JP5538817B2 - ロッキング椅子 - Google Patents

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本願発明は、ロッキング椅子に関するものである。
ロッキング椅子は背もたれの後傾動をばねやゴム等の弾性手段で支持している。背もたれは後傾動する背支持装置に設けられており、背支持装置はベースに左右横長の軸で連結されていることが多い。背支持装置の形態は様々であり、全体を樹脂やアルミダイキャストで一体成形しているものもあるが、全体を一体化すると加工コストが嵩む等の問題があるため、ベースに揺動部材を左右横長の軸で連結し、揺動部材にバックフレームをねじで固定していることが多い。すなわち、背支持装置を揺動部材とバックフレームとで構成していることが多い。
その一例として特許文献1には、ベースに左右一対の揺動部材(腕杆)を枢支軸で連結し、左右揺動部材の後端部にピン状の突部を設ける一方、バックフレーム(背凭れフレーム)は左右に分離した前向きアーム部(前向き杆)を有する構成として、前向きアーム部の前端部には枢支軸の先端部に下方から嵌合する前部凹溝を形成し、前向きアーム部のうち後ろ寄りの部位には揺動部材の突部に上方から嵌まる後部凹溝を形成し、前向きアーム部の前端部を左右横長のビスで枢支軸に固定する、といった構成が開示されている。
特開2008−119251号公報
特許文献1において、バックフレームを取り付けるには、バックフレームを大きく前傾させた姿勢にして先ず後部凹溝を揺動部材の凸部に上方から嵌め込み、次いで、突部を支点にしてバックフレームを起こすことで前部凹溝を枢支軸の左右両端に下方から嵌め込み、それからビスを枢支軸にねじ込む、という手順を経ることになる。しかして、この取付け工程では、バックフレームはいったん大きく前傾させてから起こすという作業をせねばならないため、作業に無駄があった。
また、椅子では背もたれに後ろから強い外力が掛かることがあるが、この場合、バックフレームはその前部凹溝を枢支軸から抜け出るように作用することになるため、荷重はすべてねじで受けることになり、このため強度的な不安があった。枢支軸の端部はねじがねじ込まれるタップ穴を空けていることによって強度が低くなっているため、強度的な問題が強く懸念される。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の椅子は、脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上方に配置した座部と、バックフレームに設けられた背もたれと、前記ベースに後傾動自在に左右長手の第1軸で連結された揺動部材とを備えており、前記バックフレームは前記揺動部材に固定されている、という基本構成になっている。
そして、請求項1の発明では、上記基本構成において、前記揺動部材は単一構造であって前記第1軸の左右端部は前記揺動部材の左右外側に露出していると共に、前記揺動部材のうち前記第1軸よりも後ろ側の部位には左右外向きに露出したフレーム受け軸を設けている一方、前記バックフレームは、前記揺動部材の左右外側に位置した左右一対の前向きアーム部を備えており、前記左右両前向きアーム部に、前記第1軸の露出部に後ろから嵌まる前向き開口溝と、前記フレーム受け軸に上から嵌入する下向き開口溝とが形成されている。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記バックフレームにおける左右一対の前向きアーム部には、前記揺動部材に重なるジョイント部が一体に設けられており、前記ジョイント部を揺動部材にねじで固定している。
請求項3の発明は、前記揺動部材は上板と左右の側板とを有する背面視下向き開口コの字形に形成されており、前記揺動部材の上板と前記ベースとの間には、ロッキングに対して抵抗を付与する弾性手段とこれに揺動部材の押圧力を伝える押圧部材とが配置されている。
更に請求項4の発明では、前記バックフレームの前記ジョイント部は前記揺動部材に被さるように上板と左右側板とを有する正面視略コの字形の形態を成しており、前記バックフレームにおけるジョイント部の上板と前記揺動部材の上板とをねじで締結している。
