JP5540401B2 - 還流式紙幣処理装置 - Google Patents
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Description
図2は従来の還流式紙幣処理装置の構成を示す図である。
この還流式紙幣処理装置100は、入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内の搬送経路104に給送する入金取込部(挿入口102a、繰入れ部102b)102と、搬送経路104に沿って紙幣を任意に正逆方向へ搬送するモータ、ソレノイド、ローラ、ベルト、及び分岐ゲート等から成る搬送機構106と、入金取込部102の直下流側の搬送経路上に配置されて給送されてくる紙幣の真贋、金種を識別する識別装置108と、搬送経路104と接続されて釣銭として使用する第1の紙幣(例えば、千円紙幣)を出入れ自在に収容する還流式の第1の紙幣収納部110と、搬送経路と接続されて釣銭として使用する第2の紙幣(例えば、五千円紙幣)を出入れ自在に収容する還流式の第2の紙幣収納部112と、搬送経路104と接続されて釣銭として使用しない第3の紙幣(例えば、一万円紙幣)を収容する非還流収納部114と、識別装置108によって異金種であると判定された紙幣を収容するリジェクト紙幣収容部116と、識別装置108よりも下流側の搬送経路の所定箇所に配置されて還流される紙幣の重送の有無、長さ、連鎖の有無、及び金種に関する判別用の情報を得る光学センサとしての払出し紙幣用センサ120と、第1及び第2の紙幣収納部110、112から夫々釣銭として繰り出されてきた千円札、及び五千円札を一旦プールし、その後、釣銭として機外に払い出すプール部122と、これらを制御する図示しない制御手段と、を有する。
釣銭として払い出す紙幣について、払出し紙幣用センサ120によって改めて重送の有無、長さ、連鎖の有無に加えて、金種についても判別を行う理由は、始業時等に管理者が各紙幣収納部110、112に釣銭用の紙幣を補充する際に誤った金種をセット、或いは混入させる等の人為的なミスに対処するためである。即ち、第1の紙幣収納部110に誤って五千円札をセットしたり、第1の紙幣収納部110にセットする千円紙幣束中に五千円が混入している等の人為的ミスは、釣銭としての払い出し時に払出し紙幣用センサ120によって金種を判別することによって未然に防止できる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、還流式紙幣収納部を備えた紙幣処理装置において、釣銭として紙幣を払い出す際のリジェクト発生率を低減させて利用者の待ち時間が長期化する不具合を解消することができる還流式紙幣処理装置を提供することを目的としている。
請求項2の発明は、入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内の搬送経路に取り込む入金取込部と、前記搬送経路に沿って紙幣を任意に正逆方向へ搬送する搬送機構と、前記入金取込部の下流側の搬送経路上に配置されて搬送される紙幣の真贋、金種を識別する識別装置と、前記搬送経路と接続されて第1の金種に係る第1の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第1の紙幣収納部と、前記搬送経路と接続されて第2の金種に係る第2の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第2の紙幣収納部と、前記第1及び第2の紙幣収納部から送出されてきた各紙幣を積層して装置本体外へ払い出す出金保留部と、前記第1及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されて前記出金保留部に搬送される前記第1の紙幣、及び前記第2の紙幣についての重送の有無、及び金種に係る判別用の情報を得る払出し紙幣用センサと、制御手段と、を少なくとも備えた還流式紙幣処理装置であって、前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部、及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されてくる各紙幣が前記識別装置による識別を完了した紙幣である場合には前記払出し紙幣用センサを用いた金種判別を行わないと共に、前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部と前記第2の紙幣収納部に対して直接紙幣が補充された形跡がある場合には、新たに前記入金取込部から前記識別装置を経て前記第1及び第2の紙幣収納部に夫々収納された紙幣を除き前記未識別紙幣であると判定することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部と前記第2の紙幣収納部に対して直接紙幣が補充された形跡がある場合には、新たに前記入金取込部から前記識別装置を経て前記第1及び第2の紙幣収納部に夫々収納された紙幣を除き前記未識別紙幣であると判定することを特徴とする。
図1は本発明の一実施形態に係る還流式紙幣処理装置の概略構成図である。
還流式紙幣処理装置1は、例えば食券等の自動販売機(券売機)に装備されて紙幣の受け入れ処理、及び釣銭等としての紙幣の払出し処理を行う機能を有する。
還流式紙幣処理装置1は、還流式の紙幣処理機構2と、この紙幣処理機構2を内部に収容する外装体3と、から概略構成されている。
紙幣処理機構2は、入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内の搬送経路12に給送する入金取込部(挿入口10a、繰入れ部10b)10と、搬送経路12に沿って紙幣を任意に正逆方向へ搬送するローラ14a、ベルト、ゲート14b、及びこれらを駆動するモータ、ソレノイドから成る搬送機構14と、入金取込部10の下流側の搬送経路上に配置されて給送されてくる紙幣の真贋、金種、更には重送の有無、長さ、連鎖の有無等を識別する識別装置16と、搬送経路12と連通接続されて釣銭として使用する第1の紙幣(例えば、千円紙幣)を出入れ自在に収容する還流式の第1の紙幣収納部20と、搬送経路と連通接続されて釣銭として使用する第2の紙幣(例えば、五千円紙幣)を出入れ自在に収容する還流式の第2の紙幣収納部22と、搬送経路12と連通接続されて釣銭として使用しない第3の紙幣(例えば、一万円紙幣)を収容する非還流収納部24と、識別装置16によって異金種であると判定された紙幣を収容するリジェクト紙幣収容部26と、識別装置16よりも下流側の搬送経路の所定箇所に配置されて還流される紙幣の重送の有無、長さ、連鎖の有無、及び金種に関する判別用の情報を得る光学センサとしての払出し紙幣用センサ30と、第1及び第2の紙幣収納部20、22から夫々釣銭として繰り出されてきた千円札、及び五千円札を一旦プールし、その後、釣銭として機外に払い出すプール部(出金保留部)32と、これらを制御する制御手段40と、を有する。
