JP4272971B2 - 装具、サポータ及びコルセット - Google Patents

装具、サポータ及びコルセット Download PDF

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Description

本発明は、身体の関節の動きを制限したり圧迫して関節を保持したりするサポータ等の装具サポータ及びコルセットに関する。
従来、身体動作を補助する補強部材付きサポータが知られている。この補強部材付きサポータは次のようにして製造されている。まず、熱可塑性ゴム質合成樹脂を加熱機により約120°Cに加熱して液体状にし、この液体状にした熱可塑性ゴム質合成樹脂を厚さ1〜2mmの帯状となるようにサポータ本体の表面に塗着する。そして、サポータ本体の表面に塗着された液体状の熱可塑性ゴム質合成樹脂を自然冷却により硬化させることによって補強部材が形成される。例えば、膝用の補強部材付きサポータにおいて、補強部材は当該サポータを足(膝)に装着したときに、着用者の膝の内外側面に相当する位置に配設される。そして、補強部材はその曲げ剛性及び弾性復元力により、膝関節の屈伸を補助すると共に膝関節の横振れを防止する。即ち、補強部材付きサポータを足に装着した状態で膝関節を曲げる際、サポータ本体と該サポータ本体に形成された補強部材とが同時に曲げられる。このとき、補強部材の曲げ剛性によって膝関節の運動が制限されると共に、補強部材の弾性力により膝関節の伸び運動が補助される(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特公平5−1021号公報(第1〜2頁、図1) 特許第32253993号公報(第2〜4頁、図1)
ところが、特許文献1及び特許文献2の補強部材付きサポータには、次のような問題点があった。即ち、液体状の熱可塑性ゴム質合成樹脂をサポータ本体の表面に塗着することにより補強部材を形成するので、補強部材(熱可塑性ゴム質合成樹脂)が厚くなりがちであり、見栄えが悪くなるおそれがあった。また、液体状の熱可塑性ゴム質合成樹脂をサポータ本体の表面に塗着させた後、該熱可塑性ゴム質合成樹脂を硬化させる硬化工程が必要であった。特に熱可塑性ゴム質合成樹脂を自然冷却によって硬化させるようにした場合には、所定の冷却時間を確保する必要があるので、製造効率の向上には限界があった。
本発明は上記の問題点に着目してなされたものであって、その目的は、見栄えを良くすると共に製造効率を向上させることができる装具、サポータ及びコルセットを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項に記載の発明は、身体の一部に装着されることにより身体動作を補助する布帛製の装具において、所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層装具の表面における所定部位に位置するよう配置して熱融着させ、これにより身体動作を補助する補強部材を構成するようにしたことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、身体の一部に装着される布帛製のサポータ本体と、前記サポータ本体の表面における所定部位に設けられて身体の関節の動きを制限したり圧迫して関節を保持したりする補強部材とを備えたサポータにおいて、所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層サポータ本体の表面における所定部位に位置するよう配置して熱融着させることにより、前記補強部材を構成するようにしたことを要旨とする。
請求項に記載の発明は、身体の一部に巻き付けるコルセット本体と、前記コルセット本体の内側に突出するように該コルセット本体の内部に配置されたクッション材とを備え、前記コルセット本体を身体の一部に巻いたときに前記クッション材が身体の所定部位に当たるように該クッション材の配置位置を設定するようにしたコルセットにおいて、所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層が前記コルセット本体の内側面におけるクッション材に対応する部位に位置するよう配置して、熱融着させるようにしたことを要旨とする。
(作用)
