JP5551918B2 - エンジン及びそれに備えられた点火プラグ - Google Patents

エンジン及びそれに備えられた点火プラグ Download PDF

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Description

本発明は、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通部が前記プラグカバーに備えられているエンジン、及び、そのエンジンに設けられた点火プラグに関する。
従来、火花点火式のエンジンであって、点火点の回りに点火室が形成された点火プラグを備えたものは、当該点火プラグがシリンダヘッドに装着され、点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通部がプラグカバーに備えられて構成されている。
このようなエンジンにおいて、圧縮行程では、ピストンの上昇により、点火室に燃料と燃焼用空気との混合気が流入し、膨張行程では、点火プラグが点火室の混合気に火花点火した後に、点火室に形成された燃焼火炎がプラグカバーに形成された連通孔を介して、点火室から燃焼室へ噴出する(特許文献1、2を参照)。
一方、火花点火式でないエンジンにおいて、高温部位を有する焼玉を備えたものが知られている。当該エンジンでは、高温部位の表面における表面着火によって、燃焼室の混合気が点火される(特許文献3を参照)。
特開2007−77902号公報 特開2007−40174号公報 特開2007−113475号公報
上記点火プラグを備えた特許文献1、2のエンジンは、点火プラグの中心電極と接地電極との間で火花放電するタイミングによって点火時期を制御している。点火プラグは当該火花放電を行う場合、その温度が1700K程度になるため酸化による劣化が生じたり、火花放電に伴い電極が侵食されるスパッタリングが生じたりするという問題があった。
このため、例えば、定格運転時等においては、点火プラグの火花放電を行わず電極の消耗を防止すると共に、燃焼室及び点火室が圧縮に伴う圧縮自着火によって点火することが考えられる。
しかしながら、点火室を備えたエンジンでは、膨張行程の後において、点火室内に高温の既燃ガスが残留し点火室の内壁を加熱するので、点火室の内壁が高温になりやすい。このため、点火室内に流入する混合気は、高温の点火室の内壁の表面において表面着火する。このような表面着火が生じるエンジンにおいては、着火による点火時期が表面着火時期に支配されるため、点火時期を適切な時期に制御できず、圧縮自着火運転を実行し難いという問題があった。
一方、上記高温部位を有する焼玉を備えた特許文献3のエンジンでは、高温部位において自然発生する表面着火により混合気が点火するため、点火時期を積極的に調整するようにはできず、点火時期を所望の時期に設定することができないという問題があった。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、点火プラグの使用頻度を低減してその電極の劣化を抑制しながらも、点火プラグを使用していない場合における点火室での点火時期を適切なものに制御できるエンジン、及びそれに備えられる点火プラグを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明のエンジンは、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通部が前記プラグカバーに備えられているエンジンであって、
その特徴構成は、前記点火室において熱を蓄熱して混合気を表面着火する表面着火誘導部と、
前記点火室内の状態を検出する室内状態検出手段と、
前記点火室の温度を制御する温度制御手段とを備え、
前記温度制御手段は、前記室内状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表面着火誘導部による表面着火時期を制御し、
運転状態が定格運転状態にあることを検出した時に、前記点火プラグの電極間における火花放電により点火する火花放電点火状態から、前記点火プラグの火花放電点火状態を停止して前記表面着火誘導部における表面着火により点火する表面着火点火状態へ移行させると共に、
運転状態が負荷変動状態であることを検出した時に、前記表面着火点火状態から前記火花放電点火状態へ移行させる点火状態移行手段を備えている点にある。
上記特徴構成によれば、温度制御手段が、点火室の温度を高温側に制御することで、表面着火誘導部にて表面着火を行うことができ、逆に、点火室の温度を低温側に制御することで、表面着火誘導部にて表面着火が行われることを抑制できる。よって、温度制御手段が、点火室の温度を制御することで、表面着火誘導部にて表面着火を行うか否かを制御できる。これにより、表面着火誘導部にて表面着火を行わず点火プラグの電極間にて火花点火を行う場合と、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグの電極間による火花点火を停止させる場合とに切り替えることができる。そして、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグの電極間による火花点火を停止させる場合には、点火室での表面着火の時期や点火室の温度等の点火室の状態を室内状態検出手段にて検出し、温度制御手段が、その室内状態検出手段の検出結果に基づいて表面着火時期を制御することができる。よって、点火室の状態に応じて表面着火時期を適切な時期に設定することができる。
