JP5543116B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される発明は、半導体装置及びその作製方法に関するものである。
近年、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を備えた半導体装置の構造は微細化が進んでいる。TFTは集積回路(Integrated Circuit;IC)や電気光学装置のような半導体装置に広く応用され、特に液晶表示装置や発光装置等を含む表示装置のスイッチング素子として開発が急がれている(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
逆スタガ構造のTFTにおいて、ゲート電極を凹状にし、TFTのチャネルをゲート電極の凹状の段差を横切るようにすると、ゲート電極の段差の厚さ分をチャネルにすることができる。これにより平面寸法を微細化しても、パンチスルーを起こさないチャネル長を確保できるようになる(特許文献1参照)。
さらに、上記の構造に加え、ゲート電極の段差の厚さをゲート電極の段差間の間隔より厚くすると、相対的にゲート電極の厚み分のチャネル領域を長くすることができる。これにより平面寸法を微細化しても、さらにパンチスルーを起こさないチャネル長を確保できるようになる(特許文献2参照)。
特開平5−110097号公報 特開平5−110098号公報 特開平6−216390号公報
しかしながら、チャネル長を長くすると、キャリアが流れる距離が長くなるので、チャネル抵抗が大きくなってしまい、オン電流が低くなってしまう恐れがある。
またチャネル抵抗以外の膜厚の抵抗が無視できないので、オン特性がよくないという恐れがある。
そこで本発明の一様態では、オン電流が高く、電界効果移動度が高いTFT及びその作製方法を提供することを課題とする。
本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極とを有し、前記凹部の側面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置に関する。
本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極とを有し、前記凹部の側面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置に関する。
また本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極とを有し、前記凹部の側面領域上の前記第1の半導体膜膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置に関する。
前記ソース領域及びドレイン領域は、それぞれn型あるいはp型を付与する不純物元素を有する半導体膜である。
このような積層構造を有するTFTにおいて、ゲート電極に電圧をかけたとき電子やホールなどのキャリアが、膜厚方向の影響を受けずに側面領域に多く蓄積される。さらにゲート電極に電圧がかかり、チャネル領域が形成されると、ゲート絶縁膜の側面領域からチャネル領域にキャリアが移動する。
よって、通常の逆スタガ型TFTに比べて、チャネル形成領域の膜厚方向の抵抗の影響を受けず、キャリアの移動する距離が短くなるので、電界効果移動度が大きくなる。よって駆動速度の速いTFTを得ることができる。
本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、第1の導電膜を形成し、前記第1の導電膜を用いて、底面領域と側面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極を形成し、前記凹部を有するゲート電極を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に、第1の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜上に、n型あるいはp型を有する不純物元素を含む第2の半導体膜を形成し、前記第2の半導体膜上に、第2の導電膜を形成し、前記第2の導電膜の前記凹部上に積層された領域及び前記第2の半導体膜の前記凹部上に積層された領域をエッチングして、前記第2の半導体膜からソース領域及びドレイン領域、前記第2の導電膜からソース電極及びドレイン電極を形成し、前記凹部の側面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置の作製方法に関する。