請求項に記載の発明によれば、身体の一部に装着されることにより身体の関節を保護したり屈伸運動を補助したりする装具の表面における所定部位には、弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を利用した補強部材が熱融着される。このため、装具のシート本体を熱融着した部位における伸びが抑制されると共に、弾性シート層の弾性力により身体又はその一部の伸ばし動作が補助される。また、シート本体はアイロン等を使用して装具の表面に簡単に熱融着させることができるので、製造効率が向上する。さらに、シート本体は薄いシート状に形成されているので、シート本体を装具の表面に熱融着しても大きく盛り上がることはなく、装具の外観性が確保される。
請求項に記載の発明によれば、弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を利用してサポータの補強部材を構成することにより、補強部材付きサポータの製造効率が向上すると共に該サポータの外観性も確保される。
請求項に記載の発明によれば、コルセット本体の内側面におけるクッション材に対応する部位には、所定形状に切断された弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体が熱融着される。このため、コルセット本体におけるシート本体を熱融着した部位の伸びが抑制される。従って、コルセットを身体に装着する際において、クッション材が引っ張られて伸び、薄くなることが抑制される。この結果、クッション材と腰の所定部位との接触状態が良好に保たれる。
本発明によれば、弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層を備えたことにより、サポータ及びコルセット等の装具の補強部材として利用することができ、装具、サポータ及びコルセットの見栄えを良くすると共に製造効率を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を膝用のサポータに具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1及び図2に示すように、装具としてのサポータ11は、伸縮性のある布帛(布、織物等)で形成されたサポータ本体12を備えており、該サポータ本体12の外周面には複数を1組とする2組の補強部材13が互いに対向するように貼付されている。図3に示すように、サポータ11を足14に装着して該サポータ11を正面から見たとき、2組の補強部材13が膝15の内外側に配置されると共に膝蓋骨16(膝の皿)を回避するように、各補強部材13はそれぞれ配置されている。
図4及び図5に示すように、前記補強部材13は熱転写シート17を利用して形成されている。該熱転写シート17は剥離層を構成する剥離シート18と、該剥離シート18の一方面(図5における下面)に設けられた弾性シート層19と、該弾性シート層19の一方面に設けられた接着剤層としてのホットメルト接着剤層20とを備えた3層構造になっている。ホットメルト接着剤層20と、弾性シート層19とからシート本体21が形成されている。
前記剥離シート18は、図示しない粘着層を介してシート本体21(正確には、弾性シート19)から剥離可能に貼着され、弾性シート層19の上面を保護している。剥離シート18は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリ塩化ビニル、金属及び紙等からなる単層のフィルムや、それらの積層体より構成されている。
前記弾性シート層19は、ウレタン、アクリル及びエステル等の弾性のある材料から構成されている。弾性シート層19の弾性力の強さは材質により異なる。また、弾性シート層19は所定色に着色されており、本実施形態では、弾性シート層19の弾性力の強さと色とを対応させるようにしている。例えば、赤色→青色→白色の順にシート本体21の弾性力が強くなっている。
前記ホットメルト接着剤層20は、ポリアミド、ポリエステル及びポリ塩化ビニル等よりなる透明な層で、80〜250℃前後の融点を有している。ホットメルト接着剤層20は融点以上の温度に加温及び加圧されると溶融して、サポータ本体12の目地内に浸透して、弾性シート層19をサポータ本体12に熱融着できるようになっている。シート本体21は重ねて熱融着することが可能であり、重ね合わせるシート本体21の枚数を調節することにより、補強部材13としての弾性力を調節することが可能となっている。例えば、サポータ11を膝15に装着した際、膝関節の伸び運動を補助するための弾性力を強くしたい場合には、該シート本体21の重ね合わせ枚数を増やせばよい。
