JP6604826B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、オフィス等において好適に使用される椅子に関する。
従来から、背フレームを備えた背凭れが周知である。背フレームは、支持基部の両側に位置した左右の下フレーム部を備えているものが一般的である。そして、この種の背凭れにおいては、前記支持基部に設けられた主軸を中心にして当該背凭れが後傾動作を行うことができるように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、従来の椅子は、上述した左右の下フレーム部における外観が損なわれるような凹み部位があった場合でも、格別な手当てがなされていないものが殆どであった。
特開2010−252893号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、背フレームの基端部の外観を好適なものとすることができる構成を有した椅子を提供することにある。
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
請求項1に記載の発明は、背凭れにおける背フレームが、支持基部の両側にまで延出する左右の下フレーム部を備えたものであり、前記支持基部に設けられた主軸を中心にして前記背凭れが後傾動作を行うことができるようにした椅子であって、前記背フレームが、前記左右の下フレーム部に、前側及び内側に開口し前記主軸の両端部が収容される凹陥部を備えたものであり、前記左右の下フレーム部の前側に、前記凹陥部を閉塞する隠蔽部材を備えている椅子である。
請求項2に記載の発明は、座が、前記背凭れの後傾動作に同期して動くように構成された椅子であって、前記背フレームが、左右の側フレーム部と、これら左右の側フレーム部の上端部間に架設された上フレーム部と、前記左右の側フレーム部の下端部から前方に延びる前記左右の下フレーム部とを一体に備えたものである請求項1記載の椅子である。
請求項3に記載の発明は、前記隠蔽部材が、板状の隠蔽部材本体と、この隠蔽部材本体の内面に突設され前記凹陥部内において前記主軸に直接又は間接的に係わり合う取付アームとを備えたものである請求項1又は2記載の椅子である。
請求項4に記載の発明は、前記下フレーム部が、前記凹陥部における前端側の開口端面に凹陥段部を備えたものであり、前記隠蔽部材本体が、前記凹陥段部に嵌合し、その外面が前記下フレーム部の外面と略面一となる形態をなしている請求項3記載の椅子である。
請求項5に記載の発明は、前記背凭れが、背支持体を介して前記支持基部の前記主軸に支持されたものであって、前記背支持体が、ブッシュを介して前記主軸に回動可能に支持された左右のアームと、これらアームの後端部間を剛結する取付プレートとを備えたものであり、前記背フレームが、前記左右のアームの外側に配される前記下フレーム部と、これら下フレーム部同士を結合し前記取付プレートに止着される下連結部とを備えたものである請求項1、2、3又は4記載の椅子である。
請求項6に記載の発明は、前記下フレーム部が、前記凹陥部内に前記ブッシュに外嵌する取付リブを備えたものであり、前記隠蔽部材が、隠蔽部材本体の内面に前記ブッシュに部材の弾性変形を利用して外嵌する取付アームを備えたものであり、前記取付リブと前記取付アームとが、前記主軸の軸心方向に位置を異ならせて配置されている請求項5記載の椅子である。
以上説明したように本発明によれば、背フレームの基端部の外観を好適なものとすることができる構成を有した椅子を提供することができるものとなる。
本発明の一実施形態を示す斜視図。 同実施形態における正面図。 同実施形態における背面図。 同実施形態における右側面図。 同実施形態における左側面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における底面図。 同実施形態における部分拡大左側面図。 同実施形態の位置決め機構を説明する部分拡大左側面図。 同実施形態の位置決め機構を説明する部分拡大左側面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における正面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における前背フレームの部分拡大背面図。 図2におけるX−X線断面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 図4におけるU−U線断面図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態のランバーサポートを示す正面図。 同実施形態のランバーサポートを示す背面図。 同実施形態のランバーサポートを示す右側面図。 図15におけるY−Y線断面図。 図15におけるZ−Z線断面図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における斜視図。 同実施形態における分解斜視図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態における平面図。 同実施形態におけるV−V線断面図。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜34を参照して説明する。
この実施形態は、本発明を、オフィス等において好適に用いられる事務用の回転椅子Aに適用したものである。
この椅子Aは、脚Bと、この脚Bに旋回可能に支持された支持基部Cと、この支持基部Cの上に配された座Dと、支持基部Cに対して後傾動作可能に支持された背凭れ構造体Fと、座Dに取り付けられた肘掛けPとを備えたものである。背凭れ構造体Fは、支持基部Cに回動可能に支持された背支持体Gと、この背支持体Gを介して支持基部Cに後傾動作可能に支持された背凭れHとによって構成されている。
以下、この椅子Aの各構成について詳述する。
<<脚B>>
脚Bは、先端にキャスタb3を有し放射状に配置された複数本の脚羽根b1と、これら脚羽根b1の基端部に立設された脚支柱b2とを備えたものである。脚支柱b2は、上下方向に伸縮可能な図示しないガススプリングを有しており、このガススプリングにより支持基部Cを上下に位置変更可能に支持している。
<<支持基部C>>
支持基部Cは、平面視において枠状をなしたメインフレームc1を主体に構成されている。このメインフレームc1は、左右の側ブロック部c2と、左右の側ブロック部c2の前端間を連結する前ブロック部c3と、左右の側ブロック部c3の後端間を連結する後ブロック部c4とを備えている。
側ブロック部c2には、左右方向に延びた主軸j1が貫装されている。この主軸j1を介して背支持体Gが支持基部Cに対して回動可能に支持されている。
前ブロック部c3には、左右に対をなして配された前リンク軸j2の軸受部c5が設けられている。この前リンク軸j2の軸受部c5は、上方に突設されたものとなっている。
後ブロック部c4は、脚支柱b2に止着される円筒部c6と、この円筒部c6の後部に配設された後壁c7とを備えている。この後壁c7は、後述する後傾ロック機構Iの受け部材Nを構成するものであり、受け部材Nたる後壁c7には、後方に向かって開放された複数の凹陥状の係合部c8が上下方向に間隔をあけて設けられている。
<<座D>>
