JP2009262210A - 長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法 - Google Patents

長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】常に同一条件での折り曲げ加工ができると共に、折曲げ加工部品の製作やメンテナンスが容易となる長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法を提供する。
【解決手段】平角線Wを幅方向に折り曲げ加工し角筒状のコイル部を形成する長尺素材折曲げ装置を、平角線Wを導入するコイル受け部材10と、コイル受け部材10の上面との間で空間部を形成しこの空間部に平角線Wを挿通させる治具フランジ40と、上下方向スライド自在に設けられ空間部において平角線Wの幅方向一方側側面と当接し折り曲げの中心となる巻芯治具20と、平角線Wの他方側側面を巻芯治具20側に押圧して回動し平角線Wを折り曲げ加工する成形治具機構50と、この成形治具機構50を支持し巻芯治具20の軸心を中心として回動する成形治具回動手段60と、を備えて構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法に係り、より詳しくは、断面矩形状の平角線を、その幅方向一方の側面を内側とするとともに幅方向他方の側面を外側として順次角巻きし角筒状のコイル部を形成する長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法に関する。
従来、トランスやモータ等用として、断面矩形形状の平角線を順次折り曲げて形成された角形コイルが用いられている。この角形コイルは、断面丸形状の導線である丸線のソレノイドコイルと比較して、空間の利用効率がよいうえに、大電流を流すことができ、また熱損失も少ないものであることから多用されている。
一般に、平角線をその厚み方向に折り曲げることは容易であるが、幅方向に折り曲げることは困難である。平角線を曲げ困難な幅方向に折り曲げる装置として、線材をコイリングするコイル成形装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
図19に示すように、上記特許文献1に開示されたコイル成形装置110は、治具111とローラ114とを備えて構成され、治具111の軸部112周りをローラ114が回動することにより平角線である線材100が曲げ加工され、この曲げ加工を繰り返すことによりコイリングするようになっている。
すなわち、上記コイル成形装置110では、治具111が、軸部112とフランジ113とで構成されており、フランジ113は、上側フランジ113Aと下側フランジ113Bとで構成されている。そして、軸部112と上側フランジ113Aと一体構成されており、したがって一体で上下動するようになっている。
このコイル成形装置110により、線材100をその幅方向に折り曲げる際は、上側フランジ113Aと下側フランジ113Bとの間に線材100を挟み込んでおいてローラ114を回動させることによって折り曲げ加工している。
特開2003−181579号公報
しかし、上記特許文献1に開示されたコイル成形装置110では、軸部112と一体となった上側フランジ113Aを上下動させて線材100を送り込み、あるいは挟み込みしている。線材100の送り込みは、上側フランジ113Aと下側フランジ113Bとの隙間を線材100が移動できる寸法となるように、上側フランジ113Aを上昇させて行われる。
また、例えば、上側フランジ113Aが何かの部材に衝突する等して破損した場合、上側フランジ113Aを作り直すためには、軸部112と上側フランジ113Aとを下側フランジ113B等から取り外さなければならない。ところが、軸部112と上側フランジ113Aとが一体的に形成されているので、まず、軸部112周りの部材を分解し、軸部112と上側フランジ113Aとを取り出し、破損したフランジ113を製作し直した後、再度軸部112とフランジ113とを溶接等により一体化した後、上側フランジ113Aとを下側フランジ113Bによる平角線の挟み込みに支障がないように、特に溶接部等を精密に仕上げて、その後、全体を組立てなければならない。そのため、分解、製作や組立てに多くの手間が掛かり、その分、費用も多くかかるという問題がある。
本発明の目的は、常に同一条件での折り曲げ加工ができると共に、折曲げ加工部品の製作やメンテナンスが容易となる長尺素材折曲げ装置および長尺素材折り曲げ方法を提供することである。
本発明の長尺素材折曲げ装置は、供給側から供給される長尺素材を、その送り方向に沿った一方の側面を内側とするとともに他方の側面を外側として折り曲げ加工し筒状の角形コイルを形成する長尺素材折曲げ装置であって、前記供給される長尺素材を導入すると共に当該長尺素材の先端部を下方から支持するコイル受け部材と、このコイル受け部材を貫通して昇降自在に設けられ前記長尺素材の前記一方の側面と当接すると共に折り曲げの中心となる巻芯治具と、前記コイル受け部材の上面側に設けられ一部が前記コイル受け部材との間で空間部を形成すると共にこの空間部に前記長尺素材を導入させかつ前記巻芯治具とで前記長尺素材を挟み込む治具フランジと、前記コイル受け部材に設けられ前記長尺素材の前記他方の側面を前記巻芯治具側に押圧しつつ所定角度回動し前記長尺素材を折り曲げ加工する成形治具機構と、この成形治具機構を支持するとともに前記巻芯治具の軸心を中心として前記成形治具を回転駆動させる成形治具回動手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の長尺素材折り曲げ方法は、供給側から間欠的に送り出される長尺素材を、その送り方向に沿った一方の側面を内側とし他方の側面を外側として内側に順次折り曲げ加工し、筒状の角形コイルを形成する長尺素材折曲げ方法であって、前記長尺素材をコイル受け部材と治具フランジとで形成された空間部に前記コイル受け部材に沿って導入する第1の工程と、前記導入した長尺素材を前記空間部内において初期位置で待機している前記巻芯治具の長尺素材押圧面で受けると共に前記巻芯治具を上昇させかつ前記治具フランジに押圧する第2の工程と、前記巻芯治具の長尺素材押圧面と前記治具フランジとで前記長尺素材を挟み込んだ状態で前記巻芯治具を内側に配して前記長尺素材を折曲げ加工すると共に、当該動作を複数回順次繰り返し前記筒状の角形コイルを形成する第3の工程と、前記治具フランジを移動させて前記筒状の角形コイルを前記コイル受け部材の外部へ送り出す第4の工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の長尺素材折曲げ装置は、以上のように構成されているので、長尺素材の折曲げに際しては、巻芯治具を上昇させて長尺素材を治具フランジとの間で挟み込み、その状態で、巻芯治具を折り曲げの中心として成形治具機構を回動させて折り曲げ加工を実施する。
