JP5554707B2 - 防眩性積層体 - Google Patents

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Description

本発明は防眩性積層体に関する。さらに詳しくは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ等の画像表示装置の表面に用いられる防眩性積層体に関し、特に高精細ディスプレイの表面に用いられる防眩性積層体に関する。
LCD、PDP、CRTディスプレイ等の画像表示装置においては、画面に外部から光が入射し、この光が反射して表示画像が見えにくくなる(グレアーあるいはギラツキ等といわれる)ことがある。特に、近年のフラットパネルディスプレイにおける画面の大型化や、ハイビジョン化による画素の微細化(高精細化)に伴い、上記問題を解決することがますます重要となってきている。このような問題を解決するために、これまで種々のディスプレイに対して、様々な防眩処理がとられている。例えば、液晶表示装置における偏光板に使用されるハードコートフィルムや各種ディスプレイ保護用ハードコートフィルム等に対し、その表面を粗面化する防眩処理が施されている。このようなハードコートフィルムの防眩処理方法としては、主に、(1)ハードコート層に粒子を添加して表面を粗面化する方法(特許文献1〜3)と、(2)ハードコート層を形成するための硬化時に表面を粗面化する方法(特許文献4、5)とがある。これらの方法のうち、後者の(2)ハードコート層を形成するための硬化時に表面を粗面化する方法は、操作が煩雑であるため、前者の(1)ハードコート層に粒子を添加して表面を粗面化する方法が主流であり、該粒子としては、得られるハードコートフィルムの白度が低い、ハードコート層を形成するためのコーティング液に添加した際の分散性が良好である等の観点から、主にシリカ粒子が用いられている。
特開平10−180950号公報 特開2002−36452号公報 特開2003−266582号公報 特開2003−26832号公報 特開2006−137835号公報
本発明の目的は、表面硬度、透明性、光沢度、防眩性に優れた防眩性積層体を提供することにある。特に、近年のハイビジョンディスプレイやフルスペックハイビジョンディスプレイのごとく非常に高精細なLCDやPDPに使用することができ、視認性が高く、黒色再現性、画像の高級感に優れ、輝点の発生が少ない防眩性積層体を提供することにある。
これまで、上記特許文献1〜3に開示されているような防眩性ハードコートフィルムが知られているが、これらはいずれも透明性が低く、近年のハイビジョンディスプレイ、もしくはフルスペックハイビジョンディスプレイのごとく非常に高精細なLCDやPDP等で要求されている視認性を達成するものではない。また、画像のコントラストや鮮鋭さ等を高くするために、新たな特性として黒色再現性が重要視されてきている。そのため、画面の表面に貼り付けたとしても、黒色再現性を損ねることのない防眩性ハードコートフィルムが求められている。さらに、高級感のある画像を得るために、適度な光沢度を有する防眩性ハードコートフィルムが求められている。
本発明者らは、これらの特性を全て同時に満足するための検討を行ったところ、粒子の粒径や含有量をさらに調整したり、粒径の異なる粒子を併用したりするのみでは、達成することができないとの結論に至った。すなわち、一般的には、防眩性を高めるために、ハードコート層における粒子の添加量を多くしたり、粒子の粒径を大きくしたりすると、防眩性ハードコートフィルムの光線透過率が低くなり、ヘーズが高くなり、ディスプレイは視認性に劣るものとなる。また、黒色再現性に劣るものとなる。他方、粒子の添加量を少なくしたり、粒子の粒径を小さくしたりすると、防眩性に劣るものとなってしまい、防眩性ハードコートフィルムとしての従来の機能を損なうことになる。
さらに本発明者らは、粒子の粒径や含有量の態様によっては、画面上に、周囲よりも特に明るい点状欠点(輝点)が生じやすくなってしまうことを、新たに見出した。
そこで、本発明者らは、さらに検討を行ったところ、特定の表面形状を有する防眩性積層体によって、透明性を維持したまま、防眩性を向上させることができることを見出し、また、かかる防眩性積層体を用いた画像表示装置は、黒色再現性、および画像の高級感に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、基材(A)の少なくとも片面に防眩性ハードコート層(B)を積層した防眩性積層体であって、該防眩性ハードコート層(B)の表面において、下記方法によって求められた突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅Wが500nm以上1500nm以下であり、突起分布の高さH(単位:Counts)が5000以上29500以下である防眩性積層体である。
[突起分布の半値幅Wおよび高さHの求め方]
・非接触光学粗さ計(ZYGO社製:商品名NewView5022)を使用し、倍率25倍にて283μm×213μmの領域についてスキャンを実施し、表面プロファイルを得る。
・得られた表面プロファイルから、Histogram Plotにより、横軸に突起高さ(単位:nm)、縦軸に頻度(単位:Counts)をプロットした突起分布を得る。
・得られた突起分布から、そのグラフの高さを突起分布の高さH(単位:Counts)とし、また、得られた突起分布の、ピーク高さの半分の高さの位置における突起分布の幅を半値幅W(単位:nm)とする。
さらに本発明は、防眩性ハードコート層(B)の表面における60度光沢度が100以上150以下であること、ヘーズが0.5%以上3.5%以下であること、該防眩性ハードコート層(B)が、平均粒径1μm以上5μm以下の有機粒子(C)を0.5質量%以上5質量%以下と、平均粒径5nm以上60nm以下の無機粒子(D)を30質量%以上50質量%以下とを含有し、該無機粒子(D)の一部が防眩性ハードコート層(B)中で凝集していること、防眩性ハードコート層(B)の厚みTと、有機粒子(C)の平均粒径d(C)との比T/d(C)が、0.5以上3.0以下であること、防眩性ハードコート層(B)の表面において、上記方法によって求められた突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅W(単位:nm)、および突起分布の高さH(単位:Counts)が下記式(1)を満たすこと、
