JP4120540B2 - 直流給電回路網の保護方法及び直流給電回路網の保護システム - Google Patents

直流給電回路網の保護方法及び直流給電回路網の保護システム Download PDF

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Description

本発明は、短絡事故が発生した場合に直流給電回路網に接続された発電機等の電気機器を保護する直流給電回路網の保護方法及び直流給電回路網の保護システムに関する。
直流を電源とする直流給電回路網として、例えば、直流電流を電源とする船舶向け電気システムがある。電気推進船舶等の電気システムとしては、一次電源としての蓄電池と、蓄電池を充電する発電機からなる電源装置と、推進に必要な推進電動機と、運航に必要な補機電動機等の機器類とを備えたものがある。
このような電気システムには、短絡事故が発生したときの対策が施されている。従来方式では、回路網に配置した気中遮断器(ACB)或いはヒューズ等の保護装置により短絡事故時の保護が行われている。
これらの保護装置は、過電流を検出して遮断動作により保護動作をする過電流検出動作型の保護装置である。この保護装置は、当該保護装置を通過する電流値に基づいて遮断動作(開路動作)して、短絡事故時の発電機等の電気機器を保護している。
電気推進船舶等の電気システムでは、電路長が短く、かつ回路(電路)インピーダンスが微小である。このような電気システムの場合、短絡事故発生時には、短絡発生点に急峻な電流上昇を伴い大きな短絡電流が流れるため、高速・大遮断容量性能をもつ保護装置が必要となる。
また、低インピーダンス電路であるため、保護装置相互間で協調動作して個々が選択的に遮断動作することが困難である。これを図7乃至図9を用いて説明する。
図7は、電路系統図(直流給電回路網)の一部を示す。
図7に示すように、直流電源をなす蓄電池101を備える回路(主回路)に、動力系102が接続されており、その動力系102の前後には動力系保護装置として第1及び第2遮断器(気中遮断器又は超限流遮断器)111,112が配置されている。また、図7に示すように、主回路上に主回路保護装置として第3及び第4遮断器(気中遮断器又は超限流遮断器)113,114が配置されている。これら遮断器111〜114は、動力系回路の定格電流I1や主回路の定格電流I2に応じて選定されている。
図8は、遮断器の保護動作特性を示す。
一般的には、遮断器の過電流設定値は、定格電流を100%としたときの電流倍率で決定される。例えば、定格電流を100%としたとき、過電流検出開始電流は125%となり、過電流瞬時動作電流は500%となるように設定する。図8に示す保護動作特性は、動力系回路の定格電流I1が1kAあり、主回路の定格電流I2が10kAである場合の保護動作特性を示す。
ここで、図7に示すように主回路の一部c1,c2間で短絡が発生した場合を考える。
この場合、図9に示すように、短絡発生直後に急峻な上昇を示す推定短絡電流が発生する。推定短絡電流とは、回路電圧を回路抵抗で除した流れるであろう短絡電流の最大値である。この推定短絡電流は、回路インピーダンスが小さければ小さいほど大きくなる。また、短絡発生直後の短絡電流の上昇は電流突進率(di/dt)で示され、この電流突進率は、回路インダクタンスLを回路抵抗Rで除した値(L/R)によって決定される。よって、回路インダクタンスLが小さければ、短絡電流は急峻な上昇を示すことになる。
このようなことから、短絡が発生した場合、第1及び第2遮断器111,112を流れる短絡電流はIS1となり、第3及び第4遮断器113,114を流れる短絡電流はIS1+IS2となるが、それぞれの短絡電流経路の抵抗が小さいほど、その短絡電流IS1,IS1+IS2は大きくなり、また、インダクタンスが小さければ、短絡電流IS1,IS1+IS2は短時間で大電流値に到達することになる。
一方、遮断器の保護動作は、短絡発生による過電流を検出してから接点を開いて(接点を開極して)短絡電流(事故電流)を限流遮断するようになっているので、過電流検出から接点開極開始までの時間遅れがほぼ20〜数十msec.存在する。このようなことから、接点が開いてから短絡電流が限流(減少)するときには、構成回路に配置した各遮断器(保護装置)が既に短絡電流を検出し、遮断動作を開始してしまう。なお、過電流の検出は、変流器(電流検出器)が設定値(しきい値)を超えているか否かで検出している。
よって、本来であれば、各遮断器(保護装置)の設定に従って、各遮断器が選択的に保護動作するのが理想であるが、インピーダンスが小さい回路網では、瞬時に大短絡電流に到達してしまい、かつ各遮断器の遮断動作の遅れにより、各遮断器の定格及び設定値にかかわらず、全ての遮断器がほぼ同時に動作してしまう。この結果、前述したように、低インピーダンスの回路では、保護装置(遮断器)相互間で協調動作して個々が選択的に遮断動作することが困難となる。このような事態に至ってしまうと、一ヶ所で発生した短絡事故が回路網に配置した全ての保護装置を動作させてしまう可能性があり、この場合には、システム全体の停電を招いてしまう。
このように、従来方式の過電流検出による短絡保護方式では、高速・大遮断容量の保護装置が必要であり、また、保護装置相互間で協調動作して選択的に遮断保護動作を得ることが極めて困難である。
