JP3356100B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造方法

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JP3356100B2
JP3356100B2 JP03800899A JP3800899A JP3356100B2 JP 3356100 B2 JP3356100 B2 JP 3356100B2 JP 03800899 A JP03800899 A JP 03800899A JP 3800899 A JP3800899 A JP 3800899A JP 3356100 B2 JP3356100 B2 JP 3356100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心偏析、センタ
ーポロシティ、内部割れなどの内部欠陥が少なく、かつ
断面形状の良好な鋳片の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、鋳片の厚み中
心部に中心偏析やセンターポロシティ(以下、単にポロ
シティと記す)等の内部欠陥が発生しやすい。このよう
な鋳片を圧延しても、内部品質の良い製品は得られな
い。
【0003】たとえば、硬鋼線材(以下、線材と記す)
用の素材の鋳片に中心偏析やポロシティなどの内部欠陥
が存在すると、この鋳片の内部欠陥は熱間圧延後の線材
の中心部に欠陥となって残存する。このような内部に欠
陥のある線材を冷間で伸線加工すると、カッピー断線と
いわれる事故が発生することがある。また、このような
内部欠陥のある鋳片を熱間圧延し棒鋼に加工すると、鋳
片の内部欠陥が棒鋼の内部に欠陥として残存する。この
ような内部に欠陥のある棒鋼を冷間で押し出し加工する
と、シェブロンクラックと呼ばれる内部欠陥が発生する
場合がある。
【0004】また、マンネスマン法でシームレスパイプ
(以下、単にパイプと記す)を製造する場合に、その素
材である鋳片のポロシティは、パイプ内面の疵となる場
合がある。さらに、厚板用の素材の鋳片の中心偏析やポ
ロシティなどの内部欠陥が、厚板に欠陥として残存し溶
接継手に加工した際に、この厚板の内部欠陥が継手部の
靱性を低下させる原因となる場合がある。また、厚板か
ら曲げ加工後、溶接して製造されるサワーガス輸送用大
径鋼管にも、この厚板の内部欠陥が残存し、水素誘起割
れの原因となる場合がある。
【0005】鋳片の中心偏析とは、鋳片の厚み中心部に
C、S、PおよびMnなどの偏析成分が濃化することで
あり、凝固の進行に伴い偏析成分の濃化した溶鋼が、凝
固の際の鋳片の収縮やバルジングにより、最終凝固部で
ある鋳片の厚み中心部に移動、集積し、そのまま凝固す
ることにより発生する。
【0006】鋳片のポロシティは、最終凝固部では偏析
成分の濃化した溶鋼が流動しにくいので、鋳片の収縮に
よって生じる狭い隙間に溶鋼が補給されずに、そのまま
凝固が完了するために発生する。
【0007】したがって、これら鋳片の中心偏析および
ポロシティの発生防止対策として、偏析成分の濃化した
溶鋼の移動、集積を抑制するために、最終凝固部付近の
鋳片をロールまたは金型などで圧下する方法等がある。
【0008】代表的な方法として、鋳片の軽圧下法があ
る。鋳片の軽圧下法とは、鋳片の未凝固部を含む位置
を、凝固収縮分相当の厚みだけロールにより連続的に圧
下を行い、凝固収縮やロール間バルジングによって生じ
る偏析成分の濃化した溶鋼の最終凝固部への流動を抑え
る方法である。しかし、鋳片の凝固収縮を抑える程度の
軽圧下では、中心偏析やポロシティを改善する効果は少
ない。
【0009】一方、鋳片に大きな圧下を加える方法とし
て、特開昭61−42460号公報では、最終凝固部の
鋳造方向の上流側に備えた電磁攪拌装置あるいは超音波
印加装置により最終凝固部近傍の溶鋼を流動させ、凝固
した柱状晶を切断することにより最終凝固部近傍に等軸
晶を形成させた上で、最終凝固部直前に配置した圧下ロ
ール対により、凝固収縮分相当量以上の3〜20mm程
度の圧下を与える方法が提案されている。
【0010】また、特開平3−124352号公報で
は、鋳片の厚さの2〜5倍の直径を有する圧下ロール対
で最終凝固部に対応する位置を圧下し、中心偏析やポロ