座Dは、シェル状をなす座受d1と、この座受d1上に前後位置を変更可能に設けられた座本体d2とを備えたもので、その前部は前リンクc9を介して支持基部Cに支持されているとともにその後部は背支持体Gの後リンクg4を介して支持基部Cに支持されている。座受d1は、その下面に、前リンクc9の上端部に支持された左右方向に延びた前連結軸j3を保持するための前軸受部d3と、後リンクg4に貫装された左右方向に延びた後連結軸j4を保持するための後軸受部d4とが設けられている。なお、座受d1には、肘掛けPが取り付けられている。
座Dは、ロッキング機構Jにより、背凭れHの後傾動作に同期して動くように構成されている。座受d1には、後傾ロック機構Iを操作するための後傾ロック用の操作レバーd5と、脚Bのガススプリングを操作するための昇降用の操作レバーd6とが配設されている。
<<背支持体G>>
背支持体Gは、ブッシュg3を介して主軸j1に回動可能に支持された左右のアームg1と、これらアームg1の後端部間を剛結する取付プレートg2とを備えている。この背支持体Gは、金属製のものであり、アームg1と取付プレートg2は溶接により接合されている。
左右のアームg1は、対をなしており前後方向に延びる板状のもので、その前後方向の中間部分に軸孔a1を備えている。左右のアームg1は、軸孔a1に装着されたブッシュg3を介して主軸j1に回動可能に支持されている。
ブッシュg3は、合成樹脂により形成され、内方端外周に鍔部g5を有する円筒体状のもので、アームg1に設けられた軸孔a1に内側から装着されている。その装着状態においては、ブッシュg3の鍔部g5がアームg1の内側面に当接している。なお、鍔部g5の外側面には位置決め突起g6が突設されており、この位置決め突起g6がアームg1に設けられた位置決め孔a2に嵌合している。
左右のアームg1の上縁部における軸孔a1の近傍には、斜め前上方に延びた後リンクg4が一体に形成されている。後リンクg4の上端部には軸孔g41が形成されており、左右方向に延びた後連結軸j4が貫装されている。この後連結軸j4の両端部は座受d1の後軸受部d4に係合している。左右のアームg1の前端部間には、受け軸j5が架設されており、この受け軸j5と支持基部Cの前端部との間に、背支持体Gを介して背凭れHを前方に回動付勢するための反力機構Eが設けられている。ここで、符号Eは、反力機構Eを構成するコイルスプリングである。
取付プレートg2は、複数のボルトv1を挿通させるための複数のボルト挿通孔h1が設けられている。各ボルト挿通孔h1の下面側には、図示しないナット部が配されている。また、取付プレートg2には、座Dに設けられた後傾ロック用の操作レバーd5と後述する後傾ロック機構Iとの間に設けられる操作力伝達用のワイヤーwを挿通させるためのワイヤー挿通孔e1が形成されている。
<<背凭れH>>
背凭れHは、背フレーム1と、この背フレーム1の前端に設けられた隠蔽部材2と、背フレーム1の前側に配された前背フレーム3と、この前背フレーム3に張り設けられた張り部材4と、この張り部材4の背面側に位置させて前背フレーム3に取り付けられたランバーサポート5と、このランバーサポート5、及び、張り部材4を支持する前背フレーム3を背フレーム1に対して前後方向に位置変更可能に位置決めするための位置決め機構6とを具備してなる。
この背凭れHは、背フレーム1の前側に、張り部材4を張り設けた前背フレーム3を前後方向に位置変更可能に配してなるものである。このような背凭れHの構成であると、前背フレーム3は、全体として弾性変形を行いやすい構造にし易いものとなり、前背フレーム3に、着座者の背部を包み込むような柔軟性を付与させやすいものとなっている。背凭れHの全体は、支持基部Cに設けられた主軸j1を中心にして後傾動作を行うことができるようになっている。具体的には、この背凭れHは、背支持体Gを介して支持基部Cの主軸j1まわりに回動可能に支持されたものである。
<背フレーム1>
背フレーム1は、支持基部Cに設けられた主軸j1を中心に後傾動作を行うものであり、左右の側フレーム部1aと、これら左右の側フレーム部1aの上端部間に架設された上フレーム部1bと、左右の側フレーム部1aの下端部からそれぞれ前方に延びる左右の下フレーム部1cと、これら左右の下フレーム部1c同士を結合し背支持体Gの取付プレートg2に止着される下連結部1dとを備えたものである。これら左右の側フレーム部1a、上フレーム部1b、左右の下フレーム部1d、及び、下連結部1dは、合成樹脂により一体に成形されたものである。
背フレーム1における左右の側フレーム部1aは、それぞれ下に向かって漸次幅広となる部材の形状をなしている。背フレーム1の側フレーム部1aは、前背フレーム3に張設された張り部材4を主体に構成された背凭れ面の側部裏側に配されている。左右の側フレーム部1aは、それぞれが、側面視、且つ、正面視において、略くの字状をなしているものであり、上側フレーム部分11と下側フレーム部分13とを屈曲部分12を介して連続させたものである。なお、起立状態において、上側フレーム部分11は側面視において後傾しており、下側フレーム部分13は側面視において前傾している。
背フレーム1における上フレーム部1bは、背凭れ面の上部裏側に配されたものであり、側フレーム部1aの上端部同士を連結する構造枠体である。上フレーム部1bには、前背フレーム3の上端部を取り付けるための上側の接続部を構成する要素が設けられている。すなわち、この上フレーム部1bの前面には前方に開口する複数の凹陥部14が左右方向に間隔をあけて設けられている。この上フレーム部1bの底面には各凹陥部14内に連通するボルト挿通孔h2が設けられている。
背フレーム1における左右の下フレーム部1cは、左右の側フレーム部1aに連続し、前部が左右の側フレーム部1aの下端から主軸j1に対応する位置まで延びるものである。すなわち、左右の下フレーム部1cは、その一部が背支持体Gにおける左右のアームg1の外側に位置している。換言すれば、左右の下フレーム部1cは、前後方向に延びてなるものであり、前端部が座Dの下方に配置された支持基部Cの両側にまで延出したものとなっている。
左右の下フレーム部1cは、その前部に、前側及び内側に開口し、主軸j1の両端部が挿入される凹陥部15を備えている。凹陥部15は、主軸j1を収容する部分を構成している。この凹陥部15における前端側の開口端面には、凹陥段部15cが形成されている。凹陥部15は、その内部に、ブッシュg3に外嵌する複数の壁体状の取付リブ15aが左右方向に間隔をあけて設けられている。各取付リブ15aには、ブッシュg3を前側から受け入れることができる切欠部15bがそれぞれ設けられている。
左右の下フレーム部1cは、側面視において後方に漸次上昇するように湾曲した形状をなしている。また、左右の下フレーム部1cは、側面視において後傾した態様をなしている。左右の下フレーム部1cは、その後部における上面側に、位置決め機構6を構成する軸孔をa3有した軸受突起16を備えている。
背フレーム1における下連結部1dは、左右の下フレーム部1c同士を剛結するためのものであり、背支持体Gの取付プレートg2上に配される上板部分17と、この上板部分17の下縁から下方に垂下する背板部分18とを備えている。上板部分17には、ボルト挿通孔h3が複数設けられており、それらボルト挿通孔h3に上側から挿通させたボルトv1を取付プレートg2側の図示しないナット部に螺着することにより背フレーム1を背支持体Gに固定することができるようになっている。この下連結部1dの上板部分17には、座Dに設けられた後傾ロック用の操作レバーd5と後傾ロック機構Iとの間に設けられる操作力伝達用のワイヤーwを挿通させるためのワイヤー挿通孔a4が形成されている。
背フレーム1を構成する側フレーム部1a、及び、下フレーム部1cは、側面視においてS字状をなすように一体に連続している。側フレーム部1aにおける下側フレーム部分13と下フレーム部1cとは、側面視においてくの字状をなしており、側フレーム部1aと下フレーム部1cとは屈曲部19を介して一体に連続している。
