JP5548808B1 - 耐震補強工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補強後の建築物の居住性、機能性、採光に対する影響が十分に小さくなる耐震補強工法を提供する。
【解決手段】既存柱130と既存柱132に沿う外側にI型補強ピース114とL型補強ピース112とを組み立てる補強ピース組立工程と、I型補強ピース114のスタッド115とL型補強ピース112の縦柱部118のスタッド113Vとが内設するよう、既存柱130の外側に配筋した柱補強主筋152に補強帯筋154を巻いた柱補強配筋部155を形成する柱補強配筋工程と、L型補強ピース112の上辺部116のスタッド113Hが内設するよう、既存梁132の外側に配筋した梁補強主筋156に補強肋筋158を直交して巻いた梁補強配筋部159を形成する梁補強配筋工程と、柱補強配筋部155に打設して既存柱130と、梁補強配筋部159に打設して既存梁132を増し打ちすることで補強ユニット110を固定する補強ピース固定工程とを有する。
【選択図】 図15

Description

この発明は、既存建築物に対する耐震補強工事における耐震補強工法に関する。
既存建物等の中には、現行の建築基準を満足していないものもあり、耐震強度を高める必要のあるものも多い。このような既存建築物の耐震強度を高める技術としては、一般的なものとして、鉄筋コンクリート壁を増設する工法と、鉄骨ブレースを増設する工法とがある。
しかし、鉄筋コンクリート壁を増設する工法では既存建物等の開口部が壁面で覆われてしまうために、室内の採光に影響が出るなどの問題もある。そこで、建物の室内を開放したい場合には鉄骨ブレースを増設する工法で耐震補強を行うことが一般的であるが、開口部の一部が塞がれて窓からの景観を損なう、開口部の床部分に段差が生じる等の問題がある。
そこで、以上のような問題を解消するため、特許文献1〜3には、既存建築物の柱と梁から構成される既存柱梁フレームの開口部の内周面の内側に、分割して運搬設置を容易にした補強ユニットを挿入して嵌め込む工法が開示されている。
特許第4445007号公報 特許第4400833号公報 特許第4446401号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された工法によれば、既存建築物の既存柱梁フレームの開口部の内周面のさらに内側に補強ユニットを挿入して嵌め込むので、補強ユニットによって既存柱梁フレームの開口部の一部が塞がれて既存柱梁フレームの開口部の開口面積が小さくなってしまう。そのため、既存柱梁フレームの開口部が建築物への出入口のような場合には、人の出入りに支障が生じてしまう虞がある。また、既存柱梁フレームの開口部には一般に窓や戸が設置されているが、補強ユニットによって既存柱梁フレームの開口部の一部が塞がれると、補強ユニットによって太陽光が遮断されてしまう。したがって、補強後の建築物の居住性や採光に対する影響が十分に小さくならない虞がある。
また、既存柱梁フレームの開口部に設置されている窓や戸の設置仕様は多種多様であり、窓や戸の設置仕様によっては、既存柱梁フレームの開口部の内周面の内側に補強ユニットを挿入して嵌め込んだときに窓や戸の開閉に支障を来たす虞がある。そのため、補強後の建築物の機能性に対する影響が十分に小さくならない虞がある。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、補強後の既存建築物の居住性、機能性、採光に対する影響が十分に小さくなる耐震補強工法を提供すること、を課題とする。
本発明に係る耐震補強工法は、上記目的を達成するために、以下の構成を有する。
(1)既存建築物に対し、既存柱と既存梁とから構築される既存柱梁フレームを、補強ユニットにより耐震補強する工法であって、一対のL型補強ピースと、一対のI型補強ピースとを結合させて門型の補強ユニットを組み立てる耐震補強工法において、前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースには、スタッドがそれぞれ設けられていること、前記既存柱の外側で、前記一対のI型補強ピースを前記既存柱に沿って配置すると共に、前記既存梁の外側で、前記一対のL型補強ピースを前記既存柱と前記既存梁に沿って配置し、前記一対のI型補強ピースと前記一対のL型補強ピースとを組み立てる補強ピース組立工程と、前記補強ピース組立工程後、前記一対のI型補強ピースの前記スタッドと、前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存柱に沿う一辺の前記スタッドとが内設するよう、柱補強主筋を前記既存柱の外側に配筋し、前記柱補強主筋に補強帯筋を直交させて巻いた柱補強配筋部を形成する柱補強配筋工程と、前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存梁に沿う一辺の前記スタッドが内設するよう、梁補強主筋を前記既存梁の外側に配筋し、前記梁補強主筋に補強肋筋を直交させて巻いた梁補強配筋部を形成する梁補強配筋工程と、前記柱補強配筋部に打設して前記既存柱を増し打ちすると共に、前記梁補強配筋部に打設して前記既存梁を増し打ちすることにより、前記補強ユニットを固定する補強ユニット固定工程と、を有すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強配筋部に打設された梁補強増打部は、前記既存梁の上端側に寄せて設けられ、前記梁補強増打部の高さが、前記既存梁の高さより小さいこと、を特徴とする。
(3)(2)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強増打部の高さは、前記既存梁の梁せいの1/2以下の高さであること、を特徴とする。
(4)(2)または(3)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強増打部は、排気用スリーブが配設されている部位に対応する箇所に空間部を備えること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載する耐震補強工法において、前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースは何れも、心材である鋼材と、コンクリートとを一体成形したプレキャストコンクリート部材であり、前記スタッドは前記鋼材に固着されていること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明の耐震補強工法の作用・効果について説明する。