シティを低減する方法が提案されている。
【0011】しかし、上記の特開昭61−42460号
公報および特開平3−124352号公報のような鋳片
の未凝固部を含む位置の圧下方法には、次のような問題
点がある。すなわち、線材、棒鋼、パイプ、厚板等に用
いる鋼では、圧下を開始して後、連続鋳造の進行にとも
ない、圧下による中心偏析などの改善効果が小さくな
る。また、圧下により、鋳片に内部割れが発生しやすく
なる。また、鋳片の圧下の際の鋳片の内部割れの発生を
防止するために、圧下ロール対当たりの圧下量を小さく
すると、中心偏析やポロシティなどの発生の抑制効果が
不十分となるばかりでなく、多数の圧下ロール対を必要
とするため、設備費が高くなるなどの問題点である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の鋳片の
未凝固部を含む位置の圧下方法の問題点をまとめると、
下記のとおりである。 凝固収縮分を補う程度の鋳片の軽圧下では、中心偏析
やポロシティを改善する効果は少ない。 未凝固部を含む鋳片に、圧下ロール対当たり大きな圧
下量で圧下を加える方法では、圧下を開始してから時間
が経過すると、鋳片の圧下による中心偏析などの改善効
果が小さくなったり、鋳片に内部割れが発生しやすくな
る。 上記において、圧下ロール対当たりの圧下量を小さ
くすると、中心偏析やポロシティの発生の抑制効果が少
なくなり、また、多数の圧下ロール対を必要とする。
【0013】本発明は、安価な設備で、中心偏析、ポロ
シティ、内部割れなどの内部欠陥が少なく、かつ断面形
状の良好な鋳片が得られる鋼の連続鋳造方法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
(1)および(2)に示す連続鋳造方法にある。
【0015】(1)鋳片の未凝固部が内在する位置を、
下記(A)式で表される条件で圧下する鋼の連続鋳造方
法。
【0016】 0.6≦R/LX ≦1.7 ・・・(A) ここで、0 ≦X≦300の場合、 LX =(1+X/ 300)×L0 ・・・(B) 300 <Xの場合、 LX ={2+(X−300) /10000 }×L0 ・・・(C) ここで、R :圧下量(mm) X :圧下開始後の鋳込み長さ(m) L0:圧下開始時の圧下位置における未凝固部(固相率
0.8以下の領域)の厚み(mm) LX:鋳込み長さX(m)のときの圧下位置における未
凝固部(固相率0.8以下の領域)の厚み(mm) (2)鋳片の未凝固部が内在する位置の圧下後、鋳片が
完全に凝固した後に、引き続き熱間で鋳片を圧下し整形
する上記(1)に記載の鋼の連続鋳造方法。
【0017】本発明者らは、従来の技術における前述し
たような問題点を次に記すようにして解決した。
【0018】(a)中心偏析やポロシティの発生防止対
策は、次のようにして解決した。圧下を開始して後、連
続鋳造の進行とともに、すなわち、鋳込み長さが長くな
るとともに、圧下位置での未凝固部の厚みが厚くなって
いくことが知見できた。未凝固部の厚みがこのように厚
くなる理由は次のとおりである。鋳片の未凝固部が内在
する位置の圧下(以下、「未凝固部の圧下」と略記す
る)により、鋳造方向の上流側に絞り出された偏析成分
の濃化した溶鋼は、圧下位置から上流側の未凝固部に次
第に蓄積される。偏析成分が濃化した溶鋼の凝固点は低
下するので、圧下位置から鋳造方向の上流側の未凝固部
の溶鋼の凝固点は下がる。凝固点が下がった溶鋼を含む
位置では、凝固の進行が遅れるために、凝固殻の厚みが
薄くなり、逆に、未凝固部の厚みが増加する。したがっ
て、本発明の方法では、上記(A)式を常に満足するよ
うに未凝固部の圧下を行う。具体的な未凝固部の圧下方
法は、圧下開始後の鋳込み長さに応じて、上記(A)式
に従って圧下量を大きくしてもよいし、目標とする最大
の鋳込み長さに対応する未凝固部の厚みで圧下開始当初
から圧下してもよい。いずれにせよ、未凝固部の厚みが
厚くなるのに、圧下量を増加させないと、圧下力が鋳片
の厚み中心部に作用しなくなり、圧下後の凝固進行とと
もに、中心偏析やポロシティが発生するようになる。こ
のように、未凝固部の厚みが厚くなっていく分、圧下量
を大きくすることにより、鋳片の圧下による中心偏析や