折り曲げ加工の際は、常に巻芯治具を上昇させて長尺素材を治具フランジとの間で挟み込んで行うので、常に同一条件での折り曲げ加工が可能となり、その結果、均一な製品が得られる。
また、治具フランジと巻芯治具とが別部材、別構成となっているため、治具フランジと巻芯治具とのいずれかが破損しても、その破損した方を容易に取り外し、製作し直すことができ、また、メンテナンスも個別に行なえるので容易である。
以下、本発明に係る長尺素材折曲げ装置1の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2には、第1実施形態の長尺素材折曲げ装置1が示されている。
ところで、例えばリアクトル用として角形コイルを用いる場合、二つの角形コイルが必要となる。ところが、前記特許文献1に開示されたコイル成形装置では、一つの角形コイルしか製作することができない。
そのため、リアクトル用として使用するためには、別個に製作した角形コイル同士の端部同士を、角形コイルと同一材質の連結部材等で連結して、連続する二つの角形コイルとして製作しなければならない(図15参照)。
特許文献1に開示されたコイル成形装置では、平角線の一端部にのみ角形コイルを形成した後、その角形コイルを装置から取り外すには、角形コイルに連続する平角線の端部を、軸部112と一体化した上側フランジ113Aと、下側フランジ113Bの間から引き抜くだけで行えるので、何ら問題なく行うことができる。
しかし、第2コイル部72の巻線に必要な長さであって、その一端部に第1コイル部71を有する平角線の他端部をコイル成形装置110に挿入して、第2コイル部72の巻線を行ったときに、並列する第1コイル部71および第2コイル部72の連結部73が、軸部112とフランジ113との間に挟みこまれた状態で、かつ他方側側面がローラ114に当接されているので、完成した連結コイル70をコイル成形装置110から取り出すことができないという問題がある。そのため、特許文献1に開示されたコイル成形装置110では連結コイル70を形成することは不可能である。
本発明の第1実施形態の長尺素材折曲げ装置1は、上記のような各問題点をも解決するために提案されたものであり、長尺素材の一端部と他端部とのそれぞれに角筒状のコイル部を形成し、それらのコイル部を、各コイル部に一体的に連続する連結部を介して並列状の連結コイルを形成できると共にその連結コイルを他所に搬送できるようになっている。
次に長尺素材折曲げ装置1には、図1において平角線供給側に配設されている図示しない線送り機から長尺素材である断面矩形形状の平角線Wが送込まれ、その平角線Wの端部を長尺素材折曲げ装置1で折曲げ加工して筒状の角形コイルである第2コイル部72を形成し、平角線Wの一端部に予め形成されている第1コイル部71とで、図15に示すような連結コイル70を完成するものである。
まず、図15に基づいて、前記長尺素材折曲げ装置1により形成された連結コイル70を説明する。
連結コイル70は、1本の平角線Wが、その長さ方向一方と他方の各端部側から角巻して当該角巻部が角筒状に積層された状態に形成された第1コイル部71および第2コイル部72を備えて形成されている。
この第1コイル部71および第2コイル部72間には、当該各コイル部71,72を同一面上で連結する連結部73が設けられ、この連結部73は、各コイル部71,72相互間に位置する前記平角線Wで形成されている。そして、第1コイル部71および第2コイル部72は、互いに並列状態に配置されている。また、各コイル部71,72には、それぞれリード部71A,72Aが形成されている。
図1,2に戻って、長尺素材折曲げ装置1は、一端部に第1コイル部71を有し図示しない線送り機から供給される平角線Wを他端部から導入すると共に、当該平角線Wの他端部、つまり導入方向先端部を下方から支持するコイル受け部材10を備えている。
このコイル受け部材10には、平角線Wを折り曲げる際の折り曲げの中心となると共に昇降自在な巻芯治具20と、この巻芯治具20を昇降駆動させる巻芯治具駆動手段30と、前記巻芯治具20との間で平角線Wを上下方向に挟み込む治具フランジ40と、前記巻芯治具20との間で平角線Wを幅方向に挟み込み、かつ折り曲げ成形する成形治具機構50と、平角線Wを巻芯治具20、治具フランジ40および成形治具機構50で挟み込んだ状態で当該成形治具機構50を所定角度回転駆動させる成形治具回動機構60とが設けられている。
そして、これらのコイル受け部材10、巻芯治具20、巻芯治具駆動手段30、治具フランジ40、成形治具機構50および成形治具回動機構60を備えて、前記長尺素材折曲げ装置1が構成されている。
前記コイル受け部材10は、その平面形状が図1に示すように矩形形状に形成され、その側面形状は図2に示すように、略L字形状に形成されている。
また、コイル受け部材10は架台5に固定されている。
コイル受け部材10の上面一部には、図1等に示すように、平角線供給側から送られてくる平角線Wを載置すると共に前記巻芯治具20近傍までガイドする平角線載置部材12が設けられている。この平角線載置部材12の上面は導入される平角線Wを載置する載置面12Aとなっており、コイル受け部材10の上面10Cより高くなっている。この平角線載置部材12は、コイル受け部材10の上面10Cと平角線載置部材12の載置面12Aとの差の分の板厚寸法に形成され、平面形状が略細長形状とされたプレート状部材で形成されている。
