JP5781483B2 - 関節プロテクター - Google Patents

関節プロテクター Download PDF

Info

Publication number
JP5781483B2
JP5781483B2 JP2012203487A JP2012203487A JP5781483B2 JP 5781483 B2 JP5781483 B2 JP 5781483B2 JP 2012203487 A JP2012203487 A JP 2012203487A JP 2012203487 A JP2012203487 A JP 2012203487A JP 5781483 B2 JP5781483 B2 JP 5781483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knee
joint
elbow
protector
protection cup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012203487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014058750A (ja
Inventor
聖 齊藤
聖 齊藤
勝康 丹下
勝康 丹下
陽太 小山
陽太 小山
由朗 小山
由朗 小山
Original Assignee
株式会社ファインモールド
株式会社ティーエヌ製作所
株式会社連由
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ファインモールド, 株式会社ティーエヌ製作所, 株式会社連由 filed Critical 株式会社ファインモールド
Priority to JP2012203487A priority Critical patent/JP5781483B2/ja
Publication of JP2014058750A publication Critical patent/JP2014058750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5781483B2 publication Critical patent/JP5781483B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)

Description

本発明は、肘や膝等の関節を圧迫や衝撃から保護するために装着する関節プロテクター、特に、関節への圧迫を生じる作業(膝や肘をついて行う作業)や突発的な衝突や転倒による衝撃から関節を保護するための関節プロテクターに関する。
一般に膝や肘を保護するためのプロテクターは、関節を保護するためのパッドやカップと、所定の位置にパッドやカップを装着・固定するためのベルトとを有する。このようなプロテクターには、予め輪状に作られており脚や腕に通して装着するタイプ(履くタイプ)や、ベルトの両端にワンタッチ係止具や面ファスナー等の係止具が取り付けられており脚や腕に回して係止するタイプがあるが、着脱の容易さや動き易さの観点からは後者が好まれる。
プロテクターには本来の目的である関節の保護効果に加えて、着用者の動作に追随し、かつ、常に所定の位置に保持される(ずれない)ことが求められるが、関節は身体の中でも可動性が高く、屈伸やねじり等によって大幅に変位することが特徴の部位であるため、着用者の動作によってプロテクターのずれが生じやすい。ゆえに、関節プロテクターのずれを防止することはプロテクターの課題の1つであり、この点に関する様々な工夫が重ねられている。
例えば特許文献1には、上下2つに分かれたクッション領域の間に弾性領域を設けて上下クッションを連結し、上下2本の固定バンドを有する、スポーツ用膝プロテクターが開示されている。このプロテクターは、上下のクッション領域の間に弾性領域が連結されているため、クッション領域同士が相互に相対移動することが可能であり、着用者の動きに追随して弾性領域が伸縮し、膝蓋骨が常に保護されるとともに膝の折り曲げ運動が容易であるという特徴を有する。また前記の弾性領域に連続して、上下2本に分かれた固定バンドが設けられているため、各々の固定バンドが着用者の動作や弾性領域の伸縮に付随して動くことが可能である。
しかしながらこのプロテクターは、常にプロテクターの全面(クッション領域、弾性領域、固定バンド)が着用者に密着することとなるため、膝や周辺部への圧迫感が非常に大きくなり、ムレも生じるため、労働や生活の場で毎日長時間使用するには不向きであった。さらに、プロテクターの全体が一体として縫製されているため、部材を一部交換したり、一部を取り外して洗濯することなどもできなかった。