H≦23×W ・・・(1)
防眩性ハードコート層(B)上に、反射防止層(E)が設けられてなることのうち、いずれか1つの態様を採用することによって、さらに優れた防眩性積層体を得ることができる。
また、本発明は、上記防眩性積層体を用いた表示装置を包含する。
<防眩性積層体>
本発明の防眩性積層体は、後述する基材(A)の少なくとも片面に、後述する防眩性ハードコート層(B)を積層したものである。
本発明においては、防眩性ハードコート層(B)の表面において、突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅Wが500nm以上1500nm以下であることが必要である。かかる突起分布の半値幅W、および突起分布の高さHは、非接触光学粗さ計(ZYGO社製:商品名NewView5022)によって得られた表面プロファイルから、Histogram Plotにより、横軸に突起高さ(単位:nm)、縦軸に頻度(単位:Counts)をプロットした突起分布における半値幅および高さである。
突起分布の半値幅Wが上記数値範囲にあると、透明性、光沢度、防眩性に優れたものとなり、かつこれらのバランスに優れたものとなる。また、輝点を低減することができる。半値幅Wが小さすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性に劣る傾向にある。また、輝点が増加する傾向にある。他方、半値幅Wが大きすぎる場合は、ヘーズが増加する傾向にあり、透明性に劣る傾向にある。このような観点から、半値幅Wは、さらに好ましくは550nm以上1200nm以下、特に好ましくは700nm以上1000nm以下である。
また、本発明においては、防眩性ハードコート層(B)の表面において、突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅W(単位:nm)、および突起分布の高さH(単位:Counts)が下記式(1)を満たす態様が好ましい。
H≦23×W ・・・(1)
突起分布の半値幅W、および突起分布の高さHが上記式(1)を満たす数値範囲にあると、輝点をより低減することができる。上記式(1)において、右辺よりも左辺が大きすぎる場合は、輝点が増加する傾向にある。
突起分布の高さHは5000(Counts)以上29500(Counts)以下であることが好ましい。突起分布の高さHが上記数値範囲にあると、透明性と、光沢度と、防眩性とのバランスにより優れたものとなる。また、輝点をより低減することができる。突起分布の高さHが高すぎる場合は、輝点が増加する傾向にある。他方、低くすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性の向上効果が低くなる。このような観点から、突起分布の高さHは、さらに好ましくは8000(Counts)以上25000(Counts)以下、特に好ましくは10000(Counts)以上20000(Counts)以下である。
防眩性ハードコート層(B)の表面において、突起分布の半値幅W、および突起分布の高さHを上記数値範囲とする方法は、特に限定されない。防眩性ハードコート層(B)に特定の粒子を添加することによって達成してもよいし、防眩性ハードコート層(B)を相分離させて、該相分離を利用することによって達成してもよいし、防眩性ハードコート層(B)の表面を化学的もしくは物理的に処理することによって達成してもよい。このうち、特定の粒子を添加する方法が、安定に、かつ比較的容易に行うことができるため好ましい。
本発明において、突起分布の半値幅W、および突起分布の高さHが上記規定を満たす態様とするための特に好ましい方法としては、後述する有機粒子(C)の平均粒径および含有量、無機粒子(D)の平均粒径および含有量、無機粒子(D)の凝集の態様、防眩性ハードコート層(B)の厚み等を適宜調整することが挙げられる。中でも、無機粒子(D)の一部が防眩性ハードコート層(B)中で凝集している態様であることが重要である。有機粒子(C)や無機粒子(D)の平均粒径、あるいは含有量によって調整する場合は、有機粒子(C)の平均粒径を増大させると、突起分布の半値幅Wが減少する傾向にあり、同時に突起分布の高さHが増大する傾向にある。有機粒子(C)の含有量を増大させると、突起分布の高さHが増大する傾向にある。無機粒子(D)の平均粒径または含有量を増大させると、突起分布の半値幅Wが増大する傾向にある。また、上記式(1)を満たすには、有機粒子(C)の含有量を比較的少なくすることが有効であり、例えば該含有量を3.5質量%以下とすることが有効である。さらに、防眩性ハードコート層(B)の厚みTと、有機粒子(C)の平均粒径d(C)との比T/d(C)を比較的小さくすることも有効であり、例えば該比T/d(C)を2.4以下とすることが有効である。これらを組み合わせて調整することは、特に有効である。
かかる防眩性積層体は、その防眩性ハードコート層(B)の表面において表面うねり成分を有する態様が好ましい。そのような態様とすることによって突起分布の半値幅Wを上記数値範囲とすることが容易となり、本発明における好ましい表面形状を形成しやすくなる。表面うねり成分とは、鋭い突起とは異なるものであり、防眩性ハードコート層(B)の表面に存在するなだらかな凸部のことを示す。本発明者らの断面観察によると、このような表面うねり成分は、後述する無機粒子(D)の凝集体、もしくは無機粒子(D)の凝集体がさらに集合した集合体によって形成されるものと推測される。かかる表面うねり成分の大きさは、好ましくは10μm以上90μm以下、さらに好ましくは20μm以上85μm以下、特に好ましくは30μm以上50μm以下である。表面うねり成分の大きさを上記数値範囲とすることによって、突起分布の半値幅Wを上記数値範囲とすることがさらに容易となり、さらに好ましい表面形状を形成しやすくなる。かかる表面うねり成分の大きさは、無機粒子(D)の凝集体、あるいは集合体の大きさを適宜調整することにより、達成することができる。
本発明の防眩性積層体は、防眩性ハードコート層(B)の表面における60度光沢度が100以上150以下であることが好ましい。60度光沢度が上記数値範囲にあると、透明性と、光沢度と、防眩性とのバランスにより優れたものとなる。60度光沢度が低すぎる場合は、透明性が低下する傾向にあり、視認性の向上効果が低くなる。他方、60度光沢度が高すぎる場合は、防眩性に劣る傾向にある。このような観点から、60度光沢度は、さらに好ましくは112以上140以下、特に好ましくは117以上133以下である。かかる60度光沢度は、後述する有機粒子(C)および無機粒子(D)の平均粒径や含有量を適宜調整したり、防眩性ハードコート層(B)の厚みを適宜調整したりすることによって、達成することができる。
