JP5542648B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、少なくとも、
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、及び(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したものを含有し、
前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化させたときの硬化物の吸水率が0.1%以下となるものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。
前述のように、成形性に優れる等のエポキシ樹脂の一般的特性を有する上、水等に接触する環境や、高温、高湿環境に対する耐久性が高く、耐トラッキング性に優れた硬化物を与える半導体封止用エポキシ樹脂組成物の開発が望まれていた。
半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、少なくとも、
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、及び(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したものを含有し、
前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化させたときの硬化物の吸水率が0.1%以下となるものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。以下本発明の各成分等について詳しく説明する。
本発明に係る(A)エポキシ樹脂は特に限定されないが、一般的な例としては、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格含有アラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、スチルベン型エポキシ樹脂等が挙げられ、これら1種又は2種以上を併用することができる。特に、高温環境下で使用される封止材では、封止材硬化物のガラス転移温度が高い多官能型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の使用が好ましい。
本発明に係る(B)硬化剤は特に限定されないが、一般的な例としては、フェノールノボラック樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ビフェニル骨格含有アラルキル型フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、複素環型フェノール樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール樹脂、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミックス酸等の酸無水物等が挙げられ、これら1種又は2種以上を併用することができる。
本発明に係る(C)無機充填剤としては、通常エポキシ樹脂組成物に配合されるものを使用することができる。例えば溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化チタン、ガラス繊維等が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒径や形状は特に限定されないが、成形性及び流動性の面から平均粒子径が5〜40μmの球状の溶融シリカが特に好ましい。なお、平均粒子径は、レーザー回折法による粒度分布測定における重量平均値(又はメジアン径)等として測定することができる。
本発明に係る(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したものとしては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マンガン、水酸化鉄、水酸化亜鉛、水酸化銅(II)、水酸化ランタン、水酸化鉄(III)を表面処理したものが例示されるが、中でも半導体封止材用途として水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムを表面処理したものが好ましい。特に、溶解度積が低い水酸化アルミニウムを表面処理したものが好ましい。参考値として、水酸化マグネシムの溶解度積は1.2×10−11に対し、水酸化アルミニウムの溶解度積は5×10−33である。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、その特性を阻害しない範囲で、その目的に応じて添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、安定剤、接着助剤、滑剤、難燃剤等を挙げることができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したもの、及び必要に応じて難燃剤等のその他の成分を所定の組成比で配合し、これをミキサー等によって十分均一に混合した後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等による溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ、適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができる。なお、半導体封止用エポキシ樹脂組成物をミキサー等によって十分均一に混合するに際して、保存安定性をよくする為に、或いはウエッターとしてシランカップリング剤等で予め表面処理等を行うことが好ましい。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化させたときの硬化物の吸水率が0.1%以下となるものである。該吸水率はプレッシャークッカーにて121℃、2atmの飽和水蒸気下で24時間曝露した後の重量増加率である。
以下、実施例、参考例、及び比較例で使用した各成分について説明する。
エポキシ樹脂a:下記式で表されるビフェニル含有アラルキル型エポキシ樹脂(商品名:NC−3000、日本化薬(株)製、エポキシ当量=272)
硬化剤:下記式で表されるフェノールノボラック樹脂(商品名:DL−92、明和化成(株)製、フェノール性水酸基当量=110)
球状溶融シリカ(商品名:MRS−25、(株)龍森製、平均粒径=15μm)
水酸化アルミニウムI:平均粒子径1.5μmの未処理水酸化アルミニウム100部を200部の脱イオン水で希釈し、煮沸攪拌しながら3時間洗浄後、ろ過する洗浄方法を2回繰り返した後、105℃で5時間乾燥し、その後、粉砕して洗浄後の水酸化アルミニウムを得た。洗浄後の水酸化アルミニウム100部を水200部で希釈し、125℃で20時間撹拌し、水酸化アルミニウムをろ過した後の抽出水(ろ液)の電気電導度を測定したところ電気電導度は0.5μS/cmであった。また、洗浄後の水酸化アルミニウムのナトリウム不純物の濃度は30ppmであった。前記洗浄後の水酸化アルミニウム100部に対しビニルトリメトキシシラン1部を混合攪拌し、100℃で1時間熱処理することで疎水化された水酸化アルミニウムIを得た。
硬化促進剤:トリフェニルホスフィン(北興化学工業(株)製)
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403:信越化学工業(株)製)
カーボンブラック:デンカブラック(電気化学工業(株)製)
離型剤:カルナバワックス(日興ファインプロダクツ(株)製)
表1に示す各成分を熱2本ロールで均一に溶融混合し、冷却、粉砕して各半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。更に得られた半導体封止用エポキシ樹脂組成物の成形材料をタブレット化し、低圧トランスファー成形機にて175℃、70kgf/cm2、120秒の条件で各試験片を成形し、下記に示す評価方法により、評価した。結果を表1に示す。
スパイラルフロー
スパイラルフロー射出成形用金型を用いて、各半導体封止用エポキシ樹脂組成物が流れる長さを測定した。その結果を表1に示す。値が高いほど流動性が高い。
175℃において各半導体封止用エポキシ樹脂組成物がゲル化する時間を測定した結果を表1に示す。
各半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用い、プレス成型機にて厚み3mm、直径50mmの円板を成型し、その成型物を175℃にて4時間加熱処理することにより試験体を得た。その試験体を用いてJIS C2134法(IEC60112法)に基づいて耐トラッキング性試験を実施した。耐トラッキング性の電圧としては、測定個数n=5の評価において50滴以上がクリヤ−となったものを採用した。結果を表1に示す。
各半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用い、プレス成型機にて厚み3mm、直径50mmの円板を成型し、その成型物を175℃にて4時間加熱処理することにより試験体を得た。その試験体を用いてJIS K6911に準じて初期体積抵抗率および121℃/24時間プレッシャークッカーにて高湿熱処理したあとの円板の体積抵抗効率を同様に測定した。結果を表1に示す。
吸水率はプレッシャークッカーにて121℃、2atmの飽和水蒸気下で24時間曝露した後の重量増加率である。
Claims (3)
- 半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、少なくとも、
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機充填剤、及び(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したものを含有し、
前記(D)アルカリ金属を除く金属元素の水酸化物を表面処理したものが、ナトリウム不純物の濃度が100ppm以下である水酸化アルミニウムを、ビニル基含有シランカップリング剤又はその加水分解物で表面処理したものであり、
前記(C)成分を、前記(A)成分と前記(B)成分の総量を100質量部として400〜1200質量部、
前記(D)成分を、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物の0.1〜10質量%となる量、含有するものであり、
前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を硬化させたときの硬化物の吸水率が0.1%以下となるものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物が、
前記(B)成分を、前記(A)成分中に含まれるエポキシ基1モルに対して、前記(B)成分中に含まれるフェノール性水酸基のモル比が0.5〜1.5となる量、含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 前記半導体封止用エポキシ樹脂を硬化させたときの前記硬化物の比較トラッキング指数が400V以上となるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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