本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、第1の導電膜を形成し、前記第1の導電膜を用いて、底面領域と側面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極を形成し、前記凹部を有するゲート電極を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に、第1の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜上に、n型あるいはp型を有する不純物元素を含む第2の半導体膜を形成し、前記第2の半導体膜上に、第2の導電膜を形成し、前記第2の導電膜の前記凹部上に積層された領域及び前記第2の半導体膜の前記凹部上に積層された領域をエッチングして、前記第2の半導体膜からソース領域及びドレイン領域、前記第2の導電膜からソース電極及びドレイン電極を形成し、前記凹部の側面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置の作製方法に関する。
また本明細書で開示される発明の例示的な一様態は、第1の導電膜を形成し、前記第1の導電膜を用いて、底面領域と側面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極を形成し、前記凹部を有するゲート電極を覆ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上に、第1の半導体膜を形成し、前記第1の半導体膜上に、n型あるいはp型を有する不純物元素を含む第2の半導体膜を形成し、前記第2の半導体膜上に、第2の導電膜を形成し、前記第2の導電膜の前記凹部上に積層された領域及び前記第2の半導体膜の前記凹部上に積層された領域をエッチングして、前記第2の半導体膜からソース領域及びドレイン領域、前記第2の導電膜からソース電極及びドレイン電極を形成し、前記凹部の側面領域上の前記第1の半導体膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする半導体装置の作製方法に関する。
本発明の一様態のTFTは、チャネル形成領域の膜厚方向の抵抗の影響を受けにくく、ゲート絶縁膜と活性層が薄い側面部にキャリアが誘起されやすいので、オン電流を向上させることができる。さらに、電界効果移動度が高い半導体装置を得ることが可能となる。
半導体装置の作製方法を説明する断面図。 半導体装置の作製方法を説明する断面図。 半導体装置の断面図。 凹部の深さ及びカバレッジに対するオン電流の関係を示すグラフ。 カバレッジに対するオン電流の関係を示すグラフ。 チャネル形成領域の長さに対する移動度の関係を示すグラフ。 従来の半導体装置の断面図。 ゲート絶縁膜及び活性層に対するオン電流の関係を示すグラフ。 半導体装置の作製方法を説明する断面図。 半導体装置の作製方法を説明する断面図。
以下に開示される発明の実施の態様について、図面を参照して説明する。但し、以下に開示される発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に開示される発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に示す図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
なお本明細書において、半導体装置とは、半導体を利用することで機能する素子及び装置全般を指し、電子回路、液晶表示装置、発光装置等を含む電気装置およびその電気装置を搭載した電子機器をその範疇とする。
[実施の形態1]
本実施の形態を、図1(A)〜図1(B)、図2(A)〜図2(C)、図3(A)〜図3(B)、図4、図5、図6、図7(A)〜図7(B)、図8、図9(A)〜図9(B)、図10を用いて説明する。
まず基板101上に第1の導電膜102を形成する(図1(A)参照)。基板101は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、もしくはアルミノシリケートガラスなど、フュージョン法やフロート法で作製される無アルカリガラス基板、セラミック基板の他、本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板等を用いることができる。また、ステンレス合金などの金属基板の表面に絶縁膜を設けた基板を適用しても良い。
基板101がマザーガラスの場合、基板の大きさは、第1世代(320mm×400mm)、第2世代(400mm×500mm)、第3世代(550mm×650mm)、第4世代(680mm×880mm、または730mm×920mm)、第5世代(1000mm×1200mmまたは1100mm×1250mm)、第6世代1500mm×1800mm)、第7世代(1900mm×2200mm)、第8世代(2160mm×2460mm)、第9世代(2400mm×2800mm、2450mm×3050mm)、第10世代(2950mm×3400mm)等を用いることができる。
第1の導電膜102は、チタン、モリブデン、クロム、タンタル、タングステン、銅、アルミニウムなどの金属材料またはその合金材料を用いて形成する。あるいは、前述の材料の単層膜、または積層膜でもよい。