(1)既存建築物に対し、既存柱と既存梁とから構築される既存柱梁フレームを、補強ユニットにより耐震補強する工法であって、一対のL型補強ピースと、一対のI型補強ピースとを結合させて門型の補強ユニットを組み立てる耐震補強工法において、前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースには、スタッドがそれぞれ設けられていること、前記既存柱の外側で、前記一対のI型補強ピースを前記既存柱に沿って配置すると共に、前記既存梁の外側で、前記一対のL型補強ピースを前記既存柱と前記既存梁に沿って配置し、前記一対のI型補強ピースと前記一対のL型補強ピースとを組み立てる補強ピース組立工程と、前記補強ピース組立工程後、前記一対のI型補強ピースの前記スタッドと、前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存柱に沿う一辺の前記スタッドとが内設するよう、柱補強主筋を前記既存柱の外側に配筋し、前記柱補強主筋に補強帯筋を直交させて巻いた柱補強配筋部を形成する柱補強配筋工程と、前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存梁に沿う一辺の前記スタッドが内設するよう、梁補強主筋を前記既存梁の外側に配筋し、前記梁補強主筋に補強肋筋を直交させて巻いた梁補強配筋部を形成する梁補強配筋工程と、前記柱補強配筋部に打設して前記既存柱を増し打ちすると共に、前記梁補強配筋部に打設して前記既存梁を増し打ちすることにより、前記補強ユニットを固定する補強ユニット固定工程と、を有すること、を特徴とするので、補強ユニットが、既存柱の外側で柱補強配筋部に打設された柱補強増打部と、既存梁の外側で梁補強配筋部に打設された梁補強増打部とにより固定されることで、既存柱梁フレームにおける曲げ耐力、及び剪断耐力が増大し、既存建築物の耐力と靭性が増大するため、既存建築物の耐震性が向上する。
また、このような耐震性の向上と共に、既存柱梁フレームの開口部において、開口面積の減少を抑制することができる。そのため、耐震補強後の既存建築物では、居住性、機能性、及び採光への影響を十分に小さく抑えることができる。また、補強ユニットを既存柱と既存梁とに固定させるのに、既存柱の増し打ち部分や既存梁の増し打ち部分に、補強ユニットをアンカー止めすることや、接着剤等で固定させる工程が不要となり、耐震補強工事全体の工程数が削減できるため、工期が短縮でき、工事コストが低減できる。
従って、本発明の耐震補強工法によれば、補強後の既存建築物の居住性、機能性、採光への影響を十分に小さくすることができると共に、耐震補強工事のコストが抑制できる、という優れた効果を奏する。
(2)(1)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強配筋部に打設された梁補強増打部は、前記既存梁の上端側に寄せて設けられ、前記梁補強増打部の高さが、前記既存梁の高さより小さいこと、を特徴とするので、補強ユニットにより、既存柱梁フレームの開口部の開口面積がより小さくなるのを確実に抑制でき、居住性、機能性、及び採光への影響を十分に抑えることができる。すなわち、既存柱梁フレームの開口部が既存建築物の室内外の出入口となっている場合には、既存建築物を補強した後でも、人の出入りに支障が生じ難くなる。また、既存柱梁フレームの開口部に設置された窓や戸から、既存建築物の室内に採り込まれる太陽光が、補強ユニットによって遮断されるのを抑制することができる。さらに、既存柱梁フレームの開口部に設置された窓や戸の開閉に、補強ユニットによって支障を来す虞が生じなくなる。
(3)(2)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強増打部の高さは、前記既存梁の梁せいの1/2以下の高さであること、を特徴とするので、一対のL型補強ピースのうち、既存梁に沿う一辺(補強ユニットの一辺)となる補強ピースが、上梁側の既存梁下面から既存柱梁フレームの開口部に向けてせり出すのを抑えることができる。そのため、例えば、既存建築物が集合住宅等であり、ベランダと室内との境にある柱梁フレームにおいて、既存梁の桁行き方向のスパンが大きい構造体の既存建築物を対象に、耐震補強を施す場合には、補強ユニットによる居住性、機能性、及び採光性への影響が小さく抑えられ、既存建築物を効果的に耐震補強できる。特に、集合住宅の住人等からの顧客ニーズとして近年、このような居住性、機能性、及び採光性が十分に確保できる耐震補強技術の開発が要望されており、本発明の耐震補強工法は、このような顧客ニーズを十分に満たすことができる。
(4)(2)または(3)に記載する耐震補強工法において、前記梁補強増打部は、排気用スリーブが配設されている部位に対応する箇所に空間部を備えること、を特徴とするので、排気用スリーブは、梁補強増打部によって閉塞されず、既存建築物の室内からの排気を、排気用スリーブを通して室外に排出させる機能をそのまま維持でき、既存建築物の機能性は維持される。また、排気用スリーブが配設されている部位はごく限られた大きさであるため、空間部により、梁補強増打部の一部に増し打ちされない部分が存在していても、補強ユニットにより耐震補強された既存建築物は、十分な耐震強度を確保することができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載する耐震補強工法において、前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースは何れも、心材である鋼材と、コンクリートとを一体成形したプレキャストコンクリート部材であり、前記スタッドは前記鋼材に固着されていること、を特徴とするので、既存建築物の耐震補強現場でスタッドを鋼材に固着しようとすると、スペース上、制約が多く、スタッドの固着作業が効率良くできないが、補強ピースの製造工場にある専用設備で、スタッドを固着すれば、スタッド固着の生産性が向上するため、補強ユニットのコストが低減できる。また、スタッドを鋼材に溶接で固着する場合には、スタッドを鋼材に溶接するためだけに、溶接機や養生シートを、耐震補強現場に持ち込む必要がない。加えて、スタッドを鋼材に溶接するためだけに、溶接技術の有資格者を、耐震補強現場に人員配置する必要がなくなる。さらに、本発明の耐震補強工法は、接着剤の強度発現に至るまでに一定の所要時間を必要とする接着接合の工法とは異なり、上記一定の所要時間を一切必要としない。そのため、スタッドが前もって工場で鋼材に固着されていれば、耐震補強現場に搬入されたスタッド付の補強ピースに対し、次の補強ピース組立工程に向けた準備に、すぐに取りかかることができるため、耐震補強工事の工期短縮に貢献することができる。
