JP5549297B2 - 電気推進システムの保護方式 - Google Patents

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Description

この発明は、電池,発電機,推進電動機および補機動力をそれぞれ2台ずつ備え、2系統の給電電路を介して給電する電気推進システムの保護方式、特に電気自動車や電気推進船舶に用いて好適な保護方式に関する。
電池を電源とする電気自動車または電気推進船舶などの電気推進システムは、電池と、発電機とからなるハイブリッド電源から推進電動機および補機類などへ電力を供給して運転される。
電気推進システムとしては、2台の電池を充電する2台の発電機からなる2系統の推進給電電路(主給電電路ともいう)から2台の推進電動機へ電力を供給するとともに、2系統の補機の給電電路(補機給電電路ともいう)から補機へ電力供給するものが一般的である。2系統構成とするのは、一方の系統に故障が発生しても、他方の健全な系統で運転を維持できるようにするためである。
図15に、例えば特許文献1,2に開示されたこの種の電気推進システムの例を示す。同図のB1,B2は電池、SW1,SW2,SWAX1,SWAX2,SWG1,SWG2はスイッチ、F1〜F6は保護装置、REC1,REC2は整流器、G1,G2は発電機、M1,M2は推進電動機である。
図15においては、電池B1と発電機G1とから第1系統のハイブリッド電源が構成されており、電池B2と発電機G2とから第2系統のハイブリッド電源が構成されている。また、電池から給電する場合の電流IB1,2、IAX1,2、IM1,2を実線で、発電機運転時の電流IG1,2やILCを点線でそれぞれ示している。
図15で発電機を停止させて電池だけから給電している場合に、例えば図16のP2点で短絡事故が発生すると、短絡事故点P2にはΣIS1(=IBS1+IAXS1)およびΣIS2(=IBS2+IAXS2)の短絡電流が流れる。なお、電流や各部の表記が図15と図16とでは若干相違するが、それぞれ図示通りとする。
この場合、推進電動機の給電電路(主給電電路)に設置された保護装置F1およびF2が動作し、推進電動機への電力給電が停止することから、推進電動機は停止し電気推進船舶は停止する。このため、危険回避行動中、例えば衝突回避行動,座礁回避行動,波浪回避行動などの行動中である場合は、極めて危険な状態となる。
また、短絡事故点P2に補機動力の吐き出し電流が流れることで保護装置F5,F6が動作し、補機動力がブラックアウトすれば、船舶の運航維持が不能となり、推進電動機の停止と同等の危険な状態が発生する。
特開2005−086891号公報 特開2005−323444号公報
上記のように、給電電路で短絡故障が発生すると、各給電電路に配置された保護装置が一斉に保護動作を行なうことにより、電気推進システムがブラックアウト(運転不能状態)に至るおそれが懸念される。その理由は、電気推進システムの電力容量が大きいことから、その給電電路が大電流供給電路であり、しかも電路の長さが短いため電路インピーダンスが極めて小さいことから、短絡電流によって極めて大きな短絡電流が流れること、また、短絡事故点のみを切り離す選択遮断のための保護協調の設定・選択が困難であることなどの理由による。
すなわち、一点で発生した短絡事故によって健全な周辺電路の保護装置をも作動させる結果、電気推進システムのブラックアウトが発生する。電気推進船舶のブラックアウトは運転不能状態であるから、安全航行を絶対条件とする電気推進船舶では極めて危険な状態あり、ブラックアウト対策を施すことが重大な課題となる。そのため、短絡事故が発生したときは短絡事故点のみを切り離し、健全な他の電路からの給電を継続し運転を継続できることが望ましい。
特許文献1,2に記載の方式もシステム全体を停電させず短絡事故点のみを切り離すことで、短絡事故時の保護を図るものであるが、短絡事故点の検出だけでなく、検出後の保護装置の制御などを必要とし、構成が複雑になるという問題がある。