さらに、近年の電源容量増大に伴い、保護装置の遮断容量向上が望まれる。しかし、保護装置の遮断容量向上が技術的に限界である状況となっている。
そこで、本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、高速・大遮断容量性能をもつ保護装置を必要とすることなく、かつシステム全体を停電させることなく、直流給電回路網の短絡事故時の保護を図ることができる直流給電回路網の保護方法及び直流給電回路網の保護システムの提供を目的とする。
請求項1記載の発明に係る直流給電回路網の保護方法は、複数の電気機器と、当該複数の電気機器に対応させて配置され、かつ過電流を検出して遮断動作する遮断装置とを備えた直流給電回路網を保護する直流給電回路網の保護方法において、前記遮断装置を、外部からの遮断指令によっても遮断動作させることができるものとし、前記直流給電回路網の主回路における電圧低下に基づいて短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御するとともに、前記電圧低下に基づいて前記短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させる
また、請求項2記載の発明に係る直流給電回路網の保護方法は、請求項1記載の発明に係る直流給電回路網の保護方法において、前記短絡点近傍の遮断装置以外の遮断装置の遮断動作を禁止する。
また、請求項3記載の発明に係る直流給電回路網の保護システムは、複数の電気機器と、当該複数の電気機器に対応させて配置され、かつ過電流を検出して遮断動作する遮断装置とを備えた直流給電回路網を保護する直流給電回路網の保護システムにおいて、前記遮断装置を、外部からの遮断指令によっても遮断動作させることができるものとし、前記直流給電回路網の主回路における各位置の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段の検出結果に基づいて前記直流給電回路網の主回路における電圧低下から短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御するとともに、前記電圧低下に基づいて前記短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させる制御手段と、を備える。
また、請求項4記載の発明に係る直流給電回路網の保護システムは、請求項3記載の発明に係る直流給電回路網の保護システムにおいて、前記制御手段が、前記短絡点近傍の遮断装置以外の遮断装置の遮断動作を禁止する。
短絡事故が発生した場合、短絡電流が上昇し始める前に、短絡点では急峻な電圧降下が発生する。このようなことから、請求項1及び請求項3記載の発明では、直流給電回路網の主回路における電圧低下に基づいて短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御する。そして、請求項1及び請求項3記載の発明では、前記電圧低下に基づいて短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させる。
すなわち、短絡事故が発生した場合、通常であれば、短絡電流をそれぞれの短絡装置が個別に検出してしまい、全ての短絡装置が遮断動作してしまうことがあるが、本発明では、前記直流給電回路網における電圧低下に基づいて短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御することで、直流給電回路網の全ての遮断装置が遮断動作してしまうことを防止する。
そして、特に請求項2及び4に記載の発明では、前記短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させ、それ以外の遮断装置の遮断動作を禁止する。
本発明によれば、短絡事故が発生しても直流給電回路網の全ての遮断装置が遮断動作してしまうことを防止できるので、直流給電回路網の短絡事故時の保護を図りつつ、システム全体が停電してしまうことを防止できる。
また、遮断動作させる場合でも、短絡事故から早い時期にその遮断動作を開始させることができるので、結果的に、遮断装置が高速・大遮断容量性能をもたなくてもよくなる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明が適用される直流給電回路網の電路系統図を示す。図2は図1の電路系統図に対応するインピーダンスマップを示す。
図1に示すように、直流電源をなす第1及び第2(1号及び2号)蓄電池1,2を備える回路(主回路)に、第1及び第2動力(1号系動力及び2号系動力)3,4、第1及び第2(1号及び2号)発電機5,6、並びに電動機7が接続されている。
ここで、第1及び第2蓄電池1,2を備える回路に、第1及び第2接続点a1,a2により第1動力3が接続されており、第3及び第4接続点a3,a4により第2動力4が接続されており、第5及び第6接続点a5,a6により第1発電機5が接続されており、第7及び第8接続点a7,a8により第2発電機6が接続されており、第9及び第10接続点a9,a10により電動機7が接続されている。これにより直流給電回路網が構成されている。