実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを概略的に示す正面図であり、補強ピースが組み立てられた状態で示す図である。 図1に示す補強ユニットの正面図であり、補強ピースが分解された状態で示す図である。 実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを構成する補強ピースの断面図であり、図2中、A−A矢視断面、B−B矢視断面に相当する断面図である。 既存柱及び既存梁において、増し打ち予定部で既設仕上げの撤去を行う第1工程図である。 既存柱及び既存梁において、増し打ち予定部でアンカー孔の穿孔と目荒らしを行う第2工程図である。 実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の補強ピース組立工程の工程図であり、左側のI型補強ピースを配置した様子を示す第3工程図である。 図6に続く工程図であり、左側のI型補強ピースと左側のL型補強ピースとを接合しようとする様子を示す第4工程図である。 実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットで、補強ピース同士を繋ぐ継手部を説明する図であり、図7中、C矢視位置からH型鋼の既存柱側のフランジ部を見たときの図である。 図7に続く工程図であり、左側のI型補強ピースと左側のL型補強ピースとを接合した後、右側のI型補強ピースを配置した様子を示す第5工程図である。 図9に続く工程図であり、右側のL型補強ピースを、右側のI型補強ピースと、左側のI型補強ピースと接合した左側のL型補強ピースとに、それぞれ接合しようとする様子を示す第6工程図である。 図10に続く工程図であり、左右のI型補強ピースと左右のL型補強ピースとが接合されて門型形状に形成された様子を示す第7工程図である。 図11に続く工程図であり、実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の柱補強配筋工程及び梁補強配筋工程を説明する第8工程図である。 図12に続く工程図であり、実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の補強ユニット固定工程を説明する第9工程図である。 図13に続く工程図であり、補強ピース同士を繋ぐ継手部をグラウトで埋めた様子を示す第10工程図である。 図13に続く工程図であり、補強ユニットと増し打ち部に表面仕上げを施して耐震補強工事が完了した様子を示す第11工程図である。 図15中、D−D矢視断面図である。 図15中、E−E矢視断面図である。 実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを既存柱梁フレームに配置する位置を変更した第1の場合を示す説明図であり、図15中、D−D矢視位置に相当する断面図である。 図18と同じ場合の説明図であり、図15中、E−E矢視位置に相当する断面図である。 実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを既存柱梁フレームに配置する位置を変更した第2の場合を示す説明図であり、図15中、D−D矢視位置に相当する断面図である。 実施形態のうち、実施例2に係る耐震補強工法により、耐震補強された既存建築物を概略的に示す正面図であり、図15に相当する説明図である。 実施形態のうち、実施例1,2の変形例に係る補強ユニットを概略的に示す正面図であり、図1に相当する説明図である。
(実施形態)
次に、本発明に係る耐震補強工法を具体化した実施形態を、実施例1,2と、その変形例とを挙げて図面を参照して説明する。
<実施例1>
まず、本発明に係る耐震補強工法に用いる補強ユニットについて説明する。図1は、実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを概略的に示す正面図であり、補強ピースが組み立てられた状態で示す図である。図2は、図1に示す補強ユニットの正面図であり、補強ピースが分解された状態で示す図である。
補強ユニット110は、図1及び図2に示すように、直交する2辺で構成される2つのL型補強ピース112と、この2つのL型補強ピース112の各々の一辺を延長するように接続される2つのI型補強ピース114とを備えている。そして、補強ユニット110は、2つのL型補強ピース112の他の一辺の先端同士が接続されるように左右対称に接合することで、門型状に構成されている。この補強ユニット110は、L型補強ピース112とI型補強ピース114とも、鋼材を骨としてその周囲にコンクリートを被覆した、所謂鉄骨コンクリート製の補強部材からなる。図3は、実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを構成する補強ピースの断面図であり、図2中、A−A矢視断面、B−B矢視断面に相当する断面図である。
具体的には、L型補強ピース112は、L字型形状に形成されている。このL型補強ピース112は、図3に示すように、心材であるH型鋼122と、コンクリート123とを一体成形したプレキャストコンクリート部材である。L型補強ピース112では、H型鋼122は、2つの鋼材をL字型形状に直交させて溶接した二辺からなり、このH型鋼122の端部にはそれぞれ、複数のボルト穴126が穿孔されている。また、H型鋼122のフランジ部173Bには、複数の頭付スタッド113(頭付スタッド113H,113V)が、一定間隔を持って2列状に、溶接により固着されている。L型補強ピース112は、後述するように、梁補強増打部164で固定される上辺部116と、柱補強増打部162で固定され、この上辺部116に直交する縦柱部118と、を備えている(図12等参照)。なお、後述する左側のL型補強ピース112では、頭付スタッド113Hと、既存建築物101の排気用スリーブ146との干渉を避けるため、図2に示すように、スタッド欠落部117が設けられている。
一方、I型補強ピース114は、角柱状に形成されている。このI型補強ピース114は、図3に示すように、心材であるH型鋼124と、コンクリート125とを一体成形したプレキャストコンクリート部材である。I型補強ピース114では、H型鋼124は、一辺からなる直線状の鋼材であり、このH型鋼124の上端部に、複数のボルト穴126が穿孔されている。H型鋼124のフランジ部175Bには、複数の頭付スタッド115が、一定間隔を持って2列状に、溶接により固着されている。I型補強ピース114は、耐震補強の施工時に、上端をL型補強ピース112の縦柱部18下端と接合され、柱補強増打部162で固定される。また、このI型補強ピース114は、下端に、後述する既存建築物101のバルコニースラブ136に固定させるベースプレート120を備え、このベースプレート120は、H型鋼124の下端部と当接して、溶接により固着されている(図6等参照)。
なお、L型補強ピース112とI型補強ピース114では、H型鋼122,124の周りに被覆したコンクリート123,125は、繊維補強コンクリート等である。また、本実施形態では、図1等に図示されたL型補強ピース112において、上辺部116の高さ方向寸法(図2中、上下方向の大きさ)が、縦柱部118の幅方向寸法(図2中、左右方向の大きさ)より小さくなっているが、高さ方向寸法と幅方向寸法との大小関係は、既存建築物101で必要とされる耐震補強に応じて、決定されるものである。よって、高さ方向寸法と幅方向寸法との大小関係は、幅方向寸法と高さ方向寸法が同じ場合もあり得る等、特に限定されるものではない。また、H型鋼122,124の端部に設けるボルト穴126の位置や数は、特に限定されるものではない。
