JP5540397B2 - 膝用サポータ - Google Patents

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Description

本発明は、膝関節の痛みに対する、改善もしくは痛み発生の予防をすることができる膝用サポータに関する。
膝関節の痛みがある症状の代表例として、高齢や過度な運動による膝関節の狭小化、骨棘形成などが起こる変形性膝関節症がある。また、何らかの膝関節の損傷などにより膝に痛みを抱える人は多い。膝関節痛の部位は、内側裂隙(関節のすき間)部の内側半月板、外側裂隙部の外側半月板、内側靭帯、外側靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯と様々であり、これらの部位の損傷や変形など、その要因も様々である。
このような膝関節の症状で痛みが現われる部位は、膝関節の内側である内側裂隙部後方付近から膝蓋骨の内側面に沿った、膝関節内側の三角形状(膝蓋骨の内側面を底辺とし、その底辺の端部から内側裂隙部方向に掛けて山型に形成される区域)の部分であり、また、膝関節の外側の外側裂隙部後方付近より膝蓋骨の内側面においても同様である。これらの症状に対しては、膝関節の膝蓋骨の内(外)側面に沿った上下部分と、膝関節裂隙部を含む一体を押圧することによって、痛みを軽減できる、という経験的知見が存在する。
また、これらの症状は、天気の悪いときに痛みが悪化する患者が多いこととして、本発明者は経験的に感じており、そのことは一般的にも良く知られ、言われていることでもある。これは、低気圧の時は、気圧の変化により関節内の圧力が膨張して外側に飛び出すような状態になり、関節内を内側から圧迫するのが原因ではないかと推察される。
このような膝関節の痛みに対しては、従来より膝用サポータを使用するのが一般的であり、過去に様々な膝用サポータが考案されている。例えば、特許文献1に示されている膝用サポータは、膝関節の折り曲げ性を確保しつつ、関節の保護を行うことを目的とし、関節の外側部のうち屈曲時における角部(膝頭部分)を覆う中段生地の伸縮性を、その上下に位置する上段生地及び下段生地の伸縮性よりも高くなるように構成している。これにより、膝用サポータの装着時に、膝の屈曲時における突き出るような膝頭の動きに対しては膝頭部分を覆う中段生地が主に伸張することとなるため膝関節の動きを阻害することがないようにしたものである。
また、特許文献2では、膝の横方向へのぐらつきを防止するため、サポータ装着時に膝部側面に当たる位置に、縦方向に1条又は2条のステーを設け、このステーにより、サポータ全体の形状を保持しつつ、ねじりを防止するようにした膝用サポータが提案されている。
特開2006−299453号公報 特開2001−129007号公報
ところで、膝関節は、歩行時や動作時には、絶えず屈曲伸展動作がなされ、この屈曲伸展動作に際しては、膝関節周辺の皮膚が伸縮して移動する。この場合、膝関節に固定された従来の膝用サポータは、この膝関節周辺の皮膚の伸縮移動に伴って移動し、常に適切な位置を維持するようなことができなかった。
また、上述のとおり、膝関節の痛みの軽減は、膝関節の膝蓋骨の内(外)側面に沿った上下部分と、膝関節裂隙部を含む一体を押圧することによって可能であるという経験的知見があるが、このような痛みを軽減する適切な位置において膝関節に押圧力を加えるよう工夫された膝用サポータは見受けられない。
すなわち、特許文献1に開示される膝用サポータでは、面積の大きなサポータの装着が日常使用には不快感を伴う上、膝関節の外側部のうち屈曲時における角部を覆う部分の伸縮性がその上下に位置する部分の伸縮性よりも高くなっているから、このような構造では、肝心の痛い部分を局所的に押圧することはできなかった。
また、特許文献2の膝用サポータは、膝関節全体を覆い、ステー及び膝蓋を露出させる穴により、サポータのズレを防止するものであるが、やはり膝関節の痛みを発生する部分に狙いを定めて効くものではなかった。
このように、特許文献1及び2において開示されるような従来の膝用サポータは、効果的に痛みを和らげるポイントを、正確に押圧できるものではなかった。そして、広範囲に覆うことによって可能になる素材的な伸縮性を利用して全体の位置ずれを防止しているため、不必要に広範囲に膝関節を覆うもので、使用時不快感を生じることもあった。
また、従来の膝用サポータは、丸い穴が開いていたり、曲線や、収縮性のある素材、デザインなどにより膝蓋骨に合わせるように考えられているが、伸展時には、膝蓋骨の位置が合っているが、屈曲時には膝蓋骨にピッタリと密着しないでずれるものであり、屈曲伸展運動時に大きく移動する膝蓋骨に屈曲時も伸展時も密着し続けるものではなかった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、膝関節の屈曲伸展動作によっても位置ずれすることなく、痛みの軽減効果を奏する位置での的確な押圧作用を実現する膝用サポータを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、
膝関節の側方を外側又は内側から押さえる伸縮性がない材料からなる押圧板と、伸縮性を有する材料からなり、膝関節の周囲に巻き付けられて前記押圧板を膝関節に固定する固定部を備えた膝用サポータにおいて、
前記押圧板は、
膝蓋骨の側方形状に対応する湾曲を成す辺と、前記湾曲を成す辺の両端部である上端部と下端部から、膝関節裂隙方向に向かって山型の後端部を形成する2辺と、を備え、
前記上端部、下端部及び後端部により全体として略三角形状を形成し、前記上端部が大腿骨の内果部または外果部の上部に位置し、下端部が頸骨の内果部または外果部の下部に位置し、後端部が膝関節裂隙の側方中心よりも膝関節の膝蓋骨と反対側に位置するものであり、
前記固定部は、前記固定部が膝関節に巻き付けられた状態において、前記押圧板の湾曲を成す辺が膝蓋骨の側方に当接し、前記押圧板の後端部が膝関節裂隙の中心よりも後方位置するように、前記押圧板を大腿骨及び頸骨の内果部または外果部側に固定するものであることを特徴とする。
以上のような本発明では、押圧板が、湾曲を成す辺と、その両端部である上端部と下端部から、膝関節裂隙方向に向かって山型の後端部を形成する2辺と、を備えた略三角形状で構成され、これが膝蓋骨の外側又は内側に当接し、さらに、後端部に掛けて関節裂隙部に付近を押圧した状態で、膝関節に固定される。このため、伸展時だけでなく、屈曲時にも常に、膝蓋骨及び間接裂隙部に対して押圧板を密着させ続けることができ、膝関節が安定した状態での歩行、運動補助、変形予防、指圧効果、マッサージ効果のある膝用サポータを提供することができる。
また、このような押圧板の患部の押圧により、膝関節内の環境を、天気の良い高気圧時のような状態に常に保つことができ、膝痛の軽減効果があると推測される。
以上のような本発明では、膝関節の痛みの好発部位であって、患者が実感している痛みに対して、局所的にアプローチすることができる。そして長期的に使用すると、好発部位への適切な押圧力により変形、骨棘形成の予防効果も期待できる。