本願発明では、バックフレームを取付けるに際しては、本来の姿勢よりも前側に倒した姿勢でこれを後ろから前に移動させることで先ず前向き開口溝を第1支軸の露出部に嵌め込み、次いで、第1軸を支点にしてバックフレームを後傾させることで下向き開口溝をフレーム受け軸に嵌め込み、それからバックフレームをビス等で揺動部材に固定したら良い。そして、本願発明ではバックフレームを揺動部材にセットするに際しては、前向き開口溝を枢支軸に嵌め込んでから後傾させるという作業で足り、特許文献1のようにいったん前傾させてから再び戻すという手順を踏む必要はないため、バックフレームの取付け能率を向上することができる。
また、本願発明では、第1軸には前向き開口溝を後ろから嵌め込んでいるため、背もたれに対して前から作用した荷重は前向き開口溝の下面が第1軸に当たることで支持され、背もたれに対して後ろから作用した荷重は前向き開口溝の上面が第1軸に上から当たることで支持される。このように、背もたれに後ろから荷重が掛かっても第1軸で前向きアーム部がしっかりと支持されることと、第1軸にはタップ穴を空ける必要がなくて第1軸自体の強度低下がないことにより、背もたれに後ろから荷重が掛かったときの支持強度も高く保持できる。
特許文献1では左右の前向きアーム部(前向杆)は互いに分離しているため、バックフレームの全体の剛性を高くし難いという問題がある。特に、人が着座した状態で背もたれに横から外力が掛かったときのようなねじり力に対する剛性が低いという問題がある。これに対して請求項2のように左右の前向きアーム部をジョイント部で連結すると、バックフレームの剛性を格段に向上できる利点がある。
更に、請求項の構成を採用すると、バックフレームを揺動部材に固定するためのねじをロッキング用の弾性手段用押圧部材の締結に兼用できるため、それだけ部材点数を減らして全体の構成を簡素化することができる。
(A)は実施形態に係る椅子の部分斜視図、(B)は側面視図である。 分離斜視図である。 分離斜視図である。 下方から見た分離図である。 分離斜視図である。 (A)は弾力調節機構の部分的な分離斜視図、(B)はバックフレームの取付け構造を示すための分離斜視図である。 側断面図である。 (A)は要部の分離背面図、(B)は座受け体の部分斜視図である。 分離側面図である。。 (A)は上カバーの斜視図、(B)は上カバーとベースとの分離斜視図である。 リア連結部の周辺を下方から見た斜視図である。 ストッパーの装着態様を説明するための図で、(A)は分離斜視図、(B)は分離平面図である。 ストッパーの装着態様を説明するための図で、(A)は破断した状態での分離斜視図、(B)は側断面図である。 (A)は図7の部分拡大図、(B)はフロントリンクを裏返した状態ての斜視図である。 (A)(B)ともフロントリンクの破断斜視図である。 (A)はフロントリンクと座受け体との嵌め合いを示すための断面図、(B)はフロントリンクと座受け体とを嵌め合わせた状態での断面図である。 (A)はフロントリンクと座受け体との分離斜視図、(B)はフロントリンクとベースとの分離斜視図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、事務用等に使用される回転椅子に適用している。以下の説明及び請求項で方向を特定するため「前後」「左右」の文言を使用しているが、この文言は、椅子に普通の姿勢で着座した人が向いた方向を前として定義している。正面視は着座者と相対向した方向から見たものである。
(1).椅子の概要
図1に示すように、椅子は、脚支柱(ガスシリンダ)1のみを表示した脚装置、脚支柱1の上端に固定したベース2、ベース2の上方に配置した座体3、着座した人がもたれ掛かり得る背もたれ4を有している。なお、ベース2にはオプション品として肘掛け装置を取り付けることができる。
図2から理解できるように、座体3は合成樹脂製の座板(座インナーシェル)5とその上面に重ね配置したクッション材6とを有しており、クッション材6にはクロス等の表皮材が張られている。また、座板5は合成樹脂製の座受け体(座アウターシェル)7に前後移動調節可能に取り付けられている。従って、本実施形態では、座体3と座受け体7とで座部8が構成されている。
図2に示すように、背もたれ4は合成樹脂製のバックフレーム10とその前面に固定した合成樹脂製の背板11とを備えている。背板11は横長の穴が多段に空いた横縞状に形態になっており、これにメッシュ等の表皮材12が張られている。背板11の前面にクッション材を配置することもある。この場合は、クッション材は袋状の表皮材で覆われる。バックフレーム10は、上下長手の左右サイドフレーム13と、その上端を繋ぐアッパーフレーム14と、左右サイドフレーム13の下端を繋ぐロアフレーム14とを有しており、左右サイドフレーム13とアッパーフレーム14とに背板11が固定されている。
