JP3138002U

JP3138002U - 膝カバー

Info

Publication number: JP3138002U
Application number: JP2007007660U
Authority: JP
Inventors: 誠一村上
Original assignee: プリンス・インターナショナル株式会社
Priority date: 2007-10-04
Filing date: 2007-10-04
Publication date: 2007-12-13
Anticipated expiration: 2017-10-04

Abstract

【課題】膝上にベルトや巻き付け具を巻くことなく膝頭に保護の部材を配することができるようにし、膝付き作業に適した膝カバーを提供する。
【解決手段】膝頭下の脚周りに巻き付ける伸縮可能で柔軟な弾性シート材６からなる巻き付け部２の膝頭下対応部分３に、弾性シート材６を上方に延設してなり背面を膝頭対応面にして正面に向けて凸となる凹面形状の膝頭対応部６を連続して一体に設け、膝頭対応部９の正面にクッション性を有したパッド部材１１を配置し、膝頭対応部９の上縁から左右側縁にかかる上周縁に、膝周りに対して固定されるこのとない非固定状態となる自由部１０を設けた。
【選択図】図１

Description

本考案は片膝や両膝を付いた膝付き作業での膝頭を保護する膝カバーに関するものである。

従来から治療補助や運動選手などの怪我予防を目的とした用品として膝全体を包み込む筒状のサポータや膝蓋骨部分の周りを表出させて膝周りを全体的に包み込むサポータがある。また、特許文献１に示されているように膝頭を全体的に覆う形状のパッド部材の下部に伸縮ベルトを取り付け、その伸縮ベルトを膝裏に回してから膝前の上に出して前記パッド部材の上部に止めることで、パッド部材を膝頭の部分に対応させるようにしたサポータも提案されている。

一方、本考案が対象とする膝付き作業で用いる膝カバーにあっては、特許文献２に示されているように、複数のキャスターを有する膝置き台にベルトを取り付けたものや、膝頭に対応させるパッド部材にそのパッド部材の上部及び下部に脚に巻き付けるためのバンドを設けたもの（特許文献３）、また、パッド部材の両側にバンドを設けたもの（特許文献４）が提案されている。
実用新案登録第３０５９１８２号公報特開２００７−１２６７６５号公報特開２００５−２３２６６１号公報特開平１０−２５９５１４号公報

しかしながら、膝付き作業の場合、膝を曲げた姿勢を長時間取り続けることが多く、パッド部材の上部から両側に延びるベルトを有する膝カバーを用いると、膝上の脚周りに巻いたほうの前記ベルトが作業中に膝裏まで下がり、膝裏を強く圧迫するという不都合があった。また、上述したようにパッド部材の両側にバンドを設けたものであっても、バンド自体が膝裏に回されて膝曲げによりきつく折り畳まれる状態となり、同様に膝裏を圧迫するという問題がある。
さらに、筒状のサポータとして膝裏の部分に開口を有するものがあるが、膝付き作業に用いようとすると作業ズボンの上に履くことになり、膝周りへの取り付けが煩雑になる。そして、このようなサポータの形態のように膝上及び膝下の位置それぞれでベルトや巻き付け具を脚に巻いてパッド部材を膝頭に対応させて、長時間膝曲げ姿勢をした場合、膝上の筋肉や腱がその膝上に巻いたベルトや巻き付け具からの締め付けによって早期に硬直し易くなり、膝周りが疲れ易くなるという不都合がある。
そこで、本考案は、膝上にベルトや巻き付け具を巻くことなく膝頭に保護の部材を配することができるようにすることを課題とし、膝付き作業に適した膝カバーを提供することを目的とする。

本考案は上記課題を考慮してなされたもので、膝頭下の脚周りに巻き付ける伸縮可能で柔軟な弾性シート材からなる巻き付け部の膝頭下対応部分に、前記弾性シート材を上方に延設してなり背面を膝頭対応面にして正面に向けて凸となる凹面形状の膝頭対応部を連続して一体に設け、前記膝頭対応部の正面にクッション性を有したパッド部材が配置され、前記膝頭対応部の上縁から左右側縁にかかる上周縁に、膝周りに対して固定しない非固定状態である自由部が設けられていることを特徴とする膝カバーを提供して、上記課題を解消するものである。