本実施形態の熱転写シート17においては、剥離シート18の厚みは70〜100μm、ホットメルト接着剤層20の厚みは30〜40μm、弾性シート層19の厚みは20〜30μmとされている。ホットメルト接着剤層20の厚みは熱融着する布帛の種類によって調節する。例えば、浸透性の高い布に対して前記熱転写シート17を熱融着する場合には、ホットメルト接着剤層20の厚みを多くすれば、該熱転写シート17を布帛に熱融着しやすくなる。
(サポータの製造方法)
次に、前述のように構成されたサポータ11の製造方法について説明する。サポータ11の製造方法は、前記熱転写シート17のシート本体21に模様及びデザイン等(以下「模様等22」という)を形成するカッティング工程と、シート本体21に形成された模様等22をサポータ11に熱転写する熱転写工程と、剥離シート18をシート本体21から剥離する剥離工程とから構成されている。
まず、前記カッティング工程について説明する。このカッティング工程は、図示しないカッティングプロッタを用いて行われる。前記カッティングプロッタは、熱転写シート17をシート走行路上に供給するシート供給機構と、シート走行路上において熱転写シート17を正逆送りするシート送り機構とを備えている。また、カッティングプロッタは、シート送り機構と協働して模様等22のアウトラインをカットするカッティングプロッタ機構と、これら機構を統括制御するコントローラとを備えている。
そして、前記カッティングプロッタを用いたカッティング工程では、ユーザが前記コントローラから模様等22に対応する情報を入力し、カッティングプロッタを作動させる。すると、シート供給機構及びシート送り機構が駆動して、熱転写シート17をシート走行路に導入するとともに、その熱転写シート17が所定の寸法に切断される。続いて、シート送り機構及びカッティングプロッタ機構が駆動して模様等22のアウトラインに沿ったアウトラインカットが行われる。
このとき、模様等22のアウトラインカットは、熱転写シート17のシート本体21のみをカットするハーフカットであり、熱転写シート17に対しカッティングプロッタ機構のカッティングバイトをXY方向に相対的に切断移動させることにより行われる。この結果、例えば図4に示すような熱転写シート17が得られる。
次に、前記熱転写工程について説明する。この熱転写工程は、前記カッティング工程によって熱転写シート17に形成された模様等22を、サポータ本体12に熱転写する工程である。まず、図4に示すような熱転写シート17が、サポータ本体12の上面(正確には外周面、図1参照)に接触するように、サポータ本体12と熱転写シート17とを重ね合わせる。即ち、サポータ本体12の表面にホットメルト接着剤層20が配置され、そのホットメルト接着剤層20の上に弾性シート層19が配置されている。そして、その弾性シート層19の上に剥離シート18が配置され、剥離シート18が最も上となっている。
次に、アイロン及びプレス機等を用いて、剥離シート18の上から150〜180℃の温度と所定の圧力とをそれぞれ1〜15秒程度加えると、ホットメルト接着剤層20が溶融し、サポータ本体12を形成する織物の目地内に浸透していく。そして、自然冷却及び強制冷却等によりホットメルト接着剤層20が固化することにより、サポータ本体12の上面に弾性シート層19が接着される。本実施形態では、ホットメルト接着剤層20の厚みは30〜40μmとされているので、該ホットメルト接着剤層20の厚みを例えば1〜2mmとするようにした場合に比べて、早く固化する。
最後に、前記剥離工程について説明する。この剥離工程では、ホットメルト接着剤層20によりサポータ本体12の表面に熱融着された熱転写シート17の剥離シート18が弾性シート層19から剥離される。すると、図1〜図3に示すように、サポータ本体12の表面には模様等22を表示するシート本体21のみが視認可能となり、補強部材13付きのサポータ11が形成される。
シート本体21をサポータ本体12に複数枚重ね合わせるときも、前述したカッティング工程から剥離工程までの工程を繰り返すことにより、シート本体21をサポータ本体12の任意の部位に熱融着することができる。
(第1実施形態の作用)