上記載置面12Aは略水平に形成され、平角線供給側から送られてくる平角線Wが略水平に導入されるようになっている。
また、平角線載置部材12は、図1に示すように、コイル受け部材10の平角線供給側の側面から前記巻芯治具20の径方向中心を超えた近傍まで延びて形成され、かつ初期位置に待機している状態の前記成形治具機構50側の側面から平角線Wが移動時にコイル受け部材10の上面側に落ちないように余裕をもった幅寸法に形成されている。
そして、平角線載置部材12は、複数個の例えば皿ビス13でコイル受け部材10の上面10Cに取り付けられている。
前記昇降自在な巻芯治具20は、前記コイル受け部材10のL字の水平部の先端と、架台5に固定された巻芯治具駆動手段である昇降用シリンダ30のロッド30Aとにわたって設けられている。そして、巻芯治具20は、略垂直に立設された丸棒状の巻芯本体21と、この巻芯本体21の上端部に当該巻芯本体21と一体的に形成された突出治具部22とで構成されている。
突出治具部22の外径寸法は巻芯本体21の外径寸法より小径に形成され、また、突出治具部22の厚さ寸法は平角線Wの厚さ寸法よりわずかに厚く形成されている。そして、突出治具部22の外周部は、平角線Wの前記幅方向の一方の側面である内側と当接し、巻芯本体21の上端面、つまり突出治具部22との間で段差を形成する面は、導入される平角線Wを受けると共に、折り曲げ加工するために巻芯本体21を上昇させ、平角線Wを治具フランジ40側に押圧する長尺素材押圧面としての押圧面21Aを形成している。
また、巻芯本体21が上昇したときその押圧面21Aの高さは、前記平角線載置部材12の載置面12Aの高さと略等しい高さとなっている。
さらに、以上のような巻芯治具20の上下ストローク寸法は、突出治具部22と、後述するスライド治具部42の係合凹部42Cとの係合が外れる程度に設定されている。
そして、巻芯治具20が下降した位置が巻芯治具20の初期位置であり、待機位置でもある。
前記巻芯治具駆動手段30を構成する昇降用シリンダは、前述のように巻芯本体21を昇降自在に駆動させるものであり、図2に示すように、巻芯本体21の下端に接続されている。
この昇降用シリンダ30は前述のように架台5に取り付けられている。また、巻芯本体21は、昇降用シリンダ30と対向してその上方に設けられた筒状支持部材25に昇降自在に支持されている。
筒状支持部材25の下端部中心には上方に向けて凹んだ所定径の凹部25Aが形成されている。この凹部25Aには前記昇降用シリンダ30のロッド30Aが収容可能とされ、かつ凹部25Aの深さは巻芯治具20の昇降、つまり昇降用シリンダ30のロッド30Aの上下移動を許容できる寸法となっている。
筒状支持部材25は、その最下端の突出部25Bが前記架台5にあけられた取り付け穴に嵌合されると共に、上記突出部25Bに連続する下部フランジ部25Cを取り付けボルト26によって架台5に取り付け固定されている。
筒状支持部材25はフランジ部25Cを除いて上下方向に3段に形成され、最上部が小径軸部25D、中間部が中径軸部25E、そして最下部が大径軸部25Fに形成されている。
筒状支持部材25の上記小径軸部25Dは、前記コイル受け部材10によって支持されている。すなわち、小径軸部25Dは、L字の立ち上がり部となった一辺に続く水平部の先端にあけられた貫通穴10Aに嵌合されている。
前記治具フランジ40は、コイル受け部材10の上面に水平方向にスライド自在に設けられ、この治具フランジ40は、フランジ用シリンダ43を駆動させそのロッド43Aを前後動させることによりスライド自在となっている。
治具フランジ40は、図1に示すように、平角線Wの送り方向K1と直交するY1軸方向に所定範囲でスライドできるように構成されている。
すなわち、治具フランジ40は細長形状の矩形形状プレートで形成され、板厚が厚いスライド本体部41と板厚が薄いスライド治具部42とを有している。このスライド本体部41とスライド治具部42とは、図2〜4に示すように、側面視で段差形状に形成されており、スライド本体部41の上面が第1載上げ面41A、スライド治具部42の上面が上記第1載上げ面41Aより高くなった第2載上げ面42Aとなっている。
第1載上げ面41Aには、平角線Wの先端が90度折り曲げられた後、図9に示すように、次に90度折り曲げられたとき、その先端が、コイル受け部材10の上面から最初に移載されるようになっている。
そのため、第1載上げ面41Aの高さは、前記巻芯本体21が平角線Wを折り曲げるために最大限上昇したとき、その押圧面21Aの高さ以下、つまり同じ高さ、あるいは、わずかに低くなるように設定されている。
また、第2載上げ面42Aには、図11に示すように、平角線Wの先端が順次90度折り曲げられ、3回目の折り曲げ加工が実行されたとき、その先端が、第1載上げ面41Aから最初に移載されるようになっている。
そのため、第2載上げ面42Aの高さは、第1載上げ面41Aの高さより高く設定され、また、第2載上げ面42Aと第1載上げ面41Aとの境界には、両載上げ面42A,41Aにわたる傾斜面42Bが形成され、移載されやすいようになっている。
そして、傾斜面42Bの第1載上げ面41A側端部の高さは、第1載上げ面41Aの上面高さより平角線Wの厚み分と略同じ寸法、あるいは平角線Wの厚みよりわずかに小さな寸法に設定されている。そして、これにより、平角線Wの先端が第1載上げ面41Aから第2載上げ面42Aに移載されやすいようになっている。
また、図1等に示すように、治具フランジ40のスライド治具部42の幅寸法はスライド本体部41の幅寸法より幅広に形成されている。
スライド本体部41は、図3,5に示すように、コイル受け部材10の上面に形成されたスライド溝10Bに沿ってスライドするようになっている。
スライド溝10Bは、コイル受け部材10において治具フランジ40のY軸方向スライド始発位置から、Y軸方向スライド終点位置となった前記筒状支持部材25の小径軸部25Dに達する位置まで連続して形成されている。
これに対して、治具フランジ40のスライド本体部41の両側面には略水平なガイド溝41Bがスライド本体部41の全長にわたって形成されている。
