JP5133797B2 - コンプレッションサポーター - Google Patents

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本発明は、伸縮性素材より成り膝部に着用し得る形態の本体を具備し、上記本体よりも伸縮性の低い低伸縮領域を本体に設け、上記低伸縮領域と本体の伸縮性の相違により膝関節部及び周囲筋腱をサポートするコンプレッションサポーターに関するものである。
膝部に着用する従来の筒状の伸縮性サポーターは、サポーター本体に織り込まれているゴムのパワー(ゴムの収縮力、即ち筋肉に対する圧迫強度)を変え、或いは織り方を変えることで患部に対する圧迫力、押圧力変化させる方式を取っている。しかしそれでは、膝関節の任意の箇所に必要な押圧力を加えることができないという問題があった。
例えば特開2001−70329号に示された膝関節サポーターは、オスグッド・シュラッター病に代表される膝蓋骨周囲の痛みに対し、膝蓋腱を圧迫することにより減弱させるために逆U字型のパッドを備えている。しかし、膝蓋骨はこれを吊り上げることにより大腿四頭筋の機能を補助するが、逆U字型では上記機能補助にはならない。特開2007−9362号は屈伸を繰り返してもずれにくい膝用サポーターを開示しており、前面上部部材の縦方向の伸長率A1、横方向の伸長率B1についてA1>B1、後面部部材の縦方向の伸長率A2、横方向の伸長率B2についてA2<B2に設定している。つまりサポーターの前面上部では縦に伸び易く、後面では横に伸び易い設定を与えているが、サポーターのずれ難さと本来の機能とは関係がない。
特開2001−70329号 特開2007−9362号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、膝蓋靭帯を圧迫し、かつ、膝蓋骨を保持して、膝関節を良好に固定するコンプレッションサポーターを提供することである。また、本発明の他の課題は、大腿骨及び周囲筋腱を圧迫することにより関節裂隙部に作用して、さらに、痛みを抑制可能なコンプレッションサポーターを提供することである。
前期の課題を解決するため、本発明は、伸縮性素材より成り膝部に着用し得る形態の本体を具備し、上記本体よりも伸縮性の低い低伸縮領域を本体に設け、上記低伸縮領域と本体の伸縮性の相違により膝関節部及び周囲筋腱をサポートするサポーターについて、
低伸縮領域として、膝蓋靭帯を圧迫し、かつ、膝蓋骨を吊り上げ、大腿四頭筋の機能を補助するために、膝蓋骨の下部を取り囲むほぼU字型に、本体正面に設けた正面吊り領域を具備し、また、大腿骨12及び周囲筋腱を圧迫するために、上記ほぼU字型の正面吊り領域の左右両端から上方へ連続して伸びる方向に、本体両側面に設けた側面圧迫領域を具備し、上記低伸縮領域は、樹脂より成る低伸縮性材料を本体に固着した構成を有するものとするという手段を講じたものである。
ここで膝関節の構造について説明しておく。図5に示すように、前十字靱帯11と後十字靱帯11′とから成る膝十字靭帯が上位の大腿骨12と下位の脛骨13の間に位置し、膝関節の前後にはそれぞれ半月板14、14′が位置し、脛骨13から大腿骨12へ至る膝蓋靭帯15及び大腿四頭筋腱16が伸び、それらに繋がっている膝蓋骨17が正面に位置している。背面において、18は腓腹筋、18′は足底筋、18″は膝窩筋を示す。膝十字靭帯は関節を安定させる機能を持ち、膝蓋骨17はいわゆる膝のお皿である。19、19′は関節軟骨であり、大腿骨12と脛骨13の骨端部にある。