また、本発明の膝用サポータを使用することにより、膝関節の屈曲、伸展、内旋、外旋運動時における半月板の移動(特に症例として多い前方、内外前方に移動)を効果的に押さえることができ、半月板損傷の発生率を飛躍的に少なくすることができる。さらに、半月板を損傷し、その後遺症に悩む患者においても、本発明の膝用サポータを使用することにより、半月板の移動によるロッキング現象やクリック音がするなどの症状発生率が飛躍的に少なくなり、痛みの軽減効果が高いことが経験によっても知見されている。
望ましい態様では、前記押圧板は、全体が略球面形状でなることを特徴とする。
このような態様では、押圧板は、膝関節の形状に合わせて膝関節、特に膝蓋骨の内外側と関節裂隙部とを側方から覆うことができ、押圧板による膝蓋骨及び関節裂隙部への当接が的確なものとすることができる。
望ましい態様では、前記固定部は、前記押圧板の前記上端部と前記後端部とを接続する上帯体と、前記押圧板の前記下端部と前記後端部とを接続する下帯体とからなり、前記上帯体は、膝用サポータが膝関節に装着された場合に、膝蓋骨の直上を通って、膝関節を周回して前記押圧板を固定するものであり、前記下帯体は、膝蓋骨の直下を通って、大腿骨と脛骨の間に位置する膝関節裂隙部に沿って膝関節を周回して前記押圧板を固定するものであることを特徴とする。
以上の態様では、押圧板に取り付けられた帯体のうち、下帯体は、膝蓋骨の直下を通って膝関節を周回することで、リング状の膝関節裂隙部を効果的に押さえ、上帯体は、膝蓋骨の直上を通って膝関節を周回することで、押圧板と下帯体の位置を安定的に維持することが可能となる。
望ましい態様では、前記固定部は、膝関節に巻付ける部分となる帯状の巻付部と、前記巻付部の両端に設けられ膝関節に取り付けた際に膝サポータを固定する部分となる取付部と、からなり、この巻付部と取付部との間の少なくとも一方に前記押圧板が取り付けられ、前記取付部は、前記巻付部との間の少なくとも一方に取り付けられた前記押圧板の前記上端部及び前記下端部の延長線上と、前記押圧板が取り付けられていない他の側の前記延長線上と対称な位置とに、上端取付部と下端取付部とを備え、前記上端取付部と、前記下端取付部とは、それぞれ雌雄の固定具を備え、膝用サポータを膝関節に装着した際に、前記上端取付部は、膝蓋骨の直上にて、前記固定具により固定され、前記下端取付部は、膝蓋骨の直下にて、前記固定具により固定されることを特徴とする。
以上の態様では、上述した効果に加え、帯状の巻付部と、上端取付部及び下端取付部とにより、押圧板を、膝蓋骨と大腿骨及び頚骨の間の関節裂隙部に対して、適度な押圧力を持って的確に固定することが可能となる。また、上端取付部と下端取付部とが、押圧板の上端部及び下端部の延長線上及びそれと対称な位置に設けられることにより、取付部により、膝蓋骨のすぐ上の位置と、膝蓋骨のすぐ下の位置とにおいて、膝関節に膝サポータを固定することができるので、やはり押圧板を、膝蓋骨と大腿骨及び頚骨の間の関節裂隙部に対して、適度な押圧力を持って的確に固定することが可能となる。
望ましい態様では、前記固定部は、膝関節に巻付ける部分となる帯状の巻付部と、前記巻付部の両端に設けられ膝関節に取り付けた際に膝サポータを固定する部分となる取付部と、からなり、前記押圧板は、前記後端部を向かい合わせに前記上端部と前記下端部とを背中合わせにし、膝用サポータを膝関節に装着した際に、前記湾曲を成す辺が膝蓋骨の外側及び内側からそれぞれ当接するように一対取り付けられ、前記取付部は、前記固定部に取り付けられた前記押圧板の前記上端部及び前記下端部の延長線上に、それぞれ上端取付部と下端取付部とを備え、前記上端取付部と、前記下端取付部とは、それぞれ雌雄の固定具を備え、膝用サポータを膝関節に装着した際に、前記上端取付部は、膝蓋骨の直上にて、前記固定具により固定され、前記下端取付部は、膝蓋骨の直下にて、前記固定具により固定されることを特徴とする。
以上の態様では、上記の効果に加え、一般的に膝に水が溜まっている状態といわれる膝関節に関節液が貯留している状態に対して、一対の押圧板により両側から膝蓋骨及び関節裂隙部を押さえることで、大腿骨、脛骨、膝蓋骨それぞれの狭い関節空間を特に効果的に圧迫するので、関節液の人体への吸収促進に効果を発揮する。また、膝用サポータ全体を帯状の固定部に一体に収めることで一体的に膝関節を覆うことが可能であり、固定効果が高く、また、不使用時の持ち運びや収納が容易となる。
望ましい態様では、前記巻付部は、中央がくびれた形状であることを特徴とする。
この態様では、本発明の膝用サポータを膝関節に装着した場合に、屈曲部となる膝裏面に位置する巻付部を中央がくびれた形状とすることで、膝関節が屈曲伸展された場合に、大腿骨又は脛骨の折り畳みの邪魔にならない。
望ましい態様では、前記巻付部は、中央部分に、前記一対の押圧板の取付方向に向って、細長の孔を備えたことを特徴とする。
この態様では、本発明の膝用サポータを膝関節に装着した場合に、屈曲部となる膝裏面に位置する巻付部の中央部分に、細長の孔を設けることで、膝関節の屈曲伸展時に、その屈曲伸展動作をし易くし、大腿骨と脛骨との間に挟まれるようになり、巻付部の布余りが出ない。
望ましい態様では、前記巻付部は、細長の帯状体からなることを特徴とする。
この態様では、本発明の膝用サポータを膝関節に装着した場合に、屈曲部となる膝裏面に位置する巻付部を細長の帯状体とすることで、膝関節が屈曲された場合に、大腿骨又は脛骨の折り畳みの邪魔にならない。
望ましい態様では、前記押圧板の膝関節に当接する面には、突起物が設けられたことを特徴とする。また、この突起物は、鉱物又は磁石からなる治療効果材料であることや、押圧板の当接面に対して、回転可能に取り付けられた複数の球状物であることを包含する。
以上の態様では、突起物によって、膝関節の患部を指圧をすることで、粒鍼治療としての効果を期待することができる。また、本発明の押圧板は、通常の伸縮性のある素材で構成されているサポータと違い、磁石やトルマリン等の治療材料を突起物として、押圧板に取り付け易いという特徴を有する。そして、突起物として材料に、治療効果の高い材料を用いた場合、そのような材料は非常に高価なものが多いが、本発明では、押圧板に設けることにより、より効果の高い局所の狭い面積に集中して使用することが実現し、全体として製品コストを抑えた膝用サポータを提供できる。また、押圧板表面に球状物を設けることで、押圧板が膝関節に押圧されるのに合わせて、膝関節患部の指圧効果を得ることができるとともに、押圧板表面に回転可能に設けられているので、膝関節の屈曲伸展動作に応じて、皮膚との間での摩擦軽減効果を奏する。
以上のような本発明によれば、膝関節の屈伸運動があっても、大腿骨、脛骨、膝蓋骨それぞれの狭い関節空間に対して、位置ずれすることなく、痛みの好発部位にピンポイントで狙いを定め、指圧、マッサージ、手当て効果、表面反射などを加えることにより、痛みを効果的に軽減させることができる膝用サポータを提供することができる。