従って、常時、点火プラグにて火花点火を行うのではなく、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグによる火花点火を停止させることもできながら、表面着火誘導部にて表面着火を行う場合には、その表面着火時期を適切な時期に設定することができる。
更に、上記特徴構成によれば、点火状態移行手段が、エンジンの運転状態が定格運転状態となると、火花放電点火状態から表面着火点火状態へ移行させるので、安定した運転状態であるときに表面着火点火状態へ移行させることができる。これにより、点火プラグの消耗を抑制しながら、混合気の着火を確実に且つ最適な時期に行うことができる。
一方、エンジンの負荷変動時には、点火状態移行手段が点火状態を火花放電点火状態とすることにより、混合気の着火を確実に行うことができながら、点火時期を負荷変動に追従させることができる。
本発明のエンジンの更なる特徴構成は、前記温度制御手段は、冷却水を循環する冷却水循環部と、当該冷却水循環部を流通する冷却水の流量を調整する流量調整部とから構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、冷却水循環部が冷却水を循環できるので、例えば、点火室内の温度が目標とする温度よりも高い、又は高くなる傾向にある場合には、流量調整部にて冷却水の流量を増加させ、点火室内の温度が目標とする温度よりも低い、又は低くなる傾向にある場合には、流量調整部にて冷却水の流量を減少させることで、点火室内の温度を比較的簡単に制御できる。
本発明のエンジンの更なる特徴構成は、前記冷却水循環部が、前記点火室を形成する前記プラグカバー内に冷却水を通流させて循環させ、前記表面着火誘導部が、前記点火室内において前記プラグカバーから離間する部位に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、プラグカバー内を冷却水が通流するので、プラグカバー自体を直接的に冷却することができ、プラグカバー自体の温度は精度良く制御できる。そして、プラグカバーは、点火室を形成するものであるので、そのプラグカバーの温度を精度よく制御することで、点火室の温度についても精度よく制御することができる。これにより、点火室の温度を精度よく制御して、表面着火時期を適切な時期に制御できる。
更に、プラグカバー内を冷却水が通流するので、プラグカバーの内壁を冷却して、プラグカバーの内壁にて表面着火が生じるのを防止できる。一方、表面着火誘導部については、点火室内のプラグカバーから離間する部位に配置されているので、プラグカバー内の冷却水の通流により表面着火誘導部が直接的に冷却されるのを防止できる。よって、冷却水の通流によって、表面着火誘導部での表面着火の発生が阻害されることなく、点火室の温度を制御できる。
本発明のエンジンの更なる特徴構成は、前記連通部は、前記燃焼室から前記点火室への混合気の流入方向が前記プラグカバーの内壁に沿う方向に構成され、前記表面着火誘導部が、前記点火室の中央部位に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、圧縮行程に連通部を通して燃焼室から点火室に混合気が流入するが、点火室内には比較的高温の既燃ガスが残留していることから、燃焼室から点火室内に既燃ガスよりも低温の混合気が流入される。そして、点火室へ流入する混合気は、プラグカバーの内壁に沿って流入するので、プラグカバーの内壁を冷却しながら点火室内に流入する。よって、プラグカバーでの表面着火の発生を防止できる。
更に、混合気がプラグカバーの内壁に沿って流入することで、プラグカバーの内壁の近傍に存在していた比較的高温の既燃ガスが点火室の中央部位に導かれる。これにより、点火室の中央部位に配置された表面着火誘導部には、比較的高温の既燃ガスが導かれ、表面着火を確実に行うことができる。
本発明のエンジン更なる特徴構成は、前記室内状態検出手段は、前記点火プラグの電極間における火花放電を停止している状態において、燃焼火炎によって前記点火プラグの電極間に生じるイオン電流の発生状態を検知するものである点にある。
上記特徴構成によれば、室内状態検出手段は、例えば、定格運転時で、点火プラグの火花放電による点火が停止されており、表面着火誘導部の表面着火による点火が行われている場合において、表面着火毎に点火プラグの電極間に生じるイオン電流を検知することで、表面着火による点火時期を的確に検出できる。