バックフレーム10はサイドフレーム13から一連に延びる左右の前向きアーム部16を有しており、左右の前向きアーム部16には上板17aと左右側板17bとを有するジョイント部17が一体に繋がっている。ベース2の後部には金属板製の揺動部材18が左右長手の第1軸19によって傾動自在に連結されており、揺動部材18にバックフレーム10のジョイント部17がビスで固定されている。第1軸19の左右端部は揺動部材18の外側に露出している。
従って、本実形態では、揺動部材18及びバックフレーム10の前向きアーム部16とジョイント部17とによって背支持装置が構成されており、背もたれ4は第1軸19を中心にして傾動する。バックフレーム10の左右前向きアーム部16はジョイント部17で一体に連結されているため、バックフレーム10は樹脂製であっても高い剛性を有している。
揺動部材18には側面視傾斜姿勢で前方及び上方に延びるサポートアーム18aが一体に設けられており、左右サポートアーム18aの先端に、リア係合ピン20を挿通している。そして、例えば図5や図8(B)に示すように、座受け体7の下面にはリア係合ピン20に後ろから引っ掛かり嵌合する左右一対のリア係合爪21が一体成形されている。このため、背もたれ4が後傾すると座受け体7及び座体3は後ろに引っ張られる。
他方、例えば図5に示すように、ベース2は金属板製であって、左右の側板2aを有する上向き開口の箱状の形態を成しており、その前部に左右横長の第2軸22を取り付けて、この第2軸22に単一構造のフロントリンク23を回動自在に連結し、かつ、フロントリンク23の上端は座受け体7に形成した上雌形嵌合部24に回動可能に嵌入している。従って、着座した人が背もたれ4に凭れ掛かると、揺動部材18で座受け体7が後ろに引っ張られ、これに伴ってフロントリンクが回動して座部8は上昇しながら後退する。
図5や図10(A)に示すように、ベース2には上から上カバー25が装着されており、リア係合ピン20は上カバー25で支持されている。また、ベース2は下方から下カバー26で覆われている。ベース2の後部には、回転式レバー装置27と背面カバー28とを有する制御ユニット29が配置されている。この制御ユニット29により、ロッキングに対する抵抗の切り換えと、ロッキング可能状態とロッキング不能状態との切り換えが行われる。
(2).ベース2と揺動部材18とバックフレーム10との関係
以下、各部の詳細を説明する。まず、ベース2と揺動部材18とバックフレーム10との関係を説明する。既述のとおりベース2は上向きに開口した箱型の形態であり、例えば図5及び図7に示すように、ベース2の内部のうち略中央部に側断面下向き開口コの字型の第1インナーブラケット31を溶接しており、このインナーブラケット31とベース2の底板とにブッシュ32を固着し、このブッシュ32に脚支柱1を下方から嵌着している。
第1インナーブラケット31には上向き開口コの字形の第2インナーブラケット33が固着されており、両インナーブラケット31,33で囲われた空間に肘掛け装置の基端部が横方向から挿入されるようになっている。第2インナーブラケット33の左右両端部はベース2の外側に露出していてその先端に下向き片33aを形成しており、下向き片33aに肘掛け装置の基端部がビスで締結される。
下カバー26の側板26aには肘掛け装置の基端部が嵌まる穴34が空いており、この穴34は着脱自在な蓋板35で塞がれている。また、下カバー26における側板26aの前部には、第2軸22を抱持する挟持溝穴36が形成されている。
揺動部材18は上板と左右側板18bとを有する基本形態であり、左右側板18bでベース2を外側から囲い、ベース2の左右側板2aと揺動部材18の左右側板18bとに第1軸19が貫通している。第1軸19はブッシュを介してベース2に取り付けている。揺動部材18のサポートアーム18aは側板18bから延びている。
