JP4957884B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、流動性が良好であると共に、線膨張係数が小さく、高いガラス転移温度を有しながら低吸湿性を示し、また鉛フリー半田クラック性にも優れる半導体封止用として好適なエポキシ樹脂組成物及び該樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置に関する。
従来から、半導体デバイスは樹脂封止型のダイオード、トランジスター、IC、LSI、超LSIが主流であるが、エポキシ樹脂が他の熱硬化性樹脂に比べ成形性、接着性、電気特性、機械特性、耐湿性等に優れているため、エポキシ樹脂組成物で半導体装置を封止することが一般的である。しかし、ここ数年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化へと進む市場に伴い、半導体素子の高集積化がますます進み、また半導体装置の実装技術が促進される中で、半導体封止材として用いられているエポキシ樹脂への要求は鉛フリー化も含めてますます厳しくなってきている。
例えば、高密度実装に優れるボールグリッドアレイ(BGA)やQFNなどが近年ICやLSIの主流となりつつあるが、このパッケージは片面のみ封止するために成形後の反りが大きな問題となってきている。従来まで、反り改善のため1つの手法として、樹脂の架橋密度を多くし、ガラス転移温度を高めることが挙げられるが、鉛フリー化による半田温度上昇により、高温での弾性率が高く、また吸湿性も高いため半田リフロー後にエポキシ樹脂硬化物と基板との界面での剥離、半導体素子と半導体樹脂ペーストとの界面での剥離が問題となっている。一方、架橋密度が低い樹脂を用い無機充填剤を高充填化することにより、低吸水性、低膨張率、高温での低弾性率化を向上させることができ、耐リフロー性に効果が期待されるが、高粘度化になってしまうため、成形時の流動性が損なわれてしまう。
特許第3137202号公報(特許文献1)では、エポキシ樹脂と硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂として、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシ−1−ナフチル)アルカンを用いることを特徴とするエポキシ樹脂組成物が開示されている。このエポキシ樹脂の硬化物は、極めて耐熱性に優れ、かつ耐湿性にも大変優れ、一般的に高耐熱エポキシ樹脂の硬化物が抱える、堅くて脆いという欠点を克服しているとされる。
更に、特開2005−15689号公報(特許文献2)には、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシ−1−ナフチル)アルカン(a1)と1−(2,7−ジグリシジルオキシ−1−ナフチル)−1−(2−グリシジルオキシ−1−ナフチル)アルカン(a2)と1,1−ビス(2−グリシジルオキシ−1−ナフチル)アルカン(a3)とを含むエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必須とするエポキシ樹脂組成物であり、前記(a1)と前記(a2)と前記(a3)との合計100重量部中に(a3)を40〜95重量部含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物が開示されている。即ち、流動性、硬化性の低下から、上記一般式(1)において、m=0,n=0のものを40〜95質量部が好ましいと述べている。
なお、本発明に関連する公知文献としては、下記のものがある。
特許第3137202号公報 特開2005−15689号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、連続成形性に優れ、表面実装用パッケージ封止樹脂部が吸湿した状態であっても半田時の耐クラック性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物、及び該樹脂組成物の硬化物で封止した半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、下記の特定のエポキシ樹脂及び特定のフェノール樹脂、特に一般式(1)、(2)のエポキシ樹脂とフェノール樹脂を組み合わせて用いることで、流動性が良好であると共に、線膨張係数が小さく、高いガラス転移温度を有しながら低吸湿性を示し、また耐半田クラック性に優れた硬化物を与える半導体封止用として好適なエポキシ樹脂組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)エポキシ当量が175〜181の範囲内で、1分子中にナフタレン環を少なくとも1個有するエポキシ樹脂(a)を含むエポキシ樹脂、
(B)1分子中にナフタレン環を少なくとも1個有するフェノール樹脂、
(C)無機充填
を必須成分とし、かつ上記エポキシ樹脂(A)の全含有量中、上記エポキシ樹脂(a)のナフタレン環を45〜60質量%含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供する。
この場合、(a)成分が下記一般式(1)で示されるナフタレン型エポキシ樹脂である。
Figure 0004957884
(m、nは0又は1、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基、Gはグリシジル基であるが、但し、上記一般式(1)で示される樹脂100質量部中にm=0及びn=0のものを4570質量部、m=1及びn=1のものを1530質量部含有する。)