これにより、例えば、当該室内状態検出手段がイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも早い場合、温度制御手段により、表面着火誘導部の温度を低下させるように点火室の温度を制御し、表面着火による点火時期が遅くなるよう制御できる。逆に、室内状態検出手段がイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも遅い場合、温度制御手段により、表面着火誘導部の温度を上昇させるように点火室の温度を制御し、表面着火による点火時期が早くなるように制御できる。
本願の目的を達成するための点火プラグは、点火点を有するプラグ本体と、前記点火点を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーとを備え、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに前記プラグ本体及び前記プラグカバーを装着させた状態において、ピストンに面する燃焼室と前記プラグカバー内に形成された点火室とを連通する複数の連通部が前記プラグカバーに形成されている点火プラグであって、
その特徴構成は、前記点火室において熱を蓄熱して混合気を表面着火する表面着火誘導部と、
前記点火室内の状態を検出する室内状態検出手段と、
前記点火室の温度を制御する温度制御手段とを備え、
前記温度制御手段が、前記室内状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表面着火誘導部の表面着火による表面着火時期を制御し、
運転状態が定格運転状態にあることを検出した時に、前記点火プラグの電極間における火花放電により点火する火花放電点火状態から、前記点火プラグの火花放電点火状態を停止して前記表面着火誘導部における表面着火により点火する表面着火点火状態へ移行させると共に、
運転状態が負荷変動状態にあることを検出した時に、前記表面着火点火状態から前記火花放電点火状態へ移行させる点火状態移行手段を備えている点にある。
上記特徴構成によれば、温度制御手段が、点火室の温度を高温側に制御することで、表面着火誘導部にて表面着火を行うことができ、逆に、点火室の温度を低温側に制御することで、表面着火誘導部にて表面着火が行われることを抑制できる。よって、温度制御手段が、点火室の温度を制御することで、表面着火誘導部にて表面着火を行うか否かを制御できる。これにより、表面着火誘導部にて表面着火を行わず点火プラグの電極間にて火花点火を行う場合と、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグの電極間における火花点火を停止させる場合とに切り替えることができる。そして、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグの電極間にて火花点火を停止させる場合には、点火室での表面着火の時期や点火室の温度等の点火室の状態を室内状態検出手段にて検出し、温度制御手段が、その室内状態検出手段の検出結果に基づいて表面着火時期を制御することができる。よって、点火室の状態に応じて表面着火時期を適切な時期に設定することができる。
従って、本発明の点火プラグは、火花点火を行うのではなく、表面着火誘導部にて表面着火を行い点火プラグによる火花点火を停止させることもできながら、表面着火誘導部にて表面着火を行う場合には、その表面着火時期を適切な時期に設定することができる。
更に、上記特徴構成によれば、点火状態移行手段が、装着対象のエンジンの運転状態が定格運転状態となると、火花放電点火状態から表面着火点火状態へ移行させるので、安定した運転状態であるときに表面着火点火状態へ移行させることができる。これにより、点火プラグの消耗を抑制しながら、混合気の着火を確実に且つ最適な時期に行うことができる。
一方、装着対象のエンジンの負荷変動時には、点火状態移行手段が点火状態を火花放電点火状態とすることにより、混合気の着火を確実に行うことができながら、点火時期を負荷変動に追従させることができる。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、前記温度制御手段は、冷却水を循環する冷却水循環部と、当該冷却水循環部を流通する冷却水の流量を調整する流量調整部とから構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、冷却水循環部が冷却水を循環できるので、例えば、点火室内の温度が目標とする温度よりも高い、又は高くなる傾向にある場合には、流量調整部にて冷却水の流量を増加させ、点火室内の温度が目標とする温度よりも低い、又は低くなる傾向にある場合には、流量調整部にて冷却水の流量を減少させることで、点火室内の温度を比較的簡単に制御できる。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、前記冷却水循環部が、前記点火室を形成する前記プラグカバー内に冷却水を通流させて循環させ、前記表面着火誘導部が、前記点火室内において前記プラグカバーから離間する部位に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、プラグカバー内を冷却水が流通するので、プラグカバー自体を直接的に冷却することができ、プラグカバー自体の温度は精度よく制御できる。そして、プラグカバーは、点火室を形成するものであるので、そのプラグカバーの温度を精度良く制御することで、点火室の温度についても精度よく制御できる。これにより、点火室の温度を精度よく制御して、表面着火時期を適切な時期に制御できる。