揺動部材18における左右側板の後部には、左右長手のフレーム受け軸37が挿通している。フレーム受け軸37の左右両端部は揺動部材18の外側に露出している。他方、例えば図4に示すようにバックフレーム10の前向きアーム部16はある程度の左右巾を有する厚肉状になっており、左右前向きアーム部16の先端には第1軸19の露出端部に嵌入する前向き開口溝38が形成されており、更に、前向き開口溝38よりも後ろの部位には、フレーム受け軸37の先端部に上方から嵌まる下向き開口溝39が形成されている。
両開口溝38,39は左右外側には開口しておらず、従って、第1軸19とフレーム受け軸37とは前向きアーム部16によって左右抜け不能に保持されている。このため、第1軸19及びフレーム受け軸37にはスナップリングのような抜け止め手段は必要ない。
図6(B)から容易に理解できるように、バックフレーム10のジョイント部17は揺動部材18に上から重なっており、更に、揺動部材18の下面には樹脂製の押圧部材41が重なっている。そして、ジョイント部17の上面板17aと揺動部材18の上面板とをビス(ねじ)40で締結している。押圧部材41は揺動部材18の下面に固定式ゴム44の反発力で当接しおり、揺動部材18と押圧部材41とには、突起と穴とからなる位置決め手段を講じている。
図6(A)に示すように、押圧部材41とベース2との間には弾性体の一例としての左右一対の固定式ゴム44が介在しており、固定式ゴム44はベース2に取り付けた受け部材45に装着されている。非着座状態でも固定式ゴム44は押圧部材41で圧縮されている。すなわち、固定式ゴム44にはプリテンションが掛かっている。
既述のとおり(図3参照)、制御ユニット29は回転式レバー装置27とこれが取り付いた背面カバー28とで構成されている。背面カバー28は左右の側板28aを有しており、左右の側板28aに、背面カバー28をフレーム受け軸37に取り付けるための挟持部28bが前向き開口している。図5に示すように、背面カバー28は揺動部材18の後部上面に重なる庇部28cを有しており、庇部28cが模式的に線のみで示すビス42で揺動部材18に固定されている。
回転式レバー装置27は中心軸46と外筒47とを有している。中心軸46はロッキングの硬さを調節するためのものであり、その一端部は外筒47の外側にはみ出しており、ここに強弱調節レバー48を設けている。他方、外筒47はロッキング可能状態とロッキング不能状態とに切り換えるためのものであり、その一端部にロックレバー49を設けている。
揺動部材18の側板18bには、回転式レバー装置27が嵌まる逃がし溝50を後ろ向きに開口させている。図5に示すように、回転式レバー装置27の外筒47には下向きに突出したロック体51を設けており、ロックレバー49に指を掛けて外筒47を回転させると、ロック体51は、殆どロッキングしないようにベース2の後端縁に当接するロック姿勢と、ベース2の後端縁に当たらずにロッキングが許容されるフリー姿勢とに切り換わる。
なお、ロックレバー49を3つの姿勢に切り換えできるようにして、背もたれ4が殆ど後傾しない完全なロック状態と、背もたれ4が最大後傾角度の半分程度回動する中間ロック状態と、背もたれ4が最大ストロークだけ回動するフリー状態とに切り換わるように設定することも可能であり、更に、4段階以上の切り換えも可能であり、これらの切り換えはロック体51又はベース2(若しくは両方)に複数の段部を形成することで実現できる。
他方、図6(A)に示すように、中心軸46には、当該中心軸46を回転させると軸方向に移動するスライダー52が取り付けられており、スライダー52に可動ゴム53を取り付けて、スライダー52を左右移動させると、可動ゴム53が受け部材45の段部45aを介してベース2で支持されている強状態と、可動ゴム53が受け部材45で支持されない(圧縮されずに自由に回動する)弱状態とに切り換わようになっている。つまり、可動ゴム53がロッキングに際して抵抗として作用したり作用しなかったりすることにより、ロッキングの硬さが2段階に切り換えられる。
(2).座部8と上カバー25と揺動部材18との関係
次に、座部8と上カバー25と揺動部材18との関係を説明する。図2を参照して既に説明したとおり、座部8は座体3と座受け体7とで構成されている。
本願発明との関係は薄いので詳細は省略するが、座板5はある程度の寸法だけ前後スライドするように座受け体7に装着されており、座受け体7の右側部に設けたレバー(図示せず)を引っ張るとスライド可能なフリー状態になり、レバーがばねによって戻るとスライド不能なロック状態になる。図12において座受け体7の左右両側部に2対ずつのガイド爪54が上向きに突出しているが、これら4個のガイド爪54が座板5に形成した長溝に上向き抜け不能に嵌まることにより、座体3は前後スライド可能に保持される。