ポロシティなどの改善効果を効果的に維持できる。
【0019】(b)圧下時の鋳片の内部割れの発生防止
対策は、次のようにして解決した。すなわち、圧下開始
後の鋳込み長さに応じて、上記(A)式を常に満足する
ように圧下量を選択するからである。これにより、圧下
を受ける凝固界面の応力状態が、常に圧縮状態を維持で
きる。さらに、圧下により鋳造方向の上流側への溶鋼の
流動が強められるので、凝固界面近傍の柱状晶間に吸引
された偏析成分の濃化した溶鋼が、鋳造方向の上流側に
絞り出されやすくなる。偏析成分の濃化した溶鋼が十分
に絞り出された状態の柱状晶は、圧下されても割れにく
い。
【0020】(c)圧下するための安価な設備は、次の
ようにして解決した。すなわち、圧下ロール対当たりの
圧下量を、上記(A)式を常に満足するように大きな圧
下量とするので、圧下のための設備費の低減が可能であ
る。
【0021】線材、棒鋼、パイプ等の製造用のブルーム
や丸形や角形のビレットの未凝固部の圧下を行う場合に
は、このような鋳片の圧下の後に、鋳片が完全に凝固し
た後、引き続き熱間で鋳片を圧下して整形するのが望ま
しい。たとえば、線材や棒鋼などの製造用の熱間圧延用
素材として、ブルームを用いる場合、ブルームが未凝固
部の圧下により大きく変形していると、その後の熱間圧
延が困難である。したがって、鋳片の未凝固部の圧下後
に、変形した鋳片を適正な形状に整形することを目的
に、凝固完了後に、引き続き熱間で鋳片を圧下するのが
よい。厚板の製造用のスラブの場合には、鋳片の未凝固
部の圧下によっても、スラブの形状は矩形を維持する場
合が多いので、とくに、鋳片の整形を目的とした圧下は
行わなくてよい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、線材、棒鋼、パ
イプ等の製造に用いられるブルーム鋳片や丸形や角形の
ビレット鋳片、または、厚板の製造に用いられる断面が
矩形のスラブ鋳片の鋳造にとくに適している。
【0023】図1は、本発明の方法を実施するための連
続鋳造装置の1例を示す図である。浸漬ノズル1から鋳
型2に溶鋼3が注入されると、鋳型2内で凝固殻4が形
成される。この凝固殻4は、複数のガイドロール7を通
過する間に冷却されて徐々に厚みを増し、未凝固部5を
含む鋳片6となる。鋳片6は、未凝固圧下用の圧下ロー
ル対8および凝固後圧下用の圧下ロール対9で圧下さ
れ、ピンチロール10により引き抜かれる。
【0024】図1には、2組の圧下ロール対8を備える
場合を示したが、圧下ロール対8は、少なくとも1組あ
ればよく、1組の圧下ロール対8でも十分な圧下効果が
得られる。2組以上の圧下ロール対でも構わない。ま
た、図1には、水平に配置された圧下ロール対8を示し
たが、厚板製造のための断面が矩形の鋳片の場合には、
この水平に配置された圧下ロール対が設備配置の上で適
している。線材、棒鋼、パイプ等の製造用のブルームま
たは丸形や角形のビレットの場合には、この水平に配置
された圧下ロール対以外に、垂直に配置された圧下ロー
ル対であっても構わない。圧下ロール対8の表面形状
は、丸形のビレット以外の形状の鋳片の場合にはフラッ
ト形状が適しているが、丸形のビレットの場合には孔型
形状がよい。
【0025】図5は、鋳片の未凝固部を圧下する際の本
発明の方法で規定する圧下条件を、断面形状が丸形のビ
レットにより説明するための図である。なお、図5
(b)は、図5(a)におけるA1−A2線の断面図で
ある。
【0026】図5は、圧下開始から鋳込み長さX(m)
だけ鋳造した時点で、1組の圧下ロール対8により、未
凝固部5の厚みがLX (mm)である鋳片6が、圧下量
R(mm)だけ圧下される状態を模式的に示す。ここ
で、未凝固部の厚みLX は、圧下位置における固相率
0.8以下の領域の厚みである。符号11で示す境界線
は、固相率が0.8の位置を意味する。固相率は、鋳片
の各位置での温度を伝熱凝固解析により求め、その結果
と、その鋼の固有の液相線温度と固相線温度などから求
めることができる。丸形のビレットでは、未凝固部の厚
みLX は、横断面形状がほぼ丸形であり、その直径を意
味する。たとえば矩形のような断面が丸形以外の鋳片の
場合には、未凝固部の厚みLX は、両長辺側の間の固相
率0.8以下の未凝固部の厚みである。