更に、プラグカバー内を冷却水が流通するので、プラグカバーの内壁を冷却して、プラグカバーの内壁にて表面着火が生じるのを防止できる。一方、表面着火誘導部については、点火室内のプラグカバーから離間する部位に配置されているので、プラグカバー内の冷却水の流通により表面着火誘導部が直接的に冷却されるのを防止できる。よって、冷却水の流通によって、表面着火誘導部での表面着火の発生が阻害されることなく、点火室の温度を制御できる。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、前記連通部は、前記燃焼室から前記点火室への混合気の流入方向が前記プラグカバーの内壁に沿う方向に構成され、前記表面着火誘導部が、前記点火室の中央部位に配置されている点にある。
上記特徴構成によれば、装着対象のエンジンの圧縮行程に連通部を通して燃焼室から点火室に混合気が流入するが、点火室内には比較的高温の既燃ガスが残留していることから、燃焼室から点火室内に既燃ガスよりも低温の混合気が流入される。そして、点火室へ流入する混合気は、プラグカバーの内壁に沿って流入するので、プラグカバーの内壁を冷却しながら点火室内に流入する。よって、プラグカバーでの表面着火の発生を防止できる。
更に、混合気がプラグカバーの内壁に沿って流入することで、プラグカバーの内壁の近傍に存在していた比較的高温の既燃ガスが点火室の中央部位に導かれる。これにより、点火室の中央部位に配置された表面着火誘導部には、比較的高温の既燃ガスが導かれ、表面着火を確実に行うことができる。
本発明の点火プラグの更なる特徴構成は、前記室内状態検出手段は、電極間における火花放電を停止している状態において、燃焼火炎によって前記点火プラグの電極間に生じるイオン電流の発生状態を検知するものである点にある。
上記特徴構成によれば、室内状態検出手段は、例えば、装着対象のエンジンが定格運転時で、点火プラグの火花放電による点火が停止されており、表面着火誘導部の表面着火による点火が行われている場合において、表面着火毎に点火プラグの電極間に生じるイオン電流を検知することで、表面着火による点火時期を的確に検出できる。
これにより、例えば、当該室内状態検出手段がイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも早い場合、温度制御手段により、表面着火誘導部の温度を低下させるように点火室の温度を制御し、表面着火による点火時期が遅くなるように制御できる。逆に、室内状態検出手段がイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも遅い場合、温度制御手段により、表面着火誘導部の温度を上昇させるように点火室の温度を制御し、表面着火による点火時期が早くなるように制御できる。
本発明のエンジン及びそれに備えられた点火プラグに係る概略構成図 プラグカバーの連通孔を通る水平面での断面図
〔エンジンの全体構成〕
本発明のエンジン1は、図1に示す如く、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の天面2aと共に燃焼室3を形成するシリンダ4と、シリンダヘッド6に装着された点火プラグ11とを備えて構成されている。ピストン2をシリンダ4内で往復運動させるとともに、吸気バルブ5及び排気バルブ(図示を省略)を開閉動作させることにより、燃焼室3において、吸気行程、圧縮行程、燃焼膨張行程、排気行程の各行程を順次行う。これにより、図示は省略するが、ピストン2の往復運動を連結棒によってクランク軸の回転運動として出力するように構成されている。このような構成は、通常の4ストロークエンジンと同様の構成である。
エンジン1は、例えば、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料Gとするものであり、吸気行程では、吸気バルブ5を開状態として、吸気ポート8から、燃焼室3へ空気と燃料Gの混合気(例えば、希薄混合気)を吸気するように構成されている。圧縮行程及び燃焼膨張行程では、燃焼室3に吸気した混合気を圧縮して燃焼膨張させるように構成されている。排気行程では、排気バルブを開状態として、燃焼室3から排気ポート(図示を省略)に燃焼排ガスを排出するように構成されている。
ピストン2のシリンダヘッド6と対向する天面2aには、凹部7が形成されている。これにより、燃焼室3は、ピストン2の天面2aとシリンダ4の内面との間の空間に加え、凹部7にて形成される空間から構成されることとなる。このように燃焼室3を形成することにより、圧縮行程においてピストン2が上昇するときに、凹部7の周囲から凹部7の中心に向う渦流、いわゆるスキッシュを発生させることができる。