図5及び図8(B)を参照して触れたように、座受け体7のうち後ろ寄り部位の下面には、座受け体7と揺動部材18とを連結するリア連結部の一例として、側面視で前向き鉤状の左右一対のリア係合爪21が一体に設けられている。リア係合爪21の左右外側にはサイド突壁55が下向き突設されており、このサイド突壁55がストッパーになってリア係合ピン20は抜け不能に保持されている。
図5及び図8(B)に示すように、左右のサイド突壁55にはフロント突壁56が一体に連続している。
ロッキングするとリア係合ピン20がリア係合爪21によって後ろに引っ張られるが、ロッキングの戻り時にリア係合ピン20で座受け体7を前に押さねばならない。そこで、例えば図11〜13に示すように、座受け体7に、リア係合ピン20を前後相対動不能に保持するためのストッパー57を装着している。
このストッパーは、側面視で略T形の形態を成しており、下端には上向きに鉤状の係止片57aが前向きに突設されている。係止片57aは本体部よりも左右巾が大きくなっており、かつ、左右外側部には、指先等を引っ掛けできるようにするため、前向きに開口した凹み57bを形成している。
図12及び図13に示すように、座受け体7には、ストッパー57を上方から差し込み装着する収納穴60が形成されている。収納穴60は、ストッパー57の平面視形態に合わせて平面視略L形になっており、かつ、ストッパー57の上部を受けて落下不能に保持する支持部61を形成している。そして、図11に明示するように、座受け体7におけるフロント突壁56の左右両側部には、ストッパー57の係止片57aが下方から引っ掛かり係合するストッパー受け部62を下向きに突設している。
例えば図10(A)に示すように、上カバー25には、リア係合ピン20を受ける左右一対のピン受け部64が形成されている。ピン受け部64は、リア係合ピン20を広い面積で受けるように(面接触するように)上向き凹状に凹んでいる。また、ピン受け部64の左右内側は凹所65になっている。
上カバー25には、ピン受け部64を左右から囲う上向き側壁66と、左右上向き側壁66の前端に一体に連続した上向き前壁67と、左右の上向き側壁66の後端に一体に連続した上向き後ろ壁68とが突設されている。図7に示すように、上カバー25の上向き前壁67の前側に座受け体7のフロント突壁56が近接した状態で配置されている。
更に、例えば図10に、上カバー25における上向き後ろ壁68の内端には、上向き前壁67に向けて突出した上向き内壁69を設けている。
上カバー25は左右の側板25aを有しており、この上カバー25における左右側板25aの前端部と後端寄りとの2カ所の部位に、薄肉状の下向き位置決め片70を設けて、この下向き位置決め片70を、下カバー26における側板26aの上端面に形成した位置決め溝(図示せず)に嵌め込んでいる。
図10(B)に示すように、上カバー25には、左右一対の前係合爪71と左右一対の後ろ係合爪72とを下向きに突設している。前係合爪71は側面視で後ろ向き鉤形になっており、後ろ係合爪72は側面視で前向き鉤形になっている。
他方、ベース2には左右一対の内向きフランジ2bが形成されており、上カバー25の前係合爪71はベース2における内向きフランジ2bの前端縁に引っ掛っている。また、ベース2に設けた第1インナーブラケット31には左右一対の起立片31aを曲げ形成し、この起立片31aの上水平部で上カバー25を支持すると共に、上カバー25の後ろ係合爪72を起立片33aの後端縁に係合させている。
上カバー25には後ろ向きに開口した平面視U形の溝73が形成されているが、これは、脚支柱1のプッシュバルブを押圧操作するロッド74(図7参照)との干渉を回避するためのものである。ロッド74は、例えば図2や図3に示す昇降操作レバー75で操作される。
(3).フロントリンク23とベース2との関係
次に、フロントリンク23とベース2との連結構造を説明する。例えば図17(B)に示すように、フロントリンク23の下端部には、ベース2の内部において第2軸22に嵌まる下インナー雌形嵌合部78と、ベース2の外側において第2軸22に嵌まる下サイド雌形嵌合部79とを設けている。