図1及び図3に示すように、熱転写シート17のシート本体21が熱融着されたサポータ11を例えば膝15に装着するとき、前記シート本体21が膝15の内外側面に配置されるように装着する。このとき、膝15の内外側面がサポータ11により圧迫され、膝蓋骨16の左右が強固に保持される。本実施形態のシート本体21の模様等22は、膝蓋骨16の上面を被覆することなく、膝関節を折り曲げたときに、膝蓋骨16の上面のサポータ本体12が伸びるようになっており、屈伸しやすいようになっている。
さらに、膝15の内外側面に設けられたシート本体21が補強部材13として利用され、その曲げ剛性により膝関節の折り曲げ運動を制限する。これは、サポータ本体12を構成する糸が真直ぐに伸びきってしまう前に弾性シート層19が弾性限度に達することにより、サポータ11の伸びを抑制するからである。これにより、サポータ11に大きな力を加えて変形させても、弾性シート層19の弾性力により、サポータ11の伸びが抑制される。
このとき、サポータ本体12とシート本体21とが同時に曲げられるが、シート本体21の弾性力によって、膝15が伸びる方向へと作用し、膝関節の伸び運動を補助する。シート本体21の厚みや形状は所望する弾性力に応じて適宜定めればよく、特にシート本体21の幅、板状部分の面積、シート本体21の重ね合わせ枚数等を調節することにより、補強部材13としての弾性力を広い範囲で自由に設定することができる。また、弾性シート層19の弾性により、シート本体21は柔軟に伸縮するため、シート本体21の劣化及びひび割れ等が防止される。
(第1実施形態の効果)
本実施形態の熱転写シート17及びそれを利用したサポータ11によれば、以下のような効果を得ることができる。
・本実施形態の熱転写シート17は、剥離シート18、弾性シート層19及びホットメルト接着剤層20から構成されている。前記弾性シート層19は、ウレタン、アクリル、エステル等の伸縮性のある材料から構成されている。また、ホットメルト接着剤層20は、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等よりなる透明な層で、80〜250℃前後の融点を有している。このため、アイロン及びプレス機等を使用することにより、熱転写シート17を簡単にサポータ本体12に熱融着することができる。このため、補強部材13付きのサポータ11の製造作業は極めて簡便となり、特別な技能を有しない者でも容易にかつ効率的に製造することができる。該サポータ11の製造コストも抑えることができる。また、熱転写シート17のシート本体21は薄いシート状に形成されているため、サポータ本体12の表面においてシート本体21が大きく盛り上がることなく、見栄えをよくすることができる。
・熱転写シート17は、弾性シート層19を含む3層で構成されている。弾性シート層19の伸びは、該弾性シート層19の弾性限度に達するまで許容される。熱転写シート17に弾性シート層19を備えたことにより、該熱転写シート17を、伸縮性が必要とされるサポータ11の補強部材13として利用可能となる。このため、シート本体21を熱融着したサポータ11を膝15に装着して膝15の屈伸を行った際に、サポータ11は伸縮するものの、熱転写シート17のシート本体21が熱融着された部位の伸びは、弾性シート層19の弾性力により抑制される。このため、弾性シート層19による弾性力は膝15が伸びる方向へと作用し、これにより膝関節の伸び運動が補助される。さらに、弾性シート層19は弾性を有するので、膝関節の伸び運動によりサポータ11が伸びたとき、シート本体21(弾性シート層19)が切断する(ちぎれる)ことが抑制される。尚、弾性シート層19を備えていないシート本体21では、サポータ11の伸びに対応しきれず、切断する(ちぎれる)ことがある。
・熱転写シート17の弾性シート層19は所定色に着色されている。このため、熱転写シート17を色彩豊かにすることが可能である。また、複数色の熱転写シート17を用意して、それらをサポータ本体12の表面に適宜熱融着すれば、補強部材13付きのサポータ11の外観性を一層向上させることができる。
・さらに、弾性シート層19の弾性力の強さを色分けするようにした。例えば、赤色→青色→白色の順にシート本体21の弾性力を強くするようにした。このため、シート本体21の弾性力の強さを一目で識別することが可能となる。従って、弾性力の異なる複数種類の熱転写シート17を組み合わせて使用する場合において、サポータ11の製造効率及び品質を向上させることができる。