払出し紙幣用センサ30は、重送の有無、紙幣の長さ、紙幣連鎖の有無、及び金種について光学的に判別できれば十分であり、真贋判定のための識別情報の収集までは求められないため、感度、検知精度が識別装置16よりも低くなっている。
本発明の特徴は、制御手段40が、第1の紙幣収納部20、及び第2の紙幣収納部22から夫々送出されてくる払出し用の各紙幣が識別装置による識別を完了した紙幣(入金取込部10からの投入紙幣)である場合には、払出し紙幣用センサ30を用いた金種判別を行わないように制御する点にある。
換言すれば、釣銭として払い出される紙幣が識別装置16による識別を受けていない場合、即ち管理者によって補充用に用意された紙幣束が第1及び第2の紙幣収納部20、22に対して直接補充された場合には、当該補充紙幣(未識別紙幣)に対しては払出し紙幣用センサにより得た金種に関する情報を用いて判定を行うことにより、千円紙幣と五千円紙幣とが誤って釣銭として払い出される事態を防止するようにしている。
また、制御手段40は、第1の紙幣収納部20と第2の紙幣収納部22に対して、入金取込部10を経由せずに直接紙幣が補充された形跡がある場合には、新たに入金取込部10から識別装置16を経て第1及び第2の紙幣収納部20、22に夫々収納された紙幣を除き、未識別紙幣であると判定する。
入金取込部10を経由せずに直接紙幣が紙幣収納部に補充された形跡があることは、例えば各紙幣収納部20、22内の紙幣収納部を開閉する図示しないドアの開閉履歴を参照して知ることができる。或いは、入金履歴がないのに紙幣収納部内に紙幣が存在することが紙幣収納部内の紙幣検知手段によって検知されている場合に紙幣が補充されたことを判定できる。
上記のように構成、制御したため、釣銭とした払い出される紙幣のリジェクト発生率を減少させて、利用者の待機時間の長期化を防止できる。また、金種を誤って払い出すことを防止できる。
Claims (3)
- 入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内の搬送経路に取り込む入金取込部と、前記搬送経路に沿って紙幣を任意に正逆方向へ搬送する搬送機構と、前記入金取込部の下流側の搬送経路上に配置されて搬送される紙幣の真贋、金種を識別する識別装置と、前記搬送経路と接続されて第1の金種に係る第1の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第1の紙幣収納部と、前記搬送経路と接続されて第2の金種に係る第2の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第2の紙幣収納部と、前記第1及び第2の紙幣収納部から送出されてきた各紙幣を積層して装置本体外へ払い出す出金保留部と、前記第1及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されて前記出金保留部に搬送される前記第1の紙幣、及び前記第2の紙幣についての重送の有無、及び金種に係る判別用の情報を得る払出し紙幣用センサと、制御手段と、を少なくとも備えた還流式紙幣処理装置であって、
前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部、及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されてくる各紙幣が前記識別装置による識別を完了した紙幣である場合には前記払出し紙幣用センサを用いた金種判別を行わず、前記第1の紙幣収納部、及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されてくる紙幣が前記識別装置による識別を完了していない未識別紙幣である場合には、前記払出し紙幣用センサを用いた金種判別を行うことを特徴とする還流式紙幣処理装置。 - 入金された紙幣を一枚ずつ装置本体内の搬送経路に取り込む入金取込部と、前記搬送経路に沿って紙幣を任意に正逆方向へ搬送する搬送機構と、前記入金取込部の下流側の搬送経路上に配置されて搬送される紙幣の真贋、金種を識別する識別装置と、前記搬送経路と接続されて第1の金種に係る第1の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第1の紙幣収納部と、前記搬送経路と接続されて第2の金種に係る第2の紙幣を出入れ自在に収容する還流式の第2の紙幣収納部と、前記第1及び第2の紙幣収納部から送出されてきた各紙幣を積層して装置本体外へ払い出す出金保留部と、前記第1及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されて前記出金保留部に搬送される前記第1の紙幣、及び前記第2の紙幣についての重送の有無、及び金種に係る判別用の情報を得る払出し紙幣用センサと、制御手段と、を少なくとも備えた還流式紙幣処理装置であって、
前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部、及び前記第2の紙幣収納部から夫々送出されてくる各紙幣が前記識別装置による識別を完了した紙幣である場合には前記払出し紙幣用センサを用いた金種判別を行わないと共に、
前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部と前記第2の紙幣収納部に対して直接紙幣が補充された形跡がある場合には、新たに前記入金取込部から前記識別装置を経て前記第1及び第2の紙幣収納部に夫々収納された紙幣を除き前記未識別紙幣であると判定することを特徴とする還流式紙幣処理装置。 - 前記制御手段は、前記第1の紙幣収納部と前記第2の紙幣収納部に対して直接紙幣が補充された形跡がある場合には、新たに前記入金取込部から前記識別装置を経て前記第1及び第2の紙幣収納部に夫々収納された紙幣を除き前記未識別紙幣であると判定することを特徴とする請求項1に記載の還流式紙幣処理装置。
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