JP5545419B1 - 鋼の連続鋳造方法及び条鋼の製造方法 - Google Patents
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Abstract
この連続鋳造方法は、円筒状の鋳型から固液共存状態の鋳片を引き抜く引き抜き工程と、引き抜き工程後に、固液共存状態の鋳片に対して、鋳片の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す第1の圧下工程と、鋳片の長手方向及び第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある鋳片に対して、第1圧下方向及び第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、鋳片の長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する第2の圧下工程と、を備える。
Description
本発明は、中心偏析、中心ポロシティ、及び内部割れの少ない内部品質の優れた鋳片を得るための連続鋳造方法、及び分塊圧延工程を省略可能な条鋼の製造方法に関する。
本願は、2012年8月22日に、日本に出願された特願2012−183179号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2012年8月22日に、日本に出願された特願2012−183179号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
一般に、高級(高品質)条鋼は、大断面の矩形鋳型を有するブルーム連続鋳造機で鋳片を鋳造し、この鋳片を分塊圧延し、その後、鋼片圧延を行うことによって製造される。この高級条鋼には、棒鋼や線材などが含まれる。これら条鋼では、連続鋳造鋳片の凝固末期に形成される中心偏析や中心ポロシティによって材料特性が悪化する。そのため、中心偏析及び中心ポロシティ等の欠陥を発生させないように鋳片を鋳造することが重要となる。この中心偏析及び中心ポロシティを低減させる代表的な方法として、連続鋳造機内における鋳片の未凝固軽圧下法及び完全凝固後圧下法が挙げられる。
例えば特許文献1には、直径340mm以下の丸鋳片に対し、軸芯部の固相率が0.3〜0.7の状態にて、1組のロールで1パスにより0.1〜3.0%の圧下を加える技術が提案されている。しかしながら、この技術は直径340mm以下の断面サイズの小さな鋳片に適用される技術である。これに対して鋳片の断面サイズが大きくなると凝固収縮量も大きくなるため、1組のロールでの1パスによる未凝固圧下で上記効果を得るためには鋳片への圧下量を増大させる必要がある。すなわち、大断面である矩形鋳片の中心偏析及び中心ポロシティを1パスで消失させるためには、連続鋳造機内で大きな圧下量が必要となる。しかし、このような場合、未凝固圧下時に鋳片で内部割れが発生し、条鋼の材料特性が損なわれるという問題がある。このように、鋳片の中心偏析及び中心ポロシティの低減と、鋳片の内部割れの発生防止とを両立することが困難である。
また、特許文献2には、例えば直径180mmの丸鋳片に対し、製造条件を制御することで鋳片内部の等軸晶率を35%以上とし、鋳片の中心固相率が0.25〜0.35又は0.60〜0.90の範囲となる位置で、1対のフラットロールにより2.0〜3.5%の圧下を加える技術が提案されている。しかし、この技術では、鋳片の断面サイズが大きい場合、鋳片の断面における等軸晶率を35%以上とするために鋳造速度を必要以上に低下させるといった鋳造条件の制約が必要となる。そのため十分な生産能力を確保することが困難となる。また、鋳片内部の等軸晶率は鋼組成にも影響を受けることが明らかなので、この技術を適用できる鋼種には限りがある。
高級条鋼の材料特性を向上させるためには、鋳片の中心偏析及び中心ポロシティの低減と、鋳片の内部割れの発生防止とを両立することが重要である。しかし、鋳片の生産能力向上も含めて、中心偏析、中心ポロシティ、及び内部割れの少ない内部品質の優れた鋳片を得る連続鋳造技術の開発には至っていない。
本発明は上記の現状に鑑みてなされたものである。本発明では、条鋼として使用される幅広い鋼種に対して適用可能であるとともに、中心偏析及び中心ポロシティの低減と鋳片の内部割れの防止とを両立可能な鋳片の連続鋳造方法、及び鋼片圧延前の分塊圧延工程を省略して生産性を向上させることが可能な条鋼の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の要旨は、次のとおりである。
(A)本発明の一態様に係る連続鋳造方法は、円筒状の鋳型から固液共存状態の鋳片を引き抜く、引き抜き工程と;前記引き抜き工程後に、前記固液共存状態の前記鋳片に対して、前記鋳片の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す、第1の圧下工程と;前記鋳片の前記長手方向及び前記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、前記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある前記鋳片に対して、前記第1圧下方向及び前記第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、前記鋳片の前記長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する、第2の圧下工程と;を備える。
(A)本発明の一態様に係る連続鋳造方法は、円筒状の鋳型から固液共存状態の鋳片を引き抜く、引き抜き工程と;前記引き抜き工程後に、前記固液共存状態の前記鋳片に対して、前記鋳片の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す、第1の圧下工程と;前記鋳片の前記長手方向及び前記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、前記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある前記鋳片に対して、前記第1圧下方向及び前記第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、前記鋳片の前記長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する、第2の圧下工程と;を備える。