また、本発明の防眩性積層体は、ヘーズが0.5%以上3.5%以下であることが好ましい。ヘーズが高すぎる場合は、透明性が低くなる傾向にあり、視認性の向上効果が低くなる。ヘーズは低いことが好ましいが、一般的にはヘーズを低くするために基材や防眩性ハードコート層に添加する粒子の添加量を少なくしたり、粒径を小さくしたりする必要が生じ、それによって基材に傷が付きやすくなる等の問題が生じるため、下限は0.5%以上が好ましい。このような観点から、ヘーズは、より好ましくは0.7%以上2.7%以下、さらに好ましくは0.9%以上1.9%以下、特に好ましくは1.1%以上1.6%以下である。かかるヘーズは、後述する有機粒子(C)および無機粒子(D)の平均粒径や含有量を適宜調整したり、有機粒子(C)の屈折率を調整したり、基材の透明性を調整したりすることによって、達成することができる。
さらに、本発明の防眩性積層体は、防眩性ハードコート層(B)の表面における鉛筆硬度がH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましい。
<基材(A)>
本発明における基材(A)としては、従来光学用ハードコートフィルムの基材として用いられている公知のプラスチックフィルムの中から適宣選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるポリオレフィンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリル樹脂フィルム等を挙げることができる。これらのプラスチックフィルムのうち、機械特性、耐熱性、透明性、加工適正等が優れていることから、ポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルフィルムが特に好ましい。また、二軸延伸フィルムが特に好ましい。
基材(A)の厚さは、特に制限はなく、状況に応じて適宜選ばれるが、通常は25μm以上500μm以下であり、好ましくは50μm以上250μm以下である。厚みが上記数値範囲にあると、透明性の向上効果が高くなるため好ましい。また、剛性が良好であり、取り扱い性に優れる。
本発明における基材(A)は、その上に積層される防眩性ハードコート層(B)との密着性を向上させる等の目的で、表面処理を施すことができる。かかる表面処理としては、サンドブラスト処理や溶剤処理等のごとく表面を粗面化する処理や、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等のごとく表面を酸化する処理等が挙げられる。また、基材(A)の片面もしくは両面にプライマー処理を施すこともできる。
<防眩性ハードコート層(B)>
本発明における防眩性ハードコート層(B)は、主に活性化エネルギー線硬化型樹脂からなる。活性化エネルギー線硬化型樹脂としては、例えば紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等が挙げられる。取り扱い性の観点から紫外線硬化型樹脂が好ましい。かかる紫外線硬化型樹脂としては、従来公知のものの中から適宣選択して用いることができる。この紫外線硬化型樹脂は、一般に、光重合性モノマーを基本成分とし、さらに所望により光重合性プレポリマー、光重合開始剤などを含有するものである。
光重合性モノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジベンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの光重合性モノマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、光重合性プレポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等のプレポリマーが挙げられる。かかるポリエステルアクリレート系プレポリマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。さらに、ポリオールアクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。これらの光重合性プレポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、前記光重合性モノマー100質量部に対して、40質量部以下が好ましく、4質量部以上20質量部以下がより好ましい。
光重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステル等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、前記光重合性モノマー100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明における防眩性ハードコート層(B)の厚みは、好ましくは2μm以上10μm以下である。厚みを上記数値範囲とすることによって、表面硬度および防眩性の向上効果を高くすることができる。また、輝点をより低減することができる。厚みが薄すぎる場合は、表面硬度の向上効果が低くなる傾向にある。また、スチールウール耐擦傷性に劣る傾向にある。具体的には、厚みが2μm未満だと、鉛筆硬度がHより低くなりやすくなる。他方、厚すぎる場合は、表面硬度は高くなる傾向にあるが、添加する粒子が突起を形成しにくくなる傾向にある。突起高さが低くなりすぎると、光沢度が増加しすぎる傾向にあり、結果として防眩性の向上効果が低くなる。また、輝点が増加する傾向にある。このような観点から、防眩性ハードコート層(B)の厚みは、さらに好ましくは3μm以上8μm以下、特に好ましくは4μm以上7μm以下である。
本発明においては、防眩性ハードコート層(B)は、後述する有機粒子(C)を0.5質量%以上5.0質量%以下と、後述する無機粒子(D)を30質量%以上50質量%以下とを含有し、該無機粒子(D)の一部が防眩性ハードコート層(B)中で凝集している態様を、特に好ましい態様として例示することができる。さらに、後述するように、防眩性ハードコート層(B)の厚みをT(単位:μm)、後述する有機粒子(C)の平均粒径をd(C)(単位:μm)としたときの、これらの比T/d(C)が0.5以上3.0以下となる態様が好ましい。