本発明の第1実施形態における膝用サポータの全体構成を示す模式図。 本発明の第1実施形態における膝用サポータを膝関節に装着した状態を示す斜視模式図。 本発明の第1実施形態における膝用サポータを膝関節に装着した状態を示す斜視模式図。 本発明の第1実施形態における膝用サポータを膝関節に装着した場合の作用を示す模式図。 本発明の第2実施形態における膝用サポータの全体構成を示す模式図。 本発明の第3実施形態における膝用サポータの全体構成を示す模式図。 本発明の他の実施形態における膝用サポータの押圧板の構成を示す模式図。 本発明の他の実施形態における膝用サポータの押圧板及び固定部のバリエーションを示す模式図。 本発明の膝用サポータの他の使用例を示す模式図。
以下、本発明を実施するための代表的な形態(以下、「実施形態」という。)について、図1〜図9を参照して具体的に説明する。なお、従来技術と同様の構成には、適宜同様の符号を付し説明を省略する場合がある。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
第1実施形態(以下、本実施形態という)に係る膝用サポータ1は、概略、膝関節を膝関節の外側又は内側の一方から固定及び押圧する1枚の押圧板2と、この押圧板2を揺動自在に取りつけ、膝関節を固定する固定部3と、から構成される。
本実施形態の膝用サポータ1において、押圧作用による膝関節の痛み軽減効果をもたらすのは押圧板2であり、この押圧板2が膝関節に直接的に当接するものである。また、固定部3は、押圧板2を膝関節に固定するものであり、膝関節の屈曲及び伸展動作時においても押圧板2の膝関節に対する位置ずれを抑制するものであるとともに、固定部3の動きに押圧板2を追従させないように構成されるものである。図1は、本実施形態の膝用サポータ1の全体構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態の押圧板2は、膝蓋骨の側方形状に対応する湾曲を成す辺21と、この湾曲を成す辺の両端部22,23から、膝関節裂隙方向であって湾曲の凸側方向に向かって山型24に形成される2辺25,26とから構成され、この3辺から構成される全体の形状が略三角形状をなす。言い換えれば、辺21と、辺25及び辺26のそれぞれの頂点に相当する位置を結んだ形状が、三角形状をなす。
押圧板2の略三角形状を構成する3つの頂点に相当する箇所は、それぞれR状を形成してなる。この3点について、以下、湾曲を成す1辺の両端部を、それぞれ上端部22と、下端部23とし、山型に形成される2辺により形成される端部を後端部24とする。
押圧板2は膝関節に当接して、膝蓋骨の外側又は内側に当接するとともに、膝関節裂隙部に押圧力を加えるため、その素材は、容易に変形したり、伸縮するようなものは不適であり、ある程度の剛性と膝関節の湾曲に適宜対応するような柔軟性のあるものが好ましい。例えば、硬質ゴム、硬質プラスチック、ゴム、プラスチック、樹脂、厚手の布やレザー、ラバー素材、ガラス繊維などの特殊素材などが適しているが、ギプスなどに用いられる整形硬質材料も適当である。また、これと同様に、押圧板2は、膝関節の内側方又は外側方に当接するものであるから、上記のようなある程度柔軟性を有する材料により構成することで、膝関節側方に当接した際に、この膝関節の形状に沿って当接面が略球面形状になって膝関節にフィットするようになっていることが好ましく、場合によっては、その当接面を全体として球面状に形成してもよい。
このような押圧板2は、上端部22、下端部23及び後端部24において、ベルト状に形成される固定部3と接続されるものである。具体的には、固定部3は、上端部22と後端部24、下端部23と後端部24とをそれぞれベルト状の部材により接続するように構成される。以下、この上端部22と後端部24を繋ぐ固定部3を上帯体31と呼び、下端部23と後端部24とを繋ぐ固定部3を下帯体32と呼び、この下帯体32において膝用サポータ1を膝関節に装着した際に膝関節の真裏側に位置する部分を中間帯体33と呼ぶ。
この固定部3の押圧板2への固定方法は、特に問わないが、押圧板2の材質に合わせて、図示するように、押圧板2に孔を設け、伸縮性有する合成ゴムなどの帯状の弾性部材を通すことにより、固定具34を形成し接続することも可能であるし、図示する以外でも、押圧板2表面に直接貼付したり、面ファスナ、フック、ボタン等の公知の固定材料により、着脱自在に取り付けることも可能である。
[1−2.作用効果]
以上のように構成される本実施形態の膝用サポータ1について、以下、膝関節に装着された場合の作用及び効果について説明する。
[1−2−1.通常巻き付け状態における作用]
図2は、本実施形態の膝用サポータ1が、大腿骨A、脛骨B、腓骨C、膝蓋骨C及び大腿骨A及び脛骨Bとの間に形成される膝関節裂隙部Xとによって構成される人体の膝関節に対して、どのように当接するかを、前方やや内側から説明した斜視模式図である。
[(1)押圧板の作用]
図2に示すように、本実施形態の膝用サポータ1を構成する押圧板2は、上端部22と下端部23との間に設けられた湾曲を成す辺が、膝蓋骨Cの内側または外側に沿うように、膝関節に固定される。
また、押圧板2の下端部23は、膝蓋骨Cの下側において脛骨Bに当接し、押圧板2の上端部22は、膝蓋骨Cの上側に当接するとともに、この上端部22と下端部23の2点から後端部24に向う山型形状が、大腿骨Aと脛骨Bとの膝関節裂隙部Xの方向に沿って構成された後、後端部24が膝関節側方から膝関節裂隙部Xに当接する。このように、上端部22、下端部23及び後端部24の3点によって構成される押圧板2は、膝関節に当接する面が略球面となり、又は当初より略球面を構成していることで、理想的な関節面の形状になっている。
このような押圧板2によれば、膝関節をピンポイントに押圧保持するだけではなく、押圧板2で膝蓋骨を押さえつつ、膝関節全体を覆うことで、大腿骨内果部Aa(又は外果部Ab)、脛骨内果部Ba(又は外果部Bb)の上下の骨の関節面の位置関係を最適な位置関係に修復改善する効果がある。このように、本実施形態の押圧板2は、膝関節における痛みのポイントだけを効果的に押さえるだけではなく、膝痛の好発部位である膝関節裂隙部Xを中心とする関節空間を効果的に押さえることができる。
膝蓋骨Cは、膝関節の伸展時、膝関節の屈曲時に大腿骨下端部付近を大きくスライド移動するが、本実施形態の押圧板2は、このような膝蓋骨Cの動きに連動して、膝蓋骨Cに密着して大腿骨に対して大きくスライド移動するものである。このように、膝関節が屈曲伸展動作を行なうことで、膝関節裂隙部Xとして痛みの好発部位であり、変形しやすく骨棘形成されやすい大腿骨下端部付近を、この押圧板2により押圧しながら大きくスライド移動するので、患部の浅い部分から深部まで、指圧、さすり及びマッサージすることになり、膝関節の痛みの予防及び治療に寄与することが可能である。
[(2)固定部3の作用]
固定部3は、押圧板2が膝関節に対して押圧保持されるように固定するものであり、膝関節前面、膝関節後面において、上帯体31、下帯体32及び中間帯体33が、以下のような作用を奏する。
[(2−1)膝関節前面における作用]