(B)上記(A)に記載の連続鋳造方法では、前記鋳型の内径が400mm以上600mm以下であり;前記鋳片の引き抜き速度が0.35m/分以上0.65m/分以下であり;前記引き抜き工程後かつ前記第1の圧下工程前における前記鋳片の前記中心部の固相率が、0.3以上0.8以下であり;前記第1の圧下工程における前記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が、0.3%以上7.0%以下であり;前記第1の圧下工程後かつ前記第2の圧下工程前における前記鋳片の前記中心部の固相率が0.8超であり、なおかつ前記鋳片の前記中心部の前記温度が前記表面部の前記温度よりも150℃以上高く;前記第2の圧下工程における、前記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であり、なおかつ前記第2圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であり;前記第2の圧下工程後の前記鋳片の前記長手方向に垂直な前記断面の形状が、長辺が235mm以上270mm以下であり、前記角部の曲率半径が5mm以上50mm以下であってもよい。
(C)本発明の一態様に係る条鋼の製造方法は、上記(A)または(B)に記載の連続鋳造方法によって前記鋳片を得る連続鋳造工程と;前記連続鋳造工程後に、前記鋳片を圧延する圧延工程と;を備える。
本発明の上記態様によれば、鋼種によることなく、大断面を有する丸鋳片に複数回の鋳片厚み方向(第1圧下方向)及び鋳片幅方向(第2圧下方向)からの未凝固圧下及び完全凝固後圧下を加える。その結果、鋳片の内部割れを生じさせることなく、且つ、中心偏析及び中心ポロシティを低減させつつ、分塊圧延後に相当するサイズまで鋳片の断面サイズを縮小することができる。すなわち、本発明の上記態様によれば、条鋼として使用される幅広い鋼種に対して適用可能であるとともに、中心偏析及び中心ポロシティの低減と鋳片の内部割れの防止とを両立可能な鋳片の連続鋳造方法、及び鋼片圧延前の分塊圧延工程を省略して生産性を向上させることが可能な条鋼の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明は以下の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明において、鋳片の厚み方向とは、ロール軸方向が連続鋳造機の据付面と平行でかつ鋳片の搬送方向と垂直になるように配置された水平ロールによる圧下方向(第1圧下方向)を意味する。また、鋳片の幅方向とは、ロール軸方向が連続鋳造機の据付面と垂直になるように配置された垂直ロールによる圧下方向(第2圧下方向)を意味する。すなわち、鋳片の長手方向に垂直な断面で見た場合に、鋳片の長手方向と、鋳片の厚み方向(第1圧下方向)と、鋳片の幅方向(第2圧下方向)とが直交する。
また、鋳片の中心部とは、次の条件をみたす領域として定義される。鋳片の長手方向に垂直な断面で見た場合に、上記中心部の重心がこの断面の重心と一致し、上記中心部の輪郭の形状が上記断面の縮小した輪郭の形状と一致し、そして、上記中心部の面積が上記断面の面積の50%となる領域。また、鋳片の表面部とは、鋳片の周面から深さ方向に鋳片直径に対して表面から5%である領域として定義される。また、以下の説明で特に断らない限り、鋳片の断面とは鋳片の長手方向に垂直な断面を意味する。
また、固相と液相とが共存状態にあるときの固相の体積比を固相率とするとき、鋳片の中心部で固相率が0.3〜0.8(30体積%〜80体積%)である場合を「未凝固(固液共存)」状態と定義し、鋳片の中心部で固相率が0.8(80体積%)を超えている場合を「完全凝固」状態と定義する。また、連続鋳造機で、鋳片の中心部の固相率が0.3〜0.8となる領域を「未凝固圧下帯」と定義し、鋳片の中心部の固相率が0.8を超える領域を「完全凝固圧下帯」と定義する。
なお、固相率は、例えば、次のように求めればよい。固相及び液相の体積比は合金状態図から類推が可能である。具体的には、鋼組成と温度とが決まれば、合金状態図から固相率を一義的に求めることが可能である。よって、鋼組成と、鋳片の中心部の温度とから、合金状態図を用いて、鋳片の中心部の固相率を求めればよい。なお、合金状態図として、熱力学計算システムに基づいた計算状態図を用いてもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る鋼の連続鋳造方法を知見するに至った経緯について説明する。
中心偏析及び中心ポロシティの少ない内部品質の優れた高級条鋼用の鋳片を鋳造するためには、例えば、大断面を有する鋳片を連続鋳造することが有効である。すなわち、鋳片の断面サイズを大きくすることで単位時間当たりの鋳造量が増加するため、生産性に支障を生じさせない範囲内で鋳造速度を低下することが可能となる。これによって、鋳片の断面における等軸晶率が相対的に増加し、また、取鍋、タンディッシュ、鋳型間での溶鋼中介在物の浮上分離の除去効率も向上する。
しかしながら、断面サイズが大きい鋳片は、断面サイズが小さい鋳片に比べて凝固収縮量が大きくなる。従って、断面サイズが大きい鋳片の中心偏析を低減するために未凝固圧下を実施する場合、鋳片への圧下量を増加させる必要がある。このため、未凝固圧下時に鋳片の内部割れが発生しやすくなる。
上記問題を解決するため、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、次の知見を見出した。
(1)矩形鋳片の圧下時には、圧下ロールとの接触面全体に圧下応力がかかり、圧下ロールとの非接触面全体に渡るバルジング変形が生じることで鋳片の中心部への圧下浸透度(鋳片の中心部への集中した圧下が可能かどうかの度合い)が低下する。そのため、中心偏析の抑制及び中心ポロシティの圧着のためには大きな圧下量が必要となる。一方、断面形状が円形の丸鋳片であれば、鋳片の圧下時に圧下ロールに接触する鋳片の円弧面に集中して圧下応力が働くため、小さな圧下量でも鋳片の中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。