従って、この発明の課題は、電気推進システムで短絡事故が発生しても、簡単な構成で短絡事故点のみを切り離し、健全な他の給電電路の保護装置は動作させないようにして給電および運転を継続可能とし、ブラックアウト(操作不能状態)を発生させないようにすることにある。
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明では、電池,発電機,推進電動機および補機をそれぞれ2台ずつ備え、2系統の主給電電路および補機給電電路を介して電力を供給する電気推進システムにおいて、
前記2系統の主給電電路間を接続する中間回路に第1の保護装置を設け、前記2系統の主給電電路間を接続する中間回路に第1の保護装置を設け、前記2系統の主給電電路の一方に第2の保護装置を設けるとともに他方に第3の保護装置を設け、前記第2および第3の保護装置の過電流検出レベルを等しいレベルに設定し、前記第1の保護装置の過電流検出レベルを前記第2および第3の保護装置の過電流検出レベルの1/2のレベルに設定することより、前記主給電電路の何れかで短絡事故が発生したとき、最初に前記第1の保護装置で短絡電流を遮断して前記2系統の主給電電路を分離し、引き続き前記事故点に近い位置にある方の主給電電路内の第2または第3の保護装置で短絡電流を遮断し、事故点から遠い方の主給電電路内にある第3または第2の保護装置は動作させないようにし、2系統の一方の電池からの給電は継続させて運転を継続させることを特徴とする。
この請求項1の発明においては、通常時に、前記各推進電動機の負荷分担が1/2ずつとなるように制御するため、推進電動機が最大負荷時にもその1/2負荷を超過しないようにトルクおよび電流を制限するとともに、前記短絡事故により2系統の一方の電池から給電を継続させるときは、通常時と同様の制御により、1台運転に移行した推進電動機が過負荷とならないようにすることができる(請求項2の発明)。
上記請求項1の発明においては、前記各推進電動機の入力電流を常時監視し、推進電動機が2台運転から1台運転へと移行したことを電流比較器で検出したときは、推進電動機1台運転時の負荷が1/2分担を超えない回転速度に制限することができる(請求項3の発明)。
上記請求項1〜3のいずれかの発明においては、前記補機給電電路にダイオードを設け、補機給電電路に短絡事故が発生したときは、補機から短絡点への吐き出し電流により補機給電電路に設けた保護装置が動作しないように、前記ダイオードで阻止することができる(請求項4の発明)。
上記請求項1〜4のいずれかの発明においては、前記補機給電電路に補機給電電路用保護装置と短絡電流抑制用限流抵抗とを設け、補機給電電路に短絡事故が発生したときは、短絡電流を前記限流抵抗で抑制して補機給電電路用保護装置のみを動作させ、主給電電路の保護装置は動作させないようにすることができる(請求項5の発明)。
上記請求項1〜5のいずれかの発明においては、前記主給電電路に短絡事故が発生して保護装置が動作し、電池から給電を継続させて運転を継続するときは、電力変換装置,制御装置および監視装置を含む推進装置の制御電源がブラックアウトしないよう、直流給電電路を電源として直流給電系制御電源装置により得た直流給電系制御電源と、交流補機電路を電源として交流補機系制御電源装置により得た交流補機系制御電源とをダイオードで突き合わせることにより、前記直流給電系制御電源がブラックアウトしても前記交流補機系制御電源を前記推進装置へ供給することができる(請求項6の発明)。
この請求項6の発明においては、前記直流給電系制御電源と交流補機系制御電源とを組として2系統設け、2系統の各制御電源をそれぞれダイオードで突き合わせるとともに、各系統の制御電源を共通にして別のダイオードでそれぞれ突き合わせることにより、1系統の給電がブラックアウトしても、他の健全な1系統から制御電源を給電可能にすることができる(請求項7の発明)。
この発明によれば、電気推進システムで短絡事故が発生したときに、事故点に流れる短絡電流の立ち上がり時間差を利用した極めて簡単な方式で、短絡事故点を含む給電経路のみを切り離し、健全回路での給電を継続させて電気推進システムの運転が継続できるようにしたので、電気推進システムの安全運転を確保することが可能となる。