<有機粒子(C)>
本発明においては、防眩性ハードコート層(B)が、平均粒径1μm以上5μm以下の有機粒子(C)を0.5質量%以上5.0質量%以下含有する態様が好ましい。
有機粒子(C)の平均粒径は、好ましくは1μm以上5μm以下である。平均粒径が上記数値範囲にある有機粒子(C)を含有することによって、透明性、光沢度、防眩性の向上効果を高くすることができ、かつこれらのバランスにより優れたものとなる。また、輝点をより低減することができる。また、突起分布の半値幅Wおよび高さHを、本発明が規定する数値範囲とすることが容易となる。平均粒径が大きすぎる場合は、透明性が低くなる傾向にある。また、輝点が増加する傾向にある。また、突起分布の半値幅Wが減少する傾向にあり、同時に突起分布の高さHが増大する傾向にある。他方、小さすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性が低くなる傾向にある。このような観点から、有機粒子(C)の平均粒径は、より好ましくは1.5μm以上4.5μm以下、さらに好ましくは2μm以上4μm以下、特に好ましくは2.5μm以上3.5μm以下である。
かかる有機粒子(C)の含有量は、防眩性ハードコート層(B)の質量を基準として、0.5質量%以上5質量%以下が好ましい。有機粒子(C)の含有量を上記数値範囲とすることによって、透明性、光沢度、防眩性の向上効果を高くすることができ、かつこれらのバランスにより優れたものとすることができる。また、輝点をより低減することができる。また、突起分布の高さHを、本発明が規定する数値範囲とすることが容易となる。含有量が多すぎる場合は、輝点が増加する傾向にある。また、突起分布の高さHが増大する傾向にある。他方、含有量が少なすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性が低くなる傾向にある。このような観点から、有機粒子(C)の含有量は、さらに好ましくは0.7質量%以上3.5質量%以下、特に好ましくは0.9質量%以上2.5質量%以下である。
本発明における有機粒子(C)としては、ポリメチル(メタ)アクリレート粒子、架橋ポリメチル(メタ)アクリレート粒子、架橋メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体粒子、ポリスチレン粒子、架橋ポリスチレン粒子、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン粒子、ポリカーボネート粒子、ポリ塩化ビニル粒子等の有機粒子が好ましく挙げられる。中でも、架橋ポリメチル(メタ)アクリレート粒子が好ましく、屈折率が1.49以上1.51以下である架橋ポリメチル(メタ)アクリレート粒子がさらに好ましい。屈折率を上記数値範囲とすることによって、透明性の向上効果を高くすることができる。これは、屈折率が1.49〜1.51の活性化エネルギー線硬化型樹脂を用いた場合に特に有効である。
このような有機粒子(C)は、単分散で粒径の揃ったものが好ましい。また、防眩性ハードコート層(B)中において、凝集体を形成しないものが好ましい。
また、有機粒子(C)の平均粒径は、防眩性ハードコート層(B)の厚みをT(単位:μm)、有機粒子(C)の平均粒径をd(C)(単位:μm)としたときの、これらの比T/d(C)が0.5以上3.0以下となる範囲にあることが好ましい。上記の比T/d(C)が上記数値範囲にあると、透明性、光沢度、防眩性の向上効果をより高くすることができ、かつこれらのバランスにより優れたものとなる。また、輝点をより低減することができる。上記の比が小さすぎる場合は、防眩性ハードコート層(B)の表面における突起高さが高くなりすぎる傾向にあり、輝点が増加する傾向にある。他方、比が大きすぎる場合は、防眩性ハードコート層(B)の表面において突起が形成されにくい傾向にあり、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性が低くなる傾向にある。このような観点から、上記の比T/d(C)は、さらに好ましくは0.7以上2.4以下、特に好ましくは1.4以上1.8以下である。
<無機粒子(D)>
本発明においては、防眩性ハードコート層(B)が、平均粒径5nm以上60nm以下の無機粒子(D)を30質量%以上50質量%以下含有する態様が好ましい。
無機粒子(D)の平均粒径は、好ましくは5nm以上60nm以下である。平均粒径が上記数値範囲にある無機粒子(D)を含有することによって、透明性、光沢度、防眩性の向上効果を高くすることができ、かつこれらのバランスにより優れたものとなる。また、輝点をより低減することができる。また、突起分布の半値幅Wを、本発明が規定する数値範囲とすることが容易となる。平均粒径が大きすぎる場合は、透明性が低くなる傾向にある。また、突起分布の半値幅Wが増大する傾向にある。他方、小さすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性が低くなる傾向にある。また、輝点が増加する傾向にある。このような観点から、無機粒子(D)の平均粒径は、さらに好ましくは9nm以上45nm以下、特に好ましくは15nm以上30nm以下である。
かかる無機粒子(D)の含有量は、防眩性ハードコート層(B)の質量を基準として、30質量%以上50質量%以下である。無機粒子(D)の含有量を上記数値範囲とすることによって、透明性、光沢度、防眩性の向上効果を高くすることができ、かつこれらのバランスにより優れたものとすることができる。また、輝点をより低減することができる。また、突起分布の半値幅Wを、本発明が規定する数値範囲とすることが容易となる。含有量が多すぎる場合は、透明性が低くなる傾向にある。また、突起分布の半値幅Wが増大する傾向にある。他方、含有量が少なすぎる場合は、光沢度が増加する傾向にあり、防眩性が低くなる傾向にある。また、輝点が増加する傾向にある。このような観点から、無機粒子(D)の含有量は、好ましくは35質量%以上45質量%以下、さらに好ましくは38質量%以上44質量%以下、特に好ましくは40質量%以上42質量%以下である。
本発明における無機粒子(D)としては、シリカ粒子、中空シリカ粒子、アルミナ粒子、TiO粒子等の無機粒子が好ましく挙げられる。中でも、シリカ粒子が好ましく、該シリカ粒子は、一次粒子としては、単分散で粒径の揃ったものがさらに好ましい。