このような構造を有する膝関節に適用するために、本発明に係るコンプレッションサポーターは、膝部に着用するために伸縮性素材より成る本体を具備している。本発明において使用する伸縮性素材は、伸縮性により着用部位を適切な力で締め付けるという機能を有しており、さらに要所を加圧すること或いは減圧することができる。本発明は、本体の上記の伸縮性による圧迫力で膝関節の必要部分或いは患部を加圧するものであり、その加圧の効果をより有効ならしめるために、本体よりも伸縮性の低い低伸縮領域を本体に設けるものである。本発明の説明においては、局所的な加圧を「押圧」と呼び、より広い範囲の加圧を「圧迫」と呼ぶことがある。
なお本体構造としては筒状の形態のものであれば、脚部を挿入可能であるので好都合である。しかしながら、筒状であることは絶対必要な条件ではなく、例えば脚部に巻き付ける形式で着用するものも使用時には筒状の形態を取り、同様の目的と効果を達成するものである。
本発明においては、低伸縮領域として、膝蓋靭帯を圧迫するために、膝蓋骨17の下部を取り囲むほぼU字型(或いはほぼV字型)に、本体正面に設けた正面吊り領域を具備している。低伸縮領域である正面吊り領域を、ほぼU字型に形成することにより、膝蓋骨を吊り上げ、大腿四頭筋を補助するものである。ここで大腿四頭筋の補助とは、それを構成する大腿直筋、外側広筋、内側広筋及び中間広筋の停止部である膝蓋骨の下端部を吊り上げ気味に押圧ないし圧迫してサポートすること、或いは屈曲伸展時における膝蓋骨の動きを補助することを意味する。
ほぼU字型の正面吊り領域によって膝蓋骨の左右両側を押さえ、かつ膝蓋骨を持ち上げ気味にサポートし、膝をしっかりと固定して、痛みなどの症状を緩和することができる。上記の正面吊り領域は、そのほぼU字型の正面中央部において不連続部分を有していても良い。不連続的な構造変化により、膝蓋骨の吊り上げ作用を調整することができる。
本発明において、上記低伸縮領域は低伸縮性材料を本体に固着一体化することによって構成されている。低伸縮性材料としては、例えばナイロン、ポリエステル、ウレタンなどの樹脂材料を使用することができ、特にはウレタン系の樹脂材料が適している。低伸縮性材料を本体に固着一体化する方法としては、例えば接着、貼着或いは印刷…等の方法を取ることができる。また、低伸縮性材料の固着方法として、あらかじめ樹脂を用いて低伸縮領域の形状に作りそれを本体に転写するような方法も取り得る。本発明において「伸縮性が低い」或いは「低伸縮性」とは、本体の伸縮性と同程度の伸縮性を上限とし、伸びないものを下限とし、その間の範囲における伸縮性を言うものとする。
U字型の部分は適切な幅に形成することによって、大腿骨の下端部及び周囲筋腱をより良く圧迫することを期待できる。また、正面吊り領域をほぼU字型に設けて膝蓋骨の下を圧迫し、左右両横を押さえ、膝ストレスをサポートすることができ、それによって、オスグッド・シュラッター病並びに膝蓋靭帯の炎症の予防及び膝関節の保護に効果があるとの知見が、経験的に得られている。
上記は最小限度の要件であり、これらに加えて大腿骨12及び周囲筋腱を圧迫するために、上記ほぼU字型の正面吊り領域の左右両端から上方へ連続して伸びる方向に、本体両側面に設けた側面圧迫領域を具備することができる。この側面圧迫領域は内側側副靭帯及び外側側副靭帯を圧迫し、歩行及び運動における膝関節機能向上の効果がある。側面圧迫領域は正面吊り領域のU字型に連なって上部後方へ緩やかに湾曲する形状とし、それによって機能とデザインの融合を図っている。
上記の正面吊り領域を安定させるために、正面吊り領域の下部にほぼ並行するように配置した正面補助領域を具備することは望ましい構成である。正面補助領域は本体の正面において、脛骨骨端の膨大部下位に配置されることを予定しており、膝関節を圧迫するときの安定性を向上し、位置ずれを防止するために効果的である。さらにこの部分は東洋医学における三里のツボのある部位であり、これを押圧することにより疲労を軽減することができ、また西洋医学においては下腿前面の筋である前脛骨筋の起始部に当たり、押圧により筋疲労を軽減する効果がある。なお正面補助領域も、正面吊り領域と同じように正面中央部において不連続部分を有していて良い。
