JP5540222B2 - 鉄鋼スラグ肥料の製造方法及びこれによって製造された鉄鋼スラグ肥料 - Google Patents

鉄鋼スラグ肥料の製造方法及びこれによって製造された鉄鋼スラグ肥料 Download PDF

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Description

本発明は、遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法及びこれによって製造された鉄鋼スラグ肥料に関する。
一般に、鉄鋼スラグとしては、例えば、2CaO・SiO2を主成分とする転炉スラグ,CaO・Al23・SiO2や2CaO・MgO・SiO2を主成分とする高炉スラグ等があるが、カルシウム、鉄、珪酸分等を多く含有するので、鉄鋼スラグ肥料として広く利用されている。特に、転炉から発生する転炉スラグのように遊離酸化カルシウムを含有する原料においては、水中崩壊性に劣ることから、これを改善する製造方法が提案されている。
従来、この種の鉄鋼スラグ肥料の製造方法としては、例えば、特許文献1(特開2001−158685号公報)に記載された技術が知られている。これは、特に、転炉から発生する転炉スラグのように遊離酸化カルシウムを比較的多く含有する鉄鋼スラグを主原料とし、これを粉体に粉砕し、この鉄鋼スラグの粉体に、糖類及び澱粉質粉末を混合したバインダを添加して混合し、例えば皿型造粒機で水を噴霧して粒径が1〜4mmになるまで造粒し、その後、乾燥して製造している。これにより、水中崩壊性の改善を図っている。
特開2001−158685号公報
ところで、この従来の製造方法によって製造される鉄鋼スラグ肥料にあっては、糖類及び澱粉質粉末を混合したバインダを用いることにより、水中崩壊性の改善を図ってはいるが、必ずしも、十分ではなく、また、水中崩壊性が良くても、この性質とは相反する性質であって、土壌に散布する前の保存中において崩壊しにくい性質である保存中の所謂長期安定性においては、保証が得られないという問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、水中崩壊性をより一層改善するとともに、同時に保存中の長期安定性も改善し、品質の向上を図った鉄鋼スラグ肥料の製造方法及びこれによって製造された鉄鋼スラグ肥料を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の鉄鋼スラグ肥料の製造方法は、遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法であって、上記鉄鋼スラグを粉体に粉砕する粉砕工程と、該鉄鋼スラグの粉体をバインダを用いて造粒する造粒工程とを備えた鉄鋼スラグ肥料の製造方法において、
上記粉砕工程の前及び/または後に、上記鉄鋼スラグを所要期間放置するエージング工程を備えた構成としている。
これにより、図3に示すように、遊離酸化カルシウム(f−CaO)を含有する鉄鋼スラグの場合、エージング工程においては、例えば、もともと存在する遊離酸化カルシウム(f−CaO)の他に、トリカルシウムシリケート(3CaO・SiO2)がダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)と遊離酸化カルシウム(f−CaO)に分解して、新たに遊離酸化カルシウム(f−CaO)が生じるが、これらの遊離酸化カルシウム(f−CaO)は水分に接触して、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化し、更に、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が二酸化炭素(CO2)と反応して炭酸カルシウム(CaCO3)に変化して、効率よく安定化させられ、これに起因して、造粒後の製品においては、水中崩壊性がより一層改善されるとともに、保存中の長期安定性も改善され、即ち、水中崩壊性と長期安定性とが同時に向上させられるようになる。
水中崩壊性が改善される理由は、造粒工程において、バインダと水酸化カルシウムとの水に溶けやすい複合体が形成されやすくなるからと考えられる。また、長期安定性が改善される理由は、保存中において、もともと存在する遊離酸化カルシウムと、トリカルシウムシリケートの分解によって生じる遊離酸化カルシウムが、大気中の水と反応して水酸化カルシウムとなる際に体積が膨張し、粒の崩壊を引き起こすために、安定性が害されるが、エージング工程においては、トリカルシウムシリケートと遊離酸化カルシウムの総量が少なくなるために、粒の崩壊が生じにくくなるためと考えられる。
そして、必要に応じ、上記エージング工程として、上記鉄鋼スラグを大気中に少なくとも30日以上保持する大気エージング工程を含む構成としている。望ましくは、60日以上である。遊離酸化カルシウムが十分に反応させられ、確実に安定化させられる。
この場合、上記大気エージング工程を、最大径DをD≦40mmした鋼スラグを屋外に晒す構成にしたことが有効である。鉄鋼スラグの径Dを、D≦40mmに小さくしているので、遊離酸化カルシウムが十分に反応させられ、確実に安定化させられる。