次に、実施形態の耐震補強工法について説明する。実施形態では、耐震補強工法は、大別して、増し打ち準備工程、補強ピース組立工程、柱補強配筋工程、梁補強配筋工程、補強ユニット固定工程、及び補強ユニット仕上げ工程を有する。
(増し打ち準備工程)
はじめに、増し打ち準備工程について、図4及び図5を用いて説明する。増し打ち準備工程は、まず増し打ち予定部における既設仕上げを撤去し、鉄筋探査やアンカー穿孔等を行った後、撤去した既設仕上げ部分の目荒らしを行う。図4は、既存柱及び既存梁において、増し打ち予定部で既設仕上げの撤去を行う第1工程図である。図5は、既存柱及び既存梁において、増し打ち予定部でアンカー孔の穿孔と目荒らしを行う第2工程図である。
具体的には、図4に示すように、既存建築物101において、既存柱130と既存梁132とから構成される既存柱梁フレーム134で、既存柱130のうち、バルコニースラブ136を除く外側(図4の紙面手前側)の外面131に施されている仕上げ部材(例えば、タイルなどの外壁材や塗装等)を撤去する。この仕上げ部材を撤去した既存柱130の外面131が増し打ち予定部138である。また、この既存柱梁フレーム134で、既存梁132の外側(図4の紙面手前側)である外面133のうち、下端側外面部144と排気用スリーブ46の周辺部を除く部分で、バルコニースラブ136に近接する側(既存梁132の上端側)に施されている仕上げ部材を撤去する。既存梁132の外面133で、この仕上げ部材を撤去した部分が、増し打ち予定部140である。
次に、鉄筋探査やアンカー穿孔等を行う。具体的には、既存柱130と既存梁132とにそれぞれ内設されている鉄筋を探査し、これらの鉄筋を避けながら、図5に示すように、既存柱130の増し打ち予定部138と既存梁132の増し打ち予定部140にそれぞれ、複数のアンカー用孔148を穿孔する。また、バルコニースラブ136に、当該バルコニースラブ36の板厚方向(図5中、上下方向)に貫通する貫通孔150を穿孔する。この貫通孔150は、I型補強ピース114のベースプレート120を、バルコニースラブ136に固定させるのに用いるアンカーやボルトを挿通するために穿孔される。
本実施形態では、シース管160が、バルコニースラブ136の下部に、この貫通孔150と連通して設けられている。そして、後述する固定ボルト170が、I型補強ピース114のベースプレート120のボルト挿通孔(不図示)から貫通孔150を通じて挿通され、シース管160内に設けた雌ネジ(不図示)と螺合する。このとき、貫通ボルト70を、貫通孔150とシース管160の内部に配置するにあたり、下階において、補強ユニット10の施工が既に完了していることが好ましい。なお、固定ボルト170は、接着剤と共に用いる寸切ボルトでも良く、接着剤を硬化させて寸切ボルトを固定しても良い。また、固定ボルト170及び雌ネジに代えてアンカーを用いて良い。このアンカーの種類は特に限定されるものではなく、ホールインアンカーやケミカルアンカー等、I型補強ピース114のベースプレート120をバルコニースラブ136と一体的に施工できるものであれば良い。あるいは、I型補強ピース114のベースプレート120を、バルコニースラブ136に接着剤で固定しても良く、この場合には、貫通孔150が不要になる。
次いで、既存柱130の増し打ち予定部138と既存梁132の増し打ち予定部140に、目荒らしを行う。「目荒らし」とは、旧コンクリートの表面に凹凸を形成することにより、この表面を粗くし、旧コンクリートの表面と、後に打ち継ぐ新しいコンクリートとの一体性を向上させるために行う作業である。
(補強ピース組立工程)
次に、本発明の補強ピース組立工程について、図6〜図10を用いて説明する。図6は、実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の補強ピース組立工程の工程図であり、左側のI型補強ピースを配置した様子を示す第3工程図である。図7は、図6に続く工程図であり、左側のI型補強ピースと左側のL型補強ピースとを接合しようとする様子を示す第4工程図である。図8は、図7中、C矢視位置からH型鋼の既存柱側のフランジ部を見たときの図である。図9は、図7に続く工程図であり、左側のI型補強ピースと左側のL型補強ピースとを接合した後、右側のI型補強ピースを配置した様子を示す第5工程図である。図10は、図9に続く工程図であり、右側のL型補強ピースを、右側のI型補強ピースと、左側のI型補強ピースと接合した左側のL型補強ピースとに、それぞれ接合しようとする様子を示す第6工程図である。
補強ピース組立工程は、既存柱130の外側(図6の紙面手前側で、既存建築物101の屋外側)で、一対のI型補強ピース114を既存柱130に沿う位置に配置すると共に、既存梁132の外側(図6の紙面手前側で、既存建築物101の屋外側)で、一対のL型補強ピース112を既存柱130と既存梁132に沿う位置に配置し、一対のI型補強ピース114と一対のL型補強ピース112とを組み立てる。
本実施形態では、一つ目のピースとして、はじめに左側のI型補強ピース114を、既存柱梁フレーム134の左側の既存柱130に沿う位置に配置して設置する。具体的には、図6に示すように、左側の既存柱130のうち、開口部142に面する側の側面(図6中、右側側面)と、I型補強ピース114のH型鋼124のフランジ部175Bとが面一となる位置まで、I型補強ピース114を左側の既存柱130に寄せ、I型補強ピース114のベースプレート120をバルコニースラブ136上に載置する。そして、固定ボルト170を、ベースプレート120、貫通孔150に挿通して仮締めすることにより、I型補強ピース114が設置される。
次に、一つ目のピースとして、左側のL型補強ピース112を、左側のI型補強ピース114の上方に、既存柱梁フレーム134の左側の既存柱130に沿う位置に配置すると共に、既存梁132の左側に寄せて配置して設置する。具体的には、図7に示すように、左側の既存柱130のうち、開口部142に面する側の側面(図6中、右側側面)と、左側のL型補強ピース112のH型鋼122のフランジ部173Bとが面一となる位置まで、L型補強ピース112を左側の既存柱130に寄せて配置する。このとき、L型補強ピース112の上辺部116と、床側のバルコニースラブ136との間をサポート部材176で支えておく。
そして、左側のL型補強ピース112のH型鋼122と、左側のI型補強ピース114のH型鋼124とにおいて、継手部171と継手部172とをプレート174で繋ぎ合わせ、プレート174と継手部171とを、及びプレート174と継手部172とを、それぞれボルトで仮締めする。また、この継手部171のフランジ部173Aと、この継手部172のフランジ部175Aとをプレート177で繋ぎ合わせて、プレート177とフランジ部173Aとを、及びプレート177とフランジ部175Aとを、それぞれボルトで仮締めする。また、継手部171のフランジ部173Bと、継手部172のフランジ部175Bとをプレート179で繋ぎ合わせて、プレート179とフランジ部173Bとを、及びプレート179とフランジ部17BAとを、それぞれボルトで仮締めする。なお、プレート179は、図8に示すように、継手部171及び継手部172において、屋外側(図8中、左側)と屋内側(図8中、右側)の両側に、それぞれ配置される。