【0027】本発明の方法では、圧下開始後の鋳込み長
さX(m)が長くなっても、常に、(A)式を満足する
ように圧下する。すなわち、R/LX (mm)が0.6
〜1.7となるように圧下する。以下に、その理由を説
明する。
【0028】図2は、圧下開始後の鋳込み長さがX
(m)になった時期での圧下位置における固相率0.8
以下の未凝固部の厚みLX (mm)を、圧下開始時の圧
下位置における固相率0.8以下の未凝固部の厚みL0
(mm)で除した比LX /L0 に及ぼす圧下開始後の鋳
込み長さX(m)の影響を示す図である。図2に示すよ
うに、鋳込み長さX(m)が長くなるにしたがって、比
X /L0 が大きくなっており、Xが0〜300mの間
では、LX /L0 とX(m)との間の関係が上述する
(B)式に示す関係となり、X(m)が300mを超え
る場合には、(C)式に示す関係となっているのが分か
る。このX(m)が300mを超えるとき、LX /L0
の増加の割合が少なくなるのは、柱状晶間から鋳造方向
の上流側に絞り出された偏析成分の濃化した溶鋼が、圧
下位置から上流側の鋳片の未凝固部に蓄積されながら、
一方、鋳造方向の上流側から偏析成分の濃化していない
新しい溶鋼が供給されるため、濃化する溶鋼の偏析成分
の含有率が飽和するためである。
【0029】図3は、圧下量R(mm)を未凝固部の厚
みLX (mm)で除した比R/LXとCの中心偏析度C
/C0 との関係を示す図である。中心偏析度C/C
0 は、鋳片の厚み中心部のCの含有率C重量%をレード
ルのC含有率C0 で除した値である。このとき、R/L
X が0.6以上で中心偏析度が著しく改善されているの
が分かる。また、鋳片の厚み中心部のポロシティの発生
状況も、図示していないが、中心偏析度と同じようにR
/LX が0.6以上で著しく改善されている。未凝固部
の厚みに対して、その厚みの60%以上の厚みを圧下す
ることにより、圧下力が鋳片の厚み中心部まで作用し、
偏析成分の濃化した溶鋼が効果的に鋳造方向の上流側に
絞り出されるため、中心偏析やポロシティが改善され
る。
【0030】図4は、鋳片の未凝固部を圧下した際に、
発生する内部割れの最大長さに及ぼすR/LX の影響を
示す図である。内部割れは、R/LX が0.6以上では
発生せず、0.6未満で発生するのが分かる。R/LX
を0.6以上とすることにより、圧下により凝固界面に
働く応力が圧縮応力となり、また、柱状晶間に吸引され
た偏析成分の濃化した溶鋼が鋳造方向の上流側に絞り出
されるようになる。
【0031】圧下量R(mm)を、LX (mm)の1.
7倍を超えて大きくすると、鋳片の未凝固部の圧下の際
の鋳片の変形が大きくなり、その後の鋳片の整形のため
の凝固後圧下量が大きくなる。したがって、圧下量R
(mm)はLX (mm)の0.6〜1.7倍とする。
【0032】次に、本発明の方法を実施する場合の圧下
量R(mm)の決定の手順を説明する。鋳造速度と鋳片
の二次冷却条件を決めると、伝熱凝固解析などにより、
圧下開始時の圧下位置における固相率0.8以下の未凝
固部の厚みL0 (mm)が求まる。したがって、前述の
(A)、(B)および(C)式から、圧下開始後の鋳込
み長さX(m)に応じて、圧下すべき圧下量R(mm)
を得ることができる。このとき、鋳込み長さX(m)に
応じて順次、圧下量R(mm)を増加させていく方法で
もよいが、操業上で予定する最大の鋳込み長さX(m)
から計算される圧下すべき最大の圧下量R(mm)で、
圧下開始当初から圧下量R(mm)を設定する方法の方
が、操業が行いやすい。
【0033】線材、棒鋼、パイプ等の製造用のブルーム
や丸形や角形のビレットの未凝固部を圧下する場合に
は、前述したように、未凝固圧下の後に、鋳片が完全に
凝固した後、引き続き熱間で鋳片を圧下し整形するのが
望ましい。図1には、1組の垂直に配置された圧下ロー
ル対とその後段に1組の水平に配置された圧下ロール対
を備えた凝固後圧下ロール対9を示している。凝固後圧
下の効果を得るのには、少なくとも1組の圧下ロール対
9を用いるのがよい。最初の凝固後圧下ロール対9を垂
直にするか、水平にするかは、最後の鋳片の未凝固部の
圧下ロール対8が水平か垂直かで選択すればよい。すな
わち、最後の鋳片の未凝固部の圧下ロール対8が水平に