・シート本体21の重ね合わせ枚数を調節すると共に、弾性力の異なる複数種類の熱転写シート17を組み合わせて使用することにより、部位ごとに補強部材13の弾性力の異なるサポータ11が実現可能であり、ユーザの多様な要請に応えることができる。
・熱転写シート17は、剥離シート18、弾性シート層19及びホットメルト接着剤層20の3層から構成されている。このため、カッティングプロッタにより、弾性シート層19及びホットメルト接着剤層20から構成されているシート本体21のみをカットするハーフカットをすることができ、シート本体21を好きな模様等22に作成することができる。従って、補強部材13の形状も任意に設定することができ、該補強部材13、ひいてはサポータ11のデザインにバリエーションが持たせられる。そして、外観性も一層向上する。従来は補強部材13として不可能であった模様等22も形成可能であり、ユーザの多様な要請に応えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図6及び図7に基づいて説明する。本実施形態は熱転写シート17を腰用コルセットに熱融着した点で前記第1実施形態と異なる。従って、前記第1実施形態と同一の部材構成については同一の符号を付し、その重複した説明を省略する。
図6及び図7に示すように、装具としての腰用コルセット31は、左右方向に延びる帯状をなすコルセット本体32を備えている。一般に、人が歩行する場合には股関節周囲の筋肉(大臀筋、中臀筋、小臀筋等)が用いられるため、前記コルセット本体32は、腰部を巻着した際に腹圧を高めるようになっている。これは、腹圧を高めることにより体幹(胴部)をしっかり固定することができ、腰部への負担を軽減できるからである。コルセット本体32の一端には、面ファスナ33が備えられており、腰用コルセット31を腰に巻着けたときに、コルセット本体32の他端に備えられた生地の起毛面(図示略)が面ファスナ33と張り付くように形成されている。
コルセット本体32の内側面における中央部には腰骨圧迫部34が設けられている。該腰骨圧迫部34は弾力性を有するクッション材35をコルセット本体32の中に詰め込んだ状態で縫着することにより形成されている。該腰骨圧迫部34はコルセット本体32の内側に盛り上がっている。コルセット本体32の内側面において、腰骨圧迫部34の両外側には該腰骨圧迫部34を間に挟むようにして一対の腰横圧迫部36がそれぞれ設けられている。両腰横圧迫部36も前記腰骨圧迫部34と同様にそれぞれクッション材35が縫着されることにより形成されており、コルセット本体32の内側に盛り上がっている。
コルセット本体32の内側面において、腰横圧迫部36のさらに両外側の下部には一対の中臀筋圧迫部37がそれぞれ設けられている。両中臀筋圧迫部37は腰骨圧迫部34及び腰横圧迫部36と同様にクッション材35が縫着されることにより形成されており、コルセット本体32の内側に盛り上がっている。中臀筋圧迫部37は腰骨(図示略)に当接し、その当接状態において、コルセット本体32が中臀筋(図示略)を包み込み、保持するようになっている。コルセット本体32の内側面において、腰骨圧迫部34、腰横圧迫部36及び中臀筋圧迫部37に対応する部位には、それぞれ熱転写シート17のシート本体21が熱融着されている。該シート本体21は、補強部材13として腰骨圧迫部34、腰横圧迫部36及び中臀筋圧迫部37の部位の伸びをそれぞれ抑制するように熱融着されている。
(第2実施形態の作用)
腰用コルセット31を装着する際には、腰用コルセット31の腰骨圧迫部34を腰にあてがう。そして、コルセット本体32の左右両端をそれぞれ手で把持して全体を少し緊張(伸長)させながら腰骨にあたるようにコルセット本体32を前方に巻き回す。へその下付近にコルセット本体32の上縁部を位置させて該コルセット本体32の一端に設けた面ファスナ33を他端に設けた起毛面に押し付ける。これにより腹圧を高めることができる。このとき、腰骨圧迫部34、腰横圧迫部36及び中臀筋圧迫部37にそれぞれ熱融着されたシート本体21により、コルセット本体32が左右に引っ張られた状態でも、シート本体21の内面に備えられた弾性シート層19の弾性力以上に伸びないようになっている。このため、腰をかがめたときなどに、コルセット本体32に装着されたクッション材35が伸びて薄くなることなく所定の位置に保持される。
(第2実施形態の効果)
上記実施形態の熱転写シート17を利用した腰用コルセット31によれば、以下のような効果を得ることができる。