次に、もう一つのピースとして、右側のI型補強ピース114を、既存柱梁フレーム134の右側の既存柱130に沿う位置に配置して設置する。具体的には、図9に示すように、右側の既存柱130のうち、開口部142に面する側の側面(図9中、左側側面)と、I型補強ピース114のH型鋼124のフランジ部175Bとが面一となる位置まで、I型補強ピース114を右側の既存柱130に寄せ、I型補強ピース114のベースプレート120をバルコニースラブ136上に載置する。そして、固定ボルト170を、ベースプレート120、貫通孔150に挿通して仮締めすることにより、I型補強ピース114が設置される。
次に、もう一つのピースとして、右側のL型補強ピース112を、右側のI型補強ピース114の上方に、既存柱梁フレーム134の右側の既存柱130に沿う位置に配置すると共に、既存梁132の右側に寄せて配置して設置する。具体的には、図10に示すように、右側の既存柱130のうち、開口部142に面する側の側面(図10中、右側側面)と、右側のL型補強ピース112のH型鋼122のフランジ部173Bとが面一となる位置まで、L型補強ピース112を右側の既存柱130に寄せて配置する。このとき、右側のL型補強ピース112の上辺部116と、床側のバルコニースラブ136との間をサポート部材176で支えておく。
そして、左側のL型補強ピース112のH型鋼122の継手部171と、左側のI型補強ピース114のH型鋼124の継手部172とにおいて、プレート174と継手部171とを、及びプレート174と継手部172とを、それぞれボルトを本締めして接合する。また、プレート177とフランジ部173Aとを、及びプレート177とフランジ部175Aとを、それぞれボルトを本締めして接合する。また、プレート179とフランジ部173Bとを、及びプレート179とフランジ部175Bとを、それぞれボルトを本締めして接合する。
その一方で、右側のL型補強ピース112のH型鋼122と、右側のI型補強ピース114のH型鋼124とにおいて、継手部171と継手部172とをプレート174で繋ぎ合わせ、プレート174と継手部171とを、及びプレート174と継手部172とを、それぞれボルトを本締めして接合する。また、この継手部171のフランジ部173Aと、この継手部172のフランジ部175Aとをプレート177で繋ぎ合わせて、プレート177とフランジ部173Aとを、及びプレート177とフランジ部175Aとを、それぞれボルトを本締めして接合する。また、屋外側(図8中、左側)と屋内側(図8中、右側)で、継手部171のフランジ部173Bと、継手部172のフランジ部175Bとをプレート179で繋ぎ合わせて、プレート179とフランジ部173Bとを、及びプレート179とフランジ部175Bとを、それぞれボルトを本締めして接合する。さらに、図10及び図11に示すように、左側のL型補強ピース112のH型鋼122の継手部178と、右側のL型補強ピース112のH型鋼122の継手部178とを、プレート180で繋ぎ合わせて、プレート180を介して双方の継手部178を、それぞれボルトで本締めして接合する。また、左右両側のI型補強ピース114において、固定ボルト170を本締めして、各I型補強ピース114を固定する。
かくして、左右両側のL型補強ピース112と、左右両側のI型補強ピース114とが、門型形状に組み立てられ、補強ユニット110にとして形成される。ところで、補強ユニット110では、図11に示すように、L型補強ピース112の頭付スタッド113VとI型補強ピース114の頭付スタッド115が、既存柱130の増し打ち予定部138に対向する位置に配置される。また、L型補強ピース112の頭付スタッド113Hが既存梁132の増し打ち予定部140に対向する位置に配置される。このとき、頭付スタッド113V,113H,115が、アンカー用孔148との干渉を回避した位置に配置されていないと、柱補強配筋工程で、柱補強主筋152と補強帯筋154を配筋するためのアンカー止めや、梁補強配筋工程で梁補強主筋156と補強肋筋158を配筋するためのアンカー止めができない。このことを回避するため、アンカー用孔148の穿孔位置を決定するのにあたり、注意を払う必要がある。
なお、L型補強ピース112同士の固定、及びL型補強ピース112とI型補強ピース114との固定では、ボルト締めのほか、溶接構造も考えられる。しかしながら、既存建築物101の耐震補強が目的と考えれば、補強ユニット110自体が一体的に構成されると、補強ユニット110の強度を上げることができるので、上述した補強ピース同士の固定を、溶接構造とするよりも、機械的に接合する方が好ましい。そのほか、溶接構造の場合は、耐震補強工事現場に溶接機や電源を必要とするため、余分にコストがかかるなどの問題や、溶接では火を使うため、安全性の確保が困難となる場合が生じる虞もあるため、ボルト等で容易に締結できる方がメリットは大きい。
(柱補強配筋工程、及び梁補強配筋工程)
次に、本発明の柱補強配筋工程及び梁補強配筋工程について、図12を用いて説明する。柱補強配筋工程と梁補強配筋工程とは、補強ピース組立工程後に行われる。図12は、図11に続く工程図であり、実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の柱補強配筋工程及び梁補強配筋工程を説明する第8工程図である。
図12に示すように、柱補強配筋工程では、一対のI型補強ピース114の頭付スタッド115と、一対のL型補強ピース112のうち、既存柱130に沿う縦柱部118の頭付スタッド113Vとが内設するよう、柱補強主筋152を既存柱130の外面131側に配筋し、柱補強主筋152に補強帯筋154を直交させて巻いた柱補強配筋部155を形成する。また、梁補強配筋工程では、一対のL型補強ピース112のうち、既存梁132に沿う上辺部116の頭付スタッド113Hが内設するよう、梁補強主筋156を既存梁132の外面133側に配筋し、梁補強主筋156に補強肋筋158を直交させて巻いた梁補強配筋部159を形成する。
具体的には、既存柱130の増し打ち予定部138、及び既存梁132の増し打ち予定部140に穿孔した複数のアンカー用孔148に、各種の鉄筋を配置する。詳細には、図12に示すように、増し打ち予定部138に、既存柱130に平行に配置される柱補強主筋152(鉄筋)と、この柱補強主筋152と直交する方向に巻かれる鉄筋の補強帯筋154とが配置される。また、増し打ち予定部140に、既存梁132と平行に配置される梁補強主筋156(鉄筋)と、この梁補強主筋156の直交する方向に巻かれる補強肋筋158とが配置される。
(補強ユニット固定工程)
次に、本発明の補強ユニット固定工程について、図13を用いて説明する。柱補強配筋工程、及び梁補強配筋工程の後、補強ユニット固定工程が行われる。補強ユニット固定工程は、柱補強配筋部155に打設して既存柱130の増し打ち予定部138を増し打ちすると共に、梁補強配筋部159に打設して既存梁132の増し打ち予定部140を増し打ちすることにより、補強ユニット110を固定する。図13は、図12に続く工程図であり、実施形態のうち、実施例1に係る耐震補強工法の補強ユニット固定工程を説明する第9工程図である。