シリンダヘッド6に設けられた吸気ポート8には、吸気される空気に対して燃料Gを噴射する燃料供給部9が設けられ、空気と燃料Gとの混合気(例えば、希薄混合気)を生成するように構成されている。吸気バルブ5を開動作することにより、空気と燃料Gとの混合気(例えば、希薄混合気)を燃焼室3に吸気するように構成されている。ここで、燃料供給部9からの燃料噴出量は変更自在であり、エンジン1の運転状態に応じて空気と燃料Gとの混合割合が変更自在である。
点火プラグ11は、プラグ本体12と、プラグ本体12の先端部(図1の下方側の端部)に設けられた点火点(図示せず)を覆い点火室14を形成するプラグカバー13とを有しており、プラグカバー13がプラグ本体12に一体的に形成されている。プラグカバー13の先端部は、有底筒状に形成され、燃焼室3の中心軸(図1の直線Wに沿う軸)を通る平面による断面視において、プラグ本体12の先端側(図1の下方側)に頂点を有するドーム形状となっている。
プラグ本体12は、その中心軸が燃焼室3の中心軸(図1の直線Wに沿う軸)と一致するように設けられている。点火プラグ11は、シリンダヘッド6に形成されたシリンダヘッド6の上部と燃焼室3とを連通させる開口部20を貫通する状態で、プラグカバー13の先端部が燃焼室3に突出するように設けられている。
プラグカバー13には、燃焼室3と点火室14とを連通する複数の連通孔15(連通部の一例)が形成されている。点火プラグ11は、燃焼室3から連通孔15を通して点火室14へ流入する混合気に火花点火して燃焼させ、その燃焼により形成された燃焼火炎を、連通孔15を通して燃焼室3へ噴出させるように構成されている。このようにして、燃焼室3から点火室14への混合気の流入、及び、点火室14から燃焼室3への燃焼火炎の噴出を、複数の連通孔15により行うことにより、燃焼室3に吸気された混合気を燃焼させるようにしている。ここで、点火室14に流入する混合気は、燃焼室3から連通孔15を通して流入される混合気がすべてであり、点火室14に対して燃焼室3以外から燃料Gや混合気が供給されることはない。
制御装置40は、エンジン1を制御するプログラムを実行可能なマイクロプロセッサ等から構成されている。当該制御装置40は、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間での火花放電の時期を制御すると共に、点火プラグ11の電極間に生じるイオン電流を検知するように構成されている。
〔エンジンの基本動作〕
エンジン1は、吸気バルブ5を開動作させた状態でピストン2が上死点から下降することにより、燃焼室3に混合気を吸気する吸気行程が行われる。次に、吸気バルブ5と排気バルブとを閉動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の混合気を圧縮する圧縮行程が行われる。この圧縮行程では、ピストン2が下死点から上昇することにより燃焼室3の容積が減少されるので、燃焼室3に吸気された混合気が連通孔15を通して点火室14に流入する。
エンジン1の運転を制御する制御装置40は、点火タイミング(例えば、上死点直前)に、プラグ本体12を作動させて、点火点にて火花点火して点火室14の混合気に点火する。すると、点火室14での燃焼が進み、燃焼火炎が連通孔15を通して燃焼室3に噴出する。これにより、燃焼室3の混合気が燃焼されて燃焼膨張行程が行われる。次に、排気バルブを開動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の燃焼排ガスを排気ポートに導いて排出する排出行程が行われる。
このようにして、エンジン1は、吸気行程、圧縮行程、燃焼膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を繰り返し行う4ストロークエンジンとして構成されている。
以上が、本発明のエンジン1及び点火プラグ11の基本構成であるが、以下に、その特徴構成である点火室14における点火時期制御に係る構成について、詳細に説明する。
本発明のエンジン1は、点火室14の内部において火花放電により混合気に点火する火花放電点火状態を実現する点火プラグ11に加えて、点火室14において熱を蓄熱し表面着火により混合気に点火する表面着火点火状態を実現する表面着火誘導部41が設けられており、後述する点火状態移行手段により、火花放電点火状態から表面着火点火状態へ移行するように構成されている。
〔火花放電点火状態から表面着火点火状態への移行〕
本発明のエンジン1は、起動時や負荷変動時等でエンジン1の運転が比較的不安定である場合、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間で火花放電が行われ、点火室14内の混合気に点火される火花放電点火状態をとる。この時、火花放電による点火時期は、制御装置40により、所望の点火時期となるように制御されている。