なお、この回路網において、第1蓄電池1、第1動力3及び第1発電系5により1号系の回路網を構成し、第2蓄電池2、第2動力4及び第2発電系6により2号系の回路網を構成している。
第1及び第2動力3,4並びに第1及び第2発電機5,6それぞれの前後には、第1乃至第8遮断器(気中遮断器)11〜18及び第1乃至第8超限流遮断器31〜38が設置されている。また、前記第1及び第2蓄電池1,2を備える回路上、第1接続点a1と第5接続点a5との間に、第9遮断器19、並びに第9及び第10超限流遮断器39,40を備え、第2接続点a2と第6接続点a6との間に、第10遮断器20、並びに第11及び第12超限流遮断器41,42を備え、第3接続点a3と第7接続点a7との間に、第11遮断器21、並びに第13及び第14超限流遮断器43,44を備え、第4接続点a4と第8接続点a8との間に、第12遮断器22、並びに第15及び第16超限流遮断器45,46を備え、第5接続点a5と第9接続点a9との間に、第17超限流遮断器47を備え、第6接続点a6と第10接続点a10との間に、第18超限流遮断器48を備え、第7接続点a7と第9接続点a9との間に、第19超限流遮断器49を備え、第8接続点a8と第10接続点a10との間に、第20超限流遮断器50を備えている。
また、第1乃至第20超限流遮断器31〜50はそれぞれ、当該第1乃至第20超限流遮断器31〜50を通る電流を検出する変流器(電流検出器)31a〜50aと、変流器31a〜50aの電流検出結果に基づいて動作する限流ヒューズ31c〜50cとを備えている。
図3は、さらに詳細な電気系統図を示す。
図3に示すように、第1乃至第19超限流遮断器31〜50は、変流器変流器31a〜50aの検出信号が入力される検出部(制御部)31b〜50bを備えている。検出部31b〜50bは、変流器31a〜50aの検出信号に基づいて遮断動作指令を限流ヒューズ31c〜50cに出力して、限流ヒューズ31c〜50cを遮断動作(限流動作)させる。
また、この設備では、第1動力3に並列に接続された第1電圧検出器61と、第2動力4に並列に接続された第2電圧検出器62と、第5接続点a5と第6接続点a6との間の電圧を検出する第3電圧検出器63と、第7接続点a7と第8接続点a8との間の電圧を検出する第4電圧検出器64と、第9接続点a9と第10接続点a10との間の電圧を検出する第5電圧検出器65とを備えている。
さらに、この設備では、回路上の、第9超限流遮断器39と第10超限流遮断器40との間と、第11超限流遮断器41と第12超限流遮断器42との間とに接続された第6電圧検出器66と、回路上の、第13超限流遮断器43と第14超限流遮断器44との間と、第15超限流遮断器45と第16超限流遮断器46との間とに接続された第7電圧検出器67とを備えている。
また、この設備では、選択遮断制御装置71を備えている。選択遮断制御装置71は、第1乃至第20超限流遮断器31〜50の遮断を制御するように構成されている。この選択遮断制御装置71には、第1乃至第8遮断器(気中遮断器)11〜18の状態を示す信号、及び第1乃至第7電圧検出器61〜67の検出結果が入力されている。選択遮断制御装置71は、第1乃至第7電圧検出器61〜67の検出結果に基づいて第1乃至第20超限流遮断器31〜50の遮断を制御する。
具体的には、選択遮断制御装置71は、第1乃至第7電圧検出器61〜67での検出信号S1A,S1B,S1C,S2A,S2B,S2C,SDに基づいてロック指令信号L1〜L10、又は遮断指令信号T1〜T10を第1乃至第20超限流遮断器31〜50に出力して、第1乃至第20超限流遮断器31〜50では、そのロック指令信号L1〜L10又は遮断指令信号T1〜T10に応じた動作をする。
第1乃至第20超限流遮断器31〜50では、ロック指令信号L1〜L10又は遮断指令信号T1〜T10が検出部31b〜50bに入力されている。
ここで、第1乃至第20超限流遮断器31〜50は、前述したように、変流器31a〜50a、検出器31b〜50b及び限流ヒューズ31c〜50cを備えている。
変流器31a〜50aでは、設定値(過電流保護設定値)との比較で過電流を検出している。各回路を構成している定格電流(容量)で第1乃至第20超限流遮断器31〜50が選定されているのであり、前記設定値はその定格電流(容量)に応じた値になっている。すなわち、定格値を100%としたときの電流倍率で設定値が設定されており、よって、変流器31a〜50aの設定値は互いに異なる値になっている。
変流器31a〜50aがその設定値を超えた過電流を検出すると、検出器31b〜50bが限流ヒューズ31c〜50cを遮断動作させるようになっている。この検出部31b〜50bは、ロック指令信号L1〜L10が入力された場合、変流器31a〜50aの検出動作をロックする。これにより、限流ヒューズ31c〜50cは遮断動作をしないようになる、すなわち遮断動作がロックされる。また、検出部31b〜50bに遮断指令信号T1〜T10が入力された場合、限流ヒューズ31c〜50cは強制的に遮断動作を行う。
次に動作を説明する。
