JP2003026832A - 防眩性ハードコートフィルム及びその製造方法 - Google Patents

防眩性ハードコートフィルム及びその製造方法

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JP2003026832A
JP2003026832A JP2001216048A JP2001216048A JP2003026832A JP 2003026832 A JP2003026832 A JP 2003026832A JP 2001216048 A JP2001216048 A JP 2001216048A JP 2001216048 A JP2001216048 A JP 2001216048A JP 2003026832 A JP2003026832 A JP 2003026832A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画像の視認性と、防眩性および耐擦傷性
との間のバランスに優れるとともに、製造が容易な防眩
性ハードコートフィルムおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 防眩性ハードコートフィルムおよびその
製造方法を提供するにあたり、混合溶剤を蒸発させて、
硬化性透明樹脂と、残留溶剤との間の相分離およびはく
り現象を利用し、基材上に、ハードコート層として、硬
化性透明樹脂の硬化物からなる点状物を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩性と、ハード
コート性(耐擦傷性)とを兼ね備え、液晶表示装置等の
表示機器(ディスプレイ)に用いられる防眩性ハードコ
ートフィルム、およびその製造方法に関する。特に、製
造が容易であって、表示機器に使用した場合に、優れた
視認性やハードコート性が得られる防眩性ハードコート
フィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CRT(ブラウン管)や、液晶表
示装置などのディスプレイにおいては、表示画面に外光
が入射し、この外光が表示画面で反射されて視覚者に認
識されるいわゆるグレア(あるいはギラツキと称される
場合がある。)により、表示画像を認識することが困難
となる場合がある。特に近年は、ディスプレイが大型化
しており、外光の反射面積が大きく、しかもフラット化
されているために、このようなグレアを防止すること
が、ますます重要な課題となっている。
【0003】そこで、このような問題を解決するため
に、種々のディスプレイに対して、ハードコートフィル
ムを設けるとともに、その表面を粗面化する防眩処理が
施されている。そして、このように粗面化する防眩処理
方法は、以下の2つの方法に大別することができる。 (1)ハードコート層の表面を物理的手法により粗面化
する。 (2)ハードコート層の形成材料中に、フィラーを混入
する。 しかしながら、(1)の物理的手法により粗面化する防
眩処理方法では、物理的手法の操作が煩雑である上、均
一に処理することが困難であった。また、物理的手法に
より防眩化を図るためには、比較的大きな凹凸を設ける
必要があり、例えば、精細化されたLCD(液晶ディス
プレイ)においては、表示画像の視認性が不十分になる
という問題を有していた。また、(2)のフィラーを混
入する防眩処理方法では、フィラーとして微細なシリカ
粒子を使用した場合であっても、通常その平均直径は
1.5〜7μm程度と大きいために、表示画像の視認性
が不十分になりやすいという問題が見られた。しかも、
ハードコート層の形成材料中でフィラーが沈降しやす
く、貯蔵安定性や取り扱い性が容易でないという問題も
見られた。
【0004】そこで、特開昭61−11781号公報に
は、図10に示すように、基材115上に撥水性透明樹
脂からなる第1の層116を設けるとともに、その上に
非撥水性透明樹脂からなる第2の層117をさらに設け
て、いわゆるはじきにより微細な凹凸を設けた表示装置
の防眩構造110が開示されている。しかしながら、第
1の層(撥水性樹脂)と、第2の層(非撥水性透明樹
脂)との間の密着力が乏しいために、第2の層が第1の
層から容易に剥離してしまい、ハードコート層としての
機能に乏しかった。また、シリコーン樹脂等からなる比
較的厚い第1の層を設けなければならないために、表示
画像の視認性が不十分になるという問題もいまだ解決さ
れていなかった。さらには、第2の層を形成するに際し
て、撥水性樹脂からなる第1の層と、非撥水性透明樹脂
との間のはじき現象を利用しているため、はじき性が周
囲の環境条件に伴い変化してしまい、第2の層を安定し
て製造することが困難であるという問題も見られた。
【0005】また、特開平2000−234073号公
報には、ハードコート層の厚さを3μm以下の値とした
場合であっても、優れた耐擦傷性を有するハードコート
基材(ハードコートシート)を提供することを目的とし
て、基材上に、所定量のシリコーンオイルを含有する活
性化エネルギー線硬化性化合物からなるハードコート層
を設けたハードコート基材が開示されている。しかしな
がら、開示されたハードコート基材は、ハードコート層
の厚さと、耐擦傷性との関係のみを考慮しており、外光
がハードコート層でそのまま反射されてしまうという問
題が見られた。したがって、開示されたハードコート基
材では、防眩性に乏しく、グレアの発生を防止すること
が困難であった。また、開示されたハードコート基材を
長期的に使用した場合や、高温条件で使用した場合、シ
リコーンオイルがハードコート層からブリードするとい
う問題も見られた。
【0006】また、特開平2000−338310号公
報には、図11に示すように、基材122と、非凝集性
の透光性微粒子124を透光性樹脂123中に分散させ
た光拡散性樹脂膜と、からなる防眩フィルム120であ
って、以下の構成要件を必須とする防眩フィルム120
が開示されている。 透光性微粒子の粒径が1.0〜5.0μmの範囲内の
値である。 透光性微粒子と透光性樹脂との間の屈折率差が0.0
5〜0.15の範囲内の値である。 透光性樹脂100重量部に対する透光性微粒子の添加
量が5〜30重量部の範囲内の値である。 光拡散性樹脂膜の表面粗さとして、中心線平均あらさ
(Ra)が0.12〜0.30の範囲内の値であり、か
つ、10点平均あらさ(Rz)が1.0〜2.9の範囲
内の値である。 しかしながら、開示された防眩フィルムは、所定粒径お
よび所定屈折率を有するとともに、非凝集性の透光性微
粒子を多量に添加しなければならず、製造コストが高く
なり、経済的に不利であるという問題が見られた。ま
た、多量に添加した透光性微粒子が沈降しやすく、防眩
フィルム用材料の貯蔵安定性に乏しいという問題も見ら
れた。さらに、開示された防眩フィルムは、光拡散性樹
脂膜の表面粗さ(RaおよびRz)の値をいずれも厳格
に制御しなければならず、製造管理上の制約が厳しいと
いう問題も見られた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の発明
者らは、ハードコート層として、硬化性透明樹脂の硬化
物からなる微細な点状物を用いることにより、撥水性樹
脂層を設けたり、フィラーを凝集させることなく、混合
溶剤との相分離を利用して、容易に製造することができ
ることを見出した。また、表示機器に使用した場合に、
視認性に優れ、しかも、フィラーを添加しなくとも、あ
るいは、フィラーの添加量を低下させたとしても、優れ
たハードコート性が得られることを見出し、本発明を完
成した。すなわち、本発明の目的は、表示機器に使用し
た場合に、優れた視認性や耐擦傷性が得られる防眩性ハ
ードコートフィルムを提供することにある。また、本発
明の別の目的は、硬化性透明樹脂と、混合溶剤との相分
離を利用して、容易に製造することが可能であって、表
示機器に使用した場合に、優れた視認性や耐擦傷性が得
られる防眩性ハードコートフィルムを効率良く得られる
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
に、ハードコート層が設けてあるハードコートフィルム
であって、ハードコート層が、硬化性透明樹脂の硬化物
からなる点状物であることを特徴とする防眩性ハードコ
ートフィルムが提供され、上述した問題を解決すること
ができる。すなわち、ハードコート層を点状物から構成
することにより、表示機器に使用した場合に、優れた防
眩性が得られる一方、優れた視認性や耐擦傷性を得るこ
とができる。また、このような構造の防眩性ハードコー
トフィルムであれば、例えば、撥水性樹脂層を設けるこ
となく、混合溶剤との相分離および電離放射線硬化等の
手法により、容易かつ迅速に製造することができる。
【0009】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムを構成するにあたり、硬化性透明樹脂の硬化物に対す
る、水の接触角を10〜120°の範囲内の値とするこ
とが好ましい。このように構成すると、硬化性透明樹脂
と、混合溶剤(水を含む場合がある。)との間の相分離
(はじきを含む。)を利用して、ハードコート層を構成
する点状物の高さや、大きさを容易に制御することがで
きる。
【0010】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムを構成するにあたり、硬化性透明樹脂の基材に対する
接触角を、10〜120°の範囲内の値とすることが好
ましい。このように構成すると、ハードコート層を構成
する点状物の形成が容易になって、当該点状物の高さ
や、大きさを精度良く制御することができる。
【0011】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムを構成するにあたり、点状物の平均直径を1〜500
μmの範囲内の値とするとともに、点状物の高さを0.