この発明の実施の形態を示すシステム構成図である。 図1で推進電動機の1台運転時の動作説明図である。 図1で発電機の1台運転時の動作説明図である。 図1の主給電回路における短絡動作説明図である。 図4の回路定数を詳細に示す回路図である。 主給電回路における短絡保護動作の説明図である。 この発明による推進装置制御回路例を示す構成図である。 推進電動機の2乗トルク負荷特性説明図である。 図1の補機給電回路における短絡電流説明図である。 図9の回路定数を詳細に示す回路図である。 補機給電回路における短絡保護動作の説明図である。 この発明による制御電源給電回路の一例を示す構成図である。 制御電源給電回路とその短絡動作説明図である。 この発明による制御電源給電回路の別の例を示す構成図である。 電気推進システムにおける給電回路の従来例を示す構成図である。 図15における短絡電流経路の説明図である。 制御電源供給回路の従来例を示す構成図である。
[推進電動機給電電路(主給電電路)の保護]
図1はこの発明の実施形態を示す構成図である。
同図からも明らかなように、推進電動機M1とM2の主給電回路の中間回路に保護装置F7を設置した点が特徴である。このような構成において、電池B1から推進電動機M1に至る経路と、電池B2から推進電動機M2に至る経路で負荷条件が同じであれば、中間回路に流れる中間回路電流ILC=0Aとなる。
図2に、図1において推進電動機M1を運転する場合の電流経路、図3に発電機G1を運転する場合の電流経路、をそれぞれ示す。なお、図2,図3のSW1,SW2およびDA1,DA2は、図1のSWB1,SWB2およびD1,D2にそれぞれ対応し、同じものを表わすものとする。
図2の場合は、2台の電池から推進電動機M1に電力を供給するので、中間回路の保護装置F7に流れる電流は、図示のように(1/2)IM1となる。
図3の場合、発電機1台(G1またはG2)の容量と、推進電動機1台(M1またはM2)の容量がほぼ等しいと仮定すれば、中間回路の保護装置F7には(1/2)IM1と同じ電流が流れることになる。すなわち、中間回路の保護装置F7に流れる電流は、推進電動機給電電路の保護装置F1およびF2に流れる電流の1/2となるから、保護装置F7の過電流検出値は保護装置F1,F2の1/2に設定すればよいことになる。
図4は短絡電流経路の一例を示す説明図、図5はこれに対応する詳細図である。なお、図4,図5のDA1,DA2が、図1のD1,D2にそれぞれ対応するのは図2,図3の場合と同様である。
いま、図4のP22点で短絡事故が発生したものとすると、P22点には電池B1からΣIS1=IBS1+IMS1+IMS2の短絡電流と、電池B2側からΣIS2=IBS2の短絡電流が流れる。また、中間回路の保護装置F7にはΣIS0=IBS1+IMS1の短絡電流が流れる。これらの短絡電流を、図5の各回路定数を参照して求めると以下のようになる。
・IBS1=eB1÷(RB1+RL11+RL12+RL13+RL23+RL22)
時定数TBS1=(LB1+LL11+LL12+LL13+LL23+LL22)÷(RB1+RL11+RL12+RL13+RL23+RL22)
・IMS1=VMC÷(RL23+RL22)
周波数f=1/[2π√{L(=LM1+LL23+LL22)×C}]
または、IMS1=eM1÷(RM1+RL23+RL22)
時定数TMS1=(LM1+LL23+LL22)÷(RM1+RL23+RL22)
・ΣIS1=IS0+IMS2=IBS1+IMS1+IMS2
・ΣIS2=IBS2=eB2÷(RB2+RL21)
時定数TBS2=(LB2+LL21)÷(RB2+RL21)
以上のように求めた各電流を図6に示す。
同図において、例えば保護装置F1,F2の過電流検出レベルを100とし、保護装置F7の過電流検出レベルを50とする(上記のF1,F2の1/2に依る)。すると、保護装置F2に流れる短絡電流は、上記のように求めたΣIS2,時定数TBS2で図6のように上昇し、検出点PT2で過電流を検出して保護装置F2を動作させ、DT2点で遮断動作=限流動作を開始して短絡電流を遮断する。