下インナー雌形嵌合部78と下サイド雌形嵌合部79との間にはベース2の側板2aに当たらないように切り開き溝80が形成されている。左右のサイド軸受け溝部79は(図17参照)を有していて袋状になっており、この外壁79aによって第2軸22は左右抜け不能に保持されている。
両下雌形嵌合部78,79は第2軸22に嵌脱するように断面U形になっており、下インナー軸受け溝部78に左右一対の軸受けブッシュ81を装着している。軸受けブッシュ81は摩擦係数が小さくて耐磨耗性が高い樹脂で製造されており、図14(A)及び図17に明瞭に示すように、その開口縁に係合爪82を形成し、この係合爪82を下インナー軸受け溝部78に形成した係合穴83に弾性に抗して嵌め込んでいる。
軸受けブッシュ81は側面視U形であるため、第2軸22には上方からの嵌め込みによってワンタッチで装着できる(後傾姿勢で嵌め込むことも可能である。)。図14に示すように、ベース2の前端部は側断面視で前向き凸状に緩くカーブした前壁2cになっている一方、フロントリンク23のうち下インナー軸受け溝部78の裏側には、ベース2の前壁2cに近接した規制リブ84が複数枚形成されている。
例えば図14に明示するように、フロントリンク23には、上雌形嵌合部24に近い半分程度と第2軸22に近い半分程度とに仕切る中間底板93が形成されており、中間底板93を挟んで上雌形嵌合部24に近い上半分は使用状態で略上向きに開口した上空所S3が空き、中間底板93を挟んで第2軸22に近い下半部は、中間底板93と背面板96と雌形嵌合部78,79とで囲われて下向き開口(鉛直姿勢にすると前向き開口)の下空所S4が空いている。
フロントリンク23の中間底板93とベース2の前板2cとの間には下空所S4の一部である空間が存在している。更に、ベース2における前板2cの状態には前向きフランジ2dを形成している。
(3).フロントリンク23と座受け体7との関係
次に、フロントリンク23と座受け体7との連結構造を説明する。例えば図17(A)に示すように、座受け体7の前部には、前連結部の一例として、左右横長で下向きに開口した上雌形嵌合部24を下向きに突設している。他方、フロントリンク23の上端部には、上連結部の一例として、座受け体7の上雌形嵌合部24に嵌入するボス部86を一体に設けている。
上雌形嵌合部24はその左右両側部が断面U形の軸受け部87になっており、左右軸受け部87の間は上下に貫通している。そして、上雌形嵌合部24のうちその前部24aには、左右軸受け部87の間において左右方向に延びる前規制突起88が溝内に突出するように形成されている。一方、上雌形嵌合部24のうちその後部24bには、その左右中間部において溝の内部に向いた側面視鉤形の係合爪89と、係合爪89と左右軸受け部87と間に位置して溝内に向いた左右一対の後ろ規制突起90とが形成されている。
他方、図15に示すように、フロントリンク23のボス部86は基本的には角柱に近い形態を成しており、その左右両側部には、座受け体7の左右軸受け部87と面接触する円弧状部91が形成されている。ボス部86は左右側板23aで支持された両端支持の状態になっており、フロントリンク23を鉛直姿勢にした状態でボス部86の手前に位置する部位には、前カバー部92がボス部86とある程度の間隔を空けて形成されている。
フロントリンク23の左右側板23aは上雌形嵌合部24の左右外側に位置しており、このためフロントリンク23は左右動不能に保持されている。また、ボス部86には、左右中間部を挟んで一対の補強リブ94が一体に繋がっている。補強リブ94は前カバー部92と中間底板93とに繋がっている。
図15に示すように、ボス部86には、その軸心と直交した方向に開口した多数の溝穴95が空いている。図14に示すように、フロントリンク23における前カバー部92の先端と上雌形嵌合部24の前部下端との間に隙間S2が存在している。
(4).まとめ
以上の構成において、椅子の組み立ては概ね次の手順で行われる。すなわち、
1)脚支柱にベース2を固定する、
2)第2軸22や上カバー25をベース2に取り付ける、第1軸19で揺動部材18をベース2に連結する、制御ユニット29を後ろから嵌め込む、
3)バックフレーム10を、まずその前向き開口溝38をフレーム受け軸37に後ろから挿入し次いで下向き開口溝39をフレーム受け軸37に嵌め込む、という手順で揺動部材18にセットし、それからビス40で固定する、