上述のように、上帯体31は、上端部22と後端部24とを接続し、膝用サポータ1が膝関節に装着された場合に、膝蓋骨Cの直上を通って、膝関節を周回して固定し、膝関節の屈曲伸展運動時にも位置ずれすることなく膝蓋骨Cの直上の位置を押さえている。この上部における上帯体31の押さえにより、押圧板2と下帯体32が下方向にずれるのを防止し、押圧板2と下帯体32の位置を安定的に維持する作用を担う。
一方、下帯体32は、膝蓋骨C直下の位置を通って、膝関節を周回し、膝蓋骨Cのすぐ下の位置において膝関節裂隙部Xを圧迫し、膝関節の屈曲伸展運動時にも位置ずれすることがないようになっている。そして、上帯体31と押圧板2により、膝蓋骨Cの上方側での固定がなされることにより、下帯体32は、膝関節裂隙部Xのリング状の位置をキープすることができる。下帯体32は、また、下端部23と後端部24とを接続しており、リング状の形状である膝関節裂隙部Xに沿って膝関節に密着して、関節空間に狙いを定めて押圧力を加えている。このように、下帯体32は膝蓋骨Cの下を押さえることで、膝関節の関節空間を圧迫サポートし、痛みの好発部位に指圧、マッサージ、手当て効果、表面反射効果を発揮する。
[(2−2)膝関節後面における作用]
図3は、本実施形態の膝用サポータ1が、大腿骨A、脛骨B、膝蓋骨C及び腓骨Eから構成される膝関節に取り付けた様子を、膝関節の後方から説明したものである。同図に示すように、下帯体32の延長上に存在する中間帯体33は、大腿骨A、脛骨Bにより形成される関節空間に対して的確に一致させることができるため、膝関節が屈曲した時に位置ずれしにくい。また、下帯体32は、位置ずれしても適切な位置に戻るようになっている。この点の作用を以下に具体的に説明する。
図4(a)及び(b)は、ともに膝用サポータ1の膝関節への取り付け状態を、押圧板2が設けられた側から示した側面図であり、(a)は膝関節の伸展時における場合を示し、(b)は膝関節の屈曲時における場合を示したものである。
図4(a)及び(b)に示すように、膝蓋骨Cの下端と、脛骨粗面の間にある膝蓋靭帯Eは、ほとんど収縮性がないため膝関節の伸展時と、屈曲時の運動において、脛骨Bの上端と膝蓋骨Cの位置はほとんど変化しない。一方、膝関節の伸展時には、大腿骨下端の前面Acに位置している膝蓋骨Cは、膝関節の屈曲時には、大腿骨下端の下面Adに位置する。
この点、上述とおり、下帯体32は、膝関節の前面では、膝蓋骨Cの下に位置して、膝蓋骨Cを吊り上げぎみに支え、膝関節の後面では、中間帯体33として、大腿骨Aと脛骨Bの膝関節裂隙部Xを常に維持して膝関節裂隙部Xを効果的に圧迫及び押圧している。
このため、下帯体32及び中間帯体33は、膝関節の屈曲時に大腿骨Aと脛骨Bの間に移動しようとする動きが働く。これは、図4(b)に示すように、膝関節の屈曲時には、下の位置にある脛骨Bが下帯体32及び中間帯体33を上方に戻そうとするためである。そのため、膝関節が屈曲時から再び伸展時に移行する際においては、下帯体32及び中間帯体33は、さらに下方にずれたりせず、膝関節裂隙部Xの位置に戻ろうとする力が働く。
そして、このまま膝関節が、伸展することにより、下帯体32及び中間帯体33は、図4(a)に示すような、正常な関節裂隙の位置に戻る。このように、下帯体32と、この一部である中間帯体33とには、位置ずれ防止と位置ずれ修復作用が働く。
[(3)皮膚の移動及び伸縮に追従しない作用]
次に、膝関節屈伸運動時の膝関節の皮膚の伸縮状況を説明し、本実施形態の膝用サポータ1が、この皮膚の移動及び伸縮に追従しない構成となっていることを説明する。
図4(a)及び(b)から想定されるとおり、膝関節の皮膚は屈曲時には、膝蓋骨Cの上部が、伸びた状態となっている。そして、膝関節の皮膚は屈曲状態から伸展状態に移行する際、膝蓋骨Cの上部の皮膚は伸びた状態から、皮膚が収縮した状態へと収縮することとなる。そのため、従来の膝用サポータでは屈伸運動による皮膚の伸縮移動により、膝用サポータ全体の位置ずれを生じやすかった。
この点、本実施形態の膝用サポータ1では、押圧板2が、膝関節の屈伸運動による皮膚の伸縮移動に追従することなく、膝用サポータ1全体での位置ずれが生じにくい。すなわち、膝蓋骨Cは、骨であるから固体的であり、それ自体が伸縮性はほとんどないが、本実施形態の膝用サポータ1においても、押圧板2は、膝蓋骨Cと同じように、伸縮性がほとんどなく、固定部3に対しては、上端部22、下端部23及び後端部24の3点のみによって揺動自在に保持され、広範囲に固定されているわけではない。そのため、膝関節の皮膚の伸縮に影響されることなく膝蓋骨Cの上部と下部の位置関係をぴったりとサポートし続けられる。
また、押圧板2の形状が膝蓋骨Cの内側又は外側に沿う形状であることによって、膝関節の伸展時には大腿骨下端の前面Acに位置している膝蓋骨Cが、膝関節の屈曲時には大腿骨A下端の下面Adの位置に移動する動きに連動して膝蓋骨Cの上部と下部、左右の位置関係を的確にサポートし続けられる要因となっている。
[(4)半月板に対する効用]
半月板とは、膝関節の左右に半円形ずつ1対の三日月状の板が合わせて円環状に位置し、外側半月板と内側半月板とからなるものである。本実施形態の膝用サポータ1における効用として、この内側半月板、外側半月板の負傷と痛みの軽減効果について説明する。
膝蓋骨Cが、上述のように膝蓋靭帯Eの存在により脛骨Bとの距離が同じで、位置関係が変わらないのと同様、半月板は脛骨Bに密着しており、脛骨Bと半月板の位置関係は変わらない。一方、大腿骨Aと半月板の位置関係は、大腿骨Aと膝蓋骨Cの位置関係と同様であり、膝関節の屈曲伸展運動時によって、半月板が大腿骨Aに対して大きくスライド移動するようになっている。そのため、この半月板の大腿骨Aに対するスライド移動構造が、膝関節を屈曲伸展運動したときに、半月板が正常位置から少しずれてしまう原因となることがある。このような症状は、臨床症例として多くある。
そこで、このような半月板損傷に対して、本実施形態の膝用サポータ1を使用することにより、屈曲伸展や内旋外旋の動作を行なった場合でも、押圧板2により膝蓋骨Cの左右方向を押さえることで、ピンポイントで押圧、圧迫し続けることが可能になるため、半月板が正常位置から少し移動した状態にて歩行や運動することを予防し、半月板損傷や半月板痛を軽減することが可能となる。
また、下帯体及び中間帯体と押圧板の下端部23及び後端部23による膝関節のリング状の関節裂隙部Eを押さえることによっても、半月板損傷や半月板痛の軽減が可能となる。
[2.第2実施形態]
第2実施形態における膝用サポータ40は、第1実施形態における膝用サポータ40の押圧板2の構成に変更を加えず、膝用サポータ40を膝関節に装着した際に、膝関節の左右両側に当接するように、一対設けたものである。また、固定部4を、第1実施形態におけるベルト状のものに代えて、帯状の固定部を用い、装着時に全体として筒状のサポータを構成するような、帯状のもので構成したものである。
なお、本実施形態では、膝用サポータ40の帯状の固定部に、押圧板2つを一対に設けた構成とし、以下ではこの態様について説明するが、これは本発明の一例を示すものであって、本実施形態で示す固定部に対して、押圧板を左右いずれか一方に1つ設ける構成によって、本発明の押圧板の効果と、本実施形態の固定部による効果は十分実現されるものである。