また、側フレーム部1a及び屈曲部19は、横断面視略長方形状のものであり、前面側が斜め内方を向くように形成されており、後面側が斜め外方を向くように形成されている。すなわち、側フレーム1a及び屈曲部19は、正面側に内方に向かって傾斜した内方傾斜面m1を備えており、背面側に外方に向かって傾斜した外方傾斜面m2を備えている。
以上説明した背フレーム1における左右の側フレーム部1aは、上フレーム部1bのみで構造的に接続されている。すなわち、正面視及び背面視において上下方向に一体に連続してなる側フレーム部1b及び下フレーム部1c(以下、側フレーム部1bと下フレーム部1cとをあわせて「サイドフレーム」と称する)は、左右に一対設けられており、それら左右のサイドフレーム(1b、1c)を、上フレーム部1bにより一体に繋いだ構造をなしている。すなわち、上フレーム部1b及び左右のサイドフレーム(1b、1c)によって、正面視下向きコ字状をなす部位が形成されている。なお、この実施形態では、左右のサイドフレーム(1b、1c)間を、下連結部1dにより一体に繋いだ構造をなしているが、下連結部1dは別体であってもよい。
<隠蔽部材2>
隠蔽部材2は、背フレーム1における下フレーム部1cの前側に配され、当該下フレーム部1cの凹陥部15の前側を閉塞するものである。詳述すれば、この隠蔽部材2は、合成樹脂製のものであり、板状をなす隠蔽部材本体21と、この隠蔽部材本体21の内面に突設され凹陥部15内において主軸j1に直接又は間接的に係わり合う取付アーム22とを備えたものである。この実施形態では、取付アーム22は、ブッシュg3を介して主軸j1に間接的に係わり合うものであり、部材の弾性変形を利用してブッシュg3に外嵌し得るようになっている。
隠蔽部材本体21は、前側に向かって凸をなすように若干湾曲した形状をなしたものであり、背フレーム1における凹陥部15の凹陥段部15cに嵌合する大きさに設定されている。隠蔽部材本体21は、凹陥段部15cに嵌合した状態では、その外面が下フレーム部c1における凹陥部15周辺の外面と略面一に連続するような厚み寸法に設定されている。
取付アーム22は、隠蔽部材本体21から後方に向かって突出した板状のもので、凹陥部15の取付リブ15a間に形成される隙間smに挿入された状態で、ブッシュg3に外嵌するものである。各取付アーム22は、後方に向けて開口しブッシュg3を前側から受け入れることができる切欠部分23を備えている。切欠部分23は、奥の開口幅w1がブッシュg3の外径に略等しい値に設定されており、開口端側の開口幅w2がブッシュg3の外径よりも小さな値に設定されている。そのため、これらの取付アーム22を下フレーム部1cの凹陥部15内に押し入れると、取付アーム22の先端部が一時的に外方に弾性変形した後にブッシュg3に外嵌することになる。その装着状態において、隠蔽部材本体21は、凹陥段部15cに安定的に保持されるものとなる。なお、隠蔽部材2が、背フレーム1の凹陥部15に装着された状態では、凹陥部15の取付リブ15aと隠蔽部材2の取付アーム22とが、主軸j1の軸心方向すなわち左右方向に位置を異ならせて相互に配置されることになる。
以上の構成をなす隠蔽部材2は、背フレーム1が後傾動作等により回動すると、隠蔽部材本体21の外縁すなわち主として上下の端縁が背フレーム1の凹陥段部15cと係わり合うことになり、背フレーム1と一体的に回動し得るものとなっている。
<前背フレーム3>
前背フレーム3は、上端部及び下端部が接続部を介して背フレーム1に支持されたものである。前背フレーム3は正面視において連続した枠の形状をなしており、その枠の形状に略一致するように張り部材4によって背凭れ面が形成されている。前背フレーム3は、後述する位置決め機構6によって、前位置(f)と後位置(r)を採り得るように構成されている。前背フレーム3は、フレーム本体Kと、このフレーム本体Kに取り付けられたプレートLとを具備してなる。前背フレーム3は、背フレーム1に比べて変形しやすいように材質及びその形状が設定されたものであり、その中間部に最も前方に突出した突出部分32を有している。前背フレーム3は、側面視略くの字形をなしたフレームたる側フレーム部3aを有している。
フレーム本体Kは、合成樹脂により形成された連続した枠状のものであり、左右の側フレーム部3aと、これら左右の側フレーム部3aの上端間に設けられた上フレーム部3bと、左右の側フレーム部3aの下端間に設けられた下連結フレーム部3cとを有している。
前背フレーム3における左右の側フレーム部3aは、外側面に張り部材4の縁部たる帯状部材41を留めるための取付溝mzを備えたもので、側面視において後傾した上側フレーム部分31と側面視において前傾した下側フレーム部分33とを前側に最も突出した突出部分32を介して連続させてなる。左右の側フレーム部3aにおける下端部には、位置決め機構6を構成する軸孔a6を有した軸受突起35が突設されている。
側フレーム部3aを構成する上側フレーム部分31は、下側フレーム部分33よりも撓み易い構造に設定されている。換言すれば、上側フレーム部分31は、下側フレーム部分33の上端に位置する突出部分32を回動中心として後方に弾性変形し易い構造に設定されている。
側フレーム部3aを構成する下側フレーム部分33は、下方に向かって漸次内方に偏位するように形成されている。換言すれば、左右の下側フレーム部分33は、下方に向かって漸次離間距離が短くなる下窄み態様をなすように配されている。下側フレーム部分33の前面には、ランバーサポート5を位置決めするための溝状をなす凹陥部a5を備えている。
前背フレーム3における上フレーム部3bは、左右の側フレーム部3aの上端間に一体に架設されたもので、後方に突出するように湾曲した形状をなしている。上フレーム部3bには、背フレーム1の上端部を取り付けるための上側の接続部を構成する要素が設けられている。すなわち、この上フレーム部3bの背面には、背フレーム1の各凹陥部14に嵌合する突起36が形成されている。各突起36は、後方に向かって突設されたものであり、上下方向のねじ孔h4が形成されている。これらの突起36を、背フレーム1の凹陥部14に嵌合させた上で、ねじ孔h4に対して下側から挿入したボルトv4を螺着することにより、前背フレーム3の上フレーム部3bが、背フレーム1の上フレーム部1bに固定されるようになっている。この上フレーム部3bの上面には、張り部材4を止着するための取付溝mzが設けられており、両端が側フレーム部3aの取付溝mzに連続している。
前背フレーム3における下連結フレーム部3cは、左右の側フレーム部3aの下端部間に架設されたもので、平面視において後方に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。下連結フレーム部3cは、その前面にプレートLを取り付けるためのねじ孔付きのボス部n1が左右方向に間隔を空けて複数設けられている。
プレートLは、フレーム本体Kにおける下連結フレーム部3cの前面側の略全域及び側フレーム部3aの前面側の一部に装着されるもので、下端部において張り部材4における下端側の縁部41を支持し得るものである。プレートLは、下連結フレーム部3cの前面を覆うプレート本体3dと、このプレート本体3dの両側に一体に設けられた両端部3eとを備えている。
プレート本体3dは、その上部分が下連結フレーム部3cにおける前面の上部分に添接した前壁37と、下連結フレーム部3cにおける前面の下部分に添接した後壁38とを備えている。