推進電動機を電力変換装置(INV)で駆動する方式の場合は、電力変換装置の入力部に設けられたコンデンサC(図4参照)から短絡点P22への急峻な吐き出し電流と、電池B1からの短絡電流IBS1とが重畳したΣIS0が保護装置F7に流れる。この吐き出し電流は、回路インダクタンスをLとして、
f=1/{2π√(LC)}
なる周波数で急峻に立ち上がる振動電流となる。これにより、保護装置F7は図6の検出点PT1で動作を開始し、DT1点で遮断動作=限流動作をして短絡電流を遮断する。
これに対し、短絡点P22より離れた位置にある保護装置F1に流れる電流は、上記のIBS1,時定数TBS1で図6のように上昇するが、保護装置F7の遮断動作によってDT3点から限流し、F1検出レベル(100)には到達することはなく、遮断動作も行なわれないことになる。
以上のように、事故点に流れる短絡電流の立ち上がり時間差を利用することにより、保護装置F2,F7は動作してもF1は動作しないようにできるので、電池B1からの給電は継続され、推進電動機M1の運転も継続される。このとき、F2の遮断動作によって推進電動機M2への給電は停止され、推進電動機は2台運転から1台運転へと移行するのは言うまでもない。
上記の動作に係る制御回路例を図7に示す。これは、図1に推進装置制御回路を付加した構成となっており、従って主回路構成は図1と同様である(ただし、ダイオードがDA1,DA2、事故点をP2と表記した点で若干異なっている)。
推進電動機の回転速度制御は、速度設定器VRNで設定した速度指令Nと、回転速度検出器TDで検出した回転速度検出信号nのフィードバック信号とが入力される速度調節器ASRによって行なわれる。速度調節器ASRの出力TMはトルク分配器で1/2に分配され、(1/2)TMsとして電流演算器KT1,KT2に与えられる。電流演算器KT1,KT2の出力IMs1,IMs2は、電流検出器CTM1,CTM2の出力IM1,IM2と比較された後、電流調節器ACR1,ACR2に入力され、所定の電流調節演算をした結果に基づき電力変換装置(INV)を動作させる。このとき、トルク指令(1/2)TMsは(1/2)TML、電流指令IMs1,IMs2は(1/2)IMLにそれぞれ制限されるようにリミッタが設けられ、これにより各推進電動機の出力が(1/2)出力以上とならないように制限される。
図8に推進電動機の2乗トルク負荷特性を示す。
図1のようなシステムにおいて、通常は各電動機M1,M2は図8のA点(M1+M2)の(1/2)負荷となるB点で運転される。この状態で、例えば図7のP2点で短絡事故が発生すると、保護装置F2,F7が動作して、推進電動機は2台運転(M1+M2)から1台運転(M1)に移行する。つまり、上述の(1/2)TMLのトルク制限、および(1/2)IMLの電流制限により、図8に示すC点へと自動的に移行することになる。
このときのC点での回転速度NCは、図示のようにNC=√(1/2)=0.707≒0.7=70%に低下する。また、電動機M1の1台運転に移行すると、電動機M2の電流は0Aになるから、この電流変化を電流比較器CPで検出し、通常運転(M1+M2)の回転速度制限NL1(100%)を、回転速度制限NL2(70%)に変更する。従って、例えば回転速度の増速指令を与えたとしても、回転速度制限NL2を超える操作は無効となる。なお、通常時に電動機M1またはM2の1台運転をする場合でも、電流比較器CPにより検出されるので、回転速度指令が70%を超えることはない。
[補機給電電路の保護装置]
補機給電電路に設けられたF5,F6の過電流検出レベルは、保護装置F1,F2の過電流検出レベルの約1/10=10に設定する。これは、推進電動機電力に対し補機電力が約1/10であることによる。また、補機給電電路には限流抵抗R1,R2および逆流阻止用ダイオードDA1,DA2を設置する。限流抵抗R1,R2は、補機給電電路で短絡が発生したときの短絡電流を抑制するためのもので、電池B1からの電路抵抗ΣR1=RB1+RL11+RL12+RL13+RL23+RL22+RL21+RA2、および電池B2からの電路抵抗ΣR2=RB2+RA2よりも十分大きな抵抗値とし、かつ、補機給電電路で短絡が発生したときの短絡電流が、P22点での短絡電流の1/10となる抵抗値とする。