[2−1.構成]
本実施形態の膝用サポータ40について、図5を参照して具体的に説明すると、膝関節の膝蓋骨Cを両側から押さえる一対の押圧板2a,2bと、この押圧板2a,2bを膝関節に固定する固定部4と、から構成される。なお、押圧板2の全体構成並びに上端部22、下端部23及び後端部24等の各部の名称は、第1実施形態と共通である。
押圧板2は、固定部4に対して湾曲を成す辺21、すなわち、上端部22と下端部23とを、相互に背中合わせにして設けるとともに、膝関節に取り付けられた際に、膝関節の屈曲伸展に伴う固定部4の位置ずれに追従しないで膝関節に固定されるように、固定部4に遊びを以って移動可能に固定されている。すなわち、押圧板2は、その中心部分の一点において、固定部4に固定されており、上端部22、下端部23及び後端部24は、固定部4には固定されず、ある程度の移動が可能なようになっている。
固定部4は、押圧板2を左右に取り付け、膝関節に対して巻き付けを行う巻付部41を中央に備え、その両端に、固定部4同士を着脱自在に取り付けて、膝関節に固定する取付部42を備える。巻付部41の中央は、膝用サポータ40を膝関節に装着した際に、膝関節の裏面に位置する部分であり、膝関節が屈曲された場合に、大腿骨又は脛骨の折り畳みの邪魔にならないように上下にくびれを有する。巻付部41は、また、その中央部分に、やはり膝関節の屈曲時に、その屈曲動作をし易くし、また大腿骨と脛骨との間に挟まれることで巻付部41の布余りが出ないように、横長の孔43を備える。
取付部42は、固定部4の左右両端部に設けられ、この左右に雌雄の面ファスナやボタン等の固定具44を設けることで、左右端部を着脱自在に取り付けるものであり、左右各々、上端側に一対の上端取付部45と、下端側に一対の下端取付部46とを備える。
この上端取付部45と、下端取付部46とは、押圧板2の上端部22及び下端部23の延長線上にそれぞれ設けられたものである。すなわち、上端取付部45を左右一対固定することで、押圧板2の上端部22側が膝関節方向に押圧され、下端取付部46を左右一対固定することで、押圧板2の下端部23側が膝関節方向に押圧されるように構成されたものである。
[2−2.作用効果]
以上のような本実施形態の膝用サポータ40は、膝関節に対して次の手順で取付けられる。すなわち、まず、膝関節の裏面側で、大腿骨と頚骨との間の膝関節裂隙部Xに、固定部4の中央に設けられた孔が位置するように合わせて、この部分を膝関節裏面に押し当てる。続いて、押圧板2の後端部24を膝関節裂隙部Xの側部後方に合わせ、左右一対の押圧板2の湾曲を成す辺21を、膝蓋骨Cの外側及び内側に合わせ、取付部42を引っ張りながら、押圧板2が膝関節に当接するように押し付ける。
最後に、押圧板2の上端部22が、膝蓋骨Cの直上に位置するように、左右一対を重ね合わせ雌雄の面ファスナ等の公知の固定部材により取り付ける。同時に、押圧板2の下端部23が膝蓋骨Cの直下の位置において膝関節裂隙部Xを圧迫するように押し付けながら、上記同様左右一対を重ね合わせ雌雄の面ファスナ等の公知の固定部材により取り付ける。
以上のような本実施形態の膝用サポータ40によれば、第1実施形態同様に、膝蓋骨Cの外側及び内側に、押圧板2の湾曲した辺が当接することで、膝関節をピンポイントに押圧保持するだけではなく、押圧板2で膝蓋骨C及び関節裂隙部Xを押さえつつ、膝関節全体を覆うことで、大腿骨内果部Aa(又は外果部Ab)、脛骨内果部Ba(又は外果部Bb)の上下の骨の関節面の位置関係を最適な位置関係に修復改善する効果がある。このように、本実施形態の押圧板2においても、膝関節における痛みのポイントだけを効果的に押さえるだけではなく、膝痛の好発部位である膝関節裂隙部Xを含む関節空間を効果的に押さえることができる。
また、上端取付部45により、膝蓋骨Cのすぐ上部において左右端部を固定することで、押圧板2と下端取付部46が下方向にずれるのを防止し、押圧板2と下端取付部46の位置を安定的に維持する作用を担う。一方、下端取付部46は、膝蓋骨Cの直下の位置において膝関節裂隙部Xを圧迫し、膝関節の屈曲伸展運動時にも位置ずれすることがないようになっている。そして、上端取付部45と押圧板2とにより、膝蓋骨Cの上方側での固定がなされることにより、下端取付部46は、膝関節裂隙部Xのリング状の位置をキープ可能である。また、下端取付部46は、膝蓋骨Cのすぐ下を押さえることで、膝関節の関節空間を圧迫サポートし、痛みの好発部位に指圧、マッサージ、手当て効果、表面反射効果を発揮する。
本実施形態の膝用サポータ40では、さらに、押圧板2を、左右一対で膝蓋骨Cに当接することで、以下の効果を奏する。すなわち、膝に水が溜まっている状態と一般的にいわれる、関節液が貯留している状態に対して、第1実施形態において示した押圧板2の片側使用タイプも効果は高いが、押圧板2a,2bにより両側から膝蓋骨Cを押さえることで、大腿骨A、脛骨B、膝蓋骨Cそれぞれの狭い関節空間を特に効果的に圧迫するので、関節液の人体への吸収促進に効果を発揮する。
また、膝用サポータ40全体を帯状の固定部に一体に収めることで、一体的に膝関節を覆うことが可能で固定効果が高く、また、不使用時の持ち運びや収納が容易となる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態における膝用サポータ50は、第1実施形態における膝用サポータ50の押圧板2の構成に変更を加えず、膝用サポータ50を膝関節に装着した際に、膝関節の左右両側に当接するように、一対設けたものである。また、固定部5を、第1実施形態におけるように、押圧板2に取り付ける構成ではなく、固定部5に押圧板2を取り付ける構成としたものである。
なお、本実施形態では、膝用サポータ50の固定部に、押圧板2つを一対に設けた構成とし、以下この態様について説明するが、これは本発明の一例を示すものであって、本実施形態で示す固定部に対して、押圧板を左右いずれか一方に1つ設ける構成によって、本発明の押圧板の効果と、本実施形態の固定部による効果は十分実現されるものである。
[3−1.構成]
本実施形態の膝用サポータ50について、図6を参照して具体的に説明すると、基本的な構成要素は、上記実施形態と同様で、膝関節の膝蓋骨Cを両側から押さえる一対の押圧板2a,2bと、この押圧板2a,2bを膝関節に固定する固定部5と、から構成される。なお、押圧板2の全体構成並びに上端部22、下端部23及び後端部24等の各部の名称は、第1実施形態と共通である。
押圧板2は、固定部5に対して湾曲を成す辺21、すなわち、上端部22と下端部23とを、相互に向かい合わせにして設けるとともに、膝関節に取り付けられた際に、膝関節の伸展に伴う固定部5の位置ずれに追従しないで膝関節に固定されるように、固定部5に移動可能に固定されている。すなわち、押圧板2は、その中心部分の一点において、固定部5に固定されており、上端部22、下端部23及び後端部24は、固定部5には固定されず、ある程度の移動が可能になっている。