また、必要に応じ、上記エージング工程として、上記鉄鋼スラグを水蒸気雰囲気下に少なくとも24時間以上保持する水蒸気エージング工程を含む構成としている。水蒸気エージング工程は、単独でも良いし、大気エージング工程と併用しても良い。高温の水蒸気により、積極的に水分が導入されるので、遊離酸化カルシウムが十分に反応させられ、より一層、確実に安定化させられる。
更に、必要に応じ、上記水蒸気エージング工程を、最大径DをD≦40mmにした鉄鋼スラグの集合体を処理面に載置し、該集合体にシートを被覆し、接地面から水蒸気噴射して行なうことが有効である。装置を簡易にすることができるとともに、鉄鋼スラグの径Dを、D≦40mmに小さくしているので、遊離酸化カルシウムが十分に反応させられ、確実に安定化させられる。
そしてまた、必要に応じ、上記エージング工程後の遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90とする構成としている。
この数値範囲において、造粒後の製品においては、水中崩壊性がより一層改善されるとともに、保存中の長期安定性も改善され、即ち、水中崩壊性と長期安定性とが同時に向上させられるようになる。
詳しくは、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウムの割合が、5〜20:5〜25:60〜90において、水中崩壊性と長期安定性とが同時に向上させられるのは、種々の実験に基づき、以下の理由によるものと考えられる。
1.水中崩壊性について
バインダが例えば糖類を含むものである場合、遊離酸化カルシウムは、造粒時にバインダ中の水分と反応して速やかに水酸化カルシウムとなる。更に、水酸化カルシウムは、バインダ中の糖と反応してカルシウムと糖の複合体(カルシウムサッカレートなど)を形成する。カルシウムサッカレートは、水酸化カルシウムや炭酸カルシウムと比べて水に溶けやすいため、水中崩壊性が向上すると考えられる。遊離酸化カルシウムと水酸化カルシウムの割合が少ないと、カルシウムサッカレートの量が低下するため、水中崩壊性は改善できない。
また、遊離酸化カルシウムと水酸化カルシウムの割合が多すぎると、カルシウムサッカレートが過剰に生成するため、バインダを通常の1.5倍程度使用しなければ造粒できず、また、バインダ使用量が増えすぎるため、かえって水中崩壊性は低下する。
2.長期安定性について
トリカルシウムシリケートと遊離酸化カルシウムが多く含まれていると、粒状化後の長期安定性が低下すると考えられる。これは粒状化後の保存中において、もともと存在する遊離酸化カルシウムに加えて、トリカルシウムシリケートの分解によって生じる遊離酸化カルシウムが、大気中の水と反応して水酸化カルシウムとなる際に体積が膨張し、粒の崩壊を引き起こすためである。エージング工程において、遊離酸化カルシウムの含有量が増加する場合があるが、それはトリカルシウムシリケートの分解によって遊離酸化カルシウムが生じたためであり、トリカルシウムシリケートと遊離酸化カルシウムの総量は減少していると考えられ、その結果、保存中の粒の崩壊は生じにくくなる。後述の実験の結果から、遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比において、遊離酸化カルシウムの割合が55重量%以下とすることが望ましい。より望ましくは、水中崩壊性も同時に改善することから、20重量%以下が良い。
また、必要に応じ、上記粉砕工程において、上記鉄鋼スラグの粒径γを、γ≦0.3mmにしている。造粒を容易に行なうことができる。
更に、必要に応じ、上記造粒工程において、上記バインダを糖類を含んで構成し、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにすることが有効である。これにより、造粒が確実に行なわれる。
より具体的には、遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法において、
上記鉄鋼スラグの原料として、その最大径DがD≦40mmに破砕されたものを用い、
上記鉄鋼スラグを、水蒸気の雰囲気下に少なくとも24時間以上保持する水蒸気エージング工程と、
該水蒸気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを少なくとも30日以上大気中に保持し、該鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比が、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90になるようにする大気エージング工程と、
該大気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを乾燥する乾燥工程と、
該乾燥工程後に、上記鉄鋼スラグを、その粒径γがγ≦0.3mmの粉体に粉砕する粉砕工程と、
該粉砕工程後に、上記鉄鋼スラグの粉体を糖類を含んで構成されたバインダを用いて造粒し、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにする造粒工程とを備えた構成としている。
また、別の具体的構成は、遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法において、
上記鉄鋼スラグの原料として、その最大径DがD≦40mmに破砕されたものを用い、