上記正面吊り領域と共に膝蓋靭帯を圧迫するために、ひざ裏側における周方向に、本体背面に設けた背面圧迫領域を具備することも、また望ましい構成である。上記背面圧迫領域と正面吊り領域は、大腿骨と脛骨との間の関節裂隙部に位置して当該部分をリング状に圧迫し、かつサポート力を強化する。また、膝関節の屈曲伸展運動時に、くの字状に曲がる膝関節の動きを妨げないように横に細長い形状を有しており、屈曲時にも関節裂隙部にとどまり易く位置ずれし難い。背面圧迫領域と正面吊り領域が、それぞれの端部において連続していない場合、間隔が開くほど膝関節の屈伸動作における抵抗と、関節裂隙部に対するリング状の圧迫力は小さくなる。
正面吊り領域を安定させるために、正面吊り領域とほぼ並行するように配置した正面補助領域を有するとともに、背面圧迫領域とほぼ並行するように配置した背面補助領域を具備することができる。正面補助領域と背面補助領域は、サポーターの着用位置を安定さ
せ、位置ずれを防止する効果がある。背面補助領域は、また、腓腹筋、ヒラメ筋、足底
筋、膝窩筋及び後脛骨筋から成る下腿後面の筋を圧迫し得るが、特に腓腹筋に対する強いサポート力を期待することができ、具体的には腓腹筋18の起始部内方即ち起始部の少し下の隆起し始めた部分を押圧することにより、肉離れの防止効果及び筋肉痛の軽減効果を期待することができる。このため、背面補助領域は、腓腹筋の起始部近傍を囲むように湾曲した形状に形成することが望ましく、それを後面にて下部へ緩やかに湾曲する形状とすることによって、機能とデザインの融合を図るものとする。
正面吊り領域と背面圧迫領域は、夫々の端部にて繋がった構造に形成しても良い。その場合でも繋がった部分における伸縮性は正面吊り領域、背面圧迫領域の各領域部分よりも明瞭に高い(伸縮し易い)ことが必要である。正面吊り領域と背面圧迫領域が両端部にて繋がった構成を取る場合には関節裂隙部に対するサポート力が強くなり、両端部が繋がらずに離れるほど関節裂隙部に対するサポート力は弱くなる。
さらに、膝関節の動きを安定させるために、左右の側面圧迫領域から、内側へ伸びる突出部を具備することができる。突出部により内外側面(左右側面)の側副靭帯を固定し、関節の可動性を安定させることになる。そして正面吊り領域から側面圧迫領域の上部に及ぶU字の全体を安定的にサポートするため、正面吊り領域の膝蓋骨の吊り上げを補助することも期待できる。この突出部は下方ほど膝蓋骨に近付いて大腿四頭筋の起始部付近を圧迫し、上方ほど大腿四頭筋の中間部に近付くことになるが、上方の位置でもまた下方の位置でも大腿四頭筋に対するサポート力を強化し、運動機能を向上し、筋肉痛を軽減し、また、大腿四頭筋の肉離れによる損傷を予防することが期待される。なお突出部についてはその本数を増すこと、幅広くすること、或いは内側へ伸びて繋がることなどにより圧迫力は強くすることができる。

本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、ほぼU字型の正面吊り領域と、背面吊り領域により適切に膝蓋靭帯を圧迫し、かつ、膝蓋骨を保持して、膝関節を良好に固定し得るコンプレッションサポーターを提供することができる。また、本発明によれば、上記に加え大腿骨、脛骨及び周囲筋腱を圧迫することにより関節裂隙部に作用して、痛みを軽減し得るコンプレッションサポーターを提供することができる。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は、本発明に係るコンプレッションサポーター10の一例に関するもので、図1Aは正面側を、図1Bは背面側を示している。図において、20は本体を示しており、伸縮性素材より成り膝部に着用し得るように、下部が上部よりも細く形成されたテーパー円筒状の形態を有している。