次いで第1の導電膜102を用いて、ハーフトーン露光法を用いて、あるいはパターニング及びエッチングを2回行って、中央部に凹部110を有するゲート電極103を形成する(図1(B)参照)。ゲート電極103の中央部の凹部110の深さを変えることにより、凹部110上に形成される膜の膜厚を変えることができる。なお図1(B)ではゲート電極103の端部がテーパー状であるがこれに限定されるものではない。
なお、ハーフトーン露光法とは、露光光の光強度を低減する半透部を備えた露光マスクを用いた露光法である。
凹部110は側面領域と底面領域を有しており、底面領域は平坦であることが好ましい。側面領域は、凹部110の端部がテーパー状であれば、底面領域に対して斜めに存在する。凹部110の端部が垂直であれば、側面領域と底面領域のなす角度は90°である。
またゲート電極103の凹部110が形成されていない領域の上面を、本明細書では「上面領域」と呼ぶ。上面領域も平坦であることが好ましい。
凹部110及びその周辺の拡大図を図2(A)に示す。ゲート電極103中に設けられた凹部110は、底面領域121及び側面領域122を有している。
次いで、凹部110を有するゲート電極103上に、CVD法を用いて、ゲート絶縁膜104及び第1の半導体膜105を連続的に成膜する。ここで連続的にゲート絶縁膜104及び第1の半導体膜105を成膜するとは、1つのCVD成膜装置内において、大気に曝すことなく、成膜ガスを変えてそれぞれの膜を形成することである。成膜する成膜室(チャンバ)を変えてもよい。CVD法を用いて、ゲート絶縁膜104及び第1の半導体膜105をそれぞれ成膜すると、成膜材料が分解されることにより形成されたイオンやラジカルが、電界の影響を受け異方的に加速されるために、イオンやラジカルが到達した場所により、成膜された膜の厚さが変化する可能性がある。次いで第2の半導体膜106を成膜する。
ゲート絶縁膜104は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜等の無機絶縁膜を用いて形成すればよく、凹部110を有するゲート電極103を覆って形成される。
ここで、酸化窒化珪素膜とは、その組成において、窒素よりも酸素の含有量が多い膜を示し、例えば、酸素が50原子%以上70原子%以下、窒素が0.5原子%以上15原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が0.1原子%以上10原子%以下の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化珪素膜とは、その組成において、酸素よりも窒素の含有量が多い膜を示し、例えば、酸素が5原子%以上30原子%以下、窒素が20原子%以上55原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が10原子%以上25原子%以下の範囲で含まれるものをいう。但し、上記範囲は、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)や、水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合のものである。また、構成元素の含有比率は、その合計が100原子%を超えない値をとる。
第1の半導体膜105は、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム等を用いた真性半導体膜、あるいは、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素が少量含まれた半導体膜であればよい。また第1の半導体膜105は、非晶質半導体膜、微結晶半導体膜、多結晶半導体膜、あるいは、単結晶半導体膜などの半導体膜を用いればよい。
ここでいう真性半導体膜とは、半導体膜に含まれるp型もしくはn型を付与する不純物が1×1020cm−3以下の濃度であり、酸素及び窒素が9×1019cm−3以下の濃度であり、暗伝導度に対して光伝導度が1000倍以上である半導体層を指す。この真性半導体膜には、リン(P)あるいはホウ素(B)が10〜1000ppm添加されていてもよい。また本明細書では、真性半導体膜をi型半導体膜とも呼ぶ。
また第2の半導体膜106は、n型あるいはp型を付与する不純物元素を有する半導体膜であればよい。n型を付与する不純物元素であれば、リン(P)やヒ素(As)を用いればよく、p型を付与する不純物元素であれば、ホウ素(B)を用いればよい。
また第2の半導体膜106は、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム等を用いた半導体膜であればよい。また第2の半導体膜106は、非晶質半導体膜あるいは微結晶半導体膜を用いればよい。