ここで、回路上の、第9超限流遮断器39と第10超限流遮断器40との間と、第11超限流遮断器41と第12超限流遮断器42との間とで短絡事故が発生した場合を考える。すなわち、主に第1動力3、第1発電機5に関する回路網の一部で短絡事故が発生した場合である。
ここで、その短絡発生点をb1,b2とする。図4は、短絡事故が発生したときの電路系統図に対応するインピーダンスマップである。この図4には、回路網を流れる各短絡電流を示している。
この場合、各々の回路網からは当該回路網の回路定数によって決まる短絡電流がそれぞれ流出し、短絡発生点b1,b2の間に短絡電流(合計電流)IΣが流入する。ここで、短絡電流(合計電流)IΣは、下記式のように示すことができる。
IΣ=I1aΣ+I1bΣ
I1aΣ=Ib1+1ma1
I1bΣ=Ig1+I1cΣ
I1cΣ=Im+I2cΣ
I2aΣ=I2bΣ=Ib2+1ma2
I2cΣ=Ig2+I2bΣ
ここで、電流Ib1,Ib2はそれぞれ、第1及び第2蓄電池1,2から短絡発生点b1,b2に向かう短絡電流であり、電流Ima1,Ima2は、第1及び第2動力3,4の電動機負荷等に起因して、短絡発生点b1,b2に向かう短絡電流であり、電流Ig1,Ig2は、第1及び第2発電機5,6から短絡発生点b1,b2に向かう短絡電流であり、電流Imは、電動機7から短絡発生点b1,b2に向かう短絡電流である。
例えば、短絡電流I1aΣは、第9遮断器19及び第9超限流遮断器39を通って短絡発生点b1,b2に流れる電流であり、或いは短絡発生点b1,b2から第10遮断器20及び第11超限流遮断器41に流れ込む電流である。
このような短絡事故が発生すると、図5中(B)に示すように、短絡発生点b1,b2の間の電圧(第6電圧検出器66の検出電圧)は短時間で電圧Vd(図中a点)を通過し、かつ0V付近の電圧Vs(図中b点)まで下降する。このとき、短絡発生点b1,b2に流入する短絡電流IΣは、図5中(A)に示すようにこの電圧降下に遅れて上昇する。
一方、各々の回路網からは各々の回路定数によって決まる短絡電流が流出するので、第1乃至第5、第7電圧検出器61〜65,67の検出電圧はそれぞれ、図5中(B)に示すように降下する。このような結果は、各々の回路定数と各々の回路網に流れる電流との積で決まる電圧が決まるからである。
このとき、第6電圧検出器66は、電圧Vd以下になったことを検出して、図5中(C)に示すように、検出信号S1Bを選択遮断制御装置71に出力する。すなわち、第6電圧検出器66は、電圧Vdを設定値(しきい値)として、電圧値がこの設定値Vd以下になったことを検出したとき、その検出信号S1Bを選択遮断制御装置71に出力する。
選択遮断制御装置71は、検出信号S1Bが入力されると、図5中(D)に示すように、遮断指令信号T5,T6を第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42(検出部39b,40b,41b,42b)に出力する。このとき、選択遮断制御装置71は、所定時間TTS中、遮断指令信号T5,T6を出力する。
第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42は、この遮断指令信号T5,T6の入力により、遮断動作を開始する。具体的には、図5中(A)に示すように、遮断指令が入力されると、遅れ時間TL後に、第9及び第11超限流遮断器39,41は、短絡電流I1aΣのI1ab点から限流動作を開始し、また、第10及び第12超限流遮断器40,42は、短絡電流I1bΣのI1bb点から限流動作を開始する。
この第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42の限流動作により、短絡発生点b1,b2に流入する短絡電流IΣは、図5中(A)に示すように、0A(同図中d点)に向かって減少する。また、電圧(第6電圧検出器66の検出電圧)は、図5中(B)に示すように、遅れ時間TL期間中に上昇した電圧値(同図中c点)が、その第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42が限流動作を開始すると、0V(同図中d点)に向って減少し始める。また、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42の限流動作により前述したように短絡電流が減少するので各回路網の流出電流も減少する。これにより、各回路網の電圧(第1乃至第5、第7電圧検出器61〜65,67)は、図5中(B)に示すように、徐々に上昇し通常電圧Vに向かう。
このような限流動作により、0A(同図中d点)で短絡発生点b1,b2が回路網から完全に切り離され、保護動作が終了する。
また、選択遮断制御装置71は、検出信号S1Bが入力されると、図5中(E)に示すように、第1及び第2超限流遮断器31,32(検出部31b,32b)にロック指令信号L1を出力しない。また、選択遮断制御装置71は、遮断指令信号T1も出力しない。これにより、第1及び第2超限流遮断器31,32は、非ロック状態となり、通常通りに動作する。