1〜250μmの範囲内の値とすることが好ましい。こ
のように構成すると、防眩性ハードコートフィルムの視
認性と、防眩性および耐擦傷性とのバランスをさらに良
好なものとすることができる。
【0012】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムを構成するにあたり、点状物の平面形状が、円形及び
異形、あるいはいずれか一方の形状であることが好まし
い。このように構成すると、防眩性ハードコートフィル
ムの視認性と、耐擦傷性とのバランスをさらに良好なも
のとすることができる。
【0013】また、本発明の別の態様は、基材上に、ハ
ードコート層が設けてあるハードコートフィルムの製造
方法であって、硬化性透明樹脂と、当該硬化性透明樹脂
の良溶媒および貧溶媒からなる混合溶剤と、を含有する
塗布液を、基材上に塗布する工程と、混合溶剤を蒸発さ
せるとともに、硬化性透明樹脂を相分離させて、点状物
を形成する工程と、形成された硬化性透明樹脂の点状物
を硬化させる工程と、を含むことを特徴とする防眩性ハ
ードコートフィルムの製造方法である。このように実施
することにより、硬化性透明樹脂と、混合溶剤との間の
相分離を利用して、ハードコート層を、硬化性透明樹脂
の硬化物からなる点状物から容易に構成することができ
る。したがって、表示機器等に使用した場合に、防眩
性、視認性および耐擦傷性のバランスに優れた防眩性ハ
ードコートフィルムを効率的に製造することができる。
【0014】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムの製造方法を実施するにあたり、硬化性透明樹脂の硬
化物に対する、水の接触角を10〜120°の範囲内の
値とするとともに、貧溶媒として、少なくとも水を含む
混合溶剤を使用することが好ましい。このように実施す
ることにより、揮発性溶剤を蒸発させた後に、硬化性透
明樹脂と、例えば、残留溶剤である水とを容易に相分離
させることができ、ハードコート層を、硬化性透明樹脂
の硬化物からなる点状物から容易に構成することができ
る。
【0015】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムの製造方法を実施するにあたり、硬化性透明樹脂とし
て、基材に対する接触角が、10〜120°の範囲であ
る硬化性透明樹脂を使用することが好ましい。このよう
に実施することにより、硬化性透明樹脂と、例えば、残
留溶剤である水とが容易に基材上で相分離するととも
に、いわゆるはじき現象が生じて、硬化性透明樹脂から
なる点状物を容易に構成することができる。
【0016】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムの製造方法を実施するにあたり、溶剤を加熱すること
により蒸発させるとともに、当該加熱する際の温度を8
0〜180℃の範囲内の温度とすることが好ましい。こ
のように実施することにより、混合溶剤に水を使用した
場合であっても、硬化性透明樹脂と、例えば、残留溶剤
である水とが容易に基材上で相分離し、硬化性透明樹脂
からなる点状物を容易に構成することができる。
【0017】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムの製造方法を実施するにあたり、塗布液を、基材上に
複数回塗布することが好ましい。このように実施するこ
とにより、所望の点状物を容易に制御、構成することが
でき、より優れた防眩性ハードコートフィルムを製造す
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]第1の実施形
態は、図1(a)にその断面図、図1(b)にその斜視
図を示すように、基材14上に、ハードコート層12が
設けてある防眩性ハードコートフィルム10であって、
ハードコート層12が、硬化性透明樹脂からなる点状物
であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルム1
0である。以下、構成要件ごとに分けて、適宜図面を参
照しながら、防眩性ハードコートフィルムについて具体
的に説明する。
【0019】1.基材 (1)種類 基材の種類としては、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロ
ピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)、ポリサルホン(PS
U)、ポリアクリロニトリル(PAN)、トリアセチル
セルロース(TAC)等の透明樹脂フィルムを挙げるこ
とができる。これらの基材のうち、特に汎用性が高く、
透明性や機械的強度にも優れていることから、ポリエチ
レンテレフタレートやポリカーボネートからなる透明樹
脂フィルムを使用することが好ましい。
【0020】(2)厚さ また、基材の厚さを10〜500μmの範囲内の値とす
ることが好ましい。この理由は、基材の厚さが10μm
未満の値となると、機械的強度が著しく低下する場合が
あるためであり、一方、基材の厚さが500μmを超え
ると、光透過性が低下して、表示画像の視認性が不十分
になる場合があるためである。したがって、基材の機械
的強度と、光透過性とのバランスがより良好となるため
に、基材の厚さを20〜200μmの範囲内の値とする
ことがより好ましく、25〜200μmの範囲内の値と
することがよりさらに好ましい。
【0021】(3)プライマー層付き基材 また、図2に示すように、基材14の表面に、プライマ
ー層16を設けることが好ましい。この理由は、プライ
マー層を設けることにより、基材と、硬化性透明樹脂か
らなる硬化物との密着力を向上させて、耐擦傷性と防眩
性をさらに向上させることができるためである。ここ
で、プライマー層の構成材料としては、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、およびエポキシ樹脂等の透明樹脂または
半透明樹脂の一種単独または二種以上の組み合わせが挙
げられる。
【0022】また、プライマー層の厚さを0.1〜20
μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、
プライマー層の厚さが0.1μm未満となると、プライ
マー効果が発現しない場合があるためである。一方、プ
ライマー層の厚さが20μmを超えると、防眩性ハード
コートフィルムを構成した場合に、画像の視認性が低下
する場合があるためである。したがって、プライマー効
果と、画像の視認性とのバランスがより良好となるた
め、プライマー層の厚さを1〜15μmの範囲内の値と
することがより好ましく、3〜12μmの範囲内の値と
することがさらに好ましい。ただし、より薄膜の防眩性
ハードコートフィルムを得たい場合には、プライマー層
の厚さを0.1〜5μm未満の範囲内の値とすることも
好ましい。
【0023】(4)表面処理された基材 また、図3に示すように、基材14の表面に、微細な凹
凸32を設けることが好ましい。すなわち、微細な凹凸
を設けるように表面処理を施し、ハードコート層との密
着性を向上させるとともに、隣接する点状物の間のスペ
ースにおいても防眩効果を発揮させるためである。ただ
し、基本的な防眩効果は点状物によって発揮させるた
め、微細な凹凸は、付加的に防眩効果が生じる程度の形
態であれば良い。ここで、凹凸の高さ(または深さ)を
0.1〜5μmの範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、かかる凹凸の高さが0.1μm未満の値とな
ると、防眩効果やハードコート層との密着力の向上効果
が発現しない場合があるためである。一方、かかる凹凸
の高さが5μmを超えると、基材上に、所望の形状や大
きさの点状物を形成することが困難となる場合があるた
めである。したがって、防眩効果等と、点状物の形成性
とのバランスがより良好なものとなるため、凹凸の高さ
(または深さ)を0.5〜3μmの範囲内の値とするこ
とがより好ましく、1〜2μmの範囲内の値とすること
がさらに好ましい。なお、このような微細な凹凸を設け