ここで、微結晶半導体膜とは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体を含む膜である。この半導体は、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質なものであり、粒径が0.5〜20nmの柱状または針状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。また、微結晶半導体と非単結晶半導体とが混在している。
微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そのラマンスペクトルが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側に、シフトしている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm−1とアモルファスシリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し良好な微結晶半導体膜が得られる。
第2の半導体膜106上に、第2の導電膜109を、例えばスパッタ法で形成する(図9(A)参照)。第2の導電膜109は、金(Au)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、銅(Cu)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、マグネシウム(Mg)モリブデン(Mo)、等の金属、及びそれらを含む合金を用いることができる。またこれらの材料を複数積層した積層膜でもよい。
次いで、第1の半導体膜105、第2の半導体膜106、第2の導電膜109をエッチングする(図9(B)参照)。このときのゲート電極103の凹部110及びその上部を図2(B)に示す。
ゲート電極103の凹部110及びその上部に配置される、成膜したゲート絶縁膜104、第1の半導体膜105、第2の半導体膜106は、基板101に対して平行な面においては膜厚が厚く、ゲート電極103の凹部110の側面においては膜厚が薄い。
すなわち、図2(A)で示した上面領域123及び凹部110の底面領域121上での、ゲート絶縁膜104、第1の半導体膜105、第2の半導体膜106のそれぞれの膜厚よりも、凹部110の側面領域122上の、ゲート絶縁膜104、第1の半導体膜105、第2の半導体膜106それぞれの膜厚の方が薄い。
次いで、ゲート電極103の凹部110上方の、第2の半導体膜106及び第2の導電膜109をエッチングする(図10参照)。第2の導電膜109は、分断されてソース電極またはドレイン電極の一方である電極111a、ソース電極またはドレイン電極の他方である電極111bとなる。また第2の導電膜109も分断されて、ソース領域またはドレイン領域の一方である領域108a、ソース領域またはドレイン領域の他方である領域108bとなる。
図10に示すように、第2の半導体膜106及び第2の導電膜109をエッチングの際に、第1の半導体膜105の上部を除去すると、オフ電流が高くなってしまうのを防ぐことができる。
図10のゲート電極103の凹部110及びその上部を図2(C)に示す。チャネル形成領域112は、第1の半導体膜105中の、凹部110と重なる領域に形成される。より詳細には、第1の半導体膜105中の、領域108a及び領域108bの近傍の領域、並びにその間の領域に、チャネル形成領域112が形成される。
本実施の形態のTFTのキャリアの動きを以下に説明する。まずソース領域及びドレイン領域に電圧がかかった状態でゲート電極103に電圧(ゲート電圧)がかかると、ゲート電圧がしきい値を超える前までは、ゲート絶縁膜104の膜厚の薄い側面領域125にキャリアが蓄積される。さらにゲート電圧をかけ、ゲート電圧がしきい値を超えると、チャネル形成領域112にキャリアが流れるようになる。
ここで、本実施の形態のTFTと従来の逆スタガ型TFTにおける、オン電流及び電界効果移動度を、計算によって比較した結果を、図3(A)〜図3(B)、図4、図5、図6、図7(A)〜図7(B)を用いて説明する。
まず計算結果に用いたTFTの基本構造を図3(A)に示し、また領域215周辺の拡大図を図3(B)とする。図3(A)に示すTFTは、基板201上に、凹部210を有するゲート電極203、ゲート絶縁膜204、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜205、ソース領域またはドレイン領域の一方である領域208a、ソース領域またはドレイン領域の他方である領域208b、ソース電極またはドレイン電極の一方である電極211a、ソース電極またはドレイン電極の他方である電極211bを有している。また凹部210側面上の、ゲート絶縁膜204及び第1の半導体膜205が積層された領域を領域215とする。