一方、起動時から一定時間経過した後の定格運転時で、エンジン1の運転が比較的安定している場合、表面着火誘導部41の表面の温度は、点火室14の内部の混合気を表面着火できる表面着火下限温度まで上昇している。この時、制御装置40は、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間での火花放電を停止して、圧縮行程時に燃焼室3から点火室14に流入した混合気を、表面着火誘導部41の表面において表面着火により点火する点火状態移行手段として機能する。
〔表面着火誘導部〕
表面着火誘導部41は、点火室14にて形成される燃焼火炎や燃焼後に生成される既燃ガスの熱を蓄熱する蓄熱部材から構成されており、点火室14の内側で点火点の近傍に設けられている。表面着火誘導部41は、その表面において混合気を表面着火して燃焼火炎を形成する。当該燃焼火炎は、プラグカバー13に形成された複数の連通孔15から均等に噴射されることが好ましいため、表面着火誘導部41は、複数の連通孔15から等しい距離だけ離間した位置に設けられている。更には、点火室14の略中央に設けられていることが好ましい。具体的には、図1に示す如く、プラグ本体12の先端側部位(図1の下方側の部位)で、プラグ本体12の軸心(図1の直線Wに沿うもの)の近傍に設けられている。このことから、表面着火誘導部41は、図1に示す如く、プラグ本体12の中心軸に沿う位置(図1で直線Wに沿う位置)に設けられる。そして、その形状は、図1に示す如く、プラグ本体12の長軸方向に沿う棒形状に構成されている。これにより、当該表面着火誘導部41は、エンジン1が定格運転時等の安定した運転状態である場合に、点火室14の内側において混合気をその表面において表面着火する表面着火点火状態を実現するものとして良好に機能する。
〔温度制御手段〕
上記表面着火誘導部41が、その表面において混合気を表面着火するためには、その温度を表面着火下限温度より高い温度に制御する必要がある。そこで、本願のエンジン1は、プラグカバー13の内部に冷却水を循環する冷却水循環部30を備え、当該冷却水循環部30に冷却水を圧送するポンプ31(流量調整部の一例)と、冷却水循環部30に導かれる冷却水の流量を調整する流量調整弁32(流量調整部の一例)とを設けている。即ち、ポンプ31により冷却水循環部30へ圧送することにより、プラグカバー13を適切に冷却できるので、プラグカバー13の内壁により表面着火が生じることを防止できる。さらに、冷却水循環部30へ圧送された冷却水の流量を流量調整弁32により調整することにより、プラグカバー13の内側に設けられている表面着火誘導部41の温度を制御でき、その温度を所望の温度に設定できる。このように、制御装置40は、ポンプ31と流量調整弁32を適切に制御して冷却水循環部30を循環する冷却水の流量を調整することで温度制御手段として機能する。
尚、冷却水循環部30は、プラグ本体12の軸心方向(図1の直線Wに沿う方向)において、プラグ本体12の側周部位に位置するプラグカバー13の筒状部の内側に設けられている。これにより、冷却水循環部30は、プラグカバー13の筒状部を直接的に冷却することができ、プラグカバー13が高温となるのを防止する。一方、冷却水循環部30は、プラグ本体12の先端に位置する表面着火誘導部41からは離間しているため、表面着火誘導部41を間接的に冷却し、表面着火誘導部41の温度をプラグカバー13の温度よりも高くなる状態で制御できる。
尚、本発明の連通孔15は、上記温度制御手段の点火室14に対する温度制御機能を補足するように構成されているので、その具体的構成を図2に基づいて説明する。本発明では、表面着火誘導部41における表面着火時期が点火時期となる。このため、表面着火誘導部41の周囲のプラグカバー13の内壁等における表面着火を抑制することが好ましい。本発明では、冷却水循環部30によるプラグカバー13への冷却水の通流により、プラグカバー13の昇温を抑制しているが、これに加えて、図2のプラグカバー13の断面図に示す如く、プラグカバー13に設けられた連通孔15の開口方向を、連通孔15を介して燃焼室3から点火室14へ導かれる混合気の流入方向をプラグカバー13の内壁に沿うように設定している。これにより、プラグカバー13の内壁の近傍には、比較的温度の低い混合気が流動することとなり、プラグカバー13の内壁の昇温を効果的に抑制し、プラグカバー13の内壁での混合気の表面着火を効果的に防止する。
更に、プラグカバー13の内壁に沿って流動する混合気は、点火室14の内側に残留する比較的高温の既燃ガスを、プラグカバー13の内壁から点火室14の中心位置へ向う側(図2でPの側)へ導くこととなる。これにより、図2に示す如く、点火室14の中心位置Pの近傍に設けられている表面着火誘導部41は、比較的高温の既燃ガスにより昇温され、表面着火が起き易い状態となる。
〔室内状態検出手段〕
