JP5535141B2 - 空芯コイルの巻線方法及び巻線装置 - Google Patents
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Description
又、各単位巻部の巻線工程毎に巻芯部材の形態を変化させつつ該巻芯部材の周囲に導線を巻回する自動巻線機においては、各単位巻部の巻線工程毎に巻芯部材の形態を変化させるための構成が複雑となる問題がある。
ここで、各単位コイル部を構成する複数の単位巻部は、前記巻き軸に対して同じ位相角度に形成される複数の角部が、同じ位置に曲率中心を有する円弧状に形成されている。
円筒状の外周面を有する軸体(5)と交叉する直線の移行路に沿って所定距離だけ導線(22)を移送して、軸体(5)の外周面に導線(22)を沿わせる第1工程と、
導線(22)を押圧すべき押圧部材(61)を、軸体(5)を中心とする円周経路に沿って回動させることにより、導線(22)を軸体(5)の外周面に所定角度だけ巻き付けて、円弧状の角部を形成する第2工程
とを有し、第1工程と第2工程を前記角部の数だけ繰り返すことによって1つの単位巻部を形成し、1つの単位コイル部を形成する過程で、各単位巻部の形成に際して軸体(5)の外径を変化させることにより、1つの単位コイル部を構成する複数の単位巻部において、前記巻き軸に対して同じ位相角度に形成される複数の角部を、同じ位置に曲率中心を有して半径の異なる複数の円弧線に沿う円弧状に形成する。
これによって、各単位コイル部が少なくとも一部で多層化されることになる。
軸体(5)と、
前記軸体(5)に対して交叉する直線の移行路に沿って導線(22)を移送して、軸体(5)の外周面に導線(22)を沿わせる導線移送機構(4)と、
導線(22)を押圧すべき押圧部材(61)を、軸体(5)を中心とする円周経路に沿って回動させることにより、導線(22)を軸体(5)の外周面に沿って屈曲させる曲げ機構(6)
とを具えている。
第2往復台(13)には、図6に示す如く軸体(5)側の端部に、導線(22)を押圧することが可能な押圧部材(61)が取り付けられている。
又、第2往復台(13)は、図1に示す第2往復駆動機構(8)によって前後に任意距離だけ移動させることが出来る。
回転台(12)には、図4に示すベルト機構(63)を介してモータ(62)が連繋している。
これによって、軸体(5)の外周面に導線(22)を巻き付けるための曲げ機構(6)が構成される。
第2把持機構(42)は、第1把持機構(41)による導線(22)の把持期間中は導線(22)の把持を解除し、第1把持機構(41)による導線(22)の把持解除中は導線(22)を把持するものである。
回転台(12)上の第2往復台(13)は、図7及び図8に示す如く、導線の巻き軸Sに対して接近離間する直線経路Pに沿って往復移動する。
これによって、曲げ機構(6)を構成する押圧部材(61)は、軸体(5)に対して接近離間すると共に、軸体(5)を中心として回動することになる。
又、軸体(5)の近傍位置には、U字状のガイド板(9)が設置されている。
尚、押圧部材(61)の回転角度θを90度よりも僅かに大きく設定することにより、導線(22)はスプリングバックによって90度の屈曲角度を有することになる。
この導線(22)の屈曲過程で、軸体(5)よりも先へ延びている導線(22)は、ガイド板(9)の表面に沿って摺動する。
そして、導線(22)を巻き付けるべき軸体(5)の軸部を外径の異なる他の軸部に変更すると共に、該軸部の外径に応じて、第1往復台(11)と第2往復台(13)を前後に移動させた状態で、同様に導線(22)の移送工程と折り曲げ工程とを4回繰り返すことによって、4つの円弧状の角部を有する次の単位巻部が形成される。
ここで、図10に示す如く、第1単位巻部(25)を形成する際には、軸体(5)の第1軸部(51)のみを突出させてその外周面に導線を巻き付け、第2単位巻部(26)を形成する際には、第2軸部(52)を突出させてその外周面に導線を巻き付け、第3単位巻部(27)を形成する際には、第3軸部(53)を突出させてその外周面に導線を巻き付ける。
図12のステップS1では、導線(22)を第1軸部(51)の外周面に沿わせると共に、該導線(22)に押圧部材(61)を沿わせる。
次に、ステップS2にて導線(22)を所定距離(単位巻部の長辺の長さ)だけ移送した後、ステップS3では、押圧部材(61)を回転させて、導線(22)を屈曲させる。
これによって、第1軸部(51)の外径に応じた1つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第1軸部(51)の外径に応じた2つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第1軸部(51)の外径に応じた3つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第1軸部(51)の外径に応じた4つ目の円弧状の角部が形成され、第1単位巻部(25)が巻回されることになる。
次に、ステップS16の如く、第2軸部(52)を上昇させた後、ステップS17では押圧部材(61)を回転させて、導線(22)を屈曲させる。
これによって、第2軸部(52)の外径に応じた1つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第2軸部(52)の外径に応じた2つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第2軸部(52)の外径に応じた3つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
これによって、第2軸部(52)の外径に応じた4つ目の円弧状の角部が形成され、第2単位巻部(26)が巻回されることになる。
次に、ステップS30の如く、第3軸部(53)を上昇させた後、ステップS31では押圧部材(61)を回転させて、導線(22)を屈曲させる。