る表面処理方法は、特に制限されるものでは無いが、例
えば、サンドブラスト法や溶剤処理法、あるいはコロナ
放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン
・紫外線照射処理などの酸化処理が好適な処理方法とし
て挙げられる。
【0024】(5)粘着剤層付き基材 また、図4に示すように、基材14の裏面、すなわち、
ハードコート層12が形成されている面の反対の面に、
粘着剤層(接着剤層を含む。)42を設けることが好ま
しい。このように粘着剤層を設けると、耐擦傷性、耐磨
耗性や防眩性を必要としている被着体、例えば、各種表
示機器はもちろんのこと、建物や車両の窓ガラス等に対
しても、任意に貼着することが可能となるためである。
ここで、好ましい粘着剤として、天然ゴム、合成ゴム、
アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ウレタン
系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。また、粘着
剤には、本発明の目的を逸脱しない範囲で、必要に応じ
て粘着付与剤、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、架橋剤等を配合することができる。なお、粘着剤
の厚さを、通常5〜100μmの範囲内の値とすること
が好ましく、10〜50μmの範囲内の値とすることが
より好ましい。
【0025】2.ハードコート層 (1)硬化性透明樹脂 本発明の硬化性透明樹脂は、以下に説明するような主剤
と、硬化剤と、その他の添加剤等から構成することが好
ましい。
【0026】主剤 硬化性透明樹脂の主剤の種類としては特に制限はなく、
従来公知のものの中から選択でき、例えば、電離放射線
硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。電離放射線硬
化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アク
リル系モノマーやアクリル系オリゴマーが好ましい。こ
のようなアクリル系モノマーやアクリル系オリゴマーと
しては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレー
ト、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)ア
クリレート、EO変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、ア
リル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシア
ヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ジベンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イ
ソシアヌレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等が
挙げられる。
【0027】また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、
シリコーン樹脂等が挙げられるが、エポキシ樹脂および
ポリエステル樹脂が好ましく、エポキシ樹脂がより好ま
しい。このようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェニルノ
ボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類のグ
リシジルエーテル;ブタンジオール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類の
グリシジルエーテル、フタル酸、イソフタル酸、テトラ
ヒドロフタル酸等のカルボン酸のグリシジルエーテル、
アニリンイソシアヌレート等の窒素原子に結合した活性
水素をグリシジル基で置換したグリシジル型またはアル
キルグリシジル型エポキシ樹脂;ビニルシクロヘキセン
エポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−ジシクロヘキサンカルボキシレート、2−
(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ
(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン
等のように分子内の炭素―炭素二重結合を例えば酸化す
ることによりエポキシ基が導入された、いわゆる脂環型
エポキシなどを挙げることができる。
【0028】硬化剤 また、得られる点状物の強度や密着性を向上させるため
に、主剤である硬化性透明樹脂の硬化剤(放射線硬化剤
や熱硬化剤、あるいは硬化触媒や硬化促進剤を含む。)
を添加することが好ましい。
【0029】電離放射線硬化樹脂を硬化させるための放
射線硬化剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノ
ン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチル
チオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒド
ロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−
フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベン
ゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアン
トラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ
−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2
−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2
−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチル
ケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメ
チルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。
【0030】また、溶剤を蒸発させる際に加熱しても、
分解や劣化が少ない放射線硬化剤として、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される
数平均分子量が、500〜1,000程度のオリゴマー
タイプの放射線硬化剤を好ましく用いることができる。
このようなオリゴマータイプの放射線硬化剤としては、
具体的に、ポリ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチ
ルビニル)フェニル]プロパノン]、ポリ[2-ヒドロキシ-
2-メチル-1-[4-(1-ビニルーフェニル)]プロパノン]、ポ
リ[2-ヒドロキシ-2-エチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェ
ニル]プロパノン]、ポリ[2-ヒドロキシ-2-エチル-1-[4-
ビニル-フェニル]プロパノン]、ポリ[2-ヒドロキシ-2-
メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]ブタノン]、ポ
リ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチル-フェニル)]
ブタノン]、ポリ[2-ヒドロキシ-2-エチル-1-[4-(1-メチ
ルビニル)フェニル]ブタノン]、ポリ[2-ヒドロキシ-2-
エチル-1-[4-ビニル-フェニル]ブタノン]、等が挙げら
れる。
【0031】また、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂に