(2)鋳片の中心部と表面部とには温度差が存在し、連続鋳造機内では、鋳片の表面部と比較して中心部が高温状態にある。そのため、鋳片の中心部の変形抵抗は、鋳片の表面部の変形抵抗と比較して小さく、小さな圧下量であっても中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。特に、鋳型から引き抜かれた鋳片に対し、鋳片厚み方向への未凝固圧下を行い、且つ、鋳片厚み方向及び幅方向からの複数回の完全凝固後圧下を繰り返し行うことで、良好な圧下浸透度で徐々に鋳片を圧下することができる。この場合、中心偏析及び中心ポロシティの低減と、内部割れの防止とを両立しながら鋳片を圧下することができる。
(3)一般的な分塊圧延では、分塊圧延前に鋳片加熱工程で鋳片を十分に加熱するため、分塊圧延時の鋳片の中心部温度と表面部温度との温度差が、連続鋳造機内における鋳片内の温度差と比較して小さい。そのため、鋳片の中心部への圧下浸透度が必然的に小さくなり、中心ポロシティが十分に圧着されない場合がある。一方、連続鋳造機で鋳片を圧下する場合、上述の通り鋳片の中心部と表面部との温度差によって圧下浸透度が良好となる。それゆえ、連続鋳造機によって鋳片を分塊圧延後に相当するサイズまで圧下することで、中心偏析及び中心ポロシティの低減と内部割れの防止とを両立しながら、条鋼を製造するための鋼片圧延に直接適用することが可能なサイズの鋳片を得ることができる。言い換えれば、本実施形態に係る連続鋳造機によって鋳造された鋳片は、分塊圧延を行うことなく、直接、鋼片圧延に供して条鋼を製造することができる。
(2)鋳片の中心部と表面部とには温度差が存在し、連続鋳造機内では、鋳片の表面部と比較して中心部が高温状態にある。そのため、鋳片の中心部の変形抵抗は、鋳片の表面部の変形抵抗と比較して小さく、小さな圧下量であっても中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。特に、鋳型から引き抜かれた鋳片に対し、鋳片厚み方向への未凝固圧下を行い、且つ、鋳片厚み方向及び幅方向からの複数回の完全凝固後圧下を繰り返し行うことで、良好な圧下浸透度で徐々に鋳片を圧下することができる。この場合、中心偏析及び中心ポロシティの低減と、内部割れの防止とを両立しながら鋳片を圧下することができる。
(3)一般的な分塊圧延では、分塊圧延前に鋳片加熱工程で鋳片を十分に加熱するため、分塊圧延時の鋳片の中心部温度と表面部温度との温度差が、連続鋳造機内における鋳片内の温度差と比較して小さい。そのため、鋳片の中心部への圧下浸透度が必然的に小さくなり、中心ポロシティが十分に圧着されない場合がある。一方、連続鋳造機で鋳片を圧下する場合、上述の通り鋳片の中心部と表面部との温度差によって圧下浸透度が良好となる。それゆえ、連続鋳造機によって鋳片を分塊圧延後に相当するサイズまで圧下することで、中心偏析及び中心ポロシティの低減と内部割れの防止とを両立しながら、条鋼を製造するための鋼片圧延に直接適用することが可能なサイズの鋳片を得ることができる。言い換えれば、本実施形態に係る連続鋳造機によって鋳造された鋳片は、分塊圧延を行うことなく、直接、鋼片圧延に供して条鋼を製造することができる。
以下、本実施形態に係る連続鋳造方法の各工程について説明する。
<連続鋳造方法>
図1に、本実施形態に係る連続鋳造方法を行うための連続鋳造機10を概略的に示す。また、図2に、本実施形態に係る連続鋳造方法における鋳片の圧下形態を概略的に示す。図1、2に示すように、本実施形態に係る連続鋳造方法は:タンディッシュ1から鋳型2へと溶鋼を供給し、円筒状(引き抜き方向に垂直な断面で見た場合にその断面形状が円形)である上記鋳型2から、未凝固(固液共存)状態の鋳片3を引き抜く引き抜き工程と;上記引き抜き工程後に、鋳型2から引き抜かれて連続鋳造機ロール(サポートロール)4を経た上記固液共存状態の上記鋳片3(3a)に対して、ロール軸方向が連続鋳造機10の据付面7と平行でかつ上記鋳片3の搬送方向と垂直になるように配置された水平ロール(第1圧下ロール)5を用いて、鋳片3の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す第1の圧下工程と;鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合に鋳片3の長手方向及び上記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、上記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある上記鋳片3(3b、3c)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)6aによる上記第1圧下方向への圧下と、垂直ロール(第2圧下ロール)6bによる上記第2圧下方向への圧下とを交互に施しながら、鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に鋳片3を成形する第2の圧下工程と;を備える。
図1に、本実施形態に係る連続鋳造方法を行うための連続鋳造機10を概略的に示す。また、図2に、本実施形態に係る連続鋳造方法における鋳片の圧下形態を概略的に示す。図1、2に示すように、本実施形態に係る連続鋳造方法は:タンディッシュ1から鋳型2へと溶鋼を供給し、円筒状(引き抜き方向に垂直な断面で見た場合にその断面形状が円形)である上記鋳型2から、未凝固(固液共存)状態の鋳片3を引き抜く引き抜き工程と;上記引き抜き工程後に、鋳型2から引き抜かれて連続鋳造機ロール(サポートロール)4を経た上記固液共存状態の上記鋳片3(3a)に対して、ロール軸方向が連続鋳造機10の据付面7と平行でかつ上記鋳片3の搬送方向と垂直になるように配置された水平ロール(第1圧下ロール)5を用いて、鋳片3の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す第1の圧下工程と;鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合に鋳片3の長手方向及び上記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、上記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある上記鋳片3(3b、3c)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)6aによる上記第1圧下方向への圧下と、垂直ロール(第2圧下ロール)6bによる上記第2圧下方向への圧下とを交互に施しながら、鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に鋳片3を成形する第2の圧下工程と;を備える。