また、ゲート電極203の膜厚をD11、凹部210の深さをD13、凹部210の底面からゲート電極203の底面までの厚さをD12、凹部210の底面領域上のゲート絶縁膜204の膜厚をD22、凹部210の底面領域上の第1の半導体膜205の膜厚をD32、ゲート電極203の凹部210以外の上部平坦領域に形成されたゲート絶縁膜204の膜厚をD21、ゲート電極203の凹部210以外の上部平坦領域に形成された第1の半導体膜205の膜厚をD31、ゲート電極203の凹部210以外の上部平坦領域に形成された領域208a及び領域208bの膜厚をD41とする。また凹部210上の第1の半導体膜205の上面領域、すなわちチャネル形成領域、の長さをL1とする。また凹部210の底面に対する側面の角度を、角度A1とする。
また領域215のうち、凹部210側面上のゲート絶縁膜204の膜厚をC2とし、凹部210側面上の第1の半導体膜205の膜厚をC3とし、(ゲート絶縁膜204の側面の厚さC2及び第1の半導体膜205の側面の膜厚C3)/(ゲート絶縁膜204の上部平坦領域の膜厚D21及び第1の半導体膜205の上部平坦領域の膜厚D31)を、本実施の形態では、カバレッジとも呼ぶ。
なお、上記のように定義した膜厚は、必要なければ数値を定義しなくてもよく、便宜的に名前を付けただけの場合もある。
図3(A)及び図3(B)に示される、計算結果に用いたTFTにおいて、角度A1が45°のTFTと、図7(A)〜図7(B)に示される、凹部を設けない逆スタガ型TFTとの比較を、以下に説明する。
図7(A)及び図7(B)に示すTFTは、ゲート電極403に凹部を有しない逆スタガ型TFTであり、本実施の形態では、Normal Type TFTや、凹部なしのTFTとして表現される。図7(B)は図7(A)の拡大図である。このTFTは、基板401上に、凹部を有しないゲート電極403、ゲート絶縁膜404、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜405、ソース領域またはドレイン領域の一方である領域408a、ソース領域またはドレイン領域の他方である領域408b、ソース電極またはドレイン電極の一方である電極411a、ソース電極またはドレイン電極の他方である電極411bを有している。
また、ゲート電極403の膜厚をD11、ゲート絶縁膜404の膜厚をD22、第1の半導体膜405の膜厚をD32、領域408a及び領域408bの膜厚をD41とし、それぞれ一定の膜厚を有する。また第1の半導体膜205中、領域408a及び領域408bがその上に形成されていない領域、すなわちチャネル形成領域、の長さをL1とする。
図3(A)及び図3(B)に示されるTFTの、角度A1が45°の場合において、D13を50nm〜400nm(0.05μm〜0.4μm)、D21及びD22を300nm、D31を100nm、D32を50nm、D41を50nm、L1を1μmm〜8μmとする。また凹部210側面上のゲート絶縁膜204の膜厚をC2とし、領域215の第1の半導体膜205の膜厚をC3とし、(ゲート絶縁膜204の側面の厚さC2及び第1の半導体膜205の側面の膜厚C3)/(ゲート絶縁膜204の上部平坦領域の膜厚D21及び第1の半導体膜205の上部平坦領域の膜厚D31)(カバレッジ)を40%〜100%(0.4〜1)とする。
図4は、凹部210の深さD13、カバレッジ、オン電流Ionとの関係を示す3Dグラフである。また図5は、図4のD13が0.4μmのときの、カバレッジとオン電流Ionとの関係を示す2Dグラフである。
図4及び図5を見ると、カバレッジが小さければ小さいほどオン電流Ionが増加していることが分かる。すなわち、ゲート絶縁膜204、並びに、活性層である第1の半導体膜205のうち、凹部210の側面に形成された膜の膜厚が、薄ければ薄いほど、オン電流Ionが増加することが分かる。
また、チャネル形成領域の長さL1と移動度(mobility)との関係を、図6に示す。
なお図6においては、D13が0.3μm、カバレッジが0.42である図3(A)及び図3(B)に示すTFT、並びに、図7(A)及び図7(A)の拡大図である図7(B)参照)に示すTFT(「Normal Type TFT」あるいは「凹部なしのTFT」と呼ぶ)についての移動度(mobility)を比較した。
図6では、図3(A)及び図3(B)のTFTの移動度(mobility)(「MC」とする)の方が、図7(A)及び図7(B)に示す、Normal Type TFTの移動度(mobility)(「MD」とする)よりも常に大きい。
また図8は、ゲート絶縁膜204の側面の厚さC2/ゲート絶縁膜204の上部平坦領域の膜厚D21、第1の半導体膜205の側面の膜厚C3/第1の半導体膜205の上部平坦領域の膜厚D31、オン電流Ionとの関係を示す3Dグラフである。
図8に示されるように、ゲート絶縁膜204の側面の厚さC2/ゲート絶縁膜204の上部平坦領域の膜厚D21が小さければ小さいほどオン電流Ionが増加していることが分かる。すなわちゲート絶縁膜204の、凹部210の側面に形成された膜の膜厚が、薄ければ薄いほどオン電流Ionが増加することが分かる。