いま、図9,図10のP25点で短絡事故が発生したとすると、合計短絡電流ΣIS1+ΣIS2=(eB1÷R2)+(eB2÷R2)の短絡電流が流れる。
図9,図10の場合の短絡保護動作を図11に示す。
保護装置F6に流れる短絡電流は限流抵抗R2で抑制され、かつF6の電流検出レベルがF1,F2の1/10、F7の電流検出レベルの数分の一であるから、保護装置F6が図11に示すPT6点で過電流を検出し、DT6点で遮断動作を開始すれば、他の保護装置F1,F2およびF7は動作しないので、他の給電は継続される。
また、P25点以外で短絡事故が発生した場合、例えばP22点で発生した場合は、補機給電電路からの吐き出し電流は、ダイオードDA1,DA2でブロックされるので、補機給電電路への給電は継続される。
なお、限流抵抗R1,R2を用いて短絡電流を抑制・限流する方式、ダイオードブロック方式等は特開2009−159713号公報により公知である。
[制御電源給電回路の保護]
電気推進システムを動作させるには、制御電源が必要である。図17にその従来例を示す。ここでは、電池をB、スイッチをSWB,SWAX、補機給電電路の保護装置をF2で示す。
図17における制御電源の供給は、制御電源切換器S3を(1)または(2)の位置に切換えて運転する。このため、(1)で運転しているときに、例えばP2点で短絡故障が発生して保護装置F1が遮断されると、制御電源CS1への給電が停止し、制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへの電源供給は停止する。
また、(2)の位置で運転しているときに、例えばP3点で短絡故障が発生して保護装置F2が遮断されると、同様に制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへの電源供給は停止する。
すなわち、制御電源切換器S3が何れの切換位置にあっても、制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへの電源供給は停止するおそれがある。
運転中に制御電源の供給停止状態(制御電圧VC3=0の状態)が発生すると、次のような問題が発生することが予想される。
(イ)制御電源が停止する過渡状態において、制御装置が誤動作・誤信号を発信し、電力変換装置(INV)内の素子を破壊させるなどの障害発生が予想される。
(ロ)制御電源が停止すると、運転履歴や故障情報の記録が消滅することが予想され、点検・修理などに支障を与えることが懸念される。このためには、バッテリバックアップする方法が一般的である。
(ハ)運転履歴,故障情報の監視表示が消灯すれば、運転状況を把握できないので、点検・修理などに支障をきたすおそれがある。
そこで、この発明では図12のように、制御電源切換器S3で(1),(2),(1)+(2)および(1)+(3)の各位置の選択ができるようにしている。なお、(1),(2)は従来と同様であり、図12で電池をB、スイッチをSWB、補機給電電路の保護装置をF2で示すのも図17と同様である。
制御電源切換器S3で(1)+(2)位置が選択されたときは、電池Bから保護装置F1を介して給電される直流電源と、電池Bから保護装置F2を介して給電される直流電源とをダイオードD1,D2で突き合わせて(直流給電系)制御電源装置CS1に給電する。この位置で運転する場合、例えばP2点で事故が発生して電池Bから保護装置F1を介した給電経路が断路し、(1)の給電が停止しても(2)の給電は継続されるので、上記の問題は発生しない。
しかしながら、上記の場合に(直流給電系)制御電源装置CS1が故障すると、制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへの電源供給は停止すると言う問題は残る。