(引き抜き工程)
引き抜き工程は、タンディッシュ1から鋳型2に供給された溶鋼の鋳型2との接触面を凝固させ、そして固液共存状態の鋳片3を鋳型2の底から連続的に引き抜く工程である。鋳型2から引き抜かれた鋳片3は、連続鋳造機ロール4によって支持されて、形状を保ちながら次工程に搬送される。
引き抜き工程は、タンディッシュ1から鋳型2に供給された溶鋼の鋳型2との接触面を凝固させ、そして固液共存状態の鋳片3を鋳型2の底から連続的に引き抜く工程である。鋳型2から引き抜かれた鋳片3は、連続鋳造機ロール4によって支持されて、形状を保ちながら次工程に搬送される。
丸鋳片3を得るための鋳型2の断面サイズに関しては、引き抜き方向に垂直な断面で見た場合に鋳型2の内径が400mm以上であることが好ましく、400mm以上600mm以下であることがさらに好ましく、400mm以上460mm以下であることが最も好ましい。鋳型2の断面サイズが小さすぎると、メニスカスから鋳片3が完全凝固状態となる位置までの距離が短くなるため、鋳片3(3a)に十分な未凝固圧下を付与するために特殊な鋳片圧下装置が必要となり設備コストが増大する虞がある。一方、鋳型2の断面サイズが大きすぎると、鋳片3の完全凝固状態となる位置が連続鋳造機10の機長を超えるため、後述する完全凝固後圧下(第2の圧下工程)を十分に実施するために連続鋳造機10の機長を延長しなければならない虞がある。
鋳片3の鋳造速度(引き抜き速度)は、特に限定されないが、0.35m/分以上0.65m/分以下であることが好ましく、0.40m/分以上0.60m/分以下であることがさらに好ましい。鋳造速度が遅すぎる場合は、鋳片3が連続鋳造機の未凝固圧下帯(水平ロール5)へ到達するまでに鋳片内部が完全凝固してしまい、鋳片3の未凝固圧下が不可能となって、中心偏析の抑制効果が得られなくなる虞がある。加えて、鋳造速度が遅すぎる場合は、完全凝固圧下帯(第2の圧下工程)で、鋳片3の中心部と鋳片3の表面部との温度差が小さくなり、鋳片3の中心部と鋳片3の表面部との変形抵抗差が小さくなる虞がある。そのため、完全凝固後圧下による鋳片3の中心部への圧下浸透度が低下し、中心ポロシティが十分に圧着されない虞がある。一方、鋳片3の鋳造速度(引き抜き速度)が速すぎると、鋳片3の完全凝固状態となる位置が、連続鋳造機10の機長を超えるため、中心偏析の抑制効果が得られなくなる虞がある。加えて、完全凝固後圧下(第2の圧下工程)を行うことが不可能となって、中心ポロシティの圧着効果を十分に得ることができない場合がある。
図3に、引き抜き後の断面形状が円形でありその直径が450mmである鋳片3を用いて調査した、鋳片3の引き抜き速度と中心偏析との関係を図示する。図3中で、縦軸は炭素濃度偏析度であり、横軸は鋳造速度(引き抜き速度)である。ここで、炭素濃度偏析度とは、鋳片3の中心部の炭素濃度測定値を、タンディッシュ1から鋳型2に供給された溶鋼の炭素濃度測定値で除した値である。鋳片3の中心部の炭素濃度は、例えば、φ5mmドリルを用いて鋳片3の中心部から切粉を採取して化学分析することで得ればよい。この図3に示すように、鋳片3の引き抜き速度が0.35m/分以上0.65m/分以下であるときに、中心偏析の抑制効果が好ましく得られる。
(第1の圧下工程)
第1の圧下工程は、引き抜き工程後に、連続鋳造機10の未凝固圧下帯で、円筒状の鋳型2から引き抜かれた未凝固状態(固液共存状態)の鋳片3(3a)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)5を用いた鋳片厚み方向(第1圧下方向)からの圧下を施す工程である。未凝固状態でありかつ断面形状が円形である鋳片3(3a)を圧下することで、水平ロール5に接触する鋳片3の円弧面に集中して圧下応力が働くため、小さな圧下量でも鋳片3の中心部への圧下浸透度を高めることできる。加えて、未凝固状態の鋳片3の中心部の変形抵抗は、鋳片3の表面部の変形抵抗と比較して小さいため、小さな圧下量であっても中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。すなわち、第1の圧下工程により、良好な圧下浸透度で鋳片3を圧下することができ、中心偏析及び中心ポロシティの低減と内部割れの防止とを両立しながら鋳片3を圧下することができる。
第1の圧下工程は、引き抜き工程後に、連続鋳造機10の未凝固圧下帯で、円筒状の鋳型2から引き抜かれた未凝固状態(固液共存状態)の鋳片3(3a)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)5を用いた鋳片厚み方向(第1圧下方向)からの圧下を施す工程である。未凝固状態でありかつ断面形状が円形である鋳片3(3a)を圧下することで、水平ロール5に接触する鋳片3の円弧面に集中して圧下応力が働くため、小さな圧下量でも鋳片3の中心部への圧下浸透度を高めることできる。加えて、未凝固状態の鋳片3の中心部の変形抵抗は、鋳片3の表面部の変形抵抗と比較して小さいため、小さな圧下量であっても中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。すなわち、第1の圧下工程により、良好な圧下浸透度で鋳片3を圧下することができ、中心偏析及び中心ポロシティの低減と内部割れの防止とを両立しながら鋳片3を圧下することができる。
第1の圧下工程では、各水平ロール5による鋳片3への圧下率が、各水平ロール5に進入直前である鋳片3の厚み(第1圧下方向の厚み)に対して、0.3%以上7.0%以下であることが好ましい。すなわち、第1の圧下工程における第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が、0.3%以上7.0%以下であることが好ましい。本実施形態では、第1の圧下工程で、軽圧下から大圧下のいずれの圧下を採用することも可能である。本実施形態において大圧下を適用する場合は、鋳片3の中心部の固相率が0.7付近の領域にて、鋳片3の中心部の未凝固部(固液共存部)の直径と等しい量の圧下を与えることで内部割れの残存を防止することができる。第1の圧下工程で、各水平ロール5の鋳片3への圧下率が小さすぎると、中心偏析の抑制効果が十分に得られない虞がある。また、各水平ロール5の鋳片3への圧下率が大きすぎると、鋳片3の表面に割れが生じる虞がある。尚、内部割れの発生を好ましく抑制するために第1の圧下工程での圧下を軽圧下に限定する場合には、各水平ロール5の圧下率を0.3%以上2.2%以下とすることが好ましい。