前壁37の下部分37bは、後壁38の前側に離間して配されている。この後壁38と前壁37の下部との間には、下方に開放された取付溝mzが形成されており、この取付溝mzに張り部材4の下端側の縁部41が取り付けられている。
前壁37の上部分37aと下部分37bとの境界付近には、下連結フレーム部3cのボス部n1に対応するボルト保持部h5が形成されている。また、前壁37の下部分37bにおけるボルト保持部h5に対応する部位には、ボルト保持部h5を通してボルトv5を下連結フレーム部3cのボス部n1に螺着するべく、下方に向かって切り欠かれた切欠部37cが設けられている。
両端部3eは、側フレーム部3aにおける下端部の前面に隙間skを介して臨んでいる。換言すれば、両端部3eの背面と前背フレーム3における側フレーム部3aの前面との間には、ランバーサポート5を取り付けるための隙間skが形成されている。
両端部3eは、ランバーサポート5を保持するための係合要素たる爪部材39を備えている。両端部3eには、上向きコ字状をなすスリットs1が形成されており、そのスリットs1に囲まれた部位を厚み方向に弾性変形可能な爪部材39としている。これら爪部材39は、その背面側にランバーサポート5の爪受け部57と弾性係合する図示しない突出部分が設けられている。
<張り部材4>
張り部材4は、背凭れ面を形成し得るメッシュ状の生地の周縁に帯状部材41を縫着等により止着したものある。張り部材4は、その縁部である帯状部材41を、前背フレーム3の周囲に設けられた取付溝mzに係合させることにより、当該前背フレーム3の前面に張り設けられている。
張り部材4は、ランバーサポート5の前に位置するものとなっている。このため、この実施形態における張り部材4は、前背フレーム3に対するランバーサポート5の前側への移動を規制する機能すなわち前背フレーム3に対するランバーサポート5の前側への抜け止め機能を発揮し得るものとなっている。
<ランバーサポート5>
ランバーサポート5は、着座者の腰部分を背面側から重点的に支持するためのものであり、この実施形態のものは、張り部材4が張り設けられた前背フレーム3に対して後付けすることができるように構成されている。ここで、「後付け」とは、消費者に椅子Aが到達した段階よりも後の取り付けという意味ではなく、張り部材4が張り設けられた背凭れHが構成された後、より具体的には、前背フレーム3に張り部材4が張設された後の取り付けを意味している。
ランバーサポート5は、背凭れHを構成する前背フレーム3の左右の側フレーム部3a間に配されたもので、前背フレーム3において他の部位よりも比較的剛性が高く設定された下部に取り付けられている。換言すれば、このランバーサポート5は、その両端部が側フレーム部3aの下側フレーム部分33に取り付けられている。下側フレーム部分33は比較的剛性が高く設定されており、着座者の体重を受けてもランバーサポート5が外れにくくなっている。つまり、下側フレーム部分33は、安定してランバーサポート5を支持することができ、ランバーサポート5としての機能を好適に発揮させ得るものとなっている。
ランバーサポート5は、使用者からの荷重を受け止める湾曲板状のランバーサポート本体5aと、このランバーサポート本体5aの両端に設けられた取付部5bとを備えたものであり合成樹脂により一体に成形されている。
ランバーサポート本体5aは、板状をなすものであり、左右両端が取付部5bに連続する略水平な帯状領域51と、この帯状領域51の上縁から上方に延びる上部領域52とを一体に有してなるものである。また、ランバーサポート本体5aは、帯状領域51の下縁から下方に延びる下部領域53を備えている。
換言すれば、ランバーサポート本体5aは、左右方向中間部に位置し正面視において略横長矩形状をなした主部分54と、この主部分54における左右の下部の角部からそれぞれ斜め下外側方に向かって延びた連設部分55とを備えている。連設部分55の延出端には、正面視短冊状に形成された取付部5bが一体に設けられている。帯状領域51は、主部分54の一部と連設部分55の一部とによって構成されている。上部領域52は、主部分54の上部を主体に構成されている。下部領域53は、連設部分55の一部によって構成されている。
帯状領域51は、正面視において左右方向に直線状に延びた部位であり、その両端縁の全域に取付部5bが一体に設けられている。この帯状領域51は、前背フレーム3の側フレーム部3aと協働して、着座者の荷重を受け付ける主要部分を担っている。なお、図23〜25では、帯状領域51を分かりやすくするために網掛けにして示している。帯状領域51は、左右の取付部5bを直線状に繋いでおり、これらを主体としてランバーサポート5全体として着座者の荷重を受け止めるための強度を出している。
上部領域52は、その両側縁と前背フレーム3における左右の側フレーム部3aとの間にそれぞれ空間spが形成されるような大きさ及び形状に設定されている。換言すれば、上部領域52は、帯状領域51の上縁全域から上方に延出するものであって、その左右幅寸法が、上方に向かって漸次小さくなる形態をなしている。上部領域52の両側縁とこの側フレーム部3aの上側フレーム部分31との間には空間spが形成されている。上部領域52は、着座者の荷重を受けた場合に帯状領域51との境界付近を基端として後方に曲がりやすくなっている。
上部領域52は、前背フレーム3の上側フレーム部分31に対応する高さ位置に配されるように設定されたもので、帯状領域51と比べて厚み方向に撓み易く設定されている。この実施形態では、上部領域52は、下端部が上部よりも横長に構成された正面視ハット状をなしている。上部領域52は、帯状領域51とともに張り部材4の形状に対応して平面視において後方に凸となるように湾曲した形状をなしている。上部領域52は、背面側の上下二箇所に左右方向に延びる凹み部52aが形成されており、厚み方向に撓み易く構成されている。上部領域52は、その上縁部分が側面視において後方に反った形状をなしている。すなわち、上部領域52は、上端部に後反り部52bが設けられている。
下部領域53は、帯状領域51の下縁から下方に延びたものである。この下部領域53は、帯状領域51の下縁における両端近傍部分と取付部5bとの間に設けられている。下部領域53は、帯状領域51と取付部5bとの取付強度を確保する役割を担っている。
取付部5bは、ランバーサポート本体5aの両端部に設けられ側フレーム部3aにおける下側フレーム部分33及びプレートLの両端部3eに取り付けられるものである。この取付部5bは、下側フレーム部分33に沿って帯状領域51及び下部領域53よりも下方に延びる細長い板状のもので、その背面にリブ状をなす後方に突出した突出部56を備えるとともに下端部にプレートLの爪部材39が係合する四角孔状の爪受け部57を備えている。
取付部5bは、前背フレーム3における下側フレーム部分33の前面と前記張り部材4の背面との間に配されるものである。取付部5bは、張り部材4が張設された状態の前背フレーム3に対して、ランバーサポート5を背面側から移動させて取り付けられる。すなわち、ランバーサポート5を、背凭れHの後側から張り部材4の背面に対して押し付けつつ、当該ランバーサポート5の取付部5bをその張り部材4とフレーム本体Kとの間に差し入れるようにする。このように操作すると、最終段階では、取付部5bの突出部56が下側フレーム部分33の凹陥部a5に嵌合し、これとともに取付部5bの爪受け部57がフレーム本体Kの下側フレーム部分33とプレートLの両端部3eとの間の隙間skに割り込み、プレートLの爪部材39と係合することになる。このようにして、取付部5bは、下側フレーム部分33と張り部材4との間に位置し、突出部56と凹陥部a5、及び、爪受け部57と爪部材39とがそれぞれ係合した状態で、ランバーサポート5が前背フレーム3に対して離脱しないように取り付けられることになる。換言すれば、突出部56と凹陥部a5とで離脱防止要素が構成されており、爪受け部57と爪部材39とで係合要素が構成されている。