すなわち、第1及び第2超限流遮断器31,32は、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42が遮断動作している最中に、第1動力3に関する動力系回路から流出する短絡電流Ima1が当該第1及び第2超限流遮断器31,32の変流器31a,32aの設定値(しきい値)Sma1を超えた場合には遮断動作を行う。一方、第1及び第2超限流遮断器31,32は、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42が遮断動作している最中に、第1動力3に関する動力系回路から流出する短絡電流Ima1が当該第1及び第2超限流遮断器31,32の変流器31a,32aの設定値(しきい値)Sma1に達しない場合には遮断動作を行わない。この場合、動力系(補機系)への給電が継続される。
また、選択遮断制御装置71は、検出信号S1Bが入力されると、図5中(F)に示すように、第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38、43〜50の検出部33b〜38b、43b〜50bにロック指令信号L2,L3,L4,L7,L8,L9,L10を出力する。このとき、選択遮断制御装置71は、所定時間TLS中、ロック指令信号L2,L3,L4,L7,L8,L9,L10を出力する。
これにより、第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38、43〜50の検出部33b〜38b、43b〜50bは変流器33a〜38a、43a〜50aの検出動作(検出信号)をロックする。これにより、第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38、43〜50は、遮断動作をしないようになる、すなわち遮断動作がロックされる。
ここで、第1及び第2超限流遮断器31,32の遮断動作の非ロック状態及び第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38、43〜50の遮断動作のロック状態は、前記第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42による限流動作が終了するまで継続される。すなわち、前記所定時間TTS,TLSは、第6電圧検出器66の検出電圧値がこの設定値Vd以下になった時から限流動作が終了する時までの間の時間とする。
これにより、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42の限流動作により、前述したように短絡電流が減少するので各回路網の流出電流も減少する。このとき、各回路網の電圧(第1乃至第5、第7電圧検出器61〜65、67)は、図5中(B)に示すように、徐々に上昇し通常電圧Vに向かう。
また、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42による限流動作が終了した後には、第1乃至第20超限流遮断器31〜50が通常動作に戻るので、万一短絡電流が継続していたとき(短絡電流が持続している状態のとき)でも、第1乃至第20超限流遮断器31〜50は、変流器31a〜50aで設定値を超えた電流値を検出したときに、遮断動作させて、回路網を保護する。
このように、本設備では、いわゆる電圧検出による短絡保護を行っている。
また、本設備は、第1乃至第8遮断器11〜18を備えているので、これらの第1乃至第8遮断器11〜18が独立して作動する場合(回路断状態にする場合又は開路状態にする場合)がある。遮断器が独立して作動した場合、当該作動した遮断器を回路中に持っている第1乃至第5電圧検出器61〜65には電圧が印加されなくなる。この場合、電圧検出器は、電圧低下を誤検出してしまう。この結果、選択遮断制御装置71は、関連する超限流遮断器に遮断指令信号を誤出力してしまうことになる。このようなことから、選択遮断制御装置71は、第1乃至第8遮断器11〜18から入力される当該第1乃至第8遮断器11〜18の状態を示す信号をも参照して、超限流遮断器に遮断指令信号を出力するようにしている。
次に実施の形態における効果を説明する。
先ず、従来方式の過電流検出による短絡保護方式を説明する。ここで、本発明の実施の形態と同様に、短絡発生点b1,b2として短絡が発生したものとする。この場合、例えば次のような限流動作となる。
第9及び第11超限流遮断器39,41の変流器39a,41aは、当該第9及び第11超限流遮断器39,41に流れる電流I1aΣが設定値(しきい値)S1aを超えたとき、遮断動作指令を限流ヒューズ39c,41cに出力する。これにより、限流ヒューズ39c,41cは、遮断動作指令を受けて、動作遅れ時間TL1(短絡発生時から時間T1ao経過)後の電流I1aoから限流動作を開始する。これにより、短絡発生時から時間T1a経過後、電流I1aΣは0Aになる(図5中(A)参照)。
また、第10及び第12超限流遮断器40,42の変流器40a,42aは、当該第10及び第12超限流遮断器40,42に流れる電流I1bΣが設定値(しきい値)S1bを超えたとき、遮断動作指令を限流ヒューズ40c,42cに出力する。これにより、限流ヒューズ40c,42cは、遮断動作指令を受けて、動作遅れ時間TL2(短絡発生時から時間T1bo経過)後の電流I1boから限流動作を開始する。これにより、短絡発生時から時間T1b経過後、電流I1bΣは0Aになる(図5中(A)参照)。