また、第1の圧下工程では、各水平ロール5による鋳片3への累積圧下率が、3.6%以上10%以下であることが好ましい。各水平ロール5による累積圧下率が、3.6%以上10%以下であるときに、鋳片3の中心偏析及び中心ポロシティの低減と、鋳片3の内部割れの発生防止とを好ましく両立することができる。なお、図1に示す連続鋳造機10では、6対の水平ロ−ル5を用いている。
第1の圧下工程に供される前に中心部が未凝固状態(中心部の固相率が0.3以上0.8以下)であった鋳片3(3a)は、上記条件にて第1の圧下工程に供された後、中心部が完全凝固(中心部の固相率が0.8を超える)状態となる。本実施形態では第2の圧下工程で、中心部が完全凝固状態であり、中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある鋳片3(3b、3c)に対して、鋳片厚み方向(第1圧下方向)への圧下及び鋳片幅方向(第2圧下方向)への圧下を交互に行う。
(第2の圧下工程)
第2の圧下工程は、第1の圧下工程の後に、連続鋳造機10の完全凝固圧下帯で、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある鋳片3(3b、3c)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)6aを用いた鋳片厚み方向(第1圧下方向)からの圧下と、垂直ロール(第2圧下ロール)6bを用いた鋳片幅方向(第2圧下方向)からの圧下とを交互に施す工程である。本実施形態では、水平ロール6aを用いた鋳片厚み方向からの圧下と垂直ロール6bを用いた鋳片幅方向からの圧下とを交互に施すことで、鋳片3(3b、3c)の内部割れを防ぎながら、中心偏析や中心ポロシティを低減することができる。加えて、連続鋳造機10の出口(下流側機端)で、鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合に、断面サイズが縮小された、角部を有しない矩形鋳片(角部に丸みを有する角丸矩形)を得ることができる。
第2の圧下工程は、第1の圧下工程の後に、連続鋳造機10の完全凝固圧下帯で、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある鋳片3(3b、3c)に対して、水平ロール(第1圧下ロール)6aを用いた鋳片厚み方向(第1圧下方向)からの圧下と、垂直ロール(第2圧下ロール)6bを用いた鋳片幅方向(第2圧下方向)からの圧下とを交互に施す工程である。本実施形態では、水平ロール6aを用いた鋳片厚み方向からの圧下と垂直ロール6bを用いた鋳片幅方向からの圧下とを交互に施すことで、鋳片3(3b、3c)の内部割れを防ぎながら、中心偏析や中心ポロシティを低減することができる。加えて、連続鋳造機10の出口(下流側機端)で、鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合に、断面サイズが縮小された、角部を有しない矩形鋳片(角部に丸みを有する角丸矩形)を得ることができる。
鋳片3の中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある場合、鋳片3の中心部の変形抵抗が鋳片3の表面部の変形抵抗と比較して小さいため、小さな圧下量であっても中心部への圧下浸透度を高めることが可能である。本実施形態では、鋳片3の中心部の温度が表面部の温度よりも150℃以上高いことが好ましく、200℃以上高いことがさらに好ましい。また、鋳片3の中心部の温度の上限は、特に限定されることはないが、鋳片3の鋼組成によって決まる液相線温度としてもよい。
なお、鋳片3の中心部及び表面部の温度は、例えば、次のように求めればよい。鋳片3の中心部の温度を実測により求めることは容易でないので、熱伝導解析を行う冷却シミュレーション(伝熱計算モデル)によって上記温度を求めてもよい。具体的には、溶鋼温度、引き抜き速度、鋳片3の断面サイズ、鋳片3と連続鋳造機10との熱交換熱量、鋳片3の放熱量、鋳片3の加工発熱量などの各製造条件に基づいて、鋳片3の表面部の温度と中心部の温度とを冷却シミュレーションによって求めればよい。または、上記の各製造条件における鋳片3の周面温度(表面温度)と、表面部の温度と、中心部の温度との関係を事前に冷却シミュレーションによって求めておき、そして鋳片3の周面温度(表面温度)を実測することで、その製造条件におけるその時点での鋳片3の表面部の温度と中心部の温度とを類推してもよい。この場合、より正確に鋳片3の表面部の温度と中心部の温度とを求めることができる。
図4に、鋳片3を完全凝固後に累積圧下率20%で圧下を加えた際の中心部と表面部との温度差と、この鋳片を鋼片圧延した後の超音波探傷検査(UST:Ultra Sonic Test)による合格率との関係を示す。図4中で、縦軸は鋼片での超音波探傷検査(UST)による合格率であり、横軸は鋳片3の中心部と表面部との温度差である。この図4に示すように、鋳片3の中心部の温度が表面部の温度よりも150℃以上高いときに、超音波探傷検査による合格率が高いことから、中心部ポロシティ圧着の効果が好ましく得られていることが分かる。
第2の圧下工程では、各水平ロール6aによる鋳片3(3b)への圧下率が、各水平ロール6aに進入直前である鋳片3(3b)の厚み(第1圧下方向の厚み)に対して、1.5%以上7.0%以下であることが好ましい。すなわち、第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であることが好ましい。また、各垂直ロール6bによる鋳片3(3c)への圧下率が、各垂直ロール6bに進入直前である鋳片3(3c)の幅(第2圧下方向の厚み)に対して、1.5%以上7.0%以下であることが好ましい。すなわち、第2圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であることが好ましい。本実施形態では、第2の圧下工程で、第1の圧下工程と同様に、軽圧下から大圧下のいずれの圧下を採用することも可能である。本実施形態の第2の圧下工程では完全凝固後状態の鋳片へ与える圧下であるため、大圧下による圧下を行っても内部割れが発生しにくい。第2の圧下工程で、各水平ロール6aによる鋳片3(3b)への圧下率及び各垂直ロール6bによる鋳片3(3c)への圧下率が小さすぎると、中心ポロシティ残存の抑制効果が十分に得られない虞がある。また、各水平ロール6aによる鋳片3(3b)への圧下率及び各垂直ロール6bによる鋳片3(3c)への圧下率が大きすぎると、圧下ロールとの非接触面全体に渡るバルジング変形が生じて、圧下ロールと接触していない鋳片3の表面に割れが生じる虞がある。尚、内部割れの発生を好ましく抑制しながら上記効果を好ましく得るために、第2の圧下工程での圧下を軽圧下に限定する場合には、各水平ロール6a及び各垂直ロール6bの圧下率を1.5%以上3.3%以下とすることが好ましい。