配置された圧下ロール対であれば、最初の凝固後圧下ロ
ール対9は垂直とするのがよい。
【0034】凝固後圧下ロール対9の設置位置は、鋳片
の未凝固部の圧下ロール対8の鋳造方向に下流側で、鋳
片の厚み中心部が凝固完了する位置以降である。ただ
し、未凝固部の鋳片の圧下ロール対8と距離が離れすぎ
ると、鋳片温度が下がりすぎるため、最後の鋳片の未凝
固部の圧下ロール対8から、最初の凝固後圧下ロール対
9までの距離は2〜10m程度が望ましい。
【0035】
【実施例】表1には、試験を行った6ヒートの化学組成
のレードル値の範囲を示す。これらの鋼を用い、図1に
示す構成の連続鋳造装置を用いて連続鋳造試験を行っ
た。
【0036】
【表1】
【0037】直径230mmの丸形のビレットに対し
て、鋳片の未凝固部の圧下および凝固後圧下を行い直径
190mmの丸形のビレットを製造した。未凝固圧下の
圧下ロール対は、溶鋼メニスカスから20mmの位置に
設置し、圧下は表面がフラットなロールを使用した水平
に配置された1組の圧下ロール対で行った。凝固後圧下
は、ロール表面形状が孔型のロールを使用し、1組の垂
直に配置された圧下ロール対と1組の水平に配置された
圧下ロール対の合計2組で行った。鋳造速度は2.0〜
2.2m/分、鋳片表面の二次冷却の領域は鋳型出口か
ら6mまでとし、鋳片の冷却は比水量0.2リットル/
kg・鋼で行った。
【0038】圧下開始後の最長の鋳込み長さX(m)
は、100mまたは500mとした。圧下開始時の未凝
固部の厚みL0 (mm)は、鋳片温度の伝熱解析により
計算で求めるとともに、鋲打ち試験による未凝固部の厚
みの測定で確認した。また、最長の鋳込み長さになった
時点での圧下位置における未凝固部の厚みLX (mm)
は、鋲打ち試験によって測定した。
【0039】各試験での最長の鋳込み長さの鋳片の凝固
後圧下を行った丸形のビレットから、鋳造方向に長さ3
mのビレットを採取し、鋳造方向に100mmの間隔で
21個の横断面サンプルを切り出した。これらの横断面
サンプルを用いて、次の内容の調査を行った。
【0040】まず、横断面サンプルのサルファプリント
を行い、内部割れの発生状況を調査した。また、横断面
サンプルの断面の目視観察により、ポロシティの発生状
況を調査した。ポロシティの発生個数と形状を目視観察
し、さらに縦、横の2方向の寸法を計測した。ポロシテ
ィの形状を円または楕円形状に近似し、計測した2方向
の寸法から個々のポロシティ面積を求め、これらを合計
して丸形のビレットのポロシティ発生面積を求めた。こ
の合計のポロシティ発生面積を得られた丸形のビレット
の断面積で除してポロシティ発生面積率(%)を求め
た。
【0041】次に、横断面サンプルの中心部から直径2
mmのドリル刃により切り削を採取し、C含有率を分析
したC値(重量%)をレードルのC分析値C0 (重量
%)で除した比C/C0 を求めた。このCの中心偏析度
C/C0 で、中心偏析度を評価した。
【0042】鋳片の凝固後圧下の整形性を評価するため
に、凝固後圧下して得られた直径190mmの丸形のビ
レットの真円度(%)を求めた。丸形のビレットの横断
面サンプルの重心を求め、重心から鋳片の外表面への半
径の長さを30度間隔で測定した。測定した半径の長さ
の平均値と目標の半径との差を、目標の半径で除した比
を真円度(%)と定義して評価した。熱間製管圧延に用
いられる丸形のビレットに許容される真円度は、通常3
%程度以内である。
【0043】表2に試験条件および試験結果を示す。
【0044】
【表2】
【0045】本発明例の試験No.1〜No.4では、
鋳片の未凝固部の圧下において、圧下開始後の最長の鋳
込み長さR(m)が100mまたは500mでの未凝固
部の厚みLX に対して、R/LX の値が本発明で規定す
る条件の範囲内の0.70〜1.13となるように圧下
量R(mm)を60〜100mmの範囲で選択し、圧下
開始当初からこれらの圧下量で圧下を行った。各試験に
おいて、これら圧下量R(mm)を圧下開始時の未凝固
部の厚みL0 (mm)で除した比R/L0 も、本発明で
規定する条件の範囲内の0.93〜1.63であった。
【0046】試験No.1〜4で得られた鋳片には、内
部割れは発生しておらず、また、ポロシティ発生面積率
は0.01〜0.02%程度で、ごくわずかしかポロシ