膝の自由な運動を妨げることのない装着感の良いプロテクターとして、特許文献2には、膝部と脛部をカバーする一体の弾性緩衝パッドと、少なくとも2個の膝外殻と、脛外殻とにより形成されるプロテクターであって、隣接する外殻の端縁が重なり合うように配置され、外殻の端縁が重なり合う位置のパッドに切り込みを設けたものが開示されている。このプロテクターは、膝に相当する部分の外殻を2つ以上に分割し、またパッドに切り込みを設けることで膝の動きを妨げず、装着感が良くなる効果がある。
しかしながらこのプロテクターは、下肢部のみに装着バンドを有しており、膝への密着性は考慮されていない。また、装着バンドはパッドや外殻に直接固定されており、身体の動きが直接外殻に伝わってしまうために必ずしも装着感がよいものとはいえなかった。
特許文献3には、作業のために膝をつく姿勢や立ち上がりを頻繁に繰り返す場合や、装着した状態で歩行しても位置ずれを生じにくい膝用プロテクターが開示されている。このプロテクターは、膝を保護するための強度と保形性を備えたカップと、カップに固定された固定用の締め紐と、カップの内側に、伸縮性の連結部材によって上下部材が連結されている上下2分割のパッドとを有する。上下2分割のパッドは、左右端が互いに連結されている。このプロテクターは、膝カップは締め紐で固定されているが、歩行や動作での膝の伸縮に合わせて上下のパッドが動き、また、上下パッドの間に設けられた伸縮性の連結部材によって元に戻るため、膝の動きがパッドで吸収されて膝カップのずれを防止するという効果を有する。
しかしながらこのプロテクターは、膝カップと上部パッドとが鋲止めによって固定されているため、実質的に膝の動きに合わせて動くのは下部パッドのみであり、ずれ防止効果は必ずしも十分とはいえなかった。さらに、膝を全面的に覆う上下パッドと着用者の衣服とが密着するため圧迫感があり、着用者の動作に応じて下側パッドが動く際にはパッドと衣服の擦れが生じることは避けられない。
特開平6−343733号公報 実開平6−47314号公報 特開2009−24282号公報
したがって本発明は、膝や肘を突く作業、或いは、転倒や打撲等の衝撃から膝や肘を確実に保護し、膝や肘など関節の繰り返しの動きや、速く大きな動作に対してもプロテクターがずれたり、ずり下がったりすることがなく、また、圧迫感が少なく歩行や走行の妨げにならない、着用感に優れた関節プロテクターを提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題について検討を進める中で、カップと身体との密着度を高めることでずれを防止するのではなく、逆に、カップと身体とを離間させることで、ずれが生じにくく、装着感の良好なプロテクターが得られることを見出した。さらに、装着ベルトを上下に分割し、伸縮性部材で上下の各装着ベルトとカップとを連結することで、ずれ防止効果がより高く、着用者の歩行や走行等を妨げず、着用感が良好であるとともに、適切に関節を保護することが可能なプロテクターが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、膝又は肘関節用のプロテクターであって、膝又は肘関節を覆うよう形成された関節保護カップと、前記関節保護カップを膝又は肘に装着するための上下2つの装着用ベルトを有し、前記関節保護カップと前記装着用ベルトの各々とが伸縮性を有する連結部材で連結されており、膝又は肘を伸ばした状態においては、膝又は肘関節と前記関節保護カップとが離間していることを特徴とする膝又は肘関節用プロテクターに関する。
本発明の関節プロテクターは、膝や肘を保護するための関節保護カップと、当該カップを膝や肘に装着するための装着ベルトとが別体として構成され、それらの間が伸縮性の連結部材で連結されている。この構成によって、関節保護カップと装着ベルトとが独立して動くことが可能となり、例えば膝や肘の屈伸を繰り返す場合でも、膝や肘の変位がカップの動きに直接に影響することがなく、カップの位置ずれやプロテクター全体のずれの発生が極めて少なくなり、ずれを気にすることなく行動することが可能である。また、膝や肘を伸ばした状態では、膝や肘とカップとが離間した(すなわち、カップが浮いた)状態になっているため、圧迫感やムレ感が少なく、装着感に優れ長時間の着用であっても疲れが少ない。また、装着ベルトが上下2つに分かれているため、関節の上部と下部において各々の装着ベルトが独立して動くことが可能となる。このため、装着ベルトの身体の動きに対する追随性が高く、プロテクターによって着用者の動きが制限されたり、無理な力がかかることでプロテクターがずれたりすることが少ない。
また本発明は、前記関節保護カップ内部の膝又は肘関節と相対する部分に、第一のクッションが設けられていることを特徴とする前記の膝又は肘関節用プロテクターに関する。第一のクッションは膝や肘を伸ばした状態では着用者から離間しており、膝や肘を屈曲し、地面や壁等に膝や肘をつく場合に膝や肘関節と接触するように構成されている。そのため、関節を伸ばしている時には圧迫感が無く、必要な時のみクッションの保護効果を得ることができる。また、クッションが常に押圧された状態ではないためにクッションの耐用期間が長くなるという利点もある。