これらのガイド溝41Bにはそれぞれ筒状支持部材45が係合しており、これにより、治具フランジ40は筒状支持部材45に沿ってスライドするようになっている。また、筒状支持部材45は、コイル受け部材10の上面に取り付けボルト46によって取り付け固定されている。
前記スライド治具部42の上面は上述のようにスライド本体部41の上面より高くなっており、また、スライド治具部42の裏面もスライド本体部41の上面より高い位置になっている。このスライド治具部42の裏面には、コイル受け部材10の上面との間で空間部Sが形成され、この空間部S内を前記平角線Wが挿通できるようになっている。また、スライド治具部42の裏面には、前記巻芯本体21の突出治具部22の上端面と係合する係合凹部42Cが形成されている。
そして、突出治具部22と係合凹部42Cとが係合しているとき、係合凹部42Cに連続している最先端部42Dが、次に述べるフランジロック部材35と係合して前記平角線Wの上方への動きを規制する押え部となっている。
前記スライド本体部41においてスライド治具部42の反対側端部には、治具フランジ40を水平方向に移動させる前記フランジ用シリンダ43のロッド43Aが連結されている。このシリンダ43は、図2に示すように、略L字形状のシリンダ取付け台47に取り付けられ、シリンダ取付け台47は、コイル受け部材10の一側面に取り付けボルト48により取り付け固定されている。
したがって、まず昇降用シリンダ30の駆動により巻芯本体21を下降させて、スライド治具部42の係合凹部42Cと巻芯本体21の突出治具部22の上端面とが係合されていない状態で、フランジ用シリンダ43を駆動させ、そのロッド43Aを例えば後退させると、スライド本体部41がスライド溝10Bおよび筒状支持部材45に沿ってスライドする。
図1,2,4に示すように、前記スライド治具部42の最先端部42Dは、フランジロック部材35に係合するようになっている。
このフランジロック部材35は、その平面部が治具フランジ40の幅寸法と略同じ幅寸法に形成され、側面形状が略L字形状に形成されている。そして、その略L字の内角部をコイル受け部材10の先端部に押当てた状態で、取り付けボルト36により取り付け固定されている。
フランジロック部材35の治具フランジ40側の端面には、図3に示すように、前記最先端部42Dが係合する係合溝35Aが形成されている。この係合溝35Aには、治具フランジ40のスライド治具部42が最大限前進し、スライド治具部42の最先端部42Dが嵌り込んで係合するようになっており、両者35A,42Dが係合したとき、巻芯本体21の突出治具部22とスライド治具部42の係合凹部42Cとが係合でき、これにより、治具フランジ40の最先端部42Dが動かないようにロックされる。
また、フランジロック部材35の、巻芯本体21側の端面は平角線Wの幅方向他方の側面と当接し、かつガイドするガイド面35Bとなっており、上面は平角線Wの一端に形成されている角筒状の第1コイル部71を載置する第1コイル載置面35Cとなっている。
そして、第1コイル載置面35Cには、図14に示すように、第1コイル部71が載置されるようになっている。
前記成形治具機構50は、図1,2に示すように、平角線Wの幅方向他方側端面と当接かつ押圧する成形治具部材51を備えている。
この成形治具部材51は、取り付けボルト52によって治具取付け台53の上面に取り付けられている。成形治具部材51は細長の扁平角材状に形成され、前記スライド治具部42側の先端角部が丸みを帯びた形状、つまりアール加工されている。
また、図4に示すように、成形治具部材51の厚さ寸法は平角線Wの厚さ寸法より大きな寸法に設定され、平角線Wと当接する先端面に、平角線Wを収容しかつ折り曲げの際のガイドにもなるガイド凹部51Aが形成されている。
以上のような成形治具部材51は、図略のシリンダによって、平角線Wに接近・離隔する方向(図1の矢印Y2方向)に前後移動できるように構成されている。そして、図4に示す状態は、成形治具部材51が前進して平角線Wの幅方向他方側端面と当接した状態である。
これに対して、図1,6,8,10,12,13,16における成形治具部材51は、平角線Wから離れた状態を示す。
治具取付け台53は角ブロック形状に形成され、前記フランジロック部材35の外側位置において、取付けボルト54によって回動部材55の上面に取り付け固定されている。この回動部材55は、前記成形治具部材51および治具取付け台53を平面内で所定方向に、例えば90度回動させるものである。
回動部材55は、平面矩形形状、かつ厚さ寸法の大きな略直方体形状に形成され、図2に示すように、一端部に上下方向に貫通する貫通穴55Aがあけられ、この貫通穴55Aに軸受56を介して前記筒状支持部材25の中径軸部25Eに回動自在に装着されている。
そして、ここにおいて、前記成形治具部材51、治具取付け台53および回動部材55を含んで前記成形治具機構50が構成されている。
前記成形治具回動機構60は、以上のような成形治具機構50を所定角度回動させるものであり、図2に示すように、上記回動部材55と、この回動部材55を回動させる駆動プーリ61とを備えて構成されている。
駆動プーリ61は、下方から差し込まれた長い取付けボルト64によって回動部材55に取り付けられている。
駆動プーリ61は、図2に示すように、ベルト62を介してモータプーリ63に連結され、このモータプーリ63は、駆動モータ64の主軸に連結されている。したがって、駆動モータ64を駆動させることによって回動部材55を所定方向に回動させることができ、ひいては成形治具部材51を、図1に示すように、矢印R方向に回動させ、これにより、平角線Wの折曲げ加工を行うことができる。上記のように、成形治具部材51は矢印Y2方向に移動できると共に、矢印R方向に回動することもできるように構成されている。
そして、以上の駆動プーリ61、ベルト62、モータプーリ63および駆動モータ64を含み前記成形治具回動機構60が構成されている。
次に、以上のような構成の長尺素材折曲げ装置1による平角線Wの折曲げ方法を、図6〜13を参照にして説明する。