好適な硬化剤としては、ジエチレントリアミン及びトリ
エチレンテトラミン等の直鎖脂肪族アミン、N-アミノ
エチルピペラジン及びビス(4-アミノシクロヘキシル)
メタン等の脂肪族アミン、m-キシレンジアミン及びジ
アミノジフェニルメタン等の芳香族アミン、各種ポリア
ミドや変性ポリアミン、無水フタル酸、無水トリメリッ
ト酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック
酸、無水ピロメリット酸、フェノールノボラック樹脂、
およびザイロック樹脂などが挙げられる。なお、これら
の硬化剤は一種を単独で用いてもよいし、あるいは二種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】また、硬化性透明樹脂の主剤100重量部
に対し、硬化剤の添加量を0.5〜30重量部の範囲内
の値とすることが好ましい。この理由は、かかる硬化剤
の添加量が0.5重量部未満の値となると、硬化性透明
樹脂の硬化が不十分となる場合があるためである。一
方、かかる硬化剤の添加量が30重量部を超えると、硬
化性透明樹脂の硬化性の制御が困難となったり、貯蔵安
定性が低下したりする場合があるためである。したがっ
て、硬化性透明樹脂の主剤100重量部に対し、硬化剤
の添加量を1〜20重量部の範囲内の値とすることがよ
り好ましく、2〜15重量部の範囲内の値とすることが
さらに好ましい。なお、硬化性透明樹脂の主剤が、自己
架橋性の樹脂の場合や、後述するように、電子線架橋さ
せる場合には、上述した硬化剤の使用は不要である。
【0033】プレポリマー 添加剤として、硬化性透明樹脂中に、基材との間の密着
力を向上させるために、プレポリマーを添加することが
好ましい。このようなプレポリマーとしては、ポリエス
テルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタ
ンアクリレート系、ポリオールアクリレート系などが挙
げられる。
【0034】接触角1(対硬化物) 硬化性透明樹脂の硬化物に対する、水の接触角を10〜
120°の範囲内の値とすることが好ましい。この理由
は、硬化性透明樹脂と、混合溶剤(水を含む場合があ
る。)との相分離およびはじき現象を利用して、硬化性
透明樹脂の硬化物からなる点状物の高さや、大きさを容
易に制御することができるためである。すなわち、水に
対する接触角が10°未満の値となると、相分離および
はじき現象を利用して、点状物を形成することが困難と
なる場合があるためであり、一方、水に対する接触角が
120°を超えると、点状物の高さや、大きさの制御が
困難となる場合があるためである。したがって、硬化性
透明樹脂の硬化物における水に対する接触角を20〜1
00°の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜
90°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。な
お、硬化物に対する水の接触角は、シリコーンアクリレ
ートの添加量を変えることによっても変更することがで
きるし、あるいは、硬化性透明樹脂中に、フッ素含有シ
ランカップリング剤や、アミノシランカップリング剤等
を添加することによっても、適宜変更することができ
る。
【0035】接触角2(対基材) 硬化性透明樹脂の基材に対する接触角を10〜120°
の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、硬化
性透明樹脂と、混合溶剤(水を含む場合がある。)との
相分離およびはじき現象を利用して、硬化性透明樹脂の
硬化物からなる点状物の高さや、大きさを容易に制御す
ることができるためである。すなわち、かかる基材に対
する接触角が10°未満の値となると、硬化性透明樹脂
と、溶剤とが相分離した場合であっても、はじき現象が
生じずに、点状物として形状を維持することが困難とな
る場合があるためである。一方、かかる基材に対する接
触角が120°を超えると、点状物の高さや、大きさの
制御が困難となる場合があるためである。したがって、
硬化性透明樹脂の基材に対する接触角を20〜100°
の範囲内の値とすることがより好ましく、30〜90°
の範囲内の値とすることがさらに好ましい。なお、硬化
性透明樹脂の基材に対する接触角は、硬化性透明樹脂や
基材の種類をそれぞれ変えることによっても変更するこ
とができるし、あるいは、上述したように、硬化性透明
樹脂中に、フッ素含有シランカップリング剤や、アミノ
シランカップリング剤、あるいはシリコーンアクリレー
ト等を添加することによっても、適宜変更することがで
きる。
【0036】フィラー 硬化性透明樹脂(その硬化物からなる点状物12)中
に、防眩性及び耐擦傷性を向上させるために、図5に示
すように、各種フィラー52を0.01〜10重量%の
範囲で含有させることが好ましい。このようなフィラー
としては、例えば、シリカ粒子、ジルコニア粒子、アン
チモンドープ錫粒子、酸化チタン粒子、ポリエステル粒
子、ポリスチレン粒子等の一種単独、または二種以上の
組み合わせを挙げることができる。特に、シリカ粒子を
添加する場合、コロイド状シリカ粒子の凝集物であっ
て、その平均直径を0.3〜30μmの範囲としたシリ
カ粒子を使用することが好ましい。この理由は、シリカ
粒子の平均直径が0.3μm未満では防眩性が十分に発
揮されない場合があるためであり、一方、シリカ粒子の
平均直径が30μmを超えると、ハードコート層の表面
が粗くなって、視認性が低下する場合があるためであ
る。したがって、防眩性及び視認性のバランスがより良
好となることから、特に好ましいシリカ粒子の平均直径
は、0.5〜10μmの範囲内の値である。
【0037】(2)点状物 高さ 点状物の高さ、すなわち、ハードコート層の厚さを0.
1〜250μmの範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、点状物の高さが0.1μm未満となると、ハ
ードコートフィルムの防眩性や耐擦傷性が低下する場合
があるためである。一方、点状物の高さが250μmを
超えると、ハードコートフィルムの視認性が低下した
り、形状を制御したりすることが困難となる場合がある
ためである。したがって、ハードコートフィルムの防眩
性等と、視認性とのバランスがより良好となることか
ら、点状物の高さを0.2〜100μmの範囲内の値と
することがより好ましく、0.3〜50μmの範囲内の
値とすることがさらに好ましい。なお、かかる点状物の
高さ(ハードコート層の厚さ)は、例えば、基材表面か
ら点状物の頂点までの直線距離として、断面写真から測
定することができる。
【0038】平均直径 また、点状物の平均直径(円相当)を1〜500μmの
範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる
点状物の平均直径が1μm未満となると、ハードコート
フィルムの防眩性の均一性や耐擦傷性が低下する場合が
あるためである。一方、点状物の平均直径が500μm
を超えると、ハードコートフィルムの視認性が低下する
場合があるためである。したがって、ハードコートフィ
ルムの防眩性の均一性等と、視認性とのバランスがより
良好となることから、点状物の平均直径(円相当)を3
〜100μmの範囲内の値とすることがより好ましく、
5〜50μmの範囲内の値とすることがさらに好まし
い。なお、かかる点状物の平均直径は、例えば、光学顕
微鏡と、画像処理装置とを組み合わせて測定することが
できる。
【0039】ピッチ また、ハードコート層における隣接する点状物間のピッ
チを500μm以下の値とすることが好ましい。この理
由は、かかる隣接する点状物間の500μmを超える
と、ハードコートフィルムの防眩性や耐擦傷性が低下す
る場合があるためである。ただし、過度に隣接する点状
物間のピッチが狭くなると、一回の塗布工程により、狭
いピッチの点状物を形成することが困難となる場合があ
る。したがって、ハードコートフィルムの視認性と防眩
性の均一性等とのバランスがより良好となることから、
ハードコート層における隣接する点状物間のピッチを1