また同様に、第1の半導体膜205の側面の膜厚C3/第1の半導体膜205の上部平坦領域の膜厚D31が小さければ小さいほどオン電流Ionが増加していることが分かる。すなわち活性層である第1の半導体膜205の、凹部210の側面に形成された膜の膜厚が、薄ければ薄いほどオン電流Ionが増加することが分かる。
すなわち、ゲート絶縁膜204単独、第1の半導体膜205単独、あるいは、両方を積層した積層構造において、凹部210の側面に形成された膜の膜厚が、薄ければ薄いほどオン電流Ionが増加する。
以上から、本実施の形態のTFTは、ゲート絶縁膜104の膜厚方向の抵抗の影響を受けにくく、ゲート絶縁膜104と活性層である第1の半導体膜205が薄い側面部にキャリアが誘起されやすいので、オン電流を向上させることができ、かつ、電界効果移動度を向上させることができることが分かる。
本実施の形態のTFTにおいて、ソース領域及びドレイン領域である領域108a及び領域108bが、n型を付与する不純物元素を含んでいる場合は、n型逆スタガ型TFTとなり、ソース領域及びドレイン領域である領域108a及び領域108bが、p型を付与する不純物元素を含んでいる場合は、p型逆スタガ型TFTとなる。このようなn型逆スタガ型TFT及びp型逆スタガ型TFTを、さらに相補的に接続して、CMOS回路を作製してもよい。
101 基板
102 導電膜
103 ゲート電極
104 ゲート絶縁膜
105 半導体膜
106 半導体膜
108a 領域
108b 領域
109 導電膜
110 凹部
111a 電極
111b 電極
112 チャネル形成領域
121 底面領域
122 側面領域
123 上面領域
125 側面領域
201 基板
203 ゲート電極
204 ゲート絶縁膜
205 半導体膜
208a 領域
208b 領域
210 凹部
211a 電極
211b 電極
215 領域
401 基板
403 ゲート電極
404 ゲート絶縁膜
405 半導体膜
408a 領域
408b 領域
411a 電極
411b 電極

Claims (5)

  1. 側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、
    前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、
    前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極と、
    を有し、
    前記凹部の側面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上に積層された前記ゲート絶縁膜及び前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄く、
    前記凹部の側面領域は、前記凹部の底面領域に対して斜めに存在することを特徴とする半導体装置。
  2. 側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、
    前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、
    前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極と、
    を有し、
    前記凹部の側面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記ゲート絶縁膜の膜厚よりも薄く、
    前記凹部の側面領域は、前記凹部の底面領域に対して斜めに存在することを特徴とする半導体装置。
  3. 側面領域及び底面領域を有する凹部と、前記凹部以外の上面領域を有するゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆って形成される、ゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に、チャネル形成領域を有する第1の半導体膜と、
    前記第1の半導体膜上に、ソース領域及びドレイン領域と、
    前記ソース領域及びドレイン領域上に、ソース電極及びドレイン電極と、
    を有し、
    前記凹部の側面領域上の前記第1の半導体膜の膜厚が、前記ゲート電極の上面領域上の前記第1の半導体膜の膜厚よりも薄く、
    前記凹部の側面領域は、前記凹部の底面領域に対して斜めに存在することを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、
    前記ソース領域及びドレイン領域は、それぞれn型あるいはp型を付与する不純物元素を有する半導体膜であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、
    前記ゲート電極は、チタン、モリブデン、クロム、タンタル、タングステン、銅、またはアルミニウムを含むことを特徴とする半導体装置。
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