さらに本発明は、前記上下2つの装着用ベルトは、上下2つの長形パッドと、其々の長形パッドの端部から延在し、脚又は腕に巻回して係止するための上下バンドとを有し、上部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が上方へと湾曲しており、下部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が下方へと湾曲していることを特徴とする、前記いずれかの膝又は肘関節プロテクターに関する。
上下2つの装着用ベルトがそれぞれ、上下2つの長形パッドと、其々の長形パッドの端部から延在し、脚又は腕に巻回して係止するための上下バンドとを有することで、バンドを係止するだけでプロテクターを容易に着脱できる、また、上下2つのパッドによって関節周りがサポートされる。また、上部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が上方へと湾曲し、下部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が下方へと湾曲していることで、プロテクターを装着した時に身体の形状に適合し、また、膝や肘を屈曲する時にも上下のパッド同士が干渉することがないため、プロテクターがずれにくいと同時に着用者には違和感が少なく、良好な装着感が得られる。
また、本発明のプロテクターは前記の構成に加えて、関節保護カップと装着用ベルトとの間に伸縮性緩衝部材を有し、当該伸縮性緩衝部材が前記関節保護カップの底面に張り渡されて前記関節保護カップの膨出部から離間している構成も好ましい。
なお、関節保護カップの底面とは、関節保護カップの膨出部とは逆側の開口曲面のことを示している。
かかる構成によれば、膝や肘を伸ばした状態においても、膝や肘と伸縮性緩衝部材とが軽く接触しているので、膝や肘がサポートされて適度なホールド感が得られるほか、関節を曲げる際には伸縮性緩衝部材の緩衝作用によって膝や肘への負担を軽減することができる。
前記の伸縮性緩衝部材の、膝又は肘関節と相対する部分には第二のクッションが設けられていることも好ましい。第二のクッションを設けることで、膝や肘へのサポート効果が高くなるほか、外部から衝撃を受けた場合等においても身体へのダメージが少なく、プロテクターとしての機能がより高くなる。
前記関節保護カップが熱可塑性樹脂の成形体又は繊維強化プラスチックからなり、前記第一のクッション及び/又は前記第二のクッションはポリウレタンフォームの熱圧縮シート、EVA樹脂、不織布、発泡ポリエチレン及びシリコンゲルから選択されるいずれかからなることも好ましい。
これらの材質によれば、所望の形状や重量、硬度、耐久性を有する保護カップやクッションを必要に応じて選択し、特別の方法を用いることなく製造できるため、実用上許容可能なコストでプロテクターを供給することが可能となる。
また、伸縮性緩衝部材はパワーネット、トリコネット、ツーウエイトリコット、ダブルラッセルから選択される伸縮性布地、及び/又は、ネオプレンゴムシート、シリコンゴムシート、発泡ポリウレタンシート、発泡ポリエチレンシートから選択される樹脂シートであることが好ましい。
これらの材質は適度な伸縮性と軟らかさ、耐久性を併せ持つため、伸縮性緩衝部材として好適に用いられる。
本発明によれば、長時間着用しても膝や肘など関節からずれることなく、確実に膝や肘を保護することが可能であり、また、圧迫感が少なく歩行や走行の妨げにならない、着用感に優れた関節プロテクターを得ることができる。
本発明の関節プロテクターの(A)前面及び(B)後面を示す図である。 本発明の関節プロテクターの横面を示す図である。 本発明の別の実施態様の関節プロテクターの、装着ベルトを取り外した後面を示す図である。 本発明の関節プロテクターの保護カップの断面図である。(A)は保護カップ内面にクッションを有する場合、(B)は保護カップ内面と伸縮性緩衝部材の両方にクッションを有する場合、(C)は伸縮性緩衝部材にクッションを有する場合である。 本発明の関節プロテクターの装着時の態様である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明するが、図示された実施態様は本願発明の一例であって、本願発明はこれに制限されるものではない。
図1は膝プロテクター1の前面(A)及び後面(B)を示している。膝プロテクター