上記の本体20は、綿、毛、アクリル、ポリエステル、ナイロンなどを素材とする非伸縮性繊維及びゴムなどの伸縮素材又はその他の伸縮性繊維などを使用して、上記のテーパー円筒状の形態に編織したものである。例示したサポーター10の場合、円筒の軸方向には伸びにくく、円周方向には伸び易い編織構造を持っており、着用中、この伸縮性により膝関節及びその周囲腱筋を加圧するものである。本体20の編織構造は全体として均等なものでも良いが、図示の例の場合は上下方向の緊張及び通気性保持を目的とした緊張部分21を後面のほぼ中央部に設けている。従って、膝部に着用しない自然な状態においてもややくの字状に湾曲し、図5に示した膝関節に適合した形状となり、着用状態における負担の軽減に寄与する。
本発明においては、上記の構成を有する本体20の要所に本体よりも伸縮性の低い低伸縮領域を本体に設け、上記低伸縮領域と本体20の伸縮性の相違により膝関節部及び周囲筋腱をサポートする。そのために必要な第1の要素として、膝蓋靭帯15を圧迫するために本体正面に設けた正面吊り領域22を具備する。正面吊り領域22は、膝蓋骨17の下部を取り囲む湾曲部を有するほぼU字型(或いはほぼV字型)に設けられており、膝蓋骨17の下部を取り囲む湾曲部を有することにより、前述のように膝蓋骨17を吊り上げ、大腿四頭筋に好適な作用を及ぼすものである。この低伸縮領域と本体20には、中央部に不連続部分d1を設けることができる。不連続部分d1は、この部分に低伸縮領域を設けないことにより、膝蓋骨17の吊り上げ作用の強弱を調整することができる。
本発明に係るサポーター10では、正面吊り領域22の左右両端から上方へ連続して伸びる方向に、本体両側面に設けた左右の側面圧迫領域23、24を具備する。左右の側面圧迫領域23、24は、正面吊り領域22にそれぞれの端部にて接続しており、Uの字の縦線に相当する部分になる。従って正面吊り領域22と左右の側面圧迫領域23、24で囲まれた囲繞部分25には膝蓋骨17が収まり、そのために囲繞部分25は、膝蓋骨17の形態に適合した形状に形成する。
左右の側面圧迫領域23、24は、大腿骨及び周囲筋腱を圧迫するために設けられており、特に機能とデザインの融合を図るように、正面の左右両側から側面の左右後ろ上方及び下方へ向かって伸びるように、緩やかな弧を描いている。この弧状曲線は、膝の屈曲進展運動を考慮し、特に膝の屈曲する方向へ湾曲させたもので、内側側副靭帯、外側側副靭帯を圧迫し、歩行及び運動における膝関節機能の向上を意図している。また、左右の側面圧迫領域23、24は下方にも伸びており、後述するように下位の低伸縮領域とも関係を持っている。
26は正面補助領域を示しており、正面吊り領域22に対する安定性を向上させるために、正面吊り領域22の下部に、間隔をおいてほぼ並行するように配置したものである。正面補助領域26は本体20の正面において、脛骨骨端の膨大部下位に配置され、膝関節を圧迫するときの安定性を向上し、位置ずれを防止する。この領域は、東洋医学における三里のツボのある部位に当たり、押圧により筋疲労を軽減する目的もある。なお正面補助領域26についても、正面吊り領域22と同じように正面中央部において不連続部分d2を設けることができる。
27は本体背面に具備している横に細長い背面圧迫領域を示す。背面圧迫領域27は、上記正面吊り領域22と共に膝蓋靭帯15を圧迫するために、ひざ裏側において周方向に設けられており、正面吊り領域22とともに、大腿骨と脛骨との間の関節裂隙部に位置して当該部分をリング状に圧迫し、膝蓋骨17の下位においてサポーターとしてのサポート力を強化する。正面吊り領域22と背面圧迫領域27は、それぞれの端部にて繋がった構成を具備することもできる。この符号jで示す繋がり部分を設けることにより、関節裂隙部に対するサポート力を強化することができる。