固定部5は、押圧板2を左右に取り付け、膝関節に対して巻き付けを行うベルト状の巻付部51を中央に備え、その両端に、固定部5同士を着脱自在に取り付けて、膝関節に固定する取付部52を備える。巻付部51の中央は、膝用サポータ50を膝関節に装着した際に、膝関節の裏面に位置する部分であり、膝関節の屈曲動作により、大腿骨と脛骨との間に入り込めるように、ベルト状に細長に形成されている。
取付部52は、固定部5の左右両端部に設けられ、この左右に雌雄の面ファスナやボタン等の取り付け部材を設けることで、左右端部を着脱自在に取り付けるものであり、左右各々、上端側に一対の上端取付部53と、下端側に一対の下端取付部54とを備える。
取付部52の形状は、押圧板2の形状に沿うように、略同大で形成され、上端取付部53と、下端取付部54とは押圧板2の上端部22及び下端部23の延長線上にそれぞれ設けられたものである。すなわち、上端取付部53を左右一対固定することで、押圧板2の上端部22側が膝関節方向に押圧され、下端取付部54を左右一対固定することで、押圧板2の下端部23側が膝関節方向に押圧されるように構成されたものである。
[3−2.作用効果]
以上のような本実施形態の膝用サポータ50は、膝関節に対して次の手順で取付けられる。
すなわち、まず、膝関節の裏面側で、大腿骨Aと脛骨Bとの間の膝関節裂隙部Xに、固定部5の中央部分の細長ベルト状部が位置するように合わせて、この部分を膝関節裏面に押し当てる。続いて、押圧板2の後端部24を膝関節裂隙部Xの側部後方に合わせ、左右一対の押圧板2の湾曲を成す辺21を、膝蓋骨Cの外側及び内側に合わせ、取付部52を引っ張りながら、押圧板2が膝関節に当接するように押し付ける。
最後に、押圧板2の上端部22が、膝蓋骨Cの直上に位置するように、左右一対を重ね合わせ雌雄の面ファスナ等の公知の固定部材により取り付ける。同時に、押圧板2の下端部23が膝蓋骨Cの直下の位置において膝関節裂隙部Xを圧迫するように押し付けながら、上記同様左右一対を重ね合わせ雌雄の面ファスナ等の公知の固定具により取り付ける。
以上のような本実施形態の膝用サポータ50によれば、第1実施形態同様に、膝蓋骨Cの外側及び内側に、押圧板2の湾曲した辺が当接することで、膝関節をピンポイントに押圧保持するだけではなく、押圧板2で膝蓋骨Cを押さえつつ、膝関節全体を覆うことで、大腿骨内果部Aa(又は外果部Ab)、脛骨内果部Ba(又は外果部Bb)の上下の骨の関節面の位置関係を最適な位置関係に修復改善する効果がある。このように、本実施形態の押圧板2においても、膝関節における痛みのポイントだけを効果的に押さえるだけではなく、膝痛の好発部位である膝関節裂隙部Xを含む関節空間を効果的に押さえることができる。
また、上端取付部53により、膝蓋骨Cのすぐ上部において左右端部を固定することで、押圧板2と下端取付部54が下方向にずれるのを防止し、押圧板2と下端取付部54の位置を安定的に維持する作用を担う。一方、下端取付部54は、膝蓋骨Cの直下の位置において膝関節裂隙部Xを圧迫し、膝関節の屈曲伸展運動時にも位置ずれすることないようになっている。そして、上端取付部53と押圧板2とにより、膝蓋骨Cの上方側での固定がなされることにより、下端取付部54は、膝関節裂隙部Xのリング状の位置をキープ可能である。また、下端取付部54は、膝蓋骨Cのすぐ下を押さえることで、膝関節の関節空間を圧迫サポートし、痛みの好発部位に指圧、マッサージ、手当て効果、表面反射効果を発揮する。
本実施形態では、膝用サポータ50では、さらに、押圧板2を、左右一対で膝蓋骨に当接することで、以下の効果を奏する。すなわち、一般的に言われる膝に水が溜まっている状態の関節液が貯留している状態に対して、第1実施形態において示した押圧板2の片側使用タイプも効果は高いが、押圧板2により両側から膝蓋骨Cを押さえることで、大腿骨A、脛骨B、膝蓋骨Cのそれぞれの狭い関節空間を特に効果的に圧迫するので、関節液の人体への吸収促進に効果を発揮する。
また、膝用サポータ50全体を帯状の固定部に一体に収めることで、一体的に膝関節を覆うことが可能で固定効果が高く、また、不使用時の持ち運びや収納が容易となる。
[4.他の実施形態]
本発明の膝用サポータは、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様を包含するものである。
[4−1.突起物の取付け]
上記実施形態で示した押圧板2は、膝痛の好発部位である膝関節裂隙部Xを含む関節空間を効果的に押さえるものとして説明したが、このような押圧力を生かして、押圧板2の膝関節に当接する面に、図7(a)に示すように、突起物としての治療効果材料Pを設けることも可能である。
ここで、治療効果材料Pとは、ゲルマニウム、磁気、トルマリン、チタンなどの鉱物やその他の一般的に治療効果の高いといわれている物質が考えられる。また、図7に示すように、治療効果材料Pを押圧板2の表面に設けるだけでなく、素材自体に含有させたり、内蔵させたりすることも可能である。
ただし、治療効果材料Pは、人体に接触しているよりも、圧迫力が加わることにより、押圧効果とプラスしてより治療や痛みをとるのに効果的なものとなるから、押圧板2の膝関節に当接する面に設ける図7(a)の態様が、最も効果的である。これは、磁力、鉱物などをシールなどで皮膚に貼り付けるよりも、磁石等が皮膚に直接押し付けられることにより、鉱物と皮膚の接触面積が広くなり、より治療効果材料Pの効能が発揮されることによる。
また、この例において、突起物は1.3mm程度以下のものが望ましく、また、そのため、押圧板2の厚さも薄板のものによって構成することが可能である
治療効果材料Pを押圧板2に含ませるだけでなく、固定部3にも押圧板2と同様にさまざまな物質を設けたり、含有させたり、例えばメッシュ状のポケットを設けて内蔵させるなども可能である。
また、治療効果材料Pを押圧板2又は固定部3に対して公知の手段によって着脱自在に構成することも可能である。また、その使用数も、任意の数設けることが可能であるし、1つで使用したり、指圧効果を考えて細く長くするなど、形状の構成も自由に設計可能である。
突起物の取付けの他の例として、図7(b)に示すように、突起物を、押圧板2に対して、回転可能な球状物Qを取り付けることによって構成することも可能である。球状物Qは、パチンコ玉程度の球体で、押圧板2からは、2〜3mm程度突出するように、押圧板2の表面に対して設ける。
このような球状物Qによる突起物では、押圧板2が膝関節に押圧されるのに合わせて、膝関節患部の指圧効果を得ることができる。また、球状物Qは、押圧板2表面に回転可能に設けられているので、膝関節の屈曲伸展動作に応じて、皮膚との間での摩擦軽減効果を奏する。
[4−2.押圧板及び固定部の他の構成]
押圧板2の形状についても、上記実施形態の形状を基本として、図8(a)〜(i)に示すとおり、患者の症状や膝関節のサイズや形状上の特徴に応じて、個別具体的に構成可能である。なお、以下では、押圧板2の他の構成の記載に合わせて、固定部3の構成のバリエーションも示すが、固定部3の構成バリエーションは、合わせて示す押圧板2の形状固有のものではなく、適宜、組み合わせて用いることができるものである。