具体的には、図13に示すように、既存柱130の増し打ち予定部138(図12参照)にコンクリートを打ち込み、柱補強配筋部155を内設させて打設することにより、柱補強増打部162を形成する。また、既存梁132の増し打ち予定部140(図12参照)にコンクリートを打ち込み、梁補強配筋部159を内設させて打設することにより、梁補強増打部164を形成する。
これにより、L型補強ピース112の頭付スタッド113VとI型補強ピース114の頭付スタッド115が柱補強増打部162に、及びL型補強ピース112の頭付スタッド113Hが梁補強増打部164に、それぞれ内設した状態で固定される。そのため、補強ユニット110が、アンカー止めや接着剤を用いずに、柱補強増打部162と梁補強増打部164に固定させることができる。
なお、本実施例1では、排気用スリーブ146が既存梁132に配設されている。そのため、梁補強増打部164は、排気用スリーブ146が配設されている部位に対応する箇所に空間部166を備えている。すなわち、排気用スリーブ146の配設位置に対応する箇所に空間部166を設けることにより、排気用スリーブ146を避けて梁補強増打部164が形成されている。
ここで、梁補強増打部164について、後述する図17を用いて説明する。図15は、図13に続く工程図であり、補強ユニットと増し打ち部に表面仕上げを施して耐震補強工事が完了した様子を示す第11工程図であり、図15中、E−E矢視断面図を図17に示す。但し、図17は、図を見易くするため、梁補強配筋部のうちの梁補強主筋と補強肋筋とを省略して図示されている。
梁補強配筋部159に打設された梁補強増打部164は、既存梁132の上端側(図17中、上側)に寄せ、バルコニースラブ136の下面と既存梁132の外面133とに接して設けられ、梁補強増打部164の高さH3が、既存梁132の高さ(梁せい)H1より小さくなっている。具体的には、梁補強増打部164の高さH3が、既存梁132において、バルコニースラブ136より下側部分の高さH2よりも小さく、梁補強増打部164の高さH3は、既存梁132の梁せいH1の1/2以下の高さである。すなわち、既存梁132の下面(開口部142に面する側の側面)(図17中、下側側面)から、開口部142側(図17中、下側)にせり出すL型補強ピース112の下面までのせり出し量hが、既存建築物101の屋内にいる人にとって、居住性、機能性、及び採光性の影響をほとんど与えない大きさとなっている。
(補強ユニット仕上げ工程)
次に、補強ユニット仕上げ工程について、図13〜図15を用いて説明する。図14は、図13に続く工程図であり、補強ピース同士を繋ぐ継手部をグラウトで埋めた様子を示す第10工程図である。補強ユニット仕上げ工程では、グラウト188の注入と補強ユニット110の表面仕上げを行う。
具体的には、柱補強増打部162と梁補強増打部164により固定された補強ユニット110で、L型補強ピース112とI型補強ピース114との縦柱接合部128(図13参照)と、L型補強ピース112同士の上辺接合部127(図13参照)と、左右のI型補強ピース114下端の支持部186とに、図14に示すように、グラウト188を注入する。グラウト188は、本実施例1では、補強ユニット110の強度をより強くするため、繊維補強グラウトが使用されているが、無収縮モルタルで構成しても良い。
次いで、表面仕上げを行う。具体的には、図15に示すように、柱補強増打部162と梁補強増打部164と補強ユニット110の表面に、仕上げ部材の取り付け、または塗装を施すことにより、外壁の仕上げを行う。かくして、本実施例の耐震補強工法による耐震補強工事が完了する。図15に示すように、耐震補強後の既存建築物101では、柱補強増打部162と梁補強増打部164と補強ユニット110が目立たなく仕上げられているため、外観上も耐震補強している建築物であることが気にならなくなる。
ところで、既存建築物101の既存柱梁フレーム134に補強ユニット110を配設するのにあたり、既存柱梁フレーム134の形態の違いによって、補強ユニット110の配設方法が異なる。そこで、補強ユニット110の配設方法のバリエーションについて、一例を挙げて説明する。図16は、図15中、D−D矢視断面図である。図18は、実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを既存柱梁フレームに配置する位置を変更した第1の場合を示す説明図であり、図15中、D−D矢視位置に相当する断面図である。図19は、図18と同じ場合の説明図であり、図15中、E−E矢視位置に相当する断面図である。図20は、実施形態のうち、実施例1に係る補強ユニットを既存柱梁フレームに配置する位置を変更した第2の場合を示す説明図であり、図15中、D−D矢視位置に相当する断面図である。なお、図16〜図20は、図を見易くするため、柱補強配筋部のうちの柱補強主筋と補強帯筋と、梁補強配筋部のうちの梁補強主筋と補強肋筋とを省略して図示されている。
(既存柱の外面と既存梁の外面が面一の既存柱梁フレームの場合)(実施例1の場合)
図16及び図17に示すように、既存柱130の外面131と既存梁132の外面133とが面一の既存柱梁フレーム134では、柱補強増打部162が既存柱130の外面131の面上のみに形成され、I型補強ピース114が、既存柱130の奥行方向(図16中、上下方向)に外面131と隙間を持って配設されている。梁補強増打部164が、図17に示すように、バルコニースラブ136の下面と既存梁132の外面133に接して形成され、L型補強ピース112が、既存梁132の奥行方向(図17中、左右方向)に外面133と隙間を持って配設されている。そして、このような位置に配設されたI型補強ピース114とL型補強ピース112とが、それぞれ2つ門型形状に接合されている。
(既存柱の外面と既存梁の外面に段差を有する既存柱梁フレームの場合)(第1の場合)
図18に示すように、既存梁132の外面133が、既存柱130の奥行方向(図18中、上下方向)に、既存柱130の外面131より屋内側(図18中、上側)にある既存柱梁フレーム134では、柱補強増打部162が既存柱130の外面131の面上のみに形成される。ここで用いるI型補強ピース114(L型補強ピース112)では、頭付スタッド115(頭付スタッド113V)が複数、所定ピッチ間隔で単列状に、H型鋼124のフランジ部175B(H型鋼122のフランジ部173B)に溶接で固着されている。但し、隣り合う頭付スタッド115(頭付スタッド113V)のピッチ間隔が、前述したように、頭付スタッド115(頭付スタッド113V)を2列状に配設する場合に比べ、例えば、1/2以下のピッチ等、小さくなっている。柱補強増打部162との一体的な強度を十分に得るためである。その一方で、梁補強増打部164が、図19に示すように、バルコニースラブ136の下面と既存梁132の外面133に接して形成され、L型補強ピース112が、既存梁132の外面133に近接して配設されている。そして、このような位置に配設されたI型補強ピース114とL型補強ピース112とが、それぞれ2つ門型形状に接合されている。