・本実施形態の腰用コルセット31には、中央部に腰骨圧迫部34、腰骨圧迫部34の両側に腰横圧迫部36、腰横圧迫部36の両外側の下部には中臀筋圧迫部37が形成されている。コルセット本体32の内側面において、腰骨圧迫部34、腰横圧迫部36及び中臀筋圧迫部37に対応する部位には、それぞれ熱転写シート17のシート本体21が熱融着されている。このため、シート本体21の弾性シート層19により、それぞれのクッション材35の伸びが抑制され、クッション材35の厚みを保持することができる。そして、中臀筋を効果的に圧迫し、股関節、骨盤の安定を図ることができる。また、クッション材35と接する腰骨圧迫部34、腰横圧迫部36及び中臀筋圧迫部37との接触状態がそれぞれ良好に保たれる。加えてシート本体21は、薄いシート状に形成されているため、直接人体に接触する部位にも、違和感無く熱融着して使用することができる。さらに、該シート本体21は、重ね合わせる枚数によって弾性力を調整することができるので、各人に最適な腰用コルセット31を低コストで、しかも効率的に製造することができる。
尚、第1及び第2実施形態では熱転写シート17をサポータ11及び腰用コルセット31に使用したが、スパッツ等の運動用衣料及び肘用サポータ等の装具に使用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
・剥離層と、接着剤層と、弾性シート層との厚み関係が、剥離層>接着剤層>弾性シート層となるように構成されている請求項1又は請求項2に記載の熱転写シート。剥離層は最終的に剥がしてしまい、接着剤層は熱融着により身体動作を補助する装具等の目地に染み込むため、最後に残る弾性シート層の厚みを最も薄くしたことにより、該弾性シート層を、例えば前記装具の表面に接着剤層により熱融着した場合、該弾性シートの厚みがより目立たなくなる。従ってより見栄えのよい装具を形成することができる。また、直接人体に接触する部位に弾性シート層を熱融着させたときも、より違和感なく装具を装着することができる。
第1実施形態のサポータを示す斜視図。 第1実施形態のサポータを示す平面図。 第1実施形態のサポータを示す正面図。 熱転写シートを示す平面図。 図4の熱転写シートにおける5−5断面図。 第2実施形態の腰用コルセットを示す平面図。 第2実施形態の腰用コルセットを示す正面図。
符号の説明
11…装具としてのサポータ、12…サポータ本体、13…補強部材、17…熱転写シート、18…剥離層としての剥離シート層、19…弾性シート層、20…接着剤層としてのホットメルト接着剤層、21…シート本体、31…装具としての腰用コルセット、32…コルセット本体、35…クッション材。

Claims (3)

  1. 身体の一部に装着されることにより身体動作を補助する布帛製の装具において、
    所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層が装具の表面における所定部位に位置するよう配置して熱融着させ、これにより身体動作を補助する補強部材を構成するようにした装具。
  2. 身体の一部に装着される布帛製のサポータ本体と、
    前記サポータ本体の表面における所定部位に設けられて身体の関節の動きを制限したり圧迫して関節を保持したりする補強部材とを備えたサポータにおいて、
    所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層がサポータ本体の表面における所定部位に位置するよう配置して熱融着させることにより、前記補強部材を構成するようにしたサポータ。
  3. 身体の一部に巻き付けるコルセット本体と、
    前記コルセット本体の内側に突出するように該コルセット本体の内部に配置されたクッション材とを備え、
    前記コルセット本体を身体の一部に巻いたときに前記クッション材が身体の所定部位に当たるように該クッション材の配置位置を設定するようにしたコルセットにおいて、
    所定形状に切断した弾性を有する弾性シート層とホットメルト接着剤層とからなるシート本体を、当該シート本体のうちホットメルト接着剤層が前記コルセット本体の内側面におけるクッション材に対応する部位に位置するよう配置して、熱融着させるようにしたコルセット。
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