JP5538708B2 - 定着装置、及びこの定着装置に用いられる加熱回転部材 - Google Patents
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(1)画像形成装置例
図12は本発明に係る定着装置(定着器)を搭載する画像形成装置の一例の構成模型図である。この画像形成装置は、電子写真画像形成方式を用いて記録材(例えば、記録紙、OHPシート等)に画像を形成するレーザビームプリンタである。
以下の説明において、定着装置およびこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。幅とは短手方向の寸法をいう。
図1は定着装置112の一例の横断面模式図である。
弾性体の硬度については、使用するゴム材により形成したシート厚さ6mmのサンプルにて硬度の測定を行った。
プリント指令に応じて定着モータ(駆動源)Mが駆動され、その定着モータMの駆動によって加圧ローラ30の基層31の長手方向端部に設けられた駆動ギア(不図示)が回転されることにより、加圧ローラ30は矢印方向に所定のプロセススピードで回転する。その加圧ローラ30の回転はニップ部Nを介して定着ローラ10表面に伝達され、これにより定着ローラ10は加圧ローラ30の回転に追従して矢印方向に回転する。
(2−3−1)実施例1
実施例1の定着ローラ10は、次のようにして製造した。
実施例2〜6で作成された定着ローラ10は、離型層12中に充填される弾性体12aの平均粒径が表1に示す平均粒径であること以外は、実施例1と同様にして定着ローラ11を作製した。
(2−4−1)比較例1
SUS(ステンレス)製の肉厚1.5mm、外径φ30mmの中空円筒状の基層14上に、2液反応型のシリコーンゴムを被覆して公知の条件で加熱硬化し、厚み3mmの弾性層13を形成した。
SUS(ステンレス)製の肉厚1.5mm、外径φ30mmの中空円筒状の基層14上に、2液反応型のシリコーンゴムを被覆して公知の条件で加熱硬化し、厚み3mmの弾性層13を形成した。
比較例3の定着ローラ10は、シリコンカーバイド(SiC)粒子を離型層12中に充填したものである。
実施例1〜6、比較例1〜3のそれぞれの定着ローラ10を用いて、定着装置112を構成し、下記のとおり画像評価、及び離型耐久性の評価を行った。
光沢度(グロス)は、JIS Z 8741、JIS K 7105に記載されている規定に基づいて、ハンディ光沢計グロスメータPG−3D(日本電色工業製)を用いて光の入射角60度の条件で測定した値である。ここで、JIS Z 8741には「鏡面光沢度測定方法」が記載されており、JIS K 7105には「プラスチックの光学的特性試験方法」が記載されている。測定は、シアンとマゼンタのトナー画像のパッチで行った。
測定された光沢度に応じて、
○:20以上
△:10以上20未満
×:10未満
とし、評価ランクを付した。好ましい光沢度は20以上であることから、○を良好な光沢度を有する定着画像とした。
画像反射濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
測定は、ブラックのトナー画像のパッチで行った。
○:1.55以上
△:1.45以上1.55未満
×:1.45未満
<均一性>
画像全体の均一性について目視により判定した。
○:良好 (均一性が全面に渡って良好)
△:やや難あり(均一性が悪く、若干ムラが目立つ)
×:難あり (均一性が悪く、ムラが目立つ)
<耐久性(離型性)>
所定の枚数を連続して印字した後の、定着ローラ表面のトナーによる付着の有無を確認した。
○:良好 (トナーオフセットの発生なし)
△:やや難あり (トナーオフセット一部発生)
×:難あり (トナーオフセット発生)
以上の評価ランクに基づいて、評価を行った結果を表2に示す。
表2に示した実施例1〜6及び比較例1〜3のそれぞれの定着ローラ10についての画像評価の結果より、以下のことが分かる。
以下に、どのようにして上述のような評価結果となる定着画像が形成されるのかについて、定着プロセス中におけるトナーの溶融過程を示すモデル図より説明する。
図7は、実施例1の定着ローラ10を用いて定着装置112を構成し、その定着装置112を用いて定着を行った際の定着ローラ10の表層付近及びトナー画像Tを担時した記録紙Pの状態を表わす説明図である。図7の(a)はトナー画像Tを担持した記録紙Pがニップ部Nに挟持される前の状態を表わす図である。(b)はトナー画像Tを担持した記録紙Pをニップ部Nで挟持搬送している状態を表わす図であって、定着ローラ10表面とトナー画像T及び記録紙Pが接触している状態を表わす図である。(c)はニップ部Nを通過後に定着ローラ10表面から記録紙Pが離れた状態を表わす図である。すなわち、定着装置112で最終的に得られる定着画像としての画像表面の形状は図7(c)の状態である。
実施例2〜6の定着ローラ10は、実施例1の定着ローラ10に対して分散粒子の充填量を増やした場合、また実施例1の定着ローラ10に対して平均粒径の大きい充填材粒子を用い、さらにその充填量を変更した場合である。