本発明においては、無機粒子(D)の一部が防眩性ハードコート層(B)中で凝集している態様が好ましい。このような態様とすることによって、透明性、光沢度、防眩性により優れ、輝点がより少ない防眩性積層体を得ることができる。また、このような態様とすることは、防眩性ハードコート層(B)の表面における突起分布の半値幅Wを、本発明が規定する数値範囲とするための特に好ましい手段である。また、突起分布の高さHを、本発明が好ましく規定する数値範囲とするための特に好ましい手段である。また、本発明が好ましく規定する表面うねり成分を形成するための好ましい手段である。なお、本発明における「凝集」とは、分散している一次粒子が複数個集合して、二次粒子を形成している態様をいい、特に、個数で50%以上、好ましくは80%以上の一次粒子が二次粒子の形成に関与している場合を示す。
上記のような凝集している態様とするには、あらかじめ凝集している無機粒子(D)を用いてもよいし、分散体である無機粒子(D)が、防眩性ハードコート層(B)を形成する塗液を調製する工程、保管する工程、塗工する工程、あるいは乾燥・硬化する工程のうち、少なくともいずれか1つの工程において凝集体を形成するものであってもよい。
このような無機粒子(D)の凝集体を得る方法として、次の方法を好ましい方法として例示することができる。すなわち、溶剤(X)を分散溶媒として用いて無機粒子(D)を分散した分散溶液(DX)を、体積で約2倍量以上、好ましくは3倍量以上の、溶剤(X)とは異なる溶剤(Y)、または溶剤(Y)を分散溶媒として用いて無機粒子(D)を分散した分散溶液(DY)に添加することによって、無機粒子(D)の凝集体を得ることができる。例えば、無機粒子(D)として平均粒径5〜60nmのシリカ粒子を用いる場合は、溶剤(X)としてトルエンを用い、溶剤(Y)としてメチルエチルケトンを用いることによって無機粒子(D)の凝集体を得ることができる。このように、無機粒子(D)に対して比較的良溶媒にあたる溶剤を溶剤(X)として用い、比較的貧溶媒にあたる溶剤を溶剤(Y)として用いるとよい。また、溶媒の選択によって、無機粒子(D)の凝集体の大きさを調整することができる。さらに、無機粒子(D)を添加した後、好ましくは8時間以上、常温で塗液を保管することによって、凝集体を得ることが容易となる。かかる保管時間が長いと、凝集体が大きくなる傾向にある。
また、上記においては、後添加する無機粒子(D)(上記の場合は、分散溶液(DX)における無機粒子(D)が相当する。)は、防眩性ハードコート層(B)における無機粒子(D)全体のうち、好ましくは0.1質量%以上20質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上15質量%以上であり、無機粒子(D)が凝集体を形成しやすくなり、本発明における好ましい表面形状を形成しやすくなる。
さらに、上記においては、後添加する無機粒子(D)の平均粒径が5nm以上60nm以下であることが好ましく、9nm以上45nm以下であることがさらに好ましく、15nm以上30nm以下であることが特に好ましく、無機粒子(D)が凝集体を形成しやすくなり、本発明における好ましい表面形状を形成しやすくなる。
本発明の防眩性積層体は、前述のとおり、その防眩性ハードコート層(B)の表面において表面うねり成分を有する態様が好ましい。かかる表面うねり成分は、防眩性ハードコート層(B)中に無機粒子(D)の凝集体、もしくは無機粒子(D)の凝集体がさらに集合した集合体が存在することによって形成されるものと推測される。防眩性ハードコート層(B)の表面をこのような態様とすることによって、有機粒子(C)が存在しない部分においてなだらかな凹凸が形成され、透明性を低下させずに光沢度を低くし、防眩性を高くすることができる。また、輝点をより低減することができる。無機粒子(D)が凝集していないと、一般的には無機粒子(D)により形成された凹凸は鋭い突起となり、表面うねり成分は形成されず、透明性、光沢度、防眩性を優れたものとすることが困難となる。また、これらのバランスを優れたものとすることが困難となる。
<反射防止層(E)>
本発明においては、反射防止性を付与させる等の目的において、防眩性ハードコート層(B)の表面に、シロキサン系皮膜、フッ素系皮膜等からなる反射防止層(E)を設けることができる。かかる反射防止層(E)の厚さは、0.01μm以上1μm以下が好ましい。反射防止層(E)を設けることにより、太陽や蛍光灯等からの光が画面に映り込むことを解消することができる。また、画面表面における反射率が低下することによって、全光線透過率が向上し、視認性が向上する。さらに、反射防止層(E)の種類を選択することによっては、帯電防止性を向上させることができる。
<その他の層>
本発明においては、基材(A)の、防眩性ハードコート層(B)とは反対の表面に、防眩性積層体を液晶表示体等の被着体に貼着させるための粘着剤層を形成することができる。かかる粘着剤層を構成する粘着剤としては、従来光学用途によく用いられているものが好ましく用いられる。例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。この粘着剤層の厚みは、通常5〜100μmであり、好ましくは10〜50μmである。さらに、この粘着剤層の上には、必要に応じて剥離フィルムを設けることができる。かかる剥離フィルムとしては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙および各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗布したものが挙げられる。この剥離フィルムの厚さは、特に制限されないが、通常20〜100μmである。
<防眩性積層体の製造方法>
本発明の防眩性積層体は、防眩性ハードコート層(B)を形成するための塗液を調製し、該塗液を基材(A)上に塗工して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥した後、活性化エネルギー線の照射により硬化させることにより製造することができる。塗液を基材(A)上に塗工するにあたっては、従来公知の塗工方法を用いることができる。例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を用いることができる。
乾燥条件は、50〜150℃で10〜150秒間が好ましく、60〜120℃で20〜130秒間がさらに好ましく、70〜90℃で30〜120秒間が特に好ましい。