図5に、第2の圧下工程での累積圧下率と、鋼片圧延後の超音波探傷検査での合格率との関係を示す。図5中で、縦軸は鋼片圧延後の超音波探傷検査(UST)での合格率であり、横軸は各ロールによる圧下率の累積値である。
第2の圧下工程による累積圧下率が、75%以上であるときに、鋳片3の中心偏析及び中心ポロシティの低減を好ましく得ることができる。なお、図1に示す連続鋳造機10では、7対の水平ロ−ル6a及び7対の垂直ロ−ル6bを用いている。
第2の圧下工程後の鋳片3の形状が、長手方向に垂直な断面で見た場合に、角部に丸みを有する角丸矩形であることが好ましい。第2の圧下工程後の鋳片3の形状が角部に丸みを有することで、鋼片圧延時に角部を起点とするクラックの生成が好ましく抑制される。
また、第2の圧下工程後の鋳片3は、長手方向に垂直な断面で見た場合に、角部の曲率半径が5mm以上である角丸矩形であることが好ましい。角部の曲率半径が5mm以上ときに、鋼片圧延時に角部を起点とするクラックの生成がさらに好ましく抑制される。また、角部の曲率半径の上限は、特に限定されることはないが、50mm以下であることが好ましい。
また、第2の圧下工程後の鋳片3は、長手方向に垂直な断面で見た場合に、第1の圧下工程前の鋳片3の上記断面(鋳型2の断面サイズに相当)と比較して、面積%で、58%以下であることが好ましく、44%以下であることがさらに好ましい。具体的には、第2の圧下工程後の鋳片3の長辺が、235mm以上270mm以下であることが好ましい。連続鋳造機10内で鋳片3の長辺を235mm未満まで圧下を行う場合、鋳片3の表面部の温度低下に伴う表面部の延性低下に起因する表面割れが発生する虞がある。一方、鋳片3の長辺が270mmを超過する場合、後述する条鋼の製造方法で、鋼片圧延時のロールミル負荷が過大となり、大規模な圧延ロール装置が必要となる虞がある。加えて、分塊圧延工程の省略が不可能となる虞がある。
尚、本実施形態に係る連続鋳造方法では、上記引き抜き工程後で上記第1の圧工程前に、冷却工程として、鋳片3に対して、冷却水による2次冷却を行ってもよい。2次冷却条件に関しては、2次冷却比水量が0.10L/kg−steelから0.55L/kg−steelの範囲であることが望ましい。2次冷却比水量が0.10L/kg−steel未満の場合は、2次冷却水量が小さくなりすぎて、冷却スプレー形状の維持が困難である。一方、2次冷却比水量が0.55L/kg−steelを超える場合は、鋳片3に対する冷却強度が局所的に過大となって、冷却時及び復熱時の熱振幅が大きくなり、その結果、鋳片3に表面割れが発生する虞がある。
本実施形態に係る連続鋳造方法は、炭素鋼或いは合金鋼といった種々の鋼種に対する連続鋳造方法として適用可能である。本実施形態に係る連続鋳造方法により得られる鋳片3は、断面の形状が角部のない略矩形状(角部に丸みを有する角丸矩形)の鋳片であり、中心偏析及び中心ポロシティが少なくかつ内部割れも抑制された内部品質の優れた鋳片3である。また、本実施形態に係る連続鋳造方法によって、鋳片3の長手方向に垂直な断面を、分塊圧延後に相当するサイズまで縮小することができる。すなわち、以下に説明するように、本実施形態に係る連続鋳造方法により得られた鋳片3を用いて条鋼を製造する場合、分塊圧延工程を省略することが可能となる。
また、上記した連続鋳造方法では、一例として、第1圧下方向への圧下を施す第1圧下ロール5(6a)を連続鋳造機10の据付面7に対して水平に配置し、第2圧下方向への圧下を施す第2圧下ロール6bを連続鋳造機10の据付面7に対して垂直に配置した。しかし、鋳片3の長手方向に垂直な断面で見た場合に、第1圧下方向と第2圧下方向とが直交するのであれば、第1圧下ロール5(6a)及び第2圧下ロール6bの連続鋳造機10に対する配置は、特に限定されない。ただ、図1に示す連続鋳造機10のように、鋳片3の搬送方向(進行方向)が一部で湾曲する場合には、第1圧下方向への圧下を施す第1圧下ロール5(6a)を、ロール軸方向が連続鋳造機10の据付面7と平行でかつ鋳片3の搬送方向と垂直になるように配置し、第2圧下方向への圧下を施す第2圧下ロール6bを連続鋳造機10の据付面7に対して垂直に配置することが好ましい。
以上説明の本実施形態に係る連続鋳造方法について以下にまとめる。
本実施形態に係る連続鋳造方法は、円筒状の鋳型2から固液共存状態の鋳片3を引き抜く引き抜き工程と、上記引き抜き工程後に、上記固液共存状態の上記鋳片3に対して、上記鋳片3の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す第1の圧下工程と、上記鋳片3の上記長手方向及び上記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、上記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある上記鋳片3に対して、上記第1圧下方向及び上記第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、上記鋳片3の上記長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する第2の圧下工程と、を備える。
本実施形態に係る連続鋳造方法は、円筒状の鋳型2から固液共存状態の鋳片3を引き抜く引き抜き工程と、上記引き抜き工程後に、上記固液共存状態の上記鋳片3に対して、上記鋳片3の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す第1の圧下工程と、上記鋳片3の上記長手方向及び上記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、上記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある上記鋳片3に対して、上記第1圧下方向及び上記第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、上記鋳片3の上記長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する第2の圧下工程と、を備える。