本考案によれば、膝頭対応部の上周縁を膝周りに対して取り付けられない自由部としているので、本膝カバーを膝に取り付けた場合、膝頭上の脚周りに巻く部分がなく、長時間使用しても膝裏が圧迫されないとともに、膝頭上での血液の流れを阻害せず、脚周りの筋肉や腱が硬直し難くなって膝周りに疲れを生じさせ難くなる。
また、膝頭下の脚周りに巻く巻き付け部と膝頭対応部とが同一で連続した弾性シート材であるため、膝頭前面と膝頭下と膝頭下の周辺とに同様の装着感を使用者に与えて、前面にパッド部材が配置されている膝頭対応部と巻き付け部との間で段付き感触などの違和感を生じさせない。
また、膝頭下の脚周りに巻く巻き付け部と膝頭対応部とが同一で連続した弾性シート材であるため、膝周りのズボンなどの布生地との摩擦領域が広くなり、弾性シート材の脚側の面の仕上げ処理の選択で、簡単に膝頭対応部の前記布生地に対する使用時でのずれ防止が図り易くなり、巻き付け部での脚周りに対する締め付け力を高めずとも、膝頭対応部を安定的に膝頭に対応させることのできる。よって膝頭下の脚周りに巻く巻き付け力がそれほど高くないため、膝頭下での血流を阻害せず、膝下での筋肉や腱を硬直させ難い膝カバーが得られるようになる。

つぎに本考案を図１から図３に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中１は膝カバーで、該膝カバー１は膝頭下の脚周りに巻き付けることのできる巻き付け部２を有しており、この巻き付け部２は中心の膝頭下対応部分３から左右に張り出して上下方向にも幅広とされた張出部分４までを巻き付け部本体５として伸縮可能で柔軟な弾性シート材６から成形されている。そして、前記巻き付け部本体５は、膝頭下対応部分３を使用者の膝頭下に当てがった状態で膝頭下の脚の側部まで前記張出部分４それぞれが回り込み、一方の張出部分４に一端が固定されたゴムベルト７を他方の張出部分４までに渡して面ファスナなどの取付手段８を介して着脱可能に止めることで、膝頭下の脚周りに巻き止めることができるように設けられている。

また、巻き付け部本体５における上記弾性シート材６は膝頭下対応部分３を含む巻き付け部本体５の中央の位置が最上位となるように上方に向けて延設されていて、この延設された領域により、図３に示すように背面を膝頭対応面にして正面に向けて凸となる凹面形状の膝頭対応部９が形成され、一枚の弾性シート材６によって巻き付け部２から前記膝頭対応部９が連続して一体となるように設けられている。

上記弾性シート材６からなる膝頭対応部９の上縁から左右側縁に亘る上周縁は略円弧状に形成され、その略円弧状の上周縁が自由部１０として設けられている。この自由部１０は、本膝カバー１を使用者の膝に取り付けた際、その使用者の膝周りに対して固定されるこのとない非固定状態となる部分であり、上記巻き付け部２のみを膝頭下の脚周りに巻き付けるため、従来のような膝頭上の脚周りにベルトなどを巻き付けたことによる圧迫感を使用者に与えることはない。
勿論、膝頭対応部９が凹面形状となっているため、使用に際して使用者の作業ズボンの上から膝頭にこの膝頭対応部９での弾性シート材６を当てがうことで膝頭の部分をすっぽりと覆うこととなり、巻き付け部２を膝頭下の脚周りに巻いて膝を曲げた状態で床や地面などに膝を着いたとしても前記膝頭対応部９はずれ難くなる。

上記膝頭対応部９の正面には、クッション性を有したパッド部材１１が配置され、このパッド部材１１を擦り減り防止のためのネット部材１２が覆っている。前記パッド部材１１は断面略三日月状とされ、材料を発泡ウレタン材などから成形されたもので、クッション性を有するとともに膝付きパッドとして適正な或る程度の硬さを有するものであり、膝頭対応部９の正面に取り付けることでこの膝頭対応部９の凹面形状を損なわず、さらに膝頭対応部９の形状が型崩れしないように膝頭対応部９の形状を保持してこの膝頭対応部９が使用者の膝頭の部分をより一層受け止め易くする働きも兼ねているものである。

本考案に係る膝カバーの一例を示す説明図である。膝頭対応部とパッド部材とを分離した状態を示す説明図である。膝頭対応部を縦断面で示す説明図である。

符号の説明

１…膝カバー
２…巻き付け部
３…膝頭下対応部分
４…張出部分
５…巻き付け部本体
６…弾性シート材
７…ゴムベルト
８…取付手段
９…膝頭対応部
１０…自由部
１１…パッド部材

Claims

膝頭下の脚周りに巻き付ける伸縮可能で柔軟な弾性シート材からなる巻き付け部の膝頭下対応部分に、前記弾性シート材を上方に延設してなり背面を膝頭対応面にして正面に向けて凸となる凹面形状の膝頭対応部を連続して一体に設け、前記膝頭対応部の正面にクッション性を有したパッド部材が配置され、前記膝頭対応部の上縁から左右側縁にかかる上周縁に、膝周りに対して固定しない非固定状態である自由部が設けられていることを特徴とする膝カバー。