JP5555087B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナを保護するアンテナカバーに特徴を有するレーダ装置に関するものであり、特にアンテナの指向性の周期的な波状の歪みが抑制されたレーダ装置に関する。
従来より、アンテナを外的環境などから保護するために、アンテナを覆うカバーが設けられている。そのようなアンテナカバーとして、たとえば特許文献1〜3がある。
特許文献1では、直方体状のカバー側壁部の内面に電波吸収体を設け、水平方向に伝播する不要な電波を吸収させることが示されている。
また、特許文献2では、アンテナの上部に位置する偏平状の中央部と、中央部の外周から湾曲して形成された外周部とを有するカバーにおいて、外周部を中央部よりも厚くすることで、低仰角方向の感度を向上させたカバーが示されている。
また、特許文献3では、カバーの厚さが低仰角となるほど厚くなるように構成されたカバーが示されており、これにより低仰角方向の感度を改善している。
WO2005/055366 特開平6−140823 特開2009−278501
アンテナのカバーとして、アンテナの上方に平板状の天板部を有した形状のカバーを用いると、アンテナの指向性に周期的な波状の歪みを生じてしまうという問題があった。その原因を発明者らが検討したところ、カバーのうち、アンテナの送受信範囲以外の部分についても、アンテナの指向性の歪みに関与していることがわかった。そして、全反射臨界角などの関係でカバーの天板部を透過することができず、水平方向に伝播してカバーの側壁を透過する電磁波成分が存在することがわかり、垂直方向に伝播してカバーを透過する電磁波と、水平方向に伝播してカバー側壁を透過する電磁波とが干渉してしまうために、アンテナの指向性を周期的な波状に歪ませ変動させてしまうことがわかった。この歪みは、広角に送受信するためにビーム幅を広げた場合に顕著となる。
特許文献1〜3では、このようなアンテナカバーによるアンテナの指向性の周期的な波状の歪みについて記載されておらず、当然にその歪みを抑制する方法も示されていない。
そこで本発明の目的は、アンテナカバーに特徴を有し、電磁波の到来方位を位相モノパルス方式で検出するレーダ装置において、アンテナの指向性の歪みを抑制することである。
第1の発明は、方位の検出を位相モノパルス方式で行うレーダ装置において、裏面にグランドが形成された誘電体基板と、誘電体基板の表面に配設され、受信する電磁波の到来方位を位相差で検出する一対のマイクロストリップアンテナと、誘電体基板を底部として、誘電体基板の上方を覆うアンテナカバーと、を有し、アンテナカバーは、誘電体基板から離間し、その誘電体基板の上方を覆う平板状の天板部と、誘電体基板の側方を覆い、天板部の端部において、その端部に角度を成して連続する側壁部と、を有した形状であり、側壁部は、一対のマイクロストリップアンテナによる到来方位の検出範囲外に位置し、側壁部の電気的な厚さが、一対のマイクロストリップアンテナ側に向かうにつれて連続的に厚くなり、側壁部の内面は、天板部に対して直角を成し、側壁部の外面は、内面に対して15°以上、45°以下の範囲内の一定の角度を成すことを特徴とするレーダ装置である。
ここで誘電体基板の上方とは、一対のマイクロストリップアンテナで電磁波が受信される方向であり、その誘電体基板から離間した領域である。また、誘電体基板の側方とは、その電磁波が受信される方向に垂直な方向であり、一対のマイクロストリップアンテナから離間した領域である。また、一対のマイクロストリップアンテナ側とは、天板部から一対のマイクロストリップアンテナに向かう方向である。
アンテナカバーの形状は、上に説明した天板部と側壁部とを有する形状であれば任意の形状でよい。たとえば、直方体や、直方体の角や辺に丸みを持たせた形状である。天板部は、電磁波の送受信方向に垂直な方向に対して傾斜していてもよい。
側壁部は、その電気的な厚さ(天板部に対して平行な方向の電気的長さ)が、一対のマイクロストリップアンテナ側に向かうにつれて連続的に厚くなる構造であれば任意であり、物理的な長さを変化させることでその構造を実現することができる。また、電気的な厚さの増加割合は一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