50μm以下の値とすることがより好ましく、50μm
以下の値とすることがさらに好ましい。なお、かかる隣
接する点状物間のピッチは、例えば、光学顕微鏡と、画
像処理装置とを組み合わせて測定することができる。
【0040】形状 また、ハードコート層における点状物の平面形状を円形
(楕円等を含む。)および異形(V字型、くさび型、コ
の字型、半円形、三日月型等を含む。)、あるいはいず
れか一方の平面形状とすることが好ましい。この理由
は、点状物の平面形状をこのように制御することによ
り、防眩性ハードコートフィルムの視認性と、耐擦傷性
との間のバランスをさらに良好なものとすることができ
るためである。また、かかる点状物の平面形状は、使用
する硬化性透明樹脂の種類、混合溶剤の種類および添加
量、加熱温度等を適宜変更することにより、制御するこ
とができる。そして、かかる点状物の平面形状は、例え
ば、光学顕微鏡と、画像処理装置とを組み合わせて測定
される真円度から判断することができる。なお、ハード
コート層における点状物の形状に関し、隣接する点状物
同士の関係においては必ずしも独立している必要はな
く、所定の凹凸を有することを条件として、当該点状物
の底部において、連続層を形成していることも好まし
い。このように構成すると、点状物が、隣接する点状物
同士で強固に固定されるため、より優れた耐擦傷性を得
ることができる。
【0041】存在位置 ハードコート層における点状物の存在位置としては、基
材全面に設けてもよいし、図6(a)に示すように、防
眩性ハードコートフィルムの少なくとも周辺部(記号A
で示される領域)に設けてもよい。上記のような配置に
すると、外光の反射がほとんど問題とならない防眩性ハ
ードコートフィルムの中央部(記号Bで示される領域)
では、防眩性よりも視認性が問題となるため、点状物を
意図的に設けないことにより、防眩性ハードコートフィ
ルムの視認性を十分に確保することができるためであ
る。一方、外光が反射しやすく、耐擦傷性や防眩性が特
に問題となる防眩性ハードコートフィルムの周辺部で
は、点状物を集中的に設けることにより、視認性は若干
低下するものの、優れた耐擦傷性や防眩性の特性が得ら
れるためである。
【0042】また、ハードコート層における点状物の存
在位置を考慮して、点状物の個数を変化させることが好
ましい。すなわち、図6(b)に示すように、防眩性ハ
ードコートフィルムの周辺部(記号Aで示される領域)
における点状物の個数を、中央部(記号Bで示される領
域)における点状物の個数をよりも多くすることが好ま
しい。また、図示はしないが、防眩性ハードコートフィ
ルムにおける点状物の個数を、周辺部から中央部に向か
って、段階的(グラディエーション的)に点状物の個数
を少なくすることも好ましい。この理由は、外光による
グレアは、眩性ハードコートフィルムの周辺部において
発生しやすいため、このように周辺部に点状物を多めに
配置することにより、防眩効果を効果的に発揮させるこ
とができるためである。一方、中央部では、点状物を少
なめに配置し、防眩効果が若干低下したとしても、それ
ほどグレアの発生が問題とならず、逆に点状物が少ない
ために、より優れた視認性が得られるためである。
【0043】(3)オーバーコート層 図7に示すように、点状物12の周囲を全部または一部
を覆うように、オーバーコート層72を設けることが好
ましい。このようにオーバーコート層を設けることによ
り、点状物と、基材との間の密着力が向上し、結果とし
てハードコート層の耐擦傷性を向上させることができ
る。また、このように構成すると、防眩性に加えて、防
汚性、易洗浄性、光反射防止性等の性質を付与すること
もできる。
【0044】ここで、オーバーコート層の厚さを0.0
01〜20μmの範囲内の値とすることが好ましく、
0.001〜15μmの範囲内の値とすることがより好
ましく、0.001〜10μmの範囲内の値とすること
がさらに好ましい。この理由は、かかるオーバーコート
層の厚さが0.001μm未満の値となると、オーバー
コート層の効果が発現しない場合があるためであり、一
方で20μmを超えると凹凸部を平滑に埋めてしまう場
合があるためである。また、オーバーコート層の構成材
料としては、透明または半透明であることが好ましい。
そして、前述した有機系樹脂の他に、無機系のセラミッ
ク材料や、シリコーン樹脂等の材料を用いることもでき
る。さらに、オーバーコート層として前述した材料を単
独、あるいは二種類以上を混合して形成することもでき
るし、複数層からなるオーバーコート層を形成すること
もできる。なお、オーバーコート層の形成方法について
も特に制限されるものでは無いが、公知の成膜方法、例
えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート
法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート
法などの成膜方法を用いることが好ましい。また、オー
バーコート層として、より均一な薄膜を得たい場合に
は、例えば、蒸着方法やスパッタリング法などの成膜方
法を用いることもできる。
【0045】3.ハードコート層の特性 (1)鉛筆硬度 ハードコートフィルムにおけるハードコート層の硬度
を、鉛筆硬度でH以上の値とすることが好ましい。この
理由は、鉛筆硬度でH以上の値であれば、ハードコート
フィルムとして実用上、許容できる耐擦傷性(耐スクラ
ッチ性)が得られるためである。また、耐擦傷性をより
十分なものとするとともに、材料選択の巾が過度に制限
されないように、鉛筆硬度を2H〜7Hの範囲内の値と
することがより好ましい。 なお、かかる鉛筆硬度は、
後述する実施例1に記載の方法(JIS K5400準拠)によ
り測定することができる。
【0046】(2)全光線透過率 また、ハードコートフィルムの全光線透過率を80〜9
3%の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、
かかる全光線透過率が80%未満となると、ハードコー
トフィルムの視認性が低下する場合があるためである。
一方、かかる全光線透過率が93%を超えると、ハード
コートフィルムの防眩性や耐擦傷性が相対的に低下する
場合があるためである。したがって、ハードコートフィ
ルムの視認性と防眩性の均一性とのバランスがより良好
となることから、ハードコート層における全光線透過率
を83〜92%の範囲内の値とすることがより好まし
く、85〜91%の範囲内の値とすることがさらに好ま
しい。なお、かかる全光線透過率は、後述する実施例1
に記載の方法(JIS K6714準拠)により測定することが
できる。
【0047】(3)ヘイズ値 ハードコートフィルムにおけるハードコート層のヘイズ
値を2〜40%の範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、かかるヘイズ値が2%未満の値となると、防
眩性が不十分となる場合があるためである。一方、かか
るヘイズ値が40%を超えると、透過鮮明度が相対的に
低下し、視認性が低下する場合があるためである。した
がって、かかるヘイズ値を3〜30%の範囲内の値とす
ることがより好ましく、4〜25%の範囲内の値とする
ことがさらに好ましい。なお、かかるヘイズ値は、後述
する実施例1に記載の方法(JIS K6714準拠)により測
定することができる。
【0048】(4)光沢度 ハードコートフィルムにおけるハードコート層の60°
光沢度を15〜130%の範囲内の値とすることが好ま
しい。この理由は、かかる60°光沢度が15%未満の
値となると、著しく透過鮮明度が低下し、視認性が低下
する場合があるためである。一方、かかる60°光沢度
が130%を超えると、充分な防眩性が得られない場合
があるためである。したがって、かかる60°光沢度を
40〜100%の範囲内の値とすることがより好まし
い。なお、かかる光沢度は、後述する実施例1に記載の
方法(JIS K5400準拠)により測定することができる。
【0049】[第2の実施形態]第2の実施形態は、図
8に示すように、基材14上に、ハードコート層12が
設けてある防眩性ハードコートフィルムの製造方法であ