なお、図6〜13において、図1に示された前記成形治具部材51等を回動させる成形治具回動機構60についての記載は省略してある。
まず、図6に示すように、第1の工程として、線送り機等の供給側から送られてきた、一端部に第1コイル部71が既に形成されている平角線Wがその他端から治具フランジ40のスライド治具部42とコイル受け部材10とで形成された空間部S(図3参照)に導入されると共に、巻芯本体21の位置から最初の一辺分送り出される。
この際、昇降用シリンダ30の駆動により巻芯本体21をその押圧面21Aをわずかに下降させると共に、フランジ用シリンダ43の駆動により治具フランジ40を前進させ、そのスライド治具部42の最先端部42Dをフランジロック部材35の係合溝35Aに係合させロックする。
これにより、コイル受け部材10の上面とフランジロック部材35のガイド面35Bと巻芯本体21の押圧面21Aと、スライド治具部42の裏面とで平角線Wの挿通路が形成されている。
次に、第2の工程として、図3等に示すように、昇降用シリンダ30の駆動により巻芯本体21を上昇させ、かつ巻芯本体21の押圧面21Aを平角線Wの下面に当接させてその平角線Wをスライド治具部42とにより挟み込むと同時に、巻芯本体21の突出治具部22の上端部をスライド治具部42の係合凹部42Cに係合させる。
その後、成形治具回動駆動機構50の駆動モータ64の駆動によりモータプーリ63を回動させると共に、ベルト62を介して駆動プーリ61を回動させる。駆動プーリ61の回動により、回動部材55、治具取付け台53が回動し、さらに、図7に示すように、成形治具部材51が回動して、平角線Wを90度折り曲げ、1回目の曲げ加工を実行する。
次いで、図8に示すように、成形治具部材51を初期位置に戻すと共に、平角線Wが一辺分送り出される。
この際、巻芯本体21の押圧面21Aは、平角線Wのスムーズな送り出しのための間隙を確保するために、わずかに下降している。
次に、図9に示すように、前記1回目の折り曲げ加工と同じように、巻芯本体21の押圧面21Aとスライド治具部42とにより平角線Wを挟み込むと共に、成形治具部材51を回動させて、平角線Wを90度折り曲げ、2回目の曲げ加工を実行する。
この際、最初に折り曲げられた部位は、治具フランジ40の第1載上げ面41Aが巻芯本体21の押圧面21Aの高さ位置以下に設定されているので、巻芯本体21の押圧面21Aから治具フランジ40の第1載上げ面41A上に乗り移る。そのため、2回目に折り曲げられた部位は、第1載上げ面41Aの上面と同じ高さでスライド治具部42の裏面側に向いており、このとき、巻芯本体21の押圧面21Aは、平角線Wの次の送りが可能なように最大上昇位置からわずかに下降した位置に停止されている。
その後、図10に示すように、成形治具部材51を初期位置に戻すと共に、平角線Wが一辺分送り出される。
次いで、図11に示すように、前記1回目および2回目の折り曲げ加工と同じように、巻芯本体21の押圧面21Aとスライド治具部42とにより平角線Wを挟み込むと共に、成形治具部材51を回動させて、平角線Wを90度折り曲げ、3回目の曲げ加工を実行する。
この際、最初に折り曲げられた部位は治具フランジ40の第1載上げ面41Aからスライド治具部42の上面の第2載上げ面42A上に乗り移る。この第1載上げ面41Aから第2載上げ面42A上への移載は、最初に折り曲げられた部位の先端が、第2載上げ面42Aに形成された傾斜面42Bに沿って斜めに進むことで行なわれ、これにより、ワンピッチ分上方に積層されるようになっている。
次に、第3の工程として、前述と同様の工程が繰り返され、最終的に所定段数の角筒状の第2コイル部72が形成される。
この第2コイル部72を形成するため折り曲げ加工が繰り返されるに連れ、第1コイル部71が第2コイル部72側に接近する。第1コイル部71は、図示しないコイル搬送装置のチャック部で把持されており、このコイル搬送装置は、第2コイル部72の折り曲げ加工に追従して移動できるように構成されている。そして、第2コイル部72が完成したとき、当該第2コイル部72と第1コイル部71とで連結コイル70(図15も参照)が完成される。
次いで、図12に示すように、第1コイル部71がコイル搬送装置により搬送されてきてフランジロック部材35の上面の第1コイル載置面35Cに載置された後、フランジ用シリンダ43を駆動させ、スライド本体部41を後退させる。このスライド本体部41の後退により、スライド治具部42の先端部42Bがフランジロック部材35の係合溝35Aから外れると共に、先端部42Bが巻芯本体21の押圧面21Aを越えた近傍まで後退する。そして、これにより、スライド治具部42の先端部42Bに連結コイル70の連結部73が干渉することがなくなり、長尺素材折曲げ装置1から連結コイル70を取り外すことができるようになる。
このとき、スライド治具部42の第2載上げ面42Aが第2コイル部72の下面に沿ってスライドするが、最大限スライドしたとき、第2コイル部72がバランスよく第2載上げ面42A上に載置されている。
最後に、第4の工程として、図13に示すように、スライド本体部41が最大限後退した後、コイル搬送装置が第1コイル部71を把持した状態で連結コイル70を長尺素材折曲げ装置1のコイル受け部材10から所定の搬送位置まで搬送する。
図14には、図12においてスライド治具部42が後退していない状態、すなわち、第2コイル部72の巻線加工が終了し、この第2コイル部72と第1コイル部71とが並列状に配置された連結コイル70が完成した状態が示されている。
この図14に示すように、連結コイル70が完成したとき、第2コイル部72がスライド治具部42の第2載上げ面42A上に載置されると共に、第1コイル部71がフランジロック部材35の第1コイル載置面35C上に載置され、両コイル部71,72がバランスよく載置されている。
また、図14に示す状態では、連結コイル70の連結部73がスライド治具部42に引っ掛かった状態なので、そのままでは、連結コイル70を取り外して搬送することはできない。