側壁部の物理的な厚さを変化させた場合、側壁部は、一対のマイクロストリップアンテナ側に向かうにつれて物理的に厚くなれば任意の形状で良い。ただし、側壁部の内面(アンテナ側の面)や、外面(アンテナ側とは反対側の面)を天板部に対して90°未満の角度とすると、射出成形などによる樹脂成形でカバーを作製することが難しくなる。そのため、内面は天板部に対して直角とし、外面に傾斜を持たせることで、側壁部の物理的厚さが次第に厚くなる形状とするのが、作製上容易で望ましい。側壁部の外面に傾斜を持たせる場合、側壁部の内面に対して10°以上の角度とするのがよい。アンテナの指向性の周期的な波状の歪みをより抑制することができるからである。より望ましいのは、15°以上である。また、内面に対する角度が大きすぎると、カバーの占める面積が大きくなってしまうため、外面の内面に対する角度は45°以下とするのが望ましい。また、外面の内面に対する角度は一定でなくともよく、段階的または連続的に角度が変化してもよい。
天板部の物理的な厚さは、受信する電磁波の天板部内での波長をλgとして、λg/2の整数倍とすることが望ましい。天板部による電磁波の反射が抑制されるため、より良好に電磁波を透過させることができるからである。
第2の発明は、第1の発明において、側壁部は、比誘電率が均一であることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、一対のマイクロストリップアンテナは、ミリ波アンテナであることを特徴とするレーダ装置である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明において、天板部の厚さは、受信する電磁波の天板部内での半波長の整数倍である、ことを特徴とするレーダ装置である。
本発明によると、カバーの側壁部を透過する電磁波の方向が変化する。そのため、カバーの天板部を透過して直接一対のマイクロストリップアンテナに到達する電磁波と、側壁部を透過してカバー内部を反射して一対のマイクロストリップアンテナに到達する電磁波との方向が一致せず、干渉が抑制される。その結果、一対のマイクロストリップアンテナの指向性の周期的な波状の歪みを抑制することができる。これにより、レーダ装置において方位角の測定精度などを改善することができる。
本発明は、第3の発明のように、一対のマイクロストリップアンテナは、ミリ波アンテナとする場合に特に有効である。ミリ波では、天板部や側壁部の厚みが、その天板部や側壁部内での電磁波の波長と同程度の厚さとなる。そのため、指向性の歪みが顕著となり、マイクロ波に比べて本発明による効果が大きい。
また、本発明のレーダ装置、レーダ装置の最大検知角度を±15°以上の広角とする場合に特に有効である。レーダ装置の検知角度を広げると、指向性の周期的な歪みが顕著となるためである。より望ましいレーダ装置の最大検知角度は、±20〜±90°である。
実施例1の車両のレーダー装置2用のカバー1の構成を示した図。 比較例の車両用のレーダ装置2用のカバーの構成を示した図。 本発明の効果を説明する図。 比較例のカバーを用いた場合における受信角度と透過損失の関係を示したグラフ。 比較例のカバーを用いた場合における方位角と位相差との対応を示したグラフ。 実施例1のレーダ装置のカバー1を用いた場合における受信角度と透過損失の関係を示したグラフ。 実施例1のレーダ装置のカバー1を用いた場合における方位角と位相差との対応を示したグラフ。 外面11bの角度θと、位相マップにおける傾きが正の部分の割合との関係を示したグラフ。 実施例2のレーダ装置のカバー200の構成を示した図。 実施例3のレーダ装置のカバー300の構成を示した図。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の車両に設けられたレーダ装置2を覆うカバー1の構成を示した図である。レーダ装置2は、平面視で長方形の誘電体基板20の一方の表面にグランド板22が形成され、他方の表面に2本のマイクロストリップアンテナ21a、21bが形成された構成である。マイクロストリップアンテナ21a、21bは、周波数76.5GHzの電磁波を送受信する。その電磁波の受信方向は、誘電体基板20に垂直な方向を中心としている。
このレーダ装置2は、たとえば車両のフロントグリルに取り付けられており、前方車両や障害物等の測定物までの距離、方位の検出などに用いられる。方位は位相モノパルス方式によって検出する。つまり、マイクロストリップアンテナ21aで受信する電磁波と、マイクロストリップアンテナ21bで受信する電磁波との位相差によって検出する。また、測定物までの距離は、FM−CW方式によって検出することができる。