上記鉄鋼スラグを、その粒径γがγ≦0.3mmの粉体に粉砕する粉砕工程と、
該粉砕工程後に、上記鉄鋼スラグを少なくとも30日以上大気中に保持し、該鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比が、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90になるようにする大気エージング工程と、
該大気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを乾燥する乾燥工程と、
該乾燥工程後に、上記鉄鋼スラグの粉体を糖類を含んで構成されたバインダを用いて造粒し、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにする造粒工程とを備えた構成としている。
本発明の鉄鋼スラグ肥料の製造方法及び鉄鋼スラグ肥料によれば、エージング工程を設けたので、遊離酸化カルシウムを、水酸化カルシウムに変化させ、更に、水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変化させる反応を生じさせて、原料を効率よく安定化させることができるので、これに起因して、造粒後の製品において、水中崩壊性をより一層改善することができるとともに、保存中の長期安定性も改善させることができ、即ち、水中崩壊性と長期安定性とを同時に向上させ、品質の向上を図ることができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法及びこれによって製造された鉄鋼スラグ肥料について詳細に説明する。
図1には、本発明の第一の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法を示している。
この鉄鋼スラグ肥料の製造方法が用いる鉄鋼スラグは、転炉から発生し、2CaO・SiO2を主成分とするとともに、遊離酸化カルシウムを含有する転炉スラグであり、遊離酸化カルシウム(f−CaO),水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び炭酸カルシウム(CaCO3)の総合量を3〜30重量%含有する。実施の形態では、総合量が3〜10重量%含有するものを用いた。
第一の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法の構成は、破砕工程(1)、水蒸気エージング工程(2)、大気エージング工程(3)、乾燥工程(4)、粉砕工程(5)、造粒工程(6)、乾燥工程(7)を備えている。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)破砕工程
鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmに破砕する。
(2)水蒸気エージング工程
この工程では、鉄鋼スラグを水蒸気雰囲気下に所要期間保持する。詳しくは、破砕した鉄鋼スラグの集合体1を屋外の処理面2に載置し、集合体1にシート3を被覆する。接地面2には水蒸気を噴射する水蒸気噴射管4が設けられており、この水蒸気噴射管4から水蒸気噴射して行なう。水蒸気の温度Tは、T=100℃〜300℃に設定されている。実施の形態ではT=110℃にしている。
そして、鉄鋼スラグを水蒸気雰囲気下に少なくとも24時間以上保持する。実施の形態では、4日間保持した。
(3)大気エージング工程
この工程では、鉄鋼スラグを大気中に所要期間保持する。詳しくは、水蒸気処理後の鉄鋼スラグを屋外の別の接地面2に移動し、厚さ10cm程度に広げて大気に晒す。この状態で、少なくとも30日以上保持する。この場合、適時に成分分析を行なって管理し、鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90になるようにした。実施の形態では、2ヶ月間保持した。
尚、この場合、鉄鋼スラグの炭酸カルシウム化を促進させるために、必要に応じ、炭酸水素カリウム等の促進剤を鉄鋼スラグ中に添加しても良い。また、この場合、大気エージング工程は、屋外で行なったが、屋内で行なうこともできる。屋内放置の場合、湿度は、外気と同じにし、あるいは、例えば、湿度100%条件下にするなど、強制的に調整してよい。
(4)乾燥工程
鉄鋼スラグを、ロータリーキルン等の乾燥機により乾燥し、水分率を1重量%以下にした。
(5)粉砕工程
乾燥した鉄鋼スラグを、ボールミル等の粉砕機により粉砕し、鉄鋼スラグの粒径γを、γ≦0.3mmにした。
(6)造粒工程
この工程では、鉄鋼スラグの粉体をバインダを用いて造粒する。造粒機としては、皿型やドラム型の転動造粒機、あるいは、押し出し造粒機など適宜のものが用いられる。実施の形態では、皿型造粒機を用いた。また、バインダとしては、糖類を含んだものが用いられる。糖類としては、例えば砂糖、異性化糖、水飴、廃糖蜜等、適宜のものが用いられる。馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉等の澱粉質粉末が混合されていても良い。実施の形態では、糖類の水溶液を用いた。詳しくは、糖類の25%水溶液を用いた。その添加量は、粒状肥料原料に対し固形物量として、5〜25重量%、望ましくは、10〜20重量%である。