(1)本発明の押圧板2の他の態様の一つは、上記実施形態では押圧板2の上端部22と下端部23とはそれぞれ対称に構成していたものを、図8(a)に示すように、押圧板2の下端部23側を後端部24と反対の方向に突出させた形状としたものである。これは、膝蓋骨Cの下側に当接する下端部23を長くすることで、膝蓋骨Cの下側のサポートカを強化するための構成である。また、この態様において、固定部3は、後端部24から繋がるところでは、上帯体31と下帯体32とを一本として、途中で二股に分かれることで、一方は上帯体31となり上端部22へ接続され、他方は下帯体32となり下端部23に接続されるものである。
(2)また、他の態様の一つとして、図8(b)に示すように、押圧板2の略三角形状について、湾曲した辺を底辺として高さ方向を縮めて、膝蓋骨C外側又は内側に当接する湾曲部分は残しつつ、押圧板2全体を豆型に近い形状にして構成することも可能である。これは、豆型とすることで、より手軽に使用することを目的としたものである。この場合、固定部3は、図に示すように、そして上帯体31を上端部22から上端部22へと接続し、下帯体32を下端部23から下端部23へと接続するように構成しても良い。すなわち、固定部3の接続先の構成は、押圧板2のサイズに合わせて、押圧板2の膝蓋骨C当接辺である湾曲した辺が、的確に当接し、押さえられるような構成となっていれば良い。
(3)他の態様の一つとして、図8(c)に示すように、押圧板2の湾曲を成す辺の両端部から山型に形成される辺のうち、上端部22から後端部24にかけての辺についても、湾曲を成すように構成することも可能である。これは、膝蓋骨C内側面と膝関節裂隙部Xに、より沿って押圧することを目的としたものである。また、このような例において、固定部3は、下端部23から出る下帯体32は後端部24へ至っており、上端部22から出る上帯体31は膝を2周させて膝関節へ固定するようになっている。この上帯体31は長いものでは二周以上膝関節の裏を回って、上端部22付近、後端部24付近、下端部23付近に設けられた取付位置において、例えば面ファスナやボタン等により、着脱自在に固定するものである。
(4)他の態様の一つとして、図8(d)に示すように、上記実施形態では押圧板2の上端部22と下端部23とはそれぞれ対称に構成していたものを、押圧板2の湾曲の成す辺の形状に変化を加え、下端部23が、山型を成す後端部24側と反対側に長く突出した構成としたものである。これはオスグッドなどの症状がある患者に脛骨粗面上方を押さえることにより症状の軽快回復を目的の1つとしたものである。
また、この例における固定部3は、帯体の着脱自在な取付位置を上端部22に1つ、後端部24に1つ、そして長くなった下端部23の根元と突端に2つ設け、後端部24と上端部22を上帯体31により、後端部24と下端部23を下帯体32により、それぞれ接続し、さらに、下端部23の根元部分にも帯体を固定するようにするものである。
(5)他の態様の一つとして、図8(e)に示すように、押圧板2の湾曲を成す辺の湾曲度合いを強めた例であり、湾曲を成す辺により、膝蓋骨Cを取り囲んでいるような形状としたものである。これは、膝蓋骨Cを取り囲むことにより、痛みが膝蓋骨C内側だけでなく膝蓋骨C周囲にもある患者に対して使用することを目的としたものである。また、この例における固定部3は、上端部22から出る上帯体31は後端部24付近の着脱自在な取付位置と連結し、下端部23から出る下帯体32においても後端部24付近の取付位置において、例えば面ファスナやボタン等により、固定するものである。
(6)他の態様の一つとして、図8(f)に示すように、押圧板2の湾曲を成す辺の上端部22と下端部23と接続し、湾曲を成す辺を覆うことにより、円形の孔を形成することも可能である。この場合、膝関節に膝用サポータ1を装着すると、この円形の孔により、膝蓋骨Cを取り囲んだ状態となる。これは膝関節を完全に取り囲むことにより膝をついての作業や膝を打撲する可能性のあるスポーツをする使用者などに対して使用することを目的としたものである。
また、この例における固定部3においては、後端部24から出た中間帯体33が、途中で上帯体31と、下帯体32との二本となり、上帯体31は上端部22の固定具34へ接続され、下帯体32は下端部23へ接続される。
(7)他の態様の一つとして、上記実施形態では押圧板2の上端部22と下端部23とはそれぞれ対称に構成していたものを、図8(g)に示すように、略三角形状の押圧板2を全体として横長の形状とし、湾曲した辺は、膝蓋骨Cの側方に沿うものである一方で、上端部22の突出度合いを抑えたものである。すなわち、上端部22が、膝蓋骨Cの上部に突出しないようになっているため、膝関節を屈曲したときに上端部22部分が目立たないシルエットとなる。そのため、膝用サポータ1の上から、ズボンを履いた際に膝用サポータ1をしているのが目立たなくすることができるという効果を奏する。
また、この例における固定部3は、押圧板2の後端部24から接続される帯体は、一本で形成された後に、上帯体31と下帯体32の二本に分裂する構成としている。また、上帯体31及び下帯体32の中間部分にそれぞれ着脱自在な長さ調整部を設けることにより、個々人の膝関節のサイズに合わせた装着が可能な膝用サポータ1の提供が可能となる。例えば、長さ調整部の前面に面ファスナの雄側を貼付し、受け側である上帯体31及び下帯体32には、面ファスナの雌側を設けることにより、長さ調整と着脱自在が実現可能である。
(8)他の態様の一つとして、図8(h)に示すように、上記実施形態の押圧板2の湾曲を成す辺に変更はないが、その上端と下端から山型に形成される2辺が、上記実施形態では、二等辺三角形の二辺を成すような形状としていたが、下端から山型に向う辺を鈍角にして、上端から山型に向う斜辺が、他の二辺よりも長くなるようにしたものである。このような押圧板2では、結果として、山型の頂点部分である後端部24が、下端部23より、見た目上、下方向に位置するように構成したものである。このような押圧板2の後端部24の位置の調整により、個人差のある膝関節の骨の位置関係に対応可能となる。
また、この例における固定部3は、この押圧板2に対して、上端部22から出る上帯体31は膝関節の裏を一周以上する長さを持たせ、後端部24から出る中間帯体33も膝関節の裏を一周以上する長さを持たせた。そして、固定部3の押圧板2への固定は、面ファスナ、ボタン等の公知の固定手段を用いればよい。
(9)他の態様の一つとして、押圧板2の上端部22、下端部23及び後端部24のそれぞれに、帯状の固定部3を挿通させる細長の孔を設け、その孔に、上端部22から後端部24に渡って上帯体31を通し、下端部23から後端部24に渡って下帯体32を通すことにより、固定部3を、押圧板2に対して取り付けるように構成することも可能である。
[4−3.膝用サポータの他の使用例]
本発明の膝用サポータの他の使用例として、図9に示すように、従来より市販されている保温サポータ等の筒状サポータFに採用することが可能である。