カバー1は、誘電体からなる直方体状のカバーである。カバー1は、誘電体基板20のマイクロストリップアンテナ21a、21bが形成されている側の表面上方にマイクロストリップアンテナ21a、21bから離間して位置し、誘電体基板20に対して水平な、すなわちマイクロストリップアンテナ21a、21bで受信する電磁波の波面に対して水平な平板状の天板部10と、天板部10の端部10aに角度を成して連続する側壁部11と、によって構成されている。また、側壁部11は、レーダ装置2の検知範囲外に位置している。このカバー1の天板部10によってレーダ装置2の上方が覆われ、カバー1の側壁部11によってレーダ装置2の側方が覆われている。
なお、天板部10は、厚みが一定の平板状であれば、マイクロストリップアンテナ21a、21bで受信する電磁波の波面に水平な面に対して、一定の角度で傾斜していてもかまわない。
カバー1は、比誘電率3.9の誘電体からなり、射出成形などの樹脂成形によって作製される。カバー1の天板部10の厚さは0.5λgである。ここでλgは、レーダ装置2が放射する電磁波のカバー1内での波長である。自由空間での電磁波の波長をλ0、カバー1の材料である誘電体の比誘電率をεrとして、λg=λ0/(εr)1/2 である。このように、カバー1の天板部10の厚さを0.5λgとすることで、天板部10による電磁波の反射を低減することができ、良好に電磁波を透過させることができる。一般に、カバー1の天板部10の厚さを0.5λgの整数倍としても、同様に電磁波の反射を低減することができる。
側壁部11の内面11a(レーダ装置2側の面)は、天板部10に直交している。一方、側壁部11の外面11b(レーダ装置2側とは反対の面)は、内面11aに対して0°より大きく、90°より小さい一定の角度θを成しており、側壁部11の厚さ(水平方向における側壁部11の幅)は、誘電体基板20側(すなわち、マイクロストリップアンテナ21a、21b側)に近づくにつれて一定の割合で連続して厚くなっている。
以上述べた実施例1のカバー1を、レーダ装置2を覆って保護するカバーとして用いると、レーダの指向性の周期的な波状の歪みが従来のカバーに比べて抑制され、レーダ装置2による測定物の方位などを精度よく測定することができる。
実施例1のカバー1によって上記効果が得られる理由について、比較例のカバーと対比して説明する。ここで、比較例のカバーは、図2に示すように、カバー1の側壁部11に替えて、厚さが一定の側壁部101とした以外は実施例1のカバーと同様の構成のカバーである。
天板部10を有したカバーでは、カバーに対して斜めに入射した電磁波の一部は、レーダ装置2の検知範囲外に位置する側壁部を透過してカバー内に入射する。側壁部から入射した電磁波は、全反射臨界角のためにカバー内を多重反射しながら水平方向へと伝播し、マイクロストリップアンテナ21a、21bに到達する。
この時、比較例のカバーでは、側壁部101の厚さが均一であるために、カバー外部から直接に天板部10を透過してマイクロストリップアンテナ21a、21bに到達する電磁波と、直接に受信される範囲外に位置する側壁部101を透過してカバー内に入射し、カバー内で多重反射しながら水平方向に伝播し、マイクロストリップアンテナ21a、21bに到達する電磁波との方向が揃う場合があり(図3(a)参照)、その電磁波間で干渉が生じ、これによってレーダの指向性に周期的な波状に歪みを生じる。
一方、実施例1のカバー1では、側壁部11の厚さがマイクロストリップアンテナ21a、21b側に向かって厚くなっているために、カバー1外部から側壁部11を透過してカバー1内部に入射する電磁波は、側壁部11の外面11bに入射するときの電磁波の方向と、側壁部11の内面11aからカバー1内に入射するときの電磁波の方向とが異なっており、側壁部11の外面11bに入射するときの電磁波の方向の方が水平に近い角度となる(図3(b)参照)。そのため、天板部10を透過して直接マイクロストリップアンテナ21a、21bに到達する電磁波と、側壁部11を透過してカバー1内を多重反射しながら水平方向に伝播してマイクロストリップアンテナ21a、21bに到達する電磁波との方向が揃うことはなく、干渉を生じることはない。そのため、レーダの指向性に歪みを生じることがない。