って、以下の工程を含むことを特徴としている。 少なくとも硬化性透明樹脂と、混合溶剤と、を含む塗
布液(ハードコート剤)を、基材上に塗布する工程(以
下、塗布工程と称する場合がある。) 混合溶剤を蒸発させ、硬化性透明樹脂を相分離させる
工程(以下、相分離工程と称する場合がある。) 硬化性透明樹脂を硬化させて点状物を形成する工程
(以下、硬化工程と称する場合がある。)
【0050】1.塗布工程 (1)ハードコート剤の調製工程 配合材料を均一に混合し、ハードコート層形成用のハー
ドコート剤を調製する工程である。このハードコート剤
の調製は、少なくとも(A)成分の硬化性透明樹脂の主
剤と、(B)成分の硬化性透明樹脂の硬化剤(硬化触媒
を含む。)と、(C)成分の混合溶剤と、を均一に混合
することにより行われる。
【0051】(A)成分 第1の実施形態において説明した硬化性透明樹脂と同様
の内容とすることができる。
【0052】(B)成分 第1の実施形態において説明した硬化剤と同様の内容と
することができる。ただし、(A)成分の硬化性透明樹
脂が、自己架橋型の場合には、(B)成分の硬化剤の添
加は不要である。
【0053】(C)成分 (C)成分の混合溶剤としては、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブ
チルアルコール、ペンチルアルコール、エチルセロソル
ブ、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、および
水等の二種以上の組み合わせが挙げられる。そして、こ
れらの溶剤のうち、硬化性透明樹脂の良溶媒と、貧溶媒
とからなる混合溶剤を使用することが好ましい。また、
アクリルモノマー等の硬化性透明樹脂を容易に溶解でき
るとともに、かかる硬化性透明樹脂の貧溶媒である水と
も容易に溶解できることから、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール等のアルコール類と、水とからなる混合溶剤
を使用することが好ましい。また、アルコール類と、水
とからなる混合溶剤を使用する場合、その混合比率(重
量基準)を10/90〜90/10の範囲内の値とする
ことが好ましく、20/80〜80/20の範囲内の値
とすることがより好ましい。
【0054】また、(A)成分の硬化性透明樹脂100
重量部に対し、(C)成分の混合溶剤の添加量を50〜
10,000重量部の範囲内の値とすることが好まし
い。この理由は、かかる(C)成分の混合溶剤の添加量
が50重量部未満の値となると、加熱による混合溶剤の
蒸発が速すぎて、硬化性透明樹脂と、混合溶剤との間の
相分離が不十分となり、所望の点状物を形成することが
困難となる場合があるためである。一方、かかる(C)
成分の混合溶剤の添加量が10,000重量部を超える
と、加熱による混合溶剤の蒸発に時間がかかりすぎて、
硬化性透明樹脂と、混合溶剤との間の相分離が不十分と
なり、所望の点状物を形成することが困難となる場合が
あるためである。したがって、(A)成分の硬化性透明
樹脂100重量部に対し、(C)成分の混合溶剤の添加
量を100〜5,000重量部の範囲内の値とすること
がより好ましく、150〜3,000重量部の範囲内の
値とすることがさらに好ましい。
【0055】その他ハードコート剤には、所望により
消泡剤やレベリング剤などの公知の添加剤を配合するこ
とができる。
【0056】(2)ハードコート剤の塗布工程 次に、図8(a)に示すように、基材14を準備した
後、図8(b)に示すように、(1)で調整されたハー
ドコート剤を、膜厚が0.5〜20μmとなるように塗
工し、好ましくは1〜15μm、より好ましくは2〜1
0μmの塗膜81になるように塗工することが好まし
い。また、塗膜の厚さは、ハードコート剤の固形分濃度
及び硬化後のハードコート層の密度から、必要なハード
コート剤の塗工量を算出することによっても制御するこ
とができる。また、塗工方法についても特に制限される
ものではないが、公知の方法、例えばバーコート法、ナ
イフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダ
イコート法などを用いることができる。さらに、ハード
コート剤の塗布工程において、ハードコート剤を複数回
塗布してもよい。具体的に、2〜5回、塗布することが
好ましい。このようにハードコート剤を複数回塗布する
ことにより、所望の点状物を容易に制御、構成すること
ができ、より防眩性に優れたハードコートフィルムを製
造することができる。
【0057】2.相分離工程 次いで、図8(c)に示すように、ハードコート剤の塗
膜を加熱し、混合溶剤の一部(良溶媒)を蒸発させ、ハ
ードコート剤と、残留溶剤(貧溶媒)とを相分離させる
とともに、基材に対してはじき現象を生じさせて、未硬
化状態のハードコート剤からなる点状物85を形成する
工程である。すなわち、混合溶剤中の一部の溶剤を加熱
して蒸発させるとともに、ハードコート剤と、残留溶剤
とを非相溶状態となり相分離するとともに、基材に対す
るはじき現象を利用して、ハードコート剤からなる点状
物を形成する工程である。ただし、相分離およびはじき
現象によって、隣接する点状物同士が、完全に独立して
存在する必要はなく、例えば、点状物の底部において、
接触または連続層を形成していても良い。
【0058】(1)加熱温度 加熱温度は、未硬化状態のハードコート剤と、残留溶剤
とが非相溶状態となって、相分離するともに、基材に対
してはじき現象が生じる程度の温度であれば良い。具体
的に、加熱温度を80〜180℃の範囲内の値とするこ
とが好ましい。この理由は、かかる加熱温度が80℃未
満の値となると、混合溶剤の蒸発の制御が不十分となる
場合があるためである。一方、かかる加熱温度が180
℃を超えると、混合溶剤の蒸発速度が速すぎて、硬化性
透明樹脂の相分離が困難となったり、良好なはじき現象
が生じなかったりする場合があるためである。したがっ
て、加熱温度を80〜160℃の範囲内の値とすること
がより好ましく、90〜140℃の範囲内の値とするこ
とがさらに好ましい。
【0059】(2)二段階加熱 また、混合溶剤、例えば、水と、揮発性溶剤とが別々に
蒸発できるように、加熱温度を異ならせる二段階加熱を
実施してもよい。なお、二段階加熱方式を実施する場
合、例えば、温風乾燥方式や高周波誘電過熱方式、ある
いは、赤外線加熱方式等を適宜組み合わせることが好ま
しい。
【0060】(3)加熱時間 また、加熱時間についても、加熱温度に応じて適宜変更
されるが、例えば、80〜180℃で加熱した場合、3
0秒〜60分の範囲内の値とすることが好ましい。この
理由は、かかる加熱時間が30秒以内の時間となると、
混合溶剤の蒸発が不十分となって、硬化性透明樹脂と、
混合溶剤との間の相分離が不十分となる場合があるため
である。一方、かかる加熱時間が60分を超えると、逆
に、硬化性透明樹脂と、混合溶剤とが一旦相分離した
後、再び相溶したり、混合溶剤が蒸発して形成された点
状物が平滑化したりする場合がある。したがって、硬化
性透明樹脂と、混合溶剤との相分離が、さらに十分なも
のとなるため、加熱時間を60秒〜30分の範囲内の値
とすることがより好ましく、100秒〜10分の範囲内
の値とすることがさらに好ましい。
【0061】3.硬化工程 (1)放射線硬化1 次いで、図8(d)に示すように、加熱工程を経たハー
ドコート剤の塗工物(硬化性透明樹脂)に対して、電離
放射線87、例えば紫外線を照射して硬化させ、点状物
からなるハードコート層12を形成することが好まし
い。すなわち、硬化性透明樹脂と、混合溶剤との間で、
相分離が生じた後、硬化性透明樹脂をすばやく放射線硬
化し、点状物を形成することが好ましい。ここで、放射
線としては、紫外線や電子線を使用することが好まし
い。また、放射線の照射量についても特に制限されるも
のではないが、例えば、紫外線を照射した場合、その照
射量を100〜500mJ/cm2の範囲内の値とする
ことが好ましい。この理由は、紫外線照射量が100m
J/cm2未満の値となると、ハードコート剤の硬化が
不十分となって、ハードコート層の耐擦傷性が低下する