上記表面着火誘導部41の表面における表面着火による点火時期を検出するため、制御装置40は、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間での火花放電が停止している状態において、燃焼火炎により点火プラグ11の電極間に生じるイオン電流の発生状態を検知する。制御装置40は、点火プラグ11の電極間にイオン電流の発生を検知した場合、点火室14の状態が表面着火により点火された状態であるとする室内状態検出手段として機能する。これにより、表面着火による点火時期を適切に検出できる。
制御装置40は、当該検出結果に基づいて、ポンプ31を作動させると共に流量調整弁32の開度を制御して、冷却水循環部30に導かれる冷却水の流量を調整することで、表面着火誘導部41の表面での表面着火による点火時期を、以下に説明するように制御することができる。
〔表面着火点火状態における点火時期の制御〕
表面着火点火状態を実現するためには、ピストン2が上死点にくる直前である点火時期において、表面着火誘導部41は、表面着火が起きる表面着火下限温度より高い温度である必要がある。そこで、制御装置40は、点火室14の温度を測定する温度センサ(図示せず)の検出結果に基づき、表面着火誘導部41の温度が表面着火下限温度より高いと判定した場合、火花放電点火状態から表面着火点火状態へ移行するように制御する。尚、エンジン1が定格運転時である場合、表面着火誘導部41の温度が表面着火下限温度より高くなっているので、制御装置40は、エンジンが定格運転時である場合には、火花放電点火状態から表面着火点火状態へ移行するように制御する。
火花放電点火状態から表面着火点火状態への移行後において、制御装置40は、表面着火が生じる時期を制御すべく、表面着火誘導部41の温度を、表面着火下限温度より高い温度域で制御する。具体的には、制御装置40は、点火プラグ11の電極間においてイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも早い場合、流量調整弁32を開方向へ所定量だけ制御し、冷却水循環部30を通流する冷却水の流量を増加させ、表面着火誘導部41の温度を低下させ、表面着火による点火時期を遅くするように制御する。
一方、制御装置40が、点火プラグ11の電極間においてイオン電流を検知するタイミングが、所望の点火時期よりも遅い場合、流量調整弁32を閉方向へ所定量だけ制御し、冷却水循環部30を通流する冷却水の流量を減少させ、表面着火誘導部41の温度を上昇させ、表面着火による点火時期を早くするように制御する。
これにより、本発明のエンジン1では、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間での火花放電を停止している場合であっても、所望のタイミングにて、表面着火による点火を実行できる。
尚、本願にいう点火プラグ11は、上述した表面着火誘導部41、温度制御手段、及び室内状態検出手段までを含めたものである。
〔別実施形態〕
以下に本発明のエンジン1及び当該エンジン1に設けられた点火プラグ11の別実施形態について説明する。
(A)上記実施形態において、室内状態検出手段として、点火室14の内部の温度を検出する温度センサ、及び点火室14の内部の圧力を検出する圧力センサとを備えてもよい。この場合、制御装置40は、温度センサによる温度検出値の変化、及び圧力センサによる圧力検出値の変化に基づいて、点火プラグ11の中心電極16aと接地電極16bとの間での火花放電を停止している状態で、表面着火誘導部における表面着火による点火時期を推定するように構成することができる。
(B)上記実施形態において、点火室14に形成される連通部は、複数の連通孔15として構成したが、別に複数のスリット等から構成してもよい。尚、上記実施形態では、図1に示す如く、複数の連通孔15が、ピストン2の摺動方向(図1の直線Wに沿う方向)において1つの位置に設ける場合を示したが、別に複数の位置に分散して設けてもよい。
(C)上記実施形態において、本発明のエンジン1は、4ストロークエンジンとして構成されているものを例として示したが、吸気行程、圧縮行程、燃焼膨張行程、排気行程の4つの行程を2ストロークで行う2ストロークエンジンや、上記4行程に2回の掃気行程を加えた6ストロークエンジンとしても、本発明の機能を良好に発揮するものである。
(D)上記実施形態において、表面着火誘導部41の形状は、点火プラグ11の長軸方向に沿う棒形状であるとしたが、別の形状として、点火プラグ11の長軸を軸心とするコイル形状とすることができる。当該コイル形状の表面着火誘導部41であっても、複数の連通孔15夫々と表面着火誘導部41の表面との距離は、略等しい距離とすることができる。
(E)上記実施形態において、表面着火誘導部41として、点火室14の内部における燃焼火炎や既燃ガス等により昇温されるものを例示したが、例えば、グロープラグ等のように電流を流すことにより発熱するように構成することもできる。
(G)上記実施形態において、制御装置40が、冷却水循環部30を通流する冷却水の流量を制御する場合、流量調整弁32の開度を制御したが、別に冷却水循環部30へ冷却水を圧送するポンプ31の回転数を制御することにより、冷却水の流量を制御するように構成してもよい。