具体的には、図9(a)に示すように、筒状サポータFの内部に、押圧板2を、例えば、その中心の1点で取付け、サポータ部分を固定部3としてそのまま用いた態様が考えられる。これによれば、筒状サポータFのサポータ部分をそのまま固定部3として用いて、このサポータ部分の膝関節に対する締め付け力により、押圧板2の上端部22、下端部23及び後端部24による3点によって、膝蓋骨の側方を押圧保護するとともに、大腿骨と脛骨の間の関節裂隙部を押圧保護することができる。さらに、押圧板2の中心の1点のみを、固定部3を構成する筒状サポータFに固定するようにしたことで、押圧板2が、筒状サポータFの伸縮に対して、ある程度自由度を以って固定されるので、膝関節の屈曲伸展動作による筒状サポータFの位置ずれに、押圧板2が追従することなく、押圧板2における膝蓋骨側方及び関節裂隙部の押圧保護をキープすることが可能となる。
他の例は、図9(b)に示すように、筒状サポータFに、上記第1実施形態で示した膝用サポータ1を用いた態様である。この場合、単に第1実施形態で示した膝用サポータ1を膝関節に装着し、その上から、筒状サポータFを装着することも可能であるし、反対に、筒状サポータFを装着した上に、第1実施形態で示した膝用サポータ1を膝関節に装着して用いることも可能である。
さらには、図9(b)に示す態様であるが、筒状サポータFの内側に、固定部3を備えた第1実施形態の膝用サポータ1を取り付け、筒状サポータF内部に内蔵させる態様も考えられる。この場合、例えば、膝用サポータ1の押圧板2の中心部分で、公知の固定手段である面ファスナやボタン等により、着脱自在に固定しても良いし、縫い付けるなどして固定しても良い。
このような筒状サポータFに、本発明の膝用サポータを適用することにより、例えば、膝の冷えが気になる症状がある場合に保温サポータと併用でき、また、使用者が、従前から保有する筒状サポータFを利用しつつ、本発明の膝用サポータの効用も取り入れられるなど、そのメリットは非常に大きい。
1,40,50…膝用サポータ
2,2a,2b…押圧板
21…湾曲を成す辺
22…上端部
23…下端部
24…後端部
3…固定部
31…上帯体
32…下帯体
33…中間帯体
34…固定具
4…固定部
41…巻付部
42…取付部
43…横長の孔
44…固定具
45…上端取付部
46…下端取付部
5…固定部
51…巻付部
52…取付部
53…上端取付部
54…下端取付部
A…大腿骨
Aa…大腿骨内果部
Ab…大腿骨外果部
Ac…大腿骨前面
Ad…大腿骨下面
B…脛骨
Ba…脛骨内果部
Bb…脛骨外果部
C…膝蓋骨
D…腓骨
E…膝蓋靭帯
F…筒状サポータ
P…治療効果材料
X…膝関節裂隙部

Claims (10)

  1. 膝関節の側方を外側又は内側から押さえる伸縮性がない材料からなる押圧板と、伸縮性を有する材料からなり、膝関節の周囲に巻き付けられて前記押圧板を膝関節に固定する固定部を備えた膝用サポータにおいて、
    前記押圧板は、
    膝蓋骨の側方形状に対応する湾曲を成す辺と、前記湾曲を成す辺の両端部である上端部と下端部から、膝関節裂隙方向に向かって山型の後端部を形成する2辺と、を備え、
    前記上端部、下端部及び後端部により全体として略三角形状を形成し、前記上端部が大腿骨の内果部または外果部の上部に位置し、下端部が頸骨の内果部または外果部の下部に位置し、後端部が膝関節裂隙の側方中心よりも膝関節の膝蓋骨と反対側に位置するものであり、
    前記固定部は、前記固定部が膝関節に巻き付けられた状態において、前記押圧板の湾曲を成す辺が膝蓋骨の側方に当接し、前記押圧板の後端部が膝関節裂隙の中心よりも後方位置するように、前記押圧板を大腿骨及び頸骨の内果部または外果部側に固定するものであることを特徴とする膝用サポータ。
  2. 前記固定部は、前記押圧板の前記上端部と前記後端部とを接続する上帯体と、前記押圧板の前記下端部と前記後端部とを接続する下帯体とからなり、
    前記上帯体は、膝用サポータが膝関節に装着された場合に、膝蓋骨の直上を通って、膝関節を周回して前記押圧板を固定するものであり、
    前記下帯体は、膝蓋骨の直下を通って、大腿骨と脛骨脛骨の間に位置する膝関節裂隙部に沿って膝関節を周回して前記押圧板を固定するものであることを特徴とする請求項1記載の膝用サポータ。
  3. 前記固定部は、膝関節に巻付ける部分となる帯状の巻付部と、前記巻付部の両端に設けられ膝関節に取り付けた際に膝サポータを固定する部分となる取付部と、からなり、この巻付部と取付部との間の少なくとも一方に前記押圧板が取り付けられ、
    前記取付部は、前記巻付部との間の少なくとも一方に取り付けられた前記押圧板の前記上端部及び前記下端部の延長線上と、前記押圧板が取り付けられていない他の側の前記延長線上と対称な位置とに、上端取付部と下端取付部とを備え、
    前記上端取付部と、前記下端取付部とは、それぞれ雌雄の固定具を備え、
    膝用サポータを膝関節に装着した際に、
    前記上端取付部は、膝蓋骨の直上にて、前記固定具により固定され、
    前記下端取付部は、膝蓋骨の直下にて、前記固定具により固定されることを特徴とする請求項1又は2記載の膝用サポータ。
  4. 前記固定部は、膝関節に巻付ける部分となる帯状の巻付部と、前記巻付部の両端に設けられ膝関節に取り付けた際に膝サポータを固定する部分となる取付部と、からなり、
    前記押圧板は、前記後端部を向かい合わせに前記上端部と前記下端部とを背中合わせにし、膝用サポータを膝関節に装着した際に、前記湾曲を成す辺が膝蓋骨の外側及び内側からそれぞれ当接するように一対取り付けられ、
    前記取付部は、前記固定部に取り付けられた前記押圧板の前記上端部及び前記下端部の延長線上に、それぞれ上端取付部と下端取付部とを備え、
    前記上端取付部と、前記下端取付部とは、それぞれ雌雄の固定具を備え、
    膝用サポータを膝関節に装着した際に、
    前記上端取付部は、膝蓋骨の直上にて、前記固定具により固定され、
    前記下端取付部は、膝蓋骨の直下にて、前記固定具により固定されることを特徴とする請求項1又は2記載の膝用サポータ。
  5. 前記巻付部は、中央がくびれた形状であることを特徴とする請求項3又は4記載の膝用サポータ。
  6. 前記巻付部は、中央部分に、前記一対の押圧板の取付方向に向って、細長の孔を備えたことを特徴とする請求項3又は4記載の膝用サポータ。
  7. 前記巻付部は、細長の帯状体からなることを特徴とする請求項3又は4記載の膝用サポータ。
  8. 前記押圧板の膝関節に当接する面には、押圧板の膝関節の表面に対向する面に、膝関節表面を押圧する複数の突起物が設けられたことを特徴とする請求項1又は3記載の膝用サポータ。
  9. 前記突起物は、鉱物又は磁石からなる治療効果材料であることを特徴とする請求項8記載の膝用サポータ。
  10. 前記突起物は、前記押圧板の前記当接面に対して、回転可能に取り付けられた複数の球状物であることを特徴とする請求項8記載の膝用サポータ。
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