これによって、第3軸部(53)の外径に応じた1つ目の円弧状の角部が形成されることになる。
そして、次は第3軸部(53)、第2軸部(52)、第1軸部(51)の順に巻き付け軸を変更すると共に、第1往復台(11)と第2往復台(13)を導線(22)の外径に応じた距離だけ前進させつつ、第3単位巻部(27)、第2単位巻部(26)、第1単位巻部(25)の順に巻回して、次の単位コイル部(23)を形成し、この単位コイル部(23)の形成を繰り返すことによって、図10に示す中間製品(20)が完成することになる。
従って、空芯コイル(2)の各角部における単位巻部間の隙間がゼロとなり、導線の占積率が増大することになる。
(20) 中間製品
(21) 完成品
(22) 導線
(23) 単位コイル部
(25) 第1単位巻部
(26) 第2単位巻部
(27) 第3単位巻部
(1) ベース
(11) 第1往復台
(12) 回転台
(13) 第2往復台
(3) 導線繰り出し機構
(4) 導線移送機構
(5) 軸体
(51) 第1軸部
(52) 第2軸部
(53) 第3軸部
(6) 曲げ機構
(61) 押圧部材
(62) モータ
(7) 第1往復駆動機構
(8) 第2往復駆動機構
(9) ガイド板
S 巻き軸
Claims (8)
- 巻き軸を中心として1本の導線を巻回して形成される複数の単位コイル部が、該巻き軸方向に並んでおり、各単位コイル部は、互いに異なる内周長を有する複数の単位巻部から構成され、内周長の大きな単位巻部の内側に内周長の小さな単位巻部の少なくとも一部が押し込まれることにより、各単位コイル部が少なくとも一部で多層化されており、各単位巻部は、それぞれ円弧状の複数の角部を有するループ状の巻き線経路に沿って巻回されている空芯コイルにおいて、
各単位コイル部を構成する複数の単位巻部において前記巻き軸に対して同じ位相角度に形成される複数の角部は、同じ位置に曲率中心を有して半径の異なる複数の円弧線に沿って延び、内側の単位巻部の角部と外側の単位巻部の角部とが互いに密着していることを特徴とする空芯コイル。 - 巻き軸を中心として1本の導線を巻回して形成される複数の単位コイル部が、該巻き軸方向に並んでおり、各単位コイル部は、互いに異なる内周長を有する複数の単位巻部から構成され、内周長の大きな単位巻部の内側に内周長の小さな単位巻部の少なくとも一部が押し込まれることにより、各単位コイル部が少なくとも一部で多層化されており、各単位巻部は、それぞれ円弧状の複数の角部を有するループ状の巻き線経路に沿って巻回されている空芯コイルの巻線方法において、
円筒状の外周面を有する軸体と交叉する直線の移行路に沿って所定距離だけ導線を移送して、該軸体の外周面に導線を沿わせる第1工程と、
前記導線を押圧すべき押圧部材を、前記軸体を中心とする円周経路に沿って回動させることにより、導線を軸体の外周面に巻き付けて、円弧状の角部を形成する第2工程
とを有し、第1工程と第2工程を前記角部の数だけ繰り返すことによって1つの単位巻部を形成し、
1つの単位コイル部を形成する過程で、各単位巻部の形成に際して軸体の外径を変化させることにより、1つの単位コイル部を構成する複数の単位巻部において前記巻き軸に対して同じ位相角度に形成される複数の角部を、同じ位置に曲率中心を有して半径の異なる複数の円弧線に沿う円弧状に形成することを特徴とする空芯コイルの巻線方法。 - 前記軸体は、巻き軸と同心軸上に配備された複数の軸部から構成され、中心の軸部に対して他の軸部を昇降させることによって、該軸体の外径を変化させる請求項2に記載の空芯コイルの巻線方法。
- 各単位コイル部を構成すべき複数の単位巻部が前記導線の直径に一致するピッチで巻き軸方向へずれながら連続して形成されている空芯コイルの中間製品を作製した後、該中間製品に対して巻き軸方向の両側から圧縮力を加えることによって、各単位コイル部を構成する複数の単位巻部の内、内周長の大きな単位巻部の内側に内周長の小さな単位巻部の少なくとも一部を押し込む第3工程を有している請求項2又は請求項3に記載の空芯コイルの巻線方法。
- 巻き軸を中心として1本の導線を巻回して形成される複数の単位コイル部が、該巻き軸方向に並んでおり、各単位コイル部は、互いに異なる内周長を有する複数の単位巻部から構成され、内周長の大きな単位巻部の内側に内周長の小さな単位巻部の少なくとも一部が押し込まれることにより、各単位コイル部が少なくとも一部で多層化されており、各単位巻部は、それぞれ円弧状の複数の角部を有するループ状の巻き線経路に沿って巻回されている空芯コイルの巻線装置において、
円筒の外周面を有する軸体と、
前記軸体と交叉する直線の移行路に沿って導線を移送して、軸体の外周面に導線を沿わせる導線移送機構と、
導線を押圧すべき押圧部材を、軸体を中心とする円周経路に沿って回動させることにより、導線を軸体の外周面に沿って屈曲させる曲げ機構
とを具え、前記軸体は、巻き軸と同心軸上に配備された複数の軸部から構成され、該軸体は、中心の軸部に対して他の軸部をそれぞれ巻き軸に沿って往復させる往復駆動機構に繋がっていることを特徴とする空芯コイルの巻線装置。 - 前記導線移送機構は、軸体と直交する方向に前後移動する第1往復台上に配備され、前記曲げ機構は、前記軸体を中心として回転する回転台と、該回転台上に設けられて前記軸体と直交する方向に前後移動する第2往復台とを具え、該第2往復台上に前記押圧部材が取り付けられている請求項5に記載の空芯コイルの巻線装置。
- 前記軸体を包囲して、前記曲げ機構によってループ状に屈曲された導線の回動をガイドするガイド板が設置されている請求項5又は請求項6に記載の空芯コイルの巻線装置。
- 前記ガイド板の表面は、前記軸体と直交する面に対して単位巻部のリード角度に応じた傾斜を有している請求項7に記載の空芯コイルの巻線装置。
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