そして、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにした。
(7)乾燥工程
最後に造粒した粒状物を、ロータリーキルン等の乾燥機により乾燥し、水分率を1重量%以下にし、製品とした。
このようにして製造された鉄鋼スラグ肥料においては、エージング工程を設けたので、遊離酸化カルシウムを、水酸化カルシウムに変化させ、更に、水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変化させる反応を生じさせて、原料を効率よく安定化させることができるので、これに起因して、造粒後の製品において、水中崩壊性をより一層改善することができるとともに、保存中の長期安定性も改善させることができ、即ち、水中崩壊性と長期安定性とを同時に向上させ、品質の向上を図ることができる。
図2には、本発明の第二の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法を示す。この実施の形態が用いる鉄鋼スラグは、上記と同様に、転炉から発生し、2CaO・SiO2を主成分とするとともに、遊離酸化カルシウムを含有する転炉スラグであり、遊離酸化カルシウム(f−CaO),水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び炭酸カルシウム(CaCO3)の総合量を3〜30重量%含有する。実施の形態では、総合量が3〜10重量%含有するものを用いた。
第二の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法の構成は、破砕工程(1)、粉砕工程(2)、大気エージング工程(3)、乾燥工程(4)、造粒工程(5)、乾燥工程(6)を備えている。以下、各工程について詳細に説明する。
(1)破砕工程
鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmに破砕する。
(2)粉砕工程
鉄鋼スラグを、ボールミル等の粉砕機により粉砕し、鉄鋼スラグの粒径γを、γ≦0.3mmにした。
(3)大気エージング工程
この工程では、鉄鋼スラグを大気中に所要期間保持する。詳しくは、粉砕した鉄鋼スラグの集合体を、大気に触れる状態で屋内に、少なくとも30日以上保持する。この場合、適時に成分分析を行なって管理し、鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90になるようにした。実施の形態では、8ヶ月間保持した。
(4)乾燥工程
鉄鋼スラグを、ロータリーキルン等の乾燥機により乾燥し、水分率を1重量%以下にした。
(5)造粒工程
この工程では、上記と同様に、鉄鋼スラグの粉体をバインダを用いて造粒する。造粒機としては、皿型やドラム型の転動造粒機、あるいは、押し出し造粒機など適宜のものが用いられる。実施の形態では、皿型造粒機を用いた。また、バインダとしては、糖類を含んだものが用いられる。糖類としては、例えば砂糖、異性化糖、水飴、廃糖蜜等、適宜のものが用いられる。馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉等の澱粉質粉末が混合されていても良い。実施の形態では、糖類の水溶液を用いた。詳しくは、糖類の25%水溶液を用いた。その添加量は、粒状肥料原料に対し固形物量として、5〜25重量%、望ましくは、10〜20重量%である。
そして、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにした。
このようにして製造された鉄鋼スラグ肥料においても、エージング工程を設けたので、遊離酸化カルシウムを、水酸化カルシウムに変化させ、更に、水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変化させる反応を生じさせて、原料を効率よく安定化させることができるので、これに起因して、造粒後の製品において、水中崩壊性をより一層改善することができるとともに、保存中の長期安定性も改善させることができ、即ち、水中崩壊性と長期安定性とを同時に向上させ、品質の向上を図ることができる。
次に、本発明の実施例を示す。実施例では、鉄鋼スラグとして、塊状の転炉スラグを用いた。成分表を図4に示す。転炉スラグ元素組成は蛍光X線分析装置(Philips社製、MagixPro)で分析した。遊離酸化カルシウム(f−CaO),水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び炭酸カルシウム(CaCO3)の総合量は、4.6〜8.1重量%含有するものを用いた。
図5に示すように、下記の実施例1〜21において、鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、種々に設定した。そして、比較例1,2とともに、水中崩壊性の比較試験及び長期安定性の比較試験を行ない、評価した。
<実施例1〜18>
上記第一の実施の形態に沿って作成したものであり、鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmになるよう破砕し、水蒸気エージング工程で、温度T=110℃の水蒸気雰囲気に4日間保持した。また、造粒工程では、皿型造粒機に調製した試料500gを入れ、糖類の造粒剤25%水溶液を約60ml添加しながら造粒した。造粒後温度200℃で約15分間乾燥した。これをふるい分けし、粒径2〜8mm程度の粒を得た。