このような問題に対処するため、この発明では(1)+(3)位置の選択をすることで、(1)による給電経路で直流の制御電源電圧VC1を確保するとともに、(3)による給電路で電池Bから保護装置F2を介して電力供給される電力変換装置CVCFによる交流電源から、(交流補機系)制御電源装置CS2を介して直流の制御電源電圧VC2を確保し、(直流給電系)制御電源装置CS1からの制御電源電圧VC1と(交流補機系)制御電源装置CS2からの制御電源電圧VC2とをダイオードD3,D4で突き合わせて直流の制御電源VC3を得、これを制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへ供給する。
つまり、(1)+(3)位置を選択することで、電池Bからの保護装置F1を介した給電が停止した場合には、(交流補機系)制御電源装置CS2から(交流補機系)制御電源を供給する一方、電池Bからの保護装置F2を介した給電が停止した場合には(直流給電系)制御電源装置CS1から(直流給電系)制御電源を供給することで、上記(イ)〜(ハ)の問題は解決される。
また、電圧VC1とVC2との突き合わせに当たり、VC1>VC2(例えば、VC1=100%Vに対してVC2=95%V)に設定しておけば、常時は(直流給電系)制御電源装置CS1から(直流給電系)制御電源を供給し、VC1<VC2の状態になったときのみ、(交流補機系)制御電源装置CS2から(交流補機系)制御電源を供給することも可能である。
図13(a)に制御電源の給電電路を示し、同(b)にその短絡動作説明図を示す。
図13(a)は推進給電電路のP2点、または補機給電電路のP3点で短絡事故が発生した場合の例である。
図13(b)の時刻t0で、図13(a)の推進給電電路のP2点に短絡事故が発生すると、P2点電圧V2は図13(b)のように約0Vに低下する。また、P1点電圧V1は、短絡電流ISによってV1=eB1−RB×ISに低下する(RB:電池内部抵抗)。
このとき、P1点電圧V1が瞬時低下しても、直流−交流電力変換装置CVCFが正常動作を継続していれば、(交流補機系)制御電源装置CS2から制御電源VC2→VC3として制御電源が継続して供給されるから、制御電源ブラックアウトは発生しない。
また、補機給電電路のP3点で短絡事故が発生した場合には、保護装置F2が短絡電流を遮断して、「CVCF」→「(3)位置による経路」→「(交流補機系)制御電源装置CS2」の給電経路による(交流補機系)制御電源の供給は停止するが、「推進給電電路」→「(1)位置による経路」→「(直流給電系)制御電源装置CS1」の給電経路で(直流給電系)制御電源の供給が継続される。
図14は制御電源供給回路の別の例を示す構成図である。
これは、電池B1,B2と発電機G1,G2と推進電動機MI,M2と2系統の補機動力とをそれぞれ備えた電気推進システムの、各系統に対し2系統の制御電源装置CS11,CS12とCS21,CS22とを設け、制御電源装置CS11,CS12の各直流電源出力はダイオードD13,D14により、またCS21,CS22の各直流電源出力はダイオードD24,D25により突き合わせ、制御装置CM,電力変換装置(INV)および表示装置DPへ制御電源を供給する。さらに、2系統の監視・制御を行なう位置にはダイオードD15,D26を設け、ここでも制御電源装置CS11,CS12側からの直流電源出力とCS21,CS22側からの直流電源出力との突き合わせをして制御電源を供給することにより、上述の問題が生じないようにしている。
B,B1,B2…電池、SW1,SW2,SWB1,SWB2,SWAX1,SWAX2,SWG1,SWG2…スイッチ、F1〜F7…保護装置、ΣR…電路抵抗、R,R1,R2…限流抵抗、D1〜D4,D13〜D15,D24〜D26…ダイオード、REC1,REC2…整流器、G1,G2…発電機、INV1,INV2,CVCF,CVCF1,CVCF2…電力変換装置、M1,M2…推進電動機、VRN…速度設定器、CP…電流比較器、ASR…速度調節器、KT1,KT2…電流演算器、ACR1,ACR2…電流調節器、TD…速度検出器、CTM1,CTM2…電流検出器、S3…制御電源切換器、CS1,CS2,CS11,CS12,CS21,CS22…制御電源装置、CM…制御装置、DP…表示装置。