図9は、比較例1の定着ローラ10を用いて定着装置112を構成し、その定着装置112を用いて定着を行った際の定着ローラ11の表層付近及びトナー画像Tを担時した記録紙Pの状態を表わす説明図である。(a)はトナー画像Tを担持した記録紙Pがニップ部Nに挟持される前の状態を表わす図である。(b)はトナー画像Tを担持した記録紙Pをニップ部Nで挟持搬送している状態を表わす図であって、定着ローラ10表面とトナー画像T及び記録紙Pが接触している状態を表わす図である。(C)はニップ部Nを通過後に定着ローラ10表面から記録紙Pが離れた状態を表わす図である。すなわち、定着装置112で最終的に得られる定着画像としての画像表面の形状は図9(c)の状態である。
図10は、比較例2の定着ローラ10を用いて定着装置112を構成し、その定着装置112を用いて定着を行った際の定着ローラ10の表層付近及びトナー画像Tを担時した記録紙Pの状態を表わす説明図である。(a)はトナー画像Tを担持した記録紙Pがニップ部Nに挟持される前の状態を表わす図である。(b)はトナー画像Tを担持した記録紙Pをニップ部で挟持搬送している状態を表わす図であって、定着ローラ10表面とトナー画像T及び記録紙Pが接触している状態を表わす図である。(c)はニップ部Nを通過後に定着ローラ10表面から記録紙Pが離れた状態を表わす図である。すなわち、定着装置112で最終的に得られる定着画像としての画像表面の形状は図10(c)の状態である。
図11は、比較例3の定着ローラ10を用いて定着装置112を構成し、その定着装置112を用いて定着を行った際の定着ローラ10の表層付近及びトナー画像Tを担時した記録紙Pの状態を表わす説明図である。(a)はトナー画像Tを担持した記録紙Pがニップ部Nに挟持される前の状態を表わす図である。(b)はトナー画像を担持した記録紙Pをニップ部Nで挟持搬送している状態を表わす図であって、定着ローラ10表面とトナー画像T及び記録紙Pが接触している状態を表わす図である。(c)はニップ部Nを通過後に定着ローラ10から記録紙Pが離れた状態を表わす図である。すなわち、定着装置112で最終的に得られる定着画像としての画像表面の形状は図11(c)の状態である。
すなわち、記録紙Pの持つ凹凸の凸部分が存在するトナー画像Tに対しては離型層12を介してしっかりと熱を伝達し、溶融させることができる。しかし、記録紙Pの持つ凹部分に存在するトナー画像Tに対しては、離型層12と接触していない為に熱の供給が不足しトナーの溶融がしっかり進行しない。
12:離型層
12a:弾性体
12b:樹脂材
12c:フッ素ゴム
12d:SiC粒子
20:ハロゲンヒータ
30:加圧ローラ
112:定着装置
T:トナー画像
P:記録材
Claims (6)
- 基層と、離型層と、前記基層と前記離型層の間に設けられた弾性層と、を有する加熱回転部材と、前記加熱回転部材を加熱する加熱部材と、前記離型層と接触してニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、前記ニップ部で未定着トナー画像を担持する記録材を挟持搬送しつつ未定着トナー画像を記録材に定着する定着装置において、
前記離型層は、フッ素系樹脂基材中に、前記基材よりも硬度が低い耐熱性ゴム粒子が分散されている層であり、表面に前記ゴム粒子が露出しないように前記ゴム粒子が前記基材で覆われていることを特徴とする定着装置。 - 前記離型層表面の粗さRzが、20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記基材は、PFA(4フッ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)、FEP(4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂)のうちの一種類、或いはこれらの複合樹脂から選択されたフッ素樹脂であり、前記ゴム粒子は、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム、シリコーンゴムのうちの一種類を主成分とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 基層と、離型層と、前記基層と前記離型層の間に設けられた弾性層と、を有し、定着装置に用いられる加熱回転部材において、
前記離型層は、フッ素系樹脂基材中に、前記基材よりも硬度が低い耐熱性ゴム粒子が分散されている層であり、表面に前記ゴム粒子が露出しないように前記ゴム粒子が前記基材で覆われていることを特徴とする加熱回転部材。 - 前記離型層表面の粗さRzが、20μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の加熱回転部材。
- 前記基材は、PFA(4フッ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)、FEP(4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂)のうちの一種類、或いはこれらの複合樹脂から選択されたフッ素樹脂であり、前記ゴム粒子は、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム、シリコーンゴムのうちの一種類を主成分とすることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の加熱回転部材。
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