1は関節保護カップ2、装着用ベルト3a、3b、関節保護カップ2と装着用ベルト3a、3bとを連結するための連結部材4a、4bを有している。装着用ベルト3a、3bはそれぞれ、長形パッド5a、5bとその端部から延在する係止バンド6a、6bを有している。連結部材4a、4bはそれぞれ、一端が関節保護カップ2の四隅の近傍にスナップボタン7で固定され、他端が長形パッド5a、5bに縫着されている。
図1の例では係止バンド6a、6bはゴムバンドであり、一端に面ファスナー8a、8bを有して、長形パッド5a、5bの端部に取り付けられた対応する面ファスナー8a´、8b´との組み合わせによって係止可能となっている。
別の実施態様として、係止バンド6a、6bは伸縮性の無い素材であってもよく、係止手段は面ファスナー以外にワンタッチフックやホック、ボタン留め等、目的に応じて適宜選択することができ特に制限されない。また、本実施形態では連結部材4a、4bの一端がスナップボタン7によって取り外し自在に固定されているが、使用目的等によっては縫着等で取り外し不可能な形態としてもよい。また、関節保護カップ2及び/又は連結部材4a、4bに複数のスナップボタンを並べて取り付けることで、着用者に合わせて連結部材の長さを調節可能とすることもできる。また、スナップボタン7で装着用ベルト3a、3bを取り外し自在とすることで、装着用ベルトのみを交換、洗濯したり、着用者に応じた適切なサイズの装着用ベルトを選択できるという利点もある。
図1(B)は前記の関節プロテクターの後面図である。関節保護カップ2の内面の頂部(カップ膨出部の最も高くなった部分)近傍、着用者の膝(膝蓋骨部)と相対する箇所には第一のクッション9が設けられている。上部長形パッド5aは、中央部から端部へかけて両端が上方へと湾曲しており、下部長形パッド5bは、中央部から端部へかけて両端が下方へと湾曲している。また、上部長形パッド5aの中央部下側と下部長形パッド5bの中央部上側はそれぞれ、クッション9の形状に沿うように緩い弧状となっている。図1の態様では上部長形パッド5aよりも下部長形パッド5bが若干幅広かつ長尺となるように形成されている。
関節保護カップ2はおおむね膝を被覆する大きさであり、具体的には膝蓋骨、膝蓋靭帯及び脛骨結節を中心に大腿骨の下方から脛骨の上部迄を被覆し、保護するよう形成されている。上部長形パッド5aは大腿部側、下部長形パッド5bは脹脛側にそれぞれ対応し、大腿下部に装着バンド6a、脹脛上部に装着バンド6bを、それぞれ巻回して係止する。
図2は、図1の膝プロテクター1の横面図である。関節保護カップ2は中心よりやや上の中央部に頂部が形成されている。関節保護カップ2は概ね曲面で構成されているが、頂部のやや下方に一部平坦面を設けると、膝をついたときの安定性が高くなるため好ましい。膝を伸ばした状態では、上下長形パッド5a、5bが膝関節の上下に密着して固定され、関節保護カップ2は膝関節から離間した状態となっている。歩行、走行等の動作によって膝関節が屈伸すると、巻回・係止した装着用ベルト3a、3bはそれぞれ脚の動きに追随し、また連結部材4a、4bが伸縮することで体の動きが吸収されるため関節保護カップ2は安定して保持される。また、膝を地面につくなど膝関節を深く曲げる時には、膝が相対的に前に出るため、膝蓋部と関節保護カップ内部に設けられたクッション(不図示)とが接するようになる。また、膝の屈伸に伴って上下長形パッド5a、5bも動くが、クッション9との干渉によって上下長形パッド5a、5bの上下動が一定範囲内に制限されることによって、ずれ防止効果がより高められている。
関節保護カップ2は保形性と強靭性を有する素材を用いて成形される成形カップである。具体的には熱可塑性樹脂の成形体又は繊維強化プラスチックからなり、熱成形、インジェクション成形等によって成形されるものが好ましい。例えば、ポリウレタン発泡体、EVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)、ABS樹脂、ナイロン、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂系素材でもよく、繊維強化プラスチックとしてGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、AFRP(アラミド繊維強化プラスチック)等の複合樹脂系素材を用いることもできる。これらの素材はプロテクターの用途によって適宜選択することができるが、日常作業用や介護用等においてはある程度の弾性を有する素材が好ましく、耐衝撃性や強靭性が求められる用途においては硬質素材であることが好ましい。
クッション9は柔軟性と耐久性、衝撃吸収性を有する素材からなり、ポリウレタンフォームの熱圧縮シート、EVA樹脂、不織布、発泡ポリエチレンやシリコンゲル等を用いることができる。形状、大きさや厚みは特に制限されないが、膝プロテクターでは例えば、直径が3〜6cm程度の円形ないし楕円形、厚みは3mm〜2.0cm程度とすることができる。