また、(B)成分は、下記一般式(3)又は(4)で示される少なくとも1種のフェノール樹脂を(A)成分中のエポキシ基1モルに対してフェノール性水酸基のモル比が0.5〜1.5の範囲となる量で含む。
Figure 0004957884
(nは0〜10の整数である。)
Figure 0004957884
(nは0〜10の整数である。)
本発明は、また上記エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供する。好ましくは、樹脂基板又は金属基板の片面に半導体素子が搭載され、この半導体素子が搭載された樹脂基板面又は金属基板面側の片面のみが封止されている半導体装置を提供する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、流動性が良好であると共に、線膨張係数が小さく、高いガラス転移温度を有しながら低吸湿性を示し、また鉛フリー半田クラック性にも優れる硬化物を与えるものである。そのため、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置は、産業上特に有用である。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
[(A)エポキシ樹脂]
本発明で用いるエポキシ樹脂(A)は、エポキシ当量が175〜210の範囲内で、少なくとも1個のナフタレン環を含むエポキシ樹脂(a)を含有し、かつ、エポキシ樹脂の全含有量中、ナフタレン環を45〜60質量%含有することを必要とする。ナフタレン環を有することで高いガラス転移温度を有しながら低吸湿性を示すが、エポキシ当量が175未満では架橋密度が上がり過ぎ、増粘し流動性が低下してしまう。一方、エポキシ当量が210を超えると、架橋密度が極端に低下し、硬化性、ガラス転移温度が低下し、好ましくない。更に、優れた硬化性、耐熱性、低吸湿性、低線膨張性、高温低弾性を得るためには、エポキシ樹脂の全含有量中における(a)成分のナフタレン環含有量が、45〜60質量%であることが必要である。45質量%未満では、十分な耐熱性、低吸湿性が得られない。一方、60質量%を超えると、増粘による流動性の低下が生じ、高温弾性率も高くなり好ましくない。
この場合、上記ナフタレン環含有エポキシ樹脂としては、上記一般式(1)のナフタレン型エポキシ樹脂を用いるもので、一般式(1)で示される樹脂100質量部中にm=0,n=0のものが35〜85質量部、m=1,n=1のものが1〜35質量部含有する場合、良好な特性を満たすことができる。
一般式(1)で示される樹脂の合計100質量部中にm=0,n=0のものの含有量が35質量部未満の場合、樹脂組成物の粘度が高くなって流動性が低下してしまい、85質量部を超えると樹脂組成物の架橋密度が極端に低下してしまうため硬化性が低下し、またガラス転移温度が低下してしまうため好ましくない。そして、m=1,n=1のものが35質量部を超えてしまうと架橋密度が上がり、ガラス転移温度は上昇するが高温での弾性率も高くなってしまい、好ましくない。更に、得られるエポキシ樹脂組成物の硬化性、耐熱性、高温弾性率が優れる点から、m=0,n=0のものの含有量が45〜70質量部、m=1,n=1のものの含有量が5〜30質量部であることが好ましい。なお、残りはm=0,n=1又はm=1,n=0のものである。
かかるエポキシ樹脂としては、具体的には下記のものが挙げられる。
Figure 0004957884
Figure 0004957884
Figure 0004957884
(但し、R、Gは上記した通りである。)
Rとしては、具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、あるいはフェニル基が挙げられ、Gのグリシジル基としては、具体的には下記式で示される基等が挙げられる。
Figure 0004957884
特開2005−15689号公報には、流動性、硬化性の低下からm=0,n=0のものを40〜95質量部が好ましいと述べている。しかしながら、本発明で用いるエポキシ樹脂(A)も前述のようにナフタレン構造を有するものであるが、エポキシ当量を175〜210とし、ナフタレン環含有量を45〜60質量%とし、一般式(1)でm=1,n=1のものの含有量も定義することで、流動性が良好であると共に、線膨張係数が小さく、高いガラス転移温度を有しながら低吸湿性を示し、また耐半田クラック性に優れることを見出した。
なお、本発明においては、エポキシ樹脂成分として、上記特定のナフタレン環含有エポキシ化合物(a)以外に、他のエポキシ樹脂を併用しても良い。他のエポキシ樹脂としては、特に限定するものではなく、従来公知のエポキシ樹脂、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールプロパン型エポキシ樹脂等のトリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、上記以外のナフタレン環含有エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を使用することができる。
この場合、上記特定のナフタレン環含有エポキシ樹脂(a)の配合量は、エポキシ樹脂(上記特定のナフタレン環含有エポキシ樹脂(a)+他のエポキシ樹脂)に対して50〜100質量%、特に70〜100質量%であることが望ましい。上記ナフタレン環含有エポキシ樹脂(a)の配合量が50質量%未満では、十分な耐熱性、リフロー性、吸湿特性等が得られない場合がある。