(柱補強増打部が既存柱外面に十分な奥行で形成できない制約がある場合)(第2の場合)
既存梁132の外面133が、既存柱130の奥行方向(図20中、上下方向)に、既存柱130の外面131より屋内側(図20中、上側)に位置すると共に、既存梁132の外面133から屋外側(図19中、左側)にバルコニースラブ136のせり出しが小さい等の制約がある場合がある。この場合には、柱補強増打部162を配設するのにあたり、既存柱130の外面131からの奥行が十分にとれないため、図20に示すように、柱補強増打部162は、既存柱130の外面131の面上以外に、既存柱130の開口部側内面130aより開口部142(図15参照)内側に向けてせり出すと共に、既存梁132の外面133側(屋内側)にもせり出す形態で形成される。そして、I型補強ピース114(L型補強ピース112の縦柱部118)が、この柱補強増打部162のうちの、既存柱130の外面131に対向していない部分で、頭付スタッド115(頭付スタッド113V)を内設させて固定される。
上記構成を有する本実施形態のうちの実施例1の耐震補強工法の作用・効果について説明する。
実施例1の耐震補強工法では、既存建築物101に対し、既存柱130と既存梁132とから構築される既存柱梁フレーム134を、補強ユニット110により耐震補強する工法であって、一対のL型補強ピース112と、一対のI型補強ピース114とを結合させて門型の補強ユニット110を組み立てる耐震補強工法において、一対のL型補強ピース112と一対のI型補強ピース114には、頭付スタッド113,115がそれぞれ設けられていること、既存柱130の外側で、一対のI型補強ピース114を既存柱132に沿って配置すると共に、既存梁132の外側で、一対のL型補強ピース112を既存柱130と既存梁132に沿って配置し、一対のI型補強ピース114と一対のL型補強ピース112とを組み立てる補強ピース組立工程と、補強ピース組立工程後、一対のI型補強ピース114のスタッド115と、一対のL型補強ピース112のうち、既存柱130に沿う一辺の縦柱部118のスタッド113V(113)とが内設するよう、柱補強主筋152を既存柱130の外側に配筋し、柱補強主筋152に補強帯筋154を直交させて巻いた柱補強配筋部155を形成する柱補強配筋工程と、一対のL型補強ピース112のうち、既存梁132に沿う一辺の上辺部116のスタッド113H(113)が内設するよう、梁補強主筋156を既存梁132の外側に配筋し、梁補強主筋156に補強肋筋158を直交させて巻いた梁補強配筋部159を形成する梁補強配筋工程と、柱補強配筋部155に打設して既存柱130を増し打ちすると共に、梁補強配筋部159に打設して既存梁132を増し打ちすることにより、補強ユニット110を固定する補強ピース固定工程と、を有すること、を特徴とするので、補強ユニット110が、既存柱130の外側で柱補強配筋部155に打設された柱補強増打部162と、既存梁132の外側で梁補強配筋部159に打設された梁補強増打部164とにより固定されることで、既存柱梁フレーム134における曲げ耐力、及び剪断耐力が増大し、既存建築物101の耐力と靭性が増大するため、既存建築物101の耐震性が向上する。
また、このような耐震性の向上と共に、既存柱梁フレーム134の開口部142において、開口面積の減少を抑制することができる。そのため、耐震補強後の既存建築物101では、居住性、機能性、及び採光への影響を十分に小さく抑えることができる。また、補強ユニット110を既存柱130と既存梁132とに固定させるのに、既存柱130の増し打ち部分や既存梁132の増し打ち部分に、補強ユニットをアンカー止めすることや、接着剤等で固定させる工程が不要となり、耐震補強工事全体の工程数が削減できるため、工期が短縮でき、工事コストが低減できる。
従って、本実施例1の耐震補強工法によれば、補強後の既存建築物101の居住性、機能性、採光への影響を十分に小さくすることができると共に、耐震補強工事のコストが抑制できる、という優れた効果を奏する。
また、実施例1の耐震補強工法では、梁補強配筋部159に打設された梁補強増打部164は、既存梁132の上端側(バルコニースラブ136に近接する側)に寄せて設けられ、梁補強増打部164の高さH3が、既存梁132の高さH1より小さいこと、を特徴とするので、補強ユニット110により、既存柱梁フレーム134の開口部142の開口面積がより小さくなるのを確実に抑制でき、居住性、機能性、及び採光への影響を十分に抑えることができる。すなわち、既存柱梁フレーム134の開口部142が既存建築物101の室内外の出入口となっている場合には、既存建築物101を補強した後でも、人の出入りに支障が生じ難くなる。また、既存柱梁フレーム134の開口部142に設置された窓や戸から、既存建築物101の室内に採り込まれる太陽光が、補強ユニット110によって遮断されるのを抑制することができる。さらに、既存柱梁フレーム134の開口部142に設置された窓や戸の開閉に、補強ユニット110によって支障を来す虞が生じなくなる。
また、実施例1の耐震補強工法では、梁補強増打部164の高さH3は、既存梁132の梁せいH1の1/2以下の高さであること、を特徴とするので、図17に示すように、一対のL型補強ピース112のうち、既存梁132に沿う一辺(補強ユニットの一辺)となる上辺部116が、上梁側の既存梁132下面から既存柱梁フレーム134の開口部142に向けたせり出し量hを抑えることができる。そのため、例えば、既存建築物101が集合住宅等であり、ベランダと室内との境にある柱梁フレーム(既存柱梁フレーム134)において、既存梁132の桁行き方向のスパンが大きい構造体の既存建築物を対象に、耐震補強を施す場合には、補強ユニット110による居住性、機能性、及び採光性への影響が小さく抑えられ、既存建築物101を効果的に耐震補強できる。特に、集合住宅の住人等からの顧客ニーズとして近年、このような居住性、機能性、及び採光性が十分に確保できる耐震補強技術の開発が要望されており、本実施例1の耐震補強工法は、このような顧客ニーズを十分に満たすことができる。
また、実施例1の耐震補強工法では、梁補強増打部164は、排気用スリーブ146が配設されている部位に対応する箇所に空間部166を備えること、を特徴とするので、排気用スリーブ146は、梁補強増打部164によって閉塞されず、既存建築物101の室内からの排気を、排気用スリーブ164を通して室外に排出させる機能をそのまま維持でき、既存建築物101の機能性は維持される。また、排気用スリーブ146が配設されている部位はごく限られた大きさであるため、空間部166により、梁補強増打部164の一部に増し打ちされない部分が存在していても、補強ユニット110により耐震補強された既存建築物101は、十分な耐震強度を確保することができる。