28は背面補助領域を示しており、当該領域28は正面吊り領域22を安定させるために、背面圧迫領域27の下位に位置するように配置されている。背面補助領域28は、腓腹筋の上部の起始部内方を囲むようにほぼ逆U字型又は逆V字型に湾曲した形状に形成されており、腓腹筋の上部を直に加圧することができる。この背面補助領域28も、特に機能とデザインの融合を図るように、背面の中央部から左右両側の下方へ向かって伸びるように、緩やかな弧を描いている。
既に一部触れたように、左右の側面圧迫領域23、24は下方にも正面補助領域26及び背面補助領域28を越えて伸びている。図示の例において、左右の側面圧迫領域23、24の下端はほぼ逆U字型又は逆V字型に湾曲した背面圧迫領域28の下端よりも下位にまで達し、下端部29、30近くにおいて後方へ緩く湾曲して終わっている。そして、この左右の側面圧迫領域23、24は正面補助領域26の両端部とも繋がっており、このため左右の側面圧迫領域23、24と正面補助領域26から成る四角い枠で囲まれた低伸縮性領域31が形成されているので、この部分では伸縮性が最も低くなる。
左右の側面圧迫領域23、24は、それぞれ内側へ伸びる突出部32、33を具備することができる。この左右の突出部32、33は膝関節の動きを安定させるために、左右の側面圧迫領域23、24の上端部付近から内方に突出して接近する。左右の突出部32、33は先端部にて繋がっていても良く、その場合、上部においても枠で囲まれた低伸縮領域が形成されることになる。
正面吊り領域22を始めとして上記のように説明した各低伸縮領域は、樹脂より成る低伸縮性材料34を本体20に固着した構成を有している。より詳細に図示した図4を参照して説明すると、図4において、35、36は縦糸と横糸などから成る編織構造を示しており、37は固着手段を示している。樹脂より成る低伸縮性材料34は、本体20に固着すると固着手段37が上記編織構造35、36の組織内に入り込んで密着状態になり、一体化することにより、本体本来の伸縮性を制限して、低伸縮性を備えた領域に変えることになる。
低伸縮性材料34は、例えば上記正面吊り領域22の形状にあらかじめ形成され、それを本体20の表面に固着手段37を用いて固着する。図4Aに示す例では、低伸縮性材料34の下面に固着手段37があらかじめ固着されている。そして、図示の例の場合、本体20は綿糸及び合成繊維糸を周方向に伸縮性を持つように編織したもので、低伸縮性材料34はウレタン系樹脂材料のフィルムより成る多層構造を有し、固着手段37には上記ウレタンフィルムより成る多層構造の内の一部を用いて本体20に固着させている。しかしこれは一例であり、固着手段37として接着剤を本体20の表面に塗布すること、また、シート状の接着剤を用いることは普通に行われる。さらに、本体20の材質と低伸縮性材料34の材質に親和性があり、かつ熱溶着性樹脂を用いる場合には直接本体20に低伸縮性材料34を熱溶着する手段も選択し得る周知の事項である。このように本発明においては何れの固着手段を採用しても良い。
このように構成されている本発明のコンプレッションサポーター10は、テーパー筒状の本体20の上部から足先を差し込むとともに、正面吊り領域22と左右の側面圧迫領域23、24で囲まれた囲繞部分25が膝蓋骨17の位置と一致するように配置を調整して使用する(図2及び図3参照)。膝関節は伸縮性素材より成る本体20によってサポートされ、本体正面にほぼU字型に設けた正面吊り領域22によって膝蓋骨17の下部を取り囲まれて固定され、また、他の低伸縮領域23、24、25、26、27、28は正面吊り領域22による加圧を助け、共同して膝関節の固定ないしは膝関節に関係する筋腱に作用する。