連結部材4a、4bは繰り返しの伸縮に耐える伸縮性と耐久性を有する素材であれば特に制限されないが、例えば織ゴム、編ゴム等の繊維系素材、ネオプレンゴムやシリコンゴム等の樹脂系素材等を用いることができる。連結部材の幅や長さは特に制限されないが、例えば幅を1〜5cm程度、長さを2〜8cm程度とすることができる。
長形パッド5a、5bは脚や腕に巻回できる柔軟性と、耐久性、サポート性を有する素材であれば特に制限されないが、例えばポリウレタンフォームの熱圧縮シートから形成することが好ましい。厚みは特に制限されないが、着用感と耐久性の観点からは例えば1mm〜1cm程度とすることができる。
図3(A)は本発明の別の実施形態に係る肘プロテクターにおいて、装着用の上下ベルトを取り外し、後面から見た図である。関節保護カップ2は四隅に連結部材を固定するためのスナップボタン7のメス側が取り付けられており、このメス部材を利用して、伸縮性緩衝部材10がカップの底面に張り渡されている。伸縮性緩衝部材10はたるみがないように貼り渡されて、トランポリン状になっており、カップの膨出部からは離間している。また、伸縮性緩衝部材10の略中央部、肘(肘頭部)と相対する箇所には、第二のクッション11が取り付けられている。
伸縮性緩衝部材10の素材は、適度の伸度と強度を有するものであれば、繊維であっても樹脂であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよい。このような伸縮性緩衝部材10の材質としては例えば、パワーネット、トリコネット、ツーウエイトリコット、ダブルラッセルから選択される伸縮性布地、及び/又は、ネオプレンゴムシート、シリコンゴムシート、発泡ポリウレタンシート、発泡ポリエチレンシートから選択される樹脂シート等を挙げることができる。
また、第二のクッション11は耐久性と衝撃吸収性を併せ持った素材であることが好ましく、第一のクッションの例示と同様の素材を用いることができる。また、図3(A)の例では関節保護カップ2の底面の略全面に伸縮性緩衝部材10が張られているが、図3(B)のようにクッション11の周囲のみの形態とすることもできる。さらに、伸縮性緩衝部材10と第二のクッション11を繊維又は樹脂で一体に成形することもできる。
肘プロテクターを着用する際には、図1,2に示された膝プロテクターと基本的に同一の構成の装着ベルトを取り付けて、上腕及び前腕にそれぞれ装着ベルトを巻回し、係止する。肘プロテクターでは、関節保護カップ2はおおむね肘を被覆する大きさであり、具体的には肘頭及び肘頭窩を中心に上腕骨の下部から尺骨の上部迄を被覆し、保護するよう形成されている。上部長形パッド5aは上腕側、下部長形パッド5bは前腕側にそれぞれ対応し、上腕下部に装着バンド6a、前腕上部に装着バンド6bを、それぞれ巻回して係止する。
本発明の肘プロテクターによれば、肘を伸ばした状態では、上下長形パッド5a、5bが肘関節の上下に密着して固定され、関節保護カップ2は肘関節から離間し、伸縮性緩衝部材10ないし第二のクッション11が肘と接触した状態となる。これによって肘が適度にサポートされるほか、肘を曲げる際には伸縮性緩衝部材11の弾性によって膝や肘への負担を軽減することができ、外部からの衝撃が加わった際の保護作用も得られる。肘関節の運動は、屈曲・伸展に加えて回動(捻り)もあるところ、本発明のプロテクターによれば、上下の装着ベルトが独立して可動であり、さらに関節保護カップと装着ベルトも独立して可動であるため、関節保護カップを地面や壁面に突いた状態で、無理なく肘を屈伸することや捻ることが可能である。このような動作は従来のプロテクターでは不可能であるか、非常な無理を伴うものであった。
なお、本例は肘プロテクターの例であるが、伸縮性緩衝部材10ないし第二のクッション11を有する膝プロテクターとすることも当然に可能である。
図4は、伸縮性緩衝部材10を有する関節保護カップ2の中心線に沿った切断面であり、様々な態様の関節保護カップ2、第一のクッション9、伸縮性緩衝部材10及び第二のクッション11を示している。
図4(A)は関節保護カップ2にのみクッション9を有する場合であり、伸縮性緩衝部材10にはクッションが設けられていない。
図4(B)は関節保護カップ2に第一のクッション9を有し、さらに伸縮性緩衝部材10に第二のクッション11を有する。この構成によれば、クッションが二重となり緩衝能力に優れるため、特に強い衝撃を受ける可能性のある用途や、関節保護カップ2が硬質素材からなる場合等に特に適している。
図4(C)は伸縮性緩衝部材11上のみにクッション12を有する場合である。このような形態のプロテクターは、サポート機能が重視される用途や、強い衝撃を受ける可能性の低い日常作業用途に適している。
いずれの態様においても、肘や膝を伸ばした状態では関節保護カップと膝や肘との間に空間があり、膝や肘が屈曲した時点でカップ(もしくはカップ内面のクッション)と接するようになる。