また、実施例1の耐震補強工法では、一対のL型補強ピース112と一対のI型補強ピース114は何れも、心材であるH型鋼122,124と、コンクリート123,125とを一体成形したプレキャストコンクリート部材であり、頭付スタッド113,115はH型鋼122,124に固着されていること、を特徴とするので、既存建築物101の耐震補強現場でスタッドを鋼材に固着しようとすると、スペース上、制約が多く、スタッドの固着作業が効率良くできないが、補強ピースの製造工場にある専用設備で、スタッドを固着すれば、スタッド固着の生産性が向上するため、補強ユニット110のコストが低減できる。また、スタッドを鋼材に溶接で固着する場合には、スタッドを鋼材に溶接するためだけに、溶接機や養生シートを、耐震補強現場に持ち込む必要がない。加えて、頭付スタッド113,115をH型鋼122,124に溶接するためだけに、溶接技術の有資格者を、既存建築物101の耐震補強現場に人員配置する必要がなくなる。さらに、実施例1の耐震補強工法は、接着剤の強度発現に至るまでに一定の所要時間を必要とする接着接合の工法とは異なり、上記一定の所要時間を一切必要としない。そのため、頭付スタッド113,115が前もって工場でH型鋼122,124に固着されていれば、耐震補強現場に搬入されたスタッド付の補強ピース、すなわちL型補強ピース112とI型補強ピース114に対し、次の補強ピース組立工程に向けた準備に、すぐに取りかかることができるため、耐震補強工事の工期短縮に貢献することができる。
また、補強ユニット110は、L型補強ピース112とI型補強ピース114に分割された補強ピースを組み立てて構成するものであるため、L型補強ピース112とI型補強ピース114は、既存建築物101の耐震補強現場に搬入し易く、特段L型補強ピース112とI型補強ピース114の搬入経路を確保する必要性が低く抑えられる。
<実施例2>
また、実施例2として、図21に示すように、既存梁132に排気用スリーブ146(図15参照)が形成されておらず、梁補強増打部164に空間部166を形成していない実施例も考えられる。この実施例2によれば、前述した実施例1の効果に加えて、耐震強度をさらに向上させる効果を得ることができる。実施例2の耐震補強工法では、補強ユニット110が、剛性の高い強固な構造となるため、特に既存構造物の水平方向の耐力が向上し、既存建築物101の耐震強度がさらに向上する。
<変形例>
その他、実施例1,2の変形例として、補強ユニット110を図22に示すような形状にしても良い。図22に示す変形例では、L型補強ピース112について、そのL字の内側を肉厚とし、既存柱130に平行な方向(図22中、上下方向)のL型補強ピース112の幅を大きくしている。
以上において、本発明を実施形態について、実施例1,2及び変形例を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、補強ユニット110を門型状に構成したが、補強ユニットの形状は四角枠状でも良い。
(2)L型補強ピース112とI型補強ピース114の配置位置について、図16〜図20に例示して説明したが、L型補強ピースとI型補強ピースの配置位置は、実施形態で例示した配置位置に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
(3)L型補強ピースとI型補強ピースにおいて、スタッドの数、配置位置、隣り合うスタッド同士の間隔(ピッチ)は、実施形態で例示した配置位置に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
101 既存建築物
110 補強ユニット
112 L型補強ピース
113,113H,113V,115 頭付スタッド(スタッド)
114 I型補強ピース
116 上辺部(既存柱に沿う一辺)
122,124 H型鋼(鋼材)
123,125 コンクリート
130 既存柱
131 外面(既存柱の外側)
132 既存梁
133 外面(既存梁の外側)
134 既存柱梁フレーム
146 排気用スリーブ
152 柱補強主筋
154 補強帯筋
155 柱補強配筋部
156 梁補強主筋
158 補強肋筋
159 梁補強配筋部
164 梁補強増打部
166 空間部
H1 既存梁の高さ(既存梁の梁せい)
H3 梁補強増打部の高さ

Claims (5)

  1. 既存建築物に対し、既存柱と既存梁とから構築される既存柱梁フレームを、補強ユニットにより耐震補強する工法であって、一対のL型補強ピースと、一対のI型補強ピースとを結合させて門型の補強ユニットを組み立てる耐震補強工法において、
    前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースには、スタッドがそれぞれ設けられていること、
    前記既存柱の外側で、前記一対のI型補強ピースを前記既存柱に沿って配置すると共に、前記既存梁の外側で、前記一対のL型補強ピースを前記既存柱と前記既存梁に沿って配置し、前記一対のI型補強ピースと前記一対のL型補強ピースとを組み立てる補強ピース組立工程と、
    前記補強ピース組立工程後、前記一対のI型補強ピースの前記スタッドと、前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存柱に沿う一辺の前記スタッドとが内設するよう、柱補強主筋を前記既存柱の外側に配筋し、前記柱補強主筋に補強帯筋を直交させて巻いた柱補強配筋部を形成する柱補強配筋工程と、
    前記一対のL型補強ピースのうち、前記既存梁に沿う一辺の前記スタッドが内設するよう、梁補強主筋を前記既存梁の外側に配筋し、前記梁補強主筋に補強肋筋を直交させて巻いた梁補強配筋部を形成する梁補強配筋工程と、
    前記柱補強配筋部に打設して前記既存柱を増し打ちすると共に、前記梁補強配筋部に打設して前記既存梁を増し打ちすることにより、前記補強ユニットを固定する補強ユニット固定工程と、を有すること、
    を特徴とする耐震補強工法。
  2. 請求項1に記載する耐震補強工法において、
    前記梁補強配筋部に打設された梁補強増打部は、前記既存梁の上端側に寄せて設けられ、前記梁補強増打部の高さが、前記既存梁の高さより小さいこと、
    を特徴とする耐震補強工法。
  3. 請求項2に記載する耐震補強工法において、
    前記梁補強増打部の高さは、前記既存梁の梁せいの1/2以下の高さであること、
    を特徴とする耐震補強工法。
  4. 請求項2または請求項3に記載する耐震補強工法において、
    前記梁補強増打部は、排気用スリーブが配設されている部位に対応する箇所に空間部を備えること、
    を特徴とする耐震補強工法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載する耐震補強工法において、
    前記一対のL型補強ピースと前記一対のI型補強ピースは何れも、心材である鋼材と、コンクリートとを一体成形したプレキャストコンクリート部材であり、前記スタッドは前記鋼材に固着されていること、
    を特徴とする耐震補強工法。
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