また、第13乃至第16超限流遮断器43〜46の変流器43a〜46aは、当該第13乃至第16超限流遮断器43〜46に流れる電流I2aΣ(I2bΣ)が設定値(しきい値)S2aを超えたとき、遮断動作指令を限流ヒューズ43c〜46cに出力する。これにより、限流ヒューズ43c〜46cは、遮断動作指令を受けて、動作遅れ時間TL3(短絡発生時から時間T2ao経過)後の電流I2aoから限流動作を開始する。これにより、短絡発生時から時間T2a経過後、電流I2aΣ(I2bΣ)は0Aになる(図5中(A)参照)。
また、第1及び第2超限流遮断器31,32の変流器31a,32aは、当該第1及び第2超限流遮断器31,32に流れる電流Ima1が設定値(しきい値)Sma1を超えたとき、遮断動作指令を限流ヒューズ31c,32cに出力する。これにより、限流ヒューズ31c,32cは、遮断動作指令を受けて、動作遅れ時間TL4後の電流Ima1oから限流動作を開始する。これにより、短絡発生時から時間Tma1経過後、電流Ima1は0Aになる(図5中(A)参照)。
また、第3及び第4超限流遮断器33,34の変流器33a,34aは、当該第3及び第4超限流遮断器33,34に流れる電流Ima2が設定値(しきい値)Sma2を超えたとき、遮断動作指令を限流ヒューズ33c,34cに出力する。これにより、限流ヒューズ33c,34cは、遮断動作指令を受けて、動作遅れ時間TL5(短絡発生時から時間Tma2o経過)後の電流Ima2oから限流動作を開始する。これにより、短絡発生時から時間Tma2経過後、電流Ima2は0Aになる(図5中(A)参照)。
このように、従来方式の過電流検出による短絡保護方式では、各超限流遮断器が電流値と設定値に基づいて限流動作する。
そして、従来方式の過電流検出による短絡保護方式では、これらの超限流遮断器の相互間で協調動作して選択的に遮断保護動作を得ることが極めて困難となっている。すなわち、短絡電流経路の抵抗が小さいほど短絡電流は大きく、また、インダクタンスが小さければ短時間で大短絡電流に到達する。その一方で、超限流遮断器の保護動作は、短絡発生による過電流を検出してから接点を開いて(接点を開極して)短絡電流(事故電流)を限流遮断するようになっているので、過電流検出から接点開極開始までの時間遅れがほぼ20〜数十msec.存在する。このようなことから、接点が開いてから短絡電流が限流(減少)するときには、構成回路に配置した他の超限流遮断器が既に短絡電流を検出し、遮断動作を開始してしまう。この結果、超限流遮断器の相互間で協調動作して選択的に遮断保護動作を得ることは極めて困難となる。
これに対し、本発明は電圧検出による短絡保護方式であり、短絡発生点b1,b2で短絡が発生した場合には、第6電圧検出器66は、電圧Vd(図5中(B)のa点)以下になったことを検出して、検出信号S1Bを選択遮断制御装置71に出力する。そして、選択遮断制御装置71は、検出信号S1Bが入力されると、最適な超限流遮断器に遮断指令信号を出力する。本例では、最適な超限流遮断器とは、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42になる。
第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42では、その遮断指令信号が入力されると、図5中(A)及び(B)に示すように、第6電圧検出器66による電圧Vdの検出から動作遅れ時間TL後(短絡発生時から時間TV経過後)、当該第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42に流れる電流I1ab,I1bbから限流動作を開始する。
ここで、短絡が発生した短絡発生点の電圧変化に着目する。
導電性物体による短絡形態では、その短絡発生点の電圧は、電源電圧と短絡抵抗・回路インダクタンスから決まる短絡電流と短絡抵抗との積で決まる電圧が発生する(下記式参照)。
Vs=rs×IΣ
ここで、Vsは短絡発生点の電圧であり、rsは短絡抵抗であり、IΣは短絡点に流れ込む短絡電流である。
このとき、短絡発生時の初期電流は0Aになるので、図5中(B)に示すように、短絡発生時の初期電圧(第6電圧検出器66の検出初期電圧)は0Vとなり、その後、短絡電流の増加とともに電圧も上昇する。
また、アークによる短絡形態では、短絡電流とアーク抵抗との積で決まるアーク電圧(=短絡発生点電圧)が発生するが、いずれの短絡形態であっても、短絡発生時の短絡発生点電圧は、短絡発生から極めて短時間に極めて小さい値に急下降することになる。
よって、電圧検出による短絡保護方式にすることで、短絡発生から短時間にその短絡保護動作を実施することができる。すなわち、前述の実施の形態でいえば、短絡発生から短時間に、短絡点近傍の第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42を遮断動作させ、かつ第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38、43〜50の遮断動作を強制的に禁止することができる。これにより、短絡点に関する回路網と健全回路網とを切り離すとともに、当該健全回路網での電力給電等の通常状態を維持させることができる。本発明によれば、このように、システム全体を停電させることなく、直流給電回路網の短絡事故時の保護を図ることができる。