離脱防止要素は、ランバーサポート5に加えられる荷重を受けるためものであり、取付部5bとフレームたる前背フレーム3との間に設けられている。この実施形態では、離脱防止要素は、前背フレーム3の長手方向に沿って延びる凹陥部a5と、ランバーサポート5に設けられた突出部56とによって構成されている。
係合要素は、ランバーサポート5を部材の弾性変形を利用してフレームたる前背フレーム3に取り付けるためのものである。この実施形態では、係合要素は、前背フレーム3に設けられた爪部材39と、ランバーサポート5に設けられた爪受け部57とによって構成されている。
この実施形態では、係合要素(39、57)の位置と離脱防止要素(a5、56)の位置を分けて配設している。そして、ランバーサポート5を前背フレーム3に対して取り付ける際の固定を主として係合要素(39、57)により機能させ、ランバーサポート5が前背フレーム3に取り付けられた後の着座者の荷重に対する抵抗を主として離脱防止要素(a5、56)により機能させている。このため、取付部5bや前背フレーム3の構成を、機能に分けて好適に設けることができるものとなる。
以上のようなランバーサポート5を保持する前背フレーム3と背フレーム1との下の接続部、すなわち、前背フレーム3の下部と背フレーム1との接続部に、前背フレーム3を背フレームに対して異なった二箇所の位置に選択的に位置決めし得る位置決め機構6を設けている。
<位置決め機構6>
位置決め機構6は、前背フレーム3における下端部の位置を前位置(f)又は後位置(r)に選択して位置決めし得るものであり、前背フレーム3の弾性変形を利用して、前位置(f)又は後位置(r)の何れかの位置に安定的に位置し得るように構成されている。
位置決め機構6は、背フレーム1に対して前後方向に回動し得るように枢支された左右のリンク6a、6bと、これら左右のリンク6a、6bの回動端部を前背フレーム3の下端部に枢結する枢結要素たる先端軸j7とを備えている。これら左右のリンク6a、6bは、前方に傾斜した前死点である前位置(a)と、後方に傾斜した後死点である後位置(c)との間でのみ回動し得るように設定されている。
左右のリンク6a、6bにおける前位置(a)と後位置(c)との間には、前背フレーム3による左右のリンク6a、6bに対する回動付勢の方向が反転する思案点たる中間位置(b)が設定されている。換言すれば、中間位置(b)は、左右のリンク6a、6bにおける前位置(a)と後位置(c)との間に存在するものである。前背フレーム3の上端部は、左右のリンク6a、6bが前位置(a)又は後位置(c)にある場合の当該前背フレーム3の弾性変形量に比べて左右のリンク6a、6bが中間位置(b)にある場合の前背フレーム3の弾性変形量が大きくなるように、背フレーム1の上端部に接続されている。
位置決め機構6は、背フレーム1の下部における側面視後傾部分と前背フレーム3の下端部との間に設けられている。位置決め機構6は、背フレーム1に設けられた左右に対をなして配された左右のリンク6a、6bと、これら左右のリンク6a、6bの回動端部を前背フレーム3における下端部の両側部分にそれぞれ枢結する左右一対の枢結要素たる先端軸j7と、一方のリンクである左のリンク6aを直接的に回動操作するための操作レバー6cとを備えたものである。
左のリンク6a(正面視において左側に位置する)は、操作レバー6cに加えられる操作力により前後方向に回動するもので、内側のリンクメンバ61と外側のリンクメンバ62とを具備してなる。
内側のリンクメンバ61は、その下部が背フレーム1における軸受突起16の内側面に添接するとともにその上部が前背フレーム3における軸受突起35の内側面に添接するものである。内側のリンクメンバ61は、背フレーム1における軸受突起16の軸孔a3に貫挿される基端軸j6と、前背フレーム3における軸受突起35の軸孔a6に貫挿される枢結要素たる先端軸j7とを一体に備えている。内側のリンクメンバ61の中間位置には、ボルト挿通孔h6が形成されている。
外側のリンクメンバ62は、その下部が背フレーム1における軸受突起16の外側面に添接するとともにその上部が前背フレーム3における軸受突起35の外側面に添接するものであり、基端軸j6の貫通端が嵌合する基端側嵌合穴a7と、前記先端軸j7の貫通端が嵌合する先端側嵌合穴a8とを備えている。外側のリンクメンバ62の中間位置には、外側のリンクメンバ62と内側のリンクメンバ61との間隔を一定に保つためのスペーサ突起63が設けられている。スペーサ突起63は、ボルト挿通孔h6を通して挿入されたボルトv6が螺合するねじ孔n2を備えている。すなわち、ボルトv6をねじ孔n2に螺着することにより内側のリンクメンバ61と外側のリンクメンバ62とが結合されるようになっている。
スペーサ突起63は、その前端縁部又は後端縁部が背フレーム1における軸受突起16の前面又は後面に当接し得るようになっており、左のリンク6aが前位置(a)から後位置(c)までの間でのみ回動し得るように回動範囲を規制する機能を備えている。この実施形態では、図9及び図10に示すように、前位置(a)にある左リンク6aと後位置(c)にある左リンク6aが、基端軸j6上の仮想中心線ctを中心に略対称に傾斜した姿勢を採り得るように設定されている。
外側のリンクメンバ62における基端部の外側面には、軸心を基端側嵌合穴a7の軸心に一致させて角柱状のボス部h7が突設されている。ボス部h7には、操作レバー6cの基端部が嵌着され、ボルトv7によりボス部h7に対して抜け止めされている。なお、操作レバー6cの基端部周縁と外側のリンクメンバ62との間には、リング部材6dが介設されている。外側のリンクメンバ62に接続された操作レバー6cは、外側のリンクメンバ62に対して一体的に回動し得るようになっている。
右のリンク6b(正面視において右側に位置する)は、前述した左のリンク6aに準じた構成をなすものであり、対応する構成については同一の符号を付した上で説明を省略する。
なお、右のリンク6bにおいて、左のリンク6aと異なっている点は、外側のリンクメンバ62に操作レバーが設けられていない点である。ここで、前背フレーム3は、その下端部すなわち前背フレーム3における左の軸受突起35と右の軸受突起35との間の部位に、操作レバー6cを操作して左のリンク6aを直接的に回動させた場合の操作力を右のリンク6bに伝達し得る剛性を備えている。このため、右のリンク6bに操作レバーを設けたり左右のリンク6a、6b同士を繋ぐための格別な機構を設けたりすることなく、左のリンク6aに取り付けられた操作レバー6cの操作力が、前背フレーム3を介して右のリンク6bに伝達されることになる。
以上説明した位置決め機構6に関連した作動を説明すれば次の通りである。