本発明のエンジン及び点火プラグは、点火プラグの使用頻度を低減してその電極の劣化を抑制しながらも、点火プラグを使用していない場合における点火室での点火時期を適切なものに制御できるエンジン、及びエンジン用点火プラグとして、有効に利用可能である。
1 :エンジン
2 :ピストン
3 :燃焼室
11 :点火プラグ
13 :プラグカバー
14 :点火室
15 :連通孔(連通部の一例)
30 :冷却水循環部
32 :流量調整弁
40 :制御装置
41 :表面着火誘導部

Claims (10)

  1. 点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通部が前記プラグカバーに備えられているエンジンであって、
    前記点火室において熱を蓄熱して混合気を表面着火する表面着火誘導部と、
    前記点火室内の状態を検出する室内状態検出手段と、
    前記点火室の温度を制御する温度制御手段とを備え、
    前記温度制御手段は、前記室内状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表面着火誘導部による表面着火時期を制御し、
    運転状態が定格運転状態にあることを検出した時に、前記点火プラグの電極間における火花放電により点火する火花放電点火状態から、前記点火プラグの火花放電点火状態を停止して前記表面着火誘導部における表面着火により点火する表面着火点火状態へ移行させると共に、
    運転状態が負荷変動状態であることを検出した時に、前記表面着火点火状態から前記火花放電点火状態へ移行させる点火状態移行手段を備えているエンジン。
  2. 前記温度制御手段は、冷却水を循環する冷却水循環部と、当該冷却水循環部を流通する冷却水の流量を調整する流量調整部とから構成されている請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記冷却水循環部が、前記点火室を形成する前記プラグカバー内に冷却水を通流させて循環させ、前記表面着火誘導部が、前記点火室内において前記プラグカバーから離間する部位に配置されている請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記連通部は、前記燃焼室から前記点火室への混合気の流入方向が前記プラグカバーの内壁に沿う方向に構成され、前記表面着火誘導部が、前記点火室の中央部位に配置されている請求項3に記載のエンジン。
  5. 前記室内状態検出手段は、前記点火プラグの電極間における火花放電を停止している状態において、燃焼火炎によって前記点火プラグの電極間に生じるイオン電流の発生状態を検知するものである請求項1乃至の何れか一項に記載のエンジン。
  6. 点火点を有するプラグ本体と、前記点火点を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーとを備え、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに前記プラグ本体及び前記プラグカバーを装着させた状態において、ピストンに面する燃焼室と前記プラグカバー内に形成された点火室とを連通する複数の連通部が前記プラグカバーに形成されている点火プラグであって、
    前記点火室において熱を蓄熱して混合気を表面着火する表面着火誘導部と、
    前記点火室内の状態を検出する室内状態検出手段と、
    前記点火室の温度を制御する温度制御手段とを備え、
    前記温度制御手段が、前記室内状態検出手段の検出結果に基づいて、前記表面着火誘導部の表面着火による表面着火時期を制御し、
    運転状態が定格運転状態にあることを検出した時に、前記点火プラグの電極間における火花放電により点火する火花放電点火状態から、前記点火プラグの火花放電点火状態を停止して前記表面着火誘導部における表面着火により点火する表面着火点火状態へ移行させると共に、
    運転状態が負荷変動状態にあることを検出した時に、前記表面着火点火状態から前記火花放電点火状態へ移行させる点火状態移行手段を備えている点火プラグ。
  7. 前記温度制御手段は、冷却水を循環する冷却水循環部と、当該冷却水循環部を流通する冷却水の流量を調整する流量調整部とから構成されている請求項に記載の点火プラグ。
  8. 前記冷却水循環部が、前記点火室を形成する前記プラグカバー内に冷却水を通流させて循環させ、前記表面着火誘導部が、前記点火室内において前記プラグカバーから離間する部位に配置されている請求項に記載の点火プラグ。
  9. 前記連通部は、前記燃焼室から前記点火室への混合気の流入方向が前記プラグカバーの内壁に沿う方向に構成され、前記表面着火誘導部が、前記点火室の中央部位に配置されている請求項に記載の点火プラグ。
  10. 前記室内状態検出手段は、電極間における火花放電を停止している状態において、燃焼火炎によって前記点火プラグの電極間に生じるイオン電流の発生状態を検知するものである請求項乃至の何れか一項に記載の点火プラグ。
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