活性化エネルギー線としては、例えば紫外線や電子線等が挙げられる。紫外線は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ等で得られ、照射量は通常100〜500mJ/cmである。このとき、窒素パージすることが好ましい。窒素パージすることによって、防眩性ハードコート層(B)の表面において酸素障害による硬化阻害を防ぐことができ、表面硬度をより高くすることができる。電子線は、電子線加速器等によって得られ、照射量は通常150〜350kVである。これらの活性化エネルギー線の中では、取り扱い性の観点から特に紫外線が好適である。なお、電子線を使用する場合は、重合開始剤を添加することなく硬化させることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。なお、防眩性積層体の特性は、以下の方法に従って評価した。
(1)有機粒子(C)および無機粒子(D)の平均粒径
試料台上に、粒子の粉体を、個々の粒子ができるだけ重ならないようにうに散在させ、白金スパッター装置によりこの表面に白金薄膜蒸着層を厚み200〜300Åで形成し、走査型電子顕微鏡を用いて1万〜3万倍で観察し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス500にて、少なくとも1000個の粒子についてその面積相当粒径を求め、それらの平均値を粒子の平均粒径(単位:μmもしくはnm)とした。
(2)有機粒子(C)の凝集の有無の判定
サンプルの表面にアルミ蒸着を施し、その表面を微分干渉顕微鏡を用いて200倍で観測し、目視により判定した。上記の操作を、防眩性積層体における防眩性ハードコート層(B)の表面において実施した。判定は、粒径から有機粒子(C)を判別し、1mm×1mmの領域に有機粒子(C)の凝集体による粗大突起が10個以上観測された場合を凝集有りと判定した。
(3)無機粒子(D)の凝集の有無の判定
サンプルを走査型電子顕微鏡用試料台に固定し、スパッタリング装置(日本電子(株)製:商品名JIS−1100型イオンスパッタリング装置)を用いてサンプル表面に、0.13Paの真空下で0.25kV、1.25mAの条件でイオンエッチング処理を5分間施した。次いで、同じ装置で白金スパッターを施し、走査型電子顕微鏡を用いて1万〜5万倍で観測し、目視により判定した。上記の操作を、防眩性積層体における防眩性ハードコート層(B)の表面において実施した。判定は、粒径から無機粒子(D)を判別し、観測した無機粒子(D)の個数を基準として、50%以上の無機粒子(D)が凝集して存在している場合を凝集有りと判定した。
(4)防眩性ハードコート層(B)の厚み
防眩性積層体の断面を光学顕微鏡にて観察し、厚み(単位:μm)を測定した。測定は、任意の5箇所について実施し、それらの平均値を測定値とした。
(5)突起分布の半値幅Wおよび高さH
非接触光学粗さ計(ZYGO社製:商品名NewView5022)を使用し、倍率25倍にて283μm×213μmの領域についてスキャンを実施し、表面プロファイルを得た。得られた表面プロファイルから、Histogram Plotにより、横軸に突起高さ(単位:nm)、縦軸に頻度(単位:Counts)をプロットした突起分布を得た。得られた突起分布から、そのグラフの高さを突起分布の高さH(単位:Counts)とした。また、得られた突起分布の、ピーク高さの半分の高さの位置における突起分布の幅を半値幅W(単位:nm)とした。なお、突起分布における中央値については、コンピューターの自動演算処理に従った。測定は、防眩性積層体の防眩性ハードコート層(B)の表面において、任意の5箇所について実施し、それらの平均値を測定値とした。
(6)表面うねり成分の大きさ
非接触光学粗さ計(ZYGO社製:商品名NewView5022)を使用し、倍率25倍にて283μm×213μmの領域についてスキャンを実施した。得られた表面プロファイルにおいて、有機粒子(C)の粒径から、それに相当する大きさを有する鋭い突起を省き、それ以外のなだらかな凹凸における凸部分について個々に観測を実施した。観測したなだらかな凹凸における凸部分については、おおよそ楕円形となっていたため、その長径と短径を計測し、それらの平均値を表面うねり成分の大きさ(単位:μm)とした。測定は、防眩性積層体の防眩性ハードコート層(B)の表面において実施した。なだらかな凹凸における凸部分の少なくとも10個について上記操作を行い、それらの平均値を測定値とした。
(7)ヘーズ
ヘーズメーター(日本電色工業(株)製:商品名NDH2000)を使用し、JIS K6714に準拠して測定した。測定は、防眩性積層体における任意の5箇所について実施し、それらの平均値をヘーズ(単位:%)とした。
(8)60度光沢度
デジタル変角光度計(コニカミノルタ(株)製:商品名光沢計GM−268)を使用し、JIS K7105に準拠して測定した。測定は、防眩性積層体の防眩性ハードコート層(B)の表面において、任意の5箇所について実施し、それらの平均値を測定値とした。
(9)鉛筆硬度
JIS K5600−5−4に準拠し実施した。評価は、防眩性積層体の防眩性ハードコート層(B)の表面において実施した。
(10)輝点の評価
市販の50インチプラズマディスプレイ(松下電器産業株式会社製:商品名TH−50PZ70)の前面板にある表面フィルムを剥がし、本発明において得られた防眩性積層体を、粘着剤を用いて貼り付けた。プラズマディスプレイの画面を青色表示にして、輝点の個数をカウントし、以下の指標により評価した。
A:輝点無し
B:輝点が1〜3個
C:輝点が4〜9個
D:輝点が10個以上
(有機粒子の分散溶液、および無機粒子の分散溶液の調製)
分散溶液C1:平均粒径3μmの架橋アクリル粒子(綜研化学(株)製:商品名MX300)の粉体をメチルエチルケトン溶液に分散させ、有機粒子の分散溶液C1(固形分濃度10質量%)を得た。
分散溶液C2:平均粒径4μmの架橋アクリル粒子の粉体をメチルエチルケトン溶液に分散させ、有機粒子の分散溶液C2(固形分濃度10質量%)を得た。
分散溶液C3:平均粒径5μmの架橋アクリル粒子の粉体をメチルエチルケトン溶液に分散させ、有機粒子の分散溶液C3(固形分濃度10質量%)を得た。
分散溶液C4:平均粒径2μmの架橋アクリル粒子の粉体をメチルエチルケトン溶液に分散させ、有機粒子の分散溶液C4(固形分濃度10質量%)を得た。