Claims (7)

  1. 電池,発電機,推進電動機および補機をそれぞれ2台ずつ備え、2系統の主給電電路および補機給電電路を介して推進電動機および補機に電力を供給する電気推進システムにおいて、
    前記2系統の主給電電路間を接続する中間回路に第1の保護装置を設け、前記2系統の主給電電路の一方に第2の保護装置を設けるとともに他方に第3の保護装置を設け、前記第2および第3の保護装置の過電流検出レベルを等しいレベルに設定し、前記第1の保護装置の過電流検出レベルを前記第2および第3の保護装置の過電流検出レベルの1/2のレベルに設定することより、前記主給電電路の何れかで短絡事故が発生したとき、最初に前記第1の保護装置で短絡電流を遮断して前記2系統の主給電電路を分離し、引き続き前記事故点に近い位置にある方の主給電電路内の第2または第3の保護装置で短絡電流を遮断し、事故点から遠い方の主給電電路内にある第3または第2の保護装置は動作させないようにし、2系統の一方の電池からの給電は継続させて運転を継続させることを特徴とする電気推進システムの保護方式。
  2. 通常時に、前記各推進電動機の負荷分担が1/2ずつとなるように制御するため、推進電動機が最大負荷時にもその1/2負荷を超過しないようにトルクおよび電流を制限するとともに、前記短絡事故により2系統の一方の電池から給電を継続させるときは、通常時と同様の制御により、1台運転に移行した推進電動機が過負荷とならないようにすることを特徴とする請求項1に記載の電気推進システムの保護方式。
  3. 前記各推進電動機の入力電流を常時監視し、推進電動機が2台運転から1台運転へと移行したことを電流比較器で検出したときは、推進電動機1台運転時の負荷が1/2分担を超えない回転速度に制限することを特徴とする請求項1に記載の電気推進システムの保護方式。
  4. 前記補機給電電路にダイオードを設け、補機給電電路に短絡事故が発生したときは、補機から短絡点への吐き出し電流により補機給電電路に設けた保護装置が動作しないように、前記ダイオードで阻止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電気推進システムの保護方式。
  5. 前記補機給電電路に補機給電電路用保護装置と短絡電流抑制用限流抵抗とを設け、補機給電電路に短絡事故が発生したときは、短絡電流を前記限流抵抗で抑制して補機給電電路用保護装置のみを動作させ、主給電電路の保護装置は動作させないようにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の電気推進システムの保護方式。
  6. 前記主給電電路に短絡事故が発生して保護装置が動作し、電池から給電を継続させて運転を継続するときは、電力変換装置,制御装置および監視装置を含む推進装置の制御電源がブラックアウトしないよう、直流給電電路を電源として直流給電系制御電源装置により得た直流給電系制御電源と、交流補機電路を電源として交流補機系制御電源装置により得た交流補機系制御電源とをダイオードで突き合わせることにより、前記直流給電系制御電源がブラックアウトしても前記交流補機系制御電源を前記推進装置へ供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の電気推進システムの保護方式。
  7. 前記直流給電系制御電源と交流補機系制御電源とを組として2系統設け、2系統の各制御電源をそれぞれダイオードで突き合わせるとともに、各系統の制御電源を共通にして別のダイオードでそれぞれ突き合わせることにより、1系統の給電がブラックアウトしても、他の健全な1系統から制御電源を給電可能にしたことを特徴とする請求項6に記載の電気推進システムの保護方式。
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