場合があるためである。一方、紫外線照射量が500m
J/cm2を超えると、基材を損傷したり、オゾン発生
が過度に多くなったりする場合があるためである。した
がって、ハードコート剤の硬化性と、基材を損傷性等と
のバランスがより良好なものとなるため、紫外線照射量
を150〜400mJ/cm2の範囲内の値とすること
がより好ましい。なお、放射線として、電子線を用いた
場合には、その照射量を1〜5Mradの範囲内の値と
することが好ましい。また、放射線照射装置(紫外線照
射装置や電子線照射装置)についても特に制限はなく、
例えば高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、ヒュージョンHランプなどを用いた公知の紫
外線照射装置や、電子線照射装置を使用することができ
る。
【0062】(2)放射線硬化2 また、硬化性透明樹脂105を硬化させる際に、図9
(a)に示すように、光透過部103と、非透過部10
4とを有するフォトマスク101を介して、放射線10
2、例えば紫外線や電子線を照射することが好ましい。
このように実施すると、後に非透過部における未硬化部
分を現像することにより、点状物の形状やピッチ等の制
御が極めて容易となるためである。すなわち、硬化性透
明樹脂と、混合溶剤との間の相分離が不十分であったと
しても、フォトマスクを介して、放射線を照射し、さら
に現像することにより、所望の形状の点状物を、分離独
立して形成することができるためである。なお、図9に
示す例では、未硬化の段階、すなわち、図9(a)に示
すように相分離した段階では、硬化性透明樹脂からなる
点状物は半円形であるが、図9(b)に示すように、フ
ォトマスク105を介して、放射線102を照射し、さ
らに現像することにより、硬化物からなる点状物の縦横
比を調整できるとともに、側面を直線状とすることがで
きる。
【0063】(3)熱硬化 また、硬化性透明樹脂を硬化させる際に、熱硬化するこ
とも好ましい。すなわち、加熱により、硬化性透明樹脂
と、溶剤との間で、相分離が生じた後、続いて硬化性透
明樹脂を熱硬化することにより、点状物を容易に形成す
ることができる。また、オーブン等の既存の設備によっ
て、硬化性透明樹脂を熱硬化することができるため、放
射線照射装置等の特殊な設備が不要であり、経済的であ
る。なお、硬化性透明樹脂を熱硬化するにあたり、例え
ば、120〜180℃で、10〜180分間、加熱する
ことが好ましい。
【0064】
【実施例】以下、防眩性ハードコートフィルムを想定し
た実施例を参照しながら、さらに本発明を詳細に説明す
る。ただし、言うまでも無いが、実施例は本発明の一態
様を示すものであり、本発明の範囲は実施例の記載に制
限されるものでは無い。
【0065】[実施例1] 1.防眩性ハードコートフィルムの作製 (1)ハードコート用塗布液の調製 攪拌機付きの容器内に、ハードコート用塗布液の配合材
料を下記割合で収容した後、攪拌機により均一に混合
し、ハードコート用塗布液(硬化性透明樹脂溶液)を調
製した。 紫外線硬化型アクリル樹脂 10重量部 (ジペンタエリスリトールペンタアクリレート) オリゴマータイプの硬化剤 1重量部 (ポリ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニ
ル)フェニル]プロパノン]) イソプロピルアルコール(IPA)110重量部 精製水 110重量部
【0066】なお、ハードコート用塗布液(硬化性透明
樹脂溶液)の貯蔵安定性を、以下の基準により評価し
た。 ◎:ハードコート用塗布液を48時間静置した後であっ
ても、そのまま使用することができる。 ○:ハードコート用塗布液を24時間静置した後であっ
ても、そのまま使用することができる。 △:ハードコート用塗布液を24時間静置した後に、1
2時間攪拌することにより、使用することができる。 ×:ハードコート用塗布液を24時間静置した後に、1
2時間攪拌しても、沈殿物があり、使用することができ
ない。
【0067】(2)ハードコート層の形成 得られたハードコート用塗布液(硬化性透明樹脂溶液)
を、基材である厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に、塗膜が約10μmの厚さになるよう
に、バーコーターを用いて塗布した。次いで、ハードコ
ート用塗布液からなる塗膜を、オーブン内で、120
℃、1分間の条件で乾燥し、相分離現象を利用して、硬
化性透明樹脂からなる塗膜を点状に配置した。次いで、
点状の塗膜に対して、紫外線照射装置(アイグラフィッ
クス(株)製)を用いて、300mJ/cm2の照射量
となるように紫外線を照射し、ハードコート層として、
硬化性透明樹脂の硬化物からなる点状物を形成した。こ
のようにして、防眩性ハードコートフィルムを作製した
が、ハードコート層を構成する点状物の高さは3μm、
平面形状は異形(くさび型や三日月型を多く含む。)、
平均直径は50μm、隣接ピッチは100μmであっ
た。
【0068】2.防眩性ハードコートフィルムの評価 (1)ヘイズ値 得られた防眩性ハードコートフィルムのヘイズ値を、J
IS K6714に準拠し、ヘイズメーター(日本電色
工業株式会社製)により測定した。
【0069】(2)全光線透過率 得られた防眩性ハードコートフィルムの全光線透過率
を、JIS K6714に準拠して、ヘイズメーター
(日本電色工業株式会社製)により測定した。
【0070】(3)鉛筆硬度 得られた防眩性ハードコートフィルムの鉛筆硬度を、J
IS K5400に準拠した手かき法により測定した。
【0071】(4)耐擦傷性(スクラッチ性) 得られた防眩性ハードコートフィルムの表面を、スチー
ルウール#0000で擦りつけた時の、傷の発生を目視
により観察し、耐擦傷性(スクラッチ性)を以下の基準
により評価した。 ◎:ハードコート層に全く傷が観察されない。 ○:ハードコート層にわずかに傷が観察される。 △:ハードコート層に少々傷が観察される。 ×:ハードコート層に顕著に傷が観察される。
【0072】(5)接触角1(対硬化物) 得られた防眩性ハードコートフィルムにおけるハードコ
ート層上に、水(直径2mm以下)を滴下した。そし
て、接触角計(協和界面科学株式会社製)を用い、滴下
後1分以内に、ハードコート層の点状物、すなわち、硬
化性透明樹脂の硬化物に対する水の接触角を測定した。
【0073】(6)接触角2(対基材) 防眩ハードコートフィルムの基材上に、硬化性透明樹脂
主剤(直径2mm以下)を滴下した。そして、接触角1
と同様の操作で硬化性透明樹脂の基材に対する接触角を
測定した。
【0074】(7)塗膜密着性 JIS5400に準拠して、得られた防眩性ハードコー
トフィルムにおけるハードコート層の碁盤目剥離試験を
行った。すなわち、防眩性ハードコートフィルムにおけ
るハードコート層の表面に、1mm角の碁盤目を100
個形成した後、粘着テープ(ニチバン株式会社製、25
mm幅テープ)を貼付し、次いで、粘着テープを引き剥
がして、残存したハードコート層の碁盤目数を測定し
た。
【0075】(8)60゜光沢度 JIS K5400に準拠して、光沢計であるグロスメ
ータ(日本電色工業株式会社製)により、得られた防眩
性ハードコートフィルムにおける60゜光沢度を測定し
た。
【0076】
【表1】
【0077】[実施例2]実施例1における硬化性透明
樹脂の混合溶剤の一つであるイソプロピルアルコールの
替わりに、エチルアルコールを用いたほかは、実施例1
と同様に防眩性ハードコートフィルムを作製し、評価し
た。得られた結果を表1に示す。
【0078】[実施例3]実施例1における硬化性透明
樹脂中に、実施例3では、10重量部のシリコ−ンアク
リレートを添加し、硬化性透明樹脂の硬化物に対する水
の接触角を60°から95°に変更したほかは、実施例
1と同様にそれぞれ防眩性ハードコートフィルムを作製
して、評価した。得られた結果を表1に示す。
【0079】[実施例4]実施例1で作製した防眩性ハ
ードコートフィルムに、実施例1と同様の操作を再度施
して、防眩性ハードコートフィルムを作製した。その結
果、ハードコート層を構成する点状物の高さは3μmで
あり、平面形状は異形であり、平均直径は50μmであ