分散溶液D1:平均粒径20nmのシリカ粒子をトルエンに分散させた分散溶液(シーアイ化成(株)製:商品名SIT10WT%)をそのまま用いて、無機粒子の分散溶液D1(固形分濃度10質量%)とした。
分散溶液D2:平均粒径40nmのシリカ粒子をトルエンに分散させた分散溶液を、無機粒子の分散溶液D2(固形分濃度10質量%)とした。
分散溶液D3:平均粒径10nmのシリカ粒子をトルエンに分散させた分散溶液を、無機粒子の分散溶液D3(固形分濃度10質量%)とした。
分散溶液D4:平均粒径50nmのシリカ粒子をトルエンに分散させた分散溶液を、無機粒子の分散溶液D4(固形分濃度10質量%)とした。
分散溶液D5:平均粒径70nmのシリカ粒子をトルエンに分散させた分散溶液を、無機粒子の分散溶液D5(固形分濃度10質量%)とした。
実施例1
(塗液の調製)
攪拌下において、アクリレート系の紫外線硬化型樹脂(JSR(株)製、商品名:デソライトZ7501、固形分濃度50質量%、メチルエチルケトン溶液、平均粒径20nmのシリカ粒子を固形分100質量%中に40質量%含有する)100質量部に、メチルエチルケトン110質量部を加えた。そこに、有機粒子(C)として上記で得られた分散溶液C1を5.1質量部添加し、1時間攪拌した。次いで、無機粒子(D)として上記で得られた分散溶液D1を3.0質量部添加(後添加)して、さらに1時間攪拌して塗液を得た。なお、得られた塗液は、塗液を調製した後に常温で8時間放置してから使用した。
(防眩性積層体の作成)
上記で得られた塗液を、基材(A)として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製:商品名O3L86W−100)上に、乾燥・硬化後の厚さが4.5μmとなるように塗工し、80℃で2分間乾燥処理し、乾燥塗膜を得た。次いで、この乾燥塗膜に、紫外線照射装置(FusionUV Systems Japan(株)製:商品名フュージョンHバルブ)を用いて、光量200mJ/cmの条件で紫外線を照射し、乾燥塗膜を硬化して防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例2
分散溶液C1(固形分濃度10質量%)の添加量を5.2質量部とし、分散溶液D1(固形分濃度10質量%)の添加量を15.6質量部とした以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例3
乾燥・硬化後の塗膜の厚さが5.0μmとなるように塗工した以外は実施例2と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例4
分散溶液C1(固形分濃度10質量%)の添加量を5.4質量部とし、分散溶液D1(固形分濃度10質量%)の添加量を32.3質量部とした以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例5
分散溶液C1の代わりに、上記で得られた分散溶液C2(固形分濃度10質量%)を用いて、また、分散溶液D1の代わりに、上記で得られた分散溶液D2(固形分濃度10質量%)を用いて、乾燥・硬化後の塗膜の厚さが6.5μmとなるように塗工した以外は実施例4と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例6
分散溶液C1の代わりに、上記で得られた分散溶液C3(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を5.1質量部とし、また、分散溶液D1の代わりに、上記で得られた分散溶液D3(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を1.5質量部とし、塗液を調製した後に常温で12時間放置してから使用し、乾燥・硬化後の塗膜の厚さが4.0μmとなるように塗工した以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例7
分散溶液C1の代わりに、上記で得られた分散溶液C4(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を16.5質量部とし、また、分散溶液D1の代わりに、上記で得られた分散溶液D4(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を33.0質量部とした以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例8
分散溶液C1の代わりに、上記で得られた分散溶液C4(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を27.2質量部とし、また、分散溶液D1の添加量を16.3質量部とし、乾燥・硬化後の塗膜の厚さが5.0μmとなるように塗工した以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
比較例1
分散溶液C1(固形分濃度10質量%)の添加量を5.1質量部とし、無機粒子の分散溶液を後添加しなかった以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
比較例2
分散溶液C1(固形分濃度10質量%)の添加量を15.5質量部とした以外は比較例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
比較例3
分散溶液C1(固形分濃度10質量%)の添加量を5.4質量部とし、また、分散溶液D1の代わりに、上記で得られた分散溶液D5(固形分濃度10質量%)を用いて、その添加量を38.0質量部とした以外は実施例1と同様にして防眩性積層体を得た。得られた防眩性積層体における防眩性ハードコート層(B)および防眩性積層体の構成および特性を表1に示す。
実施例1〜8で得られた防眩性積層体は、突起分布の半値幅の値が適正であり、透明性、光沢度、防眩性が同時に優れるものであった。また、輝点が少ないものであった。特に、実施例2、3で得られた防眩性積層体は、その表面形状が特に好ましく、輝点が観測されなかった。
比較例1、2で得られた防眩性積層体は、無機粒子(D)が凝集していないためか、突起分布の半値幅の値が不適切なものであった。すなわち表面形状が不適切なものであった。そのため、透明性は高いものの、光沢度が高すぎ、防眩性に劣るものであった。また、特に輝点が多く観測された。