そして、各実施例においては、大気エージング工程での条件を変えた。
実施例1 2ヶ月湿度100%保管(炭酸水素カリウム0.1重量%添加)
実施例2 4ヶ月放置
実施例3 4ヶ月湿度100%保管(炭酸水素カリウム0.1重量%添加)
実施例4 2ヶ月放置
実施例5 2ヶ月放置
実施例6 2ヶ月湿度100%保管
実施例7 2ヶ月放置
実施例8 2ヶ月湿度100%保管
実施例9 4ヶ月放置
実施例10 4ヶ月放置
実施例11 2ヶ月湿度100%保管
実施例12 4ヶ月湿度100%保管
実施例13 2ヶ月湿度100%保管
実施例14 4ヶ月湿度100%保管
実施例15 4ヶ月湿度100%保管
実施例16 4ヶ月湿度100%保管
実施例17 2ヶ月湿度100%保管
実施例18 4ヶ月湿度100%保管
<実施例19〜20>
上記第二の実施の形態に沿って作成したものであり、鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmになるように破砕した。造粒工程では、上記実施例1乃至18と同じにした。
各実施例においては、大気エージング工程での条件を変えた。
実施例19 粉砕後5ヶ月放置
実施例20 粉砕後8ヶ月放置
<実施例21>
上記第一の実施の形態に沿って作成したが、大気エージング工程は行なわなかった。鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmになるように破砕し、水蒸気エージング工程で、温度T=110℃の水蒸気雰囲気に保持し、造粒工程では、上記実施例1乃至20と同じにした。
実施例21においては、水蒸気エージング工程での条件を4日間保持とした。
<比較例1,2>
鉄鋼スラグを、その最大径DがD≦40mmになるように破砕し、更に、上記実施の形態と同様の粒度に粉砕した。エージング工程を行なわない未処理のものとした。造粒工程では、上記実施例1乃至21と同じにした。
そして、これらの実施例1乃至21及び比較例1,2について、水中崩壊性の比較試験及び長期安定性の比較試験を行ない、評価した。
水中崩壊性試験は、崩壊性試験法(肥料協会新聞社:肥料登録等の手引き 付 立入検査概要, p.128(2001))に準じて、次の方法で行なった。造粒した肥料を2mmの網ふるいでふるい分け、ふるい上に残ったものを試料とした。試料10粒以上をふるい上に並べて適当な容器に入れ、十分水に浸るまで静かに水を注いだ。24時間後に、ふるいを静かに取り出し、崩壊してふるい上に残存しなかった粒を数え、その割合を水中崩壊性(%)とした。
長期安定性試験は、温度40℃、湿度75%の恒温槽内に、6ヶ月保持し、その崩壊状態を目視により見、崩壊していないものを良とした。
総合評価は、長期安定性が良く、かつ水中崩壊性が造粒24時間後で100%であるものを、最良(◎)、長期安定性が良く、かつ水中崩壊性が造粒24時間後で50%以上100%未満であるものを良(○)、長期安定性が良く、かつ水中崩壊性が造粒24時間後で50%未満であるものを普通(△)、長期安定性が悪いものを悪(×)とした。
図5に、各実施例及び比較例についての結果を示す。
実施例において、夫々、比較例に比較して、水中崩壊性及び長期安定性の向上が見られたが、中でも、エージング処理により、鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比が、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90の範囲にあるものは、最良の結果を示した。
また、図6に、各実施例及び比較例において、遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムのエージング工程後における総合量を示す。この場合、総合量が、4.6〜8.1重量%の範囲にあったものが、4.8〜24.5重量%の範囲に広がったのは、上述もしたように、図3の反応によってトリカルシウムシリケートが分解して新たな遊離酸化カルシウムを生じたことと、この遊離酸化カルシウムに加えもともと存在した遊離酸化カルシウムが水酸化カルシウムへ変化し、さらに水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変化したことによって重量が増えたことによるものと考えられる。
さらに、エージング処理により、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90の範囲にあるものが最良の結果を示したのは、遊離酸化カルシウムが、造粒時にバインダ中の水分と反応して速やかに水酸化カルシウムとなり、水酸化カルシウムはバインダ中の糖と反応して水に溶けやすいカルシウムサッカレートを形成して、水中崩壊性が改善したためと考えられる。このとき遊離酸化カルシウムと水酸化カルシウムの割合が少ないと、カルシウムサッカレートの量が低下するため、水中崩壊性は改善できないと考えられる。加えて、トリカルシウムシリケートと遊離酸化カルシウムの総量が減ることで保管中に生じる遊離酸化カルシウムの量も減り、遊離酸化カルシウムが大気中の水と反応して水酸化カルシウムとなる際に起きる体積の膨張が抑制されて粒の崩壊が起こらなくなり、長期安定性が改善できたためと考えられる。