伸縮性緩衝部材がある場合も同様に、膝や肘を伸ばした状態においては、膝や肘は伸縮性緩衝部材(及び第二のクッション)のみに接して、カップと膝・肘の間には空間があり、膝や肘を屈曲した時点で伸縮性緩衝剤がカップ内部に押し込まれて、膝や肘とカップ(クッション)が接するようになる。
本発明のプロテクターの具体的な用途は特に制限されないが、例えば、介護従事者向けプロテクター、工場や屋内・屋外工事における安全確保用プロテクター、家庭における庭作業やDIY作業用プロテクター、消防、救援作業用プロテクター、スポーツ用プロテクター等として好適に使用することができる。
[実施例1]
図5に、本発明の膝プロテクターを装着した概略図を示す。図5は膝を自然に伸ばした状態である。
膝を伸ばした状態では、関節保護カップ2は着用者の膝蓋部から離間しており、従来のプロテクターに比して圧迫感が少なく快適な着用感が得られた。深く膝を曲げると、身体の変位に合わせて伸縮性の連結部材が伸び、膝と関節保護カップ内部のクッションとが接触し、クッションで支持されるため、膝への圧迫が緩和されて疲れや痛みが生じにくかった。また、膝を地面に突く時、関節保護カップの平坦面で体が安定に保持され、作業の安全性が高まると感じられた。また、膝の屈伸を繰り返しても伸縮性連結部材4a、4bの伸縮によって関節保護カップ2の位置が安定するため、ずれが生じなかった。
1 膝プロテクター
2 関節保護カップ
3a、3b 装着用ベルト
4a、4b 伸縮性連結部材
5a、5b 長形パッド
6a、6b 係止バンド
7 スナップボタン
8a、8a´、8b、8b´ 面ファスナー
9 クッション
10 伸縮性緩衝部材
11 クッション

Claims (8)

  1. 膝又は肘関節用のプロテクターであって、
    膝又は肘関節を覆うよう形成された関節保護カップと、
    前記関節保護カップを膝又は肘に装着するための、装着時には膝又は肘の上下に巻回されて環状になる上下2つの装着用ベルトと、
    前記関節保護カップと前記装着用ベルトとを連結するための、伸縮性を有する連結部材と、を有し、
    前記連結部材は、一端が前記関節保護カップに固定され、他端が前記装着用ベルトに縫着されており、
    膝又は肘を伸ばした状態においては、膝又は肘関節と前記関節保護カップとが離間していることを特徴とする、膝又は肘関節用プロテクター。
  2. 前記関節保護カップ内部の膝又は肘関節と相対する部分に、第一のクッションが設けられていることを特徴とする請求項1の膝又は肘関節用プロテクター。
  3. 前記上下2つの装着用ベルトは、
    上下2つの長形パッドと、其々の長形パッドの端部から延在し、脚又は腕に巻回して係止するための上下バンドとを有していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の膝又は肘関節プロテクター。
  4. 前記上下2つの長形パッドが、
    上部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が上方へと湾曲しており、
    下部長形パッドは中央部から端部へかけて両端が下方へと湾曲していることを特徴とする、請求項3に記載の膝又は肘関節プロテクター。
  5. 前記関節保護カップと前記装着用ベルトとの間に伸縮性緩衝部材を有し、当該伸縮性緩衝部材は、前記関節保護カップの底面に張り渡されて前記関節保護カップの膨出部から離間していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の膝又は肘関節プロテクター。
  6. 前記伸縮性緩衝部材の、膝又は肘関節と相対する部分に、第二のクッションが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の膝又は肘関節プロテクター。
  7. 前記関節保護カップが熱可塑性樹脂の成形体又は繊維強化プラスチックからなり、前記第一のクッション及び/又は前記第二のクッションはポリウレタンフォームの熱圧縮シート、EVA樹脂、不織布、発泡ポリエチレン及びシリコンゲルから選択されるいずれかからなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の膝又は肘関節プロテクター。
  8. 前記伸縮性緩衝部材が、パワーネット、トリコネット、ツーウエイトリコット、ダブルラッセルから選択される伸縮性布地、及び/又は、ネオプレンゴムシート、シリコンゴムシート、発泡ポリウレタンシート、発泡ポリエチレンシートから選択される樹脂 シートを含むことを特徴とする、請求項5に記載の膝又は肘関節プロテクター。