以上のような本第1実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)平角線Wの折曲げに際しては、巻芯治具20を上昇させて平角線Wを治具フランジ40との間で挟み込み、その状態で、巻芯治具20を折り曲げの中心として成形治具機構50を回動させて折り曲げ加工を実施する。折り曲げ加工の際は、常に巻芯治具20を上昇させて平角線Wを治具フランジ20との間で挟み込んで行うので、常に同一条件での折り曲げ加工が可能となり、その結果、均一な製品を得ることができる。
(2)治具フランジ40と巻芯治具20とが別部材、別構成となっているため、治具フランジ40と巻芯治具20とのいずれかが破損しても、その破損した方を容易に取り外し、製作し直すことができ、また、メンテナンスも個別に行なえるので容易である。
(3)一端部に各筒状の第1コイル部71を有する平角線Wの他端部に第2コイル部72を形成し、これら第1コイル部71と第2コイル部72とで並列状の連結コイル70を形成できると共に、治具フランジ40を後退させその最先端部42Dを第1コイル部71と第2コイル部72との連結部73から外すことができるので、連結コイル70を形成することができ、かつ容易に他に搬送することができる。
(4)導入された平角線Wが巻芯治具20と成形治具機構50とにより順次角巻きされるとき、最初に折り曲げされた先端部が治具フランジ40の第1載上げ面41Aに移載された後、次の折り曲げで第2載上げ面42Aに乗り上げ、移載される。治具フランジ40は、第2コイル部72を上面に載置する一方で、完成した連結コイル70を長尺素材折曲げ装置1から他所に搬送する際、容易に搬送できるようにスライドできるようになっている。積層状態とするためにワンピッチずつ上昇させる別部材を設けることもなくなり、コンパクトな一つの部材で、多用途を兼用でき、省部材化を図れる。
(5)第2コイル部72を折り曲げ加工する際、治具フランジ40におけるスライド治具部42の最先端部42Dがフランジロック部材35の係合溝35Aに係合しているので、巻芯治具20の突出治具部22を下から突き上げて、治具フランジ40の係合凹部42Cと係合させても最先端部42Dが上下方向に移動することがなく、その結果、安定した巻線加工が可能となる。
(6)フランジロック部材35には、スライド治具部42の最先端部42Dが係合する係合溝35Aの他に、平角線Wの他方の側面と当接しかつガイドするガイド面35Bが形成され、さらに、第1コイル部71を載置する第1コイル載置面35Cが構成されているので、一つの部材で、3つの役割を兼用することができ、これにより省部材化を図ることができる。
(7)治具フランジ40のスライド本体部41が、コイル受け部材10のスライド溝10Bに係合されると共に、両側面のガイド溝41Bが筒状支持部材45にガイドされており、2箇所でガイドされているのでスライド移動する際、安定した往復移動が可能となる。
(8)巻芯治具20が本体治具部21と突出治具部22とで形成され、両治具部21,22の段差面が長尺素材押圧面21Aとなっており、突出治具部22の外周が平角線Wの一方の側面と当接しかつガイドできるようになっている。さらに長尺素材押圧面21Aは、治具フランジ40とで平角線Wを挟み込むことができるので、コンパクトな構成で平角線Wの挟み込みとガイドとを行なうことができ、装置のコンパクト化を図ることができる。
(9)巻芯治具20の本体治具部21が筒状支持部材25によって昇降自在にガイドかつ支持されているので、安定した昇降が可能となり、確実な折り曲げ加工を維持することができる。
(10)成形治具部材51は細長の扁平角材状に形成されているので、平角線Wを折り曲げる際、平角線Wと当接する先端面が平角線Wに沿って滑るように移動する。そのため、折り曲げの痕跡が残らず、外観上も優れた製品を得ることができる。その上、成形治具部材51の厚さ寸法が、平角線Wの厚さ寸法より大きな寸法に設定されると共に成形治具部材51の先端面に、平角線Wを収容しかつ折り曲げの際のガイドにもなるガイド凹部51Aが形成されているので、より確実に折り曲げ加工ができる。
次に、図16〜18に基づいて本発明の長尺素材折曲げ装置の第2実施形態を説明する。
本第2実施形態の長尺素材折曲げ装置2は、平角線Wの一端部にのみ角筒状のコイル71Aを形成するものである。
すなわち、本第2実施形態では、巻芯治具と治具フランジとを分割させた点は第1実施形態と同じであるが、平角線Wの一端部にのみ角巻して角筒状のコイル部を形成するものである点が第1実施形態と異なる。したがって、異なる部材のみ第1実施形態とは異なる符合を付し、その他の同一部材および同一構造には、同一符号を付して説明する。
第2実施形態の長尺素材折曲げ装置2では、治具フランジ80を原則としては固定し、場合によっては取り外せるように、着脱可能な構成としたものである。
すなわち、図16に示すように、治具フランジ80は平面視矩形形状のプレートで形成され、止めネジ81により、前記平角線載置部材12の上面、つまり載置面12A上に着脱可能に取り付けられている。この治具フランジ80は、前記成形治具部材51と干渉しない位置に配置されている。
上記平角線載置部材12は、前述のように、コイル受け部材10の上面10Aに前記皿ビス13により取り付けられている。そして、平角線載置部材12の載置面12Aは略水平に形成され、平角線供給側から送られてくる平角線Wが略水平に導入されるようになっている。
治具フランジ80の裏面には、図18に詳細を示すように、前記巻芯治具20における巻芯本体21の上端部および突出治具部22が出没できる前記空間部Sと同様の空間部S1が形成されている。この空間部S1は、平角線Wの送り方向に沿った貫通凹溝状になっている。
また、治具フランジ80の空間部S1を形成する一方の内面部は、平角線Wの他方の側面と当接し、かつガイドするガイド面80Aとなっている。さらに、治具フランジ80の裏面には、前記巻芯治具20の突出治具部22と係合する係合凹部80Bが形成されている。
さらに、治具フランジ80の上面高さは二段構成になっている。すなわち、治具フランジ80の上面には、平角線Wの折曲げ加工が開始され、最初の一辺がコイル受け部材10の上面から治具フランジ80に移載するときの第1載上げ面80Cと、最初の一辺が第1載上げ面80Cからワンピッチ分上昇して移載するときの第2載上げ面80Dとが形成されている。また、第2載上げ面80Dと第1載上げ面80Cとの境界には、第1載上げ面80Cから第2載上げ面80Dに容易に移載できるように傾斜面80Eが形成されている。