また、バインダとして、糖類(糖蜜)と澱粉粉末を用いた従来例の方法(特許文献1)において、未処理のものと、第一の実施の形態に従ってエージング処理したものとで、水中崩壊性の比較試験を行なった。混合比は、鉄鋼スラグを73重量%、糖類を13.5重量%、澱粉質粉末を13.5重量%とした。結果を図7に示す。この結果から、本発明では従来例の方法(特許文献1)と比較して、明らかに水中崩壊性が向上する。
尚、上記実施の形態において、鉄鋼スラグとして、転炉スラグを用いたが必ずしもこれに限定されるものではなく、高炉スラグなど他のスラグを原料としてよい。また、造粒工程で用いるバインダも上記に限定されるものではない。
本発明の第一の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法を示す工程図である。 本発明の第二の実施の形態に係る鉄鋼スラグ肥料の製造方法を示す工程図である。 本発明に係るエージング工程において遊離酸化カルシウムに生じる反応を示す反応式である。 本発明の実施例で用いた鉄鋼スラグとしての転炉スラグの成分を示す表図である。 本発明の実施例及び比較例についての遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を示すとともに、水中崩壊性の比較試験及び長期安定性の比較試験結果の総合評価を示す図である。 本発明の実施例及び比較例について、エージング後における遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの総合量を示す図である。 本発明の実験例の結果を示す図である。
符号の説明
1 集合体
2 接地面
3 シート
4 水蒸気噴射管

Claims (8)

  1. 遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法において、
    上記鉄鋼スラグを、水蒸気の雰囲気下に少なくとも24時間以上保持する水蒸気エージング工程と、
    該水蒸気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを少なくとも30日以上大気中に保持する大気エージング工程と、
    該大気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを粉体に粉砕する粉砕工程と、
    該粉砕工程後に、上記鉄鋼スラグの粉体を造粒する造粒工程とを備えたことを特徴とする鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  2. 上記水蒸気エージング工程を、最大径DをD≦40mmにした鉄鋼スラグの集合体を処理面に載置し、該集合体にシートを被覆し、接地面から水蒸気噴射して行なうことを特徴とする請求項1記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  3. 上記大気エージング工程を、最大径DをD≦40mmにした鉄鋼スラグを、屋外に晒す構成にしたことを特徴とする請求項2記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  4. 上記大気エージング工程において、遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90とすることを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  5. 遊離酸化カルシウムを含有する鉄鋼スラグを主原料として製造される鉄鋼スラグ肥料の製造方法において、
    上記鉄鋼スラグの原料を破砕する破砕工程と、
    該破砕工程後に、上記鉄鋼スラグを粉体に粉砕する粉砕工程と、
    該粉砕工程後に、上記鉄鋼スラグを少なくとも30日以上大気中に保持し、該鉄鋼スラグの遊離酸化カルシウム,水酸化カルシウム及び炭酸カルシウムの重量%比を、遊離酸化カルシウム:水酸化カルシウム:炭酸カルシウム=5〜20:5〜25:60〜90とする大気エージング工程と、
    該大気エージング工程後に、上記鉄鋼スラグを乾燥する乾燥工程と、
    該乾燥工程後に、上記鉄鋼スラグの粉体を造粒する造粒工程とを備えたことを特徴とする鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  6. 上記粉砕工程において、上記鉄鋼スラグの粒径γを、γ≦0.3mmにすることを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  7. 上記造粒工程において、上記鉄鋼スラグの粉体をバインダを用いて造粒するとともに、該バインダを糖類を含んで構成し、造粒後の粒径φを、φ=2〜8mmにすることを特徴とする請求項1乃至6何れかに記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法。
  8. 上記1乃至7何れかに記載の鉄鋼スラグ肥料の製造方法によって製造された鉄鋼スラグ肥料。
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