比較例3で得られた防眩性積層体は、突起分布の半値幅の値が大きすぎるものであった。すなわち表面形状が不適切なものであった。そのため、光沢度は低く防眩性に優れるものの、透明性に劣るものであった。
実施例9
溶剤としての酢酸エチル500質量部、ヘキサフロロプロピレン(HFP)120質量部、パーフロロプロピルビニルエーテル(FPVE)53.2質量部、エチルビニルエーテル(EVE)48.7質量部、ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)26.4質量部、重合開始剤として過酸化ラウロイル(LPO)1.0質量部を仕込み、オートクレーブにて60℃で20時間反応を行い、水酸基を含むフッ素含有オレフィン樹脂溶液を得た。得られたフッ素含有オレフィン樹脂溶液から、メタノールを用いてポリマーを析出させ、真空乾燥によりフッ素含有オレフィン樹脂を得た。
次いで、攪拌機を備えたガラス製セパラブルフラスコに、溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)1620質量部、上記で得られたフッ素含有オレフィン樹脂100質量部、熱架橋性樹脂として架橋性化合物のメトキシ化メチルメラミン(三井サイテック株式会社製:商品名サイメル303)30質量部、紫外線架橋性樹脂としてジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)(サートマー社製)60質量部、光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製:商品名イルガキュア907)2質量部、熱酸触媒としてp−トルエンスルホン酸2質量部を仕込み、23℃で1時間攪拌し、硬化性樹脂溶液を得た。得られた硬化性樹脂溶液は、固形分濃度が10質量%、粘度が30cpsであった。
実施例2で得られた防眩性積層体の防眩性ハードコート層(B)の上に、上記で調製した硬化性樹脂溶液を、乾燥後の厚みが100nmになるようにマイヤーバーで塗布し、140℃で2分間熱硬化処理を行い、次いで紫外線照射装置(FusionUV Systems Japan(株)製:商品名フュージョンHバルブ)を用いて、光量150mJ/cmの条件で紫外線を照射し、乾燥塗膜を硬化して反射防止層(E)を有する防眩性積層体を得た。
実施例9で得られた反射防止層(E)を備える防眩性積層体は、反射防止層(E)により反射防止性が向上し、太陽光や蛍光灯等の映り込みが減少した。さらに、光線透過率が向上したため、視認性が向上した。
また、実施例1〜9で得られた防眩性積層体を、適当な光学用の粘着剤を介して市販のプルスペックハイビジョンのプラズマパネルディスプレイに貼り付けたところ、視認性および防眩性に優れ、黒色再現性が十分であり、さらに光沢感があるために画像の高級感に優れ、輝点が少なく、ディスプレイとして優れるものであった。
Figure 0005554707
発明の効果
本発明の防眩性積層体は、ハードコート層として十分な表面硬度を有し、透明性、光沢度、防眩性に優れる。また、本発明の防眩性積層体は、透明性と、光沢度と、防眩性とのバランスに優れる。そのため、本発明の防眩性積層体をディスプレイに用いた際には、視認性が高く、黒色再現性、および画像の高級感に優れ、輝点が少ないディスプレイを得ることができる。
本発明の防眩性積層体は、十分な表面硬度を有し、透明性、光沢度、防眩性に優れ、また、これらのバランスに優れるため、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ等の画像表示装置の表面に用いられる防眩性積層体として極めて有用である。特に、近年の非常に高精細なディスプレイに用いられる防眩性積層体として、極めて有用である。

Claims (8)

  1. 基材(A)の少なくとも片面に防眩性ハードコート層(B)を積層した防眩性積層体であって、該防眩性ハードコート層(B)の表面において、下記方法によって求められた突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅Wが500nm以上1500nm以下であり、突起分布の高さH(単位:Counts)が5000以上29500以下である防眩性積層体。
    [突起分布の半値幅Wおよび高さHの求め方]
    ・非接触光学粗さ計(ZYGO社製:商品名NewView5022)を使用し、倍率25倍にて283μm×213μmの領域についてスキャンを実施し、表面プロファイルを得る。
    ・得られた表面プロファイルから、Histogram Plotにより、横軸に突起高さ(単位:nm)、縦軸に頻度(単位:Counts)をプロットした突起分布を得る。
    ・得られた突起分布から、そのグラフの高さを突起分布の高さH(単位:Counts)とし、また、得られた突起分布の、ピーク高さの半分の高さの位置における突起分布の幅を半値幅W(単位:nm)とする。
  2. 防眩性ハードコート層(B)の表面における60度光沢度が100以上150以下である請求項1に記載の防眩性積層体。
  3. ヘーズが0.5%以上3.5%以下である請求項1または2に記載の防眩性積層体。
  4. 該防眩性ハードコート層(B)が、平均粒径1μm以上5μm以下の有機粒子(C)を0.5質量%以上5質量%以下と、平均粒径5nm以上60nm以下の無機粒子(D)を30質量%以上50質量%以下とを含有し、該無機粒子(D)の一部が防眩性ハードコート層(B)中で凝集している請求項1〜3のいずれか1項に記載の防眩性積層体。
  5. 防眩性ハードコート層(B)の厚みTと、有機粒子(C)の平均粒径d(C)との比T/d(C)が、0.5以上3.0以下である請求項4に記載の防眩性積層体。
  6. 防眩性ハードコート層(B)の表面において、上記方法によって求められた突起高さに対する突起頻度をプロットした突起分布の半値幅W(単位:nm)、および突起分布の高さH(単位:Counts)が下記式(1)を満たす請求項1〜5のいずれか1項に記載の防眩性積層体。
    H≦23×W ・・・(1)
  7. 防眩性ハードコート層(B)上に、反射防止層(E)が設けられてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の防眩性積層体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の防眩性積層体を用いた表示装置。
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