0wt%の鉄、10.0ないし21wt%のモリブデン及び残部のニッケルを含む合金からなり、
    前記タイコート層の密度が、7.50×10 22 atom/cm 以上であることを特徴とする軟性回路銅張積層板。
  2. ポリマーフィルム、前記ポリマーフィルムの少なくとも一面に形成されるタイコート層、及び前記タイコート層上に形成される銅層を含む軟性回路銅張積層板において、
    前記タイコート層は、2.0ないし9.5wt%のニオブ、6.0ないし13.5wt%のモリブデン及び残部のニッケルを含む合金からなり、
    前記タイコート層の密度が、6.70×10 22 atom/cm 以上であることを特徴とする軟性回路銅張積層板。
  3. ポリマーフィルム、前記ポリマーフィルムの少なくとも一面に形成されるタイコート層、及び前記タイコート層上に形成される銅層を含む軟性回路銅張積層板において、
    前記タイコート層は、1.0ないし10.0wt%のコバルト、10.0ないし21wt%のモリブデン及び残部のニッケルを含む合金からなり、
    前記タイコート層の密度が、6.80×10 22 atom/cm 以上であることを特徴とする軟性回路銅張積層板。
  4. 前記タイコート層の腐食電流密度が0.6mA/cm 以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の軟性回路銅張積層板。
  5. 前記タイコート層の厚さが、5nmないし35nmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の軟性回路銅張積層板。
  6. 前記ポリマーフィルムが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、縮重合体、またはこれらのうち選択された少なくとも2以上の混合物のうち少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の軟性回路銅張積層板。
  7. 前記ポリマーフィルムが、ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の軟性回路銅張積層板。
  8. 前記銅層が、
    前記タイコート層上に形成される銅シード層と、
    前記銅シード層上に形成される銅被膜層と、を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の軟性回路銅張積層板。
  9. 前記銅シード層の厚さが、20nmないし100nmであることを特徴とする請求項8に記載の軟性回路銅張積層板。
  10. 前記銅被膜層の厚さが、5umないし15umであることを特徴とする請求項8に記載の軟性回路銅張積層板。
  11. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載の軟性回路銅張積層板の銅層に形成された配線パターンを備える印刷回路基板。
JP2012215949A 2012-01-20 2012-09-28 軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法 Active JP5555749B2 (ja)

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR10-2012-0006904 2012-01-20
KR10-2012-0006905 2012-01-20
KR1020120006906A KR101189133B1 (ko) 2012-01-20 2012-01-20 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR1020120006905A KR101189132B1 (ko) 2012-01-20 2012-01-20 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR1020120006904A KR101189131B1 (ko) 2012-01-20 2012-01-20 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR10-2012-0006906 2012-01-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013147016A JP2013147016A (ja) 2013-08-01
JP5555749B2 true JP5555749B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=49045014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012215949A Active JP5555749B2 (ja) 2012-01-20 2012-09-28 軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5555749B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180050418A (ko) * 2015-09-30 2018-05-14 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 유리-유사 층을 포함하는 복합 구조체 및 형성 방법
KR102492818B1 (ko) * 2015-10-12 2023-01-30 에스케이넥실리스 주식회사 연성동박적층필름 및 그 제조방법
KR102461189B1 (ko) * 2015-12-07 2022-10-28 에스케이넥실리스 주식회사 연성 동장 적층판 및 이를 이용한 인쇄회로 기판
JP6620736B2 (ja) * 2016-12-28 2019-12-18 トヨタ自動車株式会社 複合材料およびその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08332697A (ja) * 1995-06-08 1996-12-17 Mitsui Toatsu Chem Inc 金属ポリマーフィルム
JPH0955575A (ja) * 1995-08-10 1997-02-25 Mitsui Toatsu Chem Inc 積層体
JP4762533B2 (ja) * 2004-12-07 2011-08-31 古河電気工業株式会社 銅メタライズド積層板及びその製造方法
KR20130012592A (ko) * 2008-02-04 2013-02-04 제이엑스 닛코 닛세키 킨조쿠 가부시키가이샤 무접착제 플렉시블 라미네이트
JP5634103B2 (ja) * 2010-04-06 2014-12-03 福田金属箔粉工業株式会社 銅張積層板用処理銅箔及び該処理銅箔を絶縁性樹脂基材に接着してなる銅張積層板並びに該銅張積層板を用いたプリント配線板。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013147016A (ja) 2013-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101421701B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR102050646B1 (ko) 캐리어 부착 동박
JP5710845B2 (ja) 表面処理電解銅箔、積層板、プリント配線板、及び電子機器
EP3828901A1 (en) Magnetic paste
KR101421702B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR101189131B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR102577867B1 (ko) 수지 조성물
JP5555749B2 (ja) 軟性回路銅張積層板及びそれを用いた印刷回路基板、並びにその製造方法
KR102470725B1 (ko) 플렉시블 프린트 기판용 동박, 그것을 사용한 구리 피복 적층체, 플렉시블 프린트 기판, 및 전자 기기
TW201623641A (zh) 可撓性配線用積層體
KR101793799B1 (ko) 캐리어 부착 동박
KR101421703B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
CN102413632A (zh) 布线电路基板
KR101189132B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR101189133B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
JP2011044522A (ja) 積層体及び積層体の製造方法
KR101357141B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR102313803B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR102514454B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
CN112424889A (zh) 磁性糊料
KR102313800B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
KR101867913B1 (ko) 연성회로 동장 적층판과 이를 이용한 인쇄회로 기판 및 그 제조 방법
TWI647096B (zh) 表面處理銅箔及其製造方法
KR101151845B1 (ko) 연성 동장 적층판 및 그 제조 방법
KR102461189B1 (ko) 연성 동장 적층판 및 이를 이용한 인쇄회로 기판

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131112

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140210

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5555749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250