図1、4、5、及び、図8〜10の想像線に示すように、左右のリンク6a、6bが前位置(a)にある状態では、左右のリンク6a、6bは、前背フレーム3からの弾性反発力を受けて前傾する方向に付勢されており、前位置(a)において安定保持されている。この状態では、前背フレーム3の下部は、側面視において背フレーム1に対して前方に離れた位置に保持される。この状態から、左のリンク6aに設けられた操作レバー6cを後方に回動操作すると、左のリンク6aが前位置(a)から中間位置(b)を通過して後位置(c)にまで回動することになり、前背フレーム3の下部は、側面視において背フレーム1に部分的に被る位置まで移動する。このとき、右のリンク6bは、前背フレーム3における下端部の動きに追従して、前位置(a)から中間位置(b)を通過して後位置(c)にまで回動することになる。左右のリンク6a、6bは、前背フレーム3における突出部分32を、当該突出部分32の屈曲度合いが大きくなるように弾性変形させながら回動し、図10の実線に示すように所定の中間位置(b)を越えると、その直後から前背フレーム3における突出部分32が復帰するための弾性反発力は左右のリンク6a、6bを後方に回動させる力として作用することになる。そして、前背フレーム3の弾性反発力を受けた左右のリンク6a、6bは、図8及び図9の実線に示すように後位置(c)に達した段階で位置決めされ安定保持されることとなる。
図8の実線で示すように、左右のリンク6a、6bが後位置(c)で保持されている状態では、前背フレーム3は、当該前背フレーム3における側フレーム部3aの後縁部が側面視において背フレーム1の側フレーム部1aに被る位置にまで移動し、位置決めされることになる。換言すれば、左右のリンク6a、6bが後位置(c)で保持されている状態では、左右のリンク6a、6bが前位置(a)で保持されている状態と比較して、前背フレーム3の下部すなわち前背フレーム3の側フレーム部3a、下連結フレーム部3c、及びプレートLが、背フレーム1に対して近接している。
この実施形態では、前背フレーム3の上端部は、背フレーム1に対してボルトv4により止着されている。このため、左右のリンク6a、6bが前位置(a)から後位置(c)に回動すると、前背フレーム3の上端部は、回動中心すなわち基端部となって殆ど動かない一方で、前背フレーム3の下端部は回動端部となって後方に移動することになる。そして、左右のリンク6a、6bが前位置(a)にある場合の回動端の高さ位置と左右のリンク6a、6bが後位置(c)にある場合の回動端の高さ位置は略同じに設定されている。
この実施形態では、前背フレーム3に支持されたランバーサポート5は、前背フレーム3が前位置(f)にある場合には、帯状領域51が上部領域52よりも前側に位置し、前背フレーム3が後位置(r)にある場合には、上部領域52が帯状領域51よりも前側に位置するようになっている。つまり、前背フレーム3が後位置(r)にある場合のランバーサポート5は、前背フレーム3が前位置(f)にある場合よりも前傾した姿勢をとっている。
なお、位置決め機構6は、左右のリンク6a、6bの回動範囲を設定することにより、前位置(a)における回動端の高さ位置と後位置(c)における回動端の高さ位置とを異ならせれば、左右のリンク6a、6bが前位置(a)にある場合と後位置(c)にある場合とによって、前背フレーム3の側フレーム部3aとランバーサポート5との相対位置を変更することができるものとなっている。すなわち、左右のリンク6a、6bが前位置(a)にある状態と、左右のリンク6a、6bが後位置(c)にある状態で、前背フレーム3における側面視形状を異なったものにすることができるものとなる。具体的には、前背フレーム3を構成する側フレーム部3aの上側フレーム部分31と下側フレーム部分33との相対的な角度(すなわち、突出部分32の屈曲度合い)が変化し、下側フレーム部分33に支持させたランバーサポート5の上部領域52と上側フレーム部分31との相対位置が変わることになる。すなわち、ランバーサポート5は、前背フレーム3における側フレーム部3aの変形に伴ってその上側フレーム部分31に対する上部領域52の相対位置が変化するような位置に取り付けられている。
例えば、左右のリンク6a、6bが後位置(c)に位置決めされた状態における上側フレーム部分31と下側フレーム部分33との相対的な角度を、左右のリンク6a、6bが前位置(a)に位置決めされた状態における上側フレーム部分31と下側フレーム部分33との相対角度よりも大きくすることも可能である。すなわち、左右のリンク6a、6bを前位置(a)から後位置(c)に回動操作することによって、ランバーサポート5が前傾動作を行うことになり、当該ランバーサポート5の上部領域52が、側面視において上側フレーム部分31に相対的に接近することになる。左右のリンク6a、6bが後位置(c)にある場合の前記ランバーサポート5の上部領域52は、左右のリンク6a、6bが前位置(a)にある場合と比べて、無負荷状態において張り部材4の背面側に接近することになる。
<<後傾ロック機構I>>
後傾ロック機構Iは、背凭れHを所望の後傾位置でロックするためのもので、この実施形態では、背支持体Gと支持基部Cとの間に設けられている。
後傾ロック機構Iは、背支持体G側に後傾ロック機構Iの主要部をなすロックユニットMを備えており、支持基部C側にロックユニットMの係合部材7が選択的に係合する複数の係合部c8を有した受け部材Nを備えている。
ロックユニットMは、背凭れ構造体F(背支持体G・背凭れH)の支持基部Cに対する後傾動作を禁止するロック位置(h)又は背凭れ構造体Fの後傾動作を許容するフリー位置(i)を採り得る係合部材7と、この係合部材7をロック位置(h)とフリー位置(i)との間で駆動する駆動機構8と、これら駆動機構8及び係合部材7を支持する支持部材9とを備えたものである。
このロックユニットMは、複数部品が支持部材9に纏まって組み付けられたものであり、椅子Aの製造段階においては、独立した特定の製造ラインにおいて組み立てられその製造ラインにおいて独自に動作確認を行うことができるようになっている。換言すれば、ロックユニットMは、係合部材7及び駆動機構8を基礎体である支持部材9に保持させたパッケージをなしており、他の椅子にもそのまま適用できるように構成されている。なお、椅子Aの完成段階においては、このロックユニットMの支持部材9を構成する第一のハウジング9aは、背支持体Gに溶接により接合されている。
以下、ロックユニットMの構成について詳述する。
係合部材7は、先端側に係合突部71を配した平面視略長方形をなす板状のものであり、受け部材Nに対して接離する方向に進退するように第一のハウジング9aに支持されている。この係合部材7の中間部には、進退方向と直交する方向に延びる長孔72が形成されている。また、係合部材7の後縁中央には、ロック用スプリング81の前端を係わり合わせるためのスプリングリテーナたる突起73が設けられている。
駆動機構8は、係合部材7をロック方向すなわち係合部c8の方向に付勢するロック用スプリング81と、後傾ロック用の操作レバーd5からワイヤーwを介して伝達される操作力を係合部材7を後退させる力に変換する動作変換機構82とを備えたものである。
ロック用スプリング81は、圧縮コイルタイプのものであり、係合部材7と後述する第二のハウジング9bの後壁96との間に介設されている。
動作変換機構82は、基端部が支持部材9を構成する第二のハウジング9bに回動可能に支持され先端部がワイヤーwに接続された操作アーム83と、この操作アーム83に設けられ当該操作アーム83の回動に伴って回動する操作端86bを長孔72に係わり合わせたロック解除用スプリング86とを備えたものである。
操作アーム83は、第二のハウジング9bに設けられた軸j8に支持されて前後方向に回動するものであり、基端部に第二のハウジング9bの軸j8が係合する軸孔a9を備えているとともに回動端部に前記ワイヤーwの先端を接続するためのワイヤー接続部84を備えている。また、操作アーム83の基端部には、ロック解除用スプリング86を取り付けるためのスプリング取付部85が設けられている。ロック解除用スプリング86は、コイル状に巻かれたスプリング本体86aと、このスプリング本体86aの一端から延出する一方のコイル端86bと、スプリング本体86aの他端から延出する他方のコイル端86cとを備えたねじりコイルスプリングタイプのもので、この実施形態では、一方のコイル端86bが係合部材7を付勢するための操作端86bをなしている。スプリング取付部85は、操作アーム83の基端部に設けられスプリング本体86aを軸孔a9の軸心に合致させて収容するための切欠部85aと、この切欠部85aに収容されたスプリング本体86aから延びる他方のコイル端86cを保持するためのコイル端保持部85bとを備えたものである。