[(B)硬化剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物の(B)成分のフェノール樹脂は、(A)成分のエポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、本発明においては1分子中にナフタレン環を少なくとも1個有するフェノール樹脂として下記一般式(2)のうち、後述する一般式(3)又は(4)で示される少なくとも1種のフェノール樹脂(b)を用いる。
Figure 0004957884
(R1,R2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を示し、nは、0〜10の整数である。)
1,R2としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、あるいはフェニル基が挙げられる。
かかるナフタレン環を有するフェノール樹脂を硬化剤として用いることにより、線膨張係数が小さく、ガラス転移温度が高く、ガラス転移温度以上の温度領域で低弾性率であり、更に低吸水性の硬化物が得られるため、本発明のエポキシ樹脂を半導体装置の封止材として用いた場合、熱衝撃時の耐クラック性が改善され、また、パッケージの反りも改善される。一般式(2)で示されるナフタレン環を有するフェノール樹脂の具体例として次の化合物(3)〜(6)を挙げることができる(nは上記と同様である。)。本発明では、化合物(3)又は(4)を用いる。
Figure 0004957884
Figure 0004957884
Figure 0004957884
Figure 0004957884
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物の(B)成分のフェノール樹脂は、上記特定のフェノール樹脂(b)以外に他のフェノール樹脂を併用してもよい。他のフェノール樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来公知のフェノール樹脂、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、トリフェノールメタン型フェノール樹脂、トリフェノールプロパン型フェノール樹脂等のトリフェノールアルカン型フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、複素環型フェノール樹脂、ビスフェノールA型フェノール樹脂、ビスフェノールF型フェノール樹脂等のビスフェノール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を使用することができる。
この場合、上記特定の式(2)のフェノール樹脂(b)の配合量は、フェノール樹脂(上記特定の式(2)のフェノール樹脂(b)+他のフェノール樹脂)に対して25〜100質量%、特に40〜80質量%であることが望ましい。上記ナフタレン型フェノール樹脂の配合量が25質量%未満では、十分な耐熱性、吸湿特性、反り特性等が得られない場合がある。
本発明において、(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分のフェノール樹脂との配合割合については特に制限されないが、エポキシ樹脂中に含まれるエポキシ基1モルに対して、硬化剤中に含まれるフェノール性水酸基のモル比が0.5〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。
[(C)無機充填剤]
本発明のエポキシ樹脂組成物中に配合される(C)成分の無機充填剤としては、通常エポキシ樹脂組成物に配合されるものを使用することができる。例えば溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化チタン、ガラス繊維、三酸化アンチモン等が挙げられる。これら無機充填剤の平均粒径や形状及び無機充填剤の充填量は特に限定されないが、鉛フリーで耐半田クラック性及び難燃性を高めるためには、エポキシ樹脂組成物中に、成形性を損なわない範囲で可能な限り多量に充填させることが好ましい。
この場合、無機充填剤の平均粒径、形状として、平均粒径3〜30μm、特に5〜25μmの球状の溶融シリカが特に好ましい。ここで、平均粒径は、例えばレーザー光回折法などによる粒度分布測定装置等を用いて重量平均値(又はメディアン径)などとして求めることができる。
無機充填剤の充填量は、上記(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤(フェノール樹脂)の総量100質量部に対して200〜1100質量部、特に500〜800質量部が好適であり、充填量が200質量部未満では膨張係数が大きくなることでパッケージの反りが増大し、半導体素子に加わる応力が増して素子特性の劣化を招く場合があり、また、組成物全体に対する樹脂量が多くなるために、耐湿性が著しく低下し、耐クラック性も低下してしまう。一方、1100質量部を超えると成形時の粘度が高くなり、成形性が悪くなる場合がある。なお、この無機充填剤は組成物全体の75〜91質量%、特に78〜89質量%の含有量とすることが好ましく、更に83〜87質量%の含有量とすることがより好ましい。
なお、無機充填剤は、樹脂との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤で予め表面処理したものを配合することが好ましい。このカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類;N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン類;イミダゾール化合物とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの反応物等のシランカップリング剤を用いることが好ましい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