ティは発生しておらず、いずれも内部品質の良好な鋳片
であった。Cの中心偏析度は0.98〜0.99で良好
であった。さらに、真円度は0.3〜0.5%で、凝固
完了後の圧下により、形状のよい丸形のビレットが得ら
れた。
【0047】比較例の試験No.5およびNo.6で
は、圧下開始後の最長の鋳込み長さR(m)が100m
または500mでの未凝固部の厚みLX に対して、R/
X の値が、本発明で規定する範囲の条件の下限より小
さい値の、試験No.5では0.54、試験No.6で
は0.30の値で試験した。ただし、これらの試験で
は、圧下開始時のR/L0 は、本発明で規定する条件の
範囲内の0.79および0.63であった。
【0048】試験No.5およびNo.6で得られた鋳
片には、いずれも、内部割れが発生するとともに、ポロ
シティ発生面積率が2.0と3.8%であり、やや多く
のポロシティが発生し、内部品質の悪い鋳片であった。
また、Cの中心偏析度は1.31と1.84であり、著
しい中心偏析が発生した。真円度は0.4%と0.6%
であり、凝固完了後の圧下により、形状のよい丸形のビ
レットが得られた。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法の適用により、安価な設備
で、中心偏析、ポロシティ、内部割れなどの内部欠陥の
少ない、かつ断面形状の良好な鋳片を得ることができ
る。したがって、本発明の方法で得られるブルーム、ビ
レット、スラブ等の鋳片を素材として、内部品質に優れ
た線材、棒鋼、パイプ、厚板等を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための連続鋳造装置の
1例を示す図である。
【図2】LX /L0 に及ぼす圧下開始後の鋳込み長さX
の影響を示す図である。
【図3】圧下量Rに対する未凝固部の厚みLX の比R/
X とCの中心偏析度C/C0との関係を示す図であ
る。
【図4】未凝固部を含む鋳片を圧下した際に、発生する
内部割れの最大長さに及ぼすR/LX の影響を示す図で
ある。
【図5】本発明の方法で規定する圧下条件を、断面形状
が丸形のビレットにより説明するための図である。
【符号の説明】
1:浸漬ノズル 2:鋳型 3:溶鋼 4:凝固殻 5:未凝固部 6:鋳片 7:ガイドロール 8:圧下ロール対 9:凝固後圧下ロール対 10:ピンチロール 11:固相率0.8の線 R:圧下量 L0 :圧下開始時の圧下位置における未凝固部(固相率
0.8以下の領域)の厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−328800(JP,A) 特開 平10−146651(JP,A) 特開 平10−128512(JP,A) 特開 平4−33757(JP,A) 特開 昭61−42460(JP,A) 特開 平3−124352(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/128 350 B22D 11/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳片の未凝固部が内在する位置を、下記
    (A)式で表される条件で圧下することを特徴とする鋼
    の連続鋳造方法。 0.6≦R/LX ≦1.7 ・・・(A) ここで、0 ≦X≦300の場合、 LX =(1+X/ 300)×L0 ・・・(B) 300 <Xの場合、 LX ={2+(X−300) /10000 }×L0 ・・・(C) ここで、R :圧下量(mm) X :圧下開始後の鋳込み長さ(m) L0:圧下開始時の圧下位置における未凝固部(固相率
    0.8以下の領域)の厚み(mm) LX:鋳込み長さX(m)のときの圧下位置における未
    凝固部(固相率0.8以下の領域)の厚み(mm)
  2. 【請求項2】鋳片の未凝固部が内在する位置の圧下後、
    鋳片が完全に凝固した後に、引き続き熱間で鋳片を圧下
    し整形することを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続
    鋳造方法。
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