また、従来の電流検出による短絡保護方式では、短絡発生から限流開始まで時間(T1ao,T1bo)が長くなる。すなわち、前述したように短絡発生点をb1,b2とした場合、第9乃至第12超限流遮断器39〜42(限流ヒューズ39c〜42c)が短絡発生から時間T1ao,T1bo経過後に限流動作を開始するので、限流開始時の電流値がI1ao,I1boになっている。
これに対して、本発明を適用した電圧検出による短絡保護方式では、第9乃至第12超限流遮断器39〜42が、短絡発生時から前記時間T1ao,T1boより短い時間TV経過後に限流動作を開始する。よって、その限流開始時の電流値I1ab,I1bbは、従来方式における限流開始時の電流値I1ao,I1boよりも小さくなる。例えば、図5中(A)に示すように、電流I1aΣを発生させる回路では、電流値I1abと電流値I1aoとの間にIXの差分がある。このことから、超限流遮断器(保護装置)の遮断容量を低減できることがわかる。よって、第1乃至第20超限流遮断器31〜50は、高速・大遮断容量性能である必要もなくなる。
また、短絡発生から遮断完了までの保護動作時間を短くできるので、より安全なシステム保護が可能となる。例えば、従来方式では、短絡発生から遮断完了するまでの時間がT1a,T1bになるところを、本発明を適用することで、短絡発生から遮断完了するまでの時間をTvoとして短縮することができる。これにより、より安全なシステム保護が可能になる。
また、前述したように、選択遮断制御装置71は、第1乃至第8遮断器11〜18から入力される当該第1乃至第8遮断器11〜18の状態を示す信号をも参照して、超限流遮断器に遮断指令信号を出力している。これにより、第1乃至第8遮断器11〜18の動作と選択遮断制御装置71の信号出力動作とを連動させることで、選択遮断制御装置71が関連する超限流遮断器に信号を誤出力してしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、第9超限流遮断器39と第10超限流遮断器40との間と、第11超限流遮断器41と第12超限流遮断器42との間とで短絡事故が発生した場合を例に挙げて、それに対応する動作を説明した。しかし、これに限定されないことはいうまでもない。本発明は、他の部分で短絡が発生した場合にも適用できる。
例えば、図6に示すような表を参照することで、回路網の任意点で短絡が発生した場合でも、それに応じて超限流遮断器を個別に制御することができる。
例えば、前述したように、第9超限流遮断器39と第10超限流遮断器40との間のb1と、第11超限流遮断器41と第12超限流遮断器42との間のb2とで短絡事故が発生した場合、表を参照すれば選択遮断制御装置71は次のような信号を出力すればよくなる。
先ず、選択遮断制御装置71は遮断指令信号T5,T6を出力する。これにより、第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42は、遮断動作するようになる。また、選択遮断制御装置71は第1及び第2超限流遮断器31,32には、遮断指令信号T1及びロック指令信号L1のいずれも出力しない。これにより、第1及び第2超限流遮断器31,32は、非ロック状態となり、通常通りに動作する。また、選択遮断制御装置71は、前記第9乃至第12超限流遮断器39,40,41,42と第1及び第2超限流遮断器31,32とを除く全ての超限流遮断器にロック指令信号を出力する。具体的には、選択遮断制御装置71は、ロック指令信号L2,L3,L4,L7,L8,L9,L10を出力する。これにより、第3乃至第8、第13乃至第20超限流遮断器33〜38,43〜50は遮断動作をしないようになる、すなわち遮断動作がロックされる。
これにより、第1動力3に関する回路網を自己遮断動作により保護し、第1及び第2電池1,2、第2動力4、第1及び第2発電機5,6並びに電動機7に関する回路網を運転継続状態にする。
また、例えば、第10超限流遮断器40と第17超限流遮断器47との間のa5と、第12超限流遮断器42と第18超限流遮断器48との間のa6とで短絡事故が発生した場合、前記表を参照すれば選択遮断制御装置71は次のような信号を出力すればよい。
この場合、第3電圧検出器63が電圧降下を検出して、その検出信号S1Cが選択遮断制御装置71に入力される。これにより、選択遮断制御装置71は遮断指令信号T6,T9を出力する。これにより、第10、第12、第17及び第18超限流遮断器40,42,47,48は、遮断動作するようになる。また、選択遮断制御装置71は前記第10、第12、第17及び第18超限流遮断器40,42,47,48と第1発電機5の前後に位置されている第5及び第6超限流遮断器35,36とを除く全ての超限流遮断器にロック指令信号を出力する。具体的には、選択遮断制御装置71は、ロック指令信号L1,L2,L4,L5,L7,L8,L10を出力する。これにより、第1乃至第4、第7乃至第9、第11、第13乃至第16、第19、第20超限流遮断器31〜34,37〜39,41,43〜46,49,50は遮断動作をしないようになる、すなわち遮断動作がロックされる。