ここで、治具フランジ80の第1載上げ面80Cの高さは、前記第1実施形態の長尺素材折曲げ装置1の前記スライド本体部41の上面に形成されている第1載上げ面41Aの高さと同じであり、また、治具フランジ80の第2載上げ面80Dの高さは、前記第1実施形態の第2載上げ面42Aの高さと同じである。
以上のような構成の第2実施形態の長尺素材折曲げ装置2による平角線Wの折曲げ方法は、前記第1実施形態の長尺素材折曲げ装置1と略同様に行なわれる。
すなわち、平角線Wがコイル受け部材10上に導入された後、前述の図6〜11と略同様の手順により平角線Wの先端部に角筒状のコイル部71Aが形成される。この際、巻き始めの最初の一辺は、コイル受け部材10の上面から、まず治具フランジ80の第1載上げ面80Cに移載され、3回目の曲げ加工で治具フランジ80の第2載上げ面80Dに移載され、以後、折曲げを繰り返すことでワンピッチずつ積層され上記コイル部71Aが形成される。
なお、本第2実施形態の長尺素材折曲げ装置2では、治具フランジ80がコイル受け部材10に取り付けられた平角線載置部材12に対して着脱自在となっているので、止めネジ81を緩めて治具フランジ80を外すことができる。そのため、第1実施形態の長尺素材折曲げ装置1と同様に連結コイル70を形成し、かつ、その連結コイル70を長尺素材折曲げ装置2から取り外し搬送することも可能である。この際、第1コイル部71は、搬送装置のチャック部等で把持した状態で、第2コイル部72の形成に連れて移動できるように構成されていればよい。
以上のような本第2実施形態によれば、前記(1),(2),(4),(8)〜(10)と略同様の効果が得られる。また、場合によっては、前記(3)と略同様の効果が得られる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第各実施形態では、長尺素材として断面矩形形状の平角線を使用したが、これに限らない。本発明では断面丸形状の線材にも適用できる。
また、前記各実施形態では、成形治具回動機構60は、駆動プーリ61、ベルト62および駆動モータ64を含み構成されているが、これに限らない。例えば歯車機構を用いてもよい。
本発明は、例えば長尺の平角線の端部に、当該平角線を順次巻線加工して角筒状のコイルを形成する際に利用することができる。
本発明に係る長尺素材折曲げ装置の第1実施形態を示す全体平面図である。 図1におけるII矢視図である。 前記実施形態の巻芯治具とその周辺部材の相互関係を示す縦断面図である。 前記実施形態の巻芯治具とその周辺部材の相互関係を示す部分縦断面図である。 図1におけるV−V線に沿った縦断面図である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図6の状態から一工程進んだ状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図7の状態から一工程進んだ状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図8の状態から一工程進んだ状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図9の状態から一工程進んだ状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図10の状態から一工程進んだ状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ方法を示す手順図であり、図11の状態から工程が進み連結コイルが完成した状態である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ加工が終了し、連結コイルを搬送した状態を示す図である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置による平角線の曲げ加工が終了し、連結コイルが長尺素材折曲げ装置上に載置された状態を示す側面図である。 前記実施形態の長尺素材折曲げ装置により形成される連結コイルを示す全体斜視図である。 本発明に係る長尺素材折曲げ装置の第2実施形態を示す全体平面図である。 図16におけるA矢視の側面図である。 図16におけるB−B線に沿った側面図である。 本発明の従来例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 長尺素材折曲げ装置(第1実施形態)
2 長尺素材折曲げ装置(第2実施形態)
10 コイル受け部材
12 平角線載置部材
20 巻芯治具
21 巻芯本体
22 突出治具部
25 筒状支持部材
30 巻芯治具駆動手段である昇降用シリンダ
35 フランジロック部材
40 治具フランジ
41 スライド本体部
41A 第1載上げ面
42 スライド治具部
42A 第2載上げ面
42B 傾斜面
42C 係合凹部
43 フランジ用シリンダ
45 ガイド部材
50 成形治具機構
51 成形治具部材
60 成形治具回動機構
70 連結コイル
71 第1コイル部
72 第2コイル部
73 連結部
80 治具フランジ(第2実施形態)
80A ガイド面
80B 係合凹部
80C 第1載上げ面
80D 第2載上げ面
80E 傾斜面

Claims (12)

  1. 供給側から間欠的に送り出される長尺素材を、その送り方向に沿った一方の側面を内側とし他方の側面を外側として内側に順次折り曲げ加工し筒状の角形コイルを形成する長尺素材折曲げ装置であって、
    前記供給される長尺素材を導入すると共に当該長尺素材の先端部を下方から支持するコイル受け部材と、
    このコイル受け部材を貫通して昇降自在に設けられ前記長尺素材の前記一方の側面と当接すると共に折り曲げの中心となる巻芯治具と、
    前記コイル受け部材の上面側に設けられ一部が前記コイル受け部材との間で空間部を形成すると共にこの空間部に前記長尺素材を導入させかつ前記巻芯治具とで前記長尺素材を挟み込む治具フランジと、