り、隣接ピッチは50μmであった。
【0080】[比較例1] 1.防眩性ハードコートフィルムの作製 (1)ハードコート用塗布液の調製 攪拌機付きの容器内に、ハードコート用塗布液の配合材
料を下記割合で収容した後、攪拌機により均一に混合
し、ハードコート用塗布液を調製した。 紫外線硬化型アクリル樹脂 10重量部 (ジペンタエリスリトールペンタアクリレート) オリゴマータイプの硬化剤 1重量部 (ポリ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニ
ル)フェニル]プロパノン]) シリカ粒子(平均直径1μm) 6重量部 酢酸エチル 220重量部
【0081】(2)ハードコート層の形成 実施例1と同様の条件で、紫外線を照射し、シリカ粒子
含有の紫外線硬化型アクリル樹脂を硬化させることによ
り、ハードコート層を形成して、比較例1の防眩性ハー
ドコートフィルムとした。
【0082】2.防眩性ハードコートフィルムの評価 実施例1と同様に、得られた防眩性ハードコートフィル
ムを評価した。得られた結果を表1に示す。
【0083】
【発明の効果】このようにして得られたハードコートフ
ィルムは、表面硬度及び防眩性に優れ、かつ各種ディス
プレイに使用した際に視認性が良好であった。したがっ
て、本発明の防眩性ハードコートフィルムは、例えば液
晶表示体における偏光板用ハードコートフィルムとし
て、あるいは各種ディスプレイの保護用フィルム等とし
て使用されることが期待できる。
【0084】また、本発明の防眩性ハードコートフィル
ムの製造方法によれば、硬化性透明樹脂と混合溶剤との
間の相分離、および基材との間のはじき現象を利用し
て、ハードコート層としての硬化性透明樹脂からなる点
状物を容易に製造することができるようになった。した
がって、従来、基材と、ハードコート層との間に必要と
されていた、撥水性樹脂層を設ける工程や、フィラーを
凝集させる工程が不要になった。
【0085】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防眩性ハードコートフィルムの一態
様を示す図である。
【図2】 プライマー層を有する防眩性ハードコートフ
ィルムを示す図である。
【図3】 微細な凹凸を有する基材を含む防眩性ハード
コートフィルムを示す図である。
【図4】 粘着剤層を有する防眩性ハードコートフィル
ムを示す図である。
【図5】 ハードコート層にフィラーを含有する防眩性
ハードコートフィルムを示す図である。
【図6】 点状物の存在位置が異なる防眩性ハードコー
トフィルムを示す図である。
【図7】 オーバーコート層を有する防眩性ハードコー
トフィルムを示す図である。
【図8】 本発明の防眩性ハードコートフィルムの製造
方法の一態様を示す図である。
【図9】 本発明の防眩性ハードコートフィルムの製造
方法の別の一態様の変形例を示す図である。
【図10】 従来の防眩性ハードコートフィルムを説明
するために供する図である(その1)。
【図11】 従来の防眩性ハードコートフィルムを説明
するために供する図である(その2)。
【0086】
【符号の説明】
10 防眩性ハードコートフィルム 12 点状物(ハードコート層) 14 基材 16 プライマー層 32 凹凸面 42 粘着剤層 52 フィラー 72 オーバーコート層 87 電離放射線(紫外線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 313 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2K009 AA12 AA15 BB24 CC09 CC24 CC42 DD02 DD05 DD06 4D075 AE03 CA02 CA04 CA13 CA15 CB03 DA04 DB36 DB43 DB48 DB53 DC24 EA05 EA19 EA43 EB10 EB22 EB37 EB38 EB42 EB56 EC30 4F006 AA35 AB43 BA02 CA05 DA04 EA03 EA05 4F100 AK01A AK25 AK42 AT00B BA02 BA07 CA02 DC21A EH46A EJ01A EJ08A EJ42 EJ54 GB41 JB06A JB12A JK09 JK12A JL11 JN01A JN30 YY00A 5G435 AA02 AA08 AA09 AA14 AA17 GG43 HH03 HH18 HH20 KK07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、ハードコート層が設けてある
    ハードコートフィルムであって、前記ハードコート層
    が、硬化性透明樹脂の硬化物からなる点状物であること
    を特徴とする防眩性ハードコートフィルム。
  2. 【請求項2】 前記硬化性透明樹脂の硬化物に対する、
    水の接触角を10〜120°の範囲内の値とすることを
    特徴とする請求項1に記載の防眩性ハードコートフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 前記硬化性透明樹脂の、前記基材に対す
    る接触角を、10〜120°の範囲内の値とすることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の防眩性ハードコート
    フィルム。
  4. 【請求項4】 前記点状物の平均直径を1〜500μm
    の範囲内の値とするとともに、前記点状物の高さを0.
    1〜250μmの範囲内の値とすることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の防眩性ハードコート
    フィルム。
  5. 【請求項5】 前記点状物の平面形状が、円形及び異
    形、あるいはいずれか一方の形状であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか一項に記載の防眩性ハードコ
    ートフィルム。
  6. 【請求項6】 基材上に、ハードコート層が設けてある
    ハードコートフィルムの製造方法であって、 硬化性透明樹脂と、当該硬化性透明樹脂の良溶媒および
    貧溶媒からなる混合溶剤と、を含有する塗布液を、基材
    上に塗布する工程と、 混合溶剤を蒸発させるとともに、硬化性透明樹脂を相分
    離させて、点状物を形成する工程と、 硬化性透明樹脂からなる点状物を硬化させる工程と、 を含むことを特徴とする防眩性ハードコートフィルムの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記硬化性透明樹脂の硬化物に対する、
    水の接触角を10〜120°の範囲内の値とするととも
    に、前記混合溶剤の貧溶媒として、少なくとも水を含む
    混合溶剤を使用することを特徴とする請求項6に記載の
    防眩性ハードコートフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記硬化性透明樹脂として、前記基材に
    対する接触角が、10〜120°の範囲内の値である硬
    化性透明樹脂を使用することを特徴とする請求項6又は
    7に記載の防眩性ハードコートフィルムの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記溶剤を加熱することにより蒸発させ
    るとともに、当該加熱する際の温度を80〜180℃の
    範囲内の値とすることを特徴とする請求項6〜8のいず
    れか一項に記載の防眩性ハードコートフィルムの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記塗布液を、基材上に複数回塗布す
    ることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載
    の防眩性ハードコートフィルムの製造方法。
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