そして、本実施形態に係る連続鋳造方法は、上記鋳型2の内径が400mm以上600mm以下であることが好ましく、上記鋳片3の引き抜き速度が0.35m/分以上0.65m/分以下であることが好ましく、上記引き抜き工程後かつ上記第1の圧下工程前における上記鋳片3の上記中心部の固相率が、0.3以上0.8以下であることが好ましく、上記第1の圧下工程における上記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が、0.3%以上7.0%以下であることが好ましく、上記第1の圧下工程後かつ上記第2の圧下工程前における上記鋳片3の上記中心部の固相率が0.8超であり、なおかつ上記鋳片3の上記中心部の上記温度が上記表面部の上記温度よりも150℃以上高いことが好ましく、上記第2の圧下工程における、上記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であり、なおかつ上記第2圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であることが好ましく、上記第2の圧下工程後の上記鋳片3の上記長手方向に垂直な上記断面の形状が、長辺が235mm以上270mm以下であり、上記角部の曲率半径が5mm以上50mm以下であることが好ましい。
以下、本発明の一実施形態に係る条鋼の製造方法について説明する。
<条鋼の製造方法>
本実施形態に係る条鋼の製造方法は、上記した鋼の連続鋳造方法によって、形状が角部に丸みを有する角丸矩形であり内部品質にも優れる鋳片を得る連続鋳造工程と、この連続鋳造工程後に、分塊圧延を施さずに棒鋼又は線材である条鋼を得るために、上記鋳片を圧延する圧延工程(鋼片圧延工程)と、を備えることを特徴とする。
本実施形態に係る条鋼の製造方法は、上記した鋼の連続鋳造方法によって、形状が角部に丸みを有する角丸矩形であり内部品質にも優れる鋳片を得る連続鋳造工程と、この連続鋳造工程後に、分塊圧延を施さずに棒鋼又は線材である条鋼を得るために、上記鋳片を圧延する圧延工程(鋼片圧延工程)と、を備えることを特徴とする。
このように、本実施形態に係る条鋼の製造方法では、従来必要であった分塊圧延工程を省略することができ、生産性を向上させることが可能である。加えて、得られる条鋼の品質にも優れる。すなわち、上記した鋼の連続鋳造方法により、中心偏析や中心ポロシティの低減が適切に図られると同時に、内部割れも適切に防止しながら、第1の圧下工程及び第2の圧下工程を行って角丸矩形である鋳片を得ているため、鋼片圧延工程に供して得られる条鋼の内部品質も優れたものとなる。このように本実施形態に係る条鋼の製造方法は、高級(高品質)条鋼の製造にも十分に適用可能である。
実施例により本発明の一態様の効果を更に具体的に説明する。しかし、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限り、種々の条件を採用し得る。
下記の表1に実施例で用いた鋳造鋼種を示す。鋼種はA、Bの2水準とした。
表1に示す各鋼を、引き抜き方向に垂直な断面で見た場合に内径が450mmとなる鋳型を用いて引き抜いた(引き抜き工程)。引き抜かれた鋳片を必要に応じて2次冷却比水量0.15〜0.20L/kg−steelで冷却した。鋳片の鋳造速度(引き抜き速度)は0.30〜0.60m/分であった。上記の鋳込み条件下では、未凝固圧下帯がメニスカスを基準として鋳片の搬送方向に17〜32mの領域、完全凝固圧下帯がメニスカスを基準として鋳片の搬送方向に32超〜45mの領域にあった。
下記の表2に、本発明例及び比較例のそれぞれについて、連続鋳造条件を示す。尚、本発明例では、未凝固圧下帯で6対の水平ロ−ルを用いて鋳片圧下(第1の圧下工程)を行った。また、完全凝固圧下帯で7対の水平ロ−ル及び7対の垂直ロ−ルを用いて鋳片圧下(第2の圧下工程)を行った。すなわち、断面の形状が円形である鋳片から断面の形状が角丸矩形となるように、鋳片厚み方向(第1圧下方向)への圧下と鋳片幅方向(第2圧下方向)への圧下とを交互に7回ずつ行った。尚、表2に示すように、各本発明例及び各比較例について、鋳造速度(引き抜き速度)を変更している。鋳造速度が0.50m/分及び0.60m/分である場合、上記の未凝固圧下帯内で6対の水平ロ−ルによる圧下が可能であった。しかし、鋳造速度が0.30m/分である試験番号6及び8の場合、鋳造速度が遅すぎるため、未凝固圧下帯内で未凝固圧下ができなかった。
表2中で、試験番号1〜4が本発明例である。試験番号1〜4では、未凝固圧下帯で、中心部における固相比率(中心部の固相率)が0.30以上0.80以下である鋳片に対して、各水平ロールに進入直前である鋳片の厚み(第1圧下方向の厚み)を基準として、圧下率が0.6%または1.6%の圧下を各水平ロールで与えた。また、完全凝固圧下帯で、中心部の固相率が0.80超であり、かつ鋳片の中心部の温度が表面部の温度を基準として150℃以上(鋳片内外温度差)である鋳片に対して、各水平ロールに進入直前である鋳片の厚み(第1圧下方向の厚み)を基準として圧下率が5.7%の圧下を各水平ロールで与え、また各垂直ロールに進入直前である鋳片の幅(第2圧下方向の厚み)を基準として圧下率が5.7%の圧下を各垂直ロールで与えた。水平ロール及び垂直ロールによる圧下は交互に施した。鋳片の最終形状は、長辺が270mmであり、角部の曲率半径が10mmであった。
試験番号5〜8は比較例である。試験番号5及び7では、2次冷却比水量及び鋳造速度の条件が本発明例と同一である。しかし、未凝固圧下の圧下率が本発明例の同じ鋼種と比較して小さく、かつ完全凝固後圧下を鋳片厚み方向(第1圧下方向)のみで実施し、鋳片幅方向(第2圧下方向)では行わなかった例である。試験番号6及び8では、2次冷却比水量の条件が本発明例と同一である。しかし、鋳造速度が遅すぎるために未凝固圧下帯内で未凝固圧下が実施されず、かつ完全凝固後圧下を鋳片厚み方向(第1圧下方向)のみで実施し、鋳片幅方向(第2圧下方向)では行わなかった例である。
なお、鋳片の中心部温度と表面部温度との差である鋳片内外温度差は、伝熱計算モデルおよび接触式熱電対による鋳片表面温度測定方法によって測定した。
なお、鋳片の中心部の固相率は、合金状態図を用いて伝熱計算モデルによって算出した。