また、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については、特に制限されるものではない。
[他の配合成分]
本発明のエポキシ樹脂組成物には、更に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。例えば、イミダゾール化合物、3級アミン化合物、リン系化合物等の硬化促進剤、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリコーン化合物系等の低応力剤、カルナバワックス等のワックス類からなる離型剤、カーボンブラック等の着色剤、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、モリブデン酸亜鉛担持タルク、モリブデン酸亜鉛担持酸化亜鉛等のモリブデン化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛等の難燃剤、ハイドロタルサイト等のハロゲンイオントラップ剤等の添加剤を配合することができる。
また、本発明においては、エポキシ樹脂と硬化剤との硬化反応を促進させるため、硬化促進剤を用いることが好ましい。この硬化促進剤は、硬化反応を促進させるものであれば特に制限はなく、例えばトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン−ベンゾキノン付加物などのリン系化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの第3級アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物等を使用することができる。
硬化促進剤の配合量は有効量であるが、上記リン系化合物、第3級アミン化合物、イミダゾール化合物等のエポキシ樹脂と硬化剤(フェノール樹脂)との硬化反応促進用の硬化促進剤は、エポキシ樹脂と硬化剤との総量100質量部に対し、0.1〜3質量部、特に0.5〜2質量部とすることが好ましい。
離型剤成分としては、特に制限されず、公知のものを全て使用することができる。例えばカルナバワックス、ライスワックス、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、モンタン酸、モンタン酸と飽和アルコール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−エタノール、エチレングリコール、グリセリン等とのエステル化合物であるモンタンワックス;ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体などが挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
離型剤の配合比率としては、(A)及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜5質量部、更に好ましくは0.3〜4質量部であることが望ましい。
なお、組成物をミキサー等によって十分均一に混合するに際して、保存安定性をよくするために、あるいはウェッターとしてシランカップリング剤等で予め表面処理等を行うことが好ましい。
ここで、シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。ここで、表面処理に用いるシランカップリング剤量及び表面処理方法については、特に制限されるものではない。
[エポキシ樹脂組成物の調製等]
本発明のエポキシ樹脂組成物を成形材料として調製する場合の一般的な方法としては、エポキシ樹脂、硬化剤、シリカ等の無機充填剤、その他の添加物を所定の組成比で配合し、これをミキサー等によって十分均一に混合した後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等による溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ、適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができる。
このようにして得られる本発明のエポキシ樹脂組成物は、各種の半導体装置の封止に有効に利用でき、この場合、封止の最も一般的な方法としては低圧トランスファー成形法が挙げられる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成物の成形温度は150〜185℃で30〜180秒、後硬化は150〜185℃で2〜20時間行うことが望ましい。
この場合、本発明のエポキシ樹脂組成物は、樹脂基板又は金属基板の片面に半導体素子が搭載された半導体装置において、この半導体素子が搭載された樹脂基板面又は金属基板面側の片面のみを封止するのに有効に用いられ、このためボールグリッドアレイやQFNなどのパッケージの封止に好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、下記実施例及び比較例で使用した成分は、以下の通りである。また、下記実施例、表等には、各成分については、下記に付記した記号を使用した。
[実施例1、参考例1〜、比較例1〜10]
表2及び3に示す成分を熱2本ロールにて均一に溶融混合し、冷却、粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。使用した原材料を下記に示す。