支持部材9は、椅子Aの製造段階において複数部品すなわち係合部材7及び駆動機構8をまとめて取り扱うことができるようにしたユニット化のための基礎構造体であり、具体的には、係合部材7をスライド可能に支持する第一のハウジング9aと、駆動機構8を支持する第二のハウジング9bとを有している。
第一のハウジング9aは、上方に開放されたチャンネル状のもので、底壁91と、この底壁91の前縁から上方に延出して設けられた前壁92と、前記底壁91の後縁から上方に延出して設けられた後壁93とを備えたものである。
底壁91は、ロック解除用スプリング86の操作端86bを通過させるための窓91aと、第二のハウジング9bを取り付けるためのハウジング取付孔91bと、後傾ロック機構Iを含めて背支持体Gにおける後部の下面側を覆うカバーg7を取り付けるためのカバー取付孔91cとを備えている。前壁91には、左右方向に延びるスリットs2が形成されており、このスリットs2に係合部材7の前端部側が前後方向にスライド可能に保持されている。後壁92には、左右方向に延びるスリットs3が形成されており、このスリットs3に係合部材7の後端部側が前後方向にスライド可能に保持されている。すなわち、係合部材7は、第一のハウジング9aの前壁92と後壁93とを貫通した状態で、当該第一のハウジング9aに前後方向に進退可能に保持されている。
第二のハウジング9bは、底壁94と、この底壁94の左右両側縁から上方に延出して設けられた側壁95と、前記底壁94の後縁から上方に延出して設けられた後壁96と、この後壁96の上縁から後方に延出して設けられた取付鍔97とを備えたものである。
底壁94は、駆動機構8の操作アーム83を水平旋回可能に枢支する十字リブ状の軸j8を備えている。すなわち、この軸j8に、ロック解除用スプリング86を保持している操作アーム83の軸孔a9を係合させることにより、操作アーム83が第二のハウジング9bに対して回動可能に取り付けられる。
側壁95は、第一のハウジング9aにおける底壁91の下面に当接する上向き縁部95aと、フリー位置(i)における係合部材7の後端を係止するための前向き縁部95cとを備えた側面視概略L字状のもので、上向き縁部95aには、第一のハウジング9aのハウジング取付孔91bに係合する弾性爪95bが突設されている。
後壁96は、正面を向く前向き壁部96aと斜め前を向く傾斜壁部96bとを備えたもので、前向き壁部96aにロック用スプリング81の後端を保持するスプリングリテーナ部96cが設けられている。また傾斜壁部96bには、窓96dが形成されており、この窓96dの下縁部にワイヤーwを包持するチューブtの一端を取り付けるための取付部96eが形成されている。
取付鍔97は、背支持体Gにおける取付プレートg2の下面に当接するもので、この第二のハウジング9bを、取付プレートg2に止着するためのボルトv8が装着されるボルト挿通孔h8を備えている。
この実施形態においては、第一のハウジング9aが金属製のものであり、第二のハウジング9bが合成樹脂製のものである。そして、第一、第二のハウジング9bが背支持体Gの左右のアームg1間に配されている。
椅子Aが完成した状態においては、第一のハウジング9aが、左右のアームg1に溶接により接続されており、強度部材としての機能を兼ねている。椅子Aが完成した状態の後においても、駆動機構8を収容した第二のハウジング9bは、ボルトv8を外すとともに弾性爪95bを変形させることにより、背支持体G及び第一のハウジング9aから取り外すことができるようになっている。
以上のようにしてなるロックユニットMの係合部材7は、支持基部Cの後端に設けられた受け部材Nにおける複数の係合部c8の何れかに選択的に係合することにより、背凭れ構造体Fを所望の後傾位置にロックさせることができる。
受け部材Nは、支持基部Cの後壁c7を兼ねる壁体状のもので、上下方向に間隔をあけて複数組の係合部c8を備えている。この実施形態では、受け部材Nは、上段に設けられた左右一組の係合部c8と、中段に設けられた左右一組の係合部c8と、下段に設けられた左右一組の係合部c8とを備えている。上段に設けられた左右一組の係合部c8は、前記背凭れHを、図1〜6に示す初期位置にロックするためのもので、凹陥状をなす段部により構成されている。中段と下段の係合部c8は、凹陥状をなす貫通穴により構成されている。
次いで、この後傾ロック機構Iの作動を説明する。
後傾ロック用の操作レバーd5によりワイヤーwを引っ張り操作していない状態では、操作アーム83が前位置(j)に保持されており、係合部材7はロック用スプリング81の付勢力により前方に弾性付勢されている。そのため、背凭れHの回動により係合部材7が受け部材Nの係合部c8に対面した段階で、その係合部材7が前進して、係合突部71が対面した係合部c8に係合することになる。係合突部71が係合部c8に係合した状態では、背凭れHを後傾させることができなくなる。
背凭れHの後傾がロックされた状態から、後傾ロック用の操作レバーd5によりワイヤーwを引っ張り操作して、ロックを解除するための動作を行うと、その操作力がワイヤーwを介して操作アーム83に伝達され、この操作アーム83が後方すなわち後位置(k)に向かって回動することとなる。操作アーム83の後方への回動に伴い、ロック解除用スプリング86の操作端86bも後方に移動することになり、係合部材7が後退して係合突部71と係合部c8との係合が解除される。係合突部71と係合部c8との係合が解かれた状態では、背凭れHの後傾動作を自由に行うことが可能となる。このとき、後傾ロック用の操作レバーd5は、ワイヤーwを引っ張り操作した状態で固定することができ、そのようにした場合には、着座者は、背凭れHを自由に自らの荷重により後傾動作させることができる。
なお、操作アーム83が後位置(k)に向かって回動しても、係合部材7と受け部材Nとの摩擦が大きい場合には、一時的に係合部材7が後方に移動できない状況におかれ、ロック解除用スプリング86の操作端86bが係合部材7とともにロック位置(h)に取り残される。この状態では、ロック解除用スプリング86の操作端86bは動かない状態の係合部材7により後方への移動が規制され、ロックを解除する方向の弾性反発力が増加されることになる。換言すれば、ロック解除用スプリング86の操作端86bが前記係合部材7とともにロック位置(h)に取り残された状態では、係合部材7にロック解除用スプリング86による後方への弾性付勢力が作用することになる。そのため、背凭れHの微動などにより、係合部c8と受け部材Nとの摩擦が減少した瞬間に、係合部材7が、ロック解除用スプリング86の弾性付勢力により後方に後退し、ロックが解除されることになる。
<<ロッキング機構J>>
ロッキング機構Jは、背凭れHの傾動に対応させて座Dを同期して動かすためのもので、支持基部Cの前端部に前リンクc9を介して座受d1の前部を前後移動可能に支持させるとともに、座Dの後部を後連結軸j4を介して背支持体Gに設けられた後リンクg4に枢支させたものである。