    前記コイル受け部材に設けられ前記長尺素材の前記他方の側面を前記巻芯治具側に押圧しつつ所定角度回動し前記長尺素材を折り曲げ加工する成形治具機構と、
    この成形治具機構を支持するとともに前記巻芯治具の軸心を中心として前記成形治具を回転駆動させる成形治具回動手段と、を備えたことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  2. 前記請求項1に記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記治具フランジを、前記長尺素材の送り方向と直交しかつ前記成形治具機構とは反対側方向に往復移動自在とすると共に前記反対側に位置するスライド本体部とこのスライド本体部の前記成形治具機構側に位置するスライド治具部とで形成し、前記治具フランジを駆動するフランジ駆動手段を前記コイル受け部材に設けたことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記巻芯治具を、大径の本体治具部とこの本体治具部の上端部中央に形成された小径の突出治具部とで構成すると共に、前記本体治具部の前記突出治具部との段差面を前記治具フランジとで前記長尺素材を挟み込む長尺素材押圧面とし、前記突出治具部を内側にしかつ折り曲げ中心として前記長尺素材を折り曲げ加工することを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  4. 前記請求項3に記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記本体治具部の昇降をガイドする筒状支持部材を備えたことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  5. 前記請求項4に記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記筒状支持部材の下方に設けられると共に前記巻芯治具と連結しかつ当該巻芯治具を昇降駆動させる巻芯治具駆動手段を備えていることを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  6. 前記請求項4または請求項5に記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記成形治具回動手段を、前記成形治具機構を装備した治具取付け台と、この治具取付け台を装備すると共に前記筒状支持部材の外周に回動自在に設けられた回動部材と、この回動部材を駆動する回動部材駆動手段と、を備えて構成したことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  7. 前記請求項2ないし請求項6のいずれか一つに記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記スライド本体部の上面と前記スライド治具部の上面とを異なる高さに形成し前記スライド本体部の上面高さを前記巻芯治具の最大限上昇時の前記押圧面高さ以下に設定すると共に、前記スライド治具部の上面高さを前記スライド本体部の上面高さ以上に設定し、
    前記両上面間に折り曲げ加工された前記長尺素材の先端を前記スライド本体部の上面から前記スライド治具部の上面に導く傾斜ガイド面を形成したことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  8. 前記請求項2ないし請求項7のいずれか一つに記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記コイル受け部材の前記成形治具機構側端面に設けられ前記フランジ先端部を保持すると共に、前記空間部に前記長尺素材が導入されるときその長尺素材の前記他方の側面をガイドするガイド面が形成されたフランジロック機構を設けたことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  9. 前記請求項3ないし請求項8のいずれか一つに記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記治具フランジの前記スライド治具部裏面に前記巻芯治具の前記突出治具部が係合する係合凹部を形成したことを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  10. 前記請求項1ないし請求項9のいずれか一つに記載の長尺素材折曲げ装置において、
    前記長尺素材が断面矩形形状の平角線であることを特徴とする長尺素材折曲げ装置。
  11. 供給側から間欠的に送り出される長尺素材を、その送り方向に沿った一方の側面を内側とし他方の側面を外側として内側に順次折り曲げ加工し、筒状の角形コイルを形成する長尺素材折曲げ方法であって、
    前記長尺素材をコイル受け部材と治具フランジとで形成された空間部に前記コイル受け部材に沿って導入する第1の工程と、
    前記導入した長尺素材を前記空間部内において初期位置で待機している前記巻芯治具の長尺素材押圧面で受けると共に前記巻芯治具を上昇させかつ前記治具フランジに押圧する第2の工程と、
    前記巻芯治具の長尺素材押圧面と前記治具フランジとで前記長尺素材を挟み込んだ状態で前記巻芯治具を内側に配して前記長尺素材を折曲げ加工すると共に、当該動作を複数回順次繰り返し前記筒状の角形コイルを形成する第3の工程と、
    前記治具フランジを移動させて前記筒状の角形コイルを前記コイル受け部材の外部へ送り出す第4の工程と、を備えたことを特徴とする長尺素材折り曲げ方法。
  12. 前記請求項11に記載の長尺素材折曲げ方法において、
    前記第3の工程では、前記長尺素材を複数回折曲げ加工する場合、前記巻芯治具を、前記長尺素材の導入時には下降させ、折曲げ加工時には上昇させて前記長尺素材を押圧するようにしたことを特徴とする長尺素材折り曲げ方法。
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