4)バックフレーム10を後傾させることで固定式ゴム44を圧縮させ、その状態でリア係合ピン20を揺動部材18のサポートアーム18aに挿入し、それからバックフレーム10を戻してリア係合ピン20を上カバー25のピン受け部64に当接させる(この状態では固定式ゴム44は少し圧縮しているため、リア係合ピン20はピン受け部64に強く当接し、ロッキングに際してのプリテンションが効いている。)、
5)座受け体7には予めフロントリンク23を連結しておき、まず、フロントリンク23を略鉛直姿勢にすることで下雌形嵌合部78,79を第2軸22に嵌め込み、それからリア係合爪21をリア係合ピン20に後ろから引っ掛け係合させる、
6)ストッパー57を装着し、次いで、座受け体7に座体3を取り付ける、
という手順で組み立てられる。背もたれ4の取り付けは座体3の取り付け後に行ってもよいし、後で行ってもよい。
そして、既述のとおり、バックフレーム10は、その前向き開口溝38をフレーム受け軸37に後ろから挿入してから下向き開口溝39をフレーム受け軸37に嵌め込む、という手順で取り付けられるため、バックフレーム10の取り付け作業も簡単に行える。また、ジョイント部17と揺動部材18と互いに嵌まり合うコの字形になっているため、揺動部材18とバックフレーム10とは互いに補強し合って全体として高い剛性が保持されている。
(6).その他
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、ロッキングに際して座部が上昇及び後退動しない椅子に適用できることはいうまでもない。背もたれは必ずしもバックフレームの一部を共用する必要はない。
また、適用対象となる椅子は回転椅子に限定されるものではなく、会議用椅子のような非昇降式の椅子や劇場用椅子のような固定式椅子にも適用可能である。座板に上雌形嵌合部やリア係合爪のような連結部を設けることも可能である。弾性手段としはてコイルスプリングのようなばねを使用することも可能である。
本願発明は、椅子に具体化してその有用性が発揮される。従って産業上利用できる。
1 脚支柱(ガスシリンダ)
2 ベース
3 座体
4 背もたれ
7 座受け体
8 座部
10 バックフレーム
16 バックフレームの前向きアーム部
18 揺動部材
18b 揺動部材の側板
19 第1軸
17 ジョイント部
38 前向き開口溝
39 下向き開口溝
40 ビス(ねじ)
41 押圧部材
44,53 弾性手段の一例としてのゴム

Claims (4)

  1. 脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上方に配置した座部と、バックフレームに設けられた背もたれと、前記ベースに後傾動自在に左右長手の第1軸で連結された揺動部材とを備えており、前記バックフレームは前記揺動部材に固定されている、という構成であって、
    前記揺動部材は単一構造であって前記第1軸の左右端部は前記揺動部材の左右外側に露出していると共に、前記揺動部材のうち前記第1軸よりも後ろ側の部位には左右外向きに露出したフレーム受け軸を設けている一方、
    前記バックフレームは、前記揺動部材の左右外側に位置した左右一対の前向きアーム部を備えており、前記左右両前向きアーム部に、前記第1軸の露出部に後ろから嵌まる前向き開口溝と、前記フレーム受け軸に上から嵌入する下向き開口溝とが形成されている、
    ロッキング椅子。
  2. 前記バックフレームにおける左右一対の前向きアーム部には、前記揺動部材に重なるジョイント部が一体に設けられており、前記ジョイント部を揺動部材にねじで固定している、
    請求項1に記載したロッキング椅子。
  3. 前記揺動部材は上板と左右の側板とを有する背面視下向き開口コの字形に形成されており、前記揺動部材の上板と前記ベースとの間には、ロッキングに対して抵抗を付与する弾性手段とこれに揺動部材の押圧力を伝える押圧部材とが配置されている、
    請求項1又は2に記載したロッキング椅子。
  4. 前記バックフレームの前記ジョイント部は前記揺動部材に被さるように上板と左右側板とを有する正面視略コの字形の形態を成しており、前記バックフレームにおけるジョイント部の上板と前記揺動部材の上板とをねじで締結している、
    請求項2又は3に記載したロッキング椅子。
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