[エポキシ樹脂]
上記式(1)におけるエポキシ樹脂において、m,nの値により下記構造のエポキシ樹脂A〜Cについて、その配合比率により表1のようなエポキシ樹脂(イ)〜()、及び()ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC3000:日本化薬(株)製商品名)を使用した。Gは上記と同じ。
エポキシ樹脂I(m=0,n=0)
Figure 0004957884
エポキシ樹脂II(m=0でn=1)
Figure 0004957884
エポキシ樹脂III(m=1、n=1)
Figure 0004957884
Figure 0004957884
エポキシ樹脂(へ) 下記式で示されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂:NC3000(日本化薬(株)製)エポキシ当量272
Figure 0004957884
(m=0〜10の混合物)
フェノール樹脂(ト):下記式で示されるフェノール樹脂(フェノール当量140)
Figure 0004957884
(n=0〜10の混合物)
フェノール樹脂(チ):下記式で示されるフェノール樹脂(フェノール当量140)
Figure 0004957884
(n=0〜10の混合物)
フェノール樹脂(リ) 下記式で示されるノボラック型フェノール樹脂:TD−2131(大日本インキ化学工業(株)製)(フェノール当量110)
Figure 0004957884
(m=0〜20の混合物)
(その他の添加剤)
無機充填剤:球状溶融シリカ((株)龍森製商品名)
硬化促進剤:トリフェニルホスフィン(北興化学(株)製商品名)
離型剤:カルナバワックス(日興ファインプロダクツ(株)製商品名)
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403:信越化学工業(株)製商品名)
これらの組成物につき、以下の諸特性を測定した。結果を表2に示す。
(a)スパイラルフロー値
EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃、6.9N/mm2、成形時間120秒の条件で測定した。
(b)溶融粘度
高化式フローテスターを用い、10kgfの加圧下、直径1mmのノズルを用い、温度175℃で粘度を測定した。
(c)ガラス転移温度、線膨張係数
EMMI規格に準じた金型を使用して、175℃、6.9N/mm2、成形時間120秒の条件で測定した。
(d)吸水率
175℃、6.9N/mm2、成形時間2分の条件で直径50×3mmの円盤を成形し、180℃で4時間ポストキュアしたものを85℃/85%RHの恒温恒湿器に168時間放置し、吸水率を測定した。
(e)パッケージ反り量
上記エポキシ樹脂組成物を用いて、0.40mm厚のBT樹脂基板を用い、10×10×0.3mmのシリコンチップを搭載し、175℃、6.9N/mm2、キュア時間2分のトランスファー条件で成形し、その後175℃で5時間、ポストキュアを行ってパッケージサイズが32×32mmで厚みが1.2mmのパッケージを作製し、レ−ザ−三次元測定機を用いてパッケージの対角線方向に高さの変位を測定し、変位差の最も大きい値を反り量とした。
(f)耐リフロー性
パッケージ反り量測定で用いたパッケージを、85℃/60%RHの恒温恒湿器に168時間放置して吸湿させた後、IRリフロー装置を用い、下記図1のIRリフロー条件を3回通した後に、超音波探査装置を用いて内部クラックの発生状況と剥離発生状況を観察した。
Figure 0004957884
Figure 0004957884

耐リフロー性測定のためのIRリフロー条件を示す。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ当量が175〜181の範囲内であり、下記一般式(1)で示されるナフタレン型エポキシ樹脂(a)を含むエポキシ樹脂、
    Figure 0004957884
    (m、nは0又は1、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を示し、Gはグリシジル基であるが、但し、上記一般式(1)で示される樹脂100質量部中にm=0及びn=0のものを45〜70質量部、m=1及びn=1のものを15〜30質量部含有する。)
    (B)下記一般式(3)又は(4)で示される少なくとも1種のフェノール樹脂:(A)成分中のエポキシ基1モルに対してフェノール性水酸基のモル比が0.5〜1.5の範囲となる量
    Figure 0004957884
    (nは0〜10の整数である。)
    Figure 0004957884
    (nは0〜10の整数である。)
    (C)無機充填
    を必須成分とし、かつ上記エポキシ樹脂(A)の全含有量中、上記エポキシ樹脂(a)のナフタレン環を45〜60質量%含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 一般式(1)で示されるナフタレン環含有エポキシ樹脂100質量部中にm=0及びn=0のものを50〜70質量部含有する請求項記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置。
  4. 樹脂基板又は金属基板の片面に半導体素子が搭載され、この半導体素子が搭載された樹脂基板面又は金属基板面側の片面のみが封止されていることを特徴とする請求項記載の半導体装置。
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