得られた各鋳片に対して、中心部の中心偏析、中心ポロシティ、及び内部割れに関する品質評価を行った。また、得られた各鋳片を用いて鋼片圧延により条鋼を製造し、この条鋼のCr炭化物生成の有無を評価した。また、得られた条鋼を用いて引抜加工を実施し、引抜加工後にシェブロンクラック発生の有無に関する品質評価を行った。
鋳片の中心偏析は、次のように評価した。第2の圧下工程後の鋳片の長手方向に垂直な断面の中心部からφ5mmドリルを用いて切粉を採取して炭素濃度値を測定した。また、ヒート鋳造時に取鍋内から採取した溶鋼サンプルの炭素濃度値を測定した。そして、この溶鋼の炭素濃度値に対する、鋳片の切粉の炭素濃度値の割合を炭素濃度偏析度として評価した。炭素濃度偏析度は1.10以下である場合を合格とした。表2中では、炭素濃度偏析度が1.10以下である場合を1と記し、炭素濃度偏析度が1.10超1.15以下である場合を2と記し、炭素濃度偏析度が1.15超である場合を3と記した。
また、鋳片の中心ポロシティは、第2の圧下工程後の鋳片を用いて超音波探傷検査を行って調査した。そして、内部欠陥が0.3mm以下である場合を合格とした。表2中では、内部欠陥が0.3mm以下である場合を1と記し、内部欠陥が0.3mm超0.9mm以下である場合を2と記し、内部欠陥が0.9mm超である場合を3と記した。
また、鋳片の内部割れは、次のように評価した。第2の圧下工程後の鋳片を用いて、鋳片の芯部を含むように鋳片の長手方向および鋳造方向に垂直な鋳片幅方向に沿って切断し、得られた断面(縦断面および横断面)をサルファプリントし、そして目視による内部割れの有無を判定した。
一般に条鋼のCr炭化物は中心偏析度が高い場合に、鋳片内部の濃化溶鋼残存部位で生成する。この条鋼のCr炭化物生成の有無は、鋼片圧延後の条鋼の長手方向に平行な断面を顕微鏡で観察して調査した。そして、この断面にCr炭化物が認められないものを合格とした。
引抜加工後のシェブロンクラックは、引抜加工後のサンプルの引張試験を行って調査した。そして、引張破断面がV偏析線に沿っていないものを合格とした。
中心偏析及び中心ポロシティについては、上記の通り3段階評価とした。そして、1は合格、2は使用用途を限定すれば使用できるレベル、3は不合格とした。
評価結果を表2に示す。表2から明らかなように、比較例の鋳片よりも本発明例の鋳片は、中心偏析及び中心ポロシティに関する評価が1であり、内部品質が良好であった。一方、比較例は、各評価項目ともに本発明例と比較して、内部品質が低位であった。すなわち、中心偏析の抑制が不足であり、かつ中心ポロシティの圧着不足であると推定される。これは、未凝固状態の鋳片への圧下量の不足、鋳片内外温度差が小さかったことによる鋳片の中心部への圧下浸透度の低下、及び完全凝固状態の鋳片への圧下量の不足に起因すると考えられる。
また、本発明例では、連続鋳造機の出口(下流側機端)で、分塊圧延後に相当するサイズまで鋳片サイズを縮小することができ、条鋼を製造する際の分塊圧延工程の省略が可能であった。それに対し、比較例では、鋳片幅方向(第2圧下方向)からの完全凝固後圧下を適用しなかったため、鋳片サイズを十分に縮小することができず、条鋼を製造する際に分塊圧延工程の省略を行うことができなかった。
本発明の上記態様によれば、条鋼として使用される幅広い鋼種に対して適用可能であるとともに、中心偏析及び中心ポロシティの低減と鋳片の内部割れの防止とを両立可能な鋳片の連続鋳造方法、及び鋼片圧延前の分塊圧延工程を省略して生産性を向上させることが可能な条鋼の製造方法を提供することができる。そのため、産業上の利用可能性が高い。
1:タンディッシュ
2:鋳型
3:鋳片
3a:中心部が未凝固状態の鋳片
3b、3c:完全凝固状態の鋳片
4:連続鋳造機ロール(サポートロール)
5:未凝固圧下帯の圧下ロール(水平ロール、第1圧下ロール)
6:完全凝固圧下帯の圧下ロール
6a:水平ロール(第1圧下ロール)
6b:垂直ロール(第2圧下ロール)
7:連続鋳造機の据付面
10:連続鋳造機
2:鋳型
3:鋳片
3a:中心部が未凝固状態の鋳片
3b、3c:完全凝固状態の鋳片
4:連続鋳造機ロール(サポートロール)
5:未凝固圧下帯の圧下ロール(水平ロール、第1圧下ロール)
6:完全凝固圧下帯の圧下ロール
6a:水平ロール(第1圧下ロール)
6b:垂直ロール(第2圧下ロール)
7:連続鋳造機の据付面
10:連続鋳造機
Claims (2)
- 円筒状の鋳型から固液共存状態の鋳片を引き抜く、引き抜き工程と;
前記引き抜き工程後に、前記固液共存状態の前記鋳片に対して、前記鋳片の長手方向に垂直な第1圧下方向への圧下を施す、第1の圧下工程と;
前記鋳片の前記長手方向及び前記第1圧下方向の双方と直交する圧下方向を第2圧下方向とするとき、前記第1の圧下工程後に、完全凝固状態でありかつ中心部の温度が表面部の温度よりも高い状態にある前記鋳片に対して、前記第1圧下方向及び前記第2圧下方向への圧下を交互に施しながら、前記鋳片の前記長手方向に垂直な断面で見た場合の角部に丸みが有る角丸矩形に成形する、第2の圧下工程と;
を備える連続鋳造方法であって、
前記鋳型の内径が400mm以上600mm以下であり;
前記鋳片の引き抜き速度が0.35m/分以上0.65m/分以下であり;
前記引き抜き工程後かつ前記第1の圧下工程前における前記鋳片の前記中心部の固相率が、0.3以上0.8以下であり;
前記第1の圧下工程における前記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が、0.3%以上7.0%以下であり;
前記第1の圧下工程後かつ前記第2の圧下工程前における前記鋳片の前記中心部の固相率が0.8超であり、なおかつ前記鋳片の前記中心部の前記温度が前記表面部の前記温度よりも150℃以上高く;
前記第2の圧下工程における、前記第1圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であり、なおかつ前記第2圧下方向への圧下の1回当たりの圧下率が1.5%以上7.0%以下であり;
前記第2の圧下工程後の前記鋳片の前記長手方向に垂直な前記断面の形状が、長辺が235mm以上270mm以下であり、前記角部の曲率半径が5mm以上50mm以下である;
ことを特徴とする、連続鋳造方法。 - 請求項1記載の連続鋳造方法によって連続鋳造機の出口で分塊圧延後に相当するサイズまで鋳片サイズを縮小し、
前記連続鋳造工程後に、前記鋳片を圧延する圧延工程の前の分塊圧延を省略する
ことを特徴とする、条鋼の製造方法。
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