JP2012203487A 2012-09-14 2012-09-14 関節プロテクター Active JP5781483B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012203487A JP5781483B2 (ja) 2012-09-14 2012-09-14 関節プロテクター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012203487A JP5781483B2 (ja) 2012-09-14 2012-09-14 関節プロテクター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014058750A JP2014058750A (ja) 2014-04-03
JP5781483B2 true JP5781483B2 (ja) 2015-09-24

Family

ID=50615455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012203487A Active JP5781483B2 (ja) 2012-09-14 2012-09-14 関節プロテクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5781483B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4561123A (en) * 1984-02-17 1985-12-31 Hull William L Knee-pad device
JP3887103B2 (ja) * 1998-06-22 2007-02-28 本田技研工業株式会社 膝当てパッド
JP5006132B2 (ja) * 2007-07-20 2012-08-22 東洋物産工業株式会社 膝用プロテクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014058750A (ja) 2014-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8141169B2 (en) Leg protection device
US10842659B2 (en) Knee brace device, systems, and methods
KR100970759B1 (ko) 관절 보호대
US20140208490A1 (en) Self-adjusting system for joint protection
US20190364990A1 (en) Stabilized support device for a limb guard
US20080000002A1 (en) Garment for protecting a part of an extremity
US20210369480A1 (en) Resting orthosis for a joint
US10368594B1 (en) Stabilized support device for a limb guard
EP1845909A2 (en) Viscoelastic foam for orthopedic supports and method of using same
WO2016015622A1 (zh) 关节运动支撑护具
JP6656023B2 (ja) 膝用プロテクタ
US11179260B2 (en) Knee brace devices, systems and methods
JP5781483B2 (ja) 関節プロテクター
US11019858B1 (en) Self-adjusting system for joint protection
CN105208886A (zh) 护膝
KR20120005141U (ko) 무릎보호대
JP3191779U (ja) 関節用装具
JP2009024282A (ja) 膝用プロテクタ
JP3138002U (ja) 膝カバー
JP3022290U (ja) 膝当て及びこれを用いた膝サポーター
KR102551851B1 (ko) 보호대가 구비되는 의류
JP3215985U (ja) 防具
JP7465421B1 (ja) 手足保護具
KR102354144B1 (ko) 허리 보호대
WO2024004612A1 (ja) 動作補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150624

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5781483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250