一方、選択遮断制御装置71は、第1発電機5の前後に配置されている第5及び第6超限流遮断器35,36には、遮断指令信号T3及びロック指令信号L3のいずれも出力しない。これにより、第5及び第6超限流遮断器35,36は、非ロック状態において、自己遮断して、第1発電機5を保護する。
このように、第1発電機5に関する回路網を遮断動作により保護し、第1及び第2電池1,2、第1及び第2動力3,4、第2発電機6及び電動機7に関する回路網を運転継続状態にする。
なお、この場合、第1発電機5の前後に位置されている第5及び第6超限流遮断器35,36に遮断指令信号T3を出力してもよい。
ここで、表を用いて選択遮断制御装置71を動作させる場合には、具体的には、選択遮断制御装置71に前記表を保持させることが考えられる。これにより、選択遮断制御装置71が当該表を用いて短絡事故の発生点を特定して、それに応じて最適な超限流遮断器に所望の信号を出力するようにする。すなわち、選択遮断制御装置71は、短絡事故発生点近傍の超限流遮断器に遮断指令信号を与えて速やかに短絡事故点の切離し動作を行なうとともに、短絡事故発生点以外(短絡事故発生点から離れた)の超限流遮断器にロック指令信号を与えて電流検出動作しないようにする。これにより、超限流遮断器が短絡事故の連鎖動作により不必要な保護動作をしてしまうことを防止して、給電可能電路への給電を継続させてシステム運転の安全を図ることができる。
また、前述の実施の形態において、第1及び第2蓄電池1,2、第1及び第2動力3,4、第1及び第2発電機5,6及び電動機7は、複数の電気機器を構成しており、第1乃至第20超限流遮断器31〜50は、当該複数の電気機器に対応させて配置され、かつ過電流を検出して遮断動作する遮断装置を構成しており、第1乃至第7電圧検出器61〜67は、前記直流給電回路網の各位置の電圧を検出する電圧検出手段を構成しており、選択遮断制御装置71は、前記電圧検出手段の検出結果に基づいて前記直流給電回路網における電圧低下から短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御する制御手段を構成している。
本発明が適用される直流給電回路網の電路系統図を示す。 前記図1の電路系統図に対応するインピーダンスマップを示す。 前記直流給電回路網の詳細を示す前記電路系統図である。 短絡事故が発生したときの電路系統図に対応するインピーダンスマップを示す。 短絡事故時の保護動作の説明に使用した短絡電流変化等を示す特性図である。 短絡発生部に対応する保護動作(信号出力)を示す図である。 電路系統図(直流給電回路網)の一部を示す図である。 遮断器の保護動作特性を示す特性図である。 短絡発生時の電流挙動を示す特性図である。
符号の説明
1,2 蓄電池
3,4 動力
5,6 発電機
7 電動機
11〜22 遮断器(気中遮断器)
31〜50 超限流遮断器
31a〜50a 変流器(電流検出器)
31b〜50b 検出器
31c〜50c 限流ヒューズ
61〜67 電圧検出器
71 選択遮断制御装置
L1〜L10 ロック指令信号
T1〜T10 遮断指令信号

Claims (4)

  1. 複数の電気機器と、当該複数の電気機器に対応させて配置され、かつ過電流を検出して遮断動作する遮断装置とを備えた直流給電回路網を保護する直流給電回路網の保護方法において、
    前記遮断装置を、外部からの遮断指令によっても遮断動作させることができるものとし、
    前記直流給電回路網の主回路における電圧低下に基づいて短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御するとともに、前記電圧低下に基づいて前記短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させることを特徴とする直流給電回路網の保護方法。
  2. 前記短絡点近傍の遮断装置以外の遮断装置の遮断動作を禁止することを特徴とする請求項1記載の直流給電回路網の保護方法。
  3. 複数の電気機器と、当該複数の電気機器に対応させて配置され、かつ過電流を検出して遮断動作する遮断装置とを備えた直流給電回路網を保護する直流給電回路網の保護システムにおいて、
    前記遮断装置を、外部からの遮断指令によっても遮断動作させることができるものとし、
    前記直流給電回路網の主回路における各位置の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段の検出結果に基づいて前記直流給電回路網の主回路における電圧低下から短絡点を検出し、その検出した短絡点に基づいて各遮断装置の遮断動作を制御するとともに、前記電圧低下に基づいて前記短絡点近傍の遮断装置を遮断動作させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする直流給電回路網の保護システム。
  4. 前記制御手段は、前記短絡点近傍の遮断装置以外の遮断装置の遮断動作を禁止することを特徴とする請求項3記載の直流給電回路網の保護システム。
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