なお、この実施形態におけるロッキング機構Jは、初期状態において、前リンクc9と後リンクg4とがそれぞれ前傾しており、背凭れHを後傾させた際に、座Dが全体的に上昇するように構成されたいわゆる体重感知方式のものとなっている。
以上説明したように、本実施形態に係る椅子Aは、背凭れHにおける背フレーム1が、座Dの下方に配置された支持基部Cの両側にまで延出する左右の下フレーム部1cを備えている。そして、支持基部Cに設けられた主軸j1を中心にして背凭れHが後傾動作を行うことができるようにしている。背フレーム1が、前記左右の下フレーム部1cに、前側及び内側に開口し前記主軸j1の両端部が挿入される凹陥部15を備えたものであり、前記下フレーム部1cの前側に、前記凹陥部15を閉塞する隠蔽部材2を備えている。このため、背フレーム1の基端部の外観を好適なものとすることができる構成を有した椅子Aを提供することができるものとなる。
座Dが、前記背凭れHの後傾動作に同期して動くように構成されている。そして、前記背フレーム1が、左右の側フレーム部1aと、これら左右の側フレーム部1aの上端部間に架設された上フレーム部1bと、前記左右の側フレーム部1aの下端部から前方に延びる前記左右の下フレーム部1cとを一体に備えている。このため、背フレーム1の構造上、主軸j1を位置づけるための凹陥部15が形成され易いものとなり、当該凹陥部15を隠蔽部材2によって閉塞することができるものとなっている。
隠蔽部材2が、板状の隠蔽部材本体21と、この隠蔽部材本体21の内面に突設され前記凹陥部15内において前記主軸j1に間接的に係わり合う取付アーム22とを備えている。このため、隠蔽部材2が主軸j1に対して離脱し難い構成を備えたものとなり、背フレーム1の凹陥部15を好適に隠蔽することができるものとなっている。
下フレーム部1cが、その凹陥部15における前端側の開口端面に凹陥段部15cを備えている。そして、隠蔽部材本体21が、前記凹陥段部15cに嵌合し、その外面が前記下フレーム部1cの外面と略面一となる形態をなしている。このため、外観上好適な態様で下フレーム1cを隠蔽することができるのみならず、下フレーム1cの回動に合わせて隠蔽部材本体21が好適に追従し得るものとなる。
背凭れHが、背支持体Gを介して支持基部Cの前記主軸j1に支持されたものである。このため、背フレーム1の凹陥部15が主として主軸j1を収容する役割を担うものとなり、その凹陥部15を隠蔽部材2により隠蔽することができるようになっている。
背支持体Gが、ブッシュg3を介して主軸j1に回動可能に支持された左右のアームg1と、これらアームg1の後端部間を剛結する取付プレートg2とを備えている。そして、前記背フレーム1が、左右のアームg1の外側に配される下フレーム部1cと、これら下フレーム部1c同士を結合し前記取付プレートg2に止着される下連結部1dとを備えたものである。このため、背凭れHが、背支持体Gを介して主軸j1に支持された構成をなすものとなっている。このような構成を前提とした下フレーム部1cの凹陥部15は、主として主軸j1を収容する役割をなし、その凹陥部15を隠蔽部材2により隠蔽することができるようになっている。
下フレーム部1cが、凹陥部15内に前記ブッシュg3に外嵌する取付リブ15aを備えたものであり、前記隠蔽部材2が、前記隠蔽部材本体2の内面に前記ブッシュg3に部材の弾性変形を利用して外嵌する前記取付アーム22を備えたものである。このため、凹陥部15内にブッシュg3を介して主軸j1が好適に支持されるものとなり、隠蔽部材2の取付アーム22が、支軸j1にブッシュg3を介して好適に外嵌されるものとなっている。
取付リブ15aと前記取付アーム22とが、主軸j1の軸心方向に位置を異ならせて配置されている。このため、隠蔽部材2が主軸j1の軸心方向にずれにくいものとなり、凹陥部15を好適に隠蔽することができるものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
隠蔽部材は、凹陥部を隠蔽することができるものであればよく、種々の形状又は構造のものを採用することができ、本実施形態に示すものには限定されるものではない。
背凭れは、種々の形状又は構造のものを採用することができるものであり、支持基部の両側にまで延出する左右の下フレーム部を備えたものであれば、どのようなものであってもよい。背凭れは、上述した実施形態で示されたような背フレームの前に前背フレームを配してなるものには限定されず、例えば、背フレームとクッションとを主体に構成したものを採用したり、或いは、背フレームと樹脂による背凭れ面を有した部材を主体に構成したものを採用したりしてもよい。
上述した実施形態では、隠蔽部材は、ブッシュが装着された主軸に取り付けられていたが、主軸に対して直接的に取り付けられたものであってもよい。
上述した実施形態では、主軸は、背フレームの凹陥部内に位置決めされた態様で収容されており、凹陥部とは異なる部位で背フレームが背支持体に強度が確保された態様で接続していたが、凹陥部内において主軸に背フレームが直接的に装着されているものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…背フレーム
1c…下フレーム部
2…隠蔽部材
15…凹陥部
j1…主軸
C…支持基部
D…座
H…背凭れ

Claims (6)

  1. 背凭れにおける背フレームが、支持基部の両側にまで延出する左右の下フレーム部を備えたものであり、前記支持基部に設けられた主軸を中心にして前記背凭れが後傾動作を行うことができるようにした椅子であって、
    前記背フレームが、前記左右の下フレーム部に、前側及び内側に開口し前記主軸の両端部が収容される凹陥部を備えたものであり、
    前記左右の下フレーム部の前側に、前記凹陥部を閉塞する隠蔽部材を備えている椅子。
  2. 座が、前記背凭れの後傾動作に同期して動くように構成された椅子であって、
    前記背フレームが、左右の側フレーム部と、これら左右の側フレーム部の上端部間に架設された上フレーム部と、前記左右の側フレーム部の下端部から前方に延びる前記左右の下フレーム部とを一体に備えたものである請求項1記載の椅子。
  3. 前記隠蔽部材が、板状の隠蔽部材本体と、この隠蔽部材本体の内面に突設され前記凹陥部内において前記主軸に直接又は間接的に係わり合う取付アームとを備えたものである請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記下フレーム部が、前記凹陥部における前端側の開口端面に凹陥段部を備えたものであり、
    前記隠蔽部材本体が、前記凹陥段部に嵌合し、その外面が前記下フレーム部の外面と略面一となる形態をなしている請求項3記載の椅子。
  5. 前記背凭れが、背支持体を介して前記支持基部の前記主軸に支持されたものであって、
    前記背支持体が、ブッシュを介して前記主軸に回動可能に支持された左右のアームと、これらアームの後端部間を剛結する取付プレートとを備えたものであり、
    前記背フレームが、前記左右のアームの外側に配される前記下フレーム部と、これら下フレーム部同士を結合し前記取付プレートに止着される下連結部とを備えたものである請求項1、2、3又は4記載の椅子。
  6. 前記下フレーム部が、前記凹陥部内に前記ブッシュに外嵌する取付リブを備えたものであり、
    前記隠蔽部材が、隠蔽部材本体の内面に前記ブッシュに部材の弾性変形を利用して外嵌する取付アームを備えたものであり、
    前記取付リブと前記取付アームとが、前記主軸の軸心方向に位置を異ならせて配置されている請求項5記載の椅子。
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