本発明は膝部に着用するためのサポーターであるが、膝のほかにも人体の他の関節部分に着用するサポーターに転用できる可能性がある。他の関節としては、ひじ(肘)、手首及び足首が対象となる部分であり、何れも「膝蓋骨17」に相当する部分を持っていないためにこれら全てに適用できるものとして本発明を記述することは困難であるが、特にひじ(肘)の場合には「肘頭」U字型の正面吊り領域で取り囲み、かつ吊り上げ気味にサポートする対象となる。また、足首については腓骨外果、脛骨内果の膨らみがサポートする対象となり、手首については尺骨頭又はとう骨の遠位骨端がサポートする対象となり得る。
本発明に係るコンプレッションサポーターの一例を示すもので、Aは正面斜視図、Bは背面斜視図である。 同上の説明図で、Aは正面図、Bは背面図である。 同上使用状態を示すものでAは正面図、Bは斜視図である。 同じく要部を拡大して示す断面図で、Aは固着前の、Bは固着後の図である。 本発明に係るコンプレッションサポーターを着用する膝部の断面図である。
符号の説明
10 コンプレッションサポーター
11 前十字靱帯
11′後十字靱帯
12 大腿骨
13 脛骨
14、14′ 半月板
15 膝蓋靭帯
16 大腿四頭筋腱
17 膝蓋骨
18 腓腹筋
18′ 足底筋
18″ 膝窩筋
20 本体
21 通気部分
22 正面吊り領域
23、24 側面圧迫領域
25 囲繞部分
26 正面補助領域
27 背面圧迫了域
28 背面補助領域
29、30 下面部
31 低伸縮性領域
32、33 左右突出部
34 低伸縮性材料
35、36 編織構造
37 固着手段

Claims (8)

  1. 伸縮性素材より成り膝部に着用し得る形態の本体を具備し、上記本体よりも伸縮性の低い低伸縮領域を本体に設け、上記低伸縮領域と本体の伸縮性の相違により膝関節部及び周囲筋腱をサポートするサポーターであって、
    低伸縮領域として、膝蓋靭帯を圧迫し、かつ、膝蓋骨を吊り上げ、大腿四頭筋の機能を補助するために、膝蓋骨の下部を取り囲むほぼU字型に、本体正面に設けた正面吊り領域を具備し、
    また、大腿骨及び周囲筋腱を圧迫するために、上記ほぼU字型の正面吊り領域の左右両端から上方へ連続して伸びる方向に、本体両側面に設けた側面圧迫領域を具備し、
    上記低伸縮領域は、樹脂より成る低伸縮性材料を本体に固着した構成を有している
    コンプレッションサポーター。
  2. 正面吊り領域を安定させるために、正面吊り領域の下部にほぼ並行するように配置した正面補助領域を具備している請求項1記載のコンプレッションサポーター。
  3. 正面吊り領域と共に膝蓋靭帯を圧迫するために、ひざ裏側における周方向に、本体背面に設けた背面圧迫領域を具備している請求項1記載のコンプレッションサポーター。
  4. 正面吊り領域を安定させるために、背面圧迫領域の下位に位置するように配置した背面補助領域を具備し、背面補助領域は、腓腹筋の起始部内方を囲むように湾曲した形状に形成されている請求項1記載のコンプレッションサポーター。
  5. 正面吊り領域と背面圧迫領域は、それぞれの端部にて繋がった構成を具備している請求項1記載のコンプレッションサポーター。
  6. 大腿四頭筋の圧迫のために、左右の側面圧迫領域から、内側へ伸びる突出部を具備している請求項1記載のコンプレッションサポーター。
  7. ほぼU字型の正面吊り領域及びそれとほぼ平行する正面補助領域の両方または一方は中央部に不連続部分を有している請求項1又は3記載のコンプレッションサポーター。
  8. 低伸縮性材料はウレタン系の樹脂材料より成り、本体の表面に、貼着手段、接着手段又は印刷手段のいずれかを固着手段として固着されている請求項1記載のコンプレッションサポーター。
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