図4は、レーダ装置2のカバーとして、比較例のカバーを用いた場合における、マイクロストリップアンテナ21a、21bでの受信角度と透過損失の関係を示したグラフである。また、図5は、方位角と位相差との対応を示したグラフ(位相マップ)である。位相差は、マイクロストリップアンテナ21aで受信する電磁波と、マイクロストリップアンテナ21bで受信する電磁波の位相差である。また、図4、5は、TLM法によりシミュレーションした結果である。
図4のように、マイクロストリップアンテナ21a、21bともに、方位角が変化すると透過損失が周期的な波状に変化していることがわかり、透過損失の最悪値は2.5dBと高い値になっている。また、図5のように、方位角と位相差との対応を示す線の傾きは、方位角が−40〜40°の範囲において常に負となっているわけではなく、傾きが正の部分が周期的に点在していることがわかる。これは、位相差が特定の値のときに方位角が2値以上を取ると言うことであり、方位角と位相差が一対一に対応していない。したがって、位相差から方位角を正しく測定できない場合がある。
一方、図6は、レーダ装置2のカバーとして、実施例1のカバー1を用いた場合における、マイクロストリップアンテナ21a、21bでの受信角度と透過損失の関係を示したグラフである。また、図7は、方位角と位相差との対応を示したグラフ(位相マップ)である。図6、7は、側壁部11の外面11bが内面11aに対して成す角度θを15°として、図4、5と同様の条件によってシミュレーションした結果である。
図4と図6を比較すると、実施例1のカバー1を用いることで、方位角の変化に対する透過損失の周期的な波状の歪みが緩和されていることがわかる。また、透過損失の最悪値は1.6dBであり、比較例のカバーを用いた場合よりも改善していることがわかる。また、図7のように、測定物の方位角と、位相差との対応を示す線は、傾きが正の部分がないほぼ直線状であり、−40〜40°の範囲で、位相差と方位角とを一対一に対応させることができている。したがって、測定物の方位角を精度よく測定することができる。
図8は、側壁部11の外面11bが内面11aに対して成す角度θを変化させた場合の、位相マップにおける傾きが正の部分の割合を示した図である。方位角の範囲は−40〜40°の範囲である。この正の部分の割合が高いほど、位相差と方位角が一対一に対応する方位角の範囲が狭いということであり、方位角の測定精度が悪化するということである。正となる部分の割合が10%より大きいと、補正手段をもってしても位相差から方位角を正しく測定することはできない。図8のように、θが10°以上であれば、正となる部分の割合は10%以下となり、補正手段を用いれば位相差から方位角を精度よく測定することができる。特に、θが15°以上であれば、正となる部分は0〜2%であり、より精度よく方位角を測定することができる。なお、θは45°以下であることが望ましい。45°よりも低い角度であると、カバーの占める面積が大きくなってしまい、小型に構成できないからである。
図9は、実施例2の車両に設けられたレーダ装置2を覆うカバー200の構成を示した図である。カバー200は、実施例1のカバー1における側壁部11を以下に説明する側壁部201に替えたものであり、他の構成はカバー1と同様である。
側壁部201は、図9に示されているように、その外面201bが、天板部10に平行な面と、これに垂直な面とが交互に繰り返された階段状となっている。また、側壁部201の内面201aは、側壁部11の内面11aと同様に、天板部10に対して直角を成している。このような構造によって、側壁部201の厚さは、マイクロストリップアンテナ21a、21bに近づくにつれて段階的に厚くなる構成となっている。
この実施例2のカバー200では、カバー200の外側から側壁部201を透過してカバー200内部に入射する電磁波において、側壁部201外面201bの天板部10に平行な面に入射する電磁波の方向と、側壁部201の内面201aからカバー200内に入射する電磁波とが異なっている。また、階段状とすることで多数の角部が形成されており、その角部で電磁波を散乱させることができる。したがって、実施例1のカバー1と同様に、レーダの指向性の周期的な波状の歪みが抑制され、レーダ装置2による測定物の方位などを精度よく測定することができる。
なお、レーダの指向性の周期的な波状の歪みをさらに抑制するために、階段状の外面201bの各段の高さ(天板部10に垂直な方向の長さ)および各段の幅の差(天板部10に水平な方向の長さの差)を、カバー200内での電磁波の波長λg以下とすることが望ましい。
図10は、実施例3の車両に設けられたレーダ装置2を覆うカバー300の構成を示した図である。カバー300は、実施例1のカバー1における側壁部11を以下に説明する側壁部301に替えたものであり、他の構成はカバー1と同様である。
側壁部301は、その内面301a、外面301bの双方が天板部10に直交しており、側壁部301の厚さは一定である。側壁部301は、マイクロストリップアンテナ21a、21bに近づくにつれて比誘電率が高くなるような誘電体材料によって構成されている。
この実施例3のカバー300では、側壁部301の物理的な厚さを変えるのではなく、側壁部301の比誘電率を変化させることで、側壁部301の電気的な厚さがマイクロストリップアンテナ21a、21b側に向かうにつれて厚くなるように構成している。このような構成によっても、カバー300の外側から側壁部301を透過してカバー300の内部に入射する電磁波において、側壁部301の外面301bに入射する電磁波の方向と、側壁部301の内面301aからカバー200内部に入射する電磁波の方向とを異なるようにすることができる。したがって、実施例1のカバー1と同様に、レーダの指向性の周期的な波状の歪みが抑制され、レーダ装置2による測定物の方位などを精度よく測定することができる。
なお、実施例ではレーダ装置として位相モノパルス方式のものを示したが、本発明のアンテナカバーは、位相モノパルス方式のレーダ装置のカバーとして用いるのに限るものではなく、他の方式のレーダ装置のカバーとしても用いることができる。たとえば、DBF(デジタルビームフォーミング)などの方式のレーダ装置のカバーとしても用いることができる。
また、実施例1、2では、側壁部の物理的な厚さを変化させることで、実施例3では、側壁部の比誘電率を変化させることで、側壁部の電気的な厚さがアンテナ側に向かうにつれて厚くなるように構成しているが、物理的長さと比誘電率の双方を変化させることで、側壁部の電気的な厚さがアンテナ側に向かうにつれて厚くなるように構成してもよい。
本発明のアンテナカバーは、ミリ波レーダ装置のカバーとして適している。
1、200、300:カバー
2:レーダ装置
10:天板部
11、201、301:側壁部
20:誘電体基板
21a、21b:マイクロストリップアンテナ
22:グランド板

Claims (4)

  1. 方位の検出を位相モノパルス方式で行うレーダ装置において、
    裏面にグランドが形成された誘電体基板と、
    前記誘電体基板の表面に配設され、受信する電磁波の到来方位を位相差で検出する一対のマイクロストリップアンテナと、
    前記誘電体基板を底部として、前記誘電体基板の上方を覆うアンテナカバーと、
    を有し、
    前記アンテナカバーは、
    前記誘電体基板から離間し、その誘電体基板の上方を覆う平板状の天板部と、
    前記誘電体基板の側方を覆い、前記天板部の端部において、その端部に角度を成して連続する側壁部と、
    を有した形状であり、
    前記側壁部は、前記一対のマイクロストリップアンテナによる前記到来方位の検出範囲外に位置し、
    前記側壁部の電気的な厚さが、前記一対のマイクロストリップアンテナ側に向かうにつれて連続的に厚くなり、
    前記側壁部の内面は、前記天板部に対して直角を成し、
    前記側壁部の外面は、前記内面に対して15°以上、45°以下の範囲内の一定の角度を成す
    ことを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記側壁部は、比誘電率が均一である
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記一対のマイクロストリップアンテナは、ミリ波アンテナであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記天板部の厚さは、前記受信する電磁波